説明

電装品内蔵の歯科治療用マウスピースおよびそのマウスピース成形基材

【課題】電装品等に異常状態が生じた時に、電装品の駆動を停止させることで、安全性を保証するようにした電装品内蔵の歯科治療用マウスピースおよびそのマウスピース成形基材を提供する。
【解決手段】電装品5(A),5(B)を気密若しくは水密状態で内蔵する電装品内蔵の歯科治療用マウスピース12である。電装品5(A),5(B)またはマウスピース12の異常状態を検出する検出手段40と、この検出手段40の異常状態検出時に、電装品5(A),5(B)の駆動を停止させる駆動停止手段41とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電装品内蔵の歯科治療用マウスピースおよびそのマウスピース成形基材に関する。
【背景技術】
【0002】
マウスピースは、スポーツ時における歯の防護用(マウスガード)として普及しているが、近年では、歯科治療用マウスピースとして、特定波長の光で歯列の漂白(ホワイトニング)治療を行うマウスピース(特許文献1参照)が提案されている。また、歯列への振動付与により歯科矯正治療効果を促進するマウスピース(特許文献2参照)も提案されている。
【0003】
そして、漂白治療用のマウスピースでは、発光素子、その制御回路(制御素子)、必要に応じて電源用電池や電源用スイッチ等のような電装品をマウスピースに内蔵(組み込む)している。また、矯正治療用のマウスピースでは、振動子、その制御回路(制御素子)、必要に応じて電源用電池、電源用スイッチ等のような電装品をマウスピースに内蔵している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−342072号公報
【特許文献2】特開2007−260158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電装品をマウスピースに内蔵する場合、電装品はマウスピースとともに口腔内に入るものであるから、マウスピースに電装品を気密若しくは水密状態で内蔵することで、安全性を保証しなければならない。
【0006】
それと同時に、電装品またはマウスピースの異常状態を検出して、この検出手段の異常状態検出時に、電装品の駆動を停止させることで、マウスピースを使用できないようにして、安全性を保証しなければならない。
【0007】
ここで、電装品自体の異常状態としては、例えば、発光素子若しくは振動子、これらの制御回路がショートしたような場合であり、マウスピースの異常状態としては、例えばマウスピースに亀裂等が生じて水分(唾液等)が電装品に浸入したような場合である。
【0008】
これらのことは、電装品を内蔵し、使用者の歯列に合わせてマウスピースに成形する前の半完成品であるマウスピース成形基材でも同様である。
【0009】
本発明は、特に後者の安全性を保証するためになされたもので、電装品等に異常状態が生じた時に、電装品の駆動を停止させることで、安全性を保証するようにした電装品内蔵の歯科治療用マウスピースおよびそのマウスピース成形基材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明は、電装品を気密若しくは水密状態で内蔵する電装品内蔵の歯科治療用マウスピースにおいて、前記電装品またはマウスピースの異常状態を検出する検出手段と、この検出手段の異常状態検出時に、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段とを備えたことを特徴とする電装品内蔵の歯科治療用マウスピースを提供するものである。
【0011】
前記検出手段は、前記電装品の異常電流値を検出するものである構成とすることができる。
【0012】
前記検出手段は、前記電装品の異常電圧値を検出するものである構成とすることができる。
【0013】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常温度を検出するものである構成とすることができる。
【0014】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常水分若しくは異常湿度を検出するものである構成とすることができる。
【0015】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常気圧を検出するものである構成とすることができる。
【0016】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常ガス濃度を検出するものである構成とすることができる。
【0017】
前記駆動停止手段は、検出手段の検出信号による回路遮断である構成とすることができる。
【0018】
前記駆動停止手段は、回路素子の形状変化による回路遮断である構成とすることができる。
【0019】
前記駆動停止手段は、回路素子の破損による回路遮断である構成とすることができる。
【0020】
前記マウスピースを成形するための電装品内蔵のマウスピース成形基材であって、前記電装品を内蔵する熱軟化性樹脂シート体を備え、この熱軟化性樹脂シート体を使用者の歯列に合わせて立体成形することで前記マウスピースに成形する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、検出手段で電装品またはマウスピース(マウスピース成形基材も含む。以下同様。)の異常状態を検出した時に、駆動停止手段で電装品の駆動を停止させる。これにより、マウスピースでは、スイッチをオンしても電装品が駆動しないので、使用者にマウスピースを使用できないことを知らしめることで、安全性が保証されるようになる。また、マウスピース成形基材では、マウスピースに成形する前に、不良品のマウスピース成形基材が予め分かるので、この不良品を取り除くことで、安全性が保証されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態の電装品内蔵の歯科治療用マウスピースであり、(a)は斜視図、(b)(c)は使用者の歯列に嵌めたときの断面図である。
【図2】(a)は歯列の斜視図、(b)は矯正治療用の振動子を含む電装品を実装したフレキシブル基板の正面図、(c)は漂白治療用の発光素子を含む電装品を実装したフレキシブル基板の正面図である。
【図3】本発明に係るマウスピース成形基材を立体形状に予備成形する成形装置の斜視図である。
【図4】マウスピース用として市販されている熱軟化性樹脂シート体の一例であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図5】(a)〜(c)は、2枚の樹脂シート体を用いてマウスピースを成形する工程図である。
【図6】マウスピース成形基材であり、(a)は、電装品が実装されたフレキシブル基板を内蔵した要部破断の平面図、(b)は、(a)のI−I線に相当する断面図である。
【図7】マウスピース成形基材であり、(a)は、電装品が実装されたフレキシブル基板を内蔵する前の分解側面図、(b)は、図6(a)のI−I線に相当する断面図である。
【図8】第1例の汎用歯型模型を用いて、マウスピース成形基材を立体形状に予備成形する要領であり、(a)は汎用歯型模型の斜視図、(b)は立体形状に予備成形されたマウスピース成形基材の斜視図、(c)は(b)のII−II線に相当する断面図である。
【図9】第2例の汎用歯型模型を用いて、マウスピース成形基材を立体形状に予備成形する要領であり、(a)は汎用歯型模型の斜視図、(b)は立体形状に予備成形されたマウスピース成形基材の斜視図、(c)は(b)のIII−III線に相当する断面図である。
【図10】(a)は電装品内蔵の歯科治療用マウスピースの概念図、(b)は回路構成図である。
【図11】(a)(b)はそれぞれ回路構成図である。
【図12】(a)(b)はそれぞれ回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。最初に、電装品内蔵のマウスピース12と、電装品内蔵の歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜(D)とを説明する。
【0024】
図1は、電装品内蔵の歯科治療用マウスピース12であり、(a)は斜視図、(b)(c)は使用者の歯列14に嵌めたときの断面図である。
【0025】
図1(a)のように、電装品内蔵の歯科治療用マウスピース12は、平面視で歯列14〔図2(a)を参照〕の湾曲に沿った略円弧状(アーチ状)に合成樹脂で成形されている。そして、後述する歯列14の矯正治療用の振動子7(A)または歯列14の漂白治療用の発光素子7(B)を少なくとも含む電装品5(A)または5(B)を、フレキシブル基板6に実装した状態で気密若しくは水密状態で内蔵している。
【0026】
このマウスピース12は、図1(b)のように、使用者の歯列14に嵌めて、歯列14に振動または光を照射することにより、歯列矯正治療または歯列漂白治療を行うものである。
【0027】
フレキシブル基板6は、薄くて柔軟性を有するプリント配線用の基板である。図2(b)の歯列矯正治療用の電装品5(A)が実装されたフレキシブル基板6には、電装品5(A)として、歯列矯正治療用の振動子(振動モータ)7(A)が実装されている。また、振動子7(A)の制御回路(制御素子)8と、ボタン電池のような電源用電池9と、プッシュ式の電源用スイッチ10とが適所に実装されている。
【0028】
また、図2(c)の歯列漂白治療用の電装品5(B)が実装されたフレキシブル基板6には、電装品5(B)として、歯列漂白治療用の発光素子7(B)が実装されている。また、発光素子7(B)の制御回路(制御素子)8と、ボタン電池のような電源用電池9と、電源用スイッチ10とが適所に実装されている。
【0029】
フレキシブル基板6に、振動子7(A)または発光素子7(B)のみを実装することもできる。そして、これらの電線(コード)をマウスピース12から口腔外に引き出し、口腔外において、制御回路(制御素子)8、電源用電池9、電源用スイッチ10に電気的に接続することも可能である。
【0030】
電装品内蔵の歯科治療用マウスピース12は、図3に示す市販の成形装置20を用いて、歯科医師等が成形することができる。
【0031】
この成形装置20は、使用者の採取歯型模型33を搭載するステージ21を備えている。また、このステージ21に形成された多数の吸引孔22から吸引を行うポンプなどを内蔵する本体23を備えている。さらに、この本体23の上に立設される支柱24によって昇降自在であり、後述する熱軟化性樹脂シート体1やマウスピース成形基材2(A)〜2(D)を挟み込む上下一対のシート固定具25,26と、支柱24の上に搭載される電熱器27を備えて構成される。
【0032】
マウスピース12の成形材料としては、マウスピース用として市販されている図4の円板状の熱軟化性樹脂シート体1を用いることができる。この熱軟化性樹脂シート体1は、外径Dが約125mm、厚みtが約1〜6mm程度のサイズが一般的である。
【0033】
熱軟化性樹脂シート体1の材料としては、マウスピース(またはマウスガード)の材料として広く用いられ、衛生面の安全性が保証された材料が用いられる。例えば、高分子材料であるEVA(エチレン酢酸ビニル樹脂)シートは、歯や歯肉へのアレルギー等の影響を抑えることができるので好ましい。
【0034】
この熱軟化性樹脂シート体1を用いてマウスピース12を成形するには、図3のように、使用者の採取歯型模型33を成形装置20のステージ21の上に搭載する。
【0035】
そして、シート固定具25,26に1枚目の樹脂シート体1を挟み込み、シート固定具25,26とともに1枚目の樹脂シート体1を上昇させて、電熱器27で軟化するまで加熱する。軟化するとシート固定具25,26とともに1枚目の樹脂シート体1を下降させて、採取歯型模型33に軟化した1枚目の樹脂シート体1を徐々に被せて行く。このとき、吸引孔22から吸引が行われることで、その気流によって1枚目の樹脂シート体1が採取歯型模型33に密着して、1枚目の樹脂シート体1に採取歯型模型33の形状が型付けされる。
【0036】
このようにして成形を行うことで、図5(a)のように、1枚目の樹脂シート体1は、型付けされた内側ピース12Aとして完成する。
【0037】
次に、図5(b)のように、内側ピース12Aが熱いうちに、電装品5(A)または5(B)を実装したフレキシブル基板6を内側ピース12Aに貼り付ける。
【0038】
さらに、フレキシブル基板6を貼り付けた内側ピース12Aの上に、前述と同様にして、シート固定具25,26を用いて2枚目の樹脂シート体1を被せて吸引する。これによって、2枚目の樹脂シート体1が内側ピース12Aに密着して、2枚目の樹脂シート体に内側ピース12Aの形状が型付けされることで、外側ピース12Bが完成する。
【0039】
これら内側ピース(1枚目の樹脂シート体1)12Aおよび外側ピース(2枚目の樹脂シート体1)12Bによって、電装品5(A)または5(B)とともにフレキシブル基板6が気密若しくは水密状態で内蔵されるようになる。
【0040】
その後、フランジ部分等の余分箇所を硬化後に切断すれば、完成品としてのマウスピース12の形状となる。
【0041】
前述のマウスピース12は、電装品内蔵の歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜(D)、すなわち、電装品5(A)または5(B)を内蔵する熱軟化性樹脂シート体1を使用者の歯列14に合わせて立体成形することでも成形することができる。
【0042】
このような電装品内蔵の歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜(D)を必要とする理由は、電装品の内蔵作業は、電装品の取り扱いに慣れた製造者若しくは販売者において行うことができるから、安全性が保証されるようになるからである。このマウスピース成形基材2(A)〜(D)を用いれば、歯科医師等は、従来とほぼ同様の工程で、電装品が所定の治療位置に正確に配置され、かつ歯列にフィットして安定に装着できる歯科治療用マウスピース12を成形することができる利点がある。
【0043】
図6はシート状の歯科治療用マウスピース成形基材2(A)であり、(a)は、電装品5(A)または5(B)が実装されたフレキシブル基板6を内蔵した要部破断の平面図である。(b)は(a)のI−I線に相当する断面図である。
【0044】
シート状の歯科治療用マウスピース成形基材2(A)は、電装品5(A)または5(B)を実装したフレキシブル基板6を気密若しくは水密状態で、熱軟化性樹脂シート体1にインサートモールドで内蔵している。熱軟化性樹脂シート体1の材料は前述のEVAであるが、市販のシートを用いるのではなく、インサートモールド装置の成形用型を用いて、市販のサイズのシート形状に成形したものである。
【0045】
図7はシート状の歯科治療用マウスピース成形基材2(B)であり、(a)は、電装品5(A)または5(B)が実装されたフレキシブル基板6を内蔵する前の分解側面図、(b)は図6(a)のI−I線に相当する断面図である。
【0046】
シート状の歯科治療用マウスピース成形基材2(B)は、電装品5(A)または5(B)を実装したフレキシブル基板6を2枚の熱軟化性樹脂シート体1,1の間に気密若しくは水密状態で挟んで内蔵している。
【0047】
このシート状の歯科治療用マウスピース成形基材2(A)または2(B)を立体形状に予備成形して、歯科治療用マウスピース成形基材2(C),2(D)を作製することもできる。
【0048】
図8(b)は、図8(a)の汎用歯型模型13(A)で立体形状に予備成形された歯科治療用マウスピース成形基材2(C)であり、図8(c)は、図8(b)のII−II線に相当する断面図である。図9(b)は、図9(a)の汎用歯型模型13(B)で立体形状に予備成形された歯科治療用マウスピース成形基材2(D)であり、図9(c)は、図9(b)のIII−III線断面図である。
【0049】
ここで、汎用歯型模型13(A),13(B)とは、歯科医師等が使用者の歯列14から作製した精密な採取歯型模型33ではなく、どのような歯列14にも嵌め込むことが可能なように作製した疑似的な歯型模型のことである。
【0050】
この汎用歯型模型13(A)または13(B)を成形装置20のステージ21上に搭載し、前述の採取歯型模型33の場合と同様にして、歯科治療用マウスピース成形基材2(C)、または歯科治療用マウスピース成形基材2(D)を作製することができる。
【0051】
ここで、歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜2(D)は、使用者の歯列14に合った完成品としてのマウスピース12の形状に本成形(最終)する必要がある。
【0052】
この本成形には、採取歯型模型33を成形装置20のステージ21上に搭載し、前述の採取歯型模型33の場合と同様にして、完成品としてのマウスピース12の形状に本成形(最終)することができる。
【0053】
前記したマウスピース12と歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜2(D)は、電装品5(A)または5(B)をフレキシブル基板6に実装した状態で気密若しくは水密状態で内蔵している点で共通している。
【0054】
そして、マウスピース12は、口腔内での使用中に電装品5(A)または5(B)に異常状態が生じた時に、電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させることで、安全性を保証することができる。
【0055】
また、歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜2(D)は、そのまま口腔内に入れるものではないが、完成品としてのマウスピース12の形状に本成形する前の水没検査等の段階で、安全性を保証することができる。
【0056】
そこで、電装品5(A)または5(B)、マウスピース12または歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜2(D)に異常状態が生じた時に、電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させることで、安全性を保証する手段を次に説明する。
【0057】
図10(a)に概念図を示すように、マウスピース12〔歯科治療用マウスピース成形基材2(A)〜2(D)も含む。以下同様。)内には、電装品5(A)または5(B)やマウスピース12の異常状態を検出する検出手段40を備えている。また、この検出手段40の異常状態検出時に、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段41を備えている。
【0058】
ここで、電装品5(A)または5(B)自体の異常状態としては、例えば、振動子7(A)または発光素子7(B)やこれらの制御回路8がショートしたような場合である。また、マウスピース12の異常状態としては、例えばマウスピース12に亀裂等が生じて水分(唾液等)が電装品5(A)または5(B)に浸入したような場合である。
【0059】
そして、検出手段40で電装品5(A)または5(B)やマウスピース12の異常状態を検出した時に、駆動停止手段41で電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させる。電装品5(A)の場合は振動子7(A)の駆動停止であり、電装品5(B)の場合は発光素子7(B)の発光停止である。
【0060】
これにより、マウスピース12では、スイッチ10をオンしても電装品5(A)または5(B)が駆動しないので、使用者にマウスピース12を使用できないことを知らしめることで、安全性が保証されるようになる。
【0061】
また、マウスピース成形基材2(A)〜2(D)では、マウスピース12に成形する前に、不良品のマウスピース成形基材2(A)〜2(D)が予め分かるので、この不良品を取り除くことで、安全性が保証されるようになる。
【0062】
次に、検出手段40と駆動停止手段41の具体例を説明する。第1に、電装品5(A)または5(B)の異常電流値を検出する検出手段40として、図10(b)のように、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動回路に、電流計(電流センサ)40Aを設ける。また、駆動停止手段41として、スイッチング素子41Aを設ける。
【0063】
電装品5(A)または5(B)の異常電流値は、電装品(機器)5(A)または5(B)自体のショートにより生じる(機器異常)。また、マウスピース(外殻)12の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で電装品5(A)または5(B)がショートした場合に(外殻異常)、電流値が異常に変動(電流値が急激に上昇)することにより生じる。
【0064】
そこで、この異常電流値(過電流)を電流計40Aで検出すると、この検出信号がベースに印加されることでスイッチング素子41Aがオフするので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。
【0065】
また、電装品5(A),5(B)の異常電流値を検出する検出手段40としては、図11(a)のようなヒューズ40Bもあり、このヒューズ40Bを振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動回路に設ける。ヒューズ40Bとしては、例えば、Bourns社製の品番MF−RX018/250−0が適当である。
【0066】
そして、異常電流値をヒューズ40Bで検出すると、ヒューズ40Bが破断(溶断)して駆動回路を遮断するので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。なお、ヒューズ40Bは、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段41を兼用することになる。
【0067】
さらに、図12(b)のように、駆動回路内で電圧差の大きい回路部分(例えば電源とグランド)42を、フレキシブル基板6の浸水する可能性の高い部分(例えば、基板の外周縁)を近距離で併走させる。これにより、マウスピース(外殻)12の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で回路部分40Iがショートした場合に(外殻異常)、電流値が異常に変動(電流値が急激に上昇)する。この回路部分40Iは、フレキシブル基板6の外周縁に位置するから、水分の浸入でショートしやすく、ショート時の異常電流値を検出しやすい。この回路部分40Iが異常電流値を検出する検出手段40となる。また、駆動回路にヒューズ40Bを設ける。
【0068】
そして、異常電流値を回路部分40Iで検出すると、ヒューズ40Bが破断(溶断)して駆動回路を遮断するので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。なお、ヒューズ40Bは、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段41となる。
【0069】
第2に、電装品5(A)または5(B)の異常電圧値を検出する検出手段40として、図10(b)のように、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動回路に、電圧計(電圧センサ)40Cを設ける。また、駆動停止手段41として、スイッチング素子41Aを設ける。
【0070】
電装品5(A)または5(B)の異常電圧値は、電装品(機器)5(A)または5(B)自体のショートにより(機器異常)、電圧値が異常に変動(電圧値が急激に下降)することにより生じる。また、マウスピース(外殻)12の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で電装品5(A)または5(B)がショートした場合に(外殻異常)、電圧値が異常に変動(電圧値が急激に下降)することにより生じる。
【0071】
そこで、この異常電圧値を電圧計40Cで検出すると、この検出信号がベースに印加されることでスイッチング素子41Aがオフするので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。
【0072】
第3に、電装品5(A),5(B)を収納する収納空間12a〔図1(c)を参照〕の異常温度を検出する検出手段40として、図11(b)のように、温度計(温度センサ)40Dを設ける。また、駆動停止手段41として、スイッチング素子41Aを設ける。
【0073】
電装品5(A)または5(B)の異常温度は、電装品(機器)5(A)または5(B)自体のショート等による発熱(機器異常)により、温度が異常に変動(温度が急激に上昇)することにより生じる。また、マウスピース(外殻)12の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で電装品5(A)または5(B)がショート等で発熱した場合に(外殻異常)、温度が異常に変動(温度が急激に上昇)することにより生じる。
【0074】
そこで、この異常温度を温度計40Dで検出すると、この検出信号がベースに印加されることでスイッチング素子41Aがオフするので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。
【0075】
温度計40D以外に、サーミスタ、熱電対、バイメタルを用いることもできる。サーミスタと熱電対は、異常温度を検出すると出力電圧が変化し、この出力電圧の変化でスイッチング素子41Aをオフすることで回路を遮断することができる。バイメタルは、異常温度を検出すると形状が変化し、この形状の変化でスイッチングオフすることで回路を遮断することができる。
【0076】
サーミスタとしては、例えば、芝浦電子社製の品番PB−36が適当である。熱電対としては、例えば、石川産業社製の品番304−J−010が適当である。バイメタルとしては、例えば、富士バイメタル社製の品番No.3005が適当である。
【0077】
第4に、電装品5(A)または5(B)を収納する収納空間12aの異常水分若しくは異常湿度を検出する検出手段40として、図11(b)のように、水分計(水分センサ)若しくは湿度計(湿度センサ)40Eを設ける。
【0078】
異常水分若しくは異常湿度は、マウスピース(外殻)12の亀裂等から水分(唾液等)が浸入した場合に(外殻異常)、水分若しくは湿度が異常に変動(水分量若しくは湿度が急激に上昇)することにより生じる。
【0079】
そこで、この異常水分若しくは異常湿度を水分計若しくは湿度計40Eで検出すると、この検出信号がベースに印加されることでスイッチング素子41Aがオフするので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。
【0080】
第5に、電装品5(A)または5(B)を収納する収納空間12aの異常気圧を検出する検出手段40として、図11(b)のように、気圧計(気圧センサ)40Fを設ける。
【0081】
異常気圧は、マウスピース(外殻)12の収納空間の気圧を予め高めておき、マウスピース12の亀裂等から収納空間12aの気圧が抜けた場合に(外殻異常)、気圧が異常に変動(気圧が急激に下降)することにより生じる。
【0082】
そこで、この異常気圧を気圧計40Fで検出すると、この検出信号がベースに印加されることでスイッチング素子41Aがオフするので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。
【0083】
第6に、電装品5(A)または5(B)を収納する収納空間12aの異常ガス濃度を検出する検出手段40として、図11(b)のように、ガス濃度計(ガス濃度センサ)40Gを設ける。
【0084】
異常ガス濃度は、マウスピース(外殻)12の収納空間12aに予め不活性ガスを充填しておき、マウスピース12の亀裂等から収納空間12aの不活性ガスが抜けた場合に(外殻異常)、ガス濃度が異常に変動(ガス濃度が急激に低下)することにより生じる。
【0085】
そこで、この異常ガス濃度をガス濃度計40Gで検出すると、この検出信号がベースに印加されることでスイッチング素子41Aがオフするので、振動子7(A)または発光素子7(B)の駆動が停止する。
【0086】
第7に、駆動停止手段41は、検出手段40の検出信号による回路遮断である構成とすることができる。これによれば、検出手段40から検出信号が入ると、駆動停止手段41で即時に回路を遮断することで電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させることができる。この駆動停止手段としては、図11(b)のように、例えばスイッチング素子(スイッチングトランジスタ)41Aがある。なお、回路の遮断状態を保持する保持(ラッチ)回路を設けることが好ましい。
【0087】
第8に、駆動停止手段41は、回路素子の形状変化による回路遮断である構成とすることができる。これによれば、形状変化する回路素子として、例えば異常温度を検出する検出手段40としてのバイメタル(回路素子)は、異常温度を検出したときに反り返って(形状が変化して)回路を遮断することで電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させることができる。
【0088】
また、異常水分若しくは異常湿度を検出する検出手段40として、図12(a)のように、水分若しくは湿度に応じて伸縮する吸水性ゲル40Hに、回路停止手段41として、スライドスイッチ41Bを設置する。この吸水性ゲル40Hは、水分若しくは湿度が少ない乾燥時は、スライドスイッチ41Bがオン状態である。そして、異常水分若しくは異常湿度を検出したときに膨潤して(形状が変化して)、矢印側の図のように、スイッチ41Bが離れて回路を遮断することで電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させることができる。
【0089】
吸水性ゲル40Hとしては、例えば、住友精化社製の吸水性樹脂 SSゲルが適当である。なお、回路の遮断状態を保持する保持機構若しくは保持(ラッチ)回路を設けることが好ましい。
【0090】
第9に、駆動停止手段41は、回路素子の破損による回路遮断である構成とすることができる。これによれば、破損する回路素子として、例えば異常電流値を検出する検出手段としてのヒューズ(回路素子)40Bは、異常電流値を検出したときに破断(溶断)して回路を遮断することで、電装品5(A)または5(B)の駆動を停止させることができる。
【0091】
以上のように、本発明に係る電装品内蔵の歯科治療用マウスピースは、電装品を気密若しくは水密状態で内蔵する電装品内蔵の歯科治療用マウスピースにおいて、前記電装品またはマウスピースの異常状態を検出する検出手段と、この検出手段の異常状態検出時に、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0092】
これによれば、検出手段で電装品またはマウスピース(マウスピース成形基材も含む。以下同様。)の異常状態を検出した時に、駆動停止手段で電装品の駆動を停止させる。これにより、マウスピースでは、スイッチをオンしても電装品が駆動しないので、使用者にマウスピースを使用できないことを知らしめることで、安全性が保証されるようになる。また、マウスピース成形基材では、マウスピースに成形する前に、不良品のマウスピース成形基材が予め分かるので、この不良品を取り除くことで、安全性が保証されるようになる。
【0093】
また、前記検出手段は、前記電装品の異常電流値を検出するものである構成とすることができる。
【0094】
これによれば、電装品の異常電流値は、電装品(機器)自体のショートの他(機器異常)、マウスピース(外殻)の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で電装品がショートした場合に(外殻異常)、電流値が異常に変動(電流値が急激に上昇)することにより生じる。そこで、この異常電流値を検出手段で検出する。この検出手段としては、電流計(電流センサ)がある。その他、ヒューズも異常電流値を検出する検出手段であるが、異常電流値を検出したときに破断(溶断)して回路を遮断するので、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段を兼用することになる。
【0095】
さらに、前記検出手段は、前記電装品の異常電圧値を検出するものである構成とすることができる。
【0096】
これによれば、電装品の異常電圧値は、電装品(機器)自体のショートの他(機器異常)、マウスピース(外殻)の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で電装品がショートした場合に(外殻異常)、電圧値が異常に変動(電圧値が急激に下降)することにより生じる。また、マウスピースに内蔵したバッテリが過放電して、電圧値が異常に変動することにより生じる。そこで、この異常電圧値を検出手段で検出する。この検出手段としては、電圧計(電圧センサ)がある。
【0097】
また、前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常温度を検出するものである構成とすることができる。
【0098】
これによれば、電装品の異常温度は、電装品(機器)自体のショート等による発熱の他(機器異常)、マウスピース(外殻)の亀裂等から浸入した水分(唾液等)で電装品がショート等で発熱した場合に(外殻異常)、温度が異常に変動することにより生じる。そこで、この異常温度を検出手段で検出する。この検出手段としては、例えば温度計(温度センサ)がある。その他、サーミスタ、熱電対、バイメタルがある。サーミスタと熱電対は、異常温度を検出すると出力電圧が変化し、この出力電圧の変化でスイッチング素子をオフすることで回路を遮断することができる。バイメタルは、異常温度を検出すると形状が変化し、この形状の変化でスイッチングオフすることで回路を遮断することができる。
【0099】
さらに、前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常水分若しくは異常湿度を検出するものである構成とすることができる。
【0100】
これによれば、異常水分若しくは異常湿度は、マウスピース(外殻)の亀裂等から水分(唾液等)が浸入した場合に(外殻異常)、水分若しくは湿度が異常に変動することにより生じる。そこで、この異常水分若しくは異常湿度を検出手段で検出する。この検出手段としては、例えば水分計(水分センサ)若しくは湿度計(湿度センサ)がある。
【0101】
また、前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常気圧を検出するものである構成とすることができる。
【0102】
これによれば、異常気圧は、マウスピース(外殻)の収納空間の気圧を予め高めておき、マウスピースの亀裂等から収納空間の気圧が抜けた場合に(外殻異常)、気圧が異常に変動することにより生じる。そこで、この異常気圧を検出手段で検出する。この検出手段としては、例えば気圧計(気圧センサ)がある。
【0103】
さらに、前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常ガス濃度を検出するものである構成とすることができる。
【0104】
これによれば、異常ガス濃度は、マウスピース(外殻)の収納空間に予め不活性ガスを充填しておき、マウスピースの亀裂等から収納空間の不活性ガスが抜けた場合に(外殻異常)、ガス濃度が異常に変動することにより生じる。そこで、この異常ガス濃度を検出手段で検出する。この検出手段としては、例えばガス濃度計(ガス濃度センサ)がある。
【0105】
また、前記駆動停止手段は、検出手段の検出信号による回路遮断である構成とすることができる。
【0106】
これによれば、検出手段から検出信号は入ると、駆動停止手段で即時に回路を遮断することで電装品の駆動を停止させることができる。この駆動停止手段としては、例えばスイッチング素子(スイッチングトランジスタ)がある。なお、回路の遮断状態を保持する保持(ラッチ)回路を設けることが好ましい。
【0107】
さらに、前記駆動停止手段は、回路素子の形状変化による回路遮断である構成とすることができる。
【0108】
これによれば、形状変化する回路素子として、例えば異常温度を検出する検出手段としてのバイメタル(回路素子)は、異常温度を検出したときに反り返って(形状が変化して)回路を遮断する。また、異常水分若しくは異常湿度を検出する検出手段として、水分若しくは湿度に応じて伸縮する吸水性ゲルにスイッチを設置して、異常水分若しくは異常湿度を検出したときに膨潤して(形状が変化して)、スイッチが離れることで回路を遮断する。なお、回路の遮断状態を保持する保持機構若しくは保持(ラッチ)回路を設けることが好ましい。
【0109】
また、前記駆動停止手段は、回路素子の破損による回路遮断である構成とすることができる。
【0110】
これによれば、破損する回路素子として、例えば異常電流値を検出する検出手段としてのヒューズ(回路素子)は、異常電流値を検出したときに破断(溶断)して回路を遮断する。
【0111】
さらに、本発明に係る電装品内蔵の歯科治療用マウスピースを成形するための電装品内蔵のマウスピース成形基材は、前記電装品を内蔵する熱軟化性樹脂シート体を備え、この熱軟化性樹脂シート体を使用者の歯列に合わせて立体成形することで前記マウスピースに成形することを特徴とするものである。
【0112】
これによれば、歯科治療用マウスピース成形基材は、そのまま口腔内に入れるものではないが、完成品としてのマウスピースの形状に本成形する前の水没検査等の段階で、安全性を保証することができる。
【符号の説明】
【0113】
1 熱軟化性樹脂シート体
2(A)〜(D) 歯科治療用マウスピース成形基材
5(A),5(B) 電装品
6 フレキシブル基板
7(A) 振動子
7(B) 発光素子
8 制御回路(制御素子)
9 電源用電池
10 電源スイッチ
12 マウスピース
14 歯列
40 検出手段
40A 電流計
40B ヒューズ
40C 電圧計
40D 温度計
40E 水分計、湿度計
40F 気圧計
40G ガス濃度計
40H 吸水性ゲル
40I 回路部分
41 駆動停止手段
41A スイッチング素子
41B スライドスイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電装品を気密若しくは水密状態で内蔵する電装品内蔵の歯科治療用マウスピースにおいて、
前記電装品またはマウスピースの異常状態を検出する検出手段と、この検出手段の異常状態検出時に、電装品の駆動を停止させる駆動停止手段とを備えたことを特徴とする電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項2】
前記検出手段は、前記電装品の異常電流値を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項3】
前記検出手段は、前記電装品の異常電圧値を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項4】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常温度を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項5】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常水分若しくは異常湿度を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項6】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常気圧を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項7】
前記検出手段は、前記電装品を収納する収納空間の異常ガス濃度を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項8】
前記駆動停止手段は、検出手段の検出信号による回路遮断であることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項9】
前記駆動停止手段は、回路素子の形状変化による回路遮断であることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項10】
前記駆動停止手段は、回路素子の破損による回路遮断であることを特徴とする請求項1に記載の電装品内蔵の歯科治療用マウスピース。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項のマウスピースを成形するための電装品内蔵のマウスピース成形基材であって、
前記電装品を内蔵する熱軟化性樹脂シート体を備え、この熱軟化性樹脂シート体を使用者の歯列に合わせて立体成形することで前記マウスピースに成形することを特徴とする歯科治療用マウスピース成形基材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−34741(P2013−34741A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174515(P2011−174515)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】