説明

静電対策装置及びこれを用いた処理装置

【課題】取扱者が触れる可能性のある検知部材に対しては、触れても誤検知が生じないようにする。
【解決手段】被取付部に取り付けられ且つ検知部本体2及びこの検知部本体2から延びる接続端子3を有する検知部材1と、接続端子3を覆うように設けられ且つ取扱者からの当該接続端子3への接触を保護する保護部材4と、検知部本体2の近くに設けられ且つ取扱者が当該検知部本体2に触れる前に接触することで当該取扱者の有する静電気が放電される放電部材5と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電対策装置及びこれを用いた処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、廃トナーなどの粉粒物が回収される粉粒物収容箱を画像形成装置に装着し、粉粒物収容箱の装着方向における奥側で且つ装着方向に交差する方向にセンサを設け、このセンサにて、粉粒物収容箱内の粉粒物の量が予め決めた量に至ったかどうかを検知する方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−91848号公報(発明を実施するための最良の形態、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、取扱者が触れる可能性のある検知部材に対しては、触れても誤検知が生じないようにする静電対策装置及びこれを用いた処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、被取付部に取り付けられ且つ検知部本体及びこの検知部本体から延びる接続端子を有する検知部材と、前記接続端子を覆うように設けられ且つ取扱者からの当該接続端子への接触を保護する保護部材と、前記検知部本体の近くに設けられ且つ取扱者が当該検知部本体に触れる前に接触することで当該取扱者の有する静電気が放電される放電部材と、を備えることを特徴とする静電対策装置である。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る静電対策装置において、前記検知部本体は、受光部及び発光部が夫々分かれて対向配置されるフォトインタラプタで構成され、この対向配置される前記受光部及び前記発光部の間隙の近くに前記放電部材を設けることを特徴とする静電対策装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る静電対策装置において、前記フォトインタラプタの前記間隙には、取扱者が用いる部材の少なくとも一部が挿入できるようになっていることを特徴とする静電対策装置である。
請求項4に係る発明は、装置筐体内に設けられた処理部と、装置筐体に開口した開口部より奥まる側に設けられた被取付部と、前記被取付部に設けられる請求項1乃至3のいずれかに係る静電対策装置と、を備えることを特徴とする処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に係る発明によれば、取扱者が触れる可能性のある検知部材に対しては、触れても誤検知が生じないようにできる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、検知部材に触れる危険性が高くなっても当該検知部材での誤検知を防ぐことができる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、フォトインタラプタの間隙が利用されても検知部材の誤検知を防ぐことができる。
請求項4に係る発明によれば、取扱者が触れる可能性のある検知部材に対しては、触れても誤検知が生じないようにできる処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明が適用された静電対策装置の実施の形態モデルの概要を示す説明図である。
【図2】実施の形態における画像形成装置の概要を示す説明図である。
【図3】実施の形態における画像形成部の概要を示す説明図である。
【図4】回収機構を示す説明図である。
【図5】回収ボトルを示す説明図である。
【図6】回収ボトルの内部構造を示す説明図である。
【図7】センサユニットを示す説明図である。
【図8】板金フレームを示す説明図である。
【図9】センサユニットのセンサと支持枠を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
◎実施の形態の概要
先ず、本発明が適用された静電対策装置の実施の形態の概要について説明する。
図1は、本発明を具現化する実施の形態モデルに係る静電対策装置の概略を示す説明図である。
【0010】
本実施の形態モデルに係る静電対策装置は、被取付部に取り付けられ且つ検知部本体2及びこの検知部本体2から延びる接続端子3を有する検知部材1と、接続端子3を覆うように設けられ且つ取扱者からの当該接続端子3への接触を保護する保護部材4と、検知部本体2の近くに設けられ且つ取扱者が当該検知部本体2に触れる前に接触することで当該取扱者の有する静電気が放電される放電部材5と、を備えている。
【0011】
ここで、被取付部としては、どこに設けられてもよく、検知部材1が取り付けられる部位であればよい。尚、取扱者が触れる可能性の部位に限られる。
また、接続端子3は、例えば検知部本体2から単独に延びるように設けられる態様であってもよいし、例えばコネクタ状の処理がなされたものであっても差し支えない。
更に、検知部材1としては、その方式は特に限定されず、取扱者が直接触れることで、検知部材1の誤検知が生じる可能性があるものであればよく、環境条件等によって取扱者の例えば保有する静電気力等が大きい場合にのみ誤検知が生じる虞があるものであっても差し支えない。
【0012】
そして、保護部材4は、接続端子3全体を覆うようにしてもよいし、取扱者が触れないように一部を覆うようにしてもよい。
また、放電部材5は、主として金属製のものが好適であるが、接触によって静電気が放電される部材であればよい。
【0013】
また、このような検知部材1として、取扱者が触れる可能性が高いものとしては、フォトインタラプタが挙げられるが、このような検知部材1であっても誤検知を防ぐ観点から、検知部本体2は、受光部及び発光部が夫々分かれて対向配置されるフォトインタラプタで構成され、この対向配置される前記受光部及び前記発光部の間隙の近くに放電部材5を設けることが好ましい。
更に、フォトインタラプタの前記間隙には、取扱者が用いる部材の少なくとも一部が挿入できるようになっていることが好ましく、このようにすれば、検知部材1としての活用が向上されると共に、フォトインタラプタの間隙を利用して検知を行う際に、検知対象を移動させるようにしても誤検知に繋がる虞が低減される。
【0014】
更に、このような静電対策装置を処理装置に適用するには、装置筐体内に設けられた処理部と、装置筐体に開口した開口部より奥まる側に設けられた被取付部と、この被取付部に上述の静電対策装置を備えるようにすればよい。このとき、処理装置としては、特にどのような処理であっても差し支えなく、例えば記録材上に画像を形成する画像形成装置とするようにしても差し支えない。
【0015】
◎実施の形態
図2は、本発明の静電対策装置が適用された処理装置の一例としての画像形成装置における実施の形態の概要を示す説明図である。
同図において、本実施の形態の画像形成装置20は、装置筐体21内の上部に記録材上にトナーを用いて画像を形成する画像形成部30と、装置筐体21内の下部で画像形成部30の下方には、画像形成部30に向けて記録材を供給する複数(本例では三箇所)の記録材供給部70(70a〜70c)を備えている。
【0016】
そのため、本実施の形態では、記録材供給部70から供給された記録材は、供給部材71によって最上位の記録材が一枚下流側に搬送され、更に、複数の搬送ロール72によって搬送された後、レジストロール73に達する。レジストロール73では、記録材の位置決めがなされた後に、予め決めたタイミングで二次転写装置74に向かって記録材は搬送され、画像形成部30にて形成された画像(具体的には中間転写ベルト50上の画像)が二次転写装置74によって記録材上に一括転写される。二次転写装置74にて画像が一括転写された記録材は、搬送ベルト75を通って定着装置76にて画像が定着され、排出ロール77を経由して装置筐体21から外方へ排出される。
【0017】
そして、本実施の形態では、記録材供給部70より装置筐体21の側壁寄りに、開口部22を有しており、この開口部22の中には、画像形成部30にて使用されるトナー等の廃棄物である廃トナー等が回収される粉体回収容器としての回収ボトル80が装着されるようになっている。尚、装置筐体21に設けられた開口部22には、図示外の開閉扉が設けられ、また、開口部22の内側には回収ボトル80が着脱できる構成となっていることは言うまでもない。
【0018】
図3は、本実施の形態の画像形成装置20における画像形成部30の概要を示すもので、本例では四色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のフルカラー用のトナー像が形成される四つの作像エンジン40(40a〜40d)を中間転写ベルト50に対して直線状に配置したものとなっている。そのため、各色の作像エンジン40(40a〜40d)にて中間転写ベルト50上にトナー像が転写され、中間転写ベルト50上で各色トナー像が多重化されるようになる。
【0019】
本実施の形態では、四つの作像エンジン40は略同様に構成されるため、ここでは、代表的にイエロー用の作像エンジン40aについて説明する。
作像エンジン40は、表面に感光層を有する回転自在な感光体ドラム41を有し、感光体ドラム41の周囲には次のような各種装置が配置されている。感光体ドラム41の感光層に予め決めた帯電電位を与える帯電装置42、感光層に潜像を形成するために帯電された感光層を露光する露光装置43、感光体ドラム41上の潜像をトナーにて現像する現像装置44、感光体ドラム41に対し中間転写ベルト50を挟んで対向配置され且つ感光体ドラム41上で現像されたトナー像を中間転写ベルト50上に転写する一次転写装置45、転写後の感光体ドラム41表面を清掃するドラム清掃装置46等が配置されている。
【0020】
ここで、帯電装置42は、図では感光体ドラム41に接触するものを示しているが、これに限らず、例えばコロナ放電装置を用いて感光体ドラム41から離間させるようにしても差し支えない。また、露光装置43は、レーザ走査装置に限らず、例えばLEDを用いた態様のものであっても差し支えない。更には、一つの露光装置43で四色の作像エンジン40(40a〜40d)の四つの感光体ドラム41を露光するものであっても差し支えない。
【0021】
また、本実施の形態では、現像装置44は、トナーとキャリアを含む二成分現像剤(現像剤)を用い、感光体ドラム41上の潜像を現像する際は、現像剤の中のトナーにて行うようになっている。
尚、本実施の形態では、ブラック用の作像エンジン40dは、他の作像エンジン40a〜40cと異なり、感光体ドラム41も大きく構成され、モノクロ画像作像時にも効果的な作像がなされるようになっている。また、ブラック用の作像エンジン40dの帯電装置42は、感光体ドラム41から離間するコロナ放電装置を用いているが、接触型としても差し支えない。
【0022】
一方、中間転写ベルト50は、複数の張架ロール51〜56に掛け渡されて、例えば張架ロール51を駆動ロール、例えば張架ロール53をテンションロールとして図中矢印方向に回転するようになっている。また、本実施の形態では、張架ロール55と中間転写ベルト50を挟んで対向する部位に中間転写ベルト50上の多重化トナー像を記録材に一括転写するための二次転写装置74が、張架ロール55をバックアップロールとして配置されると共に、両者間に図示外の二次転写バイアスが印加される。
そして、本実施の形態では、多重化トナー像が一括転写された後の中間転写ベルト50上の残留トナーを清掃するベルト清掃装置60が、張架ロール51を対向ロールとして配置されている。
【0023】
また、本実施の形態では、各色作像エンジン40(40a〜40d)にて、感光体ドラム41上の残留トナーを清掃する各色のドラム清掃装置46にて清掃された残留トナー(廃トナー)、現像装置44から排出される使用済み現像剤(廃現像剤)、および、中間転写ベルト50上の残留トナーを清掃するベルト清掃装置60に回収された残留トナー(廃トナー)は、夫々ドラム清掃装置46、現像装置44、ベルト清掃装置60から外部へ搬送されて、回収ボトル80に回収されるようになっている。
【0024】
次に、ドラム清掃装置46及びベルト清掃装置60によって清掃された廃トナーや、現像装置44での廃現像剤を回収ボトル80に向かって回収する回収機構90について説明する。
図4は、回収機構90の斜視図を示すもので、画像形成装置20(図2参照)の奥側、つまり、開口部22とは反対側の装置筐体21の壁面に沿って設けられている。
【0025】
本実施の形態の回収機構90は、図3及び図4に示すように、各作像エンジン40(40a〜40d)の現像装置44からの廃現像剤を回収する現像剤回収部91(91a〜91d)と、ドラム清掃装置46からの廃トナーを回収するトナー回収部92(92a〜92d:尚、92dは隠れて見えない位置にあるため、図では省略している)を有している。これらの現像剤回収部91及びトナー回収部92は、現像装置44やドラム清掃装置46から排出された廃現像剤や廃トナーを受けて、内部に夫々有する搬送部材にて装置奥側に向かって搬送し、夫々の排出口から下方に向かって落下できるようになっている。
【0026】
また、現像剤回収部91及びトナー回収部92から下方に向かって落下した廃現像剤や廃トナーは、略水平方向に設けられた横方向移送部93によって一方向(図4の左側に向かう方向で回収ボトル80側に向かう方向)に送られ、その端部近くで略垂直方向に設けられた縦方向移送部94に導かれる。
縦方向移送部94を落下した廃現像剤や廃トナーは、回収ボトル80の投入口81に向かって略水平方向に設けられた回収移送部95を通して回収ボトル80へ回収される。
【0027】
本実施の形態では、このような回収機構90を有しており、回収ボトル80を矢印A方向に装着することで、回収ボトル80の投入口81と回収移送部95とが接続されるようになっているため、回収ボトル80が装着されていない状態では回収移送部95から廃現像剤や廃トナーが漏れないようになっている。
尚、図中符号96は、ベルト清掃装置60からの廃トナーを回収するためのトナー回収部であり、現像剤回収部91やトナー回収部92と同様の作用を奏する。
【0028】
本実施の形態の回収ボトル80は、図5に示すように、縦長で奥行きの長い形状のもので、画像形成装置20への着脱が容易にできるように、上方には持ち易くするための凹部82を有し、更に、手前側には把手83となる部分を有している。そのため、回収ボトル80自体の着脱が用になされるようになる。
また、回収ボトル80の側壁には奥側から手前側に向かって窪んだ細長い溝部80aを有し、この溝部80aの先端(手前側)には溝部80aから突出する突起部84を有しており、この突起部84が後述する検知部材としてのセンサ(具体的にはフォトインタラプタ)の間隙に挿入されるようになる。
そして、回収ボトル80としては、例えばポリエチレン樹脂等の合成樹脂材料で構成され、特に、赤外光での透過率が高くなっている。
尚、図中符号85は、回収ボトル80が画像形成装置20に装着された際に回収ボトル80内の後述する均し部材に駆動力を伝達するための駆動伝達部である。
【0029】
また、図6は、回収ボトル80の内部構造を示すもので、駆動伝達部85の内側には駆動伝達部85に繋がるコイル状の均し部材86が設けられ、回収ボトル80が装着されると、駆動伝達部85を経由して均し部材86が回転し、回収ボトル80内に回収された廃現像剤や廃トナーからなる回収物が容器内で均一に広がるようにしている。
更に、投入口81より内側には、内蓋87と、この内蓋87を投入口81側へ付勢する付勢ばね88が設けられており、回収ボトル80が装着されると、投入口81から回収移送部95(図4参照)が挿入されることで、内蓋87が押され、容器内の挿入口89が開くようになっている。
【0030】
次に、このような回収ボトル80が装着される画像形成装置20側の被取付部に設けられたセンサユニットについて説明する。
図7は、画像形成装置20内の例えば枠体等の被取付部に設けられたセンサユニット100を示すもので、金属製の板金フレーム110と、センサ本体(検知部本体に相当する)120と、板金フレーム110に取り付けられてセンサ本体120を支持する樹脂製の支持枠130と、支持枠130の表面側に設けられた保護部材としての保護カバー140とで構成されている。尚、この保護カバー140で保護された部位には、センサ本体120から延びる接続端子121が位置するようになっている。そのため、センサ本体120は、この接続端子121を介して図示外の接続線によって電気信号の伝達がなされる。
【0031】
板金フレーム110は、図8に示すように、一部に曲げ加工が施された形状をしており、画像形成装置20の開口部22に近い側に支持枠130(図7参照)が取り付けられるようになっている。そして、この支持枠130が取り付けられる位置より開口部22寄り(手前側)には、支持枠130側へ向かって突出する突起111を有している。また、この板金フレーム110は、例えば画像形成装置20内の例えば枠体に電気的に接続されており、所謂フレームアースされた状態となっている。
【0032】
支持枠130は、図9に示すように、センサ本体120を位置決めする四本の位置決め突起131〜134を有すると共に、保護カバー140(図7参照)が取り付けられる構成のものとなっている。
【0033】
また、本実施の形態のセンサ本体120は、例えば赤外光を使用したフォトインタラプタを用いているが、これに限らず、例えば光学センサとしては、赤外光以外の波長の光(可視光)を利用するようにしてもよいし、フォトインタラプタのように間隙が遮断されて、光軸が絶たれることで物体の有無を検知するタイプではなく、例えば出射光及び反射光を利用するようにしても差し支えない。あるいはまた、センサ本体120としては超音波を利用したレベルセンサを利用するようにしてもよい。
【0034】
本実施の形態では、図7の矢印A方向に回収ボトル80(図示せず)が装着されることから、回収ボトル80の突起部84(図5参照)がセンサ本体120の間隙に挿入される形となる。
【0035】
次に、回収ボトル80内での廃現像剤や廃トナーの回収物の収容状態について図5,6を参考にしながら説明する。
回収ボトル80内に回収物が収容されると、投入口81から入った回収物は奥側(投入口81のある側)に徐々に堆積していくようになる。しかしながら、均し部材86によってこのような堆積が均され、回収ボトル80内に順次広がり、回収ボトル80の底側から徐々に高く堆積するようになる。回収物が多くなると、やがて突起部84の位置まで達するようになる。そのため、回収ボトル80内での回収物が突起部84の位置まで達するには、多くの回収物の回収が可能であり、回収ボトル80が小型であっても、多くの回収量が回収されるようになる。
【0036】
次に、このような回収ボトル80での回収物の量を検知するセンサユニット100側での作用について図7を基に説明する。
回収ボトル80が装着されると、回収ボトル80の突起部84(図5参照)がセンサ120の間隙に位置するようになる。この状態で、突起部84の位置まで廃現像剤や廃トナーなどの回収物が達しない状態では、センサ本体120は、光軸が塞がれていないため、例えば検知しないOFFの状態となり、接続端子121を介してOFFの信号が例えば画像形成装置20内の図示外の制御装置に伝達される。そのため、回収ボトル80には、まだ回収物を収容する余力があり、画像形成を行うのに支障がないものと判断される。
【0037】
一方、回収ボトル80に回収物が多く収容され、突起部84にも回収物が到達するようになると、センサ本体120は、光軸が塞がれ、ONの状態となり、接続端子121を介してON信号が図示外の制御装置に伝達される。その結果、例えばこれ以上の画像形成を禁止するようにしたり、回収ボトル80の交換等のメッセージを送出する。
【0038】
このようなセンサユニット100での検知は重要であり、誤検知を避ける必要がある。
通常、回収ボトル80は、取扱者が着脱を行うように画像形成装置20の開口部22(図2参照)はある程度の大きさの開口域を有するものとなっている。そのため、例えば回収ボトル80が未装着状態では、センサユニット100の特にセンサ本体120や接続端子121に手が直接接触することが予想される。人の手は、例えば乾燥状態の環境や、カーペット等の敷物によっては、異常に高い静電気を保有するようになる。そのため、このような手がセンサユニット100のセンサ本体120や接続端子121に直接触れると、静電ノイズを生じて誤検知を行ったり、センサ本体120自体を破壊する虞がある。特に、接続端子121へ接触すると、誤検知となったり、センサ本体120の光軸部位に接触すると、この部位からセンサ本体120に対してノイズ発生を促す虞もある。
【0039】
本実施の形態では、接続端子121には、保護カバー140を設けると共に、センサ本体120の光軸近くに板金フレーム110の突起111が位置するようにしたので、仮に、画像形成装置20の開口部22から手が挿入されたとしても、接続端子121への接触が防がれる。また、センサ本体120に接触しようとしても、接触する前に板金フレーム110の突起111に接触することから、適正な放電がなされ、センサ本体120への接触時には、静電気量は少なく、誤検知等を生じる虞は避けられる。
それ故、回収ボトル80での安定した回収動作が確保される。
【0040】
本実施の形態では、四色の画像形成装置について説明したが、四色を超えるものであってもよいし、一色のものであってもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、画像形成装置のセンサに対して静電対策装置を適用する態様を示したが、これに限らず、センサに対して人が接触する可能性がある処理装置に対して同様の静電対策装置を適用できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0041】
1…検知部材,2…検知部本体,3…接続端子,4…保護部材,5…放電部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付部に取り付けられ且つ検知部本体及びこの検知部本体から延びる接続端子を有する検知部材と、
前記接続端子を覆うように設けられ且つ取扱者からの当該接続端子への接触を保護する保護部材と、
前記検知部本体の近くに設けられ且つ取扱者が当該検知部本体に触れる前に接触することで当該取扱者の有する静電気が放電される放電部材と、
を備えることを特徴とする静電対策装置。
【請求項2】
請求項1記載の静電対策装置において、
前記検知部本体は、受光部及び発光部が夫々分かれて対向配置されるフォトインタラプタで構成され、この対向配置される前記受光部及び前記発光部の間隙の近くに前記放電部材を設けることを特徴とする静電対策装置。
【請求項3】
請求項2記載の静電対策装置において、
前記フォトインタラプタの前記間隙には、取扱者が用いる部材の少なくとも一部が挿入できるようになっていることを特徴とする静電対策装置。
【請求項4】
装置筐体内に設けられた処理部と、
装置筐体に開口した開口部より奥まる側に設けられた被取付部と、
前記被取付部に設けられる請求項1乃至3のいずれかに記載の静電対策装置と、
を備えることを特徴とする処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−14964(P2012−14964A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−150609(P2010−150609)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】