説明

非接触給電システム

【課題】簡単な構造及び制御で消費電力を削減することが可能である非接触給電システムを提供する。
【解決手段】交流電源4により交流電力が供給される給電線40から非接触で受電してモータ24に給電する非接触給電装置7を備える非接触給電システムにおいて、低電力消費状態では、交流電源4から給電線40に対して、第1電流及び該第1電流より低い第2電流を交互に供給するように制御する電源制御部43を備える。前記非接触給電装置7は、給電線40から非接触で受電した電力を蓄積し、低電力消費状態のとき負荷に給電する蓄電器6を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電力が流れる給電線から非接触で受電して負荷に給電する非接触給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、走行用のレールに沿って搬送物を搬送する搬送システムは、工場内又は倉庫内において広く用いられており、レールに沿って設けられた給電線を介して搬送車に搭載した走行用のモータ又は搬送物の積み下ろし装置等の負荷に電力を供給している。電力の供給には、搬送車に設けた受電コイルを給電線から非接触の状態で給電線に対向して配置し、高周波電源設備から給電線に流れる交流電流により発生する誘導起電力を利用している。
【0003】
近年では、地球環境の保護及びエネルギー資源の節約等の観点から、消費電力を削減できる搬送システムが望まれている。例えば、特許文献1には、走行軌道上を移動する移動体に対して非接触で電力を供給する非接触給電システムが提案されている。該非接触給電システムは、入力された搬送指示に従って移動体を走行させる制御、および電源の状態の制御を実行するコントローラを備え、コントローラにて、搬送指示が所定の期間以上入力されないときに前記電源の出力を停止させる。これにより、移動体が動作していない期間に給電線で無駄に消費される電力が抑えられる。
【0004】
また、特許文献2には、電線から受電した電力と負荷からの回生電力とを蓄電すると共に、負荷に電力を供給する蓄電ユニットを設ける非接触給電システムが提案されている。該非接触給電システムは、蓄電ユニットの蓄電量と負荷の所要エネルギーとを把握すると共に、蓄電ユニットの蓄電量により負荷の所要エネルギーをまかなう際に、電源から非接触給電線への給電を停止するための制御手段を設ける。これにより、非接触給電線を流れる電流のジュール熱による消費電力を減らすことが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−131094号公報
【特許文献2】特開2011−111268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のシステムは、搬送指示が所定の期間以上入力されないときに電源の出力を停止させるものであり、給電線に流す電流の供給は、負荷の状態が考慮されていないため、給電線に対して供給する電流は、負荷の状態に関わらず、例えば待機状態、軽負荷状態などの低電力消費状態でも、定電流を流し続けるため、無駄な電力が消費され、電力損失が大きくなるという問題があった。また、移動体に対する給電は給電線を通じて行われ、給電線が長いため、給電線で発生する固定損失が生じ、電力損失が大きくなるという問題があった。
【0007】
特許文献2のシステムは、蓄電ユニットの蓄電量により負荷の所要エネルギーをまかなう際に、電源から非接触給電線への給電を停止するものであるが、非接触給電装置側に、蓄電ユニットの電圧及び電流を監視する手段が必要となるため、システムの構造及びその制御が複雑化するという問題があった。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、例えば待機状態、軽負荷状態などの低電力消費状態において、蓄電器にて負荷に電力を供給するとともに、給電線に流す電流を制御することにより、消費電力を削減することが可能である非接触給電システムを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明の他の目的は、例えば待機状態、軽負荷状態などの低電力消費状態において、時間に基づいて電源から給電線に供給する電流を制御することにより、簡単な構造で消費電力を削減することが可能である非接触給電システムを提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、軽負荷状態又は待機状態において、給電線に流れる電流を徐々に上昇させることにより、寿命が長く、構造が簡素化される非接触給電システムを提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、蓄電器としてキャパシタを用いることにより、急速充放電が可能で、蓄電容量が大きく、構造が小型化される非接触給電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1発明に係る非接触給電システムは、電源により交流電力が供給される給電線から非接触で受電して負荷に給電する非接触給電装置を備える非接触給電システムにおいて、前記非接触給電装置は、給電線から非接触で受電した電力を蓄電し、前記負荷に給電する蓄電器を備え、負荷の消費電力が所定電力より低い場合、前記電源から前記給電線に対して、第1電流及び該第1電流より低い第2電流を交互に供給するように制御する制御手段を備えることを特徴とする。
【0013】
第1発明にあっては、給電線から非接触で受電した電力を蓄電器に蓄電し、負荷の消費電力が所定電力より低い場合、蓄電器からの放電により負荷に電力を供給する。この蓄電器が電力を供給する期間では、電源から負荷に電力を供給しないので、給電線の抵抗による損失と、給電線及びその周辺部材による誘導損失とが減少される。また、負荷の消費電力が所定電力より低い場合、電源から給電線に対して、第1電流及び該第1電流より低い第2電流を交互に供給することにより、電源が出力する電流が減少されるので、回路の電流損失が減少され、電流により発生する磁界も小さくなり、リアクトルなどの素子の損失が減少され、変換に伴う損失も減少される。
【0014】
第2発明に係る非接触給電システムは、前記制御手段は、前記電源から前記給電線に対して前記第1電流及び前記第2電流夫々を周期的に供給するようにさせてあることを特徴とする。
【0015】
第2発明にあっては、電源から給電線に対して第1電流及び第2電流夫々を周期的に供給することにより、タイマの計時に基づいて電源の給電を制御することが出来る。
【0016】
第3発明に係る非接触給電システムは、前記制御手段は、前記第2電流から前記第1電流へ徐々に上昇するように制御することを特徴とする。
【0017】
第3発明にあっては、電流の立ち上がりが滑らかになるようにするので、蓄電器への突入電流を防止することが出来る。また、各部回路への過渡的な過大電流を防止できる。
【0018】
第4発明に係る非接触給電システムは、前記蓄電器は、キャパシタであることを特徴とする。
【0019】
第4発明にあっては、蓄電器としてキャパシタを用いることにより、蓄電器の大容量化が可能となり、急速に充放電することが出来、また、非接触給電装置を小型化することが出来る。
【発明の効果】
【0020】
第1発明による場合は、負荷の消費電力が所定電力より低い場合に、蓄電器にて負荷に電力を供給することにより、電源から負荷に電力を供給しないので、給電線による電力損失が減少される。また、負荷の消費電力が所定電力より低い場合、電源から給電線に対して、第1電流及び該第1電流より低い第2電流を交互に供給することにより、電源が出力する電流が少ないので、消費電力を削減することが出来る。
【0021】
第2発明による場合は、電源から給電線に対して第1電流及び第2電流夫々を周期的に供給することにより、タイマの計時に基づいて電源の給電を制御することが出来るため、非接触給電装置側に電圧又は電流を把握する手段が不要となり、構造を簡素化させることが出来る。
【0022】
第3発明による場合は、第2電流から第1電流へ徐々に上昇させることにより、蓄電器及び各部回路への突入電流を防止することが出来るため、蓄電器の使用寿命を延ばすことができ、また、蓄電器への突入電流防止手段が不要となるため、非接触給電システムの構造を一層簡素化させることが出来る。
【0023】
第4発明による場合は、蓄電器としてキャパシタを用いることにより、蓄電器の大容量化が可能となり、急速に充放電することが出来、また、非接触給電装置を小型化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを用いた移動体システムの構成を示す模式的斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムにおける非接触給電装置の要部構成を示す模式的側面図である。
【図3】図2のII−II線の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを用いた移動体システムに備えられた移動体及びレールの構成を示す模式的側面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを用いた移動体システムに備えられた移動体及びレールの構成を示す模式的正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムの構成を示す電気回路図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムの電源制御部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る非接触給電システムが備える交流電源による電流の供給処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る電流供給処理における非接触給電装置の出力電圧と給電線電流と移動体の消費電力との変化を説明する図である。
【図10】給電線電流と非接触給電装置の出力電圧との変化を示すグラフである。
【図11】給電線電流と非接触給電装置の出力電圧と受電部の出力電流との変化を示すグラフである。
【図12】蓄電部の充放電電流の変化を示すグラフである。
【図13】インバータ部の出力電流と給電線電流との変化を示すグラフである。
【図14】受電部の出力と、蓄電器の出力と、交流電源の出力との変化を示すグラフである。
【図15】給電線電流と非接触給電装置の出力電圧との変化を示すグラフである。
【図16】給電線電流と非接触給電装置の出力電圧と受電部の出力電流との変化を示すグラフである。
【図17】蓄電部の充放電電流の変化を示すグラフである。
【図18】インバータ部の出力電流と給電線電流との変化を示すグラフである。
【図19】受電部の出力と、蓄電器の出力と、交流電源の出力との変化を示すグラフである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを用いた移動体システムの構成を示す模式的斜視図である。図中1は、モノレール方式の移動体システムを構成するレールであり、該レール1は、例えば工場又は倉庫等の天井に設けられている。レール1に、複数の移動体2,2,…が夫々懸架されており、各移動体2は、通常地面に設けられているシステムコントローラ41によって駆動制御され、交流電源4を備える非接触給電システムを介して駆動用の電力を得る。
【0027】
図2は本発明の実施の形態に係る非接触給電システムにおける非接触給電装置7の要部構成を示す模式的側面図、図3は図2のII−II線の断面図である。レール1はI字型の断面形状を有し、該レール1の上面には、図示しない多数の支持腕が長手方向に適宜の間隔で設けられており、該支持腕によってレール1は天井から略水平に吊り下げられている。レール1の一側面には、該一側面の上部に多数の棒状部材を用いてなる支持部材12b,12b,…が水平に並ぶようにして設けられている。同様にして、前記一側面の下部には支持部材12b,12b,…が設けられている。上部及び下部の支持部材12b,12b,…の先端部には、給電線40の往路45及び復路46が夫々固定されている。給電線40は交流電源4に接続されており、上部の支持部材12b,12b,…に支持された部分が往路45であり、下部の支持部材12b,12b,…に支持された部分が復路46である。
【0028】
ピックアップP1,P2は、コア53,54及びコイル51,511を用いてなり、コア53は、脚部53a,53bを連結部53cの両端部に有するコ字状であり、コア54は、脚部54a,54bを連結部54cの両端部に有するコ字状であり、前記連結部53c,54cに、コイル51,511が巻装してある。往路45は、ピックアップP1の脚部53aと脚部53bとの間に非接触の状態で配置してあり、復路46は、ピックアップP2の脚部54aと脚部54bとの間に非接触の状態で配置してある。ピックアップP1の脚部53bと、ピックアップP2の脚部54aとが、給電線40の長手方向に重なって見えるように、上下方向の同一位置に離隔配置される。
【0029】
図4は本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを用いた移動体システムに備えられた移動体2及びレール1の構成を示す模式的側面図、図5は本発明の実施の形態に係る非接触給電システムを用いた移動体システムに備えられた移動体2及びレール1の構成を示す模式的正面図である。移動体2は、胴殻74の内部に、前輪71a及び後輪72a、支持部71b,71c,72b,72c、車体基部73、モータ24、及び、搬送物を着脱可能に取り付けるべき図示しないホイストを備える。車体基部73は、両端近傍で上側に突出した支持部71b,71cと支持部72b,72cとを備える。支持部71b,71cと支持部72b,72cとは、夫々前後方向の略同一位置に配置され、支持部71b,72bはレール1の一側面側に配置され、支持部71c,72cはレール1の他側面側に配置される。
【0030】
支持部71c,72cは前輪71a及び後輪72aを夫々回動可能に支持し、前輪71a及び後輪72aは、前記レール1に転接してあり、車体基部73は、支持部71c,72cによってレール1の下側に吊り下げられ、支持部71b,72bの中間の、前輪71a及び後輪72aの軸位置付近に、前記ピックアップP1及び前記ピックアップP2が夫々固定してある。車体基部73上に固定してあるモータ24には、ピックアップP1,P2に備えられたコイル51,511が後述する受電部3など(図6参照)を介して接続されており、非接触給電装置7がコイル51,511に発生させた誘導起電力が駆動用の電力として供給される。以上のような移動体2は、例えば、非接触給電装置7に電力を供給されてモータ24が駆動することによって前輪71aが転動し、後輪72aが従動することによって白抜矢符方向ヘ移動することが可能である。なお、本実施の形態では、コ字状のコア51、511を用いているが、これに限らず、C型のコアであっても良い。
【0031】
図6は、本発明の実施の形態に係る非接触給電システムの構成を示す電気回路図である。ここで、説明の便宜上、図6には、非接触給電装置7が備えるコイルとして、前記ピックアップP1のコイル51のみを示している。図6に示すように、給電線40が交流電源4に接続され、該給電線40に対し、非接触給電装置7のコイル51が近接している。
【0032】
非接触給電装置7は、共振回路部5と、共振回路部5が出力した交流電流を直流電流に変換してモータ24に出力する受電部3と、受電部3が出力した電力を蓄電し、低電力消費状態においてモータ24に給電する蓄電器6とを備えている。
【0033】
共振回路部5は、前記コイル51と、該コイル51に直列に接続された共振コンデンサ52とを備え、コイル51のインダクタンス及び共振コンデンサ52のキャパシタンスが、給電線40に供給された電流(以下、給電線電流と記す)の周波数と共振状態になるように構成され、コイル51に誘起された電力を受けて、電圧源として機能する。ここで、共振回路部5は、コイル51、該コイル51に並列に接続された共振コンデンサ52、及び定電圧変換回路から構成しても良い。
【0034】
受電部3は、共振回路部5が出力した交流電流を整流するダイオードブリッジを用いた整流部32と、該整流部32が出力した電流を平滑化する平滑コンデンサを用いた平滑部33とを備える。また、受電部3の出力端子に、モータ24が接続してあり、該モータ24にインバータ、サーボドライバ、コントローラなどの機器(図示せず)が接続してある。
【0035】
蓄電器6は、キャパシタで構成されてあり、受電部3と並列に接続されており、平滑部33から出力した電流によって蓄電され、待機状態、軽負荷状態などの低電力消費状態におけるモータ24、コントローラなどへの給電、及び搬送物を加速搬送する際などに必要な瞬時大電力の補償を行う。本発明では、低電力消費状態は負荷の電力消費が所定電力より低い状態であり、例えば、待機状態及び軽負荷状態が挙げられ、該所定電力は負荷となるシステム(モータ容量、個数、コントローラなど)によって異なり、必要に応じて適宜に設定すればよい。ここで、蓄電器6はキャパシタで構成しているが、これに限らず、蓄電器6は例えば鉛蓄電池、リチウムイオン電池、ポリマ電池等のキャパシタ以外のもので構成しても良い。
また、図6では、蓄電器6が受電部3の出力に直接並列に接続されているが、蓄電器6の最高充電電圧が受電部3の出力電圧より低い場合は双方向コンバータを介装するのが適切である。即ち、蓄電器6から受電部3側又はモータ24側へ電力を供給する場合は昇圧動作をさせ、逆に受電部3から蓄電器6側へ充電の電力を供給する場合は降圧動作をさせることとすればよい。
なお上述の双方向コンバータとしては、昇圧用多重ブースタ回路及び降圧用多重ブースタ回路を搭載したものが知られている。(例えば、ニプロン製「たじゅぶう」)
【0036】
各移動体2は、システムコントローラ41との光又は無線通信などを行うことが可能である。各移動体2は、システムコントローラ41との通信により、システムコントローラ41からの搬送信号などの動作指示を受け、該動作指示に応じて、受電部3又は蓄電器6の給電により動作される。
【0037】
交流電源4は、商用交流電源408の出力を整流し平滑化すべく、ダイオードブリッジ及び平滑コンデンサで構成された整流・平滑部400と、該整流・平滑部400の出力を交流電流に変換すべく、パワートランジスタで構成されたインバータ部401と、該インバータ部401が出力した交流電流を定電流に変換すべく、インダクタ42a,42b,42c、及びコンデンサ42d,42eから構成してなるインピーダンス変換部402とを備える。該インピーダンス変換部402は、インダクタ42a,42b,42cのインダクタンス、コンデンサ42d,42eのキャパシタンス、及び給電線40のインダクタンスが、給電線電流の周波数と共振状態になるように構成されている。インピーダンス変換部402の出力部に前記給電線40が接続されて、交流電源4は給電線40に電力を供給する。
【0038】
また、交流電源4は、所要の給電線電流の出力を制御する電源制御部43を備える。図7は本発明の実施の形態に係る非接触給電システムの電源制御部43の構成を示すブロック図である。図7に示すように、電源制御部43は、CPU430と、給電時間を計時するタイマ431と、システムコントローラ41からの運転信号、及び待機信号などを受け付ける受付部432と、給電線電流を検出する給電線電流検出部433と、インバータ部401の出力電流を検出し、負荷の消費電力の変化を検出する負荷検出部434と、給電線電流を調整する給電線電流調整部435と、I/F部436とを備える。
【0039】
CPU430は、バスNにより上記タイマ431、受付部432、給電線電流検出部433、負荷検出部434、給電線電流調整部435、及びI/F部436と接続しており、電源制御部43全体の動作を制御するようにしてある。
【0040】
給電線電流検出部433は、例えば、インピーダンス変換部402の内部Qに設けられる電流センサ(図示せず)にて、給電線電流を検出する。負荷検出部434は、例えば、インバータ部401の出力端Sに設けられる電流センサ(図示せず)にて、インバータ部401の出力電流を検出する。また、負荷検出部434は、例えば公知の微分回路にて、検出したインバータ部401の出力電流を微分してCPU430に出力する。負荷検出部434が出力した微分値は、負荷が軽い場合に所定の閾値未満となる。CPU430は、負荷検出部434が出力した微分値に基づいて負荷の状態を判定する。例えば、負荷検出部434が出力した微分値と予め設定された所定の閾値とが比較され、微分値が閾値未満である場合、軽負荷状態であると判定される。前記所定の閾値は非接触給電システムに接続される負荷によって異なり、必要に応じて適宜に設定すればよい。
【0041】
なお、負荷検出部434は、インバータ部401の出力電流を検出しているが、負荷の消費電力の変化に対応する変化を有する電流であれば、例えば、整流・平滑部400の出力電流を検出しても良い。また、電流センサではなく、電圧センサを用いて、負荷の消費電力の変化に対応する変化を有する電圧を検出しても良い。また、インピーダンス変換部402は、二つのインダクタ及び一つのコンデンサを用いてT型又はπ型に配置して構成し、又は、二つのコンデンサ及び一つのインダクタを用いて構成しても良い。さらに、電源制御部43は交流電源4の内部に設けられているが、交流電源4の外部に設けても良い。
【0042】
給電線電流調整部435は、例えば、I/F部436を介してインバータ部401に接続しており、給電線電流検出部433の検出結果をフィードバックしてインバータ部401を制御し、該インバータ部401の出力を調整することにより、給電線電流を第1電流と、該第1電流より低い第2電流との間で調整する。実施の形態では、第1電流としては、従来の待機状態において給電線40に供給する定常値の電流(以下、単に定常値の電流と記す)を用いているが、第2電流としては、第1電流より低い電流(以下、単に低減値の電流と記す)を用いている。上記したところに限らず、第1電流及び第2電流は、非接触給電システムの運転状況に基づいて適宜設定すればよい。上記第2電流の値は0以上で、上記定常値より低い数値であればよいが、0以外の数値が好ましい。給電線電流が0としないことにより、単に共振回路部5の共振状態が継続されて、周波数が一定で安定する。これにより、給電線電流を定常値に戻す際には、電流を増やせばよいことになる。よって、本実施の形態では、低減値を0以外の値とした。これにより、給電線電流を低減値から定常値に戻す場合、過度状態がなく、滑らかに電流を上昇させることができる。
【0043】
以下、待機状態の場合を例として、交流電源4による電流供給処理について説明する。図8は、本発明の実施の形態に係る非接触給電システムが備える交流電源4による電流の供給処理手順を示すフローチャートである。図8に示すように、システムコントローラ41からの電源投入を示す運転信号がONとされた場合、電流の供給が開始する。CPU430は、給電線電流調整部435に定常値の電流供給を指示する(ステップS1)。給電線電流調整部435はCPU430の指示に応じて、給電線電流が予め設定された定常値になるようにインバータ部401を制御し、交流電源4から給電線40に定常値の電流を供給させる。
【0044】
CPU430は、システムコントローラ41からの待機信号がONとされているか否かを判定する(ステップS2)。CPU430は、待機信号がONとされていないと判定した場合(ステップS2:NO)、処理をステップS1に戻し、待機信号がONとなるまで、交流電源4から給電線40に定常値の電流を供給し続けさせる。
【0045】
CPU430は、待機信号がONとされていると判定した場合(ステップS2:YES)、タイマ431に計時開始を指示し、給電線電流調整部435に定常値の電流供給を指示する(ステップS3)。タイマ431はCPU430の指示に応じてスタートし、計時を開始させる。給電線電流調整部435はCPU430の指示に応じて、給電線電流検出部433の検出結果に基づいて、給電線電流が予め設定された定常値になるようにインバータ部401を制御し、交流電源4から給電線40に定常値の電流を供給するようにさせる。この供給期間には、受電部3による非接触給電により、蓄電器6を充電させながら、負荷に待機状態に必要な電力を供給する。
【0046】
CPU430は、待機信号がONとされているか否かを判定する(ステップS4)。CPU430は、待機信号がONとされていないと判定した場合(ステップS4:NO)、処理をステップS1に戻し、交流電源4から給電線40に定常値の電流を供給するようにさせる。
【0047】
CPU430は、待機信号がONとされていると判定した場合(ステップS4:YES)、タイマ431による計時結果が時間T1を経過したか否かを判定する(ステップS5)。CPU430は、タイマ431による計時結果が時間T1を経過していないと判定した場合(ステップS5:NO)、処理をステップS4に戻し、待機信号がONとされているか否かを判定する。
【0048】
CPU430は、タイマ431による計時結果が時間T1を経過したと判定した場合(ステップS5:YES)、タイマ431に計時開始を指示し、給電線電流調整部435に低減値の電流供給を指示する(ステップS6)。当該時間T1においては、蓄電器6は受電部3による非接触給電により充電され、待機状態に必要な電力も受電部3による非接触給電により供給される。タイマ431は、CPU430の指示に応じてリセットし、計時を再開する。給電線電流調整部435は、CPU430の指示に応じて給電線電流が低減値に下降するようにインバータ部401を制御し、交流電源4から給電線40に低減値の電流を供給させる。
【0049】
CPU430は、待機信号がONとされているか否かを判定する(ステップS7)。CPU430は、待機信号がONとされていないと判定した場合(ステップS7:NO)、処理をステップS1に戻し、交流電源4から給電線40に定常値の定電流を供給させる。
【0050】
CPU430は、待機信号がONとされていると判定した場合(ステップS7:YES)、タイマ431による計時結果が時間T2を経過したか否かを判定する(ステップS8)。当該時間T2の期間においては、蓄電器6は放電し、放電電力により、待機状態に必要な電力を供給する。CPU430は、タイマ431による計時結果が時間T2を経過していないと判定した場合(ステップS8:NO)、処理をステップS7に戻し、待機信号がONとされているか否かを判定する。
【0051】
CPU430は、タイマ431による計時結果が時間T2を経過したと判定した場合(ステップS8:YES)、システムコントローラ41からの給電停止指令を受け付けたか否かを判定する(ステップS9)。CPU430は、システムコントローラ41からの給電停止指令を受け付けたと判定した場合(ステップS9:YES)、処理を終了させる。CPU430は、システムコントローラ41からの給電停止指令を受け付けていないと判定した場合(ステップS9:NO)、処理をステップS2に戻し、待機信号がONとされているか否かを判定する。このように、待機状態において、交流電源4から給電線40に定常値及び低減値の電流夫々を周期的に交互に供給させる。
【0052】
また、交流電源4から給電線40に定常値及び低減値の電流夫々が周期的に交互に供給される期間では、低減値から定常値へ徐々に上昇するように制御する方が好ましい。これにより、交流電源4から給電線40に供給する電流が低減値から定常値まで徐々に上昇するため、蓄電器6への突入電流を防止することが出来、蓄電器6の寿命を延ばせて、突入電流防止手段を設ける必要がなく、非接触給電装置7の構造が簡単になる。
【0053】
図9は、本発明に係る電流供給処理における非接触給電装置7の出力電圧と給電線電流と移動体2の消費電力との変化を説明する図である。図9に示すように、運転信号がONとなると、給電線電流が0から上昇し、所定の時間を経て定常値になり、非接触給電装置7の出力電圧が0から待機時の電圧に上昇する。そして、移動体2は、待機信号がONとなるまで、非接触給電装置7の受電部3および蓄電器6からの電力により動作する。
【0054】
待機信号がONとなったタイミングから、定常値及び低減値の給電線電流夫々が周期的に交互に供給される。図9に示すように、待機信号が急峻にONとなったタイミングから時間T1が経過すると、給電線電流を定常値から低減値に下降させる。時間T1の期間では、受電部3の非接触給電により、蓄電器6を充電させながら、負荷に待機状態に必要な電力を供給する。
【0055】
給電線電流が低減値に下降したタイミングから、該低減値の電流を時間T2に亘って供給する。時間T2の期間では、蓄電器6のキャパシタが放電し、キャパシタの放電電力により待機状態に必要な電力を賄い、非接触給電装置7の出力電圧が蓄電器6の放電に伴ってそれまでの待機時の電圧から待機状態に必要な電圧の下限値まで徐々に下降する。時間T2が経過すると給電線電流を低減値から定常値へ徐々に上昇させる。そして時間T1が経過した時点で定常値から低減値まで急峻に下降させる。以降、待機信号がOFFとなるまで、このような定常値及び低減値の給電線電流の交互供給を繰り返す。複数の移動体2の内、待機状態となっている移動体2は、停止中にシステムコントローラ41からの搬送信号を待っているので、図9に示すように、待機期間の消費電力が小さく、且つほぼ一定である。
【0056】
定常値及び低減値の給電線電流夫々の供給時間T1、T2は、待機時の電圧、負荷の消費電力、キャパシタの容量などに基づいて予め算出すればよい。本実施の形態では、時間T1、T2は、主に蓄電器6の充放電時間に基づいて決まる。定常値の給電線電流を供給する時間T1を、該時間T1に亘って非接触給電装置7の出力電圧が従来の待機状態の電圧にほぼなるように決める。時間T1の期間では、非接触給電により、同期間の待機状態における負荷の消費電力、及び直後の低減値の給電線電流を供給する期間に蓄電器6が放電すべき電力を供給すればよい。また、低減値の給電線電流を供給する時間T2の期間では、蓄電器6の放電により電力を供給するので、非接触給電装置7の出力電圧が時間経過と共に下降する。よって、低減値の給電線電流を供給する時間T2を、該時間T2に亘って非接触給電装置7の出力電圧が待機状態に必要な電圧の下限値以下にならないように決める。
【0057】
このように、待機状態において、まず、交流電源4から給電線40に定常値の電流を供給することにより、蓄電器6を充電させながら、負荷に待機状態に必要な電力を提供し、所定時間T1が経過して、交流電源4から給電線40に低減値の電流を供給し、蓄電器6を放電させることにより、負荷に待機状態に必要な電力を提供する。このように給電線40に定常値及び低減値の電流夫々を周期的に交互に供給することにより、従来の定電流を供給する非接触給電システムよりも、消費電力が大幅に削減される。
【0058】
以上、待機信号がONとなったタイミングから、定常値、低減値の順で給電線40に電流を供給する例を説明したが、これに限らず、待機信号がONとなる前に、予め蓄電器6を充電させ、待機信号がONとなったタイミングから、低減値、定常値の順で給電線40に電流を供給するようにしても良い。また、給電線電流の立ち上がりについて、徐々に上昇する例を説明したが、急峻に上昇しても良い。
【0059】
また、待機状態の電流供給を説明したが、本発明は軽負荷状態に適用することが出来る。例えば、CPU430は、前述したように負荷検出部434の検出結果に基づいて軽負荷状態であると判定した場合、上記待機状態と同様に、交流電源4から給電線40に定常値及び低減値の電流夫々を周期的に交互に供給ように制御すれば、上記待機状態の場合と同様な効果が奏される。
【0060】
以下、図10〜図19に基づいて、異なる周期で電流が供給される非接触給電システムにおける各出力の変化について説明する。
【0061】
図10〜図14は一定の周期で電流を供給する非接触給電システムにおける各出力の変化の例を示すグラフである。図10は、給電線電流と非接触給電装置7の出力電圧との変化を示すグラフである。図10において、複数の周期に亘る給電線電流と非接触給電装置7の出力電圧(図中、「出力電圧」と記す)との変化を示しており、給電線電流が低減値と定常値との間で周期的に遷移し、非接触給電装置7の出力電圧も周期的に上昇したり、下降したりする。
【0062】
図11は給電線電流と非接触給電装置7の出力電圧と受電部3の出力電流との変化を示すグラフであり、図12は蓄電部6の充放電電流の変化を示すグラフであり、図13はインバータ部401の出力電流と給電線電流との変化を示すグラフであり、図14は受電部3の出力と、蓄電器6の出力と、交流電源4の出力との変化を示すグラフである。図11〜図14には、20秒に亘る変化を示しており、非接触給電装置7の出力電圧を「出力電圧」と記しており、受電部3の出力電流を「受電部出力電流」と記しており、蓄電部6の充放電電流を「キャパシタ電流」と記しており、インバータ部401の出力電流を「IGBT電流」と記しており、受電部3の出力を「受電部出力」と記しており、蓄電器6の出力が「キャパシタ出力」と記しており、交流電源4の出力を「交流電源出力」と記している。
【0063】
図10〜図14に示すように、給電線電流が低減値である期間では、蓄電器6の放電により負荷に給電するため、非接触給電装置7の出力電圧が徐々に下降し、受電部3の出力電流がほぼ0であり、インバータ部401の出力電流がほぼ一定電流であり、受電部3の出力及び交流電源4の出力がほぼ0であり、蓄電器6の出力がほぼ一定値である。給電線電流が低減値から定常値へ上昇する期間では、受電部3による非接触給電により、蓄電器6を充電させると共に、負荷に給電するため、非接触給電装置7の出力電圧、受電部3の出力電流、インバータ部401の出力電流、受電部3の出力、及び交流電源4の出力が全て上昇する。ここで、給電線電流の立ち上がりは、まず、低減値から、低減値と定常値との中間値近傍まで急峻に上昇し、次に、該中間値近傍から徐々に定常値まで上昇する。このような中間値近傍の電流が蓄電器6の突入電流とならないため、低減値から定常値まで徐々に上昇する場合とほぼ同様に、突入電流防止効果が奏される。
【0064】
給電線電流が定常値に維持される期間では、非接触給電装置7の出力電圧が上昇し、蓄電器6の充電は継続するが、蓄電器6へ流れる電流がだんだんに小さくなるため、受電部3の出力電流、インバータ部401の出力電流、受電部3の出力、及び交流電源4の出力が全て下降し始める。給電線電流が再び低減値になる期間で、前述した場合と同様に、蓄電器6の放電により負荷に給電するため、非接触給電装置7の出力電圧が徐々に下降し、受電部3の出力電流がほぼ0であり、インバータ部401の出力電流がほぼ一定電流であり、受電部3の出力及び交流電源4の出力がほぼ0であり、蓄電器6の出力がほぼ一定値である。
【0065】
図15〜図19は一定の周期で電流を供給する非接触給電システムにおける出力の変化の他の例を示すグラフである。図15〜図19に示している例では、給電線電流の供給周期が図10〜図14に示している例より短いが、給電線電流の供給デューティが同じである。図15は、給電線電流と非接触給電装置7の出力電圧との変化を示すグラフであり、図16は給電線電流と非接触給電装置7の出力電圧と受電部3の出力電流との変化を示すグラフであり、図17は蓄電部6の充放電電流の変化を示すグラフであり、図18はインバータ部401の出力電流と給電線電流との変化を示すグラフであり、図19は受電部3の出力と、蓄電器6の出力と、交流電源4の出力との変化を示すグラフである。図15には、複数の周期に亘る変化を示しているが、図16〜図19には、20秒に亘る変化を示している。また、図10〜図14と同様に、図15〜図19には、非接触給電装置7の出力電圧を「出力電圧」と記しており、受電部3の出力電流を「受電部出力電流」と記しており、蓄電部6の充放電電流を「キャパシタ電流」と記しており、インバータ部401の出力電流を「IGBT電流」と記しており、受電部3の出力を「受電部出力」と記しており、蓄電器6の出力を「キャパシタ出力」と記しており、交流電源4の出力を「交流電源出力」と記している。
【0066】
図15〜図19に示すように、定常値の給電線電流を供給する期間及び低減値の給電線電流を供給する期間夫々では、非接触給電装置7の出力電圧、受電部3の出力電流、インバータ部401の出力電流、受電部3の出力、交流電源4の出力、及び蓄電器6の出力夫々は、図10〜図14に示す例とほぼ同様に変化している。よって、デューティが同じであれば、周期に関わらず、給電線電流を定常値から低減値に調整することにより奏された電力削減効果は同じである。
【0067】
但し、図11、図12及び図16、図17を夫々に比較すると、周期が短い場合(図16、図17を参照)では、周期が長い場合(図11、図12を参照)より、非接触給電装置7の出力電圧は変動が小さくて安定しており、最低電圧が高く、蓄電器6の充放電時の電圧差が小さくて、蓄電器6の充放電電流が小さく、キャパシタが劣化されにくい。よって、給電周期は短い方が好ましい。
【0068】
以上の如き非接触給電システムは、待機状態、軽負荷状態などの低電力消費状態において、給電線電流を従来の定常値から低減値に下降させるとともに、蓄電器6にて負荷への電力を賄う。これにより、交流電源4から負荷に電力を供給しないので、給電線40の抵抗による損失と、給電線40及びその周辺部材による誘導損失とが減少し、また、出力した電流が少ないので、回路の電流損失と、電流により発生する磁界が小さくて、リアクトルなどの素子の損失が減少し、さらに、交流電源4の出力が小さいので、変換に伴う損失も減少する。よって、本発明に係る非接触給電システムは、消費電力の削減、及び給電線による損失の低減が達成される。
【0069】
また、給電線電流を低減値で供給する期間で、周期的に定常値に戻すことにより、タイマ431の計時結果に基づいて交流電源4の給電を制御するため、非接触給電装置7側に電圧又は電流を把握する手段が不要となり、構造の簡素化が達成される。
【0070】
また、給電線電流を低減値から定常値へ徐々に上昇させることにより、電流の立ち上りが滑らかなので、蓄電器6の使用寿命を延ばすことができ、また、蓄電器6への突入電流防止手段が不要となるため、構造の一層の簡素化が達成される。
【0071】
さらに、蓄電器6としてキャパシタを用いることにより、蓄電器の大容量化が可能となり、急速に充放電することが出来、また、非接触給電装置を小型化させることが出来る。
【0072】
以上の実施の形態は例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。非接触給電装置は、例えば昇降機等のような移動体に搭載され、該移動体が備える走行用モータ又は照明機器等の負荷に電力を供給するものであってもよい。また、該移動体は移動体に搬送物を積み降ろしするための機構及びこれを駆動するモータ、移動体に搭載されている作業用機器及びこれを駆動するモータ、又は照明機器等を備えていても良い。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0073】
2 移動体
24 モータ(負荷)
3 受電部
4 交流電源(電源)
40 給電線
41 システムコントローラ
43 電源制御部(制御手段)
5 共振回路部
6 蓄電器
7 非接触給電装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源により交流電力が供給される給電線から非接触で受電して負荷に給電する非接触給電装置を備える非接触給電システムにおいて、
前記非接触給電装置は、給電線から非接触で受電した電力を蓄電し、前記負荷に給電する蓄電器を備え、
負荷の消費電力が所定電力より低い場合、前記電源から前記給電線に対して、第1電流及び該第1電流より低い第2電流を交互に供給するように制御する制御手段を備えることを特徴とする非接触給電システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記電源から前記給電線に対して前記第1電流及び前記第2電流夫々を周期的に供給するようにさせてあることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電システム。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第2電流から前記第1電流へ徐々に上昇するように制御することを特徴とする請求項1に記載の非接触給電システム。
【請求項4】
前記蓄電器は、キャパシタであることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−82269(P2013−82269A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−222298(P2011−222298)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)