説明

非接触型ICチップモジュール、ディスク状記録媒体、ディスク状記録媒体の製造方法、および情報処理装置

【課題】ICチップの大きさ、厚みが異なる場合であっても、ICチップの違いを考慮する必要がなく、常に同一形状とすることができ、ICチップを着脱可能で、しかも着脱の容易性と強固な固着という、相反する要求を実現することができるディスク状記録媒体、ディスク状記録媒体の製造方法、および情報処理装置を提供する。
【解決手段】光ディスク200Aは、メイン基板230の一面側とダミー基板210の一面側が接合され、ダミー基板210の第1のセンターホールを形成する内側壁と、ICチップモジュール基板の外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部214および被螺合部222が形成され、ICチップモジュールは、上記ダミー基板の第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触型ICチップモジュール、このICチップモジュールが搭載されるディスク状記録媒体、ディスク状記録媒体の製造方法、および情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、映像などの大容量データを記録可能な記録媒体として、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクが広く普及している。
また、光ディスクとしては、ROM(Read Only Memory)型と呼ばれる再生専用ディスクだけでなく、“Recordable”と呼ばれる追記型ディスクや“ReWritable”と呼ばれる書き換え型ディスクも一般的となっている。
【0003】
この光ディスクは、非常に大量のデータを安価に記録可能であることから、プログラムやデータの記録や頒布の他、音楽ソフトおよび映像ソフトの頒布や、放送内容の録音や録画などの音声データおよび映像データの記録に広く用いられている。
【0004】
一方、端末側のリーダ/ライタとの間において、非接触で情報の受け渡しが可能な非接触型IC(Integrated Circuit)チップは、端末装置との通信時に物理的接触が不要という要因などによって接続開始から接続終了までの処理時間を短くできる。
また、非接触型ICは、高度な相互認証および暗号処理による高いセキュリティを持つといった特徴を有している。
このため、非接触型ICは、電子マネーや交通乗車券、入館証などの用途で普及が進んでいる。
【0005】
そして、このような優れた特徴を持つ非接触型ICチップを、光ディスクの基板上に搭載することが考えられている。
たとえば、2枚のディスク基板のそれぞれに凹部を形成したうえで、ディスク基板を貼り合わせたときにそれぞれの凹部の間に形成される間隙に、ICチップやその送受信用のアンテナを一体のモジュールとして配置した光ディスクが提案されている(特許文献1参照)。
これにより、光ディスクプレーヤにセットして光ディスクにアクセスすることなく、光ディスクの記録内容を確認することができる。
【0006】
光ディスクに非接触通信機能を備えたICチップを搭載する方法としては、ディスク表面にICチップモジュールを貼付する方法や、ディスクに内蔵する方法、あるいは嵌め込みにより固着する方法等が提案されている(たとえば特許文献2〜5参照)。
【特許文献1】特開平9−245381号公報
【特許文献2】特許3882218号公報
【特許文献3】特開平6−309840号公報
【特許文献4】WO 04/015702
【特許文献5】特開平3−112690号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ディスク表面にICチップモジュールを貼付する場合、光ディスクの表面の厚みが不均一となる。
このため、ディスクのドライブへの着脱時にモジュールがディスクから剥がれることや、ドライブの構成部品とディスク上に貼付されたICチップモジュールとが干渉することが懸念された。
【0008】
また、ディスク基板の射出成形時に光ディスク搭載用の領域を形成し、この領域にICチップモジュールを搭載することでICチップ搭載ディスクを製造する場合、使用するICチップの大きさや厚みに応じて、成形するディスク基板の形状を変える必要があり煩雑であった。
【0009】
さらに、ICチップの厚みが厚い場合には、ICチップ搭載部分のディスク基板の厚みが薄くなるためディスク基板の射出成形が困難になり、その部位の基板強度が低下するという問題があった。
【0010】
さらに、接着剤により固着した場合には交換不能である。
また、嵌め込み式の場合にはディスクの記録再生装置への着脱時にディスクからモジュール部が離反しないよう固着に高い信頼性が求められる一方、脱着が容易でなければならないという、相反する要素を求められ、その実現は容易ではなかった。
【0011】
また、ディスクにICチップモジュールを内蔵した場合には、モジュールの故障が発生した場合に、非破壊でモジュールの修理を行うことは困難であり、光学的に記録されたデータに問題がない場合でも、当該ディスクの使用に支障をきたすことがあった。
【0012】
さらに、ICチップモジュールを搭載したディスクは非搭載のディスクよりも必然的に販売価格が高くなる。他方、ICチップモジュールを搭載していないディスクに後からモジュールを追加する場合には前述のディスクからモジュール部が離反するおそれがある。
【0013】
本発明は、ICチップの大きさ、厚みが異なる場合であっても、射出成形するディスク基板側はICチップの違いを考慮する必要がなく、常に同一形状とすることができ、ICチップを着脱可能で、しかも着脱の容易性と強固な固着という、相反する要求を実現することができるディスク状記録媒体、ディスク状記録媒体の製造方法、および情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の観点の非接触型ICチップモジュールは、外周部の側壁に、螺着対象の基体に形成された第1のセンターホールに螺着可能に形成された被螺合部と、第2のセンターホールと、内部に搭載された非接触通信可能なICチップと、上記第2のセンターホールを形成する内側壁に形成され、基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱するための治具の一部が係合可能な被係合部と、を含む。
【0015】
好適には、上記被係合部は、上記第2のセンターホールを形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成され、上記治具の一部が係合可能な少なくとも一つの、好適には1対の溝により形成されている。
【0016】
本発明の第2の観点のディスク状記録媒体は、外周側に位置し、第1のセンターホールが形成されたダミー基板と、上記ダミー基板の内周側の上記第1のセンターホールに配置可能で、第2のセンターホールが形成され、その外周径が上記ダミー基板の上記第1のセンターホールの径と概同一で、非接触通信可能なICチップをその内部に搭載したICチップモジュール基板と、第3のセンターホールが形成され、記録層を有するメイン基板と、を有し、上記メイン基板の一面側と上記ダミー基板の一面側が接合され、上記ダミー基板の上記第1のセンターホールを形成する内側壁と、上記ICチップモジュールの外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部および被螺合部が形成され、上記ICチップモジュールは、上記ダミー基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である。
【0017】
好適には、上記第1センターホールの径は上記第2のセンターホールおよび上記第3のセンターホールの径より大きい。
【0018】
好適には、上記ICチップモジュール基板は、上記第2のセンターホールを形成する内側壁に形成され、基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱するための治具の一部が係合可能な被係合部を有する。
【0019】
好適には、上記被係合部は、上記第2のセンターホールを形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成され、上記治具の一部が係合可能な少なくとも一つの、好適には1対の溝により形成されている。
【0020】
好適には、上記ICチップモジュール基板の厚さが、上記ダミー基板の厚さより薄く設定されている。
【0021】
好適には、上記メイン基板の記録層は、上記ICチップモジュール基板内のアンテナが形成された領域の外周部より外周側に形成されている。
【0022】
本発明の第3の観点のディスク状記録媒体は、記録層を含み、記録層の非形成領域側面に第1のセンターホールが形成されたメイン基板と、上記メイン基板の内周側の上記第1のセンターホールに配置可能で、第2のセンターホールが形成され、その外周径が上記第1のセンターホールの径と概同一で、非接触通信可能なICチップをその内部に搭載したICチップモジュール基板と、を有し、上記メイン基板には上記第2のセンターホールと略同径の第3のセンターホールが形成され、上記メイン基板の上記第1のセンターホールを形成する内側壁と、上記ICチップモジュール基板の外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部および被螺合部が形成され、上記ICチップモジュールは、上記メイン基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である。
【0023】
本発明の第4の観点のディスク状記録媒体の製造方法は、ダミー基板の第1のセンターホールを形成する内側壁に螺合部を形成するステップと、上記ICチップモジュール基板の外周部側壁に上記ダミー基板の螺合部と螺合可能な被螺合部を形成するステップと、上記ダミー基板と記録装置を含み第3のセンターホールが形成された上記メイン基板を貼り合わせるステップと、上記ICチップモジュール基板の被螺合部を上記ダミー基板の螺合部に螺着して当該ICチップモジュールをダミー基板に装着する。
【0024】
好適には、ディスク状媒体上のデータ記録方向と、螺合時にICチップモジュールをディスクに対して回転させる方向とを同一にするよう射出成形基板側ネジ山、ICチップモジュール側ネジ山を各々形成する。
【0025】
本発明の第5の観点の情報処理装置は、ディスク状記録媒体を駆動するディスク駆動装置と、非接触通信機能を含むICチップモジュールとの通信機能を有し、上記ディスク駆動装置にセットされるディスク状記録媒体または近接配置されるディスク状記録媒体と非接触通信を行う通信装置と、有し、上記ディスク状記録媒体は、外周側に位置し、第1のセンターホールが形成されたダミー基板と、上記ダミー基板の内周側の上記第1のセンターホールに配置可能で、第2のセンターホールが形成され、その外周径が上記ダミー基板の上記第1のセンターホールの径と概同一で、非接触通信可能なICチップをその内部に搭載したICチップモジュール基板と、第3のセンターホールが形成され、記録層を有するメイン基板と、を有し、上記メイン基板の一面側と上記ダミー基板の一面側が接合され、上記ダミー基板の上記第1のセンターホールを形成する内側壁と、上記ICチップモジュールの外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部および被螺合部が形成され、上記ICチップモジュールは、上記ダミー基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である。
【0026】
本発明によれば、ICチップモジュール基板の被螺合部が、メイン基板に貼り合わされたダミー基板の螺合部に螺着されて、ICチップモジュール基板がダミー基板に装着される。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、ICチップの大きさ、厚みが異なる場合であっても、射出成形により形成されるメイン基板、ダミー基板に関してはICチップの違いを考慮する必要がなく、常に同一形状とすることができる。
また、本発明によれば、ICチップを着脱可能で、しかも着脱の容易性と強固な固着という、相反する要求を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて詳細に説明する。
【0029】
図1は、本実施形態に係るディスク状記録媒体に対応した情報処理装置の構成例を示すブロック部である。
【0030】
本情報処理装置100は、光ディスク200に搭載されている非接触型ICチップモジュール10の情報の読み取り、書き込みが可能なリーダ/ライタ機能、および光ディスク200に対する情報の記録再生機能を有する。
【0031】
情報処理装置100は、通信装置としてのリーダ/ライタ部310、ディスク駆動装置としての光ディスクドライブ部320、および中央制御部330を有する非接触通信およびディスク駆動装置300、およびデータ処理系400を含んで構成されている。
【0032】
リーダ/ライタ部310は、リーダ/ライタ制御部311、内部通信用アンテナ312、および外部通信用アンテナ313を有する。
リーダ/ライタ部310は、光ディスクドライブ部320にセットされる、あるいは情報処理装置100の外部に非接触でまたは接触させるように近接して配置される光ディスク200のICチップモジュール10に対する情報の読み取り、書き込み制御を行う。
リーダ/ライタ部310は、内部通信用アンテナ312を通して光ディスクドライブ部320にセットされる光ディスク200のICチップモジュール10に対する情報の読み取り、書き込み制御を行う。
リーダ/ライタ部310は、外部通信用アンテナ313を通じて情報処理装置100の外部に非接触でまたは接触させるように近接して配置される光ディスク200のICチップモジュール10に対する情報の読み取り、書き込み制御を行う。
リーダ/ライタ部310は、ICチップモジュール10から読み出した情報を中央制御部330に出力し、ICチップモジュールに書き込む情報を中央制御部330から受け取る。
【0033】
ディスク駆動装置320は、駆動モータ321、モータ駆動回路322、信号リード/ライト部323、信号処理部324、記録制御回路325、トレイ駆動回路326、およびドライブ制御部327を有する。
【0034】
信号リード/ライト部323は、光ヘッド等を含み、ドライブ制御部327の制御に応じて光ディスク200に対するアクセス、すなわち情報の再生、書き込みを行う。
ドライブ制御部327は、中央制御部330の制御データ、信号処理部324の再生データに基づいて、モータ駆動回路322、記録制御回路325、ディスクトレイを駆動するトレイ駆動回路236を制御する。
【0035】
データ処理系400は、放送受信部401、中央演算処理装置(CPU)402、メインメモリ403、インタフェース部404、画像処理部405、ハードディスク装置部406、外部インタフェース部407、画像出力部408、ネットワークインタフェース(I/F)部409、および共有バス410を有する。
【0036】
放送受信部401、CPU402、メインメモリ403、インタフェース部404、画像処理部405、ハードディスク装置部406、外部インタフェース407、画像出力部408、ネットワークインタフェース部409は共有バス410に接続されている。そして、それぞれがメモリマップドI/OとしてCPU402からアクセス可能となっている。
たとえば放送受信部401でテレビジョン放送を受信すると、割り込み信号が発生しCPU402に伝達され、メインメモリ403に格納された処理プログラムによりCPU402が画像出力部408に転送し、テレビジョン420等に映像が表示される。
【0037】
また、データ処理系400は、インタフェース部404を通してディスク駆動装置300の中央制御部330と通信し、リーダ/ライタ機能やディスク記録、再生機能の制御指示等を行う。
データ処理系400は、外部インタフェース部407のたとえばUSB端子に接続されるカムコーダ430のデータの授受を行う。
【0038】
以上、本実施形態に係る情報処理装置100の概要について説明した。
以下に、本実施形態に係る光ディスクの構成およびその製造方法等について説明する。
【0039】
本実施形態に係る光ディスク200は、CDやDVD、HD−DVD(High Definition Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc,ソニー株式会社の登録商標)などの光ディスク媒体に対応する、以下のような構造を有している。
【0040】
<第1構成例>
図2(A−1)〜(D−2)は、非接触型ICチップモジュールが搭載された光ディスクの第1の構成例を示す図である。
図2(A−1)はダミー基板の簡略断面図を示し、図2(A−2)はダミー基板の上面図を示している。
図2(B−1)はメイン基板の簡略断面図を示し、図2(B−2)はメイン基板の上面図を示している。
図2(C−1)はICチップモジュールの斜視図を示し、図2(C−2)はICチップモジュールの上面図を示している。
図2(D−1)は製造後の光ディスク200Aの簡略断面図を示し、図2(D−2)は上面図を示している。
【0041】
図2の光ディスク200Aは、ICチップモジュール搭載ブルーレイディスクの構成例である。
【0042】
この光ディスク200Aは、外周側に位置するダミー基板210、ダミー基板210の内周側に配置可能で、その外周径がダミー基板210の内周径と概同一で、電気回路をその内部に搭載したICチップモジュール基板220、およびメイン基板230とを有する。
本実施形態においては、メイン基板230とダミー基板210は外周径が略同一に設定されている。その外周径は、たとえば120mmに設定される。
メイン基板230の一面側231とダミー基板210の一面側211が接着層240で貼り合わされている。
そして、メイン基板230は、図1の信号リード/ライト部323によりレーザ光が照射される他面232側に記録層233が形成され、この記録層233を保護するように保護層234が形成されている。
【0043】
ダミー基板210は、第1センターホール212が形成され、ICチップモジュール基板220は第2センターホール221が形成され、メイン基板230は、第3センターホール235が形成されている。
本実施形態においては、ICチップモジュール基板220の外周径がダミー基板210第1センターホール212の径と略同一に設定されている。これらの径はたとえば35mmに設定される。
【0044】
ダミー基板210の第1のセンターホール212を形成する内側壁213と、ICチップモジュールの外周部側壁222とに、互いに螺合可能な螺合部214および被螺合部222が形成されている。そして、ICチップモジュール基板220は、ダミー基板210の第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である。
【0045】
図3は、ダミー基板210の螺合部214とICチップモジュール基板220の被螺合部222との螺合関係を模式的に示している。
図3に示すように、螺合部位214および被螺合部222には、互いに螺着可能なねじ山およびねじ溝が形成されている。
図3(A)は螺合前の状態を、図3(B)は螺合後の状態を示している。
【0046】
このダミー基板210の第1センターホール212の径は、ICチップモジュール基板220第2のセンターホール221およびメイン基板230の第3のセンターホール235の径より大きい。
本実施形態においては、ICチップモジュール基板220の第2のセンターホール221およびメイン基板230の第3のセンターホール235の径は略同一に設定されている。これらの径はたとえば15mmに設定される。
【0047】
また、本実施形態においては、メイン基板230の記録層233は、ICチップモジュール基板220内のアンテナ形成領域の半径方向の外周部より外周側に形成されている。
これにより、光ディスク装置100は、ICチップモジュール10に対するアクセス時に、導電性材料で形成された記録膜近傍に誘起される電磁波等の影響を受けることなく、情報の読み出し、書き込みが可能となっている。
【0048】
本実施形態においては、ダミー基板210およびICチップモジュール基板220の厚さが略同一の厚さに設定されている。それらの厚さは、たとえば0.52mmに設定される。
これにより、光ディスク200Aは凹凸のない平坦な外周面を実現することができる。
また、メイン基板230の厚さは、たとえば0.65mmに設定される。
接着層240の厚さは0.03mm程度となる。
よって、光ディスク200Aの全体の厚さは1.2mm程度に設定される。
【0049】
なお、ICチップモジュール基板220の厚さは、ダミー基板210の厚さより若干薄くして設定してもよい。
取替え可能なICチップモジュール基板220は、多数製造されることから、その厚さを十分に管理して製造したとしても、若干の誤差がでることを完全に回避することは困難である。
ICチップモジュール基板220の被螺合部222をダミー基板210の螺合部214に強固に螺着した場合であっても、ICチップモジュール基板220の一部がダミー基板210の面から若干はみ出す可能性がある。
そこで、上述したようにICチップモジュール基板220の厚さを、ダミー基板210の厚さより若干薄くして設定することにより、螺合関係をこの誤差分に応じて調整することが可能となる。その結果、ICチップモジュール基板220の一部がダミー基板210の面から若干はみ出すことを容易に回避することができる。
【0050】
次に、図2の光ディスク200Aの製造方法について説明する。
図4(A)〜(E)および図5(A),(B)は、図2の光ディスク200Aの製造方法について説明するための図である。
【0051】
まず、図4(A)に示すように、ノズル250を通して、メイン基板230の一面側231に紫外線硬化樹脂を滴下する。なお、メイン基板230は別工程により、射出成形後に反射層、記録層233、保護層234が成形される。
次に、図4(B)に示すように、滴下した紫外線硬化樹脂をスピンコートにより塗布する。
次に、図4(C)および図5(A)に示すように、真空中で、メイン基板、ダミー基板各々の外径で位置を規制し相互に貼りあわせ、紫外線を照射することで固着させる。
ここで、次の方法を採用することも可能である。
すなわち、ICチップモジュール基板220をあらかじめダミー基板に途中まで螺合させておき、センターホール235,221で位置を規制する。そして、メイン基板230とICチップモジュール基板220を貼りあわせたうえで、樹脂を硬化させた後に完全に螺合させるようにしてもよい。
次に、図4(D)および図5(B)に示すように、ICチップモジュール基板220の被螺合部222を、メイン基板230に貼り合わされたダミー基板210の螺合部214に螺着させて、ICチップモジュール基板220をダミー基板210に装着する。
これにより、図4(E)に示すように、光ディスク200Aの製造が完了する。
【0052】
このようにダミー基板210に螺着されたICチップモジュール基板220を逆回転させてとりはずし、さらには他のICチップモジュール基板と交換することができる。
この場合、操作性よく強固に螺着させ、あるいは簡単に螺着状態を解除するには専用治具を用いることが望ましい。
【0053】
図6は、治具を用いて螺合および螺合状態の解除を行う構成例を説明するための図である。
【0054】
この場合、ICチップモジュール基板220Aは、第2のセンターホール221を形成する内側壁に形成され、基板の第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱するための治具の一部が係合可能な被係合部223が形成されている。
この被係合部223は、第2のセンターホール221を形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成される。そして、被係合部223は、治具の一部が係合可能な少なくとも一つの、好適には1対の溝、図6では180度位置がずれた2つの溝233−1,233−2により形成されている。
【0055】
治具500は、一端部が接続され、他端部にかけて広がる弾性を有する把持子510,520と、把持子510,520の他端部が外側に屈曲させた屈曲部511,512と、各屈曲部511,512の外先端部に形成された突起部512,522とを有する。
治具500は、先端部(他端部)を、把持子510,520を狭めた状態でICチップモジュール基板220のセンターホール221内に挿入し、その狭める力を緩めて、突起部512,522を、被係合部223−1,223−2に挿入する(係合させる)。
この状態で治具500に所定方向に回転力を与えることにより、ICチップモジュール基板220をダミー基板210に装着し、あるいはダミー基板210に螺着されたICチップモジュール基板220を逆回転させてとりはずすることが容易に実施できる。
したがって、この構成を採用することにより、他のICチップモジュール基板と交換することを容易に実施できる。
【0056】
図7は、ICチップモジュールの自在交換を模式的に示す図である。
【0057】
この例では、2つのICチップモジュール基板の例を示している。
第1のICチップモジュール基板220−1は、搭載されたICチップの通信周波数が13.56MHzである。
第2のICチップモジュール基板220−2は、搭載されたICチップの通信周波数が2.45GHzである。
このように、光学的に記載された情報はそのままに、搭載するICチップを様々な規格に準拠したものへと交換することが可能である。
【0058】
ここで、ダミー基板210の螺合部214に形成方法の一例を示す。
図8は(A),(B)は、ダミー基板210の螺合部214に形成方法の一例を説明するための図である。
【0059】
この例では、ネジ山型支持体内部600にヒーターを内蔵し、射出成形によりφ120mmの基板を形成して35mmの中心穴を打ち抜く。
その後、基板を構成する樹脂のガラス転移温度以上の温度にネジ山型610を保つことにより、ダミー基板の内周部壁面にネジ山を転写形成する。
【0060】
次に、被螺合部付きICチップモジュール基板220の形成方法の一例について説明する。
図9(A),(B)は、被螺合部付きICチップモジュール基板220の形成方法の第1例について説明するための図である。
【0061】
ICチップ10が搭載された基板700とねじ溝の基本単位を外周に形成した基板710とを対向させ、その間に、スペーサモジュールの積層によるモジュール形成において、各スペーサ720,730を積層する。
スペーサ相互の位置合わせマーカーを設けることで、積層におけるズレを防ぐことができるとともに、積層後に位置合わせマーカーがモジュールをディスクに対して脱着する際に治具を装着する溝として機能する。
図9(A)のXで示すように、モジュールの内部に位置する基板のセンターホール径の一部を部分的に最外部に位置する基板のそれよりも大きくする。
そして、図9(B)のYで示すように、各基板積層時の位置合わせとなるとともに、積層後はICチップモジュール基板220をディスクに対して着脱する際に使用する治具と嵌合する溝となる。
マーカーに従って積層される基板外周のネジ溝が連続するように配置し、接着剤で固着する。
【0062】
図10(A)〜(D)は、図9の基板710,700,スペーサ720,730の平面図であって、連続したネジ溝の形成方法について説明するための図である。
図10(A)が基板710の平面図、図10(B)がスペーサ720の平面図、図10(C)がスペーサ730の平面図、図10(D)が基板700の平面図である。
基本的に、図9は、図10(A)の破線Cにおける断面図である。
【0063】
基板700には、リング状にアンテナパターン7001が形成され、ICチップ7002およびキャパシタ等の付加部品7003が略180度をもって対向するにように配置されている。
この例では、ICチップ7002の高さは、付加部品7003より高く、図9(B)に示すように、各基板およびスペーサを密着させた場合には、ICチップ7002の頂部は、スペーサ730のみならず、スペーサ720にまで達する。一方、付加部品7003の頂部は、スペーサ730まででスペーサ720にまでは達しない。
したがって、スペーサ730およびスペーサ720には、ICチップ7002を挿通し収容するための収容孔7301,7201がそれぞれ形成されている。
また、スペーサ730には、付加部品7003を挿通し収容するための収容孔7302がそれぞれ形成されている。
そして、スペーサ730および720には、互いに空間的に重なるように、治具500に対する被係合部7303,7304、7202,7303が形成されている。
【0064】
図9(A)のX、図10(A)〜(C)で示すように、モジュールの内部に位置する基板のセンターホール径の一部を部分的に最外部に位置する基板のそれよりも大きくする。
基板710およびスペーサ720,730は基本的に同一形状の基板で、側面にネジ溝が形成されている。
これらを所定の角度だけずらして積層し、紫外線硬化性樹脂などで接合することで、連続したネジ溝の形成が可能となっている。
【0065】
次に、光ディスクの第2の構成例について説明する。
【0066】
<第2構成例>
図11(A−1)〜(C−2)は、非接触型ICチップモジュールが搭載された光ディスクの第2の構成例を示す図である。
図11(A−1)はメイン基板の簡略断面図を示し、図11(A−2)はメイン基板の上面図を示している。
図11(B−1)はICチップモジュールの斜視図を示し、図11(B−2)はICチップモジュールの上面図を示している。
図11(C−1)は製造後の光ディスク200Bの簡略断面図を示し、図11(C−2)は上面図を示している。
【0067】
図11の光ディスク200Bは、ICチップモジュール搭載ブルーレイディスクの構成例である。
なお、以下の説明では理解を容易にするために図2と同一構成、機能を有する部分は同一符号をもって表す。
【0068】
この光ディスク200Bは、外周側に位置するダミー基板210を設けずに、メイン基板自体に第1のセンターホール212、第3のセンターホール235が形成されている。
そして、第1のセンターホール212を形成するメイン基板230Bの内側壁に螺合部214が形成されている。
また、ICチップモジュール基板220Bは、図6と同様に、治具を使用可能なように、被係合部223が形成されている。
【0069】
次に、図11の光ディスク200Bの製造方法について説明する。
図12(A)〜(C)は、図11の光ディスク200Bの製造方法について説明するための図である。
【0070】
まず、図12(A)に示すように、螺合部214が形成された基板230Bを射出成形し、記録層、反射層、保護層234を形成する。
次に、図12(B)に示すように、ICチップモジュール基板220の被螺合部222を、メイン基板230の螺合部214に螺着させて、ICチップモジュール基板220をダミー基板210に装着する。
これにより、図12(C)に示すように、光ディスク200Bの製造が完了する。
【0071】
図13は、第2の構成例の場合のICチップモジュールの自在交換を模式的に示す図である。
【0072】
図13の例では、ICチップを搭載しないダミーモジュール220−11、通信規格AのICチップ搭載モジュール220−12、通信規格BのICチップ搭載モジュール220−13、および通信規格CのICチップ搭載モジュール220−14を交換可能であることを示している。
【0073】
このように、機能の異なるモジュールに換装することで、異なる機能のICチップモジュール搭載ディスク状記録媒体を実現することができる。
ユーザはICチップのないダミーモジュール搭載ディスク220−11が装着された状態のディスクを購入し、必要に応じて追加で購入した機能モジュールと換装することが可能となる。
【0074】
なお、ディスク状媒体上のデータ記録方向と、螺合時にICチップモジュール200をディスクに対して回転させる方向とを同一にするよう射出成形基板側ネジ山、ICチップモジュール側ネジ山を各々形成する必要がある。
ここで、ICチップモジュール基板220の螺合方向とディスクデータの記録方向との関係について説明する。
【0075】
図14(A)および(B)は、ICチップモジュール基板220の螺合方向とディスクデータの記録方向との関係について説明するための図である。
図14(A)は、ディスクデータが光学的記録再生時に、ピックアップに対して反時計回りに回転するディスクの場合を示す。
図14(B)は、ディスクデータが光学的記録再生時に、ピックアップに対して反時計回りに回転するディスクの場合を示す。
【0076】
図14(A)の例では、図1の信号リード/ライト部323に含まれる光ヘッド(ピックアップ)に対して光ディスク200の回転方向が時計回りの場合、データ記録方向は反時計回りに規定される。
この場合、螺合時のICチップモジュール220の光ディスク200に対する回転方向は反時計回りとなる。
【0077】
図14(B)の例では、図1の信号リード/ライト部323に含まれる光ヘッド(ピックアップ)に対して光ディスク200の回転方向が反時計回りの場合、データ記録方向は時計回りに規定される。
そして、螺合時のICチップモジュール220の光ディスク200に対する回転方向は時計回りとなる。
【0078】
これにより、ドライブ内で光学的記録再生を行う際に、ICチップ搭載モジュールがチャッキングプレートなどでスピンドルに固定する方向の力を付与された場合であっても、ディスクから緩み難くすることが可能となる。
【0079】
以上のように、本実施形態においては、光ディスク200Bのダミー基板210と200Bのメイン基板230Bとは、ICチップモジュール基板220とディスクの半径方向においては重ならないように構成される。外周側に位置するダミー基板210およびメイン基板230Bの内周径と、内周側に位置するICチップモジュール基板220の外周径とが概同一に設定される。
これら2つの基板を組み合わせることで、記録層を保持するメイン基板230と相対するダミー基板210を構成し、螺合部214を形成する。あるいはダミー基板なしにメイン基板に螺合部214を形成する。
そして、ICチップモジュール基板220の被螺合部222を螺合部214に螺合することにより、ディスクの形状規格を満たすICチップ搭載ディスク状記録媒体を容易に形成可能となる。
組合せてなるダミー基板210側の外周側基板は通常の光ディスク同様に射出成形により容易に製造可能である。
また、所望の厚みを満たしかつ表面が平坦なモジュールを形成可能である。
【0080】
また、ユーザが必要に応じて、自ら所有するディスクに自由にICチップモジュールを着脱することを可能とするものである。
ユーザは個々の光ディスクとICチップモジュールを1対1で紐つけて利用することが可能であると同時に、あるディスクに搭載していたICモジュールを別のディスクへ付け替えて使用するといったことも可能となる。
【0081】
なお、光ディスク200に設けられる非接触型ICチップモジュール10は、リーダ/ライタ制御部311との間で送受信する信号の変復調回路や制御回路、不揮発性記憶媒体などから構成される。
ここでは一例として、非接触型ICチップモジュール10はリーダ/ライタ制御部311との間で電磁波を使用して通信する。
この非接触型ICチップモジュール10はバッテリを持たず、リーダ/ライタ制御部311側から供給される電磁波から電磁誘導によって動作電力を得るものとする。
【0082】
図15は、非接触型ICチップモジュール10の構成例を示す図である。
【0083】
非接触型ICチップモジュール10は、アンテナコイル11、同調回路12、およびICチップ13を有する。
リーダ/ライタ制御部311側と電磁波を送受信するためのスパイラル状のアンテナコイル11は、同調回路12を介してICチップ13と接続される。
同調回路12は、リーダ/ライタ制御部311の同調回路と同様に通信周波数に対するインピーダンス整合を調整する機能を有する。
【0084】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
RFID(Radio Frequency Identification)モジュール等で使用するICチップモジュール220の大きさ、厚みが異なる場合であっても、以下のような利点がある。
RFIDモジュール外形を同一とすることで、ICチップの違いによらず、RFIDモジュール基板以外の基板はICチップの違いを考慮する必要がなく、常に同一形状とすることができる。このため、光記録領域が同一で、搭載されたICチップの異なるディスク状記録媒体の製造が容易となる。
射出成形により形成される各基板は概均一な厚みで形成されるため、成形が容易かつ高強度表面が平坦でない基板や厚みの異なる基板を相互に貼りあわせる場合と比較して、貼りあわせ工程が容易となる。
【0085】
そして、ディスクの固着方法として、組合せる2つの基板に相互に嵌合するネジ溝を形成し、外周側基板のセンターホール部へICチップモジュール基板をネジとしてねじり込むにことにより強固な固着を実現するものである。
また、ICチップモジュール基板のセンターホールがディスクのセンターホールの一部を兼ねる構成を取り、かつモジュールのセンターホール部にモジュールの脱着を容易とするための治具を容易に装着可能とする部位を設けることにより、着脱の容易性と強固な固着という、相反する要求を実現する。
すなわち、ユーザが必要に応じて、自ら所有するディスクに自由にRFIDモジュール等を着脱することを可能とする。
これにより、ユーザは個々の光ディスクとRFIDモジュールを1対1で紐つけて利用することが可能であると同時に、あるディスクに搭載していたRFIDモジュールを別のディスクへ付け替えて使用するといったことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本実施形態に係るディスク状記録媒体に対応した情報処理装置の構成例を示すブロック部である。
【図2】非接触型ICチップモジュールが搭載された光ディスクの第1の構成例を示す図である。
【図3】ダミー基板の螺合部とICチップモジュール基板の被螺合部との螺合関係を模式的に示す図である。
【図4】図2の光ディスクの製造方法について説明するための第1図である。
【図5】図2の光ディスクの製造方法について説明するための第2図である。
【図6】治具を用いて螺合および螺合状態の解除を行う構成例を説明するための図である。
【図7】ICチップモジュールの自在交換を模式的に示す図である。
【図8】ダミー基板の螺合部に形成方法の一例を説明するための図である。
【図9】被螺合部付きICチップモジュール基板の形成方法の一例について説明するための図である。
【図10】図9の基板、スペーサの平面図であって、連続したネジ溝の形成方法について説明するための図である。
【図11】非接触型ICチップモジュールが搭載された光ディスクの第2の構成例を示す図である。
【図12】図11の光ディスクの製造方法について説明するための図である。
【図13】第2の構成例の場合のICチップモジュールの自在交換を模式的に示す図である。
【図14】ICチップモジュール基板の螺合方向とディスクデータの記録方向との関係について説明するための図である。
【図15】非接触型ICチップモジュールの構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0087】
100・・・情報処理装置、200,200A,200B・・・光ディスク、210・・・ダミー基板、214・・・被螺合部、220・・・ICチップモジュール基板、222・・・螺合部、230,230A,230B・・・メイン基板、300・・・非接触通信およびディスク駆動装置、310・・・通信装置としてのリーダ/ライタ部、320・・・ディスク駆動装置としての光ディスクドライブ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周部の側壁に、螺着対象の基体に形成された第1のセンターホールに螺着可能に形成された被螺合部と、
第2のセンターホールと、
内部に搭載された非接触通信可能なICチップと、
上記第2のセンターホールを形成する内側壁に形成され、基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱するための治具の一部が係合可能な被係合部と、を含む
ディクス形状を有する非接触型ICチップモジュール。
【請求項2】
上記被係合部は、
上記第2のセンターホールを形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成され、上記治具の一部が係合可能な少なくとも一つの溝により形成されている
請求項1記載の非接触型ICチップモジュール。
【請求項3】
上記第2のセンターホールを形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成され、上記治具の一部が係合可能な少なくとも1対の溝により形成されている
請求項1記載の非接触型ICチップモジュール。
【請求項4】
外周側に位置し、第1のセンターホールが形成されたダミー基板と、
上記ダミー基板の内周側の上記第1のセンターホールに配置可能で、第2のセンターホールが形成され、その外周径が上記ダミー基板の上記第1のセンターホールの径と概同一で、非接触通信可能なICチップをその内部に搭載したICチップモジュール基板と、
第3のセンターホールが形成され、記録層を有するメイン基板と、を有し、
上記メイン基板の一面側と上記ダミー基板の一面側が接合され、
上記ダミー基板の上記第1のセンターホールを形成する内側壁と、上記ICチップモジュール基板の外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部および被螺合部が形成され、
上記ICチップモジュール基板は、上記ダミー基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である
ディスク状記録媒体。
【請求項5】
上記第1センターホールの径は上記第2のセンターホールおよび上記第3のセンターホールの径より大きい
請求項4記載のディスク状記録媒体。
【請求項6】
上記ICチップモジュール基板は、
上記第2のセンターホールを形成する内側壁に形成され、基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱するための治具の一部が係合可能な被係合部を有する
請求項4または5記載のディスク状記録媒体。
【請求項7】
上記被係合部は、
上記第2のセンターホールを形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成され、上記治具の一部が係合可能な少なくとも一つの溝により形成されている
請求項6記載のディスク状記録媒体。
【請求項8】
上記被係合部は、
上記第2のセンターホールを形成する内側壁から半径方向でかつ外周方向に向かって形成され、上記治具の一部が係合可能な少なくとも1対の溝により形成されている
請求項6記載のディスク状記録媒体。
【請求項9】
上記ICチップモジュール基板の厚さが、上記ダミー基板の厚さより薄く設定されている
請求項4から8のいずれか一に記載のディスク状記録媒体。
【請求項10】
上記メイン基板の記録層は、
上記ICチップモジュール基板内のアンテナが形成された領域の外周部より外周側に形成されている
請求項4から9のいずれか一に記載のディスク状記録媒体。
【請求項11】
記録層を含み、記録層の非形成領域側面に第1のセンターホールが形成されたメイン基板と、
上記メイン基板の内周側の上記第1のセンターホールに配置可能で、第2のセンターホールが形成され、その外周径が上記第1のセンターホールの径と概同一で、非接触通信可能なICチップをその内部に搭載したICチップモジュール基板と、を有し、
さらに上記メイン基板には上記第2のセンターホールと略同径の第3のセンターホールが形成され、
上記メイン基板の上記第1のセンターホールを形成する内側壁と、上記ICチップモジュール基板の外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部および被螺合部が形成され、
上記ICチップモジュールは、上記メイン基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である
ディスク状記録媒体。
【請求項12】
ダミー基板の第1のセンターホールを形成する内側壁に螺合部を形成するステップと、
上記ICチップモジュール基板の外周部側壁に上記ダミー基板の螺合部と螺合可能な被螺合部を形成するステップと、
上記ダミー基板と記録装置を含み第3のセンターホールが形成された上記メイン基板を貼り合わせるステップと、
上記ICチップモジュール基板の被螺合部を上記ダミー基板の螺合部に螺着して当該ICチップモジュールをダミー基板に装着する
ディスク状記録媒体の製造方法。
【請求項13】
ディスク状媒体上のデータ記録方向と、螺合時にICチップモジュールをディスクに対して回転させる方向とを同一にするよう射出成形基板側ネジ山、ICチップモジュール側ネジ山を各々形成する
請求項12記載のディスク状記録媒体の製造方法。
【請求項14】
ディスク状記録媒体を駆動するディスク駆動装置と、
非接触通信機能を含むICチップモジュールとの通信機能を有し、上記ディスク駆動装置にセットされるディスク状記録媒体または近接配置されるディスク状記録媒体と非接触通信を行う通信装置と、有し、
上記ディスク状記録媒体は、
外周側に位置し、第1のセンターホールが形成されたダミー基板と、
上記ダミー基板の内周側の上記第1のセンターホールに配置可能で、第2のセンターホールが形成され、その外周径が上記ダミー基板の上記第1のセンターホールの径と概同一で、非接触通信可能なICチップをその内部に搭載したICチップモジュール基板と、
第3のセンターホールが形成され、記録層を有するメイン基板と、を有し、
上記メイン基板の一面側と上記ダミー基板の一面側が接合され、
上記ダミー基板の上記第1のセンターホールを形成する内側壁と、上記ICチップモジュール基板の外周部側壁とに、互いに螺合可能な螺合部および被螺合部が形成され、
上記ICチップモジュールは、上記ダミー基板の上記第1のセンターホール部に螺合関係をもって着脱可能である
情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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