説明

電気掃除機の床用吸込具

【課題】回転ブラシに取り付けた起毛の先端にブラシが回転したときに、糸や髪の毛が起毛に入り込んで糸絡みが起こることを防止する電気掃除機の床用吸込具を提供する。
【解決手段】床用吸込具の回転ブラシの起毛13の根元から先端までの一部領域を溶着し、起毛に横のつながりを持たせる。起毛13の先端の弾力を保持し、しかも糸や毛髪が起毛13の隙間に入り込むのを防ぐには、溶着部分14は起毛13の中間位置から先端までの任意の位置であることが望ましい(図では先端部を溶着部分14としている例)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床用吸込具の回転ブラシに起毛を設けた電気掃除機の床用吸込具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電気掃除機は、電動送風機を備えた本体と、床面に沿って移動される吸込部と、該本体と吸込部とを連結する可撓性ホースから構成される。図1は電気掃除機の全体図であり、集塵用の電動送風機を内蔵する掃除機本体1と、該掃除機本体1に接続される可撓性ホース5と、該可撓性ホース5に接続される延長パイプ4と、前記可撓性ホース5の前記延長パイプ接続側に形成された手元グリップ部3に配設される手元スイッチ部(図示せず)と、回転ブラシと、該回転ブラシを回転駆動する駆動モータを内蔵して、前記延長パイプ4の床用連結部6に接続される床用吸込具2とからなる。
【0003】
図示していないが、手元スイッチ部には、各種の運転運転を行うための操作スイッチ、例えば吸引能力を強くする強スイッチ、弱くする弱スイッチ、掃除機の運転を停止する切スイッチ、床磨きモードスイッチ、除塵手段の操作スイッチ等が選択可能に設けられている。
【0004】
この種の電気掃除機を運転させると、本体に備えられた電動送風機の駆動により、床用吸込具の吸込部から床面上の空気が吸い込まれ、その吸気が、接続ホースを通って本体に形成された吸込口から本体内に吸い込まれる。本体内には、吸込口に連通し、紙パックを収容するための集塵室が形成されていて、吸込口から吸い込まれた吸気が集塵室を通過する過程で、その吸気に含まれる塵埃が紙パックにより捕獲され、集塵室に形成された排出口から排出されるようになっている。集塵室の排出口から排出された吸気は、本体内を通過して、本体の背面などに形成された排気口から機外に排出される。
【0005】
図2の床用吸込具の上ケースを取り外した平面図を参照して、床用吸込具の概要を説明する。電気掃除機の一般的な床用吸込具は、硬質の床面と絨毯との両者を効果的に掃除するための回転ブラシを備えると共に、その前後にスムーズな移動性を確保するために、前輪及び後輪を夫々有している。
【0006】
下ケース20に回転ブラシ10が配置され、該回転ブラシ3は小型電動機7の回転力をタイミングベルト8よりなる連結機構を介して伝達される。回転ブラシ10の外周には長手方向に螺線上に連続した、軟質の可撓性を有するゴムあるいは毛が植毛された起毛のブレード11が取付けられている。吸込口からの塵埃は吸込気流にのせて、曲り継手6を介して掃除機本体(図示せず)へ送出する。下面の両端前面には移動用の前車輪5が設けられ、後方面には後車輪9が設けられている。
【0007】
床用吸込具の回転ブラシとしては、軟質の可撓性を有するゴムのブレード等、種々のものが提案されているが、その一例として、パイル糸による塵埃の掻き取り能力を向上させる回転ブラシとして、複数の凹条を有する回転体と、各凹条にそれぞれ収容された帯状をなすベロア材とから構成されていて、このベロア材は基布と、基布上で立毛するパイル列とから形成されており、また、パイル列は軟らかい糸で形成された第1パイル列と、この第1パイル列と隣接して平行に延び、かつ硬い糸で形成された第2パイル列とから形成されているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−52584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
床用吸込具の回転ブラシは、最初は芯体に植毛したものであった。絨毯の清掃に適したものとして、毛が植毛された起毛のブレードが一般的に知られている。しかし、毛が植毛された起毛のブレードはその先端の弾力により、絨毯の間のゴミを弾き出し効率良い清掃がなされるが、起毛の先端にブラシが回転したときに、糸や毛髪が起毛の隙間に入り込んで糸絡みが起こり、掃除効率を低下させ、入り込んだ糸や毛髪を取り除くのに手間がかかった。
【0009】
そこで本発明は、床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端にブラシが絨毯の上を回転したときに、糸や髪の毛が起毛に入り込んで糸絡みが起こることを防止する電気掃除機の床用吸込具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る電気掃除機の床用吸込具は、 掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、起毛に横のつながりを持たせた構成とした。
【0011】
本発明の請求項2に係る電気掃除機の床用吸込具は、請求項1記載の電気掃除機の床用吸込具において、前記溶着される一部領域は起毛の中間位置から先端までの任意の位置である構成とした。
【0012】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛の一部領域を溶着し、横のつながりを持たすことにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0013】
本発明の請求項3に係る電気掃除機の床用吸込具は、掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状とし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛される構成とした。
【0014】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛の先端をループ状とし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥配列で植毛することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0015】
本発明の請求項4に係る電気掃除機の床用吸込具は、掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状にし、該ループ状の起毛を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛されたループ状の起毛内にフィルムやゴムブレードを起毛の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵する構成とした。
【0016】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛の先端をループ状とし、斜めに植毛したループ状の起毛内にフィルムやゴムブレードを起毛の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0017】
本発明の請求項5に係る電気掃除機の床用吸込具は、掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛した構成とした。
【0018】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域(数本ずつ)を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0019】
本発明の請求項6に係る電気掃除機の床用吸込具は、掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛された横のつながりを持たせた起毛間にフィルムやゴムブレードを内蔵させた構成とした。
【0020】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域(数本ずつ)を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛された横のつながりを持たせた起毛間にフィルムやゴムブレードを内蔵することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0021】
本発明の請求項7に係る電気掃除機の床用吸込具は、掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵させた構成とした。
【0022】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域(数本ずつ)を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0023】
本発明の請求項8に係る電気掃除機の床用吸込具は、掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状にし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配設すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵させた構成とした。
【0024】
こうして、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛の先端をループ状とし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配設すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0025】
本発明の請求項9に係る電気掃除機の床用吸込具は、前記回転ブラシに、請求項1から請求項8のいずれかに記載のブラシを含む複数種類のブラシおよび/またはブレードを設けた構成とした。
【発明の効果】
【0026】
以上のように、本発明の電気掃除機の床用吸込具は、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、回転ブラシのブレードを、ブレードを構成する起毛の一部領域を溶着し、横のつながりを持たすことにより、また、起毛の先端をループ状とし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥配列で植毛することにより、また、起毛の先端をループ状とし、斜めに植毛したループ状の起毛内にフィルムやゴムブレードを起毛の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の床用吸込具の第1の実施形態を図3、図4を参照して説明する。図3(A)は回転ブラシの正面図、図3(B)は側面図、図3(C)は一つのブレードである。図において、回転ブラシ10は軸の外周に長手方向に螺線上に連続した、毛あるいは可撓性を有する合成繊維が基材12に植毛された起毛13のブレード11が複数本(通常4本)取付けられて形成されている。
【0028】
図3(C)に一つのブレード11を取り出して示し、図4はブレードの一部拡大図を示す。ブレード11の基材12に、毛あるいは可撓性を有する合成繊維が単に植毛されているだけであれば、上述したように、糸や毛髪が起毛の隙間に入り込んで糸絡みが起こり、掃除効率を低下させ、入り込んだ糸や毛髪を取り除くのに手間がかかる。そこで本発明では、起毛13の根元から先端までの一部領域を溶着し、起毛に横のつながりを持たせている。起毛13の先端の弾力を保持し、しかも糸や毛髪が起毛13の隙間に入り込むのを防ぐには、自ずと溶着する領域には制限があり、溶着部分14は起毛13の中間位置から先端までの任意の位置であることが望ましい(図では先端部を溶着部分14としている例である。)。
【0029】
これにより、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛13の一部領域を溶着し、横のつながりを持たすことにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0030】
本発明の床用吸込具の第2の実施形態を図5、図6を参照して説明する。図5(A)は回転ブラシの正面図、図5(B)は側面図、図5(C)は一つのブレードである。図において、回転ブラシ10は軸の外周に長手方向に螺線上に連続した、毛あるいは可撓性を有する合成繊維が基材12に、先端をループ状とし、該ループ状の起毛16を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛16が互いに一部重なり合うように千鳥配列で植毛されたブレード15が複数本(通常4本)取付けられて形成されている。
【0031】
図5(C)に一つのブレード15を取り出して示し、図6(A)はブレードの一部拡大図、図6(B)はブレードの上面図である。ブレード15の基材12に、毛あるいは可撓性を有する合成繊維が、先端をループ状とし、該ループ状の起毛16a,16b,16cを複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛16a,16b,16cが互いに一部重なり合うように千鳥配列で植毛する。
【0032】
また、ループ状の起毛に替えて、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域(数本ずつ)を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛した構成としてもよい。
【0033】
これにより、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛の先端をループ状とし、該ループ状の起毛16を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛16が互いに一部重なり合うように千鳥配列で植毛することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0034】
本発明の床用吸込具の第3の実施形態を図7、図8を参照して説明する。図7(A)は回転ブラシの正面図、図7(B)は側面図、図7(C)は一つのブレードである。図において、回転ブラシ10は軸の外周に長手方向に螺線上に連続した、先端をループ状とし、起毛16の先端をループ状にし、該ループ状の起毛16を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛されたループ状の起毛内にフィルムやゴムブレード18を起毛16の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵するブレード17が複数本(通常4本)取付けられて形成されている。
【0035】
図7(C)に一つのブレード17を取り出して示し、図8はブレードの一部拡大図である。ブレード17の基材12に、毛あるいは可撓性を有する合成繊維が、先端をループ状とし、該ループ状の起毛16を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛されたループ状の起毛内にフィルムやゴムブレード18を起毛16の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵するブレード17としている。
【0036】
これにより、床用吸込具のブラシが回転したときに、従来なら起毛の隙間に糸や髪の毛が簡単に入り込んで糸絡みが起こっていたが、起毛の先端をループ状とし、斜めに植毛したループ状の起毛内にフィルムやゴムブレード18を起毛16の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵することにより、糸や髪の毛の侵入をブロックして糸や髪の毛が起毛の隙間に入りにくくし、糸絡みが起こることを防止することができる。
【0037】
また、ループ状の起毛に替えて、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域(数本ずつ)を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛された横のつながりを持たせた起毛間にフィルムやゴムブレードを内蔵させた構成とすることもできる。
【0038】
また、回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域(数本ずつ)を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵させた構成とすることもできる。
【0039】
更に、回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状にし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配設すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵させた構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】電気掃除機の全体概要図。
【図2】床用吸込具の上ケースを取り外した平面図。
【図3】本発明の回転ブラシの第1の実施形態。
【図4】本発明の第1の実施形態の回転ブラシのブレード拡大図。
【図5】本発明の回転ブラシの第2の実施形態。
【図6】本発明の第2の実施形態の回転ブラシのブレード拡大図。
【図7】本発明の回転ブラシの第3の実施形態。
【図8】本発明の第3の実施形態の回転ブラシのブレード拡大図。
【符号の説明】
【0041】
1 掃除機本体
2 床用吸込具
3 手元グリップ部
4 延長管
5 可撓性ホース
6 床用連結部
10 回転ブラシ
11,15,17 ブレード
12 基材
13 起毛
14 溶着部分
16 ループ状の起毛
18 フィルムやゴムブレード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、起毛に横のつながりを持たせたことを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項2】
前記溶着される一部領域は起毛の中間位置から先端までの任意の位置であることを特徴とする請求項1記載の電気掃除機の床用吸込具。
【請求項3】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状とし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛されることを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項4】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状にし、該ループ状の起毛を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛されたループ状の起毛内にフィルムやゴムブレードを起毛の中間位置から先端までの任意の位置の高さに内蔵することを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項5】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛したことを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項6】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を斜めに植毛し、かつ斜めに植毛された横のつながりを持たせた起毛間にフィルムやゴムブレードを内蔵させたことを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項7】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の根元から先端までの一部領域を溶着し、隣接する起毛間に横のつながりを持たせた起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するつながりを持たせた起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配列して植毛すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵させたことを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項8】
掃除機本体と、該掃除機本体に接続される手元グリップ部を有するホースと、該ホースに一端が着脱自在に接続される延長パイプと、該延長パイプ先端部の床用連結部と着脱自在に接続される床用吸込具とを備える電気掃除機において、モータで回転される、ブラシを内蔵した床用吸込具の回転ブラシに取り付けた起毛の先端をループ状にし、該ループ状の起毛を複数列に植毛し、かつ隣接するループ状の起毛が互いに一部重なり合うように千鳥状に配設すると共に、前記起毛の列間にフィルムやゴムブレードを内蔵させたことを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。
【請求項9】
前記回転ブラシに、請求項1から請求項8のいずれかに記載のブラシを含む複数種類のブラシおよび/またはブレードを設けたことを特徴とする電気掃除機の床用吸込具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−131305(P2009−131305A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−307580(P2007−307580)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】