説明

電気掃除機

【課題】集塵性能が向上し、メンテナンス軽減が図れる電気掃除機を提供すること。
【解決手段】塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の1次旋回室34と、1次旋回室34に連通した2次旋回室39と、1次旋回室34の下方に位置し塵埃を溜める集塵室35と、塵埃が流入する流入口40を有し、集塵室35の底面から流入口40の下端部近傍まで隆起した突出体41を設ける構成とした。これにより、集塵室35に入った塵埃は、集塵室35内のゆっくりした空気に流れに乗って集塵室35内を移動するが、塵埃が流入口40に近づいたときには、流入口40近傍の突出体41にさえぎられ流入口40から2次旋回室39に出て行くことは無いため、集塵性能が向上し、排気筒36の詰まり防止によるメンテナンスの軽減を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクロン式の電気掃除機の集塵室に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、吸引した空気に旋回成分を持たせ、遠心力により気流から塵埃を分離除去するタイプの電気掃除機、いわゆるサイクロン式の電気掃除機が注目を浴びている。この種の電気掃除機において、図8に示すように、塵埃と空気を旋回させる円筒形状の旋回室1と、旋回室1の中央部分に設けられたメッシュ状のフィルタ2を装着した排気筒3と、旋回室1の接線方向に形成された吸気口4と、旋回室1の天面中央部分に設けられ、塵埃が除去された空気を、排気筒3を介して旋回室1から排出する排気口5と、旋回室1に連通したU字型の導入路6と、円筒形状の収集部7と、また、収集部7、導入路6、旋回室1に囲まれた空間で形成されたエア戻りダクト8と、収集部7に設けられエア戻りダクト8に連通する貫通穴9と、収集部7に設けられ旋回室1に連通する開口10と、が設けられている。
【0003】
収集部7の下面はスライドフロア11になっており通常は閉じられている。導入路6から入り収集部7に入った空気は、塵埃を収集部7に落として、貫通穴9を抜けエア戻りダクト8に入り開口10から旋回室1に戻る。収集部7の下部は、円筒パイプ12になっており、収集部7とはスライドフロア11で区切られている。収集部7が満杯になったときに円筒パイプ12の下に容器13を配し、スライドフロア11を移動させて容器13に塵埃を落とす構成となっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2003−517908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1記載の電気掃除機においては、塵埃を収集部7まで運んだ少量の空気は、たまっている塵埃の中を通過して貫通穴9からエア戻りダクト8、開口10を通って旋回室1に戻る構成であるため、一部の塵埃、特に小さな塵埃が、空気の流れに乗って貫通穴9を通過し、旋回室1に戻ってしまい集塵性能が悪くなり、塵埃は排気筒3のメッシュ状のフィルタ2に付着して、吸引能力を低下させるので、排気筒3のメンテナンスを頻繁に行う必要があるという課題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、集塵性能の向上や排気筒のメンテナンスを軽減できる集塵ケースを具備する電気掃除機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の電気掃除機は、吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の1次旋回室と、
前記1次旋回室の連通した一部分に円弧形状を有する2次旋回室と、
前記2次旋回室と連通し、前記2次旋回室からの塵埃を溜める集塵室とからなるサイクロン式の電気掃除機において、
前記1次旋回室の外郭周方向には、塵埃を含む空気を吸引するための吸気口と、前記1次旋回室の中心付近には、通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成
し、前記集塵室の中央部が、前記2次旋回室の軸中心より水平方向にずらして配置されることによって、
前記2次旋回室の円周の内側に、前記2次旋回室と前記集塵室を隔てる壁部が形成され、前記壁部には、2次旋回室で旋回する塵埃が前記集塵室に流入する流入口を有し、
前記集塵室の底面から前記流入口の下端部近傍まで隆起した突出体を設ける構成としたものである。
【0008】
このような発明によって、2次旋回室を旋回する空気は、流入口に対する僅かな動圧、空気への遠心力、2次旋回室と集塵室との圧力差等により流入口の一部分から集塵室へ少量流入するので、空気は減速して集塵室内をゆっくり旋回する。そして、集塵室に流入した塵埃は再び空気により流入口から2次旋回室へ戻ることもなく、自重により空気から分離して集塵室に溜まる。
【0009】
そのとき、集塵室内に入った塵埃の一部は、集塵室内のゆっくりした空気に流れに乗って集塵室内を移動する。しかし、塵埃が流入口に近づいたときには、流入口近傍の突出体に遮られ流入口から2次旋回室に出て行くことは無い。
【0010】
そしてその後、塵埃を分離した旋回する空気は2次旋回室の中央から1次旋回室へ戻り、通気部から外部へ排気される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電気掃除機は、集塵室の塵埃が流入口から逆流し2次旋回室に戻ることが無いため集塵性能が向上し、排気筒の詰まり防止によるメンテナンスの軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1における電気掃除機の外観図
【図2】同、電気掃除機の掃除中の側方断面図
【図3】同、電気掃除機の掃除中の要部構成を示す斜視断面図
【図4】同、電気掃除機の掃除中での2次旋回室と集塵室の平面断面図
【図5】同、電気掃除機の集塵室の要部構成を示す斜視断面図
【図6】同、電気掃除機の集塵室の側方断面図
【図7】同、電気掃除機の掃除終了後の側方断面図
【図8】従来の電気掃除機の要部構成図
【発明を実施するための形態】
【0013】
第1の発明は、吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の1次旋回室と、
前記1次旋回室の連通した一部分に円弧形状を有する2次旋回室と、
前記2次旋回室と連通し、前記2次旋回室からの塵埃を溜める集塵室とからなるサイクロン式の電気掃除機において、
前記1次旋回室の外郭周方向には、塵埃を含む空気を吸引するための吸気口と、前記1次旋回室の中心付近には、通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成し、前記集塵室の中央部が、前記2次旋回室の軸中心より水平方向にずらして配置されることによって、前記2次旋回室の円周の内側に、前記2次旋回室と前記集塵室を隔てる壁部が形成され、前記壁部には、2次旋回室で旋回する塵埃が前記集塵室に流入する流入口を有し、前記集塵室の底面から前記流入口の下端部近傍まで隆起した突出体を設ける構成としたものである。
【0014】
これにより、2次旋回室を旋回する空気は、流入口に対する僅かな動圧、空気への遠心力、2次旋回室と集塵室との圧力差等により流入口の一部分から集塵室へ少量流入するので、空気は減速して集塵室内をゆっくり旋回する。そして、集塵室に流入した塵埃は再び空気により流入口から2次旋回室へ戻ることもなく、自重により空気から分離して集塵室に溜まる。
【0015】
そのとき、集塵室内に入った塵埃の一部は、集塵室内のゆっくりした空気に流れに乗って集塵室内を移動する。しかし、塵埃が流入口に近づいたときには、流入口近傍の突出体にさえぎられ流入口から2次旋回室に出て行くことは無い。そしてその後、塵埃を分離した旋回する空気は2次旋回室の中央から1次旋回室へ戻り、通気部から外部へ排気される。そのため、本発明の電気掃除機は、集塵室の塵埃が流入口から逆流し2次旋回室に戻ることが無いため集塵性能が向上し、排気筒の詰まり防止によるメンテナンスの軽減を図ることができる。
【0016】
第2の発明は、特に第1の発明において、前記突出体の前記流入口の水平方向に沿った長さは、前記流入口の水平方向の長さ以上に構成したものである。
【0017】
これにより、集塵室内に入った塵埃の一部は、集塵室内のゆっくりした空気に流れに乗って集塵室内を移動するが、塵埃が気流に乗って突出体に当たって真上に上昇したとしてもそこに流出口が無いため塵埃が2次旋回室に出て行くことは無い。
【0018】
第3の発明は、特に第1または第2に記載の発明において、前記突出体の天面部は、前記流入口から前記集塵室内部へ向かって下降する傾斜面としたものである。
【0019】
これにより、2次旋回室から集塵室に入ろうとして流入口を通過した塵埃は、突出体の上から集塵室内に速やかに滑り落ちる。例えば、電源オフにより空気の流れが止まったとしても、突出体の上にはたまらないので、次回の電源オンのときに塵埃が2次旋回室に出て行くことは無い。
【0020】
(実施の形態1)
図1〜図7を用いて、本発明の実施の形態1における電気掃除機について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1を示す電気掃除機全体の外観図であり、図2は、同、電気掃除機の掃除中の側方断面図、図3は、同、電気掃除機の集塵ケース24の要部構成を示す斜視断面図、図4は、同、電気掃除機の2次旋回室39と集塵室35との配置関係を示す平面断面図、図5は、同、電気掃除機の集塵室の要部構成を示す斜視断面図、図6は同、電気掃除機の集塵室の側方断面図、図7は同、電気掃除機の掃除終了後の側方断面図を示すものである。
【0021】
図1に示すように、掃除機本体21の外部には、車輪22およびキャスター23が取り付けられており、掃除機本体21は床面を自在に移動できる。集塵ケース24設置部の下方に設けられた吸引口25には、吸引ホース26、ハンドル27を形成した延長管28が順次接続されており、延長管28の先端に吸込具29を取り付けられている。
【0022】
図1と図2に示すように、集塵ケース24が電動送風機30を内蔵した掃除機本体21に対して着脱自在に、かつ水平に対して角度約45°の傾斜で設置され、掃除機本体21に装着した状態で集塵ケース24入口側の吸気口31は吸引口25を開口した吸引路32に連通し、他方、集塵ケース24出口側の通気口33は電動送風機30に連通している。
【0023】
集塵ケース24は図3、図4に示すように、塵埃を含む空気を取り入れ旋回気流を発生させる円筒状の1次旋回室34、その下方に位置する略円筒状の2次旋回室39、および
塵埃を溜める直方体状の集塵室35から構成している。
【0024】
1次旋回室34には、円筒形状の外郭内周面に対して接線方向となるように開口した吸気口31と、中心には通気口33に連通する円筒状の排気筒36を配している。この排気筒36の外周側壁にはメッシュフィルターやエッチングフィルター等の濾過フィルタによる通気部37を構成しており、粗塵が排気筒36を通り抜けないようにしている。加えて、排気筒36と通気口33との間には、第2の塵埃分離手段38として不織布フィルタをプリーツ状に折ったものを配置している。集塵室35は、1次旋回室34の下方に、2次旋回室と連通するように、それぞれの中心軸を水平方向に平行にずらした位置で配置されている。
【0025】
集塵室35への塵埃の流入口40は、2次旋回室39と集塵室35を隔てる壁部39aの旋回気流の上流側に形成されており、2次旋回室39の円弧状壁部の一部分において、2次旋回室39の円弧の接線方向に伸長されて導入側壁部39bを形成し、流入口40の開口範囲を、前記導入側壁部まで拡張させて流入経路を構成している。
【0026】
また、集塵室35の流入口40近傍には、底面から流入口40近傍まで隆起した突出体41を設けており、図5および図6に示すように、突出体41の流入口40の水平方向に沿った長さDは、流入口40の水平方向の長さd以上の長さに構成しており。また、突出体41の天面部41aは、流入口40から集塵室35内部へ向かって下降する傾斜面45としている。
【0027】
そして図6に示すように、圧縮手段42は集塵室35内を上下に移動し、手動により下降し、バネ(図示せず)により上昇する平板状の圧縮板43を設けている。圧縮板43は、集塵室35に擦らず、他方圧縮の際に溜まった塵埃が逃げない集塵室35との間隙を設定(例えば1〜3mm)している。また、圧縮板43は、突出体41部分にかからないような大きさにして配置している。
【0028】
以上のように構成された電気掃除機の動作について説明する。
まず、図1に示すように、電動送風機30が発生させた吸引作用により、家屋の床面上の塵埃が吸込具29から吸引され、集塵ケース24は吸引ホース26、延長管28を通過した塵埃を含む空気を導入し、塵埃を遠心分離し、かつ微細な塵埃を濾過して溜める。そして、濾過した空気は電動送風機30下流の排気出口(図示せず)から排気するようにしている(サイクロン式の電気掃除機)。
【0029】
次に、図2および図3により、集塵ケース24の動作を説明する。先ずは、圧縮手段42のバネが圧縮板43を上昇させて集塵室35の上部に収納する。そして、電動送風機30の吸引作用により吸気口31から流入した塵埃を含む空気は、吸気口31から1次旋回室34へ接線方向に噴出し排気筒36の周囲を少し旋回し、直ちに1次旋回室34の下方に位置する2次旋回室39に流入する。その後、2次旋回室39に流入した空気は2次旋回室39、1次旋回室34の各略中央を通り通気部37へ流れる。
【0030】
特に、図4に示すように、1次旋回室34と集塵室35とは平行にずらした状態であるが、2次旋回室39では、旋回する空気が壁部39aの上流端部に達すると、壁部39aに沿って急激に向きを変えるので、空気に含まれている塵埃は、向きを変える空気について行けず、塵埃自身の慣性力により流入口40から集塵室35の中に飛び込んで行く。
【0031】
その際、旋回する空気は2次旋回室39の外周側壁に沿って流れるが、流入口40に対する僅かな動圧や空気への遠心力等により、量は少ないが、旋回する空気の一部が流入口40から集塵室35へ流入する。集塵室35では、空気は直ちに減速して集塵室35内を
ゆっくり旋回し、流入口40から2次旋回室39に戻る。そして、集塵室35に流入した塵埃は、再びゆっくり旋回する空気により流入口40から2次旋回室39へ戻らず、自重により空気から分離して集塵室35の底面に通常下から細塵(土、砂など)、粗塵(綿ごみなど)の順に溜まる。
【0032】
このとき、図5のように、集塵室35内に入った塵埃は集塵室35底に溜まり、一部はゆっくりした気流に乗って集塵室35内の底部をゆっくり旋回する。
【0033】
そのとき気流に乗った塵埃が集塵室35奥側から集塵室35の流入口40近くに流れてくることもある。しかしながら塵埃は突出体41に阻まれ、流入口40に近づくことができないので、流入口40から逆流して通気部37に付着する塵埃が少なくなるため、排気筒36のメンテナンスを軽減できる。
【0034】
また、突出体41の天面部41aは流入口40から集塵室35内部へ向かって下降する傾斜面45としているため、2次旋回室39から集塵室35に入ろうとして流入口40を通過した塵埃は、突出体41の天面部41aから集塵室35内に速やかに滑り落ちる。例えば、電源オフにより空気の流れが止まったとしても、突出体41の天面部41aにはたまらず斜面を滑り落ちて集塵室35にたまるので、次回の電源オンのときに塵埃が2次旋回室39に出て行くことは無い。
【0035】
また、図6のように、突出体41の長さDは、流入口40の長さd以上に構成しているので、塵埃が気流に乗って突出体41に当たって真上に上昇したとしてもそこに流入口40が無いため塵埃が2次旋回室39に出て行くことは無い。
【0036】
また、当然、通気部37を通過して第2の塵埃分離手段38に付着する細塵も少なくなるので、第2の塵埃分離手段38のメンテンナンス回数も削減できる。その後、塵埃を分離した旋回する空気は2次旋回室39の中央から1次旋回室34へ戻り、通気部37から外部へ排気される。
【0037】
他方、集塵室35へ飛び込まなかった塵埃は、通気部37に遮られ、再び遠心旋回空気に巻き込まれ、結局、流入口40から集塵室35へ飛び込み、集塵室35の底面に溜まる。また、空気は集塵室35内をゆっくり旋回するので、従来のように集塵室35を大きくして空気の速度を落とす必要はなく、集塵室35の小型化が図れる。
【0038】
また、集塵ケース24を水平に対して角度約45°の傾斜で設置したので、流入口40から集塵室35の底面の奥35aまでの水平距離が短くなり、かつ集塵室35の奥の側面が流入口40に向かって下方へ傾斜しているので、流入口40から集塵室35に飛び込んだ塵埃は集塵室35の底面の奥35aに向かって集まり、効率よく、隙間なく溜まり、集塵室35の容積を十分に有効に使える。
【0039】
なお、リント等の微細塵を含んだ空気は通気部37を通過するが、微細塵は第2の塵埃分離手段38に濾過され、きれいになった空気が第2の塵埃分離手段38を通過して、電動送風機30へと導かれる。
【0040】
そして、掃除が終われば、電動送風機30が停止すると共に、図7に示すように、手動により圧縮手段42が圧縮板43を降下させて集塵室35に溜まった塵埃を圧縮してコンパクトにする。
【0041】
以上説明してきたように突出体41により排気筒36のつまり防止や、第2の塵埃分離手段38の付着削減によるメンテナンスの軽減を図ることができる。
【0042】
なお、本実施の形態において、突出体41は集塵室35底面が隆起した構成を説明したが、これに限られず、別体のブロック状の部材を集塵室35に配設してもよい。その場合、集塵室35の壁面とブロック状の部材は隙間のできないように接着することが好ましい。また、突出体41は中空でも中実でもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、1次旋回室の下部に連通し1次旋回室より小さい2次旋回室と、2次旋回室内に形成された旋回する空気から分離した塵埃が流入する流入口を集塵室の外周側壁に開口し、集塵室の底面から流入口の下端部近傍まで隆起した突出体を設ける構成としたので、集塵室に流入した塵埃、特に細塵でも再び空気により流入口から2次旋回室へ戻ることもなく、自重により集塵室に溜まり集塵性能が向上するため、吸引した空気に旋回成分を持たせ、遠心力により気流から塵埃を分離除去するタイプの集塵部を有した電気掃除機に適用可能である。
【符号の説明】
【0044】
30 電動送風機
31 吸気口
34 1次旋回室
35 集塵室
36 排気筒
37 通気部
39 2次旋回室
39a 壁部(2次旋回室と集塵室を隔てる壁部)
40 流入口
41 突出体
45 傾斜面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引力を発生させる電動送風機と、前記電動送風機の上流側に設置され前記電動送風機により吸引した塵埃を含む空気を旋回させ塵埃分離する略円筒状の1次旋回室と、
前記1次旋回室の連通した一部分に円弧形状を有する2次旋回室と、
前記2次旋回室と連通し、前記2次旋回室からの塵埃を溜める集塵室とからなるサイクロン式の電気掃除機において、
前記1次旋回室の外郭周方向には、塵埃を含む空気を吸引するための吸気口と、前記1次旋回室の中心付近には、通気部を備え塵埃分離した空気を排出するための排気筒とを構成し、前記集塵室の中央部が、前記2次旋回室の軸中心より水平方向にずらして配置されることによって、
前記2次旋回室の円周の内側に、前記2次旋回室と前記集塵室を隔てる壁部が形成され、前記壁部には、2次旋回室で旋回する塵埃が前記集塵室に流入する流入口を有し、前記集塵室の底面から前記流入口の下端部近傍まで隆起した突出体を設ける構成とした電気掃除機。
【請求項2】
前記突出体の前記流入口の水平方向に沿った長さは、前記流入口の水平方向の長さ以上に構成した、請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記突出体の天面部は、前記流入口から前記集塵室内部へ向かって下降する傾斜面とした請求項1または2に記載の電気掃除機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate