説明

電磁推進装置

【課題】プロペラスクリューと比較し、より効率的な電磁石を利用した新型推進システムを構築する。しなやかで柔らかく、強度及び推進効率に優れ、騒音が少ない弾性振動翼を提供する。
【解決手段】複数の電機子を推進装置の両側面に設置し、前方の電機子から順に電流を流すことを両側面で交互に行うことにより、各電磁石は推進装置に対しS字形の湾曲を作り、その波形が推進装置の前部から後部へと通過することで推進力を得ることができる。S字形の湾曲は前部の横への小さい運動で始まり、その運動は胴体を伝導して行くうちに拡大し、最後部はより増大して横に振動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁誘導を利用した推進装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
蒸気機関の発明と共に熱機関による動力を用いるようになってきた。動力船の最初のタイプは、外輪装置という水車上の推進器を回し、水をかいて進むものであった。 その後、揚力を利用したプロペラスクリューが発明され、最も一般的な推進器になっている。しかしながらスクリュープロペラが最適かというと、必ずしもそうでなくスクリューにも限界がある。中でも怖いのはキャビテーションと呼ばれる現象である。キャビテーションが起きると推進力は減少し、プロペラそのものを腐食させたり、疲労させたりする。高速船になると、スクリュープロペラの回転数を上げざるを得ず、どうしてもキャビテーションの発生を避けられなく推進効率が悪くなる。そこで登場したものがウォータージェット推進器である。このウォータージェット推進器の歴史は以外に古く、1661年に特許が取られているが、実用的になったのは第二次世界大戦以降のことである。1960年代に米海軍が開発した全没型水中翼船に使用されるようになって、ようやく脚光を浴びるようになった。 ウォータージェット推進装置の長所として高速性能に優れる、安全性に優れる、操船性がよい、乗り心地がよい等あげることができる。ウォータージェット推進装置の短所として推進効率が悪い、価格が高い等あげることができる。また超伝導電磁推進船は、プロペラスクリューという枠を超えた斬新なシステムであるが、実用化のためには超伝導効率の向上等、解決すべき技術課題が多い。
【0003】
このように電推進装置は低価格で推進効率を高めることができれば利用範囲が広がる可能性が非常に高い。
【特許文献1】特開2002−253873
【非特許文献1】永井 実著 「イルカに学ぶ流体力学」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、プロペラスクリューの短所に関することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前部の横への小さな動きで始まり、その動きは推進装置を伝導していくうちに徐々に拡大していき最後部は最大の動きをすることを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
プロペラスクリューよりも強度、安全面、速度、旋回性の点で優れる。また推進装置がラダーの役割を担うことになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、自然界における生物の環境に適した様々な推進方法や筋肉と骨格の動きを真似ることにより最良の形態になる。
【実施例】
【0008】
図1に示すように固定した電機子に電流を流し電磁石にする。電磁石はその後部の電機子を引き寄せる。引き寄せた電磁石は電流を切り、引き寄せられた電機子はその時点で電流を流し電磁石にする。これを繰り返し最後部まで慣性を利用してエネルギーを伝導させる。これを左右交互に行う。推進装置の中央部分から最後部は弾性振動翼としての役割を担う。スイッチは機械的な方法と電子的な方法の二通りがある。
【産業上の利用可能性】
【0009】
魚ロボットや振動推進船など鰭やフィンとして利用できる可能性がある。またヘビや鳥を模したロボットに利用できる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】電磁推進装置の断面図である。
【図2】電磁推進装置の側面図である。
【符号の説明】
【0011】
1 電機子
2 弾性体
3 導線
4 電池
5 鉄
6 フィン
7 制御盤
8 ボディ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電機子を推進装置の両側面に設置し、前方の電機子から順に電流を流すことを両側面に対して交互に行うことにより、各電磁石は推進装置に対しS字形の湾曲を作り、その波形が推進装置の前部から後部へと通過することで推進力を得ることができる電磁推進装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−18794(P2008−18794A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−191078(P2006−191078)
【出願日】平成18年7月12日(2006.7.12)
【出願人】(301028967)