説明

電磁接触器の製造方法

【課題】セラミック板に割れが生じにくく、信頼性の高いセラミック板、接続部材、金属筐体の接続構造を得ることができる電磁接触器の製造方法を提供する。
【解決手段】接続部材18、セラミック板19及び固定端子20をろう付けで接合して第1組立て部品22を形成する。また、ベース板16、金属筐体17及びキャップ21を溶接で接合して第2組立て部品23を形成する。次いで、第1組立て部品の下部と第2組立て部品の上部とにそれぞれ設けた重合部18b,17cを重ね合わせ、それら重合部18b,17cの重ね合わせ方向の外方からレーザ光24を照射して第1組立て部品及び第2組立て部品をレーザ溶接により接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接点装置がガスで密閉された電磁接触器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電磁接触器のガス密閉型構造(以下、カプセル構造品という)として、図4に示す構造のものが知られている。
図4のカプセル構造品は、セラミック製の消弧室1内部に、固定接点26、可動接点27aを有する可動端子27、可動軸28、接触バネ29等が組み込まれている。キャップ8内には可動軸28が連結された可動鉄心30、復帰バネ31が組み込まれている。消弧室1には、固定端子2及び消弧室1と接続部材3が接合されており、接続部材3は、消弧室1の開口端部1aに接合した筒部3aと、フランジ部3bとで構成されている。
【0003】
図4の符号4は、可動軸28が挿通する開口穴4aを形成したベース板であり、このベース板4とキャップ8のフランジ部8a及びベース板4と接続部材3のフランジ部3bが、レーザ溶接により接合されている。
図5は、図4で示したカプセル構造品の接合部分を示したものであり、消弧室1と固定端子2及び消弧室1と接続部材3は、夫々ろう付け(符号5で示す部分)により接合されている。ろう付けを行なう際に重要なことは、接合する材料間の特性上の考慮が必要となる。すなわち、接合する材料間の膨張係数差による残留応力割れを防止することである。
【0004】
そのため、接合する材料の一方の継手構造部の板厚を薄くしたり、あるいは接合する材料の間に中間リング材を入れて膨張係数差を少なくしたりして、残留応力の緩和を図っていることである。
特に、セラミック製の消弧室1と接続部材3とのろう付け5は、ろう付け長さがより大きいため消弧室1のろう付け部に対して、残留応力をいかに小さくするかの継手設計が重要となっている。
【0005】
図5の符号6で示す部分は、ろう付け後に行なうシール溶接を行なう部位であり、ベース板4と接続部材3のフランジ部3aとの間に四角形状のシール溶接6を行うとともに、キャップ8のフランジ部8aとベース板4との間に円周形状のシール溶接6を行なう。なお、シール溶接法としてはレーザ溶接が行なわれている。
また、図6は、別構造のカプセル構造品を示すものであり、消弧室1とベース板4との間に、段差部を設けた形状として緩衝機能を有する接続部材7が介装されており、この接続部材7及び消弧室1はろう付け5で接合されており、接続部材7及びベース板4はプロジェクション溶接8で接合されている。
【0006】
ここで、セラミック製の消弧室1は、成形、焼成、研磨などの工程を経るが、片面開きの直方体を製造する場合、特に開き面積に対する奥行き深さの割合が大きくなると成形・焼成の工程で奥行き部に微細割れなどが発生し易いため、最適な成形型を製作するための手直しが必要である。また、セラミック自体は衝撃に弱いので、セラミック製の消弧室1の製作は研磨工程を含め、キズなどを完全に除去しなければならないという問題もある。
【0007】
また、図7に示すものは、図5及び図6に示したものと異なる構成のカプセル構造品を示すものである(例えば、特許文献1)。
このカプセル構造品は、セラミック板8と、金属製ケース9と、金属枠体10とを備え、セラミック板8と、このセラミック板8に対して熱膨張率が近い材料(42アロイ、コバールなど)からなる金属枠体10とがろう付け11で接合され、金属枠体10と金属ケース9とが、四角形周のシール溶接としてプロジエクション溶接12で接合されている。
【0008】
これらセラミック板8、金属製ケース9及び金属枠体10の継手構造(図7の符号13で示す接合部)における金属枠体の他の形状として、図8(a)〜(d)のものがある。セラミック板8と金属ケース9の仲介としての金属枠体14a〜14dは、それぞれセラミック板8に対してはろう付け15で接合され、金属ケース9に対してはプロジェクション溶接16で接合されている。
【0009】
ところで、上記構成のセラミック板8は、図5及び図6で示したセラミック製の消弧室1と比べて、平板形状という構造がシンブルなため割れ発生が起こりにくい。
また、セラミック板8は構造上応力が集中する箇所がないため、製造段階やカプセル構造品の製造段階でも割れが起こりにくい。
しかし、セラミック板8と、金属枠体10、14a〜14dとのろう付け工程で熱的な反りが発生しやすく、金属枠体10、14a〜14dと金属ケース9とのプロジェクション溶接工程では、上部電極と下部電極とを挟みこんで加圧抵抗溶接するので、四角形周上のシール溶接部に応力がかかり易くなる。
【0010】
そのため、図7及び図8で示したセラミック板8を使用するカプセル構造品は、セラミック板8と金属枠体10、14a〜14dとのろう付け箇所に割れの発生が起きないように、プロジェクション溶接用上部・下部電極形状、挟みこむ挟み代、金属枠体10、14a〜14dの継手形状など、技術的なノウハウが必要となるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−068573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上より、本発明は上記に記載した様々な問題点に鑑みてなされたものであり、セラミック板に割れが生じにくく、信頼性の高いセラミック板、接続部材、金属筐体の接続構造を得ることができる電磁接触器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の第1の実施の形態に係る電磁接触器の製造方法は、開口穴を有するベース板と、このベース板の上部に固定される金属筐体と、この金属筐体の上部に固定される筒形状の接続部材と、この接続部材の上部の開放端面に固定され、且つ固定端子が貫通して固定されるセラミック板と、前記ベース板の下部に固定されるキャップと、を備え、前記接続部材、前記セラミック板及び前記固定端子をろう付けで接合して第1組立て部品を形成し、前記ベース板、前記金属筐体及び前記キャップを溶接で接合して第2組立て部品を形成するとともに、前記第1組立て部品の下部と前記第2組立て部品の上部とにそれぞれ設けた重合部を重ね合わせ、それら重合部の重ね合わせ方向の外方からレーザ光を照射して前記第1組立て部品及び前記第2組立て部品をレーザ溶接により接合することを特徴とする電磁接触器の製造方法である。
【0014】
また、本発明の第2の実施の形態に係る電磁接触器の製造方法は、前記接続部材は、筒部と、この筒部の下端から筒部軸方向に直交して外方に突出するフランジ部とを備え、前記金属筐体は、筒部と、この筒部の上端から筒部軸方向に直交して外方に突出するフランジ部とを備え、これらフランジ部同士を前記重合部として重ね合わせ、上下方向から前記レーザ光を照射するようにしたことを特徴とする電磁接触器の製造方法である。
【0015】
また、本発明の第3の実施の形態に係る電磁接触器の製造方法は、前記接続部材は、筒部と、この筒部の下端から筒部軸方向に沿って縮径、或いは拡径する傾斜フランジ部とを備え、前記金属筐体は、筒部と、この筒部の上端から筒部軸方向に沿って拡径、或いは縮径する傾斜フランジ部とを備え、これら傾斜フランジ部同士を前記重合部として重ね合わせ、斜め上下方向から前記レーザ光を照射するようにしたことを特徴とする電磁接触器の製造方法である。
【0016】
さらに、本発明の第4の実施の形態に係る電磁接触器の製造方法は、前記接続部材の下端及び前記金属筐体の上端の一方に拡筒部を設け、それら前記接続部材の下端及び前記金属筐体の上端の他方に、前記拡筒部の内側に嵌まり込むことが可能なストレート筒部を設け、前記拡筒部及び前記ストレート部を前記重合部として重ね合わせ、水平方向から前記レーザ光を照射するようにしたことを特徴とする電磁接触器の製造方法である。
さらにまた、本発明の第5の実施の形態に係る電磁接触器の製造方法は、前記第1組立て部品及び前記第2組立て部品を接合する前記レーザ溶接は、溶接速度が3〜5m/minの高速溶接であることを特徴とする電磁接触器の製造方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る電磁接触器の製造方法によれば、接続部材、セラミック板及び固定端子をろう付けで接合して第1組立て部品を形成しているので、セラミック板が割れ等の欠陥が発生するのを抑制することができる。
また、第1組立て部品及び第2組立て部品のそれぞれ設けた重合部を重ね合わせ、物理的な加圧を作用せずにレーザ溶接を行なうことで、正常な重合部の溶接を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る第1実施形態の電磁接触器のガス密閉型構造を示す要部断面図である。
【図2】本発明に係る第2実施形態の電磁接触器のガス密閉型構造を示す要部断面図である。
【図3】本発明に係る第3実施形態の電磁接触器のガス密閉型構造を示す要部断面図である。
【図4】従来の電磁接触器のガス密閉型構造を示す図である。
【図5】従来の他の電磁接触器のガス密閉型構造を示す図である。
【図6】従来の他の電磁接触器のガス密閉型構造を示す図である。
【図7】従来の他の電磁接触器のガス密閉型構造を示す図である。
【図8】図7で示した電磁接触器のガス密閉型構造の接合部の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、電磁接触器のガス密閉型構造(以下、カプセル構造品という)の第1実施形態を示すものである。
本実施形態のカプセル構造品15は、ベース板16と、ベース板16の上面に固定された四角筒状の金属筐体17と、金属筐体17の上部に固定された四角筒状の接続部材18と、接続部材18の上部開口部を閉塞して固定されたセラミック板19と、セラミック板19を貫通して固定した固定端子20と、ベース板16の下面に固定されたキャップ21と、を備えている。ベース板16、金属筐体17、接続部材18及びセラミック板19で囲まれた空間には、図4で示した可動接点27aを有する可動端子27、可動軸28、接触バネ29等が組み込まれている。また、キャップ21内には、図4で示した可動軸28が連結された可動鉄心30、復帰バネ31が組み込まれている。
【0020】
金属筐体17は、筒部17aと、筒部17aの一端から筒部17aに直交して外方に突出する第1フランジ部17bと、筒部17aの他端から筒部17aに直交して外方に突出する第2フランジ部17cとを備えている。
接続部材18は、セラミック板19の膨張係数に近い42アロイ、或いはコバール等の材料からなり、セラミック板19に一端が接合した筒部18aと、筒部18aの他端から筒部18aに直交して外方に突出するフランジ部18bとを備えている。
【0021】
キャップ21は、有底筒状の円筒部21aと、円筒部21aの開放端で外方に突出して形成されたフランジ部21bとを備えている。
接続部材18、セラミック板19及び固定端子20は、真空ろう付けで接合されている。すなわち、セラミック板19に設けた貫通穴19aに挿通した固定端子20が真空ろう付けで接合されているとともに、互いに密着した接続部材18の筒部18a及びセラミック板19が真空ろう付けで接合されている。なお、ろう付けで接合した接続部材18、セラミック板19及び固定端子20を、第1組立て部品22と称する。
【0022】
また、キャップ21、ベース板16及び金属筐体17は、レーザ溶接で接合されている。すなわち、互いに密着したキャップ21のフランジ部21b及びベース板16がレーザ溶接で接合されているとともに、互いに密着した金属筐体17の第1フランジ部17b及びベース板16がレーザ溶接で接合されている。なお、レーザ溶接で接合したキャップ21、ベース板16及び金属筐体17を、第2組立て部品23と称する。
【0023】
そして、第1組立て部品22の接続部材18のフランジ部18bと第2組立て部品23の金属筐体17の第2フランジ部17cを重ね合わせ、上方からフランジ部18bに向けて入射したレーザ光24によりフランジ部18b及び第2フランジ部17cの周方向にレーザ溶接を行なうことで、第1及び第2組立て部品22,23が一体化されてカプセル構造品15が形成される。
ここで、第1及び第2組立て部品22,23を一体化する際のレーザ溶接は、溶接速度を3〜5m/minとした高速溶接である。
【0024】
本実施形態によると、第1組立て部品22は真空ろう付けで一体化されているので、接続部材18の筒部18aに接合したセラミック板19には割れ等の欠陥が発生しない。
また、第1組立て部品22及び第2組立て部品23を一体化する際には、重ね合わせてレーザ溶接されるフランジ部18b及び第2フランジ部17cに物理的な加圧が作用しないので、フランジ部18b及び第2フランジ部17cを正常に溶接することができる。そして、フランジ部18b及び第2フランジ部17cの溶接の際には、セラミック板19のろう付け部に対して負荷を与えることがない。
【0025】
さらに、フランジ部18b及び第2フランジ部17cのレーザ溶接は高速溶接で行なっているので、溶接部の周辺が高温度で加熱されて変形することもない。
次に、図2に示すものは、第2実施形態のカプセル構造品を示すものである。なお、第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のカプセル構造品25は、図1で示したカプセル構造品15に対して金属筐体17及び接続部材18が異なっている。
【0026】
金属筐体17は、筒部17aと、筒部17aの一端から筒部17aに直交して外方に突出する第1フランジ部17bと、筒部17aの他端に形成された傾斜フランジ部17dとで構成されている。
傾斜フランジ部17dは、筒部17aの他端から軸方向に離間するに従い徐々に拡径した形状を有している。
また、接続部材18は、セラミック板19の膨張係数に近い42アロイ、或いはコバール等の材料からなり、セラミック板19に一端が接合した筒部18aと、筒部18aの他端に形成した傾斜フランジ部18cとで構成されている。
傾斜フランジ部18cは、筒部18aの他端から軸方向に離間するに従い徐々に縮径した形状を有している。
【0027】
本実施形態は、第1組立て部品22の接続部材18の傾斜フランジ部18cと、第2組立て部品23の金属筐体17の傾斜フランジ部17dを重ね合わせ、斜め下方から傾斜フランジ部17dに向けて入射したレーザ光26により傾斜フランジ部18c及び傾斜フランジ部17dの周方向にレーザ溶接を行なうことで、第1及び第2組立て部品22,23が一体化されてカプセル構造品25が形成される。
【0028】
本実施形態も、第1及び第2組立て部品22,23を一体化する際のレーザ溶接は、溶接速度を3〜5m/minとした高速溶接である。
本実施形態も、第1実施形態と同様に、第1組立て部品22及び第2組立て部品23を一体化する際には、重ね合わせてレーザ溶接される傾斜フランジ部18c及び傾斜フランジ部17dに物理的な加圧が作用しないので、傾斜フランジ部18c及び傾斜フランジ部17dを正常に溶接することができる。そして、傾斜フランジ部18c及び傾斜フランジ部17dの溶接の際には、セラミック板19のろう付け部に対して負荷を与えることがない。
【0029】
さらに、傾斜フランジ部18c及び傾斜フランジ部17dのレーザ溶接は高速溶接で行なっているので、溶接部の周辺が高温度で加熱されて変形することもない。
さらに、図3に示すものは、第3実施形態のカプセル構造品を示すものである。なお、本実施形態も、第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
本実施形態のカプセル構造品32は、図1で示したカプセル構造品15に対して金属筐体17及び接続部材18が異なっている。
金属筐体17は、筒部17aと、筒部17aの一端から筒部17aに直交して外方に突出する第1フランジ部17bとで構成されている。
また、接続部材18は、セラミック板19の膨張係数に近い42アロイ、或いはコバール等の材料からなり、セラミック板19に一端が接合した筒部18aと、筒部18aの他端に形成した拡筒部18dとで構成されている。
【0031】
拡筒部18dは、筒部18aの外径より大きな内径を有した筒状部であり、この拡筒部18dに、金属筐体17の筒部17aの他端部が内側から嵌まり込むようになっている。
本実施形態は、第1組立て部品22の接続部材18に形成した拡筒部18dに、第2組立て部品23の金属筐体17の筒部17aを内側から嵌め込んで重ね合わせ、水平方向から拡筒部18dに向けて入射したレーザ光33により拡筒部18d及び筒部17aの周方向にレーザ溶接を行なうことで、第1及び第2組立て部品22,23が一体化されてカプセル構造品32が形成される。
【0032】
本実施形態も、第1及び第2組立て部品22,23を一体化する際のレーザ溶接は、溶接速度を3〜5m/minとした高速溶接である。
本実施形態も、第1実施形態と同様に、第1組立て部品22及び第2組立て部品23を一体化する際には、重ね合わせてレーザ溶接される拡筒部18d及び筒部17aに物理的な加圧が作用しないので、拡筒部18d及び筒部17aを正常に溶接することができる。そして、拡筒部18d及び筒部17aの溶接の際には、セラミック板19のろう付け部に対して負荷を与えることがない。
【0033】
さらに、拡筒部18d及び筒部17aのレーザ溶接は高速溶接で行なっているので、溶接部の周辺が高温度で加熱されて変形することもない。
さらにまた、本実施形態の拡筒部18d及び筒部17aは嵌め合い状態となっているので、第1組立て部品22及び第2組立て部品23をセットした際の位置決めを容易に行なうことができる。
【0034】
なお、レーザの種類としては、ビーム品質が極めて良いファイバーレーザ、あるいはディスクレーザなどが良い。これらのレーザは、ビーム品質が極めて高い(M2値=1.1:光の回折限界に近い値)ためである。長焦点距離のレンズ(F=300〜550mm)を使用しても集光ビーム径を小さく確保できるだけでなく。ビームの集光角が小さくできるので、狭小幅で深い溝の底までレーザ光が届くという特徴(途中の壁に光が干渉しない)があるからである。もちろん従来のYAGレーザやC02レーザでも構わないが、ビーム品質の点で上記のような狭小幅で深い溝の底に対応できるかが難しい点であることに注意が必要である。
【符号の説明】
【0035】
15…カプセル構造品、16…ベース板、17…金属筐体、17a…筒部、17b…第1フランジ部、17c…第2フランジ部、17d…傾斜フランジ部、18…接続部材、18a…筒部、18b…フランジ部、18c…傾斜フランジ部、18d…拡筒部、19…セラミック板、19a…貫通穴、20…固定端子、21…キャップ、21a…円筒部、21b…フランジ部、22…第1組立て部品、23…第2組立て部品、24…レーザ光、25…カプセル構造品、26…レーザ光、27…可動端子、27a…可動接点、28…可動軸、29…接触バネ、30…可動鉄心、31…復帰バネ、32…カプセル構造品、33…レーザ光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口穴を有するベース板と、
このベース板の上部に固定される金属筐体と、
この金属筐体の上部に固定される筒形状の接続部材と、
この接続部材の上部の開放端面に固定され、且つ固定端子が貫通して固定されるセラミック板と、
前記ベース板の下部に固定されるキャップと、を備え、
前記接続部材、前記セラミック板及び前記固定端子をろう付けで接合して第1組立て部品を形成し、
前記ベース板、前記金属筐体及び前記キャップを溶接で接合して第2組立て部品を形成するとともに、
前記第1組立て部品の下部と前記第2組立て部品の上部とにそれぞれ設けた重合部を重ね合わせ、それら重合部の重ね合わせ方向の外方からレーザ光を照射して前記第1組立て部品及び前記第2組立て部品をレーザ溶接により接合することを特徴とする電磁接触器の製造方法。
【請求項2】
前記接続部材は、筒部と、この筒部の下端から筒部軸方向に直交して外方に突出するフランジ部とを備え、
前記金属筐体は、筒部と、この筒部の上端から筒部軸方向に直交して外方に突出するフランジ部とを備え、
これらフランジ部同士を前記重合部として重ね合わせ、上下方向から前記レーザ光を照射するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電磁接触器の製造方法。
【請求項3】
前記接続部材は、筒部と、この筒部の下端から筒部軸方向に沿って縮径、或いは拡径する傾斜フランジ部とを備え、
前記金属筐体は、筒部と、この筒部の上端から筒部軸方向に沿って拡径、或いは縮径する傾斜フランジ部とを備え、
これら傾斜フランジ部同士を前記重合部として重ね合わせ、斜め上下方向から前記レーザ光を照射するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電磁接触器の製造方法。
【請求項4】
前記接続部材の下端及び前記金属筐体の上端の一方に拡筒部を設け、それら前記接続部材の下端及び前記金属筐体の上端の他方に、前記拡筒部の内側に嵌まり込むことが可能なストレート筒部を設け、
前記拡筒部及び前記ストレート部を前記重合部として重ね合わせ、水平方向から前記レーザ光を照射するようにしたことを特徴とする請求項1記載の電磁接触器の製造方法。
【請求項5】
前記第1組立て部品及び前記第2組立て部品を接合する前記レーザ溶接は、溶接速度が3〜5m/minの高速溶接であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電磁接触器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−54981(P2013−54981A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193551(P2011−193551)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【出願人】(508296738)富士電機機器制御株式会社 (299)