説明

電気刺激装置

【課題】
負荷の短絡、出力段に用いられるトランジスタの短絡故障による電流検出の回路や、制御手段の焼損を防止し、
誤検出の少ないた電気刺激装置の具現化を課題とする。
【解決手段】
刺激信号の基信号を発生させる刺激信号発生手段と、
前記基信号を増幅して駆動信号を発生させる駆動増幅回路と、
前記駆動信号を増幅して前記刺激信号を出力する出力増幅回路と、
負荷異常を検出する検出回路と、
前記電気刺激装置の状態を表示する表示手段と、
前記検出信号により前記刺激信号発生手段および前記表示手段を制御する制御手段と、
外来ノイズ等で誤検出しないように、前記刺激信号の電流を制限する定電流回路とで、
電気刺激装置を構成する。
また、前記の検出回路は前記駆動信号(最大3V程度)の電圧変動を検出することにより課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体に電気刺激を与え、治療、美容又は筋力トレーニングを行うときに使用する電気刺激装置に係る。
【背景技術】
【0002】
電気刺激による治療、美容又は筋力トレーニングに用いる電気刺激装置は従来より知られており、多数の製品が提供されている。
これらは、生体に流れる電流を検出して装置の状態を示したり、電流値が異常であれば出力を停止したりする機能が付加されている。
【特許文献1】特開2005−312847号 公報
【0003】
開示する特許文献1は、人体4に電流を流し美容を行う美容器に関する発明である。
詳しくは、人体4に流れる電流を電流検出手段6で検出し、検出信号を制御手段3に出力する。
制御手段3は検出信号をA/D変換した後、しかるべく演算処理を行い電流値を表示画面13、あるいは電流表示LED12にて表示するものである。
【0004】
ところで、このような電気刺激装置は電流検出の回路や、制御手段が焼損することがある。
理由は負荷の短絡、出力段に用いられるトランジスタの短絡故障による。 また、一般的に電気刺激信号は高電圧(50V程度)が用いられるため、被害が大きくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、検出回路、制御手段の焼損を防ぎ、且つ誤動作の少ない負荷異常検出(電流検出)機能を持った電気刺激装置の具現化を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
刺激信号の基信号を発生させる刺激信号発生手段と、
前記基信号を増幅して駆動信号を発生させる駆動増幅回路と、
前記駆動信号を増幅して前記刺激信号を出力する出力増幅回路と、
負荷異常を検出する検出回路と、
前記電気刺激装置の状態を表示する表示手段と、
前記検出信号により前記刺激信号発生手段および前記表示手段を制御する制御手段と、
外来ノイズ等で誤検出しないように、前記刺激信号の電流を制限する定電流回路とで、
電気刺激装置を構成する。
また、前記の検出回路は前記駆動信号(最大3V程度)の電圧変動を検出することにより課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
検出回路は駆動信号(最大3V程度)の電圧変動を検出するので、短絡故障が発生しても焼損の危険性が低い。
また、外来ノイズ等で誤検出しないように、刺激信号の電流を制限する定電流回路を設けているので、誤検出も回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図を用いて説明する。
図2は本発明のブロック図である。
刺激信号発生手段は刺激信号の基になる信号を発生させる。
直流、低周波、パルス信号などを発生させるのが一般的で有る。
なお、刺激信号発生手段は制御手段を用いることもできる。
【0009】
駆動増幅回路は刺激信号発生手段で発生させた基信号を、
出力増幅回路の入力に必要なレベルに増幅する回路である。
【0010】
出力増幅回路は駆動増幅回路からの駆動信号を生体に作用するレベルに増幅する回路である。
他の回路、或いは手段は3V程度の電圧で動作するのに対して、高電圧(50V程度)で動作する。
【0011】
検出回路は駆動信号の電圧を検出している(図2、X2位置)。
従来は検出し易さから出力信号の電流、或いは電圧を検出する(図1、X1位置)。
従来の検出位置では既述のような問題があるが、一方、焼損の心配が少ない本発明の検出位置にも下記の欠点がある。
出力増幅回路が緩衝し、出力増幅回路の増幅度をAとすると、負荷変動の検出結果が1/Aでしか検出できなくなる。
本発明では、制御手段の入力感度を高くして検出不感を防いでいる。
【0012】
電気刺激信号は出力増幅回路から電極を介して生体に流れる。
生体を流れた電気刺激信号は電極を介して定電流回路に流れ、接地に至る。
【0013】
0010段落に記したとおり、本発明を具現化するには制御手段の入力感度を高くする必要がる。
このことは外来ノイズに対して弱くなることでもある。
そこで、0012段落の定電流回路を挿入して、ノイズによる影響を緩和する。
【0014】
制御手段は検出信号から付加(生体抵抗)異常を検知すると、刺激信号発生手段を制御して信号の出力を停止させる。
また、表示手段にも異常を知らせる表示を行わせる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来の電気刺激装置のブロック図
【図2】発明本の電気刺激装置のブロック図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体に電気信号による刺激を与える電気刺激装置であって、
刺激信号の基信号を発生させる刺激信号発生手段と、
前記基信号を増幅して駆動信号を発生させる駆動増幅回路と、
前記駆動信号を増幅して前記刺激信号を出力する出力増幅回路と、
前記駆動信号の電圧変動を検出して検出信号を発する検出回路と、
前記電気刺激装置の状態を表示する表示手段と、
前記検出信号により前記刺激信号発生手段および前記表示手段を制御する制御手段と、
前記刺激信号の電流を制限する定電流回路とからなる電気刺激装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−194095(P2010−194095A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42281(P2009−42281)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(591032518)伊藤超短波株式会社 (69)
【Fターム(参考)】