説明

電線

【課題】自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線が破断することを防止できる電線を提供する。
【解決手段】電線1はアルミニウム又はアルミニウム合金で構成された断面丸形の素線5が複数撚り合わされて構成された芯線3と芯線3を被覆した絶縁性の被覆部4とを備えている。芯線3の複数の素線5の撚りピッチが芯線3の層心径の3倍以上かつ30倍以下である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、素線がアルミニウム又はアルミニウム合金で構成された芯線を備えた電線に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から自動車に配索されるワイヤハーネスの軽量化のために、一般的に銅又は銅合金で構成された電線の芯線の素線を、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成することが提案(例えば、特許文献1参照)されている。前述した電線は、その端末の芯線に端子金具が加締められるなどして取り付けられて、前述したワイヤハーネスを構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−170315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したアルミニウム又はアルミニウム合金は、従来から電線の芯線の材料として用いられてきた銅又は銅合金よりも機械的な強度が低い。このために、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる素線を備えた電線を前述した自動車に配索されるワイヤハーネスに用いると、例えば、ドア部等のように自動車で繰り返し屈曲される部位に使用される際に、前述した電線の芯線の素線が破断してしまうことが考えられる。
【0005】
したがって、本発明の目的は、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線が破断することを防止できる電線を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の電線は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された断面丸形の素線が複数撚り合わされて、構成された芯線と、前記芯線を被覆した絶縁性の被覆部と、を備えた電線において、前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の層心径の3倍以上かつ30倍以下であることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の本発明の電線は、請求項1に記載の電線において、前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の層心径の3倍以上かつ20倍以下であることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の本発明の電線は、請求項1に記載の電線において、前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の層心径の10倍以上かつ20倍以下であることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の本発明の電線は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された圧縮導体の素線が複数撚り合わされて、構成された芯線と、前記芯線を被覆した絶縁性の被覆部と、を備えた電線において、前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の外径の3倍以上かつ30倍以下であることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の本発明の電線は、請求項4に記載の電線において、前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の外径の3倍以上かつ20倍以下であることを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の本発明の電線は、請求項4に記載の電線において、前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の外径の5倍以上かつ15倍以下であることを特徴としている。
【0012】
請求項1に記載した本発明の電線によれば、芯線の複数の素線の撚りピッチが芯線の層心径の3倍以上でかつ30倍以下と、従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さい。このように、芯線の素線を従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも、より撚り合わせている。このため、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも十分に長くなる。
【0013】
請求項2に記載した本発明の電線によれば、芯線の複数の素線の撚りピッチが芯線の層心径の3倍以上でかつ20倍以下と従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さくしているので、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも確実に十分に長くなる。
【0014】
請求項3に記載した本発明の電線によれば、芯線の複数の素線の撚りピッチが芯線の層心径の10倍以上でかつ20倍以下と従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さくしているので、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも確実に十分に長くなる。
【0015】
請求項4に記載した本発明の電線によれば、芯線の複数の素線の撚りピッチが芯線の外径の3倍以上でかつ30倍以下と、従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さい。このように、芯線の素線を従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも、より捩りリ合わせている。このため、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも十分に長くなる。
【0016】
請求項5に記載した本発明の電線によれば、芯線の複数の素線の撚りピッチが芯線の外径の3倍以上でかつ20倍以下と従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さくしているので、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも確実に十分に長くなる。
【0017】
請求項6に記載した本発明の電線によれば、芯線の複数の素線の撚りピッチが芯線の外径の5倍以上でかつ15倍以下と従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さくしているので、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも確実に十分に長くなる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、請求項1及び請求項4に記載の本発明によれば、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも十分に長くなるので、電線を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線に作用する歪みを低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線が破断することを防止することができる。
【0019】
請求項2、請求項3、請求項5及び請求項6に記載の本発明によれば、電線内における芯線を構成する素線の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも確実に十分に長くなるので、電線を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線に作用する歪みを確実に低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線が破断することを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる電線を示す斜視図である。
【図2】図1に示された電線の直線IIを通る矢印方向の断面図である。
【図3】芯線の素線の撚りピッチを示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態にかかる電線を示す斜視図である。
【図5】図4に示された電線の直線Vを通る矢印方向の断面図である。
【図6】素線が破断する屈曲回数を測定したときの層心径に対する撚りピッチの倍率と屈曲回数との関係を示すグラフである。
【図7】素線が破断する屈曲回数を測定したときの導体外径に対する撚りピッチの倍率と屈曲回数との関係を示すグラフである。
【図8】電線を繰り返し屈曲させる際の電線と治具との関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第1の実施形態にかかる電線を、図1ないし図3を参照して説明する。本発明の第1の実施形態にかかる電線1は、図1及び図2に示すように、導電性の芯線3と、絶縁性の被覆部4とを備えている。
【0022】
芯線3は、複数の素線5で構成されている。図示例では、素線5は、19本設けられている。素線5は、それぞれ、導電性の金属としてアルミニウム又はアルミニウム合金で構成されている。素線5が、アルミニウムで構成されているとは、当該素線5がアルミニウムと不可避不純物のみで構成されていることをいい、素線5が、アルミニウム合金で構成されているとは、当該素線5がアルミニウムと他の金属と不可避不純物で構成されていることをいう。
【0023】
素線5は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された棒状の金属材料が図示しないダイスの孔内に通されて、引き抜き加工が施されることで、得られる。即ち、素線5は、圧縮加工が施されることなく、断面丸形に形成されている。
【0024】
また、芯線3は、前述した複数の素線5が束ねられて、当該芯線3の軸芯を中心として捻られて、合わされている。即ち、芯線3は、複数の断面丸形の素線5が撚り合わされて、構成されている。このため、芯線3を構成する素線5は、らせん状に湾曲した状態で互いに巻き付けられている。
【0025】
芯線3の素線5の撚りピッチA(図3に示す)は、芯線3の層心径B(図2に示す)の3倍以上でかつ30倍以下の寸法となっている。即ち、芯線3の素線5は、撚りピッチAが芯線3の層心径Bの3倍以上でかつ30倍以下の寸法となるように、撚り合わされている。なお、本発明でいう撚りピッチAとは、図3に模式的に示すように、らせん状に湾曲した素線5の芯線3の周方向の所定の位置と、当該所定の位置から芯線3の周りを1周回って戻った前記周方向の所定の位置との間の距離を示している。即ち、撚りピッチAとは、素線5が1周回ってもとの位置へ戻ってくるまでの寸法を示している。また、本発明でいう層心径Bとは、芯線3の最大の外径から素線5の1本分の外径を引いた値即ち最外周に位置する素線5の軸芯を通る円の外径を示している。さらに、素線5自身の外径により、撚りピッチAを芯線3の層心径Bの3倍を下回ることは、物理的にありまえない。即ち、複数の素線5を撚り合わせて構成された芯線3は、必ず撚りピッチAが芯線3の層心径Bの3倍以上となるように撚られている。
【0026】
また、本実施形態では、芯線3の素線5の撚りピッチAが芯線3の層心径Bの3倍以上でかつ20倍以下の寸法となっているのが望ましく、芯線3の素線5の撚りピッチAが芯線3の層心径Bの10倍以上でかつ20倍以下の寸法となっているのが望ましい。
【0027】
被覆部4は、絶縁性の合成樹脂からなり、素線3を被覆している。被覆部4の断面形状は、円環状である。前述した芯線3を被覆部4とを備えて、電線1は、断面丸形に形成されている。また、前記電線1は、その端末2で被覆部4が除去されて芯線3が露出している。
【0028】
前述した構成の電線1は、その端末2で露出した芯線3に図示しない端子金具が取り付けられ。この端子金具がコネクタハウジングに取り付けられて、その端末2のコネクタが取り付けられるなどして、自動車に配索されるワイヤハーネスに組み立てられる。
【0029】
本実施形態によれば、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAが芯線3の層心径Bの3倍以上でかつ30倍以下と、従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さい。このように、芯線3の素線5を従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも、より撚り合わせている。このため、電線1内における芯線3を構成する素線5の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも十分に長くなる。
【0030】
このために、電線1を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線5に作用する歪みを低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することを防止することができる。
【0031】
また、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAが芯線3の層心径Bの3倍以上でかつ20倍以下である場合には、電線1を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線5に作用する歪みをより確実に低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより確実に防止することができる。
【0032】
さらに、芯線3の複数の素線5の撚りピッチが芯線3の層心径Bの10倍以上でかつ20倍以下である場合には、電線1を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線5に作用する歪みをより一層確実に低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより一層確実に防止することができる。
【0033】
次に、本発明の第2の実施形態にかかる電線1を図4及び図5を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
本実施形態では、芯線3は、図4及び図5に示すように、複数の素線5が撚り合わされた状態で、断面積を縮小する圧縮加工が施されて、各素線5の断面形が略六角形に形成されている。即ち、芯線3を構成する素線5は、圧縮導体となっている。なお、本発明の圧縮導体とは、図示しない圧縮ダイスなどにより断面積を縮小する方向の圧縮加工が施された導体をいう。
【0035】
また、本実施形態では、芯線3の素線5の撚りピッチAは、芯線3の外径C(図5に示す)の3倍以上でかつ30倍以下の寸法となっている。即ち、芯線3の素線5は、撚りピッチAが芯線3の外径Cの3倍以上でかつ30倍以下の寸法となるように、撚り合わされている。さらに、素線5自身の外径により、撚りピッチAを芯線3の外径Cの3倍を下回ることは、物理的にありまえない。即ち、複数の素線5を撚り合わせて構成された芯線3は、必ず撚りピッチAが芯線3の外径Cの3倍以上となるように撚られている。
【0036】
また、本実施形態では、芯線3の素線5の撚りピッチAが芯線3の層心径Bの3倍以上でかつ20倍以下の寸法となっているのが望ましく、芯線3の素線5の撚りピッチAが芯線3の層心径Bの5倍以上でかつ15倍以下の寸法となっているのが望ましい。
【0037】
本実施形態によれば、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAが芯線3の外径Cの3倍以上でかつ30倍以下と、従来から用いられてきた電線の撚りピッチよりも遥かに小さい。このように、芯線3の素線5を従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも、より撚り合わせている。このため、電線1内における芯線3を構成する素線5の余長が、従来から用いられてきた電線の芯線の素線よりも十分に長くなる。このために、電線1を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線5に作用する歪みを低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することを防止することができる。
【0038】
また、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAが芯線3の外径Cの3倍以上でかつ20倍以下である場合には、電線1を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線5に作用する歪みをより確実に低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより確実に防止することができる。
【0039】
さらに、芯線3の複数の素線5の撚りピッチが芯線3の外径Cの5倍以上でかつ15倍以下である場合には、電線1を繰り返し屈曲しても、この屈曲に伴って素線5に作用する歪みをより一層確実に低減できる。したがって、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより一層確実に防止することができる。
【0040】
次に、本発明の発明者らは、撚りピッチAの異なる電線1を製造して、当該電線1を繰り返し屈曲させて、少なくとも一本の素線5が破断する屈曲回数を測定した。結果を図6及び図7に示す。
【0041】
図6及び図7の横軸は、前述した芯線3の素線5における層心径B(又は外径C)に対する撚りピッチAの倍率を示し、縦軸は、少なくとも一本の素線5が破断する屈曲回数を示している。なお、図6は、前述した第1の実施形態の素線5に圧縮加工が施されることなく、断面丸形の素線5からなる芯線3を備えた電線1を示し、図7は、前述した第2の実施形態の素線5に圧縮加工が施されて、断面六角形の素線5からなる芯線3を備えた電線1を示している。
【0042】
また、電線1を繰り返し屈曲させる際には、図8に示すように、電線1の一端部(上端部)を治具20に固定し、他端部(下端部)に錘21を取り付け、電線1を二つの円柱状の曲げ治具22間に通しておく。そして、治具20を一方の曲げ治具22側に移動させて、電線1の一端部を一方の曲げ治具22の外周面に沿って屈曲させた後、治具20を他方の曲げ治具22側に移動させて、電線1の一端部を他方の曲げ治具22の外周面に沿って屈曲させる。こうして、交互に、互いに逆向きに電線1を繰り返し屈曲させる。屈曲回数が1000回以上となることで、電線1は、自動車のワイヤハーネスとして十分な性能を有していることとなる。
【0043】
図6及び図7によれば、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAを芯線3の層心径B(又は外径C)の3倍以上でかつ30倍以下とすることにより、屈曲回数を1000回以上とすることができ、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、前述した実施形態の電線1は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することを防止できること即ち疲労強度を向上できることが明らかとなった。また、図6及び図7によれば、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAを芯線3の層心径B(又は外径C)の3倍以上でかつ20倍以下とすることにより、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、前述した実施形態の電線1は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより確実に防止できること即ち疲労強度を向上できることが明らかとなった。
【0044】
さらに、図6によれば、前述した第1の実施形態の電線1では、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAを芯線3の層心径Bの10倍以上でかつ20倍以下とすることにより、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより確実に防止できること即ち疲労強度を向上できることが明らかとなり、前述した第2の実施形態の電線1では、図7に示すように、芯線3の複数の素線5の撚りピッチAを芯線3の外径Cの5倍以上でかつ15倍以下とすることにより、自動車に配索されるワイヤハーネスに用いられた際にも、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された素線5が破断することをより確実に防止できること即ち疲労強度を向上できることが明らかとなった。
【0045】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 電線
3 芯線
4 被覆部
5 素線
A 撚りピッチ
B 層心径
C 外径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された断面丸形の素線が複数撚り合わされて、構成された芯線と、
前記芯線を被覆した絶縁性の被覆部と、
を備えた電線において、
前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の層心径の3倍以上かつ30倍以下であることを特徴とする電線。
【請求項2】
前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の層心径の3倍以上かつ20倍以下であることを特徴とする請求項1記載の電線。
【請求項3】
前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の層心径の10倍以上かつ20倍以下であることを特徴とする請求項1記載の電線。
【請求項4】
アルミニウム又はアルミニウム合金で構成された圧縮導体の素線が複数撚り合わされて、構成された芯線と、
前記芯線を被覆した絶縁性の被覆部と、
を備えた電線において、
前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の外径の3倍以上かつ30倍以下であることを特徴とする電線。
【請求項5】
前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の外径の3倍以上かつ20倍以下であることを特徴とする請求項4記載の電線。
【請求項6】
前記芯線の前記複数の素線の撚りピッチが、前記芯線の外径の5倍以上かつ15倍以下であることを特徴とする請求項4記載の電線。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−79563(P2012−79563A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224335(P2010−224335)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】