説明

電気接続箱

【課題】コネクタを車両仕様に合わせて電気回路基板に電気的に接続し易く、且つエンジンルーム内への配置に好適な電気接続箱を提供すること。
【解決手段】電気接続箱10は、接続箱本体11の上部全体を覆うように、接続箱本体11に取り付けられるアッパーアウターカバー12を備える。電気回路基板31,32には、複数の雄型コネクタ19にそれぞれ電気的に接続可能な複数の雌型コネクタ38が設けられている。複数の雌型コネクタ38の複数の雄型コネクタ19と嵌合する部分がアッパーインナーカバー33から露出するように、複数の雌型コネクタ38それぞれに対応して、複数のコネクタ装着口37がアッパーインナーカバー33の上板35に貫通して形成されている。そして複数の雄型コネクタ19のうちの少なくとも一つが、アッパーインナーカバー33の上方から、複数の雌型コネクタ38のうちのいずれかに電気的に接続するように嵌合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車等といった車両に用いられる例えばリレー・ボックス、ヒューズ・ボックス、電子制御ユニット・ボックス、等といった電気接続箱(即ち、エレクトリック・ジャンクション・ブロック)に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される電気接続箱の一例として、図4に示されるように、互いに係合したアッパーケース101とロアケース102との内部に、絶縁板103とバスバー104とを積層した電気回路基板105を収容する電気接続箱100が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このような電気接続箱100では、リレー106および電子ユニット107等の電気部品が、それらの端子をロアケース102の貫通穴を介して電気回路基板105に電気的に接続するように、ロアケース102に取り付けられる。また、アッパーケース101にはコネクタ108が設けられる。この電気接続箱100では、ヒューズ等の電気部品109がアッパーケース101の蓋のコネクタ108の真下の電気回路基板105の部分に配置されるといった立体的な配置を実現しており、更には電気回路基板105とコネクタ108とがアッパーケース101の蓋の開閉に支障のないようにフレキシブル・プリント基板を介して電気的に接続されるので、電気接続箱100の小型化が図れる。
【0004】
自動車用の電気接続箱は、エンジンルーム内に配置されるのに好適な電気接続箱と、車室内に配置されるべき電気接続箱といった2種類に概ね大別できる。これらのうち、車室内に配置される電気接続箱は基本的に雨ざらし等にはならないので、防水への配慮は甘くてもよい。そのため、車室内に配置される電気接続箱には、例えばアッパーカバーだけでなくロアカバーも備えない構造のものが多い。これとは異なり、エンジンルーム内に配置される電気接続箱には、防水だけでなくエンジンルーム内の塵や埃等の進入をも防ぐために、ケースにアッパーカバーやロアカバーが取り付けられる。
【0005】
ところで、エンジンルーム内に配置される電気接続箱には電気回路基板が図4に示されるように横たわって配置される構造が採用されるのが一般的である。しかし、このような電気回路基板の配置では、電気部品等が搭載される電気回路基板の占有面積の分、該電気回路基板を収容する電気接続箱の電気回路基板収容部もその内部スペースを、水平方向を含む横方向に大きくせねばならない。ところが、車両設計上、エンジンルーム内で電気接続箱に割り当てられたスペースが狭すぎて電気回路基板収容部の内部スペースを横方向に拡大できず、よって電気回路基板上での電気部品の搭載数が制限される場合、電気接続箱に車両システムの様々な機能を集約するインテグレーション化を図る上で大きな障害となる。
【0006】
そこで、電気接続箱に収容される電気回路基板を絶縁板とバスバーとで構成するのではなく、PCB(即ち、プリント回路基板)で構成することで車両システムの様々な機能を電気接続箱に集約することが考えられる。また、エンジンルーム内では、横方向よりも、垂直方向を含む縦方向のスペースを確保し易いため、電気回路基板が縦に配置される構造を備えた電気接続箱を提供すると好ましい。このような電気接続箱の構造を実現でき、そして更には、PCBを着脱自在に差し込み接続できる技術が知られている(特許文献2参照)。
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示されている技術では、PCBと電気的に接続するスロットインコネクタが電気接続箱の下部側に位置することになり且つPCBが必ずスロットインコネクタに接続することになるため、当該スロットインコネクタを車両仕様に合わせてPCBに接続するかあるいは非接続にすることは困難であり(即ち、PCBに対して選択的に接続することは困難であり)、たとえ、そのようにできたとしても、PCBとスロットインコネクタとの接続作業を下から上に向かって行なわねばならず、作業性が非常に悪いものとなってしまう。その上、特許文献2に開示されている電気接続箱は、その複数のコネクタの嵌合部を外部に露出する形態のものであり、そしてそれ故、その外部から内部に連通する隙間を多数有しているため、上述したように車室内に配置されるべき電気接続箱であって、防水だけでなく塵や埃等の進入をも防ぐことに配慮されたものではない。
【0008】
【特許文献1】特開平11−018252号公報(図1)
【特許文献2】特開平11−041752号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、コネクタを車両仕様に合わせて電気回路基板に電気的に接続し易く、且つエンジンルーム内への配置に好適な電気接続箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するため、本発明に係る電気接続箱は、下記(1)および(2)を特徴としている。
(1) 接続箱本体と、
前記接続箱本体の上部で開口するように前記接続箱本体内に形成された電気回路基板収容部と、
前記電気回路基板収容部内に電気回路基板が上下方向に沿って縦に設けられるように、前記電気回路基板が組み付けられた状態で、前記接続箱本体の上部の前記電気回路基板収容部の開口を覆いながら前記電気回路基板収容部に取り付けられるアッパーインナーカバーと、
前記接続箱本体に上下に貫通する複数の電線、および前記接続箱本体の上部の上に引き出された前記電線の上端部に電気的に接続された複数の第1コネクタ、を有するワイヤハーネスと、
前記複数の電線の上端部、前記複数の第1コネクタおよび前記アッパーインナーカバーを含めて、前記接続箱本体の上部全体を覆うように、前記接続箱本体に取り付けられるアッパーアウターカバーと、
を備え、
前記複数の第1コネクタにそれぞれ電気的に接続可能な複数の第2コネクタが前記電気回路基板に設けられ、
前記複数の第2コネクタの前記複数の第1コネクタと嵌合する部分が前記アッパーインナーカバーから露出するように、前記複数の第2コネクタそれぞれに対応して、複数のコネクタ装着口が前記アッパーインナーカバーの上板に貫通して形成され、そして
前記複数の第1コネクタのうちの少なくとも一つが、前記アッパーインナーカバーの上方から、前記複数の第2コネクタのうちのいずれかに電気的に接続するように嵌合すること。
(2) 上記(1)の構成の電気接続箱が、前記接続箱本体の下部に組み付けられるロアカバーを更に備えること。
【0011】
上記(1)の構成の電気接続箱では、電気回路基板が縦に配置されるので、電気回路基板収容部の内部スペースを、水平方向を含む横方向に小さくすることができる。それ故、上記(1)の構成の電気接続箱は、横方向に薄型化可能であり、よって、垂直方向を含む縦方向にスペースを確保し易いエンジンルームでの配置にも好適である。また、上記(1)の構成の電気接続箱では、ワイヤハーネスの第1コネクタを車両仕様に合わせて電気回路基板の第2コネクタに対して選択的に電気接続することができる。その上、上記(1)の構成の電気接続箱によれば、ワイヤハーネスの第1コネクタと電気回路基板の第2コネクタとの接続作業を上から下に向かって行なえるので、作業性が非常に良い。更に、上記(1)の構成の電気接続箱によれば、アッパーアウターカバーが接続箱本体の上部全体を覆うように接続箱本体に取り付けられるので、防水だけでなく塵や埃等の進入をも防ぐことができる。尚、上記(1)の構成の電気接続箱を用いた場合、電気回路基板に塵や埃等が付着することを避けるため、該電気回路基板付きのアッパーインナーカバーの電気回路基板収容部への取り付けをクリーンルームで行なった後に、通常工程で第1コネクタと第2コネクタとの嵌合によりワイヤハーネスを電気回路基板に電気的に接続してもよい。
上記(2)の構成の電気接続箱によれば、接続箱本体の下部に組み付けられるロアカバーを更に備えるので、更なる防水、防塵、等に効果的な構造のものとなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コネクタを車両仕様に合わせて電気回路基板に電気的に接続し易く、且つエンジンルーム内への配置に好適な電気接続箱を提供できる。
【0013】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る好適な実施形態を図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明に係る電気接続箱の一実施形態を斜め上から視た各部品の分解斜視図、図2は図1の電気接続箱に用いられる電気回路基板とアッパーインナーカバーの分解斜視図、そして図3は図1の電気接続箱におけるアッパーインナーカバー組体の右側面図である。
【0016】
図1〜図3に示されるように、本発明の一実施形態である電気接続箱10は、接続箱本体11と、接続箱本体11の上部で開口するように接続箱本体11内に形成された電気回路基板収容部17と、電気回路基板収容部17内に電気回路基板31,32が上下方向に沿って縦に設けられるように、電気回路基板31,32が組み付けられた状態(即ち、アッパーインナーカバー組体14の状態)で、接続箱本体11の上部の電気回路基板収容部17の開口を覆いながら電気回路基板収容部17に取り付けられるアッパーインナーカバー33と、接続箱本体11に上下に貫通する複数の電線18、および接続箱本体11の上部の上に引き出された電線18の上端部に電気的に接続された複数の雄型コネクタ19、を有するワイヤハーネスと、複数の電線18の上端部、複数の雄型コネクタ19およびアッパーインナーカバー33を含めて、接続箱本体11の上部全体を覆うように、接続箱本体11に取り付けられるアッパーアウターカバー12と、接続箱本体11の下部に組み付けられるロアカバー13と、を備える。
【0017】
電気回路基板31,32には、複数の雄型コネクタ19にそれぞれ電気的に接続可能な複数の雌型コネクタ38が設けられている。複数の雌型コネクタ38の複数の雄型コネクタ19と嵌合する部分がアッパーインナーカバー33から露出するように、複数の雌型コネクタ38それぞれに対応して、複数のコネクタ装着口37がアッパーインナーカバー33の上板35に貫通して形成されている。そして複数の雄型コネクタ19のうちの少なくとも一つが、アッパーインナーカバー33の上方から、複数の雌型コネクタ38のうちのいずれかに電気的に接続するように嵌合する。
【0018】
このように構成された電気接続箱10の詳細を以下説明する。
【0019】
接続箱本体11は、絶縁性の合成樹脂で四角形の箱形状に成形されたものであり、4つの外部側板15の内側であって上部に、複数のヒューズ装着部16と電気回路基板収容部17とが形成されている。ヒューズ装着部16には、不図示の複数の上流側ヒューズホルダー端子と該上流側ヒューズホルダー端子と対になる複数の下流側ヒューズホルダー端子とが内装されている。
【0020】
電気回路基板収容部17は、接続箱本体11の反ヒューズ装着部16側で、4つの内部側板20と内部底板21とに囲まれて形成されている。この電気回路基板収容部17は、正面側の内部側板20の上端寄りに2つ、背面側の内部側板20の上端寄りに1つ、そして右側面側の内部側板20の上端寄りに1つ、合計で4つの係合突起22を有する。電気回路基板収容部17は、上方が開放されており、内部底板21までが予め定められた深さ寸法を有し、対向する内部側板20同士が予め定められた幅寸法を有する。
【0021】
接続箱本体11は、4つの外部側板15のうちの正面側の外部側板15の上端寄りに2つ、そして背面側の外部側板15の上端寄りに2つ、合計4つの係合受23を有する。また、接続箱本体11は、正面側の外部側板15の下端寄りに2つ、背面側の外部側板15の下端寄りに1つ、右側面側の外部側板15の下端寄りに2つ、そして左側面側の外部側板15の下端寄りに1つ、合計6つの係合突起24を有する。
【0022】
アッパーアウターカバー12は、絶縁性の合成樹脂で四角形のお盆状に成形されたものであり、天板25と、天板25の周囲に配置された周板26と、を備える。アッパーアウターカバー12は、接続箱本体11の上部に被されるので、周板26に、接続箱本体11の外部側板15の4つの係合受23に係合される4つの係合部27が形成されている。
【0023】
ロアカバー13は、絶縁性の合成樹脂で成形されたものであり、底板28と、底板28の周囲に配置された周板29と、を備える。ロアカバー13は、接続箱本体11の下部に被されるため、周板29に、接続箱本体11の外部側板15の6つの係合突起24に係合される6つの係合部30が形成されている。
【0024】
アッパーインナーカバー組体14は、第1電気回路基板31および第2電気回路基板(図2に示す。)32と、アッパーインナーカバー33と、から組み立てられている。アッパーインナーカバー組体14は、第1,第2電気回路基板31,32が、アッパーインナーカバー33に備えたベース34に背面合わせで組み付けられている。
【0025】
図2に示すように、アッパーインナーカバー33は、絶縁性の合成樹脂で断面視T字形状に成形されたものであり、天部に配置された上板35と、上板35の中央部から下方に向けて垂下したベース34と、を備える。
【0026】
上板35は、周囲に、電気回路基板収容部17の内部側板20の4つの係合突起22に係合される4つの係合部36を備えているので、第1,第2電気回路基板31,32を固定してから、電気回路基板収容部17に挿着されることで、それぞれの係合部36がそれぞれの係合突起22に係合されて電気回路基板収納部17に組み付けられる。
【0027】
上板35は、5つのコネクタ装着口37を有する。コネクタ装着口37は、上下を貫通して形成されているので、第1電気回路基板31および第2電気回路基板32に実装されている5つの雌型コネクタ38が下方側から挿入されることでそれら雌型コネクタ38の外周面を支持する。
【0028】
ベース34は、両面に、不図示の絶縁板を介して第1,第2電気回路基板31,32を保持する。第1,第2電気回路基板31,32はベース34に例えば、ねじ固定等の固定手段で固定される。
【0029】
第1電気回路基板31は、予め定められたプリント配線が形成されたPCBであり、図2中の正面側である表面の上部に3つの雌型コネクタ38が実装され、これら雌型コネクタ38の下側に複数の基板リレー39が実装されている。尚、基板リレー39に加えて、各種電気部品を実装しても良い。
【0030】
第1電気回路基板31は、3つの雌型コネクタ38をアッパーインナーカバー33の図2中の正面側の3つのコネクタ装着口37に挿入しながらベース34にねじ固定されることで、アッパーインナーカバー33に垂直に固定される。
【0031】
第2電気回路基板31は、予め定められたプリント配線が形成されたPCBであり、図2中の背面側である表面の上部に2つの雌型コネクタ38が実装され、これら雌型コネクタ38の下側に複数の基板リレー(図3に示す。)39が実装されている。尚、基板リレー39に加えて、各種電気部品を実装してもよい。
【0032】
第2電気回路基板32は、2つの雌型コネクタ38をアッパーインナーカバー33の図2中の背面側の2つのコネクタ装着口37に挿入しながらベース34にねじ固定されることで、アッパーインナーカバー33に垂直に固定される。
【0033】
図3に示すように、雌型コネクタ38がコネクタ装着口37に挿入されてアッパーインナーカバー33に固定された第1電気回路基板31と第2電気回路基板32とは、それぞれの裏面がベース34にねじ固定されているので、裏面に表面を合わせて組付けたものと比べて、それぞれの表面に配置されている雌型コネクタ38および基板リレー39のそれぞれの突出寸法が大きくならない。また、基板リレー39は、比較的安価であって小型なために、限られたスペースに複数個を高密度に配置することができる。
【0034】
このような電気接続箱10の組み立ては、まず、塵や埃等が排除されたクリーンルーム内で、第1,第2電気回路基板31,32をアッパーインナーカバー33のベース34に固定することによりアッパーインナーカバー組体14を形成し、そしてこのアッパーインナーカバー組体14を電気回路基板収容部17へ組み込む。その後、この状態で電気接続箱10の半製品は、別の通常の空気の中で行なわれるワイヤハーネス組付け工程に搬送され、雌型コネクタ38に雄型コネクタ19が差し込まれることで内部回路が形成される。そして、アッパーアウターカバー11の4つの係合部27が接続箱本体11の外部側板15の4つの係合受23にそれぞれ係合され、ロアカバー12の6つの係合部30が接続箱本体11の外部側板15の6つの係合突起24にそれぞれ係合される。
【0035】
この構成の電気接続箱10では、電気回路基板31,32が縦に配置されるので、電気回路基板収容部17の内部スペースを、水平方向を含む横方向に小さくすることができる。それ故、電気接続箱10は、横方向に薄型化可能であり、よって、垂直方向を含む縦方向にスペースを確保し易いエンジンルームでの配置にも好適である。また、電気接続箱10では、ワイヤハーネスの雄型コネクタ19を車両仕様に合わせて(つまり、車両のグレードやオプション装備に応じて)電気回路基板31,32の雌型コネクタ38に対して選択的に電気接続することができる。その上、電気接続箱10によれば、ワイヤハーネスの雄型コネクタ19と電気回路基板31,32の雌型コネクタ38との接続作業を上から下に向かって行なえるので、作業性が非常に良い。更に、電気接続箱10によれば、アッパーアウターカバー12が接続箱本体11の上部全体を覆うように接続箱本体11に取り付けられるので、防水だけでなく塵や埃等の進入をも防ぐことができる。尚、電気接続箱10を用いた場合、電気回路基板31,32に塵や埃等が付着することを避けるため、電気回路基板31,32付きのアッパーインナーカバー33の電気回路基板収容部17への取り付けをクリーンルームで行なった後に、通常工程で雄型コネクタ19と雌型コネクタ38との嵌合によりワイヤハーネスを電気回路基板31,32に電気的に接続することができる。また、電気接続箱10によれば、接続箱本体11の下部に組み付けられるロアカバー13を更に備えるので、更なる防水、防塵、等に効果的な構造のものとなる。
【0036】
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る電気接続箱の一実施形態を斜め上から視た各部品の分解斜視図である。
【図2】図1の電気接続箱に用いられる電気回路基板とアッパーインナーカバーの分解斜視図である。
【図3】図1の電気接続箱におけるアッパーインナーカバー組体の右側面図である。
【図4】従来の電気接続箱の概略図である。
【符号の説明】
【0038】
10:電気接続箱
11:接続箱本体
12:アッパーアウターカバー
13:ロアカバー
17:電気回路基板収容部
18:電線
19:雄型コネクタ(第1コネクタ)
31:第1電気回路基板(電気回路基板)
32:第2電気回路基板(電気回路基板)
33:アッパーインナーカバー
34:ベース
37:コネクタ装着口
38:雌型コネクタ(第2コネクタ)
39:基板リレー(電気部品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続箱本体と、
前記接続箱本体の上部で開口するように前記接続箱本体内に形成された電気回路基板収容部と、
前記電気回路基板収容部内に電気回路基板が上下方向に沿って縦に設けられるように、前記電気回路基板が組み付けられた状態で、前記接続箱本体の上部の前記電気回路基板収容部の開口を覆いながら前記電気回路基板収容部に取り付けられるアッパーインナーカバーと、
前記接続箱本体に上下に貫通する複数の電線、および前記接続箱本体の上部の上に引き出された前記電線の上端部に電気的に接続された複数の第1コネクタ、を有するワイヤハーネスと、
前記複数の電線の上端部、前記複数の第1コネクタおよび前記アッパーインナーカバーを含めて、前記接続箱本体の上部全体を覆うように、前記接続箱本体に取り付けられるアッパーアウターカバーと、
を備え、
前記複数の第1コネクタにそれぞれ電気的に接続可能な複数の第2コネクタが前記電気回路基板に設けられ、
前記複数の第2コネクタの前記複数の第1コネクタと嵌合する部分が前記アッパーインナーカバーから露出するように、前記複数の第2コネクタそれぞれに対応して、複数のコネクタ装着口が前記アッパーインナーカバーの上板に貫通して形成され、そして
前記複数の第1コネクタのうちの少なくとも一つが、前記アッパーインナーカバーの上方から、前記複数の第2コネクタのうちのいずれかに電気的に接続するように嵌合することを特徴とする電気接続箱。
【請求項2】
前記接続箱本体の下部に組み付けられるロアカバーを更に備えることを特徴とする請求項1に記載した電気接続箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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