静電気遮断取付けユニット及び電子機器
【課題】安価で、かつ、金属製ねじの繰り返しの取り外しにも耐久し得ると共に、金属製ねじを絶縁可能な静電気遮断取付けユニット及び静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器を提供すること。
【解決手段】背面カバー3を筐体20に固定する外装固定ビス32を螺合可能な雌ねじ部60が形成された外装固定板金6と、絶縁材料により形成され、外装固定板金6を支持する静電気遮断部材7と、を備え、外装固定板金6は静電気遮断部材を介して筐体20に固定され、背面カバー3が外装固定板金6の雌ねじ部60に螺合する外装固定ビス32によって筐体20に固定される静電気遮断取付けユニット。
【解決手段】背面カバー3を筐体20に固定する外装固定ビス32を螺合可能な雌ねじ部60が形成された外装固定板金6と、絶縁材料により形成され、外装固定板金6を支持する静電気遮断部材7と、を備え、外装固定板金6は静電気遮断部材を介して筐体20に固定され、背面カバー3が外装固定板金6の雌ねじ部60に螺合する外装固定ビス32によって筐体20に固定される静電気遮断取付けユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の筐体にカバー部材を取り付ける際に用いられる取付けユニットに関し、特に、カバー部材を筐体に取り付ける金属製ねじを介して電子機器の回路基板等に静電気が流れることを防止可能な静電気遮断取付けユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品が実装された回路基板を備えた電子機器においては、回路基板に静電気が流れると回路基板が誤作動したり、壊れてしまうおそれがある。そのため、回路基板に静電気が流れることを防止することは、重要な課題の一つとなっており、従来より、様々な静電気対策が提案されている。
【0003】
例えば、電子機器の背面にカバー部材等の外装部品を固定する際に用いられる金属製ねじに対する静電気対策も、電子機器における重要な課題の一つである。特に、電子機器の背面には、製品レイアウト上、多くの電装部品が配置される場合があり、多くの電装部品が配置された背面をカバーするカバー部材を電子機器の筐体に固定する場合には、金属製ねじの固定位置が問題となる。回路基板の近傍で金属製ねじを用いてカバー部材を固定すると、金属製ねじを介して静電気が回路基板に流れるおそれがあるためである。
【0004】
これに対しては、例えば、金属製ねじを硬度の高い絶縁材料で被覆して形成することによりねじを介して静電気が回路基板に流れることを回避することができる。しかしながら、このような材料でねじを形成するとねじの製造コストが高くなるため妥当ではない。
【0005】
また、例えば、静電気が回路基板に流れないでグランドに落ちるように回路基板から離れた位置に金属製ねじの固定位置を設けることにより、静電気による回路基板の誤作動等を回避することができる。しかしながら、上述したように製品レイアウト上、多くの電装部品が筐体の背面に配置されている場合等、回路基板等の近傍においても金属製ねじでカバー部材を固定しなければならない場合がある。これに対しては、金属製ねじを取り囲むねじ止め用の座を筐体に形成して金属製ねじを絶縁するカバー部材の取付け構造が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07−43809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載のカバー部材の取付け構造は、樹脂材料によりねじ止め用の座が形成されているため、金属製ねじの取付け及び取り外しを繰り返し行うと、取付け強さが弱くなるおそれがある。これに対しては、例えば、硬度の高い絶縁材料により座を形成することも考えられるが、上述したように製造コストが高くなるため妥当ではない。また、ねじ止め用の座を形成すると、例えば、電装部品をレイアウト変更した場合にねじ止め位置を変更する等の柔軟な対応ができないという問題もある。
【0008】
また、例えば、静電気が流れても回路基板が誤作動等を起こさないように回路基板に静電対策用の素子を追加することで回路基板の誤作動等を回避することができる。しかし、この場合、回路の修正の度に静電対策試験を繰り返し行わなければならなくなるため、効率が低下すると共にコストが高くなってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、安価で、かつ、金属製ねじの繰り返しの取り外しにも耐久し得ると共に、金属製ねじを絶縁可能な静電気遮断取付けユニット及び静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、静電気遮断取付けユニットにおいて、被固定部材を筐体に固定する雄ねじを螺合可能な雌ねじ部が形成された取付け板金と、絶縁材料により形成され、前記取付け板金を支持する絶縁部材と、を備え、前記取付け板金は前記絶縁部材を介して前記筐体に固定され、前記被固定部材が前記取付け板金の前記雌ねじ部に螺合する前記雄ねじによって前記筐体に固定される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、安価で金属製ねじの繰り返しの取り外しにも耐久し得ると共に、金属製ねじを絶縁可能な静電気遮断取付けユニット及び静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を背面側から見た斜視図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の第1背面カバーを取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係る画像形成装置の背面に取り付けられた電子回路ユニットを示す図である。
【図4】図3に示す画像形成装置の背面に配設された電子回路ユニットに取り付けられた静電気遮断取付けユニットを示す斜視図である。
【図5】静電気遮断部材に外装固定板金を装着する状態を示す図である。
【図6】静電気遮断取付けユニットを回路カバーに形成された取付け孔に取り付けた状態の静電気遮断取付けユニットの断面図である。
【図7】(a)は、外装固定板金の正面図であり、(b)は、外装固定板金の側面図である。
【図8】(a)は、静電気遮断部材の正面図であり、(b)は、静電気遮断部材の側面図であり、(c)は、静電気遮断部材の背面図であり、(d)は、静電気遮断部材の底面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る電子回路ユニットの回路カバーに取り付けられた静電気遮断取付けユニットを示す斜視図である。
【図10】(a)は、静電気遮断取付けユニットの正面図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットの側面図であり、(c)は、静電気遮断取付けユニットの背面図であり、(d)は、静電気遮断取付けユニットの底面図である。
【図11】(a)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付ける状態を示す斜視図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る電子回路ユニットの回路カバーに取り付けられた静電気遮断取付けユニットを示す斜視図である。
【図13】(a)は、静電気遮断取付けユニットの正面図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットの側面図であり、(c)は、静電気遮断取付けユニットの背面図であり、(d)は、静電気遮断取付けユニットの底面図である。
【図14】(a)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付ける状態を示す斜視図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態においては、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれら複合機器等、電子部品が実装された回路基板40が内部に配設された電子機器としての画像形成装置1,1A,1Bを用いて説明する。
【0014】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1について、図1から図8を参照しながら説明する。まず、第1実施形態に係る画像形成装置1の概略構成について、図1から図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1を背面側から見た斜視図である。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の第1背面カバー30を取り外した状態を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る画像形成装置1の背面に取り付けられた電子回路ユニット4を示す図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の背面を覆う被固定部材としての背面カバー3と、画像形成装置本体2の背面に配設される電子回路ユニット4と、を備えている。
【0016】
画像形成装置本体2は、筐体20と、シートを収納するシート収納部21と、シート収納部21に収納されたシートを給送する不図示のシート給送部と、シート給送部により給送されるシートに画像を形成する不図示の画像形成部と、画像形成部で形成された画像をシートに転写する不図示の転写部と、転写部で転写された画像を定着させる不図示の定着部と、シートが排出されるシート排出部22と、を備えている。
【0017】
筐体20は、シート収納部21、シート給送部、画像形成部、転写部及び定着部を収容する。シート収納部21は、シートSを収納する不図示のカセットを備え、カセットに収納されたシートSは、シート給送部により所定のタイミングで画像形成部に給送される。画像形成部は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が形成される不図示の感光ドラムを備え、転写部は、感光ドラムに形成された各色のトナー像をシートSに転写する。これにより、未定着トナー像がシートSに形成される。その後、未定着トナー像は、定着部でシートに定着され、画像が定着されたシートがシート排出部22から排出されることで画像形成処理が終了する。
【0018】
図1に示すように、背面カバー3は、画像形成装置本体2の一方側(図1に示す右側)をカバーする第1背面カバー30と、他方側(図1に示す左側)をカバーする第2背面カバー31と、を備えている。なお、本実施形態においては、第1背面カバー30と第2背面カバー31とに分割された背面カバー3を用いて説明したが、背面カバー3は、第1背面カバー30と第2背面カバー31とが一体となっていてもよい。
【0019】
第1背面カバー30及び第2背面カバー31は、画像形成装置本体2に取り付け可能に形成されており、雄ねじとしての外装固定ビス32により画像形成装置本体2の筐体20に固定される。第1背面カバー30及び第2背面カバー31は、外装固定ビス32により画像形成装置本体2の筐体20に固定されることにより、ユーザの手等が背面に配設された電子回路ユニット4等に不用意に触れてしまうことを防止する。そのため、第1背面カバー30及び第2背面カバー31は、第1背面カバー30及び第2背面カバー31の浮き等も考慮して、画像形成装置本体2の筐体20に数か所(本実施形態においては合計5か所)で固定される。
【0020】
図3に示すように、電子回路ユニット4は、回路基板40と、シールド部材41と、回路カバー42と、を備えている。回路基板40には、CPU等の電子回路や電装部品等が実装されている。また、回路基板40は、回路基板40が発生するノイズの周辺部品への影響を抑制するためにシールド部材41に囲まれており、シールド部材41には、回路基板40を保護する回路カバー42が取り付けられている。回路カバー42は、回路基板40と対向するように配置されており、シールド部材41にねじ等により取り付けられている。
【0021】
また、回路カバー42には、後述の静電気遮断取付けユニット5を取り付けるための所定の絶縁部材固定部としての取付け孔43(後述の図5参照)が形成されている。取付け孔43は、第1背面カバー30を筐体20に固定する際に外装固定ビス32を差し込むための、第1背面カバー30に形成されたねじ孔と対向する位置に形成される。
【0022】
ここで、電子回路ユニット4は、回路基板40のメンテナンスや交換等の必要があるため、メンテナンス性を向上等させるために、画像形成装置本体2の背面側に配設される場合が多い。本実施形態においては、第1背面カバー30を外すことによりすぐにメンテナンス等を開始することができるように、第1背面カバー30の裏に配設されている。この場合、上述したように第1背面カバー30は、画像形成装置本体2の筐体20に複数個所で固定しなければならないため、電子回路ユニット4の近傍、若しくはシールド部材41や回路カバー42等に直接固定しなければならない場合がある。そのため、外装固定ビス32に対する静電気対策を施す必要が生じる。
【0023】
本実施形態においては、図2及び図3に示すように、回路カバー42に第1背面カバー30を固定するための静電気遮断取付けユニット5が取り付けられている。静電気遮断取付けユニット5は、回路カバー42に形成された取付け孔43に取り付けられており、第1背面カバー30を筐体20に取り付ける外装固定ビス32を絶縁した状態で第1背面カバー30を筐体20に固定させる。以下、静電気遮断取付けユニット5について、図4から図8を参照しながら具体的に説明する。
【0024】
図4は、図3に示す画像形成装置1の背面に配設された電子回路ユニット4に取り付けられた静電気遮断取付けユニット5を示す斜視図である。図5は、静電気遮断部材7に外装固定板金6を装着する状態を示す図である。図6は、静電気遮断取付けユニット5を回路カバー42に形成された取付け孔43に取り付けた状態の静電気遮断取付けユニット5の断面図である。図7(a)は、外装固定板金6の正面図である。図7(b)は、外装固定板金6の側面図である。図8(a)は、静電気遮断部材7の正面図である。図8(b)は、静電気遮断部材7の側面図である。図8(c)は、静電気遮断部材7の背面図である。図8(d)は、静電気遮断部材7の底面図である。
【0025】
図4から図6に示すように、静電気遮断取付けユニット5は、回路カバー42に形成された取付け孔43にスナップフィットを使用して着脱自在に取り付けられており、取付け板金としての外装固定板金6と、絶縁材料により形成された絶縁部材としての静電気遮断部材7と、を備えている。
【0026】
図7(a)及び図7(b)に示すように、外装固定板金6は、正方形状に形成された金属板であり、中央部に外装固定ビス32を螺合可能な雌ねじ部60が形成されている。雌ねじ部60は、外装固定ビス32が外装固定板金6の第1面(表面)61側から第2面(裏面)62側に向かって螺合するように形成されている。また、外装固定板金6の四方の外縁それぞれには、静電気遮断部材7に形成された後述の係合凸部73と係合可能な係合凹部63が形成されている。係合凹部63は、外縁の中央から若干ずれた位置に形成されている。つまり、係合凹部63は、中央を中心にその両側で非対称になるように形成されており、後述するように外装固定板金6を表裏反転して誤装着できないようになっている。
【0027】
図8(a)から図8(d)に示すように、静電気遮断部材7は、外装固定板金6の外縁を支持する本体部70と、本体部70から延出する延出部71と、回路カバー42に形成された取付け孔43と係止する係止部75と、を備えている。
【0028】
本体部70は、矩形箱状に形成されており、外装固定板金6の第1面61側(第1背面カバー30側)から螺合された外装固定ビス32の雄ねじ32aを収容可能な収容部72を備えている。収容部72は、外装固定ビス32の雄ねじ32aの先端が露出しないように封止されている。つまり、静電気遮断部材7を取付け孔43に取り付けた際に、雄ねじ32aの先端側が回路基板40側(筐体20側)で露出しないように封止されている。これにより、静電気試験基本規格やイミュニティ規格等に準じて行なわれた試験おいても、静電気が第1背面カバー30を固定する外装固定ビス32の先端から外装固定板金6又は回路基板40に直接に飛ぶことはなくなる。
【0029】
また、本体部70には、外装固定板金6を支持する際に、第1面61を露出した状態でのみ装着可能となるように、外装固定板金6の係合凹部63と係合する干渉部としての係合凸部73が形成されている。係合凸部73は、第1面61を露出した状態で装着された場合のみ係合凹部63と係合するように形成されており、第2面62を露出した状態で装着しようとすると、外装固定板金6の外縁とぶつかって干渉することで外装固定板金6を支持できないようになっている。つまり、本体部70は、係合凸部73を設けることで外装固定板金6の装着方向を規制して、表裏反転して誤装着されないようにしている。
【0030】
また、本体部70には、外装固定板金6の外縁を支持する支持部74が形成されており、支持部74は、係合凸部73が係合凹部63と係合した場合のみ外装固定板金6の外縁を係止して外装固定板金6を支持するように形成されている。
【0031】
延出部71は、本体部70の支持部74に装着された場合の外装固定板金6と略平行に形成されており、外装固定板金6の外縁から所定距離離間した位置(図8(a)に示すW,X,Y,Z)に外縁が位置するように形成されている。
【0032】
ここで、上述したように、静電気遮断取付けユニット5は、第1背面カバー30を筐体20に取り付ける外装固定ビス32を絶縁する必要がある。そのため、静電気試験基本規格(IEC61000−4−2)やイミュニティ規格(CISPR24/EN55024)などの外部からの静電気に対する規格をクリアする必要がある。これにより、本実施形態においては、延出部71の所定距離W,X,Y,Zとして、静電気試験基本規格やイミュニティ規格に準じた試験おいて静電気が外装固定板金6から回路カバー42に飛ばない距離とされている約10mmを確保している。つまり、所定距離W,X,Y,Zとは、静電気が外装固定板金6から回路カバー42に飛ばない距離をいい、延出部71は、外装固定板金6の外縁からの距離が所定距離W,X,Y,Zになるように形成されている。なお、外装固定板金6の外形を小型化あるいは本体部70の外形を大型化することで外装固定板金6の外縁からの距離が所定距離W,X,Y,Zを満足できれば延出部71を不要とすることも可能である。
【0033】
係止部75は、回路カバー42に形成された取付け孔43の外縁部と係合する係合部75aと、係合部75aが係合する外縁部と反対側の外縁部とスナップフィットにより係合する係合爪75bと、を備えている。静電気遮断部材7は、係合部75aを取付け孔43の外縁部と係合させた状態で係合爪75bを取付け孔43に係合させる(スナップフィットさせる)ことにより、回路カバー42の取付け孔43に着脱自在な状態で取付け可能となる。
【0034】
なお、静電気遮断部材7を構成する絶縁材料(樹脂)としては、熱可塑性樹脂を使用することができ、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂等を使用することができる。
【0035】
以上のような構成を有する第1実施形態に係る画像形成装置1によれば、以下のような効果を奏する。第1実施形態に係る画像形成装置1は、外装固定ビス32を絶縁させた状態で第1背面カバー30を筐体20に取り付け可能な静電気遮断取付けユニット5を備えている。そのため、例えば、静電気が外装固定ビス32に流れた場合においても、静電気遮断取付けユニット5で静電気を遮断する為、回路基板40に静電気が流れることを防止することができる。これにより、回路基板が誤作動したり、故障したりすることを防止することができる。
【0036】
また、背面カバー3を固定する従来の金属製の外装固定ビス32を用いることができるため、製造コストが高くなることを防止することができる。更に、専用ビスを必要としないので取付け時における専用ビスと通常の金属ビスの取り違い誤組み等が生じることを防止することができる。
【0037】
また、金属製の外装固定ビス32を螺合する雌ねじ部60を金属製の外装固定板金6に形成するため、外装固定ビス32の繰り返しの取付け及び取り外しにも耐久させることができると共に、安価に製造することができる。
【0038】
また、静電気遮断取付けユニット5は、静電気遮断部材7を取付け可能な取付け孔43を回路カバー等に形成するスペースを確保できれば、金属製の外装固定ビス32を使用することにより静電気対策が必要となるあらゆる箇所で使用することができる。
【0039】
また、別途、静電気対策用の素子を追加する必要がなくなるため、回路修正等の対策が必要なくなり、効率の低下やコストが高くなることを抑制することができる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置1Aについて、図1及び図2を援用すると共に、図9から図11を参照しながら説明する。第2実施形態に係る画像形成装置1Aは、静電気遮断取付けユニットの静電気遮断部材の形状が第1実施形態と相違する。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と相違する点、即ち、静電気遮断取付けユニット5Aを中心に説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態に係る画像形成装置1と同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。また、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成のものについては、第1実施形態と同様の効果を奏する。図9は、本発明の第2実施形態に係る電子回路ユニット4Aの回路カバー42Aに取り付けられた静電気遮断取付けユニット5Aを示す斜視図である。
【0041】
図1及び図2に示すように、第2実施形態に係る画像形成装置1Aは、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の背面を覆う背面カバー3と、画像形成装置本体2の背面に配設される電子回路ユニット4Aと、を備えている。電子回路ユニット4Aは、回路基板40と、シールド部材41と、回路カバー42Aと、を備えている。図9に示すように、回路カバー42Aは、矩形板状に形成されており、回路基板40と対向配置した状態でシールド部材41に固定される。また、回路カバー42Aには、外縁から切り欠いて形成された取付け部43A(後述の図11(a)参照)が設けられており、取付け部43Aには、静電気遮断取付けユニット5Aが取り付けられる。
【0042】
次に、第2実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Aについて、図10(a)から図11(b)を参照しながら説明する。図10(a)は、静電気遮断取付けユニット5Aの正面図である。図10(b)は、静電気遮断取付けユニット5Aの側面図である。図10(c)は、静電気遮断取付けユニット5Aの背面図である。図10(d)は、静電気遮断取付けユニット5Aの底面図である。図11(a)は、静電気遮断取付けユニット5Aを回路カバー42Aに取り付ける状態を示す斜視図である。図11(b)は、静電気遮断取付けユニット5Aを回路カバー42Aに取り付けた状態を示す斜視図である。
【0043】
図10(a)から図10(d)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Aは、外装固定板金6と、静電気遮断部材7Aと、を備えている。静電気遮断部材7Aは、本体部70と、延出部71と、回路カバー42Aに形成された取付け部43Aの外縁部44A,44Aに係合する係合部75A,75Aと、を備えている。係合部75A,75Aは、延出部71と略平行に本体部70から延出しており、延出部71との間に取付け部43Aの外縁部44A,44Aが嵌挿可能なスライド溝76A,76Aを形成する。
【0044】
図11(a)及び図11(b)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Aは、回路カバー42Aの取付け部43Aの外縁部44A,44Aに沿って延出部71と係合部75A,75Aとにより構成されたスライド溝76A,76Aをスライドさせて装着される。回路カバー42Aに装着された静電気遮断取付けユニット5Aは、その後、回路カバー42Aがシールド部材41に固定されることにより固定される。
【0045】
以上のような構成を有する第2実施形態に係る画像形成装置1Aの静電気遮断取付けユニット5Aによれば、第1実施形態に係る効果に加え、以下のような効果を奏する。第2実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Aは、回路カバー42Aにスライドさせて装着される。そのため、例えば、回路カバー42Aの外縁近傍に取り付ける場合に、取付け孔43を形成することなく、切欠き状の取付け部43Aを形成することにより静電気遮断取付けユニット5Aを装着させることができる。また、例えば、係合爪75b等を設ける必要がなくなるため、簡単な構成で形成することができる。
【0046】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置1Bについて、図1及び図2を援用すると共に、図12から図14を参照しながら説明する。第3実施形態に係る画像形成装置1Bは、静電気遮断取付けユニットの静電気遮断部材の形状が第2実施形態と相違する。そのため、第3実施形態においては、第2実施形態と相違する点、即ち、静電気遮断取付けユニット5Bを中心に説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態に係る画像形成装置1、1Aと同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。また、第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成のものについては、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果を奏する。図12は、本発明の第3実施形態に係る電子回路ユニット4Bの回路カバー42Bに取り付けられた静電気遮断取付けユニット5Bを示す斜視図である。
【0047】
図1及び図2に示すように、第3実施形態に係る画像形成装置1Bは、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の背面を覆う背面カバー3と、画像形成装置本体2の背面に配設される電子回路ユニット4Bと、を備えている。電子回路ユニット4Bは、回路基板40と、シールド部材41と、回路カバー42Bと、を備えている。図12に示すように、回路カバー42Bは、矩形板状に形成されており、回路基板40と対向配置した状態でシールド部材41に固定される。回路カバー42Bには、角部を切り欠いて形成された取付け部43B(後述の図14(a)参照)が設けられており、取付け部43Bには、静電気遮断取付けユニット5Bが取り付けられる(後述の図14(b)参照)。
【0048】
次に、第3実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Bについて、図13(a)から図14(b)を参照しながら具体的に説明する。図13(a)は、静電気遮断取付けユニット5Bの正面図である。図13(b)は、静電気遮断取付けユニット5Bの側面図である。図13(c)は、静電気遮断取付けユニット5Bの背面図である。図13(d)は、静電気遮断取付けユニット5Bの底面図である。図14(a)は、静電気遮断取付けユニット5Bを回路カバー42Bに取り付ける状態を示す斜視図である。図14(b)は、静電気遮断取付けユニット5Bを回路カバー42Bに取り付けた状態を示す斜視図である。
【0049】
図13(a)から図13(d)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Bは、外装固定板金6と、静電気遮断部材7Bと、を備えている。静電気遮断部材7Bは、本体部70と、延出部71と、回路カバー42Bに形成された取付け部43Bの外縁部44B,44Bに係合する係合部75Bと、係止部77と、を備えている。係合部75Bは、延出部71と略平行に本体部70から延出しており、延出部71との間に取付け部43Bの外縁部44B,44Bが嵌挿可能なスライド溝76Bを形成する。係止部77は、回路カバー42Bに形成された係止孔45に係止可能に形成されており、スライド溝76Bに沿って回路カバー42Bに装着された静電気遮断部材7Bを係止させる。
【0050】
図14(a)及び図14(b)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Bは、延出部71と係合部75B,75Bとにより形成されたスライド溝76B,76Bに、回路カバー42Bの外縁部44B,44Bをスライドさせることにより装着される。そして、係止部77が係止孔45に係止されることにより係止される。回路カバー42Bに装着された静電気遮断取付けユニット5Bは、その後、回路カバー42Bがシールド部材41に固定されることにより固定される。
【0051】
以上のような構成を有する第3実施形態に係る画像形成装置1Bの静電気遮断取付けユニット5Bによれば、第1実施形態及び第2実施形態に係る画像形成装置1,1Aと同様な構成により生じる効果に加え、以下のような効果を奏する。第3実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Bは、回路カバー42Bにスライドさせて装着される。そのため、例えば、回路カバーの外縁近傍に取り付ける場合に、取付け孔43を形成することなく、切欠き状の取付け部43Bを形成することにより静電気遮断取付けユニット5Bを装着させることができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
【0053】
例えば、本実施形態においては、矩形状の延出部71を有する静電気遮断部材7,7A,7Bを用いて説明したが、本発明においてはこれに限定されない。静電気遮断部材7,7A,7Bの延出部71は、円形や楕円形等であってもよい。延出部71は、静電気が外装固定板金6から回路カバー42に飛ばないように形成されていればよい。
【符号の説明】
【0054】
1 画像形成装置(電子機器)
2 画像形成装置本体
3 背面カバー(被固定部材)
4 電子回路ユニット
5 静電気遮断取付けユニット
6 外装固定板金(取付け板金)
7 静電気遮断部材(絶縁部材)
20 筐体
30 第1背面カバー
31 第2背面カバー
32 外装固定ビス(雄ねじ)
40 回路基板
42 回路カバー
43 取付け孔(絶縁部材固定部)
63 係合凹部
70 本体部
71 延出部
72 収容部
73 係合凸部(干渉部)
W,X,Y,Z 所定距離
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の筐体にカバー部材を取り付ける際に用いられる取付けユニットに関し、特に、カバー部材を筐体に取り付ける金属製ねじを介して電子機器の回路基板等に静電気が流れることを防止可能な静電気遮断取付けユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品が実装された回路基板を備えた電子機器においては、回路基板に静電気が流れると回路基板が誤作動したり、壊れてしまうおそれがある。そのため、回路基板に静電気が流れることを防止することは、重要な課題の一つとなっており、従来より、様々な静電気対策が提案されている。
【0003】
例えば、電子機器の背面にカバー部材等の外装部品を固定する際に用いられる金属製ねじに対する静電気対策も、電子機器における重要な課題の一つである。特に、電子機器の背面には、製品レイアウト上、多くの電装部品が配置される場合があり、多くの電装部品が配置された背面をカバーするカバー部材を電子機器の筐体に固定する場合には、金属製ねじの固定位置が問題となる。回路基板の近傍で金属製ねじを用いてカバー部材を固定すると、金属製ねじを介して静電気が回路基板に流れるおそれがあるためである。
【0004】
これに対しては、例えば、金属製ねじを硬度の高い絶縁材料で被覆して形成することによりねじを介して静電気が回路基板に流れることを回避することができる。しかしながら、このような材料でねじを形成するとねじの製造コストが高くなるため妥当ではない。
【0005】
また、例えば、静電気が回路基板に流れないでグランドに落ちるように回路基板から離れた位置に金属製ねじの固定位置を設けることにより、静電気による回路基板の誤作動等を回避することができる。しかしながら、上述したように製品レイアウト上、多くの電装部品が筐体の背面に配置されている場合等、回路基板等の近傍においても金属製ねじでカバー部材を固定しなければならない場合がある。これに対しては、金属製ねじを取り囲むねじ止め用の座を筐体に形成して金属製ねじを絶縁するカバー部材の取付け構造が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平07−43809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載のカバー部材の取付け構造は、樹脂材料によりねじ止め用の座が形成されているため、金属製ねじの取付け及び取り外しを繰り返し行うと、取付け強さが弱くなるおそれがある。これに対しては、例えば、硬度の高い絶縁材料により座を形成することも考えられるが、上述したように製造コストが高くなるため妥当ではない。また、ねじ止め用の座を形成すると、例えば、電装部品をレイアウト変更した場合にねじ止め位置を変更する等の柔軟な対応ができないという問題もある。
【0008】
また、例えば、静電気が流れても回路基板が誤作動等を起こさないように回路基板に静電対策用の素子を追加することで回路基板の誤作動等を回避することができる。しかし、この場合、回路の修正の度に静電対策試験を繰り返し行わなければならなくなるため、効率が低下すると共にコストが高くなってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、安価で、かつ、金属製ねじの繰り返しの取り外しにも耐久し得ると共に、金属製ねじを絶縁可能な静電気遮断取付けユニット及び静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、静電気遮断取付けユニットにおいて、被固定部材を筐体に固定する雄ねじを螺合可能な雌ねじ部が形成された取付け板金と、絶縁材料により形成され、前記取付け板金を支持する絶縁部材と、を備え、前記取付け板金は前記絶縁部材を介して前記筐体に固定され、前記被固定部材が前記取付け板金の前記雌ねじ部に螺合する前記雄ねじによって前記筐体に固定される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、安価で金属製ねじの繰り返しの取り外しにも耐久し得ると共に、金属製ねじを絶縁可能な静電気遮断取付けユニット及び静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を背面側から見た斜視図である。
【図2】本実施形態に係る画像形成装置の第1背面カバーを取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】本実施形態に係る画像形成装置の背面に取り付けられた電子回路ユニットを示す図である。
【図4】図3に示す画像形成装置の背面に配設された電子回路ユニットに取り付けられた静電気遮断取付けユニットを示す斜視図である。
【図5】静電気遮断部材に外装固定板金を装着する状態を示す図である。
【図6】静電気遮断取付けユニットを回路カバーに形成された取付け孔に取り付けた状態の静電気遮断取付けユニットの断面図である。
【図7】(a)は、外装固定板金の正面図であり、(b)は、外装固定板金の側面図である。
【図8】(a)は、静電気遮断部材の正面図であり、(b)は、静電気遮断部材の側面図であり、(c)は、静電気遮断部材の背面図であり、(d)は、静電気遮断部材の底面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る電子回路ユニットの回路カバーに取り付けられた静電気遮断取付けユニットを示す斜視図である。
【図10】(a)は、静電気遮断取付けユニットの正面図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットの側面図であり、(c)は、静電気遮断取付けユニットの背面図であり、(d)は、静電気遮断取付けユニットの底面図である。
【図11】(a)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付ける状態を示す斜視図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る電子回路ユニットの回路カバーに取り付けられた静電気遮断取付けユニットを示す斜視図である。
【図13】(a)は、静電気遮断取付けユニットの正面図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットの側面図であり、(c)は、静電気遮断取付けユニットの背面図であり、(d)は、静電気遮断取付けユニットの底面図である。
【図14】(a)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付ける状態を示す斜視図であり、(b)は、静電気遮断取付けユニットを回路カバーに取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る静電気遮断取付けユニットを備えた電子機器について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態においては、複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれら複合機器等、電子部品が実装された回路基板40が内部に配設された電子機器としての画像形成装置1,1A,1Bを用いて説明する。
【0014】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置1について、図1から図8を参照しながら説明する。まず、第1実施形態に係る画像形成装置1の概略構成について、図1から図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1を背面側から見た斜視図である。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の第1背面カバー30を取り外した状態を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る画像形成装置1の背面に取り付けられた電子回路ユニット4を示す図である。
【0015】
図1及び図2に示すように、第1実施形態に係る画像形成装置1は、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の背面を覆う被固定部材としての背面カバー3と、画像形成装置本体2の背面に配設される電子回路ユニット4と、を備えている。
【0016】
画像形成装置本体2は、筐体20と、シートを収納するシート収納部21と、シート収納部21に収納されたシートを給送する不図示のシート給送部と、シート給送部により給送されるシートに画像を形成する不図示の画像形成部と、画像形成部で形成された画像をシートに転写する不図示の転写部と、転写部で転写された画像を定着させる不図示の定着部と、シートが排出されるシート排出部22と、を備えている。
【0017】
筐体20は、シート収納部21、シート給送部、画像形成部、転写部及び定着部を収容する。シート収納部21は、シートSを収納する不図示のカセットを備え、カセットに収納されたシートSは、シート給送部により所定のタイミングで画像形成部に給送される。画像形成部は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が形成される不図示の感光ドラムを備え、転写部は、感光ドラムに形成された各色のトナー像をシートSに転写する。これにより、未定着トナー像がシートSに形成される。その後、未定着トナー像は、定着部でシートに定着され、画像が定着されたシートがシート排出部22から排出されることで画像形成処理が終了する。
【0018】
図1に示すように、背面カバー3は、画像形成装置本体2の一方側(図1に示す右側)をカバーする第1背面カバー30と、他方側(図1に示す左側)をカバーする第2背面カバー31と、を備えている。なお、本実施形態においては、第1背面カバー30と第2背面カバー31とに分割された背面カバー3を用いて説明したが、背面カバー3は、第1背面カバー30と第2背面カバー31とが一体となっていてもよい。
【0019】
第1背面カバー30及び第2背面カバー31は、画像形成装置本体2に取り付け可能に形成されており、雄ねじとしての外装固定ビス32により画像形成装置本体2の筐体20に固定される。第1背面カバー30及び第2背面カバー31は、外装固定ビス32により画像形成装置本体2の筐体20に固定されることにより、ユーザの手等が背面に配設された電子回路ユニット4等に不用意に触れてしまうことを防止する。そのため、第1背面カバー30及び第2背面カバー31は、第1背面カバー30及び第2背面カバー31の浮き等も考慮して、画像形成装置本体2の筐体20に数か所(本実施形態においては合計5か所)で固定される。
【0020】
図3に示すように、電子回路ユニット4は、回路基板40と、シールド部材41と、回路カバー42と、を備えている。回路基板40には、CPU等の電子回路や電装部品等が実装されている。また、回路基板40は、回路基板40が発生するノイズの周辺部品への影響を抑制するためにシールド部材41に囲まれており、シールド部材41には、回路基板40を保護する回路カバー42が取り付けられている。回路カバー42は、回路基板40と対向するように配置されており、シールド部材41にねじ等により取り付けられている。
【0021】
また、回路カバー42には、後述の静電気遮断取付けユニット5を取り付けるための所定の絶縁部材固定部としての取付け孔43(後述の図5参照)が形成されている。取付け孔43は、第1背面カバー30を筐体20に固定する際に外装固定ビス32を差し込むための、第1背面カバー30に形成されたねじ孔と対向する位置に形成される。
【0022】
ここで、電子回路ユニット4は、回路基板40のメンテナンスや交換等の必要があるため、メンテナンス性を向上等させるために、画像形成装置本体2の背面側に配設される場合が多い。本実施形態においては、第1背面カバー30を外すことによりすぐにメンテナンス等を開始することができるように、第1背面カバー30の裏に配設されている。この場合、上述したように第1背面カバー30は、画像形成装置本体2の筐体20に複数個所で固定しなければならないため、電子回路ユニット4の近傍、若しくはシールド部材41や回路カバー42等に直接固定しなければならない場合がある。そのため、外装固定ビス32に対する静電気対策を施す必要が生じる。
【0023】
本実施形態においては、図2及び図3に示すように、回路カバー42に第1背面カバー30を固定するための静電気遮断取付けユニット5が取り付けられている。静電気遮断取付けユニット5は、回路カバー42に形成された取付け孔43に取り付けられており、第1背面カバー30を筐体20に取り付ける外装固定ビス32を絶縁した状態で第1背面カバー30を筐体20に固定させる。以下、静電気遮断取付けユニット5について、図4から図8を参照しながら具体的に説明する。
【0024】
図4は、図3に示す画像形成装置1の背面に配設された電子回路ユニット4に取り付けられた静電気遮断取付けユニット5を示す斜視図である。図5は、静電気遮断部材7に外装固定板金6を装着する状態を示す図である。図6は、静電気遮断取付けユニット5を回路カバー42に形成された取付け孔43に取り付けた状態の静電気遮断取付けユニット5の断面図である。図7(a)は、外装固定板金6の正面図である。図7(b)は、外装固定板金6の側面図である。図8(a)は、静電気遮断部材7の正面図である。図8(b)は、静電気遮断部材7の側面図である。図8(c)は、静電気遮断部材7の背面図である。図8(d)は、静電気遮断部材7の底面図である。
【0025】
図4から図6に示すように、静電気遮断取付けユニット5は、回路カバー42に形成された取付け孔43にスナップフィットを使用して着脱自在に取り付けられており、取付け板金としての外装固定板金6と、絶縁材料により形成された絶縁部材としての静電気遮断部材7と、を備えている。
【0026】
図7(a)及び図7(b)に示すように、外装固定板金6は、正方形状に形成された金属板であり、中央部に外装固定ビス32を螺合可能な雌ねじ部60が形成されている。雌ねじ部60は、外装固定ビス32が外装固定板金6の第1面(表面)61側から第2面(裏面)62側に向かって螺合するように形成されている。また、外装固定板金6の四方の外縁それぞれには、静電気遮断部材7に形成された後述の係合凸部73と係合可能な係合凹部63が形成されている。係合凹部63は、外縁の中央から若干ずれた位置に形成されている。つまり、係合凹部63は、中央を中心にその両側で非対称になるように形成されており、後述するように外装固定板金6を表裏反転して誤装着できないようになっている。
【0027】
図8(a)から図8(d)に示すように、静電気遮断部材7は、外装固定板金6の外縁を支持する本体部70と、本体部70から延出する延出部71と、回路カバー42に形成された取付け孔43と係止する係止部75と、を備えている。
【0028】
本体部70は、矩形箱状に形成されており、外装固定板金6の第1面61側(第1背面カバー30側)から螺合された外装固定ビス32の雄ねじ32aを収容可能な収容部72を備えている。収容部72は、外装固定ビス32の雄ねじ32aの先端が露出しないように封止されている。つまり、静電気遮断部材7を取付け孔43に取り付けた際に、雄ねじ32aの先端側が回路基板40側(筐体20側)で露出しないように封止されている。これにより、静電気試験基本規格やイミュニティ規格等に準じて行なわれた試験おいても、静電気が第1背面カバー30を固定する外装固定ビス32の先端から外装固定板金6又は回路基板40に直接に飛ぶことはなくなる。
【0029】
また、本体部70には、外装固定板金6を支持する際に、第1面61を露出した状態でのみ装着可能となるように、外装固定板金6の係合凹部63と係合する干渉部としての係合凸部73が形成されている。係合凸部73は、第1面61を露出した状態で装着された場合のみ係合凹部63と係合するように形成されており、第2面62を露出した状態で装着しようとすると、外装固定板金6の外縁とぶつかって干渉することで外装固定板金6を支持できないようになっている。つまり、本体部70は、係合凸部73を設けることで外装固定板金6の装着方向を規制して、表裏反転して誤装着されないようにしている。
【0030】
また、本体部70には、外装固定板金6の外縁を支持する支持部74が形成されており、支持部74は、係合凸部73が係合凹部63と係合した場合のみ外装固定板金6の外縁を係止して外装固定板金6を支持するように形成されている。
【0031】
延出部71は、本体部70の支持部74に装着された場合の外装固定板金6と略平行に形成されており、外装固定板金6の外縁から所定距離離間した位置(図8(a)に示すW,X,Y,Z)に外縁が位置するように形成されている。
【0032】
ここで、上述したように、静電気遮断取付けユニット5は、第1背面カバー30を筐体20に取り付ける外装固定ビス32を絶縁する必要がある。そのため、静電気試験基本規格(IEC61000−4−2)やイミュニティ規格(CISPR24/EN55024)などの外部からの静電気に対する規格をクリアする必要がある。これにより、本実施形態においては、延出部71の所定距離W,X,Y,Zとして、静電気試験基本規格やイミュニティ規格に準じた試験おいて静電気が外装固定板金6から回路カバー42に飛ばない距離とされている約10mmを確保している。つまり、所定距離W,X,Y,Zとは、静電気が外装固定板金6から回路カバー42に飛ばない距離をいい、延出部71は、外装固定板金6の外縁からの距離が所定距離W,X,Y,Zになるように形成されている。なお、外装固定板金6の外形を小型化あるいは本体部70の外形を大型化することで外装固定板金6の外縁からの距離が所定距離W,X,Y,Zを満足できれば延出部71を不要とすることも可能である。
【0033】
係止部75は、回路カバー42に形成された取付け孔43の外縁部と係合する係合部75aと、係合部75aが係合する外縁部と反対側の外縁部とスナップフィットにより係合する係合爪75bと、を備えている。静電気遮断部材7は、係合部75aを取付け孔43の外縁部と係合させた状態で係合爪75bを取付け孔43に係合させる(スナップフィットさせる)ことにより、回路カバー42の取付け孔43に着脱自在な状態で取付け可能となる。
【0034】
なお、静電気遮断部材7を構成する絶縁材料(樹脂)としては、熱可塑性樹脂を使用することができ、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂等を使用することができる。
【0035】
以上のような構成を有する第1実施形態に係る画像形成装置1によれば、以下のような効果を奏する。第1実施形態に係る画像形成装置1は、外装固定ビス32を絶縁させた状態で第1背面カバー30を筐体20に取り付け可能な静電気遮断取付けユニット5を備えている。そのため、例えば、静電気が外装固定ビス32に流れた場合においても、静電気遮断取付けユニット5で静電気を遮断する為、回路基板40に静電気が流れることを防止することができる。これにより、回路基板が誤作動したり、故障したりすることを防止することができる。
【0036】
また、背面カバー3を固定する従来の金属製の外装固定ビス32を用いることができるため、製造コストが高くなることを防止することができる。更に、専用ビスを必要としないので取付け時における専用ビスと通常の金属ビスの取り違い誤組み等が生じることを防止することができる。
【0037】
また、金属製の外装固定ビス32を螺合する雌ねじ部60を金属製の外装固定板金6に形成するため、外装固定ビス32の繰り返しの取付け及び取り外しにも耐久させることができると共に、安価に製造することができる。
【0038】
また、静電気遮断取付けユニット5は、静電気遮断部材7を取付け可能な取付け孔43を回路カバー等に形成するスペースを確保できれば、金属製の外装固定ビス32を使用することにより静電気対策が必要となるあらゆる箇所で使用することができる。
【0039】
また、別途、静電気対策用の素子を追加する必要がなくなるため、回路修正等の対策が必要なくなり、効率の低下やコストが高くなることを抑制することができる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置1Aについて、図1及び図2を援用すると共に、図9から図11を参照しながら説明する。第2実施形態に係る画像形成装置1Aは、静電気遮断取付けユニットの静電気遮断部材の形状が第1実施形態と相違する。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と相違する点、即ち、静電気遮断取付けユニット5Aを中心に説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態に係る画像形成装置1と同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。また、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成のものについては、第1実施形態と同様の効果を奏する。図9は、本発明の第2実施形態に係る電子回路ユニット4Aの回路カバー42Aに取り付けられた静電気遮断取付けユニット5Aを示す斜視図である。
【0041】
図1及び図2に示すように、第2実施形態に係る画像形成装置1Aは、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の背面を覆う背面カバー3と、画像形成装置本体2の背面に配設される電子回路ユニット4Aと、を備えている。電子回路ユニット4Aは、回路基板40と、シールド部材41と、回路カバー42Aと、を備えている。図9に示すように、回路カバー42Aは、矩形板状に形成されており、回路基板40と対向配置した状態でシールド部材41に固定される。また、回路カバー42Aには、外縁から切り欠いて形成された取付け部43A(後述の図11(a)参照)が設けられており、取付け部43Aには、静電気遮断取付けユニット5Aが取り付けられる。
【0042】
次に、第2実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Aについて、図10(a)から図11(b)を参照しながら説明する。図10(a)は、静電気遮断取付けユニット5Aの正面図である。図10(b)は、静電気遮断取付けユニット5Aの側面図である。図10(c)は、静電気遮断取付けユニット5Aの背面図である。図10(d)は、静電気遮断取付けユニット5Aの底面図である。図11(a)は、静電気遮断取付けユニット5Aを回路カバー42Aに取り付ける状態を示す斜視図である。図11(b)は、静電気遮断取付けユニット5Aを回路カバー42Aに取り付けた状態を示す斜視図である。
【0043】
図10(a)から図10(d)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Aは、外装固定板金6と、静電気遮断部材7Aと、を備えている。静電気遮断部材7Aは、本体部70と、延出部71と、回路カバー42Aに形成された取付け部43Aの外縁部44A,44Aに係合する係合部75A,75Aと、を備えている。係合部75A,75Aは、延出部71と略平行に本体部70から延出しており、延出部71との間に取付け部43Aの外縁部44A,44Aが嵌挿可能なスライド溝76A,76Aを形成する。
【0044】
図11(a)及び図11(b)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Aは、回路カバー42Aの取付け部43Aの外縁部44A,44Aに沿って延出部71と係合部75A,75Aとにより構成されたスライド溝76A,76Aをスライドさせて装着される。回路カバー42Aに装着された静電気遮断取付けユニット5Aは、その後、回路カバー42Aがシールド部材41に固定されることにより固定される。
【0045】
以上のような構成を有する第2実施形態に係る画像形成装置1Aの静電気遮断取付けユニット5Aによれば、第1実施形態に係る効果に加え、以下のような効果を奏する。第2実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Aは、回路カバー42Aにスライドさせて装着される。そのため、例えば、回路カバー42Aの外縁近傍に取り付ける場合に、取付け孔43を形成することなく、切欠き状の取付け部43Aを形成することにより静電気遮断取付けユニット5Aを装着させることができる。また、例えば、係合爪75b等を設ける必要がなくなるため、簡単な構成で形成することができる。
【0046】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置1Bについて、図1及び図2を援用すると共に、図12から図14を参照しながら説明する。第3実施形態に係る画像形成装置1Bは、静電気遮断取付けユニットの静電気遮断部材の形状が第2実施形態と相違する。そのため、第3実施形態においては、第2実施形態と相違する点、即ち、静電気遮断取付けユニット5Bを中心に説明する。なお、第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態に係る画像形成装置1、1Aと同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。また、第3実施形態において、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成のものについては、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果を奏する。図12は、本発明の第3実施形態に係る電子回路ユニット4Bの回路カバー42Bに取り付けられた静電気遮断取付けユニット5Bを示す斜視図である。
【0047】
図1及び図2に示すように、第3実施形態に係る画像形成装置1Bは、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の背面を覆う背面カバー3と、画像形成装置本体2の背面に配設される電子回路ユニット4Bと、を備えている。電子回路ユニット4Bは、回路基板40と、シールド部材41と、回路カバー42Bと、を備えている。図12に示すように、回路カバー42Bは、矩形板状に形成されており、回路基板40と対向配置した状態でシールド部材41に固定される。回路カバー42Bには、角部を切り欠いて形成された取付け部43B(後述の図14(a)参照)が設けられており、取付け部43Bには、静電気遮断取付けユニット5Bが取り付けられる(後述の図14(b)参照)。
【0048】
次に、第3実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Bについて、図13(a)から図14(b)を参照しながら具体的に説明する。図13(a)は、静電気遮断取付けユニット5Bの正面図である。図13(b)は、静電気遮断取付けユニット5Bの側面図である。図13(c)は、静電気遮断取付けユニット5Bの背面図である。図13(d)は、静電気遮断取付けユニット5Bの底面図である。図14(a)は、静電気遮断取付けユニット5Bを回路カバー42Bに取り付ける状態を示す斜視図である。図14(b)は、静電気遮断取付けユニット5Bを回路カバー42Bに取り付けた状態を示す斜視図である。
【0049】
図13(a)から図13(d)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Bは、外装固定板金6と、静電気遮断部材7Bと、を備えている。静電気遮断部材7Bは、本体部70と、延出部71と、回路カバー42Bに形成された取付け部43Bの外縁部44B,44Bに係合する係合部75Bと、係止部77と、を備えている。係合部75Bは、延出部71と略平行に本体部70から延出しており、延出部71との間に取付け部43Bの外縁部44B,44Bが嵌挿可能なスライド溝76Bを形成する。係止部77は、回路カバー42Bに形成された係止孔45に係止可能に形成されており、スライド溝76Bに沿って回路カバー42Bに装着された静電気遮断部材7Bを係止させる。
【0050】
図14(a)及び図14(b)に示すように、静電気遮断取付けユニット5Bは、延出部71と係合部75B,75Bとにより形成されたスライド溝76B,76Bに、回路カバー42Bの外縁部44B,44Bをスライドさせることにより装着される。そして、係止部77が係止孔45に係止されることにより係止される。回路カバー42Bに装着された静電気遮断取付けユニット5Bは、その後、回路カバー42Bがシールド部材41に固定されることにより固定される。
【0051】
以上のような構成を有する第3実施形態に係る画像形成装置1Bの静電気遮断取付けユニット5Bによれば、第1実施形態及び第2実施形態に係る画像形成装置1,1Aと同様な構成により生じる効果に加え、以下のような効果を奏する。第3実施形態に係る静電気遮断取付けユニット5Bは、回路カバー42Bにスライドさせて装着される。そのため、例えば、回路カバーの外縁近傍に取り付ける場合に、取付け孔43を形成することなく、切欠き状の取付け部43Bを形成することにより静電気遮断取付けユニット5Bを装着させることができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
【0053】
例えば、本実施形態においては、矩形状の延出部71を有する静電気遮断部材7,7A,7Bを用いて説明したが、本発明においてはこれに限定されない。静電気遮断部材7,7A,7Bの延出部71は、円形や楕円形等であってもよい。延出部71は、静電気が外装固定板金6から回路カバー42に飛ばないように形成されていればよい。
【符号の説明】
【0054】
1 画像形成装置(電子機器)
2 画像形成装置本体
3 背面カバー(被固定部材)
4 電子回路ユニット
5 静電気遮断取付けユニット
6 外装固定板金(取付け板金)
7 静電気遮断部材(絶縁部材)
20 筐体
30 第1背面カバー
31 第2背面カバー
32 外装固定ビス(雄ねじ)
40 回路基板
42 回路カバー
43 取付け孔(絶縁部材固定部)
63 係合凹部
70 本体部
71 延出部
72 収容部
73 係合凸部(干渉部)
W,X,Y,Z 所定距離
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被固定部材を筐体に固定する雄ねじを螺合可能な雌ねじ部が形成された取付け板金と、
絶縁材料により形成され、前記取付け板金を支持する絶縁部材と、を備え、
前記取付け板金は前記絶縁部材を介して前記筐体に固定され、前記被固定部材が前記取付け板金の前記雌ねじ部に螺合する前記雄ねじによって前記筐体に固定される、
ことを特徴とする静電気遮断取付けユニット。
【請求項2】
前記絶縁部材は、前記取付け板金の前記雌ねじ部に螺合された前記雄ねじを収容する収容部と、前記取付け板金を支持した状態における前記取付け板金の外縁から所定距離離間した位置に外縁が位置するように形成された延出部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の静電気遮断取付けユニット。
【請求項3】
前記絶縁部材は、スナップフィットによって係合する係合部を有し、前記筐体に形成された絶縁部材固定部に前記係合部にて取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電気遮断取付けユニット。
【請求項4】
前記取付け板金は、表面から裏面に向かって前記雄ねじが螺合するように前記雌ねじが形成されており、
前記絶縁部材は、表裏反転した前記取付け板金と干渉する干渉部を有する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電気遮断取付けユニット。
【請求項5】
電子部品が実装された回路基板を内部に配設された筐体と、
前記筐体に前記雄ねじで取り付けられる前記被固定部材と、
請求項1から4のいずれか1項に記載の静電気遮断取付けユニットと、を備えた、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項1】
被固定部材を筐体に固定する雄ねじを螺合可能な雌ねじ部が形成された取付け板金と、
絶縁材料により形成され、前記取付け板金を支持する絶縁部材と、を備え、
前記取付け板金は前記絶縁部材を介して前記筐体に固定され、前記被固定部材が前記取付け板金の前記雌ねじ部に螺合する前記雄ねじによって前記筐体に固定される、
ことを特徴とする静電気遮断取付けユニット。
【請求項2】
前記絶縁部材は、前記取付け板金の前記雌ねじ部に螺合された前記雄ねじを収容する収容部と、前記取付け板金を支持した状態における前記取付け板金の外縁から所定距離離間した位置に外縁が位置するように形成された延出部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の静電気遮断取付けユニット。
【請求項3】
前記絶縁部材は、スナップフィットによって係合する係合部を有し、前記筐体に形成された絶縁部材固定部に前記係合部にて取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の静電気遮断取付けユニット。
【請求項4】
前記取付け板金は、表面から裏面に向かって前記雄ねじが螺合するように前記雌ねじが形成されており、
前記絶縁部材は、表裏反転した前記取付け板金と干渉する干渉部を有する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の静電気遮断取付けユニット。
【請求項5】
電子部品が実装された回路基板を内部に配設された筐体と、
前記筐体に前記雄ねじで取り付けられる前記被固定部材と、
請求項1から4のいずれか1項に記載の静電気遮断取付けユニットと、を備えた、
ことを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−12471(P2013−12471A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−122275(P2012−122275)
【出願日】平成24年5月29日(2012.5.29)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年5月29日(2012.5.29)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】
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