説明

電子顕微鏡

【課題】可視光カメラでの撮像を容易に行える電子顕微鏡を提供する。
【解決手段】電子顕微鏡は、試料を裁置する試料台33と、試料台33に裁置された試料に対して電子線を照射し電子線観察像を結像するための電子線撮像部とを備える。この電子顕微鏡は、少なくともXY平面上を移動可能な前記試料台33上に装着される、可視光観察像撮像用の可視光撮像部を備え、可視光撮像部は試料台33に装着された状態で、試料台33上に裁置される試料の可視光観察像を撮像可能な位置及び角度に調整されている。これによって、試料台33上に固定された可視光撮像部は、試料台33の移動に拘わらず試料との相対位置が変化しないため、常時所望の位置を撮像することが可能となり、試料の可視光観察像を容易に撮像できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走査型、透過型等の電子顕微鏡に関し、詳細には可視光観察像を撮像するための可視光撮像部を接続可能な電子顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、微小物体を拡大する拡大観察装置として、光学レンズを使った光学顕微鏡やデジタルマイクロスコープ等の他、電子レンズを使った電子顕微鏡が利用されている。電子顕微鏡は、電子の進行方向を自由に屈折させ、光学顕微鏡のような結像システムを電子光学的に設計したものである。電子顕微鏡には、試料や標本を透過した電子を電子レンズを用いて結像する透過型の他、試料表面で反射した電子を結像する反射型、収束電子線を試料表面上に走査して各走査点からの二次電子を用いて結像する走査型電子顕微鏡、加熱あるいはイオン照射によって試料から放出される電子を結像する表面放出型(電界イオン顕微鏡)等がある。
【0003】
走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy:SEM)は、対象となる試料に細い電子線(電子プローブ)を照射した際に発生する二次電子や反射電子を、二次電子検出器、反射電子検出器等それぞれの検出器を用いて取り出し、ブラウン管やLCD等の表示画面上に表示して、主として試料の表面形態を観察する装置である。一方、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)は、薄膜試料に電子線を透過させ、その際に試料中で原子により散乱、回折された電子を電子回折パターンまたは透過電顕像として得ることによって主に物質の内部構造を観察できる。
【0004】
電子線が固体試料に照射されたとき、電子のエネルギーによって固体中を透過するが、その際に試料を構成する原子核や電子との相互作用によって弾性的な衝突、弾性散乱やエネルギー損失を伴う非弾性散乱を生じる。非弾性散乱によって試料元素の殻内電子を励起したり、X線等を励起したり、また二次電子を放出し、それに相当するエネルギーを損失する。二次電子は衝突する角度によって放出される量が異なる。一方、弾性散乱によって後方に散乱し、試料から再び放出される反射電子は、原子番号に固有の量が放出される。SEMはこの二次電子や反射電子を利用する。SEMは電子を試料に照射し、放出される二次電子や反射電子を検出して観察像を結像している。
【0005】
一般に、SEMやTEM等の電子顕微鏡は光学顕微鏡やデジタルマイクロスコープ等他の拡大観察装置に比べ、設定・調整項目が多く、その操作手順が分かり難い。そのためSEMの操作を支援する技術も開発されているが、一般にはSEMの操作は熟練した専門のオペレータが行うことが多い。
【0006】
このようなSEMやTEM等の電子顕微鏡で撮像された観察像は、荷電粒子線を利用するため、光学顕微鏡やデジタルマイクロスコープ等の可視光を使った他の拡大観察装置と異なり、色情報を持っていない。また電子顕微鏡では一般に拡大率が大きくなるため、観察対象の広域図を用意した方が観察に便利な場合がある。そこで、電子顕微鏡による観察を行う前に、光学式のカメラ等により可視光観察像を取得することが行われている(例えば特許文献1)。例えばSEM画像の観察中に、可視光観察像を操作画面上に表示させたり写真を貼り付けておくことにより、現在どのような試料を観察しているのかを確認できる。また可視光観察像を広域図として使用し、現在撮像中のSEMの観察位置を知ることもでき、あるいはSEMで観察した白黒画像をカラー化するための色情報を得る目的等にも利用できる。
【0007】
このような可視光によるカメラ画像を得る方法としては、以下の方法が挙げられる。
(1)試料を裁置した試料台を収納する試料室の側面に、試料室内部の撮影用カメラを取り付ける。この試料室内部カメラは、主にXYZRT軸の5方向に移動可能なXYZRT軸ステージである試料台の移動や検出器の出し入れ等によって、試料室の内壁や対物レンズに試料台や試料が衝突しないかどうかを監視するために設けられたものであるが、この可視光カメラを利用して試料自体を可視光観察像を撮像する。撮像の際には、試料面がカメラから見えるように、すなわち可能な限りカメラと試料が正対するように、試料台の各軸を調整する。これによって試料室内部カメラで試料の可視光像を取得する。
(2)電子線の光軸と可視光カメラの光軸が同軸となるようにする。この場合は、電子線光軸の途中に鏡を斜めに配置することで、カメラの光軸を折り返して電子線光軸と同軸とする。
【0008】
しかしながら、上記の方法ではいずれも以下のような問題が生じる。すなわち(1)の方法では、試料室内部の観察用カメラと試料撮影用カメラを併用するため、両方の用途にとって好適なカメラアングルの位置に配置するのが難しく、その両立が困難であるという問題があった。多くの場合、試料室内部観察時は広い視野角すなわち低倍率が、一方試料撮影時は狭い視野角すなわち高倍率が各々必要となるため、カメラをズームレンズ式とする等、カメラの倍率を可変とする機構が必要となり、構成が複雑となる。あるいは、中間的な倍率に固定された固定レンズを使うこととなるが、この場合は両方の用途に好適な倍率とすることが難しい。また、試料台から可視光カメラの設置されている試料室の外壁までの距離が長くなるため、可視光カメラの微妙な位置ズレでも画像の位置ズレに大きく影響することとなる。このため、可視光カメラの設置には極めて正確な位置決めが要求され、手間がかかるという問題もあった。さらに、可視光カメラでの撮影時は試料の観察面がカメラから見えるように試料台の各軸を操作しなければならない。この試料台の操作は可視光カメラによる撮影のために行われるので、カメラ撮影後は再びSEM観察に適した位置に戻すような試料台の操作が必要となり、個別の位置合わせ作業が煩雑になるという問題があった。
【0009】
また(2)の方法では、構造的に複雑で試料室の真空空間内に配置する必要があるため、コストがかかるという問題があった。電子線の光学系の途中にミラーを配置するので、荷電粒子線装置自体の性能に影響が出たり、試料室内のスペースが狭くなったりする。特に電子線対物レンズと試料の間(WD)に同軸光学系を入れると、試料を対物レンズに十分近づけることができなくなり、性能を発揮し難くなる。
【特許文献1】特開平1−147513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上のように、従来の電子顕微鏡では、カメラは試料室内部で固定されているものの、撮像対象である資料を載せた試料台が移動するため、試料台の現在位置によってカメラがどの位置を撮像しているのかを把握することが困難であるという構造上の問題があり、カメラの撮像位置の把握、位置合わせ等の作業に手間がかかるという欠点があった。本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、可視光カメラでの撮像を容易に行うことのできる電子顕微鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明の電子顕微鏡は、試料を裁置する試料台と、試料台に裁置された試料に対して電子線を照射し電子線観察像を結像するための電子線撮像部とを備える電子顕微鏡であって、さらに、少なくともXY平面上を移動可能な前記試料台上に装着される、可視光観察像撮像用の可視光撮像部を備え、可視光撮像部は試料台に装着された状態で、試料台上に裁置される試料の可視光観察像を撮像可能な位置及び角度に調整されている。これによって、試料台上に固定された可視光撮像部は、試料台の移動に拘わらず試料との相対位置が変化しないため、常時所望の位置を撮像することが可能となり、試料の可視光観察像を容易に撮像できる。
【0012】
また、本発明の他の電子顕微鏡は、可視光撮像部が、試料台上の所定の位置に装着するための一方向に延長された保持機構を備えており、試料台は、保持機構を装着するための装着機構を備えている。これにより、可視光撮像部の保持機構と試料台の装着機構によって、可視光撮像部を試料台に位置決めされた状態で装着できる。
【0013】
さらに、本発明の他の電子顕微鏡は、保持機構が棒状に延長されてなり、棒状の保持機構によって離間された可視光撮像部と試料台に裁置される試料との距離を、可視光撮像部の合焦距離と略一致させている。これにより、試料台の位置に拘わらず可視光撮像部と試料との距離は合焦距離に維持されるため、焦点を合致させるための調整作業を省力化して可視光観察像の撮像を容易にできる。
【0014】
さらにまた、本発明の他の電子顕微鏡は、可視光撮像部が試料台に装着された状態で、可視光撮像部の光軸が試料台の中心と一致するよう構成されている。これによって、可視光撮像部を試料台に装着することで光軸の調整が行われ、位置合わせ作業を省力化して可視光観察像の撮像を容易にできる。
【0015】
さらにまた、本発明の他の電子顕微鏡は、保持機構を試料台と脱着可能に構成している。これによって、可視光観察像の撮像時に可視光撮像部を固定した保持機構を試料台にセットして撮像し、保持機構を試料台から外せば通常の電子線観察像の撮像に速やかに復帰でき、作業性に優れた電子顕微鏡が実現される。
【0016】
さらにまた、本発明の他の電子顕微鏡は、電子銃に加速電圧を印加して電子線を試料に照射し、試料から放出される二次電子または反射電子を1以上の検出器で検出しながら試料表面の所望の走査領域を走査することで、観察像を結像し表示可能な電子顕微鏡であって、試料を裁置する少なくともXY平面上を移動可能な試料台と、試料台に裁置された試料に対して電子線を照射し電子線観察像を結像するための電子線撮像部と、試料台上に装着される、可視光観察像撮像用の可視光撮像部とを備え、可視光撮像部は、試料台上の所定の位置に装着するための一方向に延長された棒状の保持機構を備えており、試料台は、棒状の保持機構を脱着可能に挿入するための挿入穴を備えており、棒状の保持機構を試料台の挿入穴に装着した状態で、試料台上に裁置される試料の可視光観察像を撮像可能な位置及び角度に調整され、かつ棒状の保持機構によって離間された可視光撮像部と試料台に裁置される試料との距離が、可視光撮像部の合焦距離と略一致されるよう構成されている。これにより、可視光撮像部の保持機構と試料台の挿入穴に挿入することで、可視光撮像部を試料台に位置決めされた状態で装着でき、可視光撮像部は、試料台の移動に拘わらず試料との相対位置が変化しないため、常時所望の位置を撮像することが可能となり、試料の可視光観察像を容易に撮像できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の電子顕微鏡によれば、可視光観察像の撮像を容易に行え、荷電粒子線による電子線観察像の撮影、観察に資することができる。それは、可視光観察像を撮像する可視光撮像部を試料台に固定することにより、可視光観察像撮像時の位置合わせ作業を省力化できるからである。特に可視光撮像部は、試料台の位置によらず常時所定の位置を観察できるため、試料台の位置によらず、また試料台の位置を意識することなく、常時適切な状態で可視光観察像を撮像することができる。これによって、可視光観察像の取得を容易に行え、電子顕微鏡による観察に資することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための電子顕微鏡を例示するものであって、本発明は電子顕微鏡を以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0019】
本明細書において電子顕微鏡とこれに接続される操作、制御、入出力、表示、その他の処理等のためのコンピュータ、プリンタ、外部記憶装置その他の周辺機器との接続は、例えばIEEE1394、RS−232x、RS−422、RS−423、RS−485、USB等のシリアル接続、パラレル接続、あるいは10BASE−T、100BASE−TX、1000BASE−T等のネットワークを介して電気的に接続して通信を行う。接続は有線を使った物理的な接続に限られず、IEEE802.1x、OFDM方式等の無線LANやBluetooth等の電波、赤外線、光通信等を利用した無線接続等でもよい。さらに観察像のデータ保存や設定の保存等を行うための記録媒体には、メモリカードや磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が利用できる。
【0020】
以下の実施例ではSEMについて説明する。但し、本発明はTEMやその他の電子顕微鏡関連装置においても利用できる。本発明を具現化した一実施例に係るSEMについて、図1に基づいて説明する。SEMは一般に加速電子の電子線を発生させ試料に到達させるまでの光学系と、試料を配置する試料室(チャンバ)と、試料室内を真空にするための排気系と、像観察のための操作系で構成される。図1の電子顕微鏡100は、このような部材により荷電粒子線による電子線観察像の観察を行うための電子線撮像部42の構成を示している。また、図1のコンピュータ1にインストールされた電子顕微鏡の操作プログラムで、電子顕微鏡の像観察条件の設定や各種操作を行い、観察像の表示を行う表示部28に表示する。
【0021】
光学系は、加速電子の電子線を発生させる電子銃7、加速電子の束を絞り込んで細束化するレンズ系、試料から発生する二次電子や反射電子を検出する検出器を備える。図1に示す走査型電子顕微鏡100は、光学系として電子線を照射する電子銃7と、電子銃7から照射される電子線がレンズ系の中心を通過するように補正するガンアライメントコイル9と、電子線のスポットの大きさを細く絞る収束レンズ12であるコンデンサレンズと、収束レンズ12で収束された電子線を試料20上で走査させる電子線偏向走査コイル18と、走査に伴い試料20から放出される二次電子を検出する二次電子検出器21と、反射電子を検出する反射電子検出器22を備える。
【0022】
試料室31には、試料台33、試料導入装置、X線検出用分光器等が備えられる。試料台33(ステージ)はX、Y、Z移動、回転、傾斜機能を備える。排気系は、加速電子の電子線が気体成分通過中に極力エネルギーを失うことなく試料に到達するために必要で、ロータリーポンプ、油拡散ポンプが主として用いられる。
【0023】
操作系は二次電子像、反射電子像、X線像等を表示、観察しながら照射電流の調整、焦点合わせ等を行う。二次電子像等の出力は、アナログ信号であれば写真機によるフィルム撮影が一般的であったが、近年は画像をデジタル信号に変換した出力が可能となり、データの保存や画像処理、印刷等の多種多様な処理が可能である。図1のSEMは、二次電子像や反射電子像等の観察像を表示する表示部28と印刷のためのプリンタ29を備える。また操作系は、像観察条件として少なくとも加速電圧またはスポットサイズ(入射電子線束の直径)を設定するために必要な設定項目の設定手順を誘導(ガイダンス)する誘導手段を備える。
【0024】
図1に示すSEMは、コンピュータ1と接続され、コンピュータ1を電子顕微鏡100の操作を行うコンソールとして使用し、また必要に応じて像観察条件や画像データを保存したり、画像処理や演算を行う。図1に示すCPUやLSI等で構成される中央演算処理部2は、走査型電子顕微鏡100を構成する各ブロックを制御する。電子銃高圧電源3を制御することにより、フィラメント4、ウェーネルト5、アノード6からなる電子銃7より電子線を発生させる。電子銃7から発生された電子線8は、必ずしもレンズ系の中心を通過するとは限らず、ガンアライメントコイル9をガンアライメントコイル制御部10によって制御することで、レンズ系の中心を通過するように補正を行う。次に、電子線8は収束レンズ制御部11によって制御される収束レンズ12であるコンデンサコイルによって細く絞られる。収束された電子線8は、電子線8を偏向する非点収差補正コイル17、電子線偏向走査コイル18、対物レンズ19、および電子線8のビーム開き角を決定する対物レンズ絞り13を通過し、試料20に至る。非点収差補正コイル17は非点収差補正コイル制御部14によって制御され、走査速度等を制御する。同様に電子線偏向走査コイル18は電子線偏向走査コイル制御部15によって、対物レンズ19は対物レンズ制御部16によって、それぞれ制御され、これらの作用によって試料上を走査する。試料20上を電子線8が走査することにより、試料20から二次電子、反射電子等の情報信号が発生され、この情報信号は二次電子検出器21、反射電子検出器22によりそれぞれ検出される。検出された二次電子の情報信号は二次電子検出増幅部23を経て、また反射電子の情報信号は反射電子検出器22で検出されて反射電子検出増幅部24を経て、それぞれA/D変換器25、26によりA/D変換され、画像データ生成部27に送られ、画像データとして構成される。この画像データはコンピュータ1に送られ、コンピュータ1に接続されたモニタ等の表示部28にて表示され、必要に応じてプリンタ29にて印刷される。排気系ポンプ30は、試料室31内部を真空状態にする。排気系ポンプ30に接続された排気制御部32が真空度を調整し、試料20や観察目的に応じて高真空から低真空まで制御する。
【0025】
電子銃7はあるエネルギーをもった加速電子を発生させるソースとなる部分で、W(タングステン)フィラメントやLaB6フィラメントを加熱して電子を放出させる熱電子銃の他、尖状に構成したWの先端に強電界を印加して電子を放出させる電界放射電子銃がある。レンズ系には、収束レンズ、対物レンズ、対物レンズ絞り、電子線偏向走査コイル、非点収差補正コイル等が装着されている。収束レンズは電子銃で発生した電子線をさらに収斂して細くする。対物レンズは最終的に電子プローブを試料に焦点合わせするためのレンズである。対物レンズ絞りは収差を小さくするために用いられる。検出器には、二次電子を検出する二次電子検出器と反射電子を検出する反射電子検出器がある。二次電子はエネルギーが低いのでコレクタにより捕獲され、シンチレータにより光電子に変換されて、光電子倍増管で信号増幅される。一方、反射電子の検出にはシンチレータあるいは半導体型が用いられる。
(試料台33)
【0026】
観察位置の位置決めは、試料20を載置した試料台33を物理的に移動させて行う。この場合は観察位置決め手段が試料台33で構成される。試料台33は試料20の観察位置を調整可能なように様々な方向への移動、調整が可能である。移動、調整の方向は、試料台33の観察位置を移動、調整させるため、試料台33の平面方向であるX軸およびY軸方向、R軸(回転)方向への移動および微調整が可能である他、試料の傾斜角度を調整するために試料台33のT軸方向の調整、ならびに対物レンズと試料との距離(ワーキングディスタンス)を調整するために試料台33のZ軸方向の調整が可能である。
【0027】
観察像の位置決めや観察視野の移動には、試料台を物理的に移動させる方法に限られず、例えば電子銃から照射される電子線の走査位置をシフトさせる方法(イメージシフト)も利用できる。あるいは両者を併用する方法も利用できる。あるいはまた、広い範囲で一旦画像データを取り込み、データをソフトウェア的に処理する方法も利用できる。この方法では、一旦データが取り込まれてデータ内で処理されるため、ソフトウェア的に観察位置を移動させることが可能で、試料台の移動や電子線の走査といったハードウェア的な移動を伴わないメリットがある。予め大きな画像データを取り込む方法としては、例えば様々な位置の画像データを複数取得し、これらの画像データをつなぎ合わせることで広い面積の画像データを取得する方法がある。あるいは、低倍率で画像データを取得することによって、取得面積を広く取ることができる。
(可視光撮像部44)
【0028】
この電子顕微鏡100は、上述した電子線撮像部42を用いた電子線観察像の観察以外に、可視光による撮像を行う可視光撮像部を装着できる。可視光撮像部で撮像された可視光観察像は、ユーザが任意に利用でき、例えばSEM画像の観察中において観察対象の試料を確認したり、電子線観察像の広域画像に利用するといった電子線観察の補助的な目的で一般に利用されている。これら電子線を用いて撮像する電子線撮像部と、可視光を用いて撮像する可視光撮像部との複数の撮像系を、本実施の形態に係る電子顕微鏡100は切換可能に構成している。図2に、このような電子線撮像部42と可視光撮像部44とを切り換え可能に構成した電子顕微鏡のブロック図を示す。可視光撮像部44は、試料室31内に常時設置して撮像切換制御部46等により自動的に切り換える構成に限られず、必要時に試料室31内に手動で設置して可視光観察像の撮像後はこれを取り外し、通常の電子線撮像部42を用いた観察に切り換える構成が採用できる。手動による可視光撮像部44の装着は、撮像部を試料室31内に配置して機械的に自動で切り換える方式に比べて着脱の手間はかかるものの、非使用時に試料室31内で可視光撮像部44が邪魔になることもなく、また撮像部の自動切換のための機構も不要にできるために試料室31内の構成を簡素化でき、安価かつ簡素な構成で実現できるという利点が得られる。以下、この着脱式の可視光撮像部44を電子顕微鏡に装着する様子を、図3に基づいて説明する。
【0029】
図3に示す電子顕微鏡300は、試料室31の前面を構成する正面のパネル52を引き出し、試料室31を外部に開放している。正面パネル52は、一対のガイドロッド54に従い引き出し自在に電子顕微鏡本体50の正面に連結されている。試料室31内は観察中は真空に減圧されるため、正面パネル52の開放時には試料室31内を常圧とする。正面パネル52の内側、すなわち試料室31の前面の側壁には、水平台56が固定され、水平台56上に試料台33やその移動機構が設けられている。これにより、正面パネル52を引き出すことで試料台33も一緒に引き出すことができ、この状態で試料台33に試料をセットする。図3の例では、試料は試料ホルダ(図示せず)に挿入され、試料ホルダを試料台33にセットすることで試料が試料台33に裁置される。試料台33上には、試料ホルダをセットするための試料ホルダ保持部として、中心にホルダ保持穴58(図4に示す)が形成されている。ホルダ保持穴58は、試料ホルダを挿入できる大きさに構成される。
【0030】
このように試料が試料台33に裁置された状態で、可視光撮像部44を試料台33に装着して可視光観察像を撮像する。移動可能な試料台33上に可視光撮像部44を固定する構成によって、試料台33の位置によらず可視光撮像部44は常に試料台33上の所定の位置に保持されることとなる。これによって、試料台33の現在位置を意識することなく試料台33に裁置された試料を確実に補足して、可視光観察像の撮像を容易に行える。従来の電子顕微鏡では、試料室内の側壁等固定位置に可視光撮像部を固定する方式であったため、固定された可視光撮像部で試料を撮像できるよう、試料台の位置を調整してやる必要があった。この方式では、試料台の現在位置を把握した上で、丁度可視光撮像部の視野に試料台上の試料が入るように計算して試料台の位置を調整する必要があり、極めて煩雑で面倒であった。特に、試料台は5軸、すなわちXY平面、高さ方向のZ軸、回転方向のR軸および傾斜のT軸という多くの移動パラメータを有しており、しかも拡大観察系であるため、撮像位置を合わせることは非常に手間のかかる作業であった。さらに可視光観察像の撮像後は、荷電粒子線撮像による観察のために、別の撮像部への位置合わせ作業を行わねばならない。電子線観察から一旦可視光観察像に切り換えた場合は、電子線撮像部での位置合わせから可視光撮像部への位置合わせを行った後、再度元の電子線撮像部での位置合わせを行う必要があり、一層の手間も時間もかかる。しかも電子線観察は一視野が数ミクロン単位といった極めて高い倍率で行われるため、たわみやがた等各部の誤差によって、正確に同じ位置が再現できるとは限らず、元の位置に復元しようとしても誤差のために視野が異なってしまうおそれがある。したがって、このような調整作業を可能な限り簡略化することが望ましい。これに対して、本実施の形態のように試料台33上に可視光撮像部44を固定する構成によれば、試料台33が移動しても試料台33と可視光撮像部44の相対的な位置関係は変化しないため、上記のような位置合わせ作業を不要にでき、可視光観察像の撮像を極めて容易に行うことが可能となる。
(保持機構)
【0031】
図3に示す可視光撮像部44は、保持機構を構成する棒状のロッド62と、可視光撮像部44の中心的機能を果たす撮像用のカメラユニット60とを備える。ロッド62は、図3に示すように試料台33上に直立させて、上端に固定されたカメラユニット60を試料台33の上部に離間させて保持する。試料台33の上面には、可視光撮像部44を連結するための装着機構として、ロッド62を脱着可能に挿入するための挿入穴64を形成している。挿入穴64は、試料台33の上面に突出させたパイプ66の先端に開口される。一方、ロッド62の先端にはボス68を形成しており、パイプ66の開口端に挿入して保持できる大きさ及び形状に形成される。この構成により、パイプ66にボス68を挿入して保持機構を試料台33上に直立させ、可視光撮像部44を保持する。装着機構として予めパイプ66を試料台33から突出させる構成により、ユーザが可視光撮像部44を装着する際にパイプ66の位置を容易に視認できるので、装着位置を迷う、あるいは間違えることがなく使い易い電子顕微鏡とできる利点がある。またこのパイプ66自体も着脱可能に構成してもよい。これにより、可視光観察像の撮像を行わない場合はパイプ66を外して試料室31内をすっきりさせることができる。
(カメラユニット60)
【0032】
カメラユニット60は、可視光観察像を撮像する部材であり、光学式カメラやデジタルカメラ等が利用でき、好ましくはCCD又はC−MOS撮像素子を利用する。CCD又はC−MOSで撮像した可視光観察像は、データの送信、加工、処理等を電気的に行うことができ、扱いが容易となる。カメラユニット60は所望の倍率とし、例えば1〜20倍のいずれかの固定倍率のカメラユニット60を可視光撮像部44にセットする。図3の例では、2倍倍率のカメラユニット60を使用している。また、異なる固定倍率のカメラユニット60を備える可視光撮像部44を交換して試料台33上にセットすることもできる。カメラユニット60で撮像された可視光観察像は、撮像切換制御部46に送出され、表示部28にて表示される。また、カメラユニット60に光学式カメラを用いて撮像する場合は、現像して可視光観察像を紙媒体等により得ることもできる。
(合焦距離)
【0033】
カメラユニット60に固定倍率を採用することにより、合焦距離は一意的に決まる。そこで、ロッド62の長さを、予めカメラユニット60と試料との距離が合焦距離と一致するように調整することで、常に合焦距離で撮影することが可能となる。ロッド62の長さは、カメラユニット60の保持機構への取り付け位置や、試料台33の装着機構の長さ等を考慮した上で、カメラユニット60と試料台33上にセットされた試料との合焦距離と合致するように設計される。これにより、可視光撮像部44を試料台33上にセットした状態で、常に合焦距離が維持され、ピント合わせ作業が不要となり極めて使い易くなる。特に試料台33上に可視光撮像部44を固定することで試料台33の位置合わせ作業を不要にできることと相俟って、カメラユニット60の高さ方向を合焦距離に予め設定しておくことによりピント合わせ作業も不要とでき、可視光観察像の撮像を更にスムーズに行うことが可能となる。
【0034】
なお、カメラユニットは固定倍率のものに限られず、カメラユニットをズームレンズ等可変倍率方式とし、オートフォーカス等の手段によりピントを合わせるようにした構成も採用可能である。この方式であれば、一の可視光撮像部で倍率を変化させた可視光観察像を取得することができる。
【0035】
さらに、可視光撮像部44を保持機構、装着機構を介して試料台33上に装着した状態で、カメラユニット60の光軸と試料の中心とが一致するように、カメラユニット60の取り付け位置や角度等が予め設計される。これにより、視野探しも不要となり、可視光撮像部44を装着するのみで試料の最適な位置を可視光観察像として撮像できる。
【0036】
このようにして、図3に示すように電子顕微鏡本体50から正面パネル52を引き出し、試料室31を外部に表出させた状態で、保持機構によってカメラユニット60を試料台33に取り付けると、試料台33の各軸の位置に関係なく、必ずカメラ光軸が試料の中心にくるような位置に調整され、しかもカメラユニット60と試料の間の距離は、カメラユニット60の合焦距離となるように保持できるので、可視光観察像の撮像が極めて容易となる。
【0037】
図4に、図3のカメラユニット60の拡大断面図を示す。この図に示すように、カメラユニット60はロッド62の上端側面にネジ止めにより固定される。この図に示すカメラユニット60は、側面に回転軸を中心に回転する回転部69を連結しており、この回転部69にロッド62を挿入することでロッド62を介して試料台33の上方で垂直に保持される。図4の例では、ロッド62を回転部69に挿入すると、カメラユニット60の自重で回転軸を中心に回転して撮像面が下方に面し、試料台33を正面から撮像できる位置に自動的に調整される。
【0038】
またこのカメラユニット60は、図3に示す状態から正面パネル52を電子顕微鏡本体50に押し込んで試料室31を閉塞し、通常の電子顕微鏡観察を行う際には、撮像面を下方でなく電子顕微鏡本体50の側面に対向するようにセットされ、試料室31内部の状態を観察する目的に併用される。図5に、カメラユニット60を電子顕微鏡本体に装着した状態を電子顕微鏡の上方から見た断面図を示す。この図に示すように、電子顕微鏡本体50のカバー側面にはカメラユニットを装着する装着部59が設けられ、レンズやガラスなどを介して試料室31内部が観察できるように開口されている。カメラユニット60の外周はネジリングが設けられ、これによって装着部59の周囲にカメラユニット60が固定される。装着部59に装着されたカメラユニット60は、試料台33の移動や各種検出器の出し入れ等によって、試料室31の内壁や対物レンズ等に試料台33や試料が衝突しないかどうかを監視するための試料室内部観察カメラやモニタのための覗き穴として使用できる。したがって、カメラユニット60は装着部59を介して試料室31内部の試料台33が観察できる角度に調整される。
【0039】
以上の構成によれば、ロッド62でカメラユニット60を所定位置に容易に配置でき、可視光観察像の撮像をスムーズに行うことができる。また1本のロッド62で保持機構を構成するという簡単な構成により実現できるので、コストも安価でしかも扱い易いという利点も得られる。なお上記の例では、保持機構を1本のロッドで構成しているが、2本以上のロッドで構成することも可能であることはいうまでもない。2本以上のロッドでカメラユニット60を支持することにより、より安定して機械的強度も向上される。またロッドに限られず、多角形の柱状や可動式のアーム状、伸縮式のシリンダ状等、種々の形態が適宜採用できる。
【0040】
さらに、可視光撮像部44を固定する装着機構の位置は、試料台33のすべての移動軸上である必要はなく、一部の軸上から外れた位置に固定してもよい。例えば、装着機構をXY平面の軸上であるが、回転軸であるR軸上に設けない構成とする。一般的な配置構造としては、電子顕微鏡の水平台56上にZ軸、T軸、XY軸、R軸、試料ホルダの順に配置される。この場合はR軸が試料に一番近い位置となるので、可視光撮像部44を固定する装着機構をR軸上に設けず、XY軸上に設ける。この場合でも、試料とカメラユニット60の相対的な位置関係が、カメラ光軸上に試料の中心が位置するように設定されておれば、試料のR軸の回転方向が定まっていなくとも、R軸の位置を知る手段により対応できる。例えば、エンコーダ等を用いて試料台の回転角度を検出したり、R軸における回転位置をユーザや電子顕微鏡に記憶させる等して、この回転位置に応じた姿勢に試料台33のR軸を調整する。これによって、R軸の調整のみで可視光観察像を容易に得ることができ、またすべての軸上に可視光撮像部44を固定する位置的な制約によらず、操作性、スペース効率等の点から好適な位置に可視光撮像部44を設置できる。
【0041】
以上のようにして、本実施の形態に係る電子顕微鏡を使用して、可視光撮像部44を試料面と容易に正対させて適切な可視光観察像を取得でき、電子線観察に役立てることができる。また本発明は、走査型トンネル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)等の走査型プローブ顕微鏡(SPM)にも適用でき、これらの拡大観察装置で撮像された白黒画像に対してカラーの色情報を得る等の目的で利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の電子顕微鏡は、走査型、透過型等の電子顕微鏡に適用して、試料室内に可視光撮像部をセットして可視光観察像の撮像に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電子顕微鏡の電子線撮像部の構成を示すブロック図である。
【図2】電子線撮像部と可視光撮像部とを切換可能な電子顕微鏡を示すブロック図である。
【図3】可視光撮像部を電子顕微鏡に装着する状態を示す側面図である。
【図4】図3のカメラユニットを示す拡大垂直断面図である。
【図5】図3のカメラユニットを電子顕微鏡本体に装着した状態を示す拡大水平断面図である。
【符号の説明】
【0044】
100、300…電子顕微鏡
1…コンピュータ;2…中央演算処理部
3…電子銃高圧電源;4…フィラメント
5…ウェーネルト;6…アノード
7…電子銃;8…電子線
9…ガンアライメントコイル;10…ガンアライメントコイル制御部
11…収束レンズ制御部;12…収束レンズ
13…対物レンズ絞り;14…非点収差補正コイル制御部
15…電子線偏向走査コイル制御部;16…対物レンズ制御部
17…非点収差補正コイル;18…電子線偏向走査コイル
19…対物レンズ;20…試料
21…二次電子検出器;22…反射電子検出器
23…二次電子検出増幅部;24…反射電子検出増幅部
25…A/D変換器;26…A/D変換器
27…画像データ生成部;28…表示部
29…プリンタ;30…排気系ポンプ
31…試料室;32…排気制御部
33…試料台
42…電子線撮像部;44…可視光撮像部;46…撮像切換制御部
50…電子顕微鏡本体
52…正面パネル;54…ガイドロッド
56…水平台;58…ホルダ保持穴;59…装着部
60…カメラユニット;62…ロッド;64…挿入穴
66…パイプ;68…ボス;69…回転部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を裁置する試料台と、前記試料台に裁置された試料に対して電子線を照射し電子線観察像を結像するための電子線撮像部とを備える電子顕微鏡であって、さらに
少なくともXY平面上を移動可能な前記試料台上に装着される、可視光観察像撮像用の可視光撮像部を備え、
前記可視光撮像部は前記試料台に装着された状態で、試料台上に裁置される試料の可視光観察像を撮像可能な位置及び角度に調整されてなることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項2】
請求項1に記載の電子顕微鏡であって、
前記可視光撮像部が、前記試料台上の所定の位置に装着するための一方向に延長された保持機構を備えており、前記試料台は、前記保持機構を装着するための装着機構を備えていることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項3】
請求項2に記載の電子顕微鏡であって、
前記保持機構が棒状に延長されてなり、棒状の保持機構によって離間された前記可視光撮像部と前記試料台に裁置される試料との距離を、前記可視光撮像部の合焦距離と略一致させてなることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項4】
請求項2または3に記載の電子顕微鏡であって、
前記可視光撮像部が前記試料台に装着された状態で、可視光撮像部の光軸が試料台の中心と一致するよう構成されてなることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の電子顕微鏡であって、
前記保持機構を前記試料台と脱着可能に構成してなることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項6】
電子銃に加速電圧を印加して電子線を試料に照射し、試料から放出される二次電子または反射電子を1以上の検出器で検出しながら試料表面の所望の走査領域を走査することで、電子線観察像を結像し表示可能な電子顕微鏡であって、
試料を裁置する少なくともXY平面上を移動可能な試料台と、
前記試料台に裁置された試料に対して電子線を照射し電子線観察像を結像するための電子線撮像部と
前記試料台上に装着される、可視光観察像撮像用の可視光撮像部とを備え、
前記可視光撮像部は、前記試料台上の所定の位置に装着するための一方向に延長された棒状の保持機構を備えており、
前記試料台は、前記棒状の保持機構を脱着可能に挿入するための挿入穴を備えており、
前記棒状の保持機構を前記試料台の挿入穴に装着した状態で、試料台上に裁置される試料の可視光観察像を撮像可能な位置及び角度に調整され、かつ棒状の保持機構によって離間された前記可視光撮像部と前記試料台に裁置される試料との距離が、前記可視光撮像部の合焦距離と略一致されるよう構成されてなることを特徴とする電子顕微鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−40768(P2006−40768A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−220898(P2004−220898)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000129253)株式会社キーエンス (681)