説明

電気泳動表示装置

【課題】着色絶縁性液体を有する電気泳動型の表示装置において、電気泳動表示装置への電圧の印加により、表示面へ電荷を保持した粒子が整列した際、粒子間に着色絶縁性液体が存在するために、反射率が低下し、高いコントラストが得られないという課題を解決すること。
【解決手段】平行に対向して配置された第1透明基板と第2基板の間に、透明な樹脂膜形成組成物(A)、並びに少なくとも1種類以上の透明液体(B)及び該透明液体(B)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)が、該第1透明基板から該第2基板に向かって順番に配置され、該透明液体(B)と該着色絶縁性液体(C)中に、1種類以上の帯電粒子(D)が分散されていることを特徴とする電気泳動表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気泳動を利用した粒子の移動によって画像を繰り返し表示・消去できる画像表示装置、及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、低消費電力かつ薄型の表示装置のニーズが増加しており、CRT、液晶、有機ELディスプレイなどの研究が盛んである。しかし、これらディスプレイで文字を読もうとした場合、表示素子が発光型であること、光源のちらつき等の理由から生じる視覚への負担が大きいことが問題として認識されている。一方、すべての文書を紙に出力して文字を読むことは、紙の大量消費につながり、環境に悪影響を与えかねない。
【0003】
このような問題を解決する目的で、反射型の画像表示装置が研究されている。その1つとして、電圧を印加することで電荷を保持した粒子が分散媒中を移動する電気泳動技術を応用した表示法が知られており、1970年以降、隔壁構造、マイクロカプセル型構造等の様々な電気泳動表示装置が提案されてきた(以下、特許文献1、2、3参照)。
【0004】
その中で隔壁型構造の電気泳動表示装置は、隔壁によって画素が分割されているために、粒子の凝集や沈降が発生しにくく、表示画素の耐衝撃性が高いのが特徴である。
また、分散媒中に着色成分を添加することが可能であるために、カラー表示への展開が容易である(以下、特許文献4参照)。
しかしながら、この従来の着色絶縁性液体を利用した隔壁型電気泳動表示装置は、電気泳動表示装置への電圧の印加により、表示面へ電荷を保持した粒子が整列した際、粒子間に着色絶縁性液体が存在するために、反射率が低下し、高いコントラストが得られない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−34518号公報
【特許文献2】特許第2551783号公報
【特許文献3】特開平08−221012号公報
【特許文献4】特開昭59−171930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、着色絶縁性液体を有する電気泳動型の表示装置において、電気泳動表示装置への電圧の印加により、表示面へ電荷を保持した粒子が整列した際、粒子間に着色絶縁性液体が存在するために、反射率が低下し、高いコントラストが得られないという課題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、かかる課題を解決するために鋭意検討し、実験を重ねた結果、着色絶縁性液体を有する電気泳動型の表示装置において、該着色絶縁性液体に加え、該着色絶縁性液体と互いに混ざり合わない透明液体をさらに有することにより、高コントラストが得られることを、予想外に見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]平行に対向して配置された第1透明基板と第2基板の間に、透明な樹脂膜形成組成物(A)、並びに少なくとも1種類以上の透明液体(B)及び該透明液体(B)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)が、該第1透明基板から該第2基板に向かって順番に配置され、該透明液体(B)と該着色絶縁性液体(C)中に、1種類以上の帯電粒子(D)が分散されていることを特徴とする電気泳動表示装置。
【0009】
[2]前記透明な樹脂膜形成組成物(A)中に無機微粒子が含まれる、前記[1]に記載の電気泳動表示装置。
【0010】
[3]前記無機微粒子がシリカ微粒子である、前記[2]に記載の電気泳動表示装置。
【0011】
[4]前記透明液体(B)は水である、前記[1]〜[3]3のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0012】
[5]前記着色絶縁性液体(C)は、炭化水素系液体、シリコーン系液体、及びフルオロカーボン系液体からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0013】
[6]前記透明液体(B)の体積と前記着色絶縁性液体(C)の体積の合計に対する、該透明液体(B)の体積比は、0.1%〜50%である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0014】
[7]前記帯電粒子(D)は白色であり、かつ、前記着色絶縁性液体(C)の色は、白色以外である、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0015】
[8]平行に対向して配置された前記第1透明基板と前記第2基板の間に、隔壁が設けられ、これにより複数の画素が存在する、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0016】
[9]前記画素の開口部の形状は、円形、多角形、六角形、長方形又は正方形である、前記[8]に記載の電気泳動表示装置。
【0017】
[10]画素開口部面積と隔壁部上面面積の合計に対する画素開口部面積の比が、50%〜99%である、前記[8]又は[9]に記載の電気泳動表示装置。
【0018】
[11]前記隔壁の厚みは、1μm〜100μmである、前記[8]〜[10]のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0019】
[12]前記隔壁の厚みは、5μm〜80μmである、前記[11]に記載の電気泳動表示装置。
【0020】
[13]隔壁で仕切られた複数の画素の着色絶縁性液体(C)色は、黒、赤、緑、青、イエロー、シアン、及びマゼンタからなる群から選択される、前期[8]〜[12]のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
【0021】
[14]モノクロ表示装置である、前記[13]に記載の電気泳動表示装置。
【0022】
[15]マルチカラー表示装置である、前記[13]に記載の電気泳動表示装置。
【0023】
[16]前記[1]〜[15]に記載の電気泳動表示装置を使用して画像を表示・消去する方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明によって、着色絶縁性液体を有する電気泳動型の表示装置において、該着色絶縁性液体に加え、該着色絶縁性液体と互いに混ざり合わない透明液体をさらに有することにより、表示面へ電荷を保持した粒子が整列する際、該整列した粒子間に着色絶縁性液体が存在しないため、表示コントラストが向上するという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る電気泳動表示装置の構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明について具体的に説明する。
図1は本発明の透明液体膜を有する電気泳動表示装置の構造を示す説明図である。
図1において、第1透明基板(1)と第2基板(2)が所定の間隔で平行に対向して配置されており、該第1透明基板(1)と第2基板(2)の間に、透明な樹脂膜形成組成物(A)、並びに少なくとも1種類以上の透明液体(B)及び該透明液体(B)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)が配置され、該透明液体(B)及び該着色絶縁性液体(C)中に、1種類以上の帯電粒子(D)が封入・分散されている。
【0027】
第1透明基板は、装置外側から帯電粒子(D)の色、及び着色絶縁性液体(C)の色を確認することができる透明性を有する画像の表示面である。第1透明基板は、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好ましく、さらに軽量であることが好ましい。第1透明基板の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどのポリマー材料や、ガラス、石英などの無機材料が挙げられる。第1透明基板の厚みは、5〜3,000μmであることが好ましく、さらに好ましくは10μm〜1,000μmである。強度、基板間距離を均一に保持する点から、5μm以上が好ましく、より好ましくは10μm以上であり、一方、鮮明さやコントラストの観点から、3,000μm以下が好ましく、より好ましくは1,000μm以下である。
【0028】
第2基板は、前記第1透明基板のように透明な材料であっても不透明な材料であってもよい。また、軽量であることが好ましい。第2基板の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどのポリマー材料や、ガラス、石英などの無機材料が挙げられる。第2基板の厚みは、5〜3,000μmであることが好ましく、さらに好ましくは10μm〜1,000μmである。強度、基板間距離を均一に保持する点から、5μm以上が好ましく、より好ましくは10μm以上であり、一方、電圧印加の観点から、3,000μm以下が好ましく、より好ましくは1,000μm以下である。
【0029】
前記第1透明基板上に設ける電極は、可視光の透過率が高く透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成する。電極材料としては、酸化インジウム、アルミニウムなどの金属類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が挙げられ、電極は、真空蒸着法、塗布法などで形成できる。電極の厚みは、10〜5,000nmが好ましく、より好ましくは50〜2,000nmである。絶縁性を確保する点から、10nm以上が好ましく、より好ましくは50nm以上であり、一方、鮮明さやコントラストの観点から、5,000nm以下が好ましく、より好ましくは2,000nm以下である。
【0030】
電極を被覆するための透明な樹脂膜形成組成物(A)は、薄膜でピンホールが生じにくいものがよく、可視光の透過率が高い材料が良い。透明な樹脂膜形成組成物(A)として、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラートのようなポリマー材料が挙げられ、塗布法などで形成できる。透明な樹脂膜形成組成物(A)の厚みは10〜10,000nmが好ましく、より好ましくは50〜5,000nmである。ピンホールによる絶縁不良という観点から、10nm以上が好ましく、より好ましくは50nm以上であり、一方、鮮明さやコントラストの観点から、10,000nm以下が好ましく、より好ましくは5,000nm以下である。
【0031】
第1透明基板上の電極を被覆するための透明な樹脂膜形成組成物(A)中に無機微粒子を添加することで、透明な樹脂膜形成組成物表面に、親水性や超微細な凹凸形状を付与することができ、これにより、少なくとも1種類以上の透明液体(B)とのぬれ性を向上させることができる。また、無機微粒子により付与される親水性基及び超微細な凹凸形状と、少なくとも1種類以上の透明液体(B)との間の親水性相互作用により、透明な樹脂膜形成組成物(A)の表面上に少なくとも1種類以上の透明液体(B)を配置させることが可能となる。添加する無機微粒子としては、ケイ素、チタニウム、アルミニウム、ジルコニウム、すず、亜鉛等の酸化物微粒子が挙げられる。これらの中でも入手性、コスト、重合性基の導入のしやすさの観点から、シリカ微粒子が好ましい。シリカ微粒子及びシリカ微粒子分散体の具体的な例として、メチルエチルケトン分散型シリカゾル、イソプロパノール分散型シリカゾル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート分散型シリカゾル、プロピレングリコールモノメチルアセテート分散型シリカゾル、メチルイソブチルケトン分散型シリカゾル、エチレングリコール分散型シリカゾル、メタノール分散型シリカゾル、n−プロピルソロソルブ、トルエン分散型シリカゾル、ジメチルアセトアミド分散型シリカゾル、キシレン・n−ブタノール混合溶媒分散型シリカゾルなどを挙げることができる。
【0032】
水系分散型のシリカゾルの表面を疎水化処理し、溶剤へ再分散したものや粉末状のシリカ微粒子の表面を疎水化処理したものも利用することができる。シリカ微粒子の平均粒子径は、1nm〜2μmが好ましく、より好ましくは5nm〜500nmである。粒子凝集の観点から、1nm以上が好ましく、より好ましくは5nm以上であり、一方、被覆膜の透明性の観点から、2μm以下が好ましく、より好ましくは500nm以下である。なお、粒子径は光散乱法や画像解析法によって測定が可能である。樹脂膜形成組成物(A)中の前記無機微粒子の含有量は、0.1質量%〜70質量%が好ましく、より好ましくは1質量%〜40質量%である。樹脂膜形成組成物(A)の表面ぬれ性向上の点から、0.1質量%が好ましく、一方、透明性の観点から、40質量部であることが好ましい。
【0033】
平行に対向して配置された第1透明基板と第2基板の間で、樹脂膜形成組成物(A)上に隔壁(図1、(3))が形成されていてもよい。該隔壁は、黒色のポリマー樹脂で形成するのが好ましい。黒色着色成分として、有機顔料と無機顔料のどちらを用いてもよく、有機顔料としては、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7などが、無機顔料としては、カーボンブラック類、チタンブラック、チタン酸窒化物、黒色低次酸化チタン、グラファイト粉末、鉄黒、酸化銅などを挙げることができる。この他、Cu、Fe、Mn、Cr、Co、Ni、V、Zn、Se、Mg、Ca、Sr、Ba、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Hg、Pb、Bi、Si、Al等の各種金属酸化物、複合酸化物、金属硫化物、金属硫酸鉛又は金属炭酸塩等の無機顔料も用いることができる。遮光性、黒色ポリマー樹脂隔壁としての感度、解像度、密着性への影響の観点から、黒色着色成分としてカーボンブラックを使用することが好ましい。隔壁が黒色で遮光されていることにより、透明液体(B)の膜を有する電気泳動表示装置で画像を表示した際、複数配置されている画素間において、1の画素の粒子の色及び着色絶縁性液体の色と、これに隣接する画素内の粒子の色及び着色絶縁性液体の色との混色を防き、また第2基板が透明である場合に後方に存在する材料の色が表示されることを防いで、鮮明な画像が提供される。
【0034】
黒色のポリマー樹脂隔壁は、黒色感光性樹脂組成物のマスク露光、現像工程を含むフォトリソ法、パターン形成した版を黒色感光性樹脂に押し当てて、露光又は熱を加える工程を含む型押し法等により形成されうる。
フォトリソ法による黒色のポリマー樹脂隔壁の形成に用いる材料の例としては、多官能のアクリル系、スチレン系、エポキシ系、アミド系、アミドエポキシ系、フェノール系などから選択されるバインダーポリマー、光重合性化合物、光重合開始剤、着色成分、添加剤などからなる黒色感光性樹脂組成物が挙げられる。
【0035】
第1透明基板と第2基板との間で黒色ポリマー隔壁により区画された画素は、複数の画素として存在することが好ましい。画素が複数個存在することにより、内部に存在する帯電粒子の凝集や沈降を生じにくくすることができる。
【0036】
画素の開口部の形状、すなわち、隔壁面を除く表示面上に形成される着色部の形状は、円形、多角形、六角形、長方形又は正方形であることが好ましい。開口部の面積をより大きくするためには、正方形又は正六角形の形状が好ましい。
【0037】
開口部面積と隔壁部上面面積の合計に対する開口部面積の比、50%〜99%であることが好ましい。表示コントラストの点から、開口部面積と隔壁部上面面積の合計に対する開口部面積の比50%以上が好ましく、一方、隔壁の強度、基板との密着性の観点から、該比は、99%以下であることが好ましい。
【0038】
隔壁の厚み(高さ)は、約1μm〜約100μmが好ましく、さらに好ましくは約5μm〜約80μmの範囲にある。表示コントラストの点から、約1μm以上が好ましく、より好ましくは約5μm以上であり、一方、帯電粒子に対する印加電圧の低下の観点から、約100μm以下であることが好ましく、より好ましくは約80μm以下である。
【0039】
隔壁で区画された画素内に存在する少なくとも1種類以上の透明液体(B)は、少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)と互いに混ざり合わないものであることが好ましい。たとえ、少なくとも1種類以上の透明液体(B)が、少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)と相溶性のあるものであったとしても、該透明液体(B)と該着色絶縁性液体(C)が2層に相分離しており、表示面(透明な樹脂膜形成組成物(A))側に透明液体(B)の膜が形成される限り問題はない。
本願明細書中、「少なくとも1種類以上の透明液体(B)が、少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)と互いに混ざり合わない」とは、かかる一定程度の相溶性を除外することを意図していない。
【0040】
本発明によって、着色絶縁性液体(C)を有する電気泳動型の表示装置において、表示面側へ透明液体(B)の膜を形成することで、表示面に電荷を保持した粒子が整列する際、該整列した粒子間に着色絶縁性液体(C)が存在しなくなり、換言すれば、透明液体(B)の膜の存在により、該粒子の周囲に存在しうる着色絶縁性液体(C)が排斥されることにより、表示コントラストが向上する効果が奏される。
【0041】
すなわち、少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)は、主に疎水性の組成物であることができるので、少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の透明液体(B)は、親水性溶媒であることが好ましい。少なくとも1種類以上の透明液体としては、水、イオン性液体などが挙げられる。これらは混合して用いてもよい。
【0042】
また、少なくとも1種類以上の透明液体(B)は、粘度調整のために増粘剤、ゲル化剤などの粘度調整剤を含んでよく、少なくとも1種類以上の透明液体(B)が完全に固まらない程度であれば問題ない。粘度調整剤としては、水の粘度増加という分野で知られている化合物であればよく、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、グァーガム、ヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0043】
透明液体(B)の体積と着色絶縁性液体(C)の体積合計対する、透明液体(B)の体積の比は、0.1%〜50%であることが好ましい。電圧の印加による表示面への帯電粒子の整列の際、帯電粒子(D)間に着色絶縁性液体(C)を存在せしめないという観点から、該体積の比は、0.1%以上が好ましく、一方、着色絶縁性液体の色の鮮明さやコントラストという観点から、該体積の比は、50%以下であることが好ましい。
【0044】
少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)は、粘度が低く(1〜100cps)、誘電率が低い(2〜20)ものであるのが好ましい。絶縁性液体(C)としては、炭化水素系液体(デカヒドロナフタレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、パラフィン油、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼン、アルキルナフタレン等)、フルオロカーボン系液体(、パーフルオロキシレン、ジクロロノナン、ペンタクロロベンゼン、パーフルオロプロピレンオキサイド等)、シリコーン系液体などが挙げられる。
【0045】
少なくとも1種類以上の絶縁性液体(C)は、染料又は顔料によって着色することができる。着色染料としては、オイルレッド、スーダンレッド、スーダンブルー、オイルブルー、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7、アントロキノンブルー、アントロキノンイエロー、アントロキノンレッド、アントロキノングリーンなどが、無機顔料としては、カーボンブラック類、チタンブラックが挙げられる。
【0046】
また、上記着色成分は画素ごとに異なる色となるように絶縁性液体中へ添加し、インクジェット法等によって塗布してもよい。画素ごとに赤色、緑色、青色と着色し、これを規則正しく整列させることで、マルチカラー表示が可能となる。また、画素ごとにシアン、マゼンタ、イエローと着色し、これを規則正しく整列させることでも、マルチカラー表示が可能となる。
【0047】
1種以上の色の帯電粒子(D)は、必要な樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕する方法、モノマーから重合する方法、粒子表面に樹脂、帯電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングする方法などの方法で作製できる。帯電粒子(D)は球形で、比重の小さい粒子が好ましい。
帯電粒子(D)を形成するために用いる樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は2種以上を混合してもよい。
【0048】
帯電制御剤は、当技術分野で周知のものが使用でき、ポリマー性、非ポリマー性であってもイオン性、非イオン性であってもよい。帯電制御剤としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
【0049】
着色剤としては、有機系添加剤であっても無機系添加剤であってもよい。着色剤としては、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、ジアリリドイエローなどが挙げられる。無機系添加剤としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドニウムレッド、カドニウムオレンジ、チタンイエロー、コバルトブルー、コバルトイエロー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラックなどが挙げられる。
【0050】
粒子の材料の例として、無機系粒子としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドニウムレッド、カドニウムオレンジ、チタンイエロー、コバルトブルー、コバルトイエロー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラックなどが挙げられ、有機ポリマー粒子としては、ウレタン系、ナイロン系、フッ素系、シリコーン系、メラミン系、スチレン系、スチレンアクリル系、ウレタンアクリル系などが挙げられる。
また、白表示を明確にするために、1種以上の帯電粒子(D)のうち1つの色は白色であることが好ましい。
【0051】
本発明に係る電気泳動表示装置は、以下のように作製することができる。
透明電極を形成した第1透明基板(1)上に、シリカ微粒子を混入して分散させた透明な樹脂膜形成組成物(A)を塗布する。塗布する方法は、バーコーターやスピンコーター等で行うことができる。
透明な樹脂膜形成組成物(A)上に、黒色のポリマー樹脂隔壁(3)を、以下のようなフォトリソ法により形成する。
【0052】
(1)感光性樹脂積層体の作製
黒色感光性樹脂層に用いる黒色感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にしておき、まず支持体上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥し、支持体上に黒色感光性樹脂組成物からなる黒色感光性樹脂層を積層する。次に黒色感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることにより黒色感光性樹脂積層体を作製する。
【0053】
(2)ラミネート工程
黒色感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながら、基板上にホットロールラミネーターを用いて密着させる。
【0054】
(3)露光工程
所望の形状パターンを有するマスクフィルムを支持体上に密着させ、活性光線現を用いて露光するか又はマスクフィルムを介さずにレーザー等により黒色感光性樹脂積層体上に直接形状パターンを描画し、露光する。
【0055】
(4)現像工程
支持体を剥離した後、アルカリ現像液を用いて黒色感光性樹脂積層体の未露光部分を溶解又は分散除去後、黒色ポリマー隔壁パターンを基板上に形成する。
【0056】
(5)ベーク工程
黒色ポリマー隔壁パターン内部の内部まで十分に反応、硬化させるため、所望の温度、時間の熱をかける。
上記(3)露光工程において用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。ゴミや異物の影響を極力少なくしたい場合には、フォトマスクを支持体上から数十μm以上、数百μm以下浮かせた状態で露光(プロキシミティー露光)する場合もある。
【0057】
また、上記(4)現像工程で用いられるアルカリ現像液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液が挙げられる。これらのアルカリ水溶液は黒色感光性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、一般的に0.5%以上3%以下の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。
【0058】
型押し型による黒色のポリマー樹脂隔壁の形成に用いられる材料としては、多官能のアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、メタクリレート、ビニルエーテル、エポキシド、およびそのオリゴマー、ポリマー等などから選択される光重合性化合物、光又は熱重合開始剤、着色成分、添加剤などからなる黒色感光性樹脂組成物が挙げられる。
【0059】
型押し法による黒色のポリマー樹脂隔壁の形成は、以下のように実施される。
(1)塗工工程
黒色感光性樹脂層に用いる黒色感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせ均一な溶液にしておき、基板上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥する。
【0060】
(2)型押し工程
所望の形状パターンを有する版を、状況によっては熱を与えながら黒色感光性樹脂層に押し当て、所望の形状パターン中に黒色感光性樹脂組成物を浸透させる。
【0061】
(3)露光工程
黒色感光性樹脂組成物を塗布した基板面の反対側から活性光線現を用いて露光をする。
【0062】
(4)ベーク工程
形状パターンを有する版を慎重に外し、黒色ポリマー隔壁パターン内部の内部まで十分に反応、硬化させるため、所望の温度、時間の熱をかける。
上記(3)露光工程において用いられる活性光線源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。
【0063】
作製した格子状の黒色樹脂隔壁により囲まれた区画内に、少なくとも1種類以上の透明液体(B)を添加する。添加する方法は、インクジェット法やブレードコーター等であることができる。
次いで、1種類以上の帯電粒子(D)を分散させた、少なくとも1種類以上の透明液体(B)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)を、該区画内に充填する。充填する方法は、ブレードコーター等により行うことができる。少なくとも1種類以上の透明液体(B)と、1種類以上の帯電粒子(D)を分散させた、少なくとも1種類以上の透明液体(B)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)とを、予め混合して充填してもよい。
【0064】
第2基板(2)の上に、位置合わせをしてエポキシ系接着剤にて、該第2基板を隔壁に加圧熱圧着して該区画を封止することにより画像表示装置を作製することができる。第2基板上に、前記した電極と樹脂膜形成組成物(A)をさらに塗工してもよい。また、封止する方法としては、多官能アクリレートと開始剤を含むUV硬化性組成物を黒色隔壁表面にブレードコーター等によって塗布し、UV照射する方法でもよい。
【実施例】
【0065】
以下、実施例に従って本発明の方法を詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0066】
実施例1
約0.5μm厚みの酸化インジウム電極を形成したガラス基板上に、シリカ微粒子を混入して分散させた架橋型アクリル樹脂を該被膜が約2μmとなるように塗工し、透明樹脂膜を形成した。その透明樹脂膜上に、高さ50μm、線幅30μm、ピッチ200μmである格子状の黒色樹脂隔壁を形成した。黒色樹脂隔壁の形成は次のように実施した。
【0067】
黒色光重合性樹脂組成物溶液の作製
バインダー溶液とモノマーと光開始重合剤と添加剤とを次に示す割合で混合した。
A:ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=8/2(質量比)の共重合体で重量平均分子量20,000、酸当量430、固形分濃度50%のバインダーのメチルエチルケトン溶液
B:ペンタエリスリトールテトラアクリレート
C:コハク酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート (東亜合成社製 アニロックス TO−756)
D:1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9.H.−カルバゾール−3−イル]−エタン−1−オンオキシムO−アセテート (チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 IRGACURE OXE−02)
E:トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−ターシャリブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート] (チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 IRGANOX245)
F:カーボンブラック
Aを100質量部、Bを15質量部、Cを5質量部、Dを5質量部、Eを0.3質量部、Fを1質量部混合し、固形分量が50質量%の黒色光重合性樹脂組成物のメチルエチルケトン溶液を調製した。
【0068】
黒色光重合性樹脂積層体の作製
上記光重合性樹脂組成物溶液を、厚さ16μmのポリエチレンテレフタラート製支持フィルム(帝人デュポンフィルム(株)製 AT301)にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥器中で3分間乾燥した。得られた黒色光重合性樹脂組成物層上に厚さ25μmのポリエチレン製保護フィルム(タマポリ(株)製GF85)を貼り合わせ、黒色光重合積層体を得た。
【0069】
透明基板上への黒色樹脂隔壁の作製
上記の黒色光重合性樹脂積層体の保護フィルムを剥がして、ガラス基板上に作製した透明樹脂膜上に95℃で毎分1mの速度でラミネートした。その後、線幅30μm、ピッチ200μmの格子状パターンのガラス製フォトマスクを通して超高圧水銀ランプ((株)オーク製作所製 HMW−801)により、支持フィルム側から十分に硬化するまで露光した。支持フィルムを剥がした後、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を25℃でスプレーし、未硬化部分の黒色光重合性樹脂層を溶解除去して現像した。その後、240℃で60分ポストベークし、高さ50μm、線幅30μm、ピッチ200μmである格子状の黒色樹脂隔壁を形成した。
【0070】
次に、上記手法で作製した格子状の黒色樹脂隔壁で画された区画内へ、黒色樹脂隔壁内部の体積に対して約5%の水を添加した。続いて、酸化チタン粒子、分散剤、荷電制御剤、着色剤、分散液を次に示す割合で分散、混合した。
A:ウレタンアクリル樹脂修飾した酸化チタン
B:Span85
C:Solsperse17000
D:オイルレッド
E:IsoparG
【0071】
Aを10質量部、Bを0.5質量部、Cを0.5質量部、Dを0.05質量部、Eを85質量部混合した溶液を、黒色樹脂隔壁の中へ充填した。封止は、約0.5μm厚みの酸化インジウム電極を形成したガラス基板上に架橋型アクリル樹脂被膜を約2μmとなるように塗工し透明樹脂膜を形成した面へ、位置合わせをしてエポキシ系接着剤にて加圧熱圧着することで実施し、画像表示装置を作製した。
以上のように作製した画像表示装置の透明電極と駆動回路を接続し、±100V、10秒間の電圧を印加して駆動したところ、粒子が動いたことを確認した。評価結果を以下の表1に示す。
【0072】
実施例2
実施例1において、隔壁の製造方法として、以下に記載の方法とした以外は同様にして、画像表示装置を作成し、±100V、10秒間の電圧を印加して駆動をしたところ、粒子が動いたことを確認した。評価結果を以下の表1に示す。
【0073】
型押し法による黒色樹脂隔壁の作製
約0.5μm厚みの酸化インジウム電極を形成したガラス基板上に、架橋型アクリル樹脂被膜が約2μmとなるように塗工し、透明樹脂膜を形成した。ガラス基板上に作製した透明樹脂膜上に、シリカ微粒子を分散させた実施例1に記載の光重合性樹脂組成物溶液をバーコーターによって均一に塗布し、95℃の乾燥機中で3分間乾燥した。得られた黒色光重合性樹脂組成物層上にNi電鋳法で作製した、高さ50μm、線幅40μm、ピッチ200μmの離型剤処理済みの格子状Niモールドを95℃、1分間加圧した。続いて、光重合性樹脂組成物溶液を塗布した反対のガラス基板側から超高圧水銀ランプ((株)オーク製作所製 HMW−801)で十分に硬化するまで露光し、Niモールドを慎重に剥がした。その後、240℃で60分ポストベークし、高さ50μm、線幅40μm、ピッチ200μmである格子状の黒色樹脂隔壁を形成した。
【0074】
実施例3
実施例1において、黒色樹脂隔壁の中へ添加した絶縁性液体への着色成分をスーダンブラックBとした以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。
【0075】
実施例4
実施例3において、透明樹脂膜中にシリカ微粒子を添加しなかった以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。
【0076】
実施例5
実施例3において、黒色樹脂隔壁の中へ添加した水中へ粘度調整剤としてゼラチンを添加した以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。
【0077】
実施例6
実施例1において、黒色樹脂隔壁の中へ添加した絶縁性液体への着色成分をシアン、イエロー、マゼンタとし、規則的に整列して充填した以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。
【0078】
【表1】

【0079】
比較例1
実施例3において、透明樹脂膜中にシリカ微粒子を添加せず、黒色樹脂隔壁により画される区画内に水を添加しなかった以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。表示面に着色液が存在するために、実施例4に比較してコントラスト比が低下した。
【0080】
比較例2
実施例1において、黒色樹脂隔壁により画される区画内に水を添加しなかった以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。表示面に着色液が存在するために、実施例1に比較してコントラスト比が低下した。
【0081】
比較例3
実施例6において、透明樹脂膜中にシリカ微粒子を添加せず、黒色樹脂隔壁により画される区画内に水を添加しなかった以外は同様にして、表示装置を作成した。評価結果を以下の表1に示す。表示面に着色液が存在するために、実施例6に比較してコントラスト比が低下した。
【0082】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明の電気泳動表示装置は、電気泳動を利用した粒子の移動によって画像を繰り返し表示・消去できる電気泳動表示装置に関し、ノートパソコン、携帯電話、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、電卓、家電製品及び自動車用品の表示部、電子広告、電子POP、電子棚札、RF−IDの表示部などに利用可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 第1透明基板
2 第2基板
3 隔壁
A 透明な樹脂膜形成組成物
B 透明液体
C 着色絶縁性液体
D 帯電粒子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行に対向して配置された第1透明基板と第2基板の間に、透明な樹脂膜形成組成物(A)、並びに少なくとも1種類以上の透明液体(B)及び該透明液体(B)と互いに混ざり合わない少なくとも1種類以上の着色絶縁性液体(C)が、該第1透明基板から該第2基板に向かって順番に配置され、該透明液体(B)と該着色絶縁性液体(C)中に、1種類以上の帯電粒子(D)が分散されていることを特徴とする電気泳動表示装置。
【請求項2】
前記透明な樹脂膜形成組成物(A)中に無機微粒子が含まれる、請求項1に記載の電気泳動表示装置。
【請求項3】
前記無機微粒子がシリカ微粒子である、請求項2に記載の電気泳動表示装置。
【請求項4】
前記透明液体(B)は水である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項5】
前記着色絶縁性液体(C)は、炭化水素系液体、シリコーン系液体、及びフルオロカーボン系液体からなる群から選ばれる少なくとも1つを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項6】
前記透明液体(B)の体積と前記着色絶縁性液体(C)の体積の合計に対する、該透明液体(B)の体積比は、0.1%〜50%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項7】
前記帯電粒子(D)は白色であり、かつ、前記着色絶縁性液体(C)の色は、白色以外である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項8】
平行に配置された前記第1透明基板と前記第2基板の間に、隔壁が設けられ、これにより複数の画素が存在する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項9】
前記画素の開口部の形状は、円形、多角形、六角形、長方形又は正方形である、請求項8に記載の電気泳動表示装置。
【請求項10】
画素開口部面積と隔壁部上面面積の合計に対する画素開口部面積の比が、50%〜99%である、請求項8又は9に記載の電気泳動表示装置。
【請求項11】
前記隔壁の厚みは、1μm〜100μmである、請求項8〜10のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項12】
前記隔壁の厚みは、5μm〜80μmである、請求項11に記載の電気泳動表示装置。
【請求項13】
隔壁で仕切られた複数の画素の着色絶縁性液体(C)色は、黒、赤、緑、青、イエロー、シアン、及びマゼンタからなる群から選択される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置。
【請求項14】
モノクロ表示装置である、請求項13に記載の電気泳動表示装置。
【請求項15】
マルチカラー表示装置である、請求項13に記載の電気泳動表示装置。
【請求項16】
請求項1〜15に記載の電気泳動表示装置を使用して画像を表示・消去する方法。

【図1】
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【公開番号】特開2010−204540(P2010−204540A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−52052(P2009−52052)
【出願日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(309002329)旭化成イーマテリアルズ株式会社 (771)