説明

電気光学装置及び電子機器

【課題】電気光学装置における光量損失を低減しつつ、材料の選択の幅を拡げる。
【解決手段】電気光学装置(1)は、電気光学物質を狭持する一対の基板(10、20)と、一対の基板の少なくとも一方の基板における電気光学物質と対向しない側に配置される防塵用基板(210、220)と、一方の基板及び防塵用基板を相互に接着する接着剤(231、232)とを備える。前記一方の基板及び防塵用基板のうち少なくとも一の基板は、本体部(10b、20b、211、221)と、該本体部における接着剤と対向する面に形成され、本体部の第1屈折率と接着剤の第2屈折率との間の第3屈折率を有する中間屈折率層(10c、20c、212、222)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電気光学装置では、該電気光学装置を構成する複数の基板間における屈折率の違いに起因する光量損失の低減が図られる。例えば特許文献1には、第1及び第2透明基板のうち少なくも一方の透明基板の外面に、該一方の透明基板の屈折率と略等しい屈折率を有する接着剤を用いて、一方の透明基板の屈折率と略等しい屈折率を有する第3透明基板を接着する技術が提案されている。
【0003】
尚、この種の電気光学装置の一例である液晶パネルを、液晶プロジェクタにおけるライトバルブとして用いる場合、スクリーン上に拡大投射を行うために、ライトバルブの表面にごみや埃等(以下、単に「粉塵」という。)が付着すると、映写幕上にその粉塵の像もまた投影されてしまうことで、画像の品質を低下させる可能性がある。このため、液晶パネルを構成する基板の外側表面に防塵用基板が設けられることが多い。
【0004】
【特許文献1】特開平11−295683号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1によれば、透明基板及び接着剤各々の屈折率を夫々揃えなければならないので、材料の選択肢が限られてしまうという技術的問題点がある。
【0006】
本発明は、例えば上記問題点に鑑みてなされたものであり、光量損失を低減しつつ、材料の選択の幅を拡げることができる電気光学装置及び電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、電気光学物質を狭持する一対の基板と、前記一対の基板の少なくとも一方の基板における前記電気光学物質と対向しない側に配置される防塵用基板と、前記一方の基板及び前記防塵用基板を相互に接着する接着剤とを備え、前記一方の基板及び前記防塵用基板のうち少なくとも一の基板は、本体部と、前記本体部における前記接着剤と対向する面に形成され、前記本体部の第1屈折率と前記接着剤の第2屈折率との間の第3屈折率を有する中間屈折率層とを有する。
【0008】
本発明の電気光学装置によれば、一対の基板は、例えば液晶等である電気光学物質を狭持している。尚、一対の基板は、例えば少なくとも一方の基板上における、電気光学物質に対向する側に、例えばSiOやSiO等の無機材料からなる無機配向膜を有している。他方の基板上における、電気光学物質に面する側にも、同様に、無機配向膜が設けられていてもよい。
【0009】
防塵用基板は、一対の基板の少なくとも一方の基板における電気光学物質に対向しない側に設けられている。例えばシリコン樹脂等を含んでなる接着剤は、一方の基板と防塵用基板とを相互に接着する。
【0010】
一方の基板及び防塵用基板のうち少なくとも一の基板は、本体部と、該本体部における接着剤と対向する面に形成された中間屈折率層とを有する。中間屈折率層は、本体部の第1屈折率と接着剤の第2屈折率との間の第3屈折率を有する。ここに、「一の基板の第1屈折率と接着剤の第2屈折率との間」とは、第1屈折率及び第2屈折率の小さい値よりも大きく、第1屈折率及び第2屈折率の大きい値よりも小さいことを意味する。つまり、第1屈折率が第2屈折率よりも大きい場合には、第3屈折率は、第2屈折率よりも大きく第1屈折率よりも小さい値となり、第1屈折率が第2屈折率よりも小さい場合には、第3屈折率は、第1屈折率よりも大きく第2屈折率よりも小さい値となる。
【0011】
具体的には例えば、第1屈折率が1.54(波長約550nmの光に対する屈折率。以下同じ。)であり、第2屈折率が1.46である場合(例えば、一の基板の本外部が水晶からなり、接着剤がシリコン樹脂からなる場合)、第3屈折率は、1.46より大きく1.54より小さい値となる。このような第3屈折率を有する中間屈折率層は、例えばポリメチルメタクリレート(Polymethyl Methacrylate:PMMA)(屈折率1.49)、BK7光学ガラス(屈折率1.53)、YbF(屈折率1.52)、YF(屈折率1.5)等により構成すればよい。尚、中間屈折率層は、上記材料を一の基板における接着剤と対向する面上に、例えば塗布、蒸着、スパッタ等して形成すればよい。
【0012】
中間屈折率層が形成されていない場合は、一の基板の本体部と接着剤との間の界面は一つ(即ち、本体部と接着剤との界面)であるのに対し、中間屈折率層が形成されている場合は、本体部と接着剤との間の界面は二つ(即ち、本体部と中間屈折率層との界面、及び中間屈折率層と接着剤との界面)である。しかしながら、媒体に垂直に入射する光の反射率Rが(n−n/(n+nで表されるので、界面が増加しても、光の透過率は向上する(即ち、光量損失が低減する)ことが、本願発明者の研究により判明している。尚、nは第1媒体の屈折率、nは第2媒体の屈折率を夫々示している。
【0013】
仮に、中間屈折率層を形成しなければ、第1屈折率と第2屈折率とが異なる場合に、光量損失により、表示画像が暗くなってしまう。他方、第1屈折率と第2屈折率とを等しくしようとすれば、一の基板及び接着剤の材料の選択肢が限られてしまい、製造コスト等が増加する可能性がある。
【0014】
しかるに本発明では、中間屈折率層が形成されているので、光量損失を低減して表示画像の品質を向上させつつ、材料の選択の幅を拡げることができる。
【0015】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記第3屈折率は、前記第1屈折率及び前記第2屈折率の平均値である。
【0016】
この態様によれば、光量損失をより低減することができる。本願発明者の研究によれば、第3屈折率が、第1屈折率及び第2屈折率の平均値近傍である場合に、最も光量損失が少なくなることが判明している。
【0017】
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
【0018】
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を備えてなるので、高品質な画像を表示可能な投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
【0019】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る電気光学装置及び電子機器の各実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の図では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材毎に縮尺を異ならしめている。また、以下の実施形態では、電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリックス駆動方式の液晶装置を挙げる。
【0021】
<液晶装置>
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図であり、図2は、図1のA−A´線断面図である。
【0022】
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置1は、液晶パネル100と、該液晶パネル100を収容するフレーム310及びフック320と、後述する液晶パネル100の外部回路接続端子に電気的に接続された配線基板330とを備えて構成されている。
【0023】
液晶パネル100は、接着剤340によって、フレーム310に接着固定されている。液晶パネル100は、液晶を狭持するTFTアレイ基板10及び対向基板20と、該TFTアレイ基板10及び対向基板20各々の液晶と対向しない側に配置された防塵ガラス210及び220とを備えて構成されている。ここに、本実施形態に係る「液晶」、「TFTアレイ基板10及び対向基板20」及び「防塵ガラス210及び220」は、夫々、本発明に係る「電気光学物質」、「一対の基板」及び「防塵用基板」の一例である。
【0024】
TFTアレイ基板10と防塵ガラス210とは、例えばシリコン樹脂からなる接着剤231(屈折率1.46)によって相互に接着されており、対向基板20と防塵ガラス220とは、例えばシリコン樹脂からなる接着剤232(屈折率1.46)によって相互に接着されている。
【0025】
TFTアレイ基板10は、例えばネオセラム(屈折率1.54)からなる本体部10bと、該本体部10bにおける接着剤231と対向する面に形成された、中間屈折率層10cとを備える。対向基板20は、例えばネオセラム(屈折率1.54)からなる本体部20bと、該本体部20bにおける接着剤232と対向する面に形成された、中間屈折率層20cとを備える。
【0026】
防塵ガラス210は、例えば水晶(屈折率1.54)からなる本体部211と、該本体部211における接着剤231と対向する面に形成された、中間屈折率層212とを備える。防塵ガラス220は、例えば水晶(屈折率1.54)からなる本体部221と、該本体部221における接着剤232と対向する面に形成された、中間屈折率層222とを備える。
【0027】
次に、液晶パネル100について、図3及び図4を参照して説明を加える。ここに、図3は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図であり、図4は、図3のH−H´線断面図である。尚、図4では、説明の便宜上、図2で示した接着剤231及び232等を省略して示している。
【0028】
図3及び図4において、液晶パネル100では、TFTアレイ基板10及び対向基板20が対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に、液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0029】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂、又は紫外線・熱併用型硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
【0030】
図3において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aを規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
【0031】
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側にサンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域52aの内側の額縁領域に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
【0032】
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。更に、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
【0033】
図4において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図4では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料からなる画素電極9aが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
【0034】
画素電極9aは、後述する対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9a上には、配向膜16が画素電極9aを覆うように形成されている。
【0035】
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクタ用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
【0036】
遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向して形成されている。遮光膜23上に、画像表示領域10aにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図4には図示しないカラーフィルタが形成されるようにしてもよい。対向基板20の対向面上における、対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
【0037】
尚、図3及び図4に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104、サンプリング回路7等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置1の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0038】
次に、上述のように構成された液晶装置1に入射する光の透過率について、図5を参照して説明する。ここに、図5は、中間屈折率層の屈折率と透過率との関係を示す特性図の一例である。尚、説明の便宜上、光は、液晶パネル100に対して垂直(即ち、図2における上下方向)に入射するものとする。また、図中の透過率Tは、中間屈折率層が無い場合の透過率を示している。
【0039】
例として、防塵ガラス210を透過した光が接着剤232に入射する場合について説明する。防塵ガラス210の本体部211の屈折率をn=1.54とし、接着剤232の屈折率をn=1.46とする。中間屈折率層212の屈折率は、n×x+n×(1−x)と表す(0<x<1)。従って、x=0.5の場合、中間屈折率層212の屈折率は、屈折率n及びnの平均値となる。尚、本実施形態に係る「屈折率n」、「屈折率n」及び「屈折率n×x+n×(1−x)」は、夫々、本発明に係る「第1屈折率」、「第2屈折率」及び「第3屈折率」の一例である。
【0040】
図5に示すように、中間屈折率層212が無い場合の透過率Tよりも、中間屈折率層212がある場合の透過率(図中の実曲線)のほうが大きいことがわかる。特に、x=0.5近傍において最も透過率が高い(即ち、最も光量損失が少ない)。従って、中間屈折率層212を、例えばYF(屈折率1.5)で形成すれば、効率的に光量損失を低減することができる。
【0041】
(変形例)
次に、本実施形態に係る液晶装置の変形例について、図6を参照して説明する。ここに、図6は、図2と同趣旨の、図1のA−A´線断面図である。
【0042】
本変形例に係る液晶装置2では、例えば石英(屈折率1.46)からなるTFTアレイ基板10と、例えば石英(屈折率1.46)からなる防塵ガラス210とが、例えばシリコン樹脂からなる接着剤231(屈折率1.46)によって相互に接着されている。例えばネオセラム(屈折率1.54)からなる本体部20bを有する対向基板20と、例えば石英(屈折率1.46)からなる防塵ガラス220とが、例えばシリコン樹脂からなる接着剤232(屈折率1.46)によって相互に接着されている。
【0043】
本変形例では、TFTアレイ基板10、防塵ガラス210及び220、並びに接着剤231及び232各々の屈折率が等しいので、TFTアレイ基板10、並びに防塵ガラス210及び220に、中間屈折率層を形成する必要はない。尚、対向基板20の中間屈折率層20cを、例えばYF(屈折率1.5)で形成すれば、効率的に光量損失を低減することができる。
【0044】
<電子機器>
次に、図7を参照しながら、上述した液晶装置を電子機器の一例であるプロジェクタに適用した場合を説明する。上述した液晶装置における液晶パネル100は、プロジェクタのライトバルブとして用いられている。図7は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
【0045】
図7に示すように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
【0046】
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
【0047】
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像は、液晶パネル1110Gによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
【0048】
尚、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
【0049】
尚、図7を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
【0050】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A´線断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る液晶パネルの全体構成を示す平面図である。
【図4】図3のH−H´線断面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る中間屈折率層の屈折率と透過率との関係を示す特性図の一例である。
【図6】本発明の実施形態の変形例に係る液晶装置のA−A´線断面図である。
【図7】電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
【0052】
1、2…液晶装置、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、10b、20b、211、221…本体部、10c、20c、212、222…中間屈折率層、20…対向基板、100…液晶パネル、210、220…防塵ガラス、231、232、340…接着剤、310…フレーム、320…フック、330…配線基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気光学物質を狭持する一対の基板と、
前記一対の基板の少なくとも一方の基板における前記電気光学物質と対向しない側に配置される防塵用基板と、
前記一方の基板及び前記防塵用基板を相互に接着する接着剤と
を備え、
前記一方の基板及び前記防塵用基板のうち少なくとも一の基板は、
本体部と、
前記本体部における前記接着剤と対向する面に形成され、前記本体部の第1屈折率と前記接着剤の第2屈折率との間の第3屈折率を有する中間屈折率層と
を有する
ことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記第3屈折率は、前記第1屈折率及び前記第2屈折率の平均値であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−205054(P2009−205054A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49299(P2008−49299)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】