説明

電線巻きドラムの電線端部の固定構造

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電線巻きドラムの電線端部の固定構造に関し、詳しくはドラム体に巻かれる電線の末端部をドラム体のつば部に固定するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電線が巻回されるドラム体の両端に同形の2個のつば部を設けた電線巻きドラムが知られている(例えば特開平5−254736号公報参照)。また電線の使用後に、残った電線をドラム体に巻き取って電線の巻き終りの末端部を止める方法として、従来では、電線の末端部を紐などによってドラム体のつば部に設けた孔部に結び付けたり、或いは電線の末端部をつば部の孔部からつば部の外側に突出させたり、或いはこの突出させた部分を局部的に折曲して孔部から抜け止めする方法が一般に行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、作業を行なう現地状況は、山間部とか降雪地、荒れ地などの危険箇所である場合が多く、ゴム製或いは革製の手袋をはめた状態で作業しがちであるので、従来のような電線の末端部をつば部に紐で結び付ける方法では、紐を結び付けるのに手間がかかり、夜間作業では一層手間がかかる。また電線を再使用する場合において、特に降雪地での作業では、紐の結び目が固くなって解け難くなるなど、作業のスピードアップが図れないという問題がある。
【0004】一方、電線の末端部をつば部の孔部からつば部の外側に突出させる従来方法では、電線の太さ、種類によっては、電線の末端部がつば部の外側に大幅に突出してしまい、このため電線の突出した端部の納まりが悪くなり、例えばドラム体を並べて設置する場合に、突出した電線部分が邪魔になって隣合うつば部同士を密着させることができず、省スペース化が図れないという問題もある。
【0005】さらにつば部の外側へ突出した電線部分を局部的に折曲する従来方法では、その折り曲げ作業に手間がかかるうえに、使用に際しては折り曲げた部分を切断除去する必要があるなど、やはり作業に手間がかかるという問題がある。本発明は、上記点に鑑みてなされたもので、作業を行なう現地状況が山間部とか降雪地、荒れ地などの危険箇所であっても、手袋をはめた状態でドラム体に巻かれた電線の末端部をつば部に固定する作業及び固定を解除する作業を極めて容易に且つ誤りなく行なえるようにした電線巻きドラムの電線端部の固定構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、ドラム体2に巻かれた電線4の末端部4aに、戻り防止用の歯状の凹凸面6が形成されたループ状の結束バンド8が着脱自在に巻装され、結束バンド8のループ端8aをドラム体2のつば部3に開口したバンド挿出孔5からドラム体2の外側Aに突出させると共に、ドラム体2の外側Aからバンド挿出孔5内に電線止め具9が抜き差し自在に挿入保持され、電線止め具9内には、結束バンド8が挿通する挿通孔10と、挿通孔10の入口10aからの結束バンド8のループ端8aの挿入のみを許容し且つ挿通孔10の出口10bからのループ端8aの挿入を阻止すると共に結束バンド8の歯状の凹凸面6に係止してループ端8aの戻りを防止するロック部11とが設けられ、電線止め具9の手前側で結束バンド8が切断可能とされていることを特徴としており、このように構成することで、電線4の末端部4aをドラム体2のつば部3に固定する際には、結束バンド8を電線4の末端部4aに巻き付ける作業と、電線止め具9をつば部3のバンド挿出孔5に挿入保持して結束バンド8のループ端8aを電線止め具9内に挿入する作業を行なうだけで、ドラム体2内の残余の電線4の末端部4aを固定できると共に、電線止め具9の挿通孔10の出口10bからループ端8aを挿入しようとしても挿通孔10内のロック部11によって挿入が阻まれるので、挿通孔10の入口10aと出口10bとを即座に判別できるようになる。また結束バンド8の電線止め具9の手前側を切断するだけで電線4の末端部4aの固定を容易に解除できる。さらに電線止め具9は例えばドラム体2と異色な合成樹脂製にて成形することが可能であり、この場合、外部から電線4の末端部4aがどの位置にあるのかが明確に判別できるので、電線4の末端部4aの固定及び固定解除作業が一層容易となる。
【0007】また上記電線止め具9の外面形状が略錐形に形成されているのが好ましく、この場合、電線止め具9をバンド挿出孔5に簡単に挿入でき且つ抜け難くすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を説明する。本実施形態の電線巻きドラム1は、電線4が巻き取られるドラム体2の両端に、同形の2個のつば部3,3が突設されて構成される。上記両つば部3には、図4に示すように、その周縁部分及び中心側部分に周方向に間隔をあけて複数のバンド挿出孔5が穿設されている。各バンド挿出孔5は同じ孔径を有しており、いずれか1つのバンド挿出孔5に後述する結束バンド8のループ端8aを止める電線止め具9が外側Aから内側Bに向かって挿入保持されるようになっている。尚、略つば部3,3の表面には補強用リブ20が格子状に突設されており、つば部3に加わる荷重を補強用リブ20にて吸収することで、つば部3を補強している。また略つば部3,3の周縁部間の隙間Gには、図5に示すように、自己保形性を有する略円筒状のドラムカバー12が着脱自在に取付け可能とされている。このドラムカバー12は、ドラム体2と同心円状となった複数(例えば4つ)の子割板12aに分割されており、各子割板12aの両側面に設けた係止凸部12bが略つば部3,3の周縁部分に間隔をあけて設けたドラムカバー取付け孔13に着脱自在に係止されることによって、各子割板12aにてドラム体2内に巻かれた電線4を雨や雪から保護して、錆の発生を防止できるようになっている。
【0009】上記ドラム体2に巻き取られる電線4の末端部4aには、ループ状の結束バンド8が着脱自在に巻装可能とされる。この結束バンド8は、図3のようなニッパ等で切断可能な材質、例えばナイロン製バンド(商品名:インシュロック、製造元:タイトン株式会社)が用いられる。このナイロン製の結束バンド8は細長い薄板状に形成され、結束バンド8の片面8b(電線4の末端部4aに結束バンド8を巻いた時に内側となる面)には、略全長に亘って戻り防止用の歯状の凹凸面6が形成されている。結束バンド8の反対側の片面8cは平滑面に形成されている。この結束バンド8の一端には結束バンド8の他端が挿通可能で且つ上記歯状の凹凸面6とスライド可能に噛み合う係止リング14が設けられている。結束バンド8の長さは、上記係止リング14から突出した結束バンド8のループ端8aが上記つば部3のバンド挿出孔5からドラム体2の外側Aに突出させることができる程度の長さに設定されている。
【0010】上記つば部3に穿設されたバンド挿出孔5には、図2に示すような略半円錐形の電線止め具9がドラム体2の外側Aから抜き差し自在に挿入保持されるようになっている。この電線止め具9は、例えばポリアミド、又は硬質塩化ビニル樹脂などの合成樹脂から成る。なお、外部から電線4の末端部4aがどの位置にあるのかを明確に判別できるようにするために、電線止め具9をドラム体2と異色の合成樹脂で成形するているのが好ましい。この電線止め具9内には、結束バンド8のループ端8aが挿通する挿通孔10が形成されると共に、挿通孔10の入口10aが電線止め具9の小径側の端部9bに開口しており、また挿通孔10の出口10bが電線止め具9の大径側の端部9aに開口している。さらに挿通孔10の入口10a側からのループ端8aの挿通を容易にするために、挿通孔10の入口10a側の孔径D1 が出口10b側の孔径D2 (>D1 )よりも大きく設定されている。
【0011】また挿通孔10内の出口10b寄りの位置には、入口10a側からの結束バンド8のループ端8aの挿入のみを許容すると共に出口10b側からのループ端8aの挿入を阻止するロック部11が設けられている。ロック部11の上端面には、結束バンド8の片面8bに形成された前記歯状の凹凸面6に噛み合ってループ端8aの戻りを防止する歯状の凹凸面7が形成されていると共に、ロック部11の下端は薄肉状の支点部11aを介して挿通孔10の下面に連設されている。この支点部11aはロック部11の凹凸面7よりも挿通孔10の入口10a側に位置ずれしており、これにより、ロック部11は支点部11aを中心として上下に回動可能とされる。さらにロック部11の入口10a側の側面11bは、図6に示すように、挿通孔10の底面から離れるにつれて挿通孔10の入口10a側から出口10b側に向けて傾斜するテーパ面状にカットされており、これにより、入口10a側から結束バンド8のループ端8aが挿入された時にはそのループ端8aがロック部11を下方へ押し下げながら出口10b側へ突出可能とされる。一方、ロック部11の出口10b側の側面11bは略垂直面に形成されており、出口10b側からの結束バンド8のループ端8aの挿入がロック部11によって阻止されるようになっている。
【0012】また、略半円錐形の電線止め具9の大径側の端部9aは、図2(a)〜(c)のように略半円状のフランジ部15で構成されており、このフランジ部15の下面がフラット面とされ、これにより電線止め具9の上下の方向性をフランジ部15の形状によって判別できるようにしてある。つまり、結束バンド8の片面8bに設けた歯状の凹凸面6が挿通孔10内のロック部11に係止できるように、結束バンド8を電線止め具9の挿通孔10内に挿入する必要があり、本実施形態では、フランジ部15の形状によって電線止め具9の上下の方向性を判別できるようにし、且つ、フランジ部15に電線止め具9の上下の方向性を示す矢印16を表示してある。
【0013】さらに略半円錐状の電線止め具9の外周面には、挿通孔10の孔軸方向と平行なリブ17が突設されている。このリブ17は、本実施形態では、電線止め具9の外周面から放射状に3個突設されており、各リブ17は大径側の端部9aから小径側の端部9bに向かうにつれて高さが徐々に低くなるように傾斜しており、このリブ17によって電線止め具9が前記つば部3に設けたバンド挿出孔5に外れ難い状態で挿着できるようになっている。尚電線止め具9の外面形状は半円錐形に限らず、円錐形であってもよく、また角錐形であってもよいものである。
【0014】次に電線4の末端部4aを固定する場合及び固定を解除する場合の一例を説明する。先ずドラム体2内に電線4を巻いて出荷する際には、ドラム体2内において電線4の末端部4aはビニルテープや油紙等によって包装され、さらにドラム体2全体が梱包されている。
【0015】現地で梱包を解いて電線4を使用した後に、電線4が余ったときには、余っている電線4をドラム体2内に巻き取っていき、最後に電線4の巻き終りの末端部4aを結束バンド8と電線止め具9とを用いてつば部3に固定する。つまり、図3、図6に示すように、歯状の凹凸面6が設けられている片面8bが内側となるように結束バンド8を電線4の末端部4aの外周にループ状に巻いて、結束バンド8の一端を結束バンド8の他端に設けた係止リング14に通し、係止リング14から突出した結束バンド8のループ端8aを引っ張ることにより、係止リング14に歯状の凹凸面6が噛み合って結束バンド8が電線4の末端部4aに締め付け固定される。
【0016】次いで、係止リング14から突出した結束バンド8のループ端8aをドラム体2のつば部3に予め穿設した複数のバンド挿出孔5のうち、電線4の末端部4aの位置に最も近いバンド挿出孔5を1つ選んで結束バンド8のループ端8aを挿入してドラム体2の外側Aに突出させる。次いで、略半円錐形の電線止め具9をつば部3の外側Aからバンド挿出孔5内に挿入すると共に、上記ループ端8aを電線止め具9の挿通孔10の入口10aから挿入する。このとき、電線止め具9の外周形状は略半円錐形に形成されているので、電線止め具9をバンド挿出孔5に挿入しやすく且つバンド挿出孔5から抜け難くすることができ、しかも電線止め具9の小径側の端部9bに挿通孔10の入口10aが開口しているので、電線止め具9をバンド挿出孔5に挿入した状態で挿通孔10の入口10aがつば部3の内側Bに向くので、つば部3の内側Bから結束バンド8のループ端8aを挿通孔10の入口10aに誤りなく挿入できる。なお挿通孔10の出口10bからループ端8aを挿入しようとしても挿通孔10内のロック部11によって挿入が阻まれるので、入口10aと出口10bとを即座に判別できる。従って、ループ端8aの誤挿入を防止できる。そのうえ、電線止め具9のフランジ部15の形状(或いはフランジ部15に表示された矢印16)によって電線止め具9の上下の方向性を判別できるので、結束バンド8の歯状の凹凸面6が設けられた片面8bが電線止め具9の下方に向くようにして結束バンド8のループ端8aを挿通孔10内に挿入することによって、結束バンド8に設けた歯状の凹凸面6がロック部11の上端面の歯状の凹凸面7に噛み合うことができる。
【0017】ここで、挿通孔10内に設けたロック部11は薄肉弾性片より成る支点部11aを中心に上下に回動自在に付勢されており、しかもこの支点部11aはロック部11の凹凸面7よりも挿通孔10の入口10a側に位置ずれしているので、結束バンド8のループ端8aが入口10a側から挿入された時のみループ端8aがロック部11を押し下げて結束バンド8の凹凸面6とロック部11の凹凸面7とが噛み合った状態となる。しかもロック部11の側面11aは、挿通孔10の底面から離れるにつれて挿通孔10の入口10a側から出口10b側に傾斜するテーパ面状にカットされているので、ループ端8aによるロック部11の押し下げをスムーズできると共に、ループ端8aの戻りは結束バンド8の凹凸面6とロック部11の凹凸面7との噛み合いによって阻止されるので、ループ端8aが電線止め具9の入口10a側から抜け出ることがない。従って、ループ端8aを挿通孔10の出口10bから任意の長さで突出させた状態で、結束バンド8を電線止め具9によってつば部3のバンド挿出孔5に確実に固定することができる。
【0018】その後、電線4を再使用する場合には、電線4の末端部4aの固定を解除する。先ずドラムカバー12を取外した後に、結束バンド8のループ端8aを電線止め具9の手前側C、つまり電線止め具9と結束バンド8の係止リング14との間の部分(例えば図6のP部)をニッパ等を用いて切断する。これにより、結束バンド8が電線止め具9から開放され、この結束バンド8を電線4から外すことで電線4を再使用できると共に、電線止め具9をバンド挿出孔5内からつば部3の外側Aに引き抜いて再使用できる。
【0019】上記のように、電線4の末端部4aをドラム体2のつば部3に固定する際には、結束バンド8を巻き付ける作業と、電線止め具9をつば部3のバンド挿出孔5に外側Aから挿入保持して結束バンド8のループ端8aを電線止め具9内に挿入する作業を行なうだけで、ドラム体2内の残余の電線4の末端部4aを固定でき、また固定を解除する際には、結束バンド8を切断する作業を行なうだけでよいので、作業を行なう現地状況が、たとえ山間部とか降雪地、荒れ地などの危険箇所である場合で、またゴム製或いは革製の手袋をはめた状態で作業する場合、或いは夜間作業であっても、作業のスピードアップが図られる。またこのとき電線止め具9をドラム体2と異色な合成樹脂製にて成形することによって、外部から電線4の末端部4aがどの位置にあるのかを容易に判別でき、電線4の末端部4aの固定及び固定解除が一層容易となり、特に夜間作業がし易くなる。さらに電線4の末端部4aに巻き付けられる結束バンド8を用いたことで、電線4の太さ、種類に充分に対応できると共に、この結束バンド8は電線4の末端部4aと共にドラム体2内に納まり良く収納されるので、例えばドラム体2を並べて設置する場合でも、隣合うつば部3同士を密着させることができて、省スペース化を図ることができるという利点がある。
【0020】また、本実施形態では、図5(b)に示すように、ドラムカバー12を用いてドラム体2内の電線4を保護できるようにしてあるので、屋外に露設した場合であっても、電線4に雨や雪がかかるのを防いで錆の発生を未然に防止できるものである。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発明は、ドラム体に巻かれた電線の末端部に、戻り防止用の歯状の凹凸面が形成されたループ状の結束バンドが着脱自在に巻装され、結束バンドのループ端をドラム体のつば部に開口したバンド挿出孔からドラム体の外側に突出させると共に、ドラム体の外側からバンド挿出孔内に電線止め具が抜き差し自在に挿入保持され、電線止め具内には、結束バンドが挿通する挿通孔と、挿通孔の入口からの結束バンドのループ端の挿入のみを許容し且つ挿通孔の出口からのループ端の挿入を阻止すると共に結束バンドの歯状の凹凸面に係止してループ端の戻りを防止するロック部とが設けられ、電線止め具の手前側で結束バンドが切断可能とされているから、電線の末端部をドラム体のつば部に固定する際には、結束バンドを電線の末端部に巻き付ける作業と、電線止め具をつば部のバンド挿出孔に挿入保持して結束バンドのループ端を電線止め具内に挿入する作業を行なうだけで、ドラム体内の残余の電線の末端部を固定できると共に、電線止め具の挿通孔の出口からループ端を挿入しようとしても挿通孔内のロック部によって挿入が阻まれるので、入口と出口とを即座に判別できる。また、結束バンドの電線止め具の手前側を切断するだけで電線の末端部の固定を容易に解除できる。従って、作業を行なう現地状況が、たとえ山間部とか降雪地作業を行なう現地状況が山間部とか降雪地、荒れ地などの危険箇所であっても、手袋をはめた状態でドラム体に巻かれた電線の末端部をつば部に固定する作業及び固定を解除する作業を極めて容易に且つ誤りなく行なえるようになり、作業のスピードアップを図ることができる。また電線止め具を例えばドラム体と異色な合成樹脂製にて成形することが可能であり、この場合、外部から電線の末端部がどの位置にあるのかが明確に判別できるので、夜間であっても電線の末端部の固定及び固定解除作業が容易となる。さらに電線の末端部に巻き付けられる結束バンドを用いたことで、電線の太さ、種類に充分に対応できるようになると共に、この結束バンドを電線の末端部と共にドラム体内に納まり良く収納できるので、例えばドラム体を並べて設置する場合でも、隣合うつば部同士を密着させることができて、省スペース化を図ることができるものである。
【0022】また請求項2記載の発明は、請求項1記載の電線止め具の外面形状が略錐形に形成されているから、請求項1記載の効果に加えて、電線止め具をバンド挿出孔に簡単に挿入でき且つ抜け難くすることができ、また電線止め具はドラム体の外側に露出しているので、電線の末端部の固定及び固定解除作業が一層容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】同上の電線止め具を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は正面断面図、(e)は平面断面図である。
【図3】(a)は結束バンドの巻き付け状態の説明図、(b)は結束バンドの展開図である。
【図4】同上のつば部の正面図である。
【図5】(a)は電線巻きドラムとドラムカバーの分解斜視図、(b)はドラムカバーの取付け状態の斜視図である。
【図6】同上の結束バンドと電線止め具の係合状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 電線巻きドラム
2 ドラム体
3 つば部
4 電線
4a 末端部
5 バンド挿出孔
6 凹凸面
8 結束バンド
8a ループ端
9 電線止め具
10 挿通孔
10a 入口
10b 出口
11 ロック部
A 外側
B 内側

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ドラム体に巻かれた電線の末端部に、戻り防止用の歯状の凹凸面が形成されたループ状の結束バンドが着脱自在に巻装され、結束バンドのループ端をドラム体のつば部に開口したバンド挿出孔からドラム体の外側に突出させると共に、ドラム体の外側からバンド挿出孔内に電線止め具が抜き差し自在に挿入保持され、電線止め具内には、結束バンドが挿通する挿通孔と、挿通孔の入口からの結束バンドのループ端の挿入のみを許容し且つ挿通孔の出口からのループ端の挿入を阻止すると共に結束バンドの歯状の凹凸面に係止してループ端の戻りを防止するロック部とが設けられ、電線止め具の手前側で結束バンドが切断可能とされていることを特徴とする電線巻きドラムの電線端部の固定構造。
【請求項2】 電線止め具の外面形状が略錐形に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電線巻きドラムの電線端部の固定構造。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【特許番号】第2742046号
【登録日】平成10年(1998)1月30日
【発行日】平成10年(1998)4月22日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−140264
【出願日】平成8年(1996)6月3日
【公開番号】特開平9−315693
【公開日】平成9年(1997)12月9日
【審査請求日】平成8年(1996)6月3日
【出願人】(000010054)岐阜プラスチック工業株式会社 (108)