電磁波シールド材
【課題】使用に便利な電磁波シールド材を提供する。
【解決手段】電磁波シールド材は、柔軟性を持ち、且つ電磁遮蔽性を持つ材料によって成形された基材層と、前記基材層に埋め込まれ、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である金属線網と、を備えることを特徴とする。前記金属線網の何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は、電磁波の波長の１／２倍より小さい、或いは同じであり、前記金属線網の相対する両側に設置された金属線の直径は、前記金属線網の相対する両側辺のアース線の直径より小さい。
【解決手段】電磁波シールド材は、柔軟性を持ち、且つ電磁遮蔽性を持つ材料によって成形された基材層と、前記基材層に埋め込まれ、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である金属線網と、を備えることを特徴とする。前記金属線網の何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は、電磁波の波長の１／２倍より小さい、或いは同じであり、前記金属線網の相対する両側に設置された金属線の直径は、前記金属線網の相対する両側辺のアース線の直径より小さい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、電磁波シールド材に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の電磁波シールド材は、電磁遮蔽性を持つ金属線網をガラスに固定して形成されたものである。しかし、このような電磁波シールド材は、曲げたり、巻いたりすることができない。また、切断することも難しいため、電磁遮蔽を行う際、或いはチップと設備に対して電磁環境両立性試験を行う際、実に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、使用に便利な電磁波シールド材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
前記目的を達成するために、本発明に係る電磁波シールド材は、柔軟性を持ち、且つ電磁遮蔽性を持つ材料によって成形された基材層と、前記基材層に埋め込まれ、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である金属線網と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００５】
本発明に係る電磁波シールド材の前記基材層は、柔軟性を持ち、電磁遮蔽性を持つ材料（例えばポリエチレン等）によって成形され、且つ一つの側面に接着剤層が設けられているので、前記電磁波シールド材を使用する際は、必要なサイズに切断した後、電磁遮蔽を行う部分に貼るだけでよい。従って、使用に便利であり、且つ切断し易い。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
【図１】本発明に係る電磁波シールド材の断面図である。
【図２】本発明に係る電磁波シールド材を巻いた際の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下、図面に基づいて、本発明に係る電磁波シールド材について詳細に説明する。
【０００８】
図１〜２を参照すると、本発明に係る電磁波シールド材は、基材層２０と、前記基材層２０の一つの側面に設置された接着剤層１０と、前記基材層２０に埋め込まれた金属線網３０と、を備える。前記基材層２０は、柔軟性及び電磁遮蔽性を持つ材料、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリビニール等によって成形される。前記金属線網３０は、導電性が良い金属、或いは合金であり、例えば、金、銀、銅、アルミニウム等によって成形され、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である。前記金属線網３０の相対する両側には、アース線３００と接続するための予備の接続口が設けられている（図示せず）。前記電磁波シールド材は、前記接着剤層１０が設けられているので、前記電磁波シールド材を自由に、電磁遮蔽を行う部分に貼って使用することができる。また、前記電磁波シールド材は製造後、巻いて密封することができるので、保存や運送に便利である。本発明の実施形態において、前記金属線網３０の網穴は矩形であるが、他の実施形態において、他の形状、例えば、円形、菱形、蜂の巣状等であっても良い。
【０００９】
電磁遮蔽の原理によると、電磁波に対して電磁遮蔽を行う際、電磁波シールド材の穴径は、前記電磁波の波長の約１／２倍である。本実施形態では、例えば周波数が３０ＧＨｚの電磁波を必要とする際、前記金属線網３０を構成する金属線の直径は約０．１ｍｍであり、何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は約５ｍｍである。また、何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は、周波数が３０ＧＨｚの電磁波の波長の１／２倍より小さい、或いは同じである。本実施形態において、前記金属線網３０の相対する両側辺のアース線３００の直径は１ｍｍである。
【００１０】
前記電磁波シールド材を使用する際、先ず前記電磁波シールド材を必要とするサイズに切断し、該切断した前記電磁波シールド材の接着剤層１０を、電磁遮蔽部（図なし）に貼り、前記電磁波シールド材の前記アース線３００を接地する。前記電磁波シールド材の何れか平行して隣接する二つの金属線間の距離は、周波数が３０ＧＨｚの電磁波の波長の１／２倍より小さく、且つ前記金属線網３０の相対する両側辺の前記アース線３００によって接地されるので、前記電磁波シールド材には、高機能の電磁遮蔽が備わる。
【００１１】
前記電磁波シールド材の前記基材層２０は柔軟性を持ち、電磁遮蔽性を持つ材料（例えばポリエチレン等）によって成形され、且つ一つの側面に接着剤層１０が設けられているので、前記電磁波シールド材を使用する際は、必要なサイズに切断した後、電磁遮蔽を行う部分に貼るだけでよい。従って、使用に便利であり、且つ切断し易い。
【００１２】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は修正が可能であり、該変形又は修正も又、本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【符号の説明】
【００１３】
１０ 接着剤層
２０ 基材層
３０ 金属線網
３００ アース線
【技術分野】
【０００１】
本発明は、電磁波シールド材に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来の電磁波シールド材は、電磁遮蔽性を持つ金属線網をガラスに固定して形成されたものである。しかし、このような電磁波シールド材は、曲げたり、巻いたりすることができない。また、切断することも難しいため、電磁遮蔽を行う際、或いはチップと設備に対して電磁環境両立性試験を行う際、実に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、使用に便利な電磁波シールド材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
前記目的を達成するために、本発明に係る電磁波シールド材は、柔軟性を持ち、且つ電磁遮蔽性を持つ材料によって成形された基材層と、前記基材層に埋め込まれ、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である金属線網と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００５】
本発明に係る電磁波シールド材の前記基材層は、柔軟性を持ち、電磁遮蔽性を持つ材料（例えばポリエチレン等）によって成形され、且つ一つの側面に接着剤層が設けられているので、前記電磁波シールド材を使用する際は、必要なサイズに切断した後、電磁遮蔽を行う部分に貼るだけでよい。従って、使用に便利であり、且つ切断し易い。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
【図１】本発明に係る電磁波シールド材の断面図である。
【図２】本発明に係る電磁波シールド材を巻いた際の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下、図面に基づいて、本発明に係る電磁波シールド材について詳細に説明する。
【０００８】
図１〜２を参照すると、本発明に係る電磁波シールド材は、基材層２０と、前記基材層２０の一つの側面に設置された接着剤層１０と、前記基材層２０に埋め込まれた金属線網３０と、を備える。前記基材層２０は、柔軟性及び電磁遮蔽性を持つ材料、例えば、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、ポリビニール等によって成形される。前記金属線網３０は、導電性が良い金属、或いは合金であり、例えば、金、銀、銅、アルミニウム等によって成形され、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である。前記金属線網３０の相対する両側には、アース線３００と接続するための予備の接続口が設けられている（図示せず）。前記電磁波シールド材は、前記接着剤層１０が設けられているので、前記電磁波シールド材を自由に、電磁遮蔽を行う部分に貼って使用することができる。また、前記電磁波シールド材は製造後、巻いて密封することができるので、保存や運送に便利である。本発明の実施形態において、前記金属線網３０の網穴は矩形であるが、他の実施形態において、他の形状、例えば、円形、菱形、蜂の巣状等であっても良い。
【０００９】
電磁遮蔽の原理によると、電磁波に対して電磁遮蔽を行う際、電磁波シールド材の穴径は、前記電磁波の波長の約１／２倍である。本実施形態では、例えば周波数が３０ＧＨｚの電磁波を必要とする際、前記金属線網３０を構成する金属線の直径は約０．１ｍｍであり、何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は約５ｍｍである。また、何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は、周波数が３０ＧＨｚの電磁波の波長の１／２倍より小さい、或いは同じである。本実施形態において、前記金属線網３０の相対する両側辺のアース線３００の直径は１ｍｍである。
【００１０】
前記電磁波シールド材を使用する際、先ず前記電磁波シールド材を必要とするサイズに切断し、該切断した前記電磁波シールド材の接着剤層１０を、電磁遮蔽部（図なし）に貼り、前記電磁波シールド材の前記アース線３００を接地する。前記電磁波シールド材の何れか平行して隣接する二つの金属線間の距離は、周波数が３０ＧＨｚの電磁波の波長の１／２倍より小さく、且つ前記金属線網３０の相対する両側辺の前記アース線３００によって接地されるので、前記電磁波シールド材には、高機能の電磁遮蔽が備わる。
【００１１】
前記電磁波シールド材の前記基材層２０は柔軟性を持ち、電磁遮蔽性を持つ材料（例えばポリエチレン等）によって成形され、且つ一つの側面に接着剤層１０が設けられているので、前記電磁波シールド材を使用する際は、必要なサイズに切断した後、電磁遮蔽を行う部分に貼るだけでよい。従って、使用に便利であり、且つ切断し易い。
【００１２】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は修正が可能であり、該変形又は修正も又、本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【符号の説明】
【００１３】
１０ 接着剤層
２０ 基材層
３０ 金属線網
３００ アース線
【特許請求の範囲】
【請求項１】
柔軟性を持ち、且つ電磁遮蔽性を持つ材料によって成形された基材層と、
前記基材層に埋め込まれ、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である金属線網と、を備えることを特徴とする電磁波シールド材。
【請求項２】
前記金属線網の何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は、電磁波の波長の１／２倍より小さい、或いは同じであることを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項３】
前記金属線網の相対する両側に設置された金属線の直径は、前記金属線網の相対する両側辺のアース線の直径より小さいことを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項４】
前記金属線網の網穴の形は、円形、菱形、或いは蜂の巣状等であることを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項５】
前記基材層の一つの側面には接着剤層が設置されていることを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項１】
柔軟性を持ち、且つ電磁遮蔽性を持つ材料によって成形された基材層と、
前記基材層に埋め込まれ、且つ複数の金属線を交差して編んだ網状である金属線網と、を備えることを特徴とする電磁波シールド材。
【請求項２】
前記金属線網の何れか平行して隣り合う二つの金属線間の距離は、電磁波の波長の１／２倍より小さい、或いは同じであることを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項３】
前記金属線網の相対する両側に設置された金属線の直径は、前記金属線網の相対する両側辺のアース線の直径より小さいことを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項４】
前記金属線網の網穴の形は、円形、菱形、或いは蜂の巣状等であることを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【請求項５】
前記基材層の一つの側面には接着剤層が設置されていることを特徴とする請求項１に記載の電磁波シールド材。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１３−１２７３８（Ｐ２０１３−１２７３８Ａ）
【公開日】平成２５年１月１７日（２０１３．１．１７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−１４１７４８（Ｐ２０１２−１４１７４８）
【出願日】平成２４年６月２５日（２０１２．６．２５）
【出願人】（５０００８０５４６）鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年１月１７日（２０１３．１．１７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２４年６月２５日（２０１２．６．２５）
【出願人】（５０００８０５４６）鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Ｆターム（参考）】
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