静電容量方式タッチスイッチ
【課題】信号線の数を削減することができる静電容量方式タッチスイッチを提供する。
【解決手段】タッチスイッチの最大分割面数が2で、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線(ピン)が3本である静電容量式タッチスイッチ装置10において、スイッチパネル100には、分割された電極の面積とその電極の接続先により分類されるパターン1からパターン9に対応する第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109が配置され、タッチスイッチのいずれかに指を接触させると、指を接触させた面積に応じてその電極の静電容量が変化する。タッチスイッチ処理部221は、配線301からA電極、配線302からB電極、及び配線303からC電極の静電容量を入力すると、9通りのどのパターンであるかを判別することで、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のどのタッチスイッチが指で接触されたかを検出する。
【解決手段】タッチスイッチの最大分割面数が2で、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線(ピン)が3本である静電容量式タッチスイッチ装置10において、スイッチパネル100には、分割された電極の面積とその電極の接続先により分類されるパターン1からパターン9に対応する第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109が配置され、タッチスイッチのいずれかに指を接触させると、指を接触させた面積に応じてその電極の静電容量が変化する。タッチスイッチ処理部221は、配線301からA電極、配線302からB電極、及び配線303からC電極の静電容量を入力すると、9通りのどのパターンであるかを判別することで、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のどのタッチスイッチが指で接触されたかを検出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量方式のタッチパネルにおいて指を接触させることでオン(ON)またはオフ(OFF)が設定される静電容量方式タッチスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量方式のタッチパネルは、一般に、カバー、導電膜、ガラス基板の3層から成り、導電膜はガラス基板の上に張り付けられ、またガラス基板には電極が設けられ、導電膜によって均一な電界が形成されている。このような構成のタッチパネルにおいて、カバーの表面を指で触れると、導電膜と指との間で静電結合が起きることにより電極の静電容量が変化する。この静電容量は、電極によって電界が形成されている部分(以下、電極という)の面積が大きく指が接触する面積が大きいほど電極の静電容量の変化量が大きくなる。また、この静電容量方式のタッチパネルにおけるタッチスイッチには電極が配置され、その各々の電極に信号線を割り当て、その電極とIC(集積回路)をこの信号線で接続する。ICは電極における静電容量の変化量を数値化し、その数値が予め決められている閾値を超えるときに指が接触したと判定している。このように、各々の電極に信号線を割り当てることで、IC(集積回路)はどの電極の静電容量が変化したかを検知できるので、指がどのタッチスイッチをタッチしたかを検出することができる。しかし、タッチスイッチが増加するとそのタッチスイッチに対応してICに接続する電極の信号線の数が増加するので、ICの寸法が大きくなる。また、静電容量方式タッチスイッチのコストにおいて、ICが最も大きな割合を占めている。このため、静電容量方式タッチスイッチ全体のコストを下げるためには、ICの寸法を小さくしてコストを下げる必要があり、ICの寸法を小さくするには信号線の数を削減する必要があった。
【0003】
信号線の数を削減する静電容量型タッチスイッチ装置の技術として特開2009−32599号公報(特許文献1)を挙げることができる。特許文献1に開示の技術では、複数のタッチスイッチが設けられている静電容量型タッチスイッチ装置において、各々のタッチスイッチの電極を分割し、また信号線を電極の分割面数のグループに分け、電極と信号線を組み合わせることで、ICは、どのタッチスイッチに接触されたかを判別できるようにしている。例えば、タッチスイッチの電極を電極A、電極B、電極Cの3つに分割し、信号線を9本とする場合には、信号線についても信号線Aグループ、信号線Bグループ、信号線Cグループの3つのグループに分け、信号線Aグループから信号線を1本選択して電極Aに接続、信号線Bグループから信号線を1本選択して電極Bに接続、信号線Cグループから信号線を1本選択して電極Cに接続すると、その組み合わせは27通りとなる。つまり、9本の信号線に対して9パターンの信号を判別することができるので、27個のタッチスイッチを設けることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−32599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、特許文献1に開示の技術における静電容量型タッチスイッチ装置のICは、信号線の数より多いパターンの信号を判別することで、信号線の数を削減でき信号線を通じて該タッチスイッチ装置のICと接続する他のCPUの端子数の削減やプリント基板上を配線する配線パターンの数やその配線面積を削減できる。よって、静電容量方式タッチスイッチのコストを下げるには、そのコストにおいて大きな割合を占めているICの寸法を小さくしなければならない。このため、電極とICを接続する信号線の数をできるだけ削減する必要がある。また、近年、携帯電話、スマートフォン、PDA等の端末装置でタッチパネル操作の機器が増大してきている。これらの機器では表示パネル全体をタッチするものや、タッチ部を表示装置の外周部(ベゼルの部分)の筺体部分の一部に設け各種の操作機能を実現するものがある。特に小型の機器では外周部の狭い筺体部分にタッチ部を設けて本体のCPUと接続しなければならない。このような場合にも、タッチスイッチ装置のICと本体のCPUとを多数の接続線で接続する配線パターンの実装面積が十分に取れない場合があるので、少ない配線パターンで多機能操作を可能にする必要がある。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の静電容量方式タッチスイッチは、タッチスイッチの電極を分割し、分割された電極と、前記分割された電極に接続する信号線との組み合わせにより前記タッチスイッチのパターンが設定されている静電容量方式タッチスイッチにおいて、前記電極を異なる面積に分割し、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値を前記信号線から入力する静電容量電圧値入力手段と、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値に基づいて前記パターンを判別することで接触された前記タッチスイッチを検出するタッチスイッチ検出手段とを、備えることを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチの前記タッチスイッチ検出手段は、前記分割された電極が接触されたときの前記静電容量に対応する電圧値の閾値を設定し、前記閾値により前記パターンを判別することを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチは、前記信号線から入力する前記分割された電極の前記静電容量に対応する電圧値を数値化する数値化処理部を備え、前記タッチスイッチ検出手段は、前記数値化処理部により数値化された前記静電容量に対応する電圧値を入力することを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチの前記タッチスイッチ検出手段は、前記タッチスイッチが同時に接触された場合に、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値の合計により前記パターンを判別することで同時に接触された前記タッチスイッチを検出することを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチは、前記分割された各々の電極を複数のエリアで構成することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線の数をできるだけ削減することができる静電容量方式タッチスイッチを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチ装置の機能構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るタッチスイッチのパターンを説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る各パターンの静電容量対応値について説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るタッチスイッチ処理のフローチャートを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るタッチスイッチ検出処理のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチの機能構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るタッチスイッチのパターンを説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るパターン毎の静電容量対応値について説明する図である。
【図9】本発明の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチの適用例である。
【図10】本発明の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチにおける同時接触の特殊ケースの適用例である。
【図11】本発明の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチの分割例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための第1の実施形態(以下、「実施形態1」という)を、図面を参照して説明する。
【0011】
実施形態1におけるタッチスイッチの最大分割面数が2で、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線(以下、ピンという)が3本である図1に示す静電容量式タッチスイッチ装置10の機能構成について説明する。なお、最大分割面数2とは、分割面数1と分割面数2を含む。分割面数1は、タッチスイッチが分割されていなくてタッチスイッチの面積がタッチスイッチの面積全体になるものである。分割面数2は、タッチスイッチを分割することによってタッチスイッチの面積が2つに分けられるものである。静電容量式タッチスイッチ装置10は、スイッチパネル100、制御回路(IC)200、配線301、配線302、及び配線303から構成されている。スイッチパネル100には、電極の面積とその電極の接続先により分類されるパターン1からパターン9の9通りのパターンに対応する第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109が配置されている。第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109における9通りパターンの詳細については、後述する。なお、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のいずれかのタッチスイッチを指す場合については、「タッチスイッチ」と記載する。このようなスイッチパネル100において、タッチスイッチは指がタッチスイッチの面全体に接触する程度の大きさに作られているので、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のいずれかに指を接触させると、指を接触させたタッチスイッチの各分割面の面積に応じて電極の静電容量が変化する。
【0012】
配線301、配線302、及び配線303は、スイッチパネル100の第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109の各電極(A、B、C)をスイッチ電極切替回路210の対応するピン(A、B、C)に接続する。配線301には、第1のタッチスイッチ101、第4のタッチスイッチ104、第5のタッチスイッチ105、第6のタッチスイッチ106、及び第8のタッチスイッチ108のA部分の電極(以下、A電極という)が接続され、これらタッチスイッチのA電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンAに入力される。配線302には、第2のタッチスイッチ102、第4のタッチスイッチ104、第6のタッチスイッチ106、第7のタッチスイッチ107、及び第9のタッチスイッチ109のB部分の電極(以下、B電極という)が接続され、これらタッチスイッチのB電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンBに入力される。配線303には、第3のタッチスイッチ103、第5のタッチスイッチ105、第7のタッチスイッチ107、第8のタッチスイッチ108、及び第9のタッチスイッチ109のC部分の電極(以下、C電極という)が接続され、これらタッチスイッチのC電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンCに入力される。尚、図面においては、タッチスイッチのA電極は「A」、タッチスイッチのB電極は「B」、タッチスイッチのC電極は「C」と記載している。ピンA〜ピンCも同様に、スイッチ電極切替回路210の入力ピンに「ピンA」「ピンB」「ピンC」と記載している。
【0013】
制御回路200は、スイッチ電極切替回路210、CPU220、及びA/P230から構成され、CPU220はタッチスイッチ処理部221を備えている。スイッチ電極切替回路210は、配線301、配線302、及び配線303からピンA〜ピンCに入力された検出値(各タッチスイッチの電極に形成された静電容量に対応する電圧値)を順番に切り替えて、スイッチパネル100の第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のA電極、B電極、及びC電極における静電容量に対応する電圧値(以下、スイッチ電極信号という)を検出し、A/P230に出力する。A/P230は、スイッチ電極切替回路210の出力であるスイッチ電極信号を数値化した値(以下、静電容量対応値という)をCPU220に出力する。CPU220は、制御回路200全体を制御し、またA/P230から数値化されたA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値を入力すると、タッチスイッチ処理部221に割込通知を行う。タッチスイッチ処理部221は、数値化されたA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値に基づいて9通りのどのパターンであるかを判別することで、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のどのタッチスイッチが指で接触されたかを検出し、検出されたタッチスイッチに対応する処理を行う。タッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理については後述する。
【0014】
次に、スイッチパネル100の第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109において、電極とその電極の接続先により分類される9通りのパターン1からパターン9について図2を用いて説明する。第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109は、図1に示すように最大分割面数が2、配線が3本である。このように第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109の最大分割面数が2であるときには、図2(1)に示すように、分割面数が1と分割面数が2の2つのパターンに分かれる。
分割面数が1のパターンは、図2(1)(ア)に示すようにタッチスイッチ全体の面積(一例として120mm2)が1つの電極となるパターンである。このタッチスイッチ全体の面積(120mm2)が指で接触されると、その静電容量は「12pF」となり、その静電容量に対応する電圧値が数値化された静電容量対応値は「1200」に設定される。
分割面数が2のパターンは、図2(1)(イ)に示すようにタッチスイッチが外側の面積(一例として80mm2)の電極と内側の面積(一例として40mm2)の電極の2つに分割され、外側と内側の面積が異なるパターンである。このタッチスイッチの外側の面積(80mm2)と内側の面積(40mm2)が指で接触されると、外側の静電容量は「8pF」となり、その静電容量対応値は「800」に設定され、内側の静電容量は「4pF」となり、その静電容量対応値は「400」に設定される。
このように、分割面数が1の場合は電極も1つとなるので、この電極に対して配線301、配線302、又は配線303のいずれかを接続する3通りのパターンとなる。分割面数が2の場合は電極も2つとなるので、この2つの電極に対して配線301、配線302、又は配線303のいずれかを重複しないように接続する組合は6通りであるので、6通りのパターンとなる。以上により、分割面数が1と分割面数が2のパターンの合計は9通りとなるので、最大分割面数が2でピン数が3であるときには、図2(2)に示すように9通りのパターンを形成できる。
【0015】
次に、9通りのパターンの第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109に指を接触させたときのパターン毎のA電極、B電極、及びC電極における静電容量とその静電容量に対応する電圧値が数値化されたときの静電容量対応値を図3(1)に示す。パターン1は、A電極のみから形成されているのでA電極の静電容量が12pFとなり、静電容量対応値は1200となる。パターン2は、B電極のみから形成されているのでB電極の静電容量が12pFとなり、静電容量対応値は1200となる。パターン3は、C電極のみから形成されているのでC電極の静電容量が12pFとなり、静電容量対応値は1200となる。パターン4は、A電極が外側でB電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、B電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン5は、A電極が外側でC電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、C電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン6は、B電極が外側でA電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、A電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン7は、B電極が外側でC電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、C電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン8は、C電極が外側でA電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、A電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン9は、C電極が外側でB電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、B電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。
【0016】
図3(1)に示すようにパターンによりA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値が異なるので、このA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値を図3(2)に示す閾値により分類することで第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のいずれかに接触されたときに、どのパターンであるかを判別することができる。この閾値は、タッチスイッチが軽く接触された場合やタッチスイッチの端が接触された場合を考慮した閾値である。例えば、電極の面積が40mm2の場合には「閾値1」を360、電極の面積が80mm2の場合には「閾値2」を720、電極の面積が120mm2の場合には「閾値3」を1080のように設定する。この閾値を用いてパターンを分類する手順を図3(3)に示す。まず、STEP1においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値が全て「0」のときは「接触無」とし、それ以外を「接触有」とする。次に、STEP2においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値のいずれかが「閾値3」以上のときは「分割面数1」とし、それ以外を「分割面数2」とする。次に、STEP3において「分割面数1」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン1からパターン3を判別する。また、「分割面数2」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン4からパターン9を判別する。この判別は、CPU220のタッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理によって行われる。タッチスイッチ処理の詳細については、後述する。
【0017】
次に、CPU220のタッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理について説明する。制御回路200のCPU220がA/P230からA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値を入力すると、タッチスイッチ処理部221に割込通知を行い、タッチスイッチ処理部221を起動する。タッチスイッチ処理部221が起動されると、タッチスイッチ処理部221はタッチスイッチ処理を開始する。タッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理のフローチャートを図4に示す。以下、図4に示すタッチスイッチ処理のフローチャートのステップ順に説明する。
【0018】
(ステップS10)
まず、タッチスイッチ処理部221は、CPU220から割込通知が有るかを判定する。割込通知が有るとき(ステップS10のYes)は、タッチスイッチ検出処理を実行するステップS20に進む。割込通知が無いとき(ステップS10のNo)は、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ処理を終了する。
【0019】
(ステップS20)
次いで、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ検出処理を実行し、数値化されたA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値に基づいて9通りのどのパターンであるかを判別することで、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のどのタッチスイッチが指で接触されたかを検出する。タッチスイッチ検出処理の詳細については、後述する。
【0020】
(ステップS30)
次いで、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ検出処理によりタッチスイッチが検出されたかを判定する。タッチスイッチが検出されたとき(ステップS30のYes)は、検出されたタッチスイッチの処理を行うステップS40に進む。タッチスイッチが検出されないとき(ステップS30のNo)は、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ処理を終了する。
【0021】
(ステップS40)
次いで、タッチスイッチ処理部221は、検出されたタッチスイッチに対応する処理を行い、タッチスイッチ処理を終了する。例えば、第1のタッチスイッチ101が検出され、第1のタッチスイッチ101に対応する処理が「音声ボリュームの下げ」であれば、タッチスイッチ処理部221は音声ボリュームを下げる処理を行う。
【0022】
次に、タッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ検出処理のフローチャートを図5に示す。以下、図5に示すタッチスイッチ検出処理のフローチャートのステップ順に説明する。尚、タッチスイッチ検出処理のフローチャートに記載されている「A」はA電極の静電容量対応値、「B」はB電極の静電容量対応値、「C」はC電極の静電容量対応値とする。また、「閾値1」、「閾値2」、及び「閾値3」は図3(2)に示す閾値である。
【0023】
(ステップS201)
まず、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値、B電極の静電容量対応値、またはC電極の静電容量対応値のいずれか1つが「閾値3」以上であるかを判定する(ステップS201)。A電極の静電容量対応値、B電極の静電容量対応値、またはC電極の静電容量対応値のいずれか1つが「閾値3」以上であるとき(ステップS201のYes)は、A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定するステップS202に進む。また、A電極の静電容量対応値、B電極の静電容量対応値、またはC電極の静電容量対応値のいずれか1つが「閾値3」以上でないとき(ステップS201のNo)は、A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定するステップS207に進む。
【0024】
(ステップS202)
ステップS201でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定する(ステップS202)。A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるとき(ステップS202のYes)は、静電容量対応値についてパターン1と判定するステップS203に進む。また、A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上でないとき(ステップS202のNo)は、B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定するステップS204に進む。
【0025】
(ステップS203)
ステップS202でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン1と判定し(ステップS203)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0026】
(ステップS204)
ステップS202でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定する(ステップS204)。B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるとき(ステップS204のYes)は、静電容量対応値についてパターン2と判定するステップS205に進む。また、B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上でないとき(ステップS204のNo)は、C電極の静電容量対応値が「閾値3」以上となるので静電容量対応値についてパターン3と判定するステップS206に進む。
【0027】
(ステップS205)
ステップS204でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン2と判定し(ステップS205)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0028】
(ステップS206)
ステップS204でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン3と判定し(ステップS206)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0029】
(ステップS207)
ステップS201でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定する(ステップS207)。A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるとき(ステップS207のYes)は、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS208に進む。また、A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)でないとき(ステップS207のNo)は、B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定するステップS212に進む。
【0030】
(ステップS208)
ステップS207でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS208)。B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS208のYes)は、静電容量対応値についてパターン4と判定するステップS209に進む。また、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS208のNo)は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS210に進む。
【0031】
(ステップS209)
ステップS208でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン4と判定し(ステップS209)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0032】
(ステップS210)
ステップS208でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS210)。C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS210のYes)は、静電容量対応値についてパターン5と判定するステップS211に進む。また、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS210のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0033】
(ステップS211)
ステップS210でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン5と判定し(ステップS211)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0034】
(ステップS212)
ステップS207でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定する(ステップS212)。B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるとき(ステップS212のYes)は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS213に進む。また、B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)でないとき(ステップS212のNo)は、C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定するステップS217に進む。
【0035】
(ステップS213)
ステップS212でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS213)。A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS213のYes)は、静電容量対応値についてパターン6と判定するステップ214に進む。また、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS213のNo)は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS215に進む。
【0036】
(ステップS214)
ステップS213でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン6と判定し(ステップS214)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0037】
(ステップS215)
ステップS213でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS215)。C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS215のYes)は、静電容量対応値についてパターン7と判定するステップS216に進む。また、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS215のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0038】
(ステップS216)
ステップS215でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン7と判定し(ステップS216)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0039】
(ステップS217)
ステップS212でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定する(ステップS217)。C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるとき(ステップS217のYes)は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS218に進む。また、C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)でないとき(ステップS217のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0040】
(ステップS218)
ステップS217でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS218)。A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS218のYes)は、静電容量対応値についてパターン8と判定するステップ219に進む。また、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS218のNo)は、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS220に進む。
【0041】
(ステップS219)
ステップS218でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン8と判定し(ステップS219)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0042】
(ステップS220)
ステップS218でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS220)。B電極の静電容量対応値が「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS220のYes)は、静電容量対応値についてパターン9と判定するステップS221に進む。また、B電極の静電容量対応値が「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS220のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0043】
(ステップS221)
ステップS220でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン9と判定し(ステップS221)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0044】
(ステップS222)
ステップS220でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値がどのパターンにも該当しないのでパターン無しと判定し(ステップS222)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0045】
(ステップS223)
ステップS203、ステップS205、ステップS206、ステップS209、ステップS211、ステップS214、ステップS216、ステップS219、ステップS221、ステップS222に次いで、タッチスイッチ処理部221は、パターンに対応するタッチスイッチを検出する。例えば、パターン7と判定されたときには、パターン7には第7のタッチスイッチ107が対応するので、第7のタッチスイッチ107が検出される。また、パターン無しと判定されたときには、対応するタッチスイッチが存在しないのでタッチスイッチは検出されない。タッチスイッチ処理部221は、以上の処理を行うとタッチスイッチ処理を終了する。
【0046】
このような実施形態1によれば、タッチスイッチに対応する電極を異なる面積で2分割し、その分割した電極にピンチA301、ピンチB302、ピンチC303の信号線3本のみを接続するだけで、9パターンの静電容量方式タッチスイッチを実現することができる。
【0047】
以下、本発明を実施するための第2の実施形態(以下、「実施形態2」という)を、図面を参照して説明する。
【0048】
実施形態2におけるタッチスイッチの最大分割面数が3で、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線(以下、ピンという)が3本である図6に示す静電容量式タッチスイッチ装置20の機能構成について説明する。尚、タッチスイッチの分割面数が多くなるほど分割された電極の判別が難しくなるので、実施形態2におけるタッチスイッチの面積は、実施形態1におけるタッチスイッチの面積より大きくする。静電容量式タッチスイッチ装置20は、スイッチパネル400、制御回路(IC)200、配線501、配線502、及び配線503から構成されている。スイッチパネル400には、電極の面積とその電極の接続先により分類されるパターン1からパターン15の15通りのパターンに対応する第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415が配置されている。第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415における15通りパターンの詳細については、後述する。なお、第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415のいずれかのタッチスイッチを指す場合については、「タッチスイッチ」と記載する。このようなスイッチパネル400において、第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415のいずれかに指を接触させると、指を接触させたタッチスイッチの電極の面積に応じてその電極の静電容量が変化する。
【0049】
配線501、配線502、及び配線503は、スイッチパネル400の第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415の各電極(A、B、C)をスイッチ電極切替回路210の対応するピン(A、B、C)に接続する。配線501には、第1のタッチスイッチ401、第4のタッチスイッチ404、第5のタッチスイッチ405、第6のタッチスイッチ406、第8のタッチスイッチ408、第10のタッチスイッチ410、第11のタッチスイッチ411、第12のタッチスイッチ412、第13のタッチスイッチ413、第14のタッチスイッチ414、及び第15のタッチスイッチ415のA電極が接続され、これらタッチスイッチのA電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンAに入力される。配線502には、第2のタッチスイッチ402、第4のタッチスイッチ404、第6のタッチスイッチ406、第7のタッチスイッチ407、第9のタッチスイッチ409、第10のタッチスイッチ410、第11のタッチスイッチ411、第12のタッチスイッチ412、第13のタッチスイッチ413、第14のタッチスイッチ414、及び第15のタッチスイッチ415のB電極が接続され、これらタッチスイッチのB電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンBに入力される。配線503には、第3のタッチスイッチ403、第5のタッチスイッチ405、第7のタッチスイッチ407、第8のタッチスイッチ408、第9のタッチスイッチ409、第10のタッチスイッチ410、第11のタッチスイッチ411、第12のタッチスイッチ412、第13のタッチスイッチ413、第14のタッチスイッチ414、及び第15のタッチスイッチ415のC電極が接続され、これらタッチスイッチのC電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンCに入力される。尚、図面においては、タッチスイッチのA電極は「A」、タッチスイッチのB電極は「B」、タッチスイッチのC電極は「C」と記載している。ピンA〜ピンCも同様に、スイッチ電極切替回路210の入力ピンに「ピンA」「ピンB」「ピンC」と記載している。
【0050】
制御回路200は、実施形態1のタッチスイッチ処理部221をタッチスイッチ処理部221aに変更する以外は、実施形態に同じである。
【0051】
次に、スイッチパネル400の第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415において、電極とその電極の接続先により分類される15通りのパターン1からパターン15について図7を用いて説明する。第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415は、図6に示すように最大分割面数が3、配線が3本である。このようにタッチスイッチの最大分割面数が3であるときには、図7(1)に示すように、分割面数が1、分割面数が2、及び分割面数が3の3つのパターンに分かれる。
分割面数が1のパターンは、図7(1)(ア)に示すようにタッチスイッチ全体の面積(一例として180mm2)が1つの電極となるパターンである。このタッチスイッチ全体の面積(180mm2)が指で接触されると、その静電容量は「18pF」となり、その静電容量対応値は「1800」となる。
分割面数が2のパターンは、図7(1)(イ)に示すようにタッチスイッチが外側の面積(一例として120mm2)の電極と内側の面積(一例として60mm2)の電極の2つに分割され、外側と内側の面積が異なるパターンである。このタッチスイッチの外側の面積(120mm2)と内側の面積(60mm2)が指で接触されると、外側の静電容量は「12pF」となり、その静電容量対応値は「1200」となり、内側の静電容量は「6pF」となり、その静電容量対応値は「600」となる。分割面数が3のパターンは、図7(1)(ウ)に示すようにタッチスイッチが外側の面積(一例として90mm2)の電極、中側の面積(一例として60mm2)の電極、及び内側の面積(一例として30mm2)の電極の3つに分割され、外側、中側、及び内側の面積が異なるパターンである。このタッチスイッチの外側の面積(900mm2)、中側の面積(600mm2)、及び内側の面積(30mm2)が指で接触されると、外側の静電容量は「9pF」となり、その静電容量対応値は「900」となり、中側の静電容量は「6pF」となり、その静電容量対応値は「600」となり、内側の静電容量は「3pF」となり、その静電容量対応値は「300」となる。このように、分割面数が1の場合は電極も1つとなるので、この電極に対して配線501、配線502、又は配線503のいずれかを接続する3通りのパターンとなる。分割面数が2の場合は電極も2つとなるので、この2つの電極に対して配線501、配線502、又は配線503のいずれかを重複しないように接続する組合は6通りであるので、6通りのパターンとなる。分割面数が3の場合は電極も3つとなるので、この3つの電極に対して配線501、配線502、又は配線503のいずれかを重複しないように接続する組合は6通りであるので、6通りのパターンとなる。以上により、分割面数が1、分割面数が2、及び分割面数が3のパターンの合計は15通りとなるので、最大分割面数が3でピン数が3であるときには、図7(2)に示すように15通りのパターンを形成できる。
【0052】
次に、15通りのパターンの第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415に指を接触させたときのパターン毎のA電極、B電極、及びC電極における静電容量とその静電容量対応値を図8(1)に示す。パターン1は、A電極のみから形成されているのでA電極の静電容量が18pFとなり、静電容量対応値は1800となる。パターン2は、B電極のみから形成されているのでB電極の静電容量が18pFとなり、静電容量対応値は1800となる。パターン3は、C電極のみから形成されているのでC電極の静電容量が18pFとなり、静電容量対応値は1800となる。
【0053】
パターン4は、A電極が外側でB電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン5は、A電極が外側でC電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン6は、B電極が外側でA電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン7は、B電極が外側でC電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン8は、C電極が外側でA電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン9は、C電極が外側でB電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。
【0054】
パターン10は、A電極が外側、B電極が中側、C電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、C電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン11は、C電極が外側、A電極が中側、B電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、B電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン12は、B電極が外側、C電極が中側、A電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、A電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン13は、A電極が外側、C電極が中側、B電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、B電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン14は、C電極が外側、B電極が中側、A電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、A電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン15は、B電極が外側、A電極が中側、C電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、C電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。
【0055】
図8(1)に示すようにパターンによりA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値が異なるので、このA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値を図8(2)に示す閾値により分類することでタッチスイッチが接触されたときに、どのパターンであるかを判別することができる。この閾値は、タッチスイッチが軽く接触された場合やタッチスイッチの端が接触された場合を考慮した閾値である。例えば、電極の面積が30mm2の場合には「閾値1」を270、電極の面積が60mm2の場合には「閾値2」を540、電極の面積が90mm2の場合には「閾値3」を810、電極の面積が120mm2の場合には「閾値4」を1080、電極の面積が180mm2の場合には「閾値5」を1620のように設定する。
この閾値を用いてパターンを分類する手順を図8(3)に示す。まず、STEP1においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値が全て「0」のときは「接触無」とし、それ以外を「接触有」とする。次に、STEP2においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値のいずれかが「閾値5」以上のときは「分割面数1」とし、それ以外を「分割面数2」または「分割面数3」とする。更に、閾値1から閾値4を用いて「分割面数2」または「分割面数3」に分類する。次に、STEP3において「分割面数1」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン1からパターン3を判別する。また、「分割面数2」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン4からパターン9を判別する。また、「分割面数3」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン10からパターン15を判別する。この判別は、CPU220のタッチスイッチ処理部221aが実行するタッチスイッチ処理によって行われる。
【0056】
このような実施形態2によれば、タッチスイッチに対応する電極を異なる面積で2分割または3分割し、その分割した電極にピンチA501、ピンチB502、ピンチC503の信号線3本のみを接続するだけで、15パターンの静電容量方式タッチスイッチを実現することができる。
【0057】
次に、本発明の実施形態2に係る静電容量方式タッチスイッチの適用例を図9に示す。例えば、「VOL−(音声ボリュームの下げ)」、「VOL+(音声ボリュームの上げ)」、「CH↓(チャンネルの下げ)」、「CH↑(チャンネルの上げ)」、「INPUT」、「MENU」、及び「POWER」のKEYを備えるスイッチパネル600において、「VOL−(音声ボリュームの下げ)」にパターン2である第2のタッチスイッチ402を割り付け、「VOL+(音声ボリュームの上げ)」にパターン8である第8のタッチスイッチ408を割り付け、「CH↓(チャンネルの下げ)」にパターン6である第6のタッチスイッチ406を割り付け、「CH↑(チャンネルの上げ)」にパターン3である第3のタッチスイッチ403を割り付け、「INPUT」にパターン7である第7のタッチスイッチ407を割り付け、「MENU」にパターン1である第1のタッチスイッチ401を割り付け、「POWER」にパターン9である第9のタッチスイッチ409を割り付けるようにすることができる。
【0058】
次に、本発明の実施形態2に係る静電容量方式タッチスイッチにおける同時接触の特殊ケースの適用例を図10に示す。なお、ここでいう面積は、
1分割の面積:2分割の外側の面積:2分割の内側の面積=9:6:3
とする場合の例である。例えば、スイッチパネル700におけるパターン(I)においては、「VOL−(音声ボリュームの下げ)」、「INPUT」、「POWER」のKEYが同時に接触されることで、A電極の面積合計は「0」、B電極の面積合計は「18」、C電極の面積合計は「9」となる。また、パターン(V)においては、「CH↓(チャンネルの下げ)」、「INPUT」、「POWER」のKEYが同時に接触されることで、A電極の面積合計は「3」、B電極の面積合計は「15」、C電極の面積合計は「9」となる。このようにタッチスイッチを同時接触した場合においても、タッチスイッチのA電極、B電極、及びC電極の面積合計が異なることにより、どのKEYが同時に接触されたかを判別することができる。
【0059】
なお、本実施形態においては、タッチスイッチを円形として記載したが、例えば図11(ア)に示すように四角形とすることも可能である。また更に図11(イ)に示すようにエリアを4分割、または図11(ウ)に示すようにエリアを2分割にすることで、指がタッチスイッチの上端、下端、左端、または右端に触れた場合でも検出することが可能となる。
【0060】
このような本実施形態により、本発明の静電容量方式タッチスイッチは、ICと接続する信号線を大幅に削減できるので、低価格の静電容量方式タッチスイッチを提供することができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0062】
10・・・・・・・・静電容量式タッチスイッチ装置
20・・・・・・・・静電容量式タッチスイッチ装置
100・・・・・・・・スイッチパネル
101・・・・・・・・第1のタッチスイッチ
102・・・・・・・・第2のタッチスイッチ
103・・・・・・・・第3のタッチスイッチ
104・・・・・・・・第4のタッチスイッチ
105・・・・・・・・第5のタッチスイッチ
106・・・・・・・・第6のタッチスイッチ
107・・・・・・・・第7のタッチスイッチ
108・・・・・・・・第8のタッチスイッチ
109・・・・・・・・第9のタッチスイッチ
200・・・・・・・・制御回路(IC)
210・・・・・・・・スイッチ電極切替回路
220・・・・・・・・CPU
221・・・・・・・・タッチスイッチ処理部
221a・・・・・・・タッチスイッチ処理部
230・・・・・・・・A/P
301・・・・・・・・配線
302・・・・・・・・配線
303・・・・・・・・配線
400・・・・・・・・スイッチパネル
401・・・・・・・・第1のタッチスイッチ
402・・・・・・・・第2のタッチスイッチ
403・・・・・・・・第3のタッチスイッチ
404・・・・・・・・第4のタッチスイッチ
405・・・・・・・・第5のタッチスイッチ
406・・・・・・・・第6のタッチスイッチ
407・・・・・・・・第7のタッチスイッチ
408・・・・・・・・第8のタッチスイッチ
409・・・・・・・・第9のタッチスイッチ
410・・・・・・・・第10のタッチスイッチ
411・・・・・・・・第11のタッチスイッチ
412・・・・・・・・第12のタッチスイッチ
413・・・・・・・・第13のタッチスイッチ
414・・・・・・・・第14のタッチスイッチ
415・・・・・・・・第15のタッチスイッチ
501・・・・・・・・配線
502・・・・・・・・配線
503・・・・・・・・配線
600・・・・・・・・スイッチパネル
700・・・・・・・・スイッチパネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量方式のタッチパネルにおいて指を接触させることでオン(ON)またはオフ(OFF)が設定される静電容量方式タッチスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量方式のタッチパネルは、一般に、カバー、導電膜、ガラス基板の3層から成り、導電膜はガラス基板の上に張り付けられ、またガラス基板には電極が設けられ、導電膜によって均一な電界が形成されている。このような構成のタッチパネルにおいて、カバーの表面を指で触れると、導電膜と指との間で静電結合が起きることにより電極の静電容量が変化する。この静電容量は、電極によって電界が形成されている部分(以下、電極という)の面積が大きく指が接触する面積が大きいほど電極の静電容量の変化量が大きくなる。また、この静電容量方式のタッチパネルにおけるタッチスイッチには電極が配置され、その各々の電極に信号線を割り当て、その電極とIC(集積回路)をこの信号線で接続する。ICは電極における静電容量の変化量を数値化し、その数値が予め決められている閾値を超えるときに指が接触したと判定している。このように、各々の電極に信号線を割り当てることで、IC(集積回路)はどの電極の静電容量が変化したかを検知できるので、指がどのタッチスイッチをタッチしたかを検出することができる。しかし、タッチスイッチが増加するとそのタッチスイッチに対応してICに接続する電極の信号線の数が増加するので、ICの寸法が大きくなる。また、静電容量方式タッチスイッチのコストにおいて、ICが最も大きな割合を占めている。このため、静電容量方式タッチスイッチ全体のコストを下げるためには、ICの寸法を小さくしてコストを下げる必要があり、ICの寸法を小さくするには信号線の数を削減する必要があった。
【0003】
信号線の数を削減する静電容量型タッチスイッチ装置の技術として特開2009−32599号公報(特許文献1)を挙げることができる。特許文献1に開示の技術では、複数のタッチスイッチが設けられている静電容量型タッチスイッチ装置において、各々のタッチスイッチの電極を分割し、また信号線を電極の分割面数のグループに分け、電極と信号線を組み合わせることで、ICは、どのタッチスイッチに接触されたかを判別できるようにしている。例えば、タッチスイッチの電極を電極A、電極B、電極Cの3つに分割し、信号線を9本とする場合には、信号線についても信号線Aグループ、信号線Bグループ、信号線Cグループの3つのグループに分け、信号線Aグループから信号線を1本選択して電極Aに接続、信号線Bグループから信号線を1本選択して電極Bに接続、信号線Cグループから信号線を1本選択して電極Cに接続すると、その組み合わせは27通りとなる。つまり、9本の信号線に対して9パターンの信号を判別することができるので、27個のタッチスイッチを設けることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−32599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、特許文献1に開示の技術における静電容量型タッチスイッチ装置のICは、信号線の数より多いパターンの信号を判別することで、信号線の数を削減でき信号線を通じて該タッチスイッチ装置のICと接続する他のCPUの端子数の削減やプリント基板上を配線する配線パターンの数やその配線面積を削減できる。よって、静電容量方式タッチスイッチのコストを下げるには、そのコストにおいて大きな割合を占めているICの寸法を小さくしなければならない。このため、電極とICを接続する信号線の数をできるだけ削減する必要がある。また、近年、携帯電話、スマートフォン、PDA等の端末装置でタッチパネル操作の機器が増大してきている。これらの機器では表示パネル全体をタッチするものや、タッチ部を表示装置の外周部(ベゼルの部分)の筺体部分の一部に設け各種の操作機能を実現するものがある。特に小型の機器では外周部の狭い筺体部分にタッチ部を設けて本体のCPUと接続しなければならない。このような場合にも、タッチスイッチ装置のICと本体のCPUとを多数の接続線で接続する配線パターンの実装面積が十分に取れない場合があるので、少ない配線パターンで多機能操作を可能にする必要がある。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の静電容量方式タッチスイッチは、タッチスイッチの電極を分割し、分割された電極と、前記分割された電極に接続する信号線との組み合わせにより前記タッチスイッチのパターンが設定されている静電容量方式タッチスイッチにおいて、前記電極を異なる面積に分割し、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値を前記信号線から入力する静電容量電圧値入力手段と、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値に基づいて前記パターンを判別することで接触された前記タッチスイッチを検出するタッチスイッチ検出手段とを、備えることを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチの前記タッチスイッチ検出手段は、前記分割された電極が接触されたときの前記静電容量に対応する電圧値の閾値を設定し、前記閾値により前記パターンを判別することを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチは、前記信号線から入力する前記分割された電極の前記静電容量に対応する電圧値を数値化する数値化処理部を備え、前記タッチスイッチ検出手段は、前記数値化処理部により数値化された前記静電容量に対応する電圧値を入力することを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチの前記タッチスイッチ検出手段は、前記タッチスイッチが同時に接触された場合に、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値の合計により前記パターンを判別することで同時に接触された前記タッチスイッチを検出することを特徴としている。
また、本発明の静電容量方式タッチスイッチは、前記分割された各々の電極を複数のエリアで構成することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線の数をできるだけ削減することができる静電容量方式タッチスイッチを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチ装置の機能構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るタッチスイッチのパターンを説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る各パターンの静電容量対応値について説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るタッチスイッチ処理のフローチャートを示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るタッチスイッチ検出処理のフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチの機能構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るタッチスイッチのパターンを説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るパターン毎の静電容量対応値について説明する図である。
【図9】本発明の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチの適用例である。
【図10】本発明の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチにおける同時接触の特殊ケースの適用例である。
【図11】本発明の実施形態に係る静電容量方式タッチスイッチの分割例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための第1の実施形態(以下、「実施形態1」という)を、図面を参照して説明する。
【0011】
実施形態1におけるタッチスイッチの最大分割面数が2で、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線(以下、ピンという)が3本である図1に示す静電容量式タッチスイッチ装置10の機能構成について説明する。なお、最大分割面数2とは、分割面数1と分割面数2を含む。分割面数1は、タッチスイッチが分割されていなくてタッチスイッチの面積がタッチスイッチの面積全体になるものである。分割面数2は、タッチスイッチを分割することによってタッチスイッチの面積が2つに分けられるものである。静電容量式タッチスイッチ装置10は、スイッチパネル100、制御回路(IC)200、配線301、配線302、及び配線303から構成されている。スイッチパネル100には、電極の面積とその電極の接続先により分類されるパターン1からパターン9の9通りのパターンに対応する第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109が配置されている。第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109における9通りパターンの詳細については、後述する。なお、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のいずれかのタッチスイッチを指す場合については、「タッチスイッチ」と記載する。このようなスイッチパネル100において、タッチスイッチは指がタッチスイッチの面全体に接触する程度の大きさに作られているので、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のいずれかに指を接触させると、指を接触させたタッチスイッチの各分割面の面積に応じて電極の静電容量が変化する。
【0012】
配線301、配線302、及び配線303は、スイッチパネル100の第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109の各電極(A、B、C)をスイッチ電極切替回路210の対応するピン(A、B、C)に接続する。配線301には、第1のタッチスイッチ101、第4のタッチスイッチ104、第5のタッチスイッチ105、第6のタッチスイッチ106、及び第8のタッチスイッチ108のA部分の電極(以下、A電極という)が接続され、これらタッチスイッチのA電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンAに入力される。配線302には、第2のタッチスイッチ102、第4のタッチスイッチ104、第6のタッチスイッチ106、第7のタッチスイッチ107、及び第9のタッチスイッチ109のB部分の電極(以下、B電極という)が接続され、これらタッチスイッチのB電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンBに入力される。配線303には、第3のタッチスイッチ103、第5のタッチスイッチ105、第7のタッチスイッチ107、第8のタッチスイッチ108、及び第9のタッチスイッチ109のC部分の電極(以下、C電極という)が接続され、これらタッチスイッチのC電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンCに入力される。尚、図面においては、タッチスイッチのA電極は「A」、タッチスイッチのB電極は「B」、タッチスイッチのC電極は「C」と記載している。ピンA〜ピンCも同様に、スイッチ電極切替回路210の入力ピンに「ピンA」「ピンB」「ピンC」と記載している。
【0013】
制御回路200は、スイッチ電極切替回路210、CPU220、及びA/P230から構成され、CPU220はタッチスイッチ処理部221を備えている。スイッチ電極切替回路210は、配線301、配線302、及び配線303からピンA〜ピンCに入力された検出値(各タッチスイッチの電極に形成された静電容量に対応する電圧値)を順番に切り替えて、スイッチパネル100の第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のA電極、B電極、及びC電極における静電容量に対応する電圧値(以下、スイッチ電極信号という)を検出し、A/P230に出力する。A/P230は、スイッチ電極切替回路210の出力であるスイッチ電極信号を数値化した値(以下、静電容量対応値という)をCPU220に出力する。CPU220は、制御回路200全体を制御し、またA/P230から数値化されたA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値を入力すると、タッチスイッチ処理部221に割込通知を行う。タッチスイッチ処理部221は、数値化されたA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値に基づいて9通りのどのパターンであるかを判別することで、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のどのタッチスイッチが指で接触されたかを検出し、検出されたタッチスイッチに対応する処理を行う。タッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理については後述する。
【0014】
次に、スイッチパネル100の第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109において、電極とその電極の接続先により分類される9通りのパターン1からパターン9について図2を用いて説明する。第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109は、図1に示すように最大分割面数が2、配線が3本である。このように第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109の最大分割面数が2であるときには、図2(1)に示すように、分割面数が1と分割面数が2の2つのパターンに分かれる。
分割面数が1のパターンは、図2(1)(ア)に示すようにタッチスイッチ全体の面積(一例として120mm2)が1つの電極となるパターンである。このタッチスイッチ全体の面積(120mm2)が指で接触されると、その静電容量は「12pF」となり、その静電容量に対応する電圧値が数値化された静電容量対応値は「1200」に設定される。
分割面数が2のパターンは、図2(1)(イ)に示すようにタッチスイッチが外側の面積(一例として80mm2)の電極と内側の面積(一例として40mm2)の電極の2つに分割され、外側と内側の面積が異なるパターンである。このタッチスイッチの外側の面積(80mm2)と内側の面積(40mm2)が指で接触されると、外側の静電容量は「8pF」となり、その静電容量対応値は「800」に設定され、内側の静電容量は「4pF」となり、その静電容量対応値は「400」に設定される。
このように、分割面数が1の場合は電極も1つとなるので、この電極に対して配線301、配線302、又は配線303のいずれかを接続する3通りのパターンとなる。分割面数が2の場合は電極も2つとなるので、この2つの電極に対して配線301、配線302、又は配線303のいずれかを重複しないように接続する組合は6通りであるので、6通りのパターンとなる。以上により、分割面数が1と分割面数が2のパターンの合計は9通りとなるので、最大分割面数が2でピン数が3であるときには、図2(2)に示すように9通りのパターンを形成できる。
【0015】
次に、9通りのパターンの第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109に指を接触させたときのパターン毎のA電極、B電極、及びC電極における静電容量とその静電容量に対応する電圧値が数値化されたときの静電容量対応値を図3(1)に示す。パターン1は、A電極のみから形成されているのでA電極の静電容量が12pFとなり、静電容量対応値は1200となる。パターン2は、B電極のみから形成されているのでB電極の静電容量が12pFとなり、静電容量対応値は1200となる。パターン3は、C電極のみから形成されているのでC電極の静電容量が12pFとなり、静電容量対応値は1200となる。パターン4は、A電極が外側でB電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、B電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン5は、A電極が外側でC電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、C電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン6は、B電極が外側でA電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、A電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン7は、B電極が外側でC電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、C電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン8は、C電極が外側でA電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、A電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。パターン9は、C電極が外側でB電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が8pFとなり静電容量対応値は800、B電極の静電容量が4pFとなり静電容量対応値は400となる。
【0016】
図3(1)に示すようにパターンによりA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値が異なるので、このA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値を図3(2)に示す閾値により分類することで第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のいずれかに接触されたときに、どのパターンであるかを判別することができる。この閾値は、タッチスイッチが軽く接触された場合やタッチスイッチの端が接触された場合を考慮した閾値である。例えば、電極の面積が40mm2の場合には「閾値1」を360、電極の面積が80mm2の場合には「閾値2」を720、電極の面積が120mm2の場合には「閾値3」を1080のように設定する。この閾値を用いてパターンを分類する手順を図3(3)に示す。まず、STEP1においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値が全て「0」のときは「接触無」とし、それ以外を「接触有」とする。次に、STEP2においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値のいずれかが「閾値3」以上のときは「分割面数1」とし、それ以外を「分割面数2」とする。次に、STEP3において「分割面数1」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン1からパターン3を判別する。また、「分割面数2」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン4からパターン9を判別する。この判別は、CPU220のタッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理によって行われる。タッチスイッチ処理の詳細については、後述する。
【0017】
次に、CPU220のタッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理について説明する。制御回路200のCPU220がA/P230からA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値を入力すると、タッチスイッチ処理部221に割込通知を行い、タッチスイッチ処理部221を起動する。タッチスイッチ処理部221が起動されると、タッチスイッチ処理部221はタッチスイッチ処理を開始する。タッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ処理のフローチャートを図4に示す。以下、図4に示すタッチスイッチ処理のフローチャートのステップ順に説明する。
【0018】
(ステップS10)
まず、タッチスイッチ処理部221は、CPU220から割込通知が有るかを判定する。割込通知が有るとき(ステップS10のYes)は、タッチスイッチ検出処理を実行するステップS20に進む。割込通知が無いとき(ステップS10のNo)は、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ処理を終了する。
【0019】
(ステップS20)
次いで、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ検出処理を実行し、数値化されたA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値に基づいて9通りのどのパターンであるかを判別することで、第1のタッチスイッチ101から第9のタッチスイッチ109のどのタッチスイッチが指で接触されたかを検出する。タッチスイッチ検出処理の詳細については、後述する。
【0020】
(ステップS30)
次いで、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ検出処理によりタッチスイッチが検出されたかを判定する。タッチスイッチが検出されたとき(ステップS30のYes)は、検出されたタッチスイッチの処理を行うステップS40に進む。タッチスイッチが検出されないとき(ステップS30のNo)は、タッチスイッチ処理部221は、タッチスイッチ処理を終了する。
【0021】
(ステップS40)
次いで、タッチスイッチ処理部221は、検出されたタッチスイッチに対応する処理を行い、タッチスイッチ処理を終了する。例えば、第1のタッチスイッチ101が検出され、第1のタッチスイッチ101に対応する処理が「音声ボリュームの下げ」であれば、タッチスイッチ処理部221は音声ボリュームを下げる処理を行う。
【0022】
次に、タッチスイッチ処理部221が実行するタッチスイッチ検出処理のフローチャートを図5に示す。以下、図5に示すタッチスイッチ検出処理のフローチャートのステップ順に説明する。尚、タッチスイッチ検出処理のフローチャートに記載されている「A」はA電極の静電容量対応値、「B」はB電極の静電容量対応値、「C」はC電極の静電容量対応値とする。また、「閾値1」、「閾値2」、及び「閾値3」は図3(2)に示す閾値である。
【0023】
(ステップS201)
まず、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値、B電極の静電容量対応値、またはC電極の静電容量対応値のいずれか1つが「閾値3」以上であるかを判定する(ステップS201)。A電極の静電容量対応値、B電極の静電容量対応値、またはC電極の静電容量対応値のいずれか1つが「閾値3」以上であるとき(ステップS201のYes)は、A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定するステップS202に進む。また、A電極の静電容量対応値、B電極の静電容量対応値、またはC電極の静電容量対応値のいずれか1つが「閾値3」以上でないとき(ステップS201のNo)は、A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定するステップS207に進む。
【0024】
(ステップS202)
ステップS201でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定する(ステップS202)。A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるとき(ステップS202のYes)は、静電容量対応値についてパターン1と判定するステップS203に進む。また、A電極の静電容量対応値が「閾値3」以上でないとき(ステップS202のNo)は、B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定するステップS204に進む。
【0025】
(ステップS203)
ステップS202でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン1と判定し(ステップS203)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0026】
(ステップS204)
ステップS202でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるかを判定する(ステップS204)。B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上であるとき(ステップS204のYes)は、静電容量対応値についてパターン2と判定するステップS205に進む。また、B電極の静電容量対応値が「閾値3」以上でないとき(ステップS204のNo)は、C電極の静電容量対応値が「閾値3」以上となるので静電容量対応値についてパターン3と判定するステップS206に進む。
【0027】
(ステップS205)
ステップS204でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン2と判定し(ステップS205)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0028】
(ステップS206)
ステップS204でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン3と判定し(ステップS206)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0029】
(ステップS207)
ステップS201でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定する(ステップS207)。A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるとき(ステップS207のYes)は、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS208に進む。また、A電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)でないとき(ステップS207のNo)は、B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定するステップS212に進む。
【0030】
(ステップS208)
ステップS207でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS208)。B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS208のYes)は、静電容量対応値についてパターン4と判定するステップS209に進む。また、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS208のNo)は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS210に進む。
【0031】
(ステップS209)
ステップS208でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン4と判定し(ステップS209)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0032】
(ステップS210)
ステップS208でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS210)。C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS210のYes)は、静電容量対応値についてパターン5と判定するステップS211に進む。また、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS210のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0033】
(ステップS211)
ステップS210でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン5と判定し(ステップS211)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0034】
(ステップS212)
ステップS207でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定する(ステップS212)。B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるとき(ステップS212のYes)は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS213に進む。また、B電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)でないとき(ステップS212のNo)は、C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定するステップS217に進む。
【0035】
(ステップS213)
ステップS212でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS213)。A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS213のYes)は、静電容量対応値についてパターン6と判定するステップ214に進む。また、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS213のNo)は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS215に進む。
【0036】
(ステップS214)
ステップS213でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン6と判定し(ステップS214)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0037】
(ステップS215)
ステップS213でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS215)。C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS215のYes)は、静電容量対応値についてパターン7と判定するステップS216に進む。また、C電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS215のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0038】
(ステップS216)
ステップS215でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン7と判定し(ステップS216)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0039】
(ステップS217)
ステップS212でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるかを判定する(ステップS217)。C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)であるとき(ステップS217のYes)は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS218に進む。また、C電極の静電容量対応値が(「閾値2」以上かつ「閾値3」未満)でないとき(ステップS217のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0040】
(ステップS218)
ステップS217でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS218)。A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS218のYes)は、静電容量対応値についてパターン8と判定するステップ219に進む。また、A電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS218のNo)は、B電極の静電容量対応値が(「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定するステップS220に進む。
【0041】
(ステップS219)
ステップS218でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン8と判定し(ステップS219)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0042】
(ステップS220)
ステップS218でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、B電極の静電容量対応値が「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるかを判定する(ステップS220)。B電極の静電容量対応値が「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)であるとき(ステップS220のYes)は、静電容量対応値についてパターン9と判定するステップS221に進む。また、B電極の静電容量対応値が「閾値1」以上かつ「閾値2」未満)でないとき(ステップS220のNo)は、該当するパターン無しと判定するステップS222に進む。
【0043】
(ステップS221)
ステップS220でYesであるとき、タッチスイッチ処理部221は、静電容量対応値についてパターン9と判定し(ステップS221)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0044】
(ステップS222)
ステップS220でNoであるとき、タッチスイッチ処理部221は、A電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値がどのパターンにも該当しないのでパターン無しと判定し(ステップS222)、タッチスイッチを検出するステップS223に進む。
【0045】
(ステップS223)
ステップS203、ステップS205、ステップS206、ステップS209、ステップS211、ステップS214、ステップS216、ステップS219、ステップS221、ステップS222に次いで、タッチスイッチ処理部221は、パターンに対応するタッチスイッチを検出する。例えば、パターン7と判定されたときには、パターン7には第7のタッチスイッチ107が対応するので、第7のタッチスイッチ107が検出される。また、パターン無しと判定されたときには、対応するタッチスイッチが存在しないのでタッチスイッチは検出されない。タッチスイッチ処理部221は、以上の処理を行うとタッチスイッチ処理を終了する。
【0046】
このような実施形態1によれば、タッチスイッチに対応する電極を異なる面積で2分割し、その分割した電極にピンチA301、ピンチB302、ピンチC303の信号線3本のみを接続するだけで、9パターンの静電容量方式タッチスイッチを実現することができる。
【0047】
以下、本発明を実施するための第2の実施形態(以下、「実施形態2」という)を、図面を参照して説明する。
【0048】
実施形態2におけるタッチスイッチの最大分割面数が3で、タッチスイッチの電極とICとを接続する信号線(以下、ピンという)が3本である図6に示す静電容量式タッチスイッチ装置20の機能構成について説明する。尚、タッチスイッチの分割面数が多くなるほど分割された電極の判別が難しくなるので、実施形態2におけるタッチスイッチの面積は、実施形態1におけるタッチスイッチの面積より大きくする。静電容量式タッチスイッチ装置20は、スイッチパネル400、制御回路(IC)200、配線501、配線502、及び配線503から構成されている。スイッチパネル400には、電極の面積とその電極の接続先により分類されるパターン1からパターン15の15通りのパターンに対応する第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415が配置されている。第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415における15通りパターンの詳細については、後述する。なお、第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415のいずれかのタッチスイッチを指す場合については、「タッチスイッチ」と記載する。このようなスイッチパネル400において、第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415のいずれかに指を接触させると、指を接触させたタッチスイッチの電極の面積に応じてその電極の静電容量が変化する。
【0049】
配線501、配線502、及び配線503は、スイッチパネル400の第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415の各電極(A、B、C)をスイッチ電極切替回路210の対応するピン(A、B、C)に接続する。配線501には、第1のタッチスイッチ401、第4のタッチスイッチ404、第5のタッチスイッチ405、第6のタッチスイッチ406、第8のタッチスイッチ408、第10のタッチスイッチ410、第11のタッチスイッチ411、第12のタッチスイッチ412、第13のタッチスイッチ413、第14のタッチスイッチ414、及び第15のタッチスイッチ415のA電極が接続され、これらタッチスイッチのA電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンAに入力される。配線502には、第2のタッチスイッチ402、第4のタッチスイッチ404、第6のタッチスイッチ406、第7のタッチスイッチ407、第9のタッチスイッチ409、第10のタッチスイッチ410、第11のタッチスイッチ411、第12のタッチスイッチ412、第13のタッチスイッチ413、第14のタッチスイッチ414、及び第15のタッチスイッチ415のB電極が接続され、これらタッチスイッチのB電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンBに入力される。配線503には、第3のタッチスイッチ403、第5のタッチスイッチ405、第7のタッチスイッチ407、第8のタッチスイッチ408、第9のタッチスイッチ409、第10のタッチスイッチ410、第11のタッチスイッチ411、第12のタッチスイッチ412、第13のタッチスイッチ413、第14のタッチスイッチ414、及び第15のタッチスイッチ415のC電極が接続され、これらタッチスイッチのC電極に形成された静電容量に対応する電圧値がスイッチ電極切替回路210のピンCに入力される。尚、図面においては、タッチスイッチのA電極は「A」、タッチスイッチのB電極は「B」、タッチスイッチのC電極は「C」と記載している。ピンA〜ピンCも同様に、スイッチ電極切替回路210の入力ピンに「ピンA」「ピンB」「ピンC」と記載している。
【0050】
制御回路200は、実施形態1のタッチスイッチ処理部221をタッチスイッチ処理部221aに変更する以外は、実施形態に同じである。
【0051】
次に、スイッチパネル400の第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415において、電極とその電極の接続先により分類される15通りのパターン1からパターン15について図7を用いて説明する。第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415は、図6に示すように最大分割面数が3、配線が3本である。このようにタッチスイッチの最大分割面数が3であるときには、図7(1)に示すように、分割面数が1、分割面数が2、及び分割面数が3の3つのパターンに分かれる。
分割面数が1のパターンは、図7(1)(ア)に示すようにタッチスイッチ全体の面積(一例として180mm2)が1つの電極となるパターンである。このタッチスイッチ全体の面積(180mm2)が指で接触されると、その静電容量は「18pF」となり、その静電容量対応値は「1800」となる。
分割面数が2のパターンは、図7(1)(イ)に示すようにタッチスイッチが外側の面積(一例として120mm2)の電極と内側の面積(一例として60mm2)の電極の2つに分割され、外側と内側の面積が異なるパターンである。このタッチスイッチの外側の面積(120mm2)と内側の面積(60mm2)が指で接触されると、外側の静電容量は「12pF」となり、その静電容量対応値は「1200」となり、内側の静電容量は「6pF」となり、その静電容量対応値は「600」となる。分割面数が3のパターンは、図7(1)(ウ)に示すようにタッチスイッチが外側の面積(一例として90mm2)の電極、中側の面積(一例として60mm2)の電極、及び内側の面積(一例として30mm2)の電極の3つに分割され、外側、中側、及び内側の面積が異なるパターンである。このタッチスイッチの外側の面積(900mm2)、中側の面積(600mm2)、及び内側の面積(30mm2)が指で接触されると、外側の静電容量は「9pF」となり、その静電容量対応値は「900」となり、中側の静電容量は「6pF」となり、その静電容量対応値は「600」となり、内側の静電容量は「3pF」となり、その静電容量対応値は「300」となる。このように、分割面数が1の場合は電極も1つとなるので、この電極に対して配線501、配線502、又は配線503のいずれかを接続する3通りのパターンとなる。分割面数が2の場合は電極も2つとなるので、この2つの電極に対して配線501、配線502、又は配線503のいずれかを重複しないように接続する組合は6通りであるので、6通りのパターンとなる。分割面数が3の場合は電極も3つとなるので、この3つの電極に対して配線501、配線502、又は配線503のいずれかを重複しないように接続する組合は6通りであるので、6通りのパターンとなる。以上により、分割面数が1、分割面数が2、及び分割面数が3のパターンの合計は15通りとなるので、最大分割面数が3でピン数が3であるときには、図7(2)に示すように15通りのパターンを形成できる。
【0052】
次に、15通りのパターンの第1のタッチスイッチ401から第15のタッチスイッチ415に指を接触させたときのパターン毎のA電極、B電極、及びC電極における静電容量とその静電容量対応値を図8(1)に示す。パターン1は、A電極のみから形成されているのでA電極の静電容量が18pFとなり、静電容量対応値は1800となる。パターン2は、B電極のみから形成されているのでB電極の静電容量が18pFとなり、静電容量対応値は1800となる。パターン3は、C電極のみから形成されているのでC電極の静電容量が18pFとなり、静電容量対応値は1800となる。
【0053】
パターン4は、A電極が外側でB電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン5は、A電極が外側でC電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン6は、B電極が外側でA電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン7は、B電極が外側でC電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン8は、C電極が外側でA電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。パターン9は、C電極が外側でB電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が12pFとなり静電容量対応値は1200、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600となる。
【0054】
パターン10は、A電極が外側、B電極が中側、C電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、C電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン11は、C電極が外側、A電極が中側、B電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、B電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン12は、B電極が外側、C電極が中側、A電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、A電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン13は、A電極が外側、C電極が中側、B電極が内側に形成されているので、A電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、C電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、B電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン14は、C電極が外側、B電極が中側、A電極が内側に形成されているので、C電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、B電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、A電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。パターン15は、B電極が外側、A電極が中側、C電極が内側に形成されているので、B電極の静電容量が9pFとなり静電容量対応値は900、A電極の静電容量が6pFとなり静電容量対応値は600、C電極の静電容量が3pFとなり静電容量対応値は300となる。
【0055】
図8(1)に示すようにパターンによりA電極、B電極、及びC電極における静電容量対応値が異なるので、このA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値を図8(2)に示す閾値により分類することでタッチスイッチが接触されたときに、どのパターンであるかを判別することができる。この閾値は、タッチスイッチが軽く接触された場合やタッチスイッチの端が接触された場合を考慮した閾値である。例えば、電極の面積が30mm2の場合には「閾値1」を270、電極の面積が60mm2の場合には「閾値2」を540、電極の面積が90mm2の場合には「閾値3」を810、電極の面積が120mm2の場合には「閾値4」を1080、電極の面積が180mm2の場合には「閾値5」を1620のように設定する。
この閾値を用いてパターンを分類する手順を図8(3)に示す。まず、STEP1においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値が全て「0」のときは「接触無」とし、それ以外を「接触有」とする。次に、STEP2においてA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値のいずれかが「閾値5」以上のときは「分割面数1」とし、それ以外を「分割面数2」または「分割面数3」とする。更に、閾値1から閾値4を用いて「分割面数2」または「分割面数3」に分類する。次に、STEP3において「分割面数1」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン1からパターン3を判別する。また、「分割面数2」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン4からパターン9を判別する。また、「分割面数3」におけるA電極、B電極、及びC電極の静電容量対応値に基づいてパターン10からパターン15を判別する。この判別は、CPU220のタッチスイッチ処理部221aが実行するタッチスイッチ処理によって行われる。
【0056】
このような実施形態2によれば、タッチスイッチに対応する電極を異なる面積で2分割または3分割し、その分割した電極にピンチA501、ピンチB502、ピンチC503の信号線3本のみを接続するだけで、15パターンの静電容量方式タッチスイッチを実現することができる。
【0057】
次に、本発明の実施形態2に係る静電容量方式タッチスイッチの適用例を図9に示す。例えば、「VOL−(音声ボリュームの下げ)」、「VOL+(音声ボリュームの上げ)」、「CH↓(チャンネルの下げ)」、「CH↑(チャンネルの上げ)」、「INPUT」、「MENU」、及び「POWER」のKEYを備えるスイッチパネル600において、「VOL−(音声ボリュームの下げ)」にパターン2である第2のタッチスイッチ402を割り付け、「VOL+(音声ボリュームの上げ)」にパターン8である第8のタッチスイッチ408を割り付け、「CH↓(チャンネルの下げ)」にパターン6である第6のタッチスイッチ406を割り付け、「CH↑(チャンネルの上げ)」にパターン3である第3のタッチスイッチ403を割り付け、「INPUT」にパターン7である第7のタッチスイッチ407を割り付け、「MENU」にパターン1である第1のタッチスイッチ401を割り付け、「POWER」にパターン9である第9のタッチスイッチ409を割り付けるようにすることができる。
【0058】
次に、本発明の実施形態2に係る静電容量方式タッチスイッチにおける同時接触の特殊ケースの適用例を図10に示す。なお、ここでいう面積は、
1分割の面積:2分割の外側の面積:2分割の内側の面積=9:6:3
とする場合の例である。例えば、スイッチパネル700におけるパターン(I)においては、「VOL−(音声ボリュームの下げ)」、「INPUT」、「POWER」のKEYが同時に接触されることで、A電極の面積合計は「0」、B電極の面積合計は「18」、C電極の面積合計は「9」となる。また、パターン(V)においては、「CH↓(チャンネルの下げ)」、「INPUT」、「POWER」のKEYが同時に接触されることで、A電極の面積合計は「3」、B電極の面積合計は「15」、C電極の面積合計は「9」となる。このようにタッチスイッチを同時接触した場合においても、タッチスイッチのA電極、B電極、及びC電極の面積合計が異なることにより、どのKEYが同時に接触されたかを判別することができる。
【0059】
なお、本実施形態においては、タッチスイッチを円形として記載したが、例えば図11(ア)に示すように四角形とすることも可能である。また更に図11(イ)に示すようにエリアを4分割、または図11(ウ)に示すようにエリアを2分割にすることで、指がタッチスイッチの上端、下端、左端、または右端に触れた場合でも検出することが可能となる。
【0060】
このような本実施形態により、本発明の静電容量方式タッチスイッチは、ICと接続する信号線を大幅に削減できるので、低価格の静電容量方式タッチスイッチを提供することができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0062】
10・・・・・・・・静電容量式タッチスイッチ装置
20・・・・・・・・静電容量式タッチスイッチ装置
100・・・・・・・・スイッチパネル
101・・・・・・・・第1のタッチスイッチ
102・・・・・・・・第2のタッチスイッチ
103・・・・・・・・第3のタッチスイッチ
104・・・・・・・・第4のタッチスイッチ
105・・・・・・・・第5のタッチスイッチ
106・・・・・・・・第6のタッチスイッチ
107・・・・・・・・第7のタッチスイッチ
108・・・・・・・・第8のタッチスイッチ
109・・・・・・・・第9のタッチスイッチ
200・・・・・・・・制御回路(IC)
210・・・・・・・・スイッチ電極切替回路
220・・・・・・・・CPU
221・・・・・・・・タッチスイッチ処理部
221a・・・・・・・タッチスイッチ処理部
230・・・・・・・・A/P
301・・・・・・・・配線
302・・・・・・・・配線
303・・・・・・・・配線
400・・・・・・・・スイッチパネル
401・・・・・・・・第1のタッチスイッチ
402・・・・・・・・第2のタッチスイッチ
403・・・・・・・・第3のタッチスイッチ
404・・・・・・・・第4のタッチスイッチ
405・・・・・・・・第5のタッチスイッチ
406・・・・・・・・第6のタッチスイッチ
407・・・・・・・・第7のタッチスイッチ
408・・・・・・・・第8のタッチスイッチ
409・・・・・・・・第9のタッチスイッチ
410・・・・・・・・第10のタッチスイッチ
411・・・・・・・・第11のタッチスイッチ
412・・・・・・・・第12のタッチスイッチ
413・・・・・・・・第13のタッチスイッチ
414・・・・・・・・第14のタッチスイッチ
415・・・・・・・・第15のタッチスイッチ
501・・・・・・・・配線
502・・・・・・・・配線
503・・・・・・・・配線
600・・・・・・・・スイッチパネル
700・・・・・・・・スイッチパネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスイッチの電極を分割し、分割された電極と、前記分割された電極に接続する信号線との組み合わせにより前記タッチスイッチのパターンが設定されている静電容量方式タッチスイッチにおいて、
前記電極を異なる面積に分割し、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値を前記信号線から入力する静電容量電圧値入力手段と、
前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値に基づいて前記パターンを判別することで接触された前記タッチスイッチを検出するタッチスイッチ検出手段とを、
備えることを特徴とする静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項2】
前記タッチスイッチ検出手段は、
前記分割された電極が接触されたときの前記静電容量に対応する電圧値の閾値を設定し、
前記閾値により前記パターンを判別することを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項3】
前記信号線から入力する前記分割された電極の前記静電容量に対応する電圧値を数値化する数値化処理部を備え、
前記タッチスイッチ検出手段は、前記数値化処理部により数値化された前記静電容量に対応する電圧値を入力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項4】
前記タッチスイッチ検出手段は、前記タッチスイッチが同時に接触された場合に、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値の合計により前記パターンを判別することで同時に接触された前記タッチスイッチを検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項5】
前記分割された各々の電極を複数のエリアで構成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項1】
タッチスイッチの電極を分割し、分割された電極と、前記分割された電極に接続する信号線との組み合わせにより前記タッチスイッチのパターンが設定されている静電容量方式タッチスイッチにおいて、
前記電極を異なる面積に分割し、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値を前記信号線から入力する静電容量電圧値入力手段と、
前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値に基づいて前記パターンを判別することで接触された前記タッチスイッチを検出するタッチスイッチ検出手段とを、
備えることを特徴とする静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項2】
前記タッチスイッチ検出手段は、
前記分割された電極が接触されたときの前記静電容量に対応する電圧値の閾値を設定し、
前記閾値により前記パターンを判別することを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項3】
前記信号線から入力する前記分割された電極の前記静電容量に対応する電圧値を数値化する数値化処理部を備え、
前記タッチスイッチ検出手段は、前記数値化処理部により数値化された前記静電容量に対応する電圧値を入力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項4】
前記タッチスイッチ検出手段は、前記タッチスイッチが同時に接触された場合に、前記タッチスイッチの静電容量に対応する電圧値の合計により前記パターンを判別することで同時に接触された前記タッチスイッチを検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【請求項5】
前記分割された各々の電極を複数のエリアで構成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の静電容量方式タッチスイッチ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−105581(P2013−105581A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247612(P2011−247612)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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