説明

電子装置、振幅予測方法および振幅予測プログラム

【課題】ユーザの行動のリズムが安定化するのにかかる時間を短縮する。
【解決手段】検出の対象から該対象の特徴を示す信号を検出する検出部10と、検出部10により検出された信号から繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出するリズム抽出部21と、抽出されたリズムに基づいて、所定の時刻に現れる信号の振幅を推定する振幅推定部22と、予測された振幅に基づく知覚可能な物理量を出力する出力部30と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置、振幅予測方法および振幅予測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサによりユーザの活動パターンを監視する監視装置が知られている。例えば、特許文献1では、ユーザに着用されたセンサ部を利用して、ユーザの動きによる慣性運動を感知するステップと、慣性運動からセンサ部の方向を検出し、慣性運動及び方向を利用してセンサ部の着用位置を検出するステップと、着用位置を反映して慣性運動からユーザの活動パターンを判断するステップと、を含むことを特徴とする活動パターンの監視方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−192276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、操作者が電子装置を一定のリズムで振ろうとしたときに、振り始めの時には、リズムが一定せず、一定のリズムで振るには時間がかかるという問題がある。また、例えば、操作者が一定のリズムで発声しようとしたときに、発声し始めの時には、発声のリズムが一定せず、一定のリズムで発声するには時間がかかるという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ユーザの行動のリズムが安定化するのにかかる時間を短縮することを可能とする電子装置、振幅予測方法および振幅予測プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様である電子装置は、検出の対象から該対象の特徴を示す信号を検出する検出部と、前記検出部により検出された信号から繰り返し現れる該信号の時間変化をリズムとして抽出するリズム抽出部と、前記抽出されたリズムに基づいて、所定の時刻に現れる信号の振幅を推定する振幅推定部と、前記予測された振幅に基づく知覚可能な物理量を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様である振幅予測方法は、検出の対象から該対象の特徴を示す信号を検出する検出手順と、前記検出部により検出された信号から繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出するリズム抽出手順と、前記抽出されたリズムに基づいて、次に現れる信号の振幅を予測する振幅予測手順と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様である振幅予測プログラムは、信号を示す情報が記憶されている記憶部を備えるコンピュータに、前記記憶部から信号を示す情報を読み出し、読み出された信号を示す情報から繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出するリズム抽出ステップと、前記抽出されたリズムに基づいて、次に現れる信号の振幅を予測する振幅予測ステップと、を実行させるための振幅予測プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの行動のリズムが安定化するのにかかる時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態における電子装置のブロック構成図である。
【図2】本実施形態における電子装置が振られる方向について説明するための図である。
【図3】リズム抽出部の処理について説明するための図である。
【図4】振幅推定部の処理を説明するための図である。
【図5】補正部の処理を説明するための図である。
【図6】出力制御部の処理を説明するための図である。
【図7】本実施形態の電子装置の処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態における電子装置1のブロック構成図である。
電子装置1は、検出部10と、制御部20と、記憶部24と、出力部30と、通信部40とを備える。
【0012】
まず、本実施形態の電子装置1の概要について説明する。電子装置1は、検出部10により検出された信号から、繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出し、抽出されたリズムに基づいて、所定の時刻に現れる信号の振幅を予測する。そして、電子装置1は、予測された所定の時刻に現れる信号の振幅と、検出部10により所定の時刻に検出された信号の振幅とに基づいて、抽出されたリズムの振幅を補正する。そして、電子装置1は、予測された信号の振幅が現れる時刻よりも所定の時間だけ前の時刻に、補正されたリズムの振幅に基づく知覚可能な物理量を出力部30から出力する。
【0013】
これによれば、電子装置1は、検出された信号のパターンから、次の信号のパターンを予測し、予測した次の信号のパターンを自装置の操作者に報知することができるので、操作者により生じさせる物理量のリズムが安定化するのにかかる時間を短縮することができる。
【0014】
以下、電子装置1が備える各部の処理について説明する。検出部10は、検出の対象である自装置から自装置の特徴を示す信号(例えば、自装置の動きを示す信号)を検出する。ここで、検出部10は、動き検出部11を備える。
動き検出部11は、自装置の動きを検出し、検出した動きを示す信号を制御部20の後述するリズム抽出部21と補正部23とに出力する。ここで、動きを示す信号とは、自装置の3次元の動きを示す信号である。
【0015】
動き検出部11の処理を、図2の具体例を用いて説明する。
図2は、電子装置1が自装置の操作者(ユーザ)により振られる方向について説明するための図である。同図におけるxyz座標系において、電子装置1が振られる方向41が示され、電子装置1がz軸方向に振られることが示されている。
同図の例において、例えば、動き検出部11は、3次元加速度センサを備え、3軸(x、y、z軸)の加速度を検出する。動き検出部11は、3軸の加速度を示す信号を制御部20の後述するリズム抽出部21に出力する。
【0016】
制御部20は、リズム抽出部21と、振幅推定部22と、補正部23と、出力制御部25とを備える。
リズム抽出部21は、動き検出部11により検出された動きを示す信号から繰り返し現れる該信号の時間変化(パターン)をリズムとして抽出し、抽出したリズムを示す情報を振幅推定部22に出力する。
【0017】
図2に示されるように、電子装置1がz軸方向に沿ってユーザにより、繰り返し振られている場合を前提に、リズム抽出部21の処理を、図3を用いて説明する。図3は、リズム抽出部21の処理について説明するための図である。同図の向かって左側に、所定の時刻t1より過去に動き検出部11により検出された動きを示す信号の曲線w1が示されている。ここで、時刻t=0が現在の時刻である。縦軸はz軸方向の加速度であり、横軸は時刻である。同図の向かって右側には、リズム抽出部21により動きを示す信号の曲線W1から抽出されたリズムの曲線W2が示されている。
【0018】
図3の例において、リズム抽出部21は、動きを示す信号の一例であるz軸方向の加速度を示す信号から、z軸方向の加速度を所定の時間間隔で抽出する。そして、リズム抽出部21は、z軸方向の加速度の時系列データから、繰り返し現れる当該z軸方向の加速度の時間変化(パターン)をリズムとして抽出する。
【0019】
振幅推定部22は、抽出されたリズムに基づいて、所定の時刻に現れる信号の振幅を推定し、推定した信号の振幅を示す情報を補正部23に出力する。上記、振幅推定部22の処理を、図4を例にして説明する。図4は、振幅推定部22の処理を説明するための図である。同図の向かって左側には、リズムの曲線W2が示されている。同図の向かって右側には、振幅推定部22により推定された第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの間の信号の曲線(推定曲線)W3が示されている。
【0020】
図4の例において、振幅推定部22は、抽出されたリズムを用いて、第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの各時刻における信号の振幅を、そのリズム中の対応する振幅とすることにより、第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの各時刻における信号の振幅を推定する。
【0021】
補正部23は、動き検出部11により検出された動きを示す信号を受け取り、所定の時刻に検出された信号の振幅を抽出する。そして、補正部23は、振幅推定部22により推定された所定の時刻における信号の振幅と、動き検出部11により当該同じ所定の時刻に検出された信号の振幅とに基づいて、抽出されたリズムの振幅を補正し、補正されたリズムを示す信号を出力制御部25に出力する。また、補正部23は、補正したリズムの信号を所定の時間間隔毎のデータ列であるリズムを示す情報に変換し、変換したリズムを示す情報を記憶部24に記憶させる。
【0022】
上記、補正部23の処理を、図5を例にして説明する。図5は、補正部23の処理を説明するための図である。同図の向かって左側には、振幅推定部22により推定された第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの間の信号の曲線(推定曲線)W3と、動き検出部12により検出された第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの間の信号の曲線(観測地の曲線)W4とが示されている。同図の向かって右側には、補正部23により、推定曲線W3と観測地の曲線W4との平均値を示す曲線(補正値の曲線)W5が示されている。
【0023】
図5の例において、補正部23は、推定曲線W3の波形をもつ信号と、同時刻に動き検出部12により検出された観測地の曲線W4の波形をもつ信号との平均の信号を生成する。これにより、補正部23は、第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの推定曲線W3のz軸方向の加速度を補正する。そして、補正部23は、この補正された第1の所定の時刻t1から第2の所定の時刻t2までの補正値の曲線で示されるz軸方向の加速度の時間変化を、補正後のリズムの振幅とする。
【0024】
これにより、補正部23は、例外的に(例えば、自装置の操作者がくしゃみをしたがために)自装置により検出される加速度の時間変化が不規則になることがあるが、その直前の加速度から抽出されたリズムから、加速度の時間変化が不規則になったときに抽出されたリズムを補正することができる。その結果、電子装置1は、補正されたリズムを次の信号の振幅の予測に使うことができ、信号の振幅の予測精度を上げることができる。
【0025】
図1に戻って、出力制御部25は、補正部23から入力された補正されたリズムを示す信号に基づいて、補正部23により補正された信号の振幅が現れる時刻よりも所定の時間だけ前の時刻に、所定の時間だけ前の時刻に、補正部23により補正されたリズムの振幅に基づく知覚可能な物理量を出力部30から出力するよう制御する。具体的には、例えば、出力制御部25は、振幅推定部22により推定された信号の振幅が動き検出部11により検出され始めると予測される時刻よりも所定の時間だけ前の時刻から、補正部23により補正されたリズムの振幅に基づく振動量で後述する振動部31を振動させる駆動信号を振動部31に出力する。
【0026】
上記出力制御部25の処理を、図6を用いて説明する。図6は、出力制御部25の処理を説明するための図である。同図において、縦軸は信号の振幅で、横軸は時刻である。同図において、動き検出部11により検出される動きを示す信号の曲線61と、振動部31に供給される信号を示す曲線63とが示されている。振動部31に供給される信号を示す曲線63は、動きを示す信号の曲線61よりも所定の時間Δtだけ時刻を遡る方向にシフトしている。
【0027】
図6の例において、出力制御部25は、動きを示す信号の曲線61で表される信号を、所定の時間Δtだけ前の時刻にシフトさせ、更に所定の倍率を掛けて振動部31に供給される信号を示す曲線63で表される信号を生成する。そして、出力制御部25は、振動部31に供給される信号を示す曲線63で表される信号を駆動信号として振動部31に供給する。
【0028】
これにより、電子装置1は、これまで検出された加速度から繰り返し現れる信号の時間変化(パターン)をリズムとして抽出し、そのリズムから次に検出される信号の振幅の時間変化を推定し、その推定された信号よりも所定の時間だけ先に、その推定された信号の振幅に基づく振動量で振動させることができる。
これにより、電子装置1は、事前に自装置が動かされるべき振り幅を振動量の大きさで報知することができるので、自装置の操作者はその振動量に応じた動きの量だけ電子装置1を動かすことができる。その結果、自装置の操作者により自装置が振られるリズムが安定化するのにかかる時間を短縮することができる。
【0029】
また、出力制御部25は、振幅推定部22により推定された信号の振幅が動き検出部11により検出され始めると予測される時刻よりも所定の時間だけ前の時刻に、補正部23により補正されたリズムの振幅に基づく音量で後述する音声出力部32から音を出力する音声信号を音声出力部32に出力する。
【0030】
これにより、電子装置1は、事前に自装置が動かされるべき振り幅を音量の大きさで報知することができるので、自装置の操作者はその音量に応じた動きの量だけ電子装置1を動かすことができる。その結果、自装置の操作者により自装置が振られるリズムが安定化するのにかかる時間を短縮することができる。
【0031】
出力部30は、振幅推定部22により予測された振幅に基づく知覚可能な物理量を出力する。出力部30は、振動部31と音声出力部32とを備える。振動部31は、出力制御部25から供給された駆動信号を用いて振動する。振動部31としては、例えば、リニアバイブレータが設けられている。
また、音声出力部32は、出力制御部25から供給された音声信号を用いて音声を自装置の外部に出力する。音声出力部32としては、例えば、スピーカーが設けられている。
通信部40は、有線または無線方式で、他の電子装置と通信可能に構成されている。
【0032】
図7は、本実施形態の電子装置の処理の流れを示したフローチャートである。まず、動き検出部11は、自装置の動きを示す信号を検出する(ステップS101)。次に、リズム抽出部21は、自装置の動きを示す信号から繰り返し現れる当該信号の時間変化であるリズムを抽出する(ステップS102)。次に、振幅推定部22は、所定の時刻に動き検出部11により検出される自装置の動きを示す信号の振幅を推定する(ステップS103)。
【0033】
次に、補正部23は、振幅推定部22により推定された動きを示す信号の振幅を補正する(ステップS104)。次に、出力制御部25は、振幅推定部22により推定された信号の振幅が動き検出部11により検出され始めると予測される時刻よりも所定の時間だけ前の時刻にシフトされた信号に基づく振動量で、振動部31に自装置の筐体を振動させる(ステップS105)。次に、出力制御部25は、振幅推定部22により推定された信号の振幅が動き検出部11により検出され始めると予測される時刻よりも所定の時間だけ前の時刻にシフトされた信号に基づく音量で、音声出力部32に音声を出力させる(ステップS106)。以上で、本フローチャートの処理を終了する。
【0034】
以上、本実施形態の電子装置1は、自装置の動きを検出し、検出した動きの時間変化から繰り返し現れる信号のパターンをリズムとして抽出し、抽出したリズムの振幅値と所定の時刻に検出された信号の振幅値との平均値を次の信号の振幅値として推定する。そして、電子装置1は、推定された次の信号の振幅値に基づく振動量または音量で外部に報知する。
これにより、自装置の操作者に、次のリズムの振幅に基づく物理量(例えば、振動量、音声)で報知することができるので、当該操作者はこの物理量に応じた移動距離(振りの大きさ)で自装置を動かすことができる。
【0035】
なお、検出部10は、集音部を更に備えていてもよい。その場合、制御部20は、集音部により検出された音声信号の振幅を予測し、予測した振幅に基づく知覚可能な物理量を出力部30から出力するように制御してもよい。
【0036】
また、通信部40は、他の電子装置から当該他の電子装置の動きを示す情報を受信してもよい。その場合、通信部40は、受信した他の電子装置の動きを示す情報を制御部20に出力する。制御部20は、通信部40から供給された他の電子装置の動きを示す情報からリズムを抽出し、抽出したリズムを示す情報を振幅推定部22に出力する。振幅推定部22は、そのリズムを示す情報から、次の期間の動きを示す情報の振幅を推定し、動きを示す情報の振幅を出力制御部25に出力する。そして、出力制御部25は、他の電子装置の動きを示す情報に基づく信号を出力部30から報知する。
【0037】
これにより、電子装置1は、他の電子装置の動きの量に応じた振動量または音量で、自装置を振動させるかまたは音声を出力することができるので、自装置の操作者は、振動量または音量にあわせて、電子装置1を動かす移動距離(振り幅)を変更することができる。
【0038】
また、本実施形態の制御部20の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、制御部20に係る上述した種々の処理を行ってもよい。その場合、当該プログラムにより、加速度を示す信号を示す情報が記憶部24から読み出されてもよい。
【0039】
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0040】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0041】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0042】
1 電子装置
10 検出部
11 動き検出部
21 リズム抽出部
22 振幅推定部
23 補正部
25 出力制御部
30 出力部
31 振動部
32 音声出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出の対象から該対象の特徴を示す信号を検出する検出部と、
前記検出部により検出された信号から繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出するリズム抽出部と、
前記抽出されたリズムに基づいて、所定の時刻に現れる信号の振幅を推定する振幅推定部と、
前記予測された振幅に基づく知覚可能な物理量を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記振幅推定部により推定された所定の時刻における信号の振幅の推定値と、前記検出部により該所定の時刻に検出された信号の振幅とに基づいて、前記抽出されたリズムの振幅を補正する補正部を更に備え、
前記出力部は、前記補正部により補正されたリズムの振幅に基づく知覚可能な物理量を出力することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記振幅推定部により推定された信号の振幅が前記検出部により検出され始めると予測される時刻よりも所定の時間だけ前の時刻から、前記知覚可能な物理量を前記出力部から出力するよう制御する出力制御部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記出力部は、自装置の筐体を振動させる振動部を備え、
前記出力制御部は、前記振幅推定部により予測された信号の振幅が現れる時刻よりも所定の時間だけ前の時刻に、前記補正部により補正されたリズムの振幅に基づく振動で自装置の筐体を振動させるよう前記振動部を制御することを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記出力部は、音声を自装置の外部に出力する音声出力部を備え、
前記出力制御部は、前記振幅推定部により予測された信号の振幅が現れる時刻よりも所定の時間だけ前の時刻に、前記補正部により補正されたリズムの振幅に基づく音を自装置の外部に出力するよう前記音声出力部を制御することを特徴とする請求項3に記載の電子装置。
【請求項6】
前記検出部は、自装置の動きを検出する動き検出部を備え、
前記リズム抽出部は、前記動き検出部により検出された自装置の動きを示す信号から繰り返し現れる該動きを示す信号の時間変化をリズムとして抽出することを特徴とする請求項1から請求項5に記載の電子装置。
【請求項7】
検出の対象から該対象の特徴を示す信号を検出する検出手順と、
前記検出部により検出された信号から繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出するリズム抽出手順と、
前記抽出されたリズムに基づいて、次に現れる信号の振幅を予測する振幅予測手順と、
を有することを特徴とする振幅予測方法。
【請求項8】
信号を示す情報が記憶されている記憶部を備えるコンピュータに、
前記記憶部から信号を示す情報を読み出し、読み出された信号を示す情報から繰り返し現れる該信号のパターンをリズムとして抽出するリズム抽出ステップと、
前記抽出されたリズムに基づいて、次に現れる信号の振幅を予測する振幅予測ステップと、
を実行させるための振幅予測プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−205607(P2012−205607A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71293(P2011−71293)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】