説明

電子的な銃砲の照準器およびその動作方法

銃の照準器は撃針と弾薬筒との結合を検出し、事象の検出直前の時点のターゲットと十字線とを示す画像を保存することによってこの事象に応答することができる。電子十字線は照準器にダウンロードされることができる。照準器内の十字線の実効的な位置は電子的に調節されることができ、照準器のズーム係数は電子的に調節されることができる。照準器はそのほぼ横断方向の移動を感知することができ、横断方向の移動量の指示をユーザに提供できる。付加的な装置の使用によって、照準器は電子的に照準器が取付けられている銃の銃孔へその十字線を自動的に整列することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は銃砲のような小火器の正確な照準を容易にする装置に関し、特にユーザが潜在的なターゲットを観察する小火器に取付けられた照準器に関する。
【背景技術】
【0002】
多年にわたって、ライフルまたはターゲットピストルのような銃を人が正確に照準を定めることを助けるための種々の技術および装置が開発されている。1つの普通の方法は銃身に照準器またはスコープを取付けることであり、それを通して人は目的とするターゲットをしばしば倍率を有して十字線に関連して観察する。このタイプの既存の銃の照準器はそれらの意図する目的に対してほぼ適切であるが、これらは全ての観点で満足できるものではない。
【0003】
例えば、既存の照準器は典型的に機械的な調節による受動的な光学装置である。例えばそれらは機械的な十字線の調節および/または倍率またはズーム係数を変化するための機械的調節による固定された十字線を有している。時間の経過により、これらの機械的な調節は例えば振動、衝撃、摩耗のような要因による変化を受ける。
【0004】
さらに別の考察は、既存の銃の照準器では、ユーザは基本的に銃の照準を定めながら十字線とターゲットの相対位置を観察することである。ターゲットが比較的小さいとき、ユーザがターゲット上に十字線をどの程度正確に保持しているかを自身で評価することは困難である。例えば一人のユーザがもう一人のユーザ程、安定して銃を保持できないと、正確さに差が生じる。しかしながら、それぞれの場合に、照準エラーは非常に小さいので、単に十字線およびターゲットの相対位置を観察することによって、どちらかのユーザがこれらのエラーを知覚することは困難である。
【0005】
さらに別の考察は、銃弾をターゲットに正確に命中する能力が機械的要因と人的要因の両者の関数であることである。機械的要因には銃弾の弾道、銃弾の散布特性、照準器と銃の銃孔との整列の程度が含まれている。これらの特徴は非常に反復が可能であり、したがってこれらを補償することが可能である。それと対称的に、人的要因は反復可能でも予測可能でもなく、したがってこれらの要因を評価し、またはそれを補償することは困難である。人的要因はターゲット上に照準器の十字線を正確に保持する発砲者の能力を含んでいる。したがって発砲者が引き金を引く時点で、銃が弾薬筒内の火薬またはその他の推進剤の燃焼により生じる反動を受ける前に、発砲者により観察される十字線とターゲットとの相対位置を示す画像を記録できることが望ましい。これはユーザが発砲エラーにつながるのが機械的要因ではなく、人的要因である度合いを評価するのを助ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
幾つかの既存の照準器は十字線とターゲットを示す画像を記録する能力を含んでいるが、弾薬筒内の燃焼により発生する大きい反動または音響衝撃の検出に応答してそれを行っている。この反動また衝撃の検出は必然的に関係する画像が記録されるために必要とされる時点の後に生じる。結果として、これらの既存の装置は、複数の画像を緩衝記憶し、引き金が恐らく引かれた時間における早期の点を評価することにより燃焼の検出に応答し、その後評価された時点に対応する緩衝記憶された画像の1つを識別し、保存しなければならない。弾丸の口径の変化のような種々の要因のために、引き金が引かれた時間を予測しようとするこの試みは本質的に不正確であり、実際に引き金が引かれた時間よりもはるかに前またははるかに後の時点を表すので、しばしば特に有用ではない画像を保存する結果となる。さらに多数の画像を緩衝記憶する必要があるため、比較的多量のメモリをこの機能に専用にすることが必要となり、これは望ましくない。
【0007】
さらに別の考察は、照準器が取付けられる銃の銃孔に十字線を整列する必要性である。伝統的な方法は銃をターゲットの距離へ定め、複数の弾丸をターゲットに発砲し、結果的な弾丸パターンのエラーを観察し、機械的に十字線の偏流度(方位角)と高低角(ピッチ)を調節し、複数の付加的な弾丸を新しいターゲットに発砲し、新しいターゲット中の結果的な弾丸パターンのエラーを観察し、機械的に再度十字線の偏流度と高低角を調節し、以下これを反復する。このプロセスは非常に時間を要し、またターゲット、弾丸、ターゲット距離までの転送、ターゲット距離の使用料金等のコストのために比較的高価である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の説明から、既存の照準器に関連する幾つかまたは全ての欠点を避けることのできる銃砲の照準器が必要とされることが理解されるであろう。本発明の1形態は銃の照準器を備えている装置を含み、この銃の照準器はユーザが十字線に関するターゲットの画像を観察することを許容する観察セクションと、弾薬筒を打つ撃針を特徴とする銃の照準器の物理的な運動を検出する感知セクションと、物理的な運動の感知セクションによる検出に応答し、物理的な運動の検出のすぐ前の時点からターゲットと十字線の画像を保存する画像化セクションとを有している。
【0009】
本発明の異なる形態は、デジタル十字線に関連してユーザが情景の画像を観察することを許容する観察セクションを備えている装置を含み、観察セクションは画像に関する十字線の位置のデジタル調節を容易にする十字線調節部を含んでいる。
【0010】
本発明のさらに別の形態は、照準器を含んでいる装置を含んでおり、その照準器は観察セクションと、デジタル十字線を照準器の外部から観察セクションへ電子的に誘導するポートとを含んでおり、観察セクションはユーザがポートを通して受取られたデジタル十字線に関して情景の画像を観察することを許容する。
【0011】
本発明のさらに別の形態は、観察セクションを備えた銃の照準器を有する装置を含んでおり、これはターゲットのデジタル画像のシーケンスを発生できる画像検出器と、観察セクションがデジタル画像のシーケンスを示すディスプレイと、ディスプレイに示されるデジタル画像の実効サイズをデジタル的に変更できるデジタルズーム部とを含んでおり、ディスプレイはユーザに可視であり、画像検出器の解像度よりも小さい解像度を有している。
【0012】
本発明の別の形態は、ユーザが十字線に関してターゲットの画像を観察することを許容する観察セクションと、情景から観察セクションまで延在するラインに対してほぼ交差するコンポーネントを有する観察セクションの移動を検出する感知部と、感知部により検出された観察セクションの移動に基づいてユーザに情報を提供する更に別のセクションとを備えている装置を含んでいる。
【0013】
本発明のさらに別の形態は、銃の照準器を有する装置を含んでおり、これはデジタル十字線に関する情景の画像をユーザが観察することを許容するように構成された観察セクションと、画像に関する十字線の位置のデジタル調節を助ける十字線調節部とを含んでおり、十字線調節部は銃の照準器により受取られ、銃孔の位置を表す放射に応答して、銃孔に関して十字線の整列を行うように十字線の位置を自動的に調節する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
添付図面を参照にした以下の詳細な説明から、本発明はさらに良く理解されるであろう。
図1はデジタルライフル照準器10である装置を示すブロック図であり、これは本発明の特徴を実施している。照準器10をここでは時には“ライフル”照準器と呼ぶが、実際にはライフルだけでなく、ターゲットピストルのような他のタイプの銃砲にも使用されることができる。照準器10はレール取付け部12を含んでおり、それは照準器10を銃身に強固に取付けて固定することができる。
【0015】
照準器10は既知のタイプの対物レンズセクション16を含んでいる。示された実施形態では、レンズセクション16は5度の視野(FOV)を有するが、代わりに幾つかの他の視野を有することができる。レンズセクション16は遠隔の情景またはターゲット17を画像検出器18に光学的に画像化する。示された実施形態では、画像検出器18は既知のタイプの電荷結合装置アレイ(CCDアレイ)であり、画像検出器18により生成される各画像のそれぞれの画素に対応する1,920,000個の検出素子を有しており、これらは1600個の検出素子×1200個の検出素子のアレイとして配置されている。しかしながら、画像検出器18は代りに、より多数またはより少数の検出素子を有する装置を含む任意の他の適切な装置、または相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサのようなCCDアレイ以外のタイプの装置により構成されることもできる。
【0016】
画像検出器18は情景17のデジタルカラー画像のシーケンスを生成し、この画像のシーケンスは処理セクション21に与えられる。示された実施形態の画像検出器18はカラー画像を生成するが、画像は代りにモノクロ画像、または黒白画像であってもよい。処理セクション21は既知のタイプのプロセッサ22とメモリ23を有している。図1のメモリ23はプロセッサ22に設けられたメモリを概略的に示したものであり、2以上のタイプのメモリを含むことができる。例えば、メモリ23はプロセッサ22により実行されるプログラムを含んでいる読取専用メモリ(ROM)と、プログラムの実行中に変化しないデータを含むことができる。メモリ23はまた幾つかのランダムアクセスメモリ(RAM)も含むことができ、そこにプロセッサ22はプログラムの実行中にダイナミックに変化するデータを記憶することができる。メモリ23はまた“フラッシュ”RAMとして通常知られているタイプの幾つかの半導体メモリを含むことができ、これは電力損失を有するがそこに記憶された情報を維持するランダムアクセスメモリである。このタイプのメモリはデジタルカメラのメモリカードのような装置で普通に使用されている。
【0017】
処理セクション21はさらに既知のタイプの再フォーマット装置26を含んでおり、これは画像検出器18により生成される画像を取り、画像検出器18よりも低い解像度を有するディスプレイで表示するのに適した低い解像度にその画像を再フォーマットすることができる。再フォーマット装置26により処理された画像はディスプレイ駆動装置回路31へ与えられ、これはそれに応じてカラーディスプレイ32を駆動する。示された実施形態では、カラーディスプレイ32は既知のタイプの液晶ディスプレイ(LCD)であり、320個の素子×240個の素子として配置された76,800個の画素素子を有している。しかしながらディスプレイ32はより多数またはより少数の画素素子を有していてもよく、また液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、シリコン上の液晶(LCOS)ディスプレイ、またはマイクロ電子機械システム(MEMS)反射ディスプレイのような任意の他の適切なタイプのディスプレイ装置であってもよい。
【0018】
照準器10は既知のタイプのアイピース光学装置36を含んでおり、これは銃に関して照準器10を使用する人の眼37がディスプレイ32を快適に観察することを許容する。示された実施形態では、アイピース光学装置36は15度のFOVを有するが、代わりに幾つかの他の適切なFOVを有することができる。さらに、示された実施形態のアイピース光学装置36は人が約8インチよりも離れた観察距離でディスプレイ32を直接観察することを可能にする応用では随意選択的に省略されることができ、それによって眼の適応をほとんど必要とせずに快適な観察を可能にする。
【0019】
照準器10は加速度計41を含んでおり、これは処理セクション21に結合されている出力を有する。示された実施形態では、加速度計41はマサチュセッツのノーウッドのアナログデバイス社から市販され部品番号ADXL105として入手可能な装置である。示された実施形態は加速度計41をアナログデバイス社のADXL105装置で構成されているが、加速度計41は代りに任意の他の適切な装置で構成されることができる。加速度計41はマイクロ電子機械システム(MEMS)装置であり、撃針が照準器10が取付けられている銃内の弾薬筒を打つときに生じる比較的小さい衝撃波を検出することのできる感度の高いセンサとして動作する。勿論、撃針が弾薬筒を打つとき、これは弾薬筒内の火薬または他の推進剤の燃焼をトリガーし、弾薬筒および銃から弾丸または他の発射体を発射する。
【0020】
撃針が弾薬筒を打つとき、加速度計41からの出力信号は弾薬筒内の材料の燃焼に応答して発生される周波数スペクトルとは異なる周波数スペクトルを有する。結果として、処理セクション21は弾薬筒を打つ撃針を表す衝撃波と弾薬筒内の燃焼のような幾つかの他のタイプの事象を表す衝撃波と弁別することができる。例えば、処理セクション21は加速度計41の出力に高速度フーリエ変換(FFT)を適用し、約5KHzから10KHzの周波数帯域の外部の周波数成分を濾波して除去し、その後、5KHzから10KHz間のエネルギのパルスを探すことができる。
【0021】
弾薬筒内の燃焼は衝撃波または反動を発生し、これは撃針が弾薬筒を打つときに生じた衝撃波よりも数桁大きい大きさである。加速度計41は撃針が弾薬筒を打つときに発生された比較的小さい衝撃波を検出するのに必要な感度と帯域幅を有し、また次に続く弾薬筒内の燃焼により発生された非常に大きい衝撃波に耐えるのに必要な耐久度も有している。
【0022】
照準器10はまたジャイロスコープ43も含んでおり、これは処理セクション21に結合されている出力を有し、ここではレートジャイロと呼ばれている。示された実施形態ではレートジャイロ43はアナログデバイス社から部品番号ADXRS150として市販されているMEMS装置で構成されている。示された実施形態はアナログデバイス社のADXRS150を使用しているが、代りに任意の他の適切な装置でレートジャイロ43を構成することも可能である。
【0023】
レートジャイロ43はそれから間隔を隔てられている図示されていない垂直軸を中心とする照準器10の角移動を検出することができる。したがって、レートジャイロ43は非常に感度の高い装置であり、対物レンズセクション16の図示されていない中心線に対して交差する方向での照準器10の移動を効率的に検出することができる。
【0024】
照準器10はまた取出し可能なメモリカード46も含んでおり、それは照準器10中に存在するとき動作可能に処理セクション21に結合されている。示された実施形態では、メモリカード46はデジタルカメラで普通に使用されているタイプのメモリカードである。しかしながら、代りに取外し可能なメモリカード46に対して任意の他の適切な装置を使用することができる。
【0025】
照準器10はバッテリ51を含んでおり、それは示された実施形態では既知のタイプの交換可能なバッテリである。しかしながら、バッテリ51は代りに再充電可能なバッテリであってもよい。照準器10はまた外部パワーコネクタ52も含み、それは交流(AC)を直流(DC)へ変換する変換器のような外部電源に結合されることができる。
【0026】
スイッチパネル56は複数の手動スイッチを有し、パワースイッチ57と、幾つかの他のスイッチ58-65を含み、それらはそれぞれ処理セクション21に結合されており、後に詳細に説明する。バッテリ51と外部パワーコネクタ52はそれぞれパワースイッチ57の入力に結合されている。パワースイッチ57がそれぞれ付勢および消勢されるとき、これはそれぞれバッテリ51および/またはコネクタ52から、照準器10内に配置され動作するための電力を必要とする回路71への電流の流入を許容および遮断する。回路71は画像検出器18、処理セクション21、ディスプレイ駆動装置31、カラーディスプレイ32、加速度計41、レートジャイロ43、およびメモリカード46を含んでいる。
【0027】
照準器10は処理セクション21に結合されているコネクタ81も含んでいる。このコネクタ81は後に説明するように、照準器10から図示されていないコンピュータへ画像データおよび/またはビデオデータをアップロードするために使用されることができる。さらに、コネクタ81は後に説明するように、コンピュータから照準器10へ電子十字線をダウンロードするために使用されることができる。示された実施形態では、コネクタ81の物理的構成と、そこを通って情報を転送するためのプロトコルはユニバーサルシリアルバス(USB)標準方式として普通に知られている工業標準に一致している。しかしながら、代りに標準的なシリアルコネクタおよび通信プロトコル、または標準的なパラレルコネクタおよび通信プロトコルのような任意の他の適切なタイプのコネクタと通信プロトコルを使用することが可能である。
【0028】
照準器10はさらにコネクタ82も含んでおり、それを通してビデオ情報は国際テレビジョンシステム標準委員会/フェーズ変更ライン(NTSC/PAL)標準方式として普通に知られている工業ビデオ標準方式に整合した方法で照準器10から外部装置へ転送されることができる。示された実施形態では、コネクタ82はRCAジャックとして普通に知られているタイプの標準的なコンポーネントである。しかしながら、代りに任意の他の適切なタイプのコネクタであってもよく、情報は任意の他の適切なプロトコルにしたがってそれを通って転送されることができる。
【0029】
図2は照準器10のアイピース光学装置36を通して、肉眼37によって見られるディスプレイの概略図である。通常の動作モードでは、ディスプレイ32は対物レンズセクション16を通して画像検出器18によって捕捉されるときの情景17の観察を示している。情景17は図2では輪郭を破線で示されている。
【0030】
処理セクション21は情景17の画像上に十字線101−105を重畳する。示された実施形態では、十字線は小さい中心円101と、円101に関して放射状にそれぞれ延在し、90度の間隔でオフセットされている4つの線102−105を含んでいる。十字線101−105はデジタル画像であり、USBコネクタ81を通して照準器10にダウンロードされ、メモリ23の不揮発性部分中に処理セクション21によって記憶される。十字線はユーザに所望されるほぼ任意の形態を有することができる。特に、可視的に任意の所望の形態を有する十字線は分離されたコンピュータにおいてユーザによって生成されるか、インターネットのようなネットワークを通してユーザにより照準器の製造業者または第3のパーティから得られ、コネクタ81を通って処理セクション21のメモリ23へデジタル形態で電子的にダウンロードされることができる。
【0031】
処理セクション21はメモリ23に現在記憶されている十字線を取り、ディスプレイ32へ送られる画像上に十字線をデジタル的に重畳する。図2では、十字線101−105はディスプレイ32の中心にあるような方法で画像上に重畳されている。しかしながら、十字線がディスプレイ32上に現れる位置、したがって情景17の画像に関する十字線の位置は後に説明する方法で調節されることができる。
【0032】
処理セクション21はまた情景17の画像上に幾つかの付加的な情報を重畳することができる。これに関して、ディスプレイ32の左下のコーナーは気擦(偏流度)または方位角調節値111を含んでいる。先に説明したように、ディスプレイ32上の十字線101−105の位置は後に詳細に説明する方法で調節されることができる。気擦調節値111は正または負の数であり、これは十字線101−105を図2に示されている中心位置から左方向または右方向に調節するオフセットを示している。ディスプレイの右下のコーナーは高低またはピッチ調節値112を有し、それは十字線101−105を図2に示されている中心位置から上方向または下方向に調節するオフセットを示している正または負の数である。
【0033】
ディスプレイ32の右上のコーナーはバッテリ充電インジケータ113を有し、それは3つのセグメントに分割され、バッテリ51の状態の指示に使用される。特にバッテリが十分に充電されているとき、バッテリ充電インジケータ113の全ての3つのセグメントは強調表示される。その後、バッテリ51が漸次放電されると、強調表示されるバッテリ充電インジケータ113のセグメント数は減少する。
【0034】
ディスプレイ14の左上のコーナーは画像カウント値114を示しており、これは後に説明するように、処理セクション21が取外し可能なメモリカード46中に画像を記憶できる事実に関する。画像カウント値114はメモリカード46内に残る未使用のスペースに記憶されることのできる付加的な画像の数の指示である。
【0035】
ディスプレイ32の上部中心部は捕捉モードインジケータ115と撃針検出インジケータ116とを有している。捕捉モードインジケータ115は後に説明するように2つの捕捉モードのどちらが現在有効であるかを示している。撃針検出インジケータ116は後に説明するように、照準器が撃針が弾薬筒を打つことの検出が現在できるか否かを示す。
【0036】
ディスプレイ32の下部中心部は後に説明する目的に対して、自動銃孔照準整列インジケータ117を含んでいる。ディスプレイ32の左側および右側にはそれぞれ矢印118または119があり、これは後に説明する目的に対してそれぞれの観察インジケータとして動作する。ディスプレイ32の中心部には角度エラーインジケータ120が存在する。このインジケータ120は十字線101−105の中心の円101よりも大きくそれと同心の円である。インジケータ120の直径は後述するように特定の動作規準の変化に応答して増加および減少される。照準器の現在の動作モードにしたがって、十字線101−105および種々のインジケータ111−120は全て可視であってもよく、或いは幾つかのみ可視であってもよい。
【0037】
図3はスイッチパネル56の概略図であり、スイッチパネル56に存在するそれぞれ手動動作可能なスイッチ57−65を示している。パネル56上のスイッチのタイプとそれらの配置は例示であり、代わりに他のタイプのスイッチを使用し、および/または異なる形態でスイッチを配置することが可能である。パワースイッチ57は既に前述しており、それ故ここでは再度説明しない。
【0038】
前述したように、加速度計41(図1)は銃の撃針が弾薬筒を打つときに生じる衝撃波を検出することができる。検出スイッチ58の連続的な手動付勢は処理セクション21にこの検出特性をエネーブルし、ディスエーブルするように命令する。この特性がエネーブルされるとき、検出インジケータ116はディスプレイ32で可視であり、ディスエーブルされるとき、ディスプレイ32から省かれる。
【0039】
1つの動作モードでは、照準器10の処理セクション21は画像検出器18により生成される単一の画像を採取し、この画像を取外し可能なメモリカード46に記憶することができる。異なる動作モードでは、処理セクション21は画像検出器18により生成される幾つかの連続的な画像を採取し、これは集合的にビデオクリップを形成し、これらの画像をメモリカード46に記憶することができる。モードスイッチ59の連続的な付勢によって処理セクション21はこれらの2つの動作モード間で切換えられる。ビデオクリップを記憶するモードがエネーブルされるとき、検出インジケータ115はディスプレイ32上で可視であり、ディスエーブルされるとき、ディスプレイ32から消去される。処理セクション21に画像またはビデオクリップを保存させる2つのタイプの事象が存在する。
【0040】
第1に、撃針が弾薬筒を打ったことの検出を可能にするために検出スイッチ58が使用されるならば、処理セクション21はモードスイッチ59を使用して選択されている捕捉モードが画像捕捉モードであるか、またはビデオ捕捉モードであるかにしたがって、メモリカード46に単一画像またはビデオクリップのいずれかを保存することによってこの事象の各検出に応答する。ビデオクリップは一連の複数の画像であるので、ビデオクリップをメモリカード46中に保存することは単一の画像を保存するのに必要な記憶スペースの数倍を占有することが認識されよう。画像またはビデオクリップの保存後、処理セクション21はディスプレイ32に示される画像カウントインジケータ114を調節する。特に、単一の画像が記憶される場合には、カウント値114は単にデクリメントされるだけである。他方で、ビデオクリップが保存される場合には、インジケータ114の値はビデオクリップ中の画像数に対応する量だけ減少される。
【0041】
処理セクション21に1つの画像またはビデオクリップを保存させる他の事象は捕捉スイッチ64の手動動作である。処理セクション21が単一の画像またはビデオクリップを保存するか否かはモードスイッチ59を使用して選択されている捕捉モードに依存している。捕捉スイッチ64が手動で動作されるとき、処理セクション21は画像検出器18の現在の出力から単一の画像またはビデオクリップを選択し、その後、メモリカード46中にこの単一の画像またはビデオクリップを保存する。前述したように、別の図示されていないコンピュータがコネクタ81に結合され、処理セクション21はそのコンピュータに対してメモリカード46に記憶されている画像またはビデオクリップをアップロードすることができる。
【0042】
ズーム制御スイッチ63は揺動スイッチである。スイッチ63の上端部を押すとズーム係数を増加し、下端部を押すとズーム係数を減少する。示された実施形態では、ズームは連続的であり、1×から4×の範囲であるが、その代わりに幾つかのディスクリートなレベルを有する非連続的なズームおよび/または幾つかの他のズーム範囲を使用することが可能である。示されたシステムが4×のズーム係数で動作しているとき、中心部は画像検出器18により生成された各画像から抽出され、ここでは中心部分は320×240画素の寸法を有する。この中心部分はその後、カラーディスプレイ32上で表示され、中心部分からの各画素は1対1ベースでディスプレイ32のそれぞれの画素に直接マップされている。
【0043】
ズーム係数が1Xであるとき、再フォーマット化装置26は基本的に画像検出器18から画像全体を採取し、その画像の画素をそれぞれ16画素が4×4フォーマットで配置されている相互に排他的なグループに分割し、各グループの16個の画素を単一の計算された画素に平均または補間し、その後計算された各画素をディスプレイ32のそれぞれの対応する画素へマップする。同様に、ズーム係数が3Xであるとき、再フォーマット化装置26は基本的に画像検出器18から1つの画像を採取し、約960個の画素×720個の画素の寸法を有する中心部分を抽出し、この中心部分の画素をそれぞれ9個の画素が3×3フォーマットで配置されている相互に排他的なグループに分割し、各グループの9個の画素を単一の計算された画素に平均または補間し、その後計算された各画素をディスプレイ32のそれぞれの対応する画素へマップする。さらに別の例では、ズーム係数が2Xであるとき、再フォーマット化装置26は基本的に画像検出器18から1つの画像を採取し、約640個の画素×480個の画素の寸法を有する中心部分を抽出し、この中心部分の画素をそれぞれ4個の画素が2×2フォーマットで配置されている相互に排他的なグループに分割し、各グループの4個の画素を単一の計算された画素に平均または補間し、その後計算された各画素をディスプレイ32のそれぞれの対応する画素へマップする。
【0044】
説明した実施形態では、1×から4×までのズームは連続的である。ズーム係数が1×と2×の間、2×と3×の間、または3×と4×の間であるとき、再フォーマット化装置26は前述した方法と類似の方法で、画像の対応する部分を採取し、この部分の画素をグループ化し、補間し、ディスプレイ32の画素にマップする。説明した実施形態のズームは連続的であるが、代りに1×、2×、3×、4×の4つのディスクリートなズームレベルのようにディスクリートなズームレベル間でズーム係数が動かされることが可能である。
【0045】
図3を参照すると、十字線スイッチ65は4方向スイッチであり、それぞれ上、下、左または右の選択を示すように上側、下側、左側、右側の任意の1つが手動動作されることができる。スイッチ65の上側が付勢される毎に、十字線101−105の位置はディスプレイ32に関して、したがってディスプレイ32上に示されている情景17の画像に関して上方向に調節される。このようなスイッチ65の各付勢により、十字線101−105は予め定められた数の画素により上方向に動かされ、ディスプレイ32の右下のコーナーの高低角値112はこのような各調節に応答してインクリメントされる。同様に、スイッチ65の下側が付勢されるならば、十字線101−105はディスプレイ32に関して予め定められた数の画素だけ下方向に調節され、高低角値112はデクリメントされる。同様に、スイッチ65の左側または右側の付勢により、十字線101−105はディスプレイ32上で予め定められた数の画素だけ左方向または右方向に調節され、ディスプレイ32の左下の角の気擦値111をインクリメントまたはデクリメントさせる。
【0046】
前述したように、照準器10は単一の画像または短いビデオクリップを捕捉および記憶することができる。これらの記憶された画像またはクリップを観察するために、ユーザは観察スイッチ62を押し、それによって処理セクション21にディスプレイ32上の情景17の画像の提示を停止させ、代りにメモリカード46からの第1の静止画像またはメモリカード46からの第1のビデオクリップを提示させる。メモリカード46が2以上の画像またはビデオクリップを含んでいるならば、矢印119はユーザが画像またはビデオクリップを通して前方向に移動できることを示すために可視である。ユーザは次の連続的な画像またはビデオクリップへ移動するために十字線スイッチ65の右側を押し、画像またはビデオクリップを通して後方に移動するために十字線スイッチの左側を押す。観察インジケータ119はユーザが最後の画像またはビデオクリップを観察しているときを除いて可視であり、観察インジケータ118はユーザが最初の画像またはビデオクリップを観察しているときを除いて可視である。観察モードはスイッチ62を二度押すことにより終了され、照準器10を通常の動作モードに戻らせる。
【0047】
角度率スイッチ61はレートジャイロ43により感知されるとき、角度エラー率の表示をエネーブルおよびディスエーブルするように動作されることができる。特にスイッチ61の連続的な手動付勢は交互にこの機能をエネーブルおよびディスエーブルする。この機能がエネーブルされるとき、角度エラーインジケータ120はディスプレイ32で可視であり、ディスエーブルされるとき、ディスプレイ32から消去される。この機能がエネーブルされるとき、処理セクション21はレートジャイロ43の出力を監視する。典型的に、ユーザは銃のねらいを定め、ターゲットとして考えられる情景17の部分を中心として正確に十字線の中心101を維持しようとしている。
【0048】
ユーザが銃を非常に安定して保持するならば、レートジャイロ43は照準器10と銃の角度運動をほとんどまたは全く検出せず、即ち換言するとその横断運動をほとんどまたは全く検出しない。したがって、処理セクション21は銃が選択されたターゲット上に比較的正確に保持されていることをユーザに示すために、比較的小さい直径の円としてインジケータ120を示す。他方で、ユーザが銃を安定に保持することが困難であるならば、レートジャイロ43は銃と照準器のより大きい程度の角度運動を検出する。したがって、処理セクション21はより大きい直径を有するインジケータ120を表示し、それによって十字線の中心101は所望である程には正確にターゲット上に保持されていないことが示される。
【0049】
示された実施形態では、インジケータ120の直径の変化は連続的である。換言すると、銃と照準器との間の角度運動量の漸進的な増加はインジケータ120の直径の漸進的な増加を生じる。反対に、銃と照準器の角度運動量の漸進的な減少はインジケータ120の直径の漸進的な減少を生じる。ユーザはしたがって十字線の中心101がターゲットの中心にあるとき、およびインジケータ120が比較的小さい直径を有し、銃が現在非常に安定して保持されていることを示すときの時点で銃の引き金を引くように努力する。
【0050】
スイッチパネル56上の残りのスイッチ60はボアサイトスイッチであり、これは自動ボアサイト整列モードをエネーブルおよびディスエーブルするために使用される。このモードがエネーブルされるとき、自動ボアサイト整列インジケータ117はディスプレイ32上で可視であり、ディスエーブルされるとき、ディスプレイ32から消去される。自動ボアサイト整列モードは装置の付加的なピースの使用を含んでいる。特に、図4はレール取付け部12によりライフルの銃身201に取付けられたデジタルライフル照準器10を示している断面の側面図である。銃身201はそこに延在する銃孔202を有する。ボアサイト整列装置206は銃身の外端部に一時的に設置される。
【0051】
装置206はプレート状の本体211と、プレート状の本体211に対して垂直に延在して本体211の下端部に固定して取付けられている1端部を有する円筒形のロッド212とを含んでいる。示された実施形態では、本体211とロッド212はそれぞれ金属で作られているが、これらは代りに幾つかの他の適切な材料から作られることができる。ロッド212はライフルの銃身201の銃孔202中へ同心的に突出し、磁化されている外端部213を有している。切頭円錐のはと目216は中心開口を有し、そこを通ってロッド212が突出している。示された実施形態では、はと目216はゴムで作られているが、これらは代りに幾つかの他の適切な材料から作られることができる。はと目216は切頭円錐の表面217を有し、それは外端部で銃孔202と結合する。
【0052】
切頭円錐の表面217は装置206が異なる寸法の銃孔を有する種々の異なるタイプの銃と共に使用されることを可能にする。さらに、表面217はロッド212の左端部が任意のこのような銃の銃孔に関して実質的に中心に置かれることを確実にする。ロッド213の右端部により発生される磁力は全ての方向でほぼ均一に作用し、それによってロッド212の端部213を銃孔202内で正確に中心にさせる。これに関して、装置206はその重力の中心が銃身201の端部領域にあるように設計されている。磁界の結果として、装置206は自動的にそれ自体を方向を定められ、ロッド212は銃孔202内で正確に中心に、したがって同軸に位置され、プレート状の本体211は銃孔202の軸に正確に垂直であるように方向を定められる。
【0053】
プレート状の本体211の上端部はその上で機械加工された反射表面221を有し、例えばダイヤモンドポイント旋削のような正確な機械加工技術を使用して、表面221はロッド212、したがって銃孔202の軸に垂直である。ボアサイト(銃孔の照準)整列装置206は適切に設置され、ライフル銃身201の端部に自己方向付けされることにより、反射表面221は照準器10内に位置される画像検出器18を“見て”、画像検出器18にそれ自身の画像を反射する。
【0054】
これに関して、図5はボアサイト整列動作中に画像検出器18によって捕捉された画像241の概略図である。十字線101−105は処理セクション21により画像241上に重畳されている。簡潔にするために、十字線101−105は中心とされた位置に示されており、気擦または高低角に対するオフセットはない。画像241は長方形部分242を含み、それはボアサイト整列装置206上の反射表面221によりそれ自体に反射されるときの画像検出器18である。
【0055】
既知のタイプの画像処理技術を使用して、処理セクション21は画像241内に長方形部分242を位置させ、長方形部分242の重心246を計算することができる。これらの知られた画像処理技術には空間的濾波、しきい値化、セグメント化、特性抽出、画像相関および/または他の適切な既知の動作が含まれることができる。処理セクション21はその後、十字線の中心101の位置を重心246の位置に比較し、気擦または高低角に関して十字線101−105の位置を自動的に調節して十字線を画像検出器の反射と整列させ、それによって十字線と銃孔を適切に整列することができる。
【0056】
本発明は多くの利点を提供する。1つのこのような利点は弾薬筒を打つ撃針の衝撃を検出する能力の提供から得られる。これは画像を正確に記録する能力を与え、その画像は弾薬筒内で燃焼が開始する直前にユーザが観察する十字線とターゲットの相対位置を示している。これはターゲットにおける弾丸の位置のエラーがどの程度人間のエラーによるものであるかの正確な記録を提供し、人間のエラーは直接繰返しが可能ではない。特に、ユーザはターゲットにおける弾丸の位置のエラーに対するユーザの影響を分離するために記憶された画像を観察することができる。
【0057】
更に別の利点は、幾つかまたは全ての銃の照準器の調節が機械的ではなく電子的に行われることによって得られる。これは振動、衝撃、摩耗のような機械的考察によるエラーを避けることができる。示された実施形態では、電子的調節にはズーム係数の電子的調節、十字線の気擦および高低角の調節が含まれている。さらに、十字線自体は電子的に銃の照準器にダウンロードされ、十字線形態の大きな変化はしたがって任意の機械的変更または調節の必要なしに容易に行われることができる。
【0058】
さらに別の利点は、視線の角度率を正確に測定し、現在感知された角度率の指示をユーザに表示する能力の提供に関する。これはユーザが光学的視線を現在どの程度正確に制御しているか、即ち換言すると、銃が現在目標としているターゲットでどの程度安定して照準されているかの指示をその銃を使用しているユーザに提供することを可能にする。
【0059】
さらに別の利点は銃の照準器の十字線を銃孔に自動的および電子的に整列する能力の提供から得られる。さらにこの自動整列は迅速および正確に行われることができる。これは銃をターゲットの距離へ定め、十字線の偏流度および高低角を漸進的に機械的に調節しながら連続的なシーケンスで弾丸を発射するという時間がかかり高価な伝統的な方法を避けることができる。特に、本発明は銃孔に関する照準器の誤整列の正確な測定と、十字線の位置の自動補正を行うことができる。
【0060】
1実施形態を詳細に示し説明したが、種々の置換及び変更が特許請求の範囲により規定されている本発明の技術的範囲を逸脱せずに可能であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の特徴を実施しているデジタルライフル照準器である装置を示すブロック図。
【図2】照準器を使用する人の眼によって見られる図1のライフル照準器のコンポーネントであるディスプレイの概略図。
【図3】図1の照準器のコンポーネントであり、複数の手動動作可能なスイッチを有しているスイッチパネルの概略図。
【図4】ライフルの銃身に取付けられている図1のライフル照準器と、銃身の外端部に一時的に取付けられているボアサイト整列装置とを示している部分的側面図。
【図5】ボアサイト整列動作中にライフル照準器の画像検出器によって捕捉され、十字線が重畳されている画像の概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銃砲の照準器を具備する装置において、
ユーザが十字線に関してターゲットの画像を観察することを可能にする観察セクションと、
弾薬筒を打つ撃針を特徴とする銃砲の照準器の物理的な運動を検出する感知セクションと、
前記物理的な運動の感知セクションによる検出に応答して、前記物理的運動の検出の直前の時点からのターゲットおよび前記十字線の画像を保存する画像化セクションとを具備している装置。
【請求項2】
前記画像化セクションは、前記物理的運動の前記感知セクションによる検出に応答し、前記物理的運動の検出前に開始する時間インターバルからのターゲットと前記十字線の画像のシーケンスを保存し、前記シーケンス中の前記画像の1つは前記時点からの前記画像である請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記画像化セクションにより保存された前記画像はデジタル画像である請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記観察セクションは、
ターゲットの画像のシーケンスを生成することのできるデジタル画像検出器と、
前記観察セクションが前記十字線を重畳させて、ユーザに画像の前記シーケンスを示すディスプレイとを含んでいる請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記感知セクションは固体電子加速度計を含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項6】
前記感知セクションは前記加速度計の出力のバンドパス濾波を行って、弾薬筒を打つ撃針の周波数成分特性を有するエネルギを選択する請求項5記載の装置。
【請求項7】
ユーザがデジタル十字線に関して情景の画像を観察することを可能にする観察セクションを具備し、前記観察セクションは画像に対する前記十字線の位置のデジタル調節を行う十字線調節部を含んでいる装置。
【請求項8】
前記十字線調節部はユーザが前記十字線の位置の前記調節を手動で行うことを可能にしている請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記十字線調節部はユーザが2つの異なる方向で独立して前記十字線の位置の前記調節を手動で行うことを可能にしている請求項7記載の装置。
【請求項10】
前記観察セクションは、
前記情景のデジタルイメージのシーケンスを生成できる画像検出器と、
ユーザに対して可視であるディスプレイとを具備しており、そのディスプレイ上で前記観察セクションは前記デジタル十字線を重畳させて、デジタル画像の前記シーケンスを表示し、前記十字線調節部は前記十字線が前記ディスプレイ上で重畳されている位置を変更することによって前記十字線の位置の調節を行う請求項7記載の装置。
【請求項11】
ライフル照準器を含み、前記観察セクションは前記ライフル照準器の一部である請求項7記載の装置。
【請求項12】
観察セクションと、デジタル十字線を前記照準器の外部から前記観察セクションへ電子的に誘導できるポートとを有する照準器を具備し、前記観察セクションはユーザが前記ポートを通して受信されたデジタル十字線に関して情景の画像を観察することを可能にしている装置。
【請求項13】
前記観察セクションは、
前記情景のデジタル画像のシーケンスを生成できる画像検出器と、
ユーザに対して可視であるディスプレイとを具備しており、そのディスプレイ上で前記観察セクションは前記デジタル十字線を重畳させて、デジタル画像の前記シーケンスを表示する請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記照準器はライフル照準器である請求項12記載の装置。
【請求項15】
観察セクションを備えた銃砲の照準器を具備する装置において、
ターゲットのデジタル画像のシーケンスを生成できる画像検出器と、
前記観察セクションがデジタル画像の前記シーケンスを表示するディスプレイと、
前記ディスプレイに表示される前記デジタル画像の実効サイズをデジタルに変化させることができるデジタルズーム部とを含んでおり、
前記ディスプレイはユーザに可視であり、前記画像検出器の解像度よりも小さい解像度を有している装置。
【請求項16】
ユーザが十字線に関して情景の画像を観察することを可能にする観察セクションと、
前記情景から前記観察セクションまで延在するラインに対してほぼ交差するコンポーネントを有する観察セクションの運動を検出する感知部と、
前記感知部により検出された前記観察セクションの前記運動に基づいてユーザに情報を提供する更に別のセクションとを具備している装置。
【請求項17】
前記更に別のセクションにより提供された前記情報は前記情景と前記十字線とに関して与えられるインジケータを含み、それは前記感知部によって検出されるとき前記観察セクションの前記運動の変化の関数として変化される寸法を有する請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記インジケータは前記十字線の予め定められた位置に配置されている中心点を有する円であり、その円の直径は前記感知部により検出されるとき前記観察セクションの前記運動の変化の関数として変化される請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記感知部により検出される前記運動は垂直な基準に関して前記観察セクションの角度移動率である請求項16記載の装置。
【請求項20】
ライフル照準器、前記観察部分、感知部、および前記ライフル照準器のそれぞれの部分である更に別のセクションとを含んでいる請求項16記載の装置。
【請求項21】
銃砲の照準器を具備する装置において、
デジタル十字線に関してユーザが情景の画像を観察することを許容するように構成された観察セクションと、
前記画像に関する前記十字線の位置のデジタル調節を助ける十字線調節部とを具備しており、
前記十字線調節部は前記銃砲の照準器により受取られ、銃孔の位置を表している放射に応答して、銃孔に関する前記十字線の整列を行うように前記十字線の位置を自動的に調節する装置。
【請求項22】
前記観察セクションは画像検出器を具備し、
前記照準器とは分離されている装置を有し、その装置は銃孔と整列する位置で前記装置を支持するために銃孔と結合可能な第1の部分と、反射特性を有する第2の部分とを有し、銃孔位置を表している前記放射は前記画像検出器の画像の前記第2の部分による前記画像検出器への反射である請求項21記載の装置。
【請求項23】
前記十字線調節部分は前記画像検出器の前記反射の重心の決定を含むように前記十字線の位置の前記自動調節を行って、前記重心に関する前記十字線の位置の調節を行うように構成されている請求項22記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−528335(P2006−528335A)
【公表日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−521250(P2006−521250)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/023664
【国際公開番号】WO2005/052494
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(390039147)レイセオン・カンパニー (149)
【氏名又は名称原語表記】Raytheon Company
【Fターム(参考)】