説明

電気インスタントコーヒーメーカー

【課題】従来の電気コーヒーメーカーは焙煎したコーヒー豆の粉を使用する製品であって、美味しいコーヒーを入れることができたが、一人一人が飲みたいときにコーヒーを入れるという点では不便で不経済であった。
【解決手段】本発明ではインスタントコーヒー粉を使用して、簡単なスイッチ操作で一人分のコーヒーを入れることができる電気インスタントコーヒーメーカーである。インスタントコーヒー粉は一般市販されている瓶容器入り製品を使うことができ、その瓶容器のまま本発明製品にセットすることができる。湯沸容器が装置されており、いつでも簡単操作でコーヒーカップ一杯分の湯が出湯してコーヒーを入れることができる製品である。人が集まる会社のオフィスや商談ルームなどに設置すると大変便利である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は従来の電気コーヒーメーカーのように焙煎したコーヒー豆の粉を使用する方式ではなく、湯を注ぐだけでコーヒーを入れることができるインスタントコーヒー粉を使用する電気コーヒーメーカーである。また、誰でも飲みたいときに簡単操作でコーヒーを入れることができるコーヒーメーカーを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気コーヒーメーカーは焙煎したコーヒー粉を使うため、コーヒーを入れるたびにフィルターを交換し、コーヒー粉を入れなければならなかった。
【0003】
従って、一人で飲みたいときなどは大変不便で、不経済であった。家庭で数人で飲むときは便利であるが、たとえば会社のオフィスや会議室などで多くの人たちがそれぞれに飲みたいときに飲むということはできなかった。
【特許文献1】 特開平11−276351号公報
【特許文献2】 特開2003−225164号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の電気コーヒーメーカーでは一度に数人分のコーヒーを入れるときは便利であり、焙煎したコーヒー豆の粉を使用するため美味しいコーヒーを入れることができた。しかし、一人で飲みたいときに飲むという点では不便であった。
【0005】
そこで、本発明はインスタントコーヒー粉を使用する電気コーヒーメーカーであって、誰でも好きなときに簡単にコーヒーを入れることができるようにした製品である。最近のインスタントコーヒーは大変美味しく、また市販されているインスタントコーヒーの種類は非常に多く、一般的に広く愛飲されている。
【0006】
本発明の電気インスタントコーヒーメーカーに市販のインスタントコーヒーを容器のまま取り付けることによって簡単にコーヒーを入れることが出来る。インスタントコーヒー粉はスイッチ操作で自動的にコーヒーカップに入り、次のスイッチ操作でコーヒーカップに湯が注がれ、コーヒーができる。
【0007】
本発明の電気インスタントコーヒーメーカーは家庭用としても使えるが、人が集まる場所、つまり、オフィス、会議室や応接室などに最適である。来客のもてなしに時間をかけることなくコーヒーを入れることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は市販されているインスタントコーヒーが入っている瓶容器をそのまま電気インスタントコーヒーメーカー本体に取り付けることができる。このようにすることでインスタントコーヒー粉をスプーンでコーヒーカップに入れる必要はなくなる。もちろん、瓶容器に替えて専用の容器にインスタントコーヒー粉を移し替えて使用することもできる。
【0009】
図1は本発明の概観を示す一図例であるが、インスタントコーヒー粉7が入った瓶容器6がセットされている。インスタントコーヒー粉7をコーヒーカップ3に入れるための粉スイッチ2が付いている。粉スイッチ2を操作するとコーヒーカップ一杯分のインスタントコーヒー粉7がコーヒーカップ3に入る。
【0010】
次にコーヒーカップ3を出湯位置に移動して、出湯スイッチ4を操作するとコーヒーカップ一杯分の湯が注がれる。このように誰にでも簡単操作でコーヒーを入れることができるインスタントコーヒーを使用した電気インスタントコーヒーメーカーである。
【発明の効果】
【0011】
一日に何杯もコーヒーを飲む愛好者は多いが、従来の電気コーヒーメーカーで一人分のコーヒーを何回も入れることは煩雑で不経済であった。本発明の電気インスタントコーヒーメーカーはその煩雑さがなく、誰でもいつでも簡単に一杯のコーヒーを入れることができる。
【0012】
さらに、本発明の電気インスタントコーヒーメーカーは、人が集まる場所に設置されたとき、飲みたい人が自分でコーヒーを入れることができる。インスタントコーヒーを使っているので経済的であって、且つ従来の電気コーヒーメーカーのように、フィルター交換やコーヒー粉を自分で入れる必要はなく、スイッチ操作だけでコーヒーを入れることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例を図1、図2、図3、図4に基づいて説明する。図2、図3は粉スイッチ2の操作によって自動的にコーヒーカップ3に一人分のインスタントコーヒー粉7を入れるための構成図である。
【0014】
インスタントコーヒー粉7が入った瓶容器6は蓋A8と蓋B9で蓋をされ、本体12に結合されている。瓶容器6と蓋A8、蓋B9の働きは瓶容器6を本体12にセットするときにインスタントコーヒー粉7がこぼれないようにするための方法である。
【0015】
瓶容器6に蓋A8を取り付けたとき蓋A8の孔A13はa位置にある。更に蓋B9を取り付けたとき蓋B9の孔B14はb位置にある。したがって、瓶容器6を逆さまにしてもインスタントコーヒー粉7がこぼれない。
【0016】
この状態で瓶容器6を本体12にセットする。本体12には蓋B9が勘合する蓋固定板10が構成されており、蓋固定板10のb位置に孔C15を設けてある。そこで瓶容器6を手動で右回転すると、瓶容器6と蓋A8のみが回転して孔A13はb位置に来て、蓋B9の孔B14と蓋固定板10の孔C15に合致する。
【0017】
さらに、蓋固定板10の下には可動板11がある。可動板11にはコーヒーカップ一杯分のインスタントコーヒー粉7が入る孔D16、孔E17、孔F18、孔G19が設けられている。それぞれの孔がb位置に移動したときにインスタントコーヒー粉7が入る。
【0018】
可動板11はステッピングモーター20に連結されており、粉スイッチ2の操作で1/4左回転する。b位置で孔D16に入ったインスタントコーヒー粉7はc位置に達する。c位置で孔D16は粉出ノズル21と合致するため、インスタントコーヒー粉7はコーヒーカップ3に入る。次にコーヒーカップ3を出湯位置に移動する。
【0019】
図4は湯をコーヒーカップ3に注ぐための構成図である。水タンク5は一箇所のみに開口部があり、本体12にセットしたときは密封型であって、開口部は水タンク受け容器22と結合する。水タンク受け容器22と湯沸容器23は連結パイプ24で連結されている。水タンク5の水25は湯沸容器23に流れ込み、大気圧と平衡した水位線Aで止まる。
【0020】
湯沸容器23は内部にヒーター26と温度センサー27が装置されている。また外部に出湯パイプ28とエアー抜きパイプ29が装置されている。エアー抜きパイプ29の途中には通気を遮断することができる電磁弁30が装置されている。連結パイプ24の途中には湯沸容器23の湯が水タンク受け容器22側へ逆流しないように逆流防止弁31が設けてある。
【0021】
電源スイッチ1をONしたときヒーター26に通電し、湯沸容器23内の水が加熱されて約85℃になったとき温度センサー27が感知してヒーター26の通電をOFFする。この状態はコーヒーを入れる前の待機状態である。
【0022】
次にコーヒーを入れるために出湯スイッチ4を操作するとヒーター26に通電して、湯が沸騰し、湯沸容器23内の圧力が上昇して湯が出湯パイプ28を通ってコーヒーカップ3に注がれる。その間、温度センサー27の感知によって湯沸容器23内の湯温度が90℃以上になったときに電磁弁30は閉じられている。
【0023】
このようにして水位線Aと水位線Bの間の湯がコーヒーカップ3に注がれる。水位線Aと水位線Bの間の湯がなくなると温度センサー27が感知してヒーター26はOFFする。同時にエアー抜きパイプ29の電磁弁30が開き、湯沸容器23内の圧力が下がり、水タンク受け容器22内の水25が湯沸容器23に流れ込み、水位線Aで止まる。
【0024】
湯沸容器23に残っている湯と流入した水25は混ざり合って温度が下がるため、温度センサー27が感知してヒーター26がONして湯温度が約85℃になるまで通電する。再びコーヒーを入れるときまで、この状態で待機する。
【0025】
このように本発明は湯沸容器23内の湯は約85℃に保温されて待機状態にあるため、誰でもコーヒーを飲みたいときに簡単操作でコーヒーを入れることができる電気インスタントコーヒーメーカーである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】 本発明の電気インスタントコーヒーメーカーの基本概観図である。
【図2】 コーヒーカップ一杯分のインスタントコーヒー粉をコーヒーカップに入れるための孔位置を現した本発明の孔配置図である。
【図3】 コーヒーカップ一杯分のインスタントコーヒー粉をコーヒーカップに入れるための本発明の構成図である。
【図4】 本発明の湯沸容器の基本構成と水、湯の流れを現すブロック図である。
【符号の説明】
【0027】
1 電源スイッチ 2 粉スイッチ
3 コーヒーカップ 4 出湯スイッチ
5 水タンク 6 瓶容器
7 インスタントコーヒー粉 8 蓋A
9 蓋B 10 蓋固定板
11 可動板 12 本体
13 孔A 14 孔B
15 孔C 16 孔D
17 孔E 18 孔F
19 孔G 20 ステッピングモーター
21 粉出ノズル 22 水タンク受け容器
23 湯沸容器 24 連結パイプ
25 水 26 ヒーター
27 温度センサー 28 出湯パイプ
29 エアー抜きパイプ 30 電磁弁
31 逆流防止弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯を注ぐだけでコーヒーを入れることができるインスタントコーヒー粉を使用して、スイッチ操作で自動的にインスタントコーヒー粉をコーヒーカップに入れることができ、さらにスイッチ操作によって自動的にコーヒーカップに湯を注ぐことができる電気インスタントコーヒーメーカー。
【請求項2】
請求項1の製品であって、コーヒーカップ一杯分量のインスタントコーヒー粉をコーヒーカップに自動的に入れるために複数の孔が設けられた可動板があり、可動板はスイッチ操作によって一定距離を移動してインスタントコーヒー粉をコーヒーカップに入れることができる電気インスタントコーヒーメーカー。
【請求項3】
請求項1の製品であって、湯沸容器に水タンクの水が流入するとき一定水位までスムースに流入するようにエアー抜きパイプが設けてあり、エアー抜きパイプの途中には電磁弁がある。電磁弁は湯沸容器内の湯が一定温度になったとき閉じて、湯沸容器内の圧力が上昇する電気インスタントコーヒーメーカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−259766(P2010−259766A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138671(P2009−138671)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(504319079)
【Fターム(参考)】