説明

面状光源を利用する植物栽培装置

【課題】屋内において植物を栽培する場合に、光源が設けられている領域が栽培領域より小さくても、栽培している植物に対して均一に光を照射できるようにする。
【解決手段】上面に植物の栽培領域が設定された栽培床(3)と、該栽培床の上方で栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍の高さの位置に配置された面状光源が下面に付設された光源支持板(1a)とを含む植物栽培装置において、該面状光源として、栽培床の栽培領域に対面する光源支持板の下面の中央部に配置された、底面が上記栽培領域の面積の50〜95%の面積を持つ、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある面状光源(4)を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内において植物を栽培するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
室内における植物栽培は、通常の屋外栽培と異なり、様々な栽培環境(光、水、温度、湿度、二酸化炭素、土壌または培養液、病虫害対策)の管理が容易であるとの利点がある。さらに、人工光源を室内で利用すると、立体的に複数の栽培空間を重ねて、面積当たり多数の植物を栽培することができる。
人工光源の利用はコスト高になることから、効率の良い光の利用が要求される。しかし、効率を追求して光量を削減しようとすると、栽培植物に対して均一に充分な量の光を照射することが難しくなる。
【0003】
特許文献1は、室内では不足する自然光を補うための手段として、光半導体を有する発光体を用いた屋内植物補光装置を提案している。上記のように、人工光源のみで栽培植物に対して均一に充分な量の光を照射することは容易ではない。特許文献1に記載の発明では、人工光源を自然光の補助的な手段として採用している。
特許文献2は、多数のLEDを並設させた人工光の照射手段を開示している。特許文献2に記載の発明(植物生育のための人工光の照射制御方法)は、光源としてLEDを使用することにより、エネルギーの利用効率を改善している。しかし、LEDを使用しても、栽培植物に対して均一に充分な量の光を照射することは容易ではない。
【0004】
特許文献3は、光源として有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL)を採用して植物を生育する装置を開示している。有機ELは、面状光源を容易に実現できるとの利点がある。特許文献3に記載の発明は、有機ELパネルを光の照射手段として採用することにより、栽培植物に対して均一に光を照射することが可能になると考えている(段落番号0006)。
特許文献3に記載の発明の実施態様(図7および段落番号0050〜0051)には、上面に植物の栽培領域が設定された栽培床(養分供給源)と、該栽培床の上方に配置された面状光源(有機ELパネル)が下面に付設された光源支持板とを含む植物育生装置が開示されている。
特許文献4は、立体多段式植物栽培装置に関する発明を開示している。特許文献4に記載の発明は、立体多段式植物栽培装置において、栽培植物に対して均一に光を照射するため、電球型蛍光ランプと反射板とを一体化した光源の使用を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−14401号公報
【特許文献2】特開2001−44号公報
【特許文献3】特開2005−80608号公報
【特許文献4】特開2008−245554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は、室内における植物栽培に用いる人工光源について研究を進めた。前記のように、人工光源の利用はコスト高になることから、効率の良い光の利用が要求される。しかし、効率を追求しながら、栽培植物に対して均一に充分な量の光を照射することは容易ではない。
室内における植物栽培では、上面(床部分)に植物の栽培領域が設定された栽培床と、該栽培床の上方に配置された面状光源が下面(天井部分)に付設された光源支持板とを用いる方法が一般に採用されている。必要に応じて、光源支持板の上面にも植物の栽培領域が設定され、光源支持板の上方に面状光源が下面に付設された光源支持棚を配置して2段目の栽培空間を設定する。これを繰り返して、3段以上の栽培空間を設定する場合もある。
上記のような構造において、天井部分(支持板や棚の下面)の全面を、面状光源で覆うことは実質的に不可能である。天井部分には、光源以外にも、栽培のために必要な機器や装置(例、測定機器、空調機器、棚を支持する機構)を取り付ける必要がある。また、天井部分の全面を光源で覆う方法は、経済的ではない。従って、面状光源で覆う面積は、天井部分全体の50〜95%程度にすることが望ましい。その場合、光源が設けられている領域が栽培領域よりも小さくなる。
【0007】
光源が設けられている領域が栽培領域より小さくなると、栽培している植物に対して均一に光を照射することがさらに難しくなる。
本発明の目的は、屋内において植物を栽培する場合に、光源が設けられている領域が栽培領域より小さくても、栽培している植物に対して均一に光を照射できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、(1)上面に植物の栽培領域が設定された栽培床と、該栽培床の上方で栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍の高さの位置に配置された面状光源が下面に付設された光源支持板とを含む植物栽培装置であって、該面状光源が、栽培床の栽培領域に対面する光源支持板の下面の中央部に配置された、底面が上記栽培領域の面積の50〜95%の面積を持つ、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源であることを特徴とする面状光源を利用する植物栽培装置を提供する。
【0009】
上記(1)の植物栽培装置の好ましい態様は、次の通りである。
(A)面状光源が有機エレクトロルミネッセンス素子からなる。
(B)有機エレクトロルミネッセンス素子からなる面状光源が屈曲により変形が可能な柔軟性材料からなる。
【0010】
上記(1)の植物栽培装置に2段目の栽培空間を追加することもできる。すなわち、(2)上記光源支持板の上面に植物の栽培領域が設定され、該光源支持板の上方で栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍の高さの位置に、面状光源が下面に付設された光源支持棚が配置されていて、該光源支持棚の面状光源が、光源支持板の栽培領域に対面する光源支持棚の下面の中央部に配置された、底面が上記光源支持板の栽培領域の面積の50〜95%の面積を持つ、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源である植物栽培装置も実現できる。
上記(2)の植物栽培装置の好ましい態様は、次の通りである。
(a)該光源支持棚の面状光源が有機エレクトロルミネッセンス素子からなる。
(b)有機エレクトロルミネッセンス素子からなる面状光源が屈曲により変形が可能な柔軟性材料からなる。
【0011】
上記(2)の植物栽培装置に3段目の栽培空間を追加することもできる。すなわち、(3)上記光源支持棚の上面に植物の栽培領域が設定され、該光源支持棚の上方で栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍の高さの位置に、面状光源が下面に付設された第2の光源支持棚が配置されていて、該第2の光源支持棚の面状光源が、光源支持棚の栽培領域に対面する第2の光源支持棚の下面の中央部に配置された、底面が上記光源支持棚の栽培領域の面積の50〜95%の面積を持つ、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源である植物栽培装置も実現できる。
上記の光源支持棚を繰り返して設置することにより、4段以上の栽培空間を設けることもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の栽培装置は、天井部分(支持板や棚の下面)の一部(50〜95%)に面状光源を取り付け、面状光源として、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源を用いることを特徴とする。なお、本明細書では、上記平面光源の形状を、「実質的に逆台形」と略す場合がある。
前述したように、栽培装置の構造の都合から、光源で覆う面積は天井部分全体の50〜95%程度にする必要がある。また、面状光源のコストの観点でも、光源で覆う面積は天井部分全体の50〜95%程度にすることが望ましい。
光源が設けられている領域が栽培領域より小さくなることにより、栽培している植物に対して均一に光を照射することが難しくなる問題について、本発明者が解決手段の研究を進めた。その結果、面状光源を採用し、面状光源の形状を実質的に逆台形にすることにより、植物に対して均一に光を照射することに成功した。
【0013】
従来の光源は、形状を自由に設計できない場合が多く、植物栽培における人工光源の形状について、ほとんど研究が進められていなかった。しかし、有機ELを使用すると、様々な形状の面状光源を実現できる。本発明者が様々な形状の面状光源を検討した結果、光源が設けられている領域が栽培領域より小さくなる場合には、光源の形状は逆台形が最適であることが判明した。
光源の形状を直接的に変形させる手段の方が、反射鏡やレンズのような手段で間接的に光の経路を制御する手段よりも、効率よく(光を減衰させることなく)光源から植物に至る光の経路を制御できる。
以上の結果、本発明では、面状光源に覆われていない天井部分に、測定機器、空調機器あるいは棚を支持する機構を容易に取り付けることができる。また、光源が設けられている領域が小さく、光源を設置するためのコストも削減できる。
なお、栽培植物の初期の成長段階では、光源が設けられている領域が栽培領域と同じかそれよりも広い面積となっている場合もある。そのような場合も考慮すると、屈曲により変形が可能な柔軟性材料から面状光源を構成し、逆台形以外の形状にも変形できるようにすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の植物の栽培装置の基本的な構成例(支持板が二枚の場合)を示す断面模式図である。
【図2】逆台形の定義および面状光源の好ましい形状を説明するための模式図である。
【図3】本発明の植物の栽培装置の好ましい構成例(支持板が二枚および棚が二枚の場合)を示す断面模式図である。
【図4】変形可能な柔軟性材料からなる面状光源(逆台形に変形させる前の段階)の断面模式図である。
【図5】柔軟性がないが変形可能である面状光源(逆台形に変形させる前の段階)の断面模式図である。
【図6】面状光源を逆台形に変形させる前の段階における栽培装置の断面模式図である。
【図7】コンテナを説明する平面図である。
【図8】図7に示すラック(91)のX−X’方向の断面図である。
【図9】図7に示すラック(91)のY−Y’方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の植物の栽培装置の基本的な構成例(支持板が二枚の場合)を示す断面模式図である。
図1に示す装置は、二枚の支持板(1a、1b)を有し、支持板の間に栽培空間(2)が設けられている。栽培空間の下側の支持板(1b)の上面(床部分)に栽培床(3)が設けられ、そして、栽培空間の上側の支持板(1a)の下面(天井部分)に面状光源(4)が設けられている。面状光源(4)で空間の上側の支持板(1a)の下面の中央部の大部分(周辺を除く部分)が覆われている。そして、面状光源(4)は実質的に逆台形(下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源)である。
【0016】
栽培方法として養液栽培を採用する場合、栽培床(3)の下の支持板(1b)には、培養液槽としての機能を付与する(タンクを内蔵させる)ことができる。
図1に示す装置は、支持板(1a、1b)をさらに支える支柱(5a、5b)を有する。そして、栽培床(3)上で植物(6)が栽培される。
面状光源(4)の垂直断面が実質的に逆台形であることから、面状光源からの光が照射される領域(7)を、植物(6)全体に及ぼすことができる。空間の上側の支持板(1a)の下面(天井部分)のうち、面状光源に覆われていない部分には、監視カメラ(8)が取り付けられている。
【0017】
上面に植物の栽培領域が設定された栽培床(3)と、面状光源(4)が下面に付設された光源支持板(1a)との間の栽培空間(2)は、高さが栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍である。栽培空間の高さは、栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.2〜1.9倍が好ましく、1.3〜1.8倍がさらに好ましく、1.4〜1.7倍が最も好ましい。
植物の成長に応じて栽培装置を対応させる手段として、光源支持板(1a)を上下に移動できる構造にして、栽培空間(2)の高さを変更できるように設計してもよい。
ただし、本発明では、後述するように、面状光源の形状を変形が可能であるように設計することができる。従って、栽培空間の高さを固定しても、面状光源の形状を変形させることにより、植物の成長に応じて栽培装置を対応させることができる。
【0018】
図2は、逆台形の定義および好ましい形状を説明するための模式図である。
本明細書において“実質的に逆台形(下向きに凸状の台形あるいは球面の形状)”とは、面状光源の断面(A)内に収容できる最も大きな逆台形(B)の面積が、面状光源の断面(A)の面積の90%以上(0.9≦B/A≦1)であることを意味する。B/Aの値は、95%以上(0.95≦B/A≦1)であることが好ましく、98%以上(0.98≦B/A≦1)であることがさらに好ましく、99%以上(0.99≦B/A≦1)であることが最も好ましい。
逆台形は、上底の長さ(a)>下底の長さ(b)の関係を有する台形である。上底の側が栽培空間の上側の支持板(または支持棚)の下面(天井部分)に接する。
【0019】
逆台形の上底の両端にある二つの角(α1およびα2)は、10〜40°が好ましく、15〜35°がさらに好ましく、20〜30°が最も好ましい。逆台形は、実質的に等脚(逆)台形であることが好ましい。具体的には、上底の両端にある二つの角(α1およびα2)の差(|α1−α2|)は、10°未満が好ましく、5°未満がより好ましく、2°未満がさらに好ましく、1°未満が最も好ましい。
上底(a)の長さは、装置全体(特に天井部分)の寸法に応じて決定される値である。
左辺(c)および右辺(d)の長さは、0.5cm〜1mが好ましく、1〜50cmがより好ましく、2〜20cmがさらに好ましく、5〜10cmが最も好ましい。
後述するように、逆台形の下底(b)を固定し、左辺(c)および右辺(d)を可動領域とすることが好ましい。
高さ(h)は、主に面状光源の種類に応じて決定される値である。
【0020】
本発明において、面状光源の一方向の断面が上記の定義を満足すれば、実質的に逆台形、すなわち、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状とみなすことができる。面状光源の平面形状が実質的に長方形である場合は、長方形の縦方向(長辺に平行な方向)の断面と横方向(短辺に平行な方向)の断面とのいずれか一方が上記の定義を満足することが好ましく、双方が満足することがさらに好ましい。“実質的に長方形”であるとは、面状光源の平面形状内に収容できる最も大きな長方形(b)の面積が、面状光源の平面形状(a)の面積の90%以上(0.9≦b/a≦1)であることを意味する。b/aの好ましい値は、“実質的に逆台形”の場合(B/A)と同様である。
【0021】
図3は、本発明の植物の栽培装置の好ましい構成例(支持板と支持棚が合計四枚の場合)を示す断面模式図である。
図3に示す装置は、二枚の支持板(1c、1d)および二枚の支持棚(1a、1b)を有している。それらの間に栽培空間(2a、2b、2c)が設けられている。栽培空間の下側を構成する支持板または支持棚(1b、1c、1d)の上面(床部分)に栽培床(3a、3b、3c)が設けられ、そして、空間の上側を構成する支持板または支持棚(1a、1b、1c)の下面(天井部分)に面状光源(4a、4b、4c)が設けられている。
面状光源(4a、4b、4c)で空間の上側の支持板または支持棚(1a、1b、1c)の下面の大部分が覆われている。そして、面状光源(4a、4b、4c)の垂直断面は実質的に逆台形である。
【0022】
栽培方法として養液栽培を採用する場合、栽培床(3a、3b、3c)の下の支持板または支持棚(1b、1c、1d)には、培養液槽としての機能を付与する(タンクを内蔵させる)ことができる。ただし、重量の負荷を考慮すると、最下段の支持板(1d)のみに培養液槽としての機能を付与し、他の支持板または支持棚上の栽培床には、培養液を循環させることが好ましい。
図3に示す装置は、さらに支持板または支持棚(1a、1b、1c、1d)を支える支柱(5a、5b)を有する。そして、栽培床(3a、3b、3c)上で植物(6)が栽培される。培養液を循環させる場合には、ポンプを用いて最上段の支持棚の栽培床(3a)に培養液を供給し、支柱(5a、5b)を経由しながら、下段の栽培床(3b、3c)に順次、培養液を循環させることができる。
面状光源(4a、4b、4c)の垂直断面が実質的に逆台形であることから、面状光源からの光が照射される領域(7)を、植物(6)全体に及ぼすことができる。空間の上側の支持板または支持棚(1a、1b、1c)の下面(天井部分)のうち、面状光源に覆われていない部分には、監視カメラ(8)が取り付けられている。
【0023】
上面に植物の栽培領域が設定された栽培床(3a、3b、3c)と、面状光源(4a、4b、4c)が下面に付設された支持板または支持棚(1a、1b、1c)との間の栽培空間(2a、2b、2c)は、高さが栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍である。
植物の成長に応じて栽培装置を対応させる手段として、光源が付設された支持板または支持棚(1a、1b、1c)を上下に移動できる構造にして、栽培空間(2a、2b、2c)の高さを変更できるように設計することも考えられる。しかし、図3に示す栽培装置では、面状光源(4b、4c)と栽培床(3a、3b)との双方を設けた支持板または支持棚(1b、1c)に対して、重量の負荷が大きくなる。そのため、図3に示すような複数の栽培空間を有する装置では、支持板または支持棚を上下に移動できる構造にする手段は、現実的ではない。
本発明では、後述するように、面状光源の形状を変形が可能であるように設計することができる。従って、栽培空間の高さを固定しても、面状光源の形状を変形させることにより、植物の成長に応じて栽培装置を対応させることができる。
【0024】
図4および図5は、変形可能な面状光源(逆台形に変形させる前の段階)の断面模式図である。
図4に示すように、面状光源(4)を中央の固定領域(41)と周辺の可動領域(42a、42b)に区分することができる。
図4は、屈曲による変形が可能である柔軟性材料からなる面状光源(例、有機EL)を用いる場合である。
図4では、中央の固定領域は、固定板(43)を用いて形成している。すなわち、言い換えると、一枚の柔軟性材料からなる面状光源(4)と一枚の固定板(43)とを用いて、中央の固定領域(41)と周辺の可動領域(42a、42b)とを区分する。図4に示すように、固定板(43)に支柱(44a、44b、44c、44d)を取り付けて、面状光源(4)を支持板または支持棚に固定することもできる。
【0025】
中央の固定領域(41)と周辺の可動領域(42a、42b)とで、3枚の面状光源を用いてもよい。3枚の面状光源を用いる場合は、面状光源の種類が互いに異なっていてもよい。例えば、周辺の可動領域(42a、42b)のみが屈曲による変形が可能である柔軟性材料からなればよく、中央の固定領域(41)は柔軟性がなくてもよい。中央の固定領域(41)に柔軟性がない場合、固定板(43)は不要になる。
また、3枚の面状光源について、光の強度を変化させてもよい。原則として、中央の固定領域(41)の面状光源よりも、周辺の可動領域(42a、42b)の面状光源の方が高い光の強度を有する(光量が大きい)ことが好ましい。屈曲した場合の可動領域(42a、42b)の面状光源は、平面状の固定領域(41)の面状光源よりも、植物に照射する光量が弱くなる可能性が高い。周辺の可動領域の面状光源は、中央の固定領域の面状光源よりも、光束発散度(M)で1.1〜4倍が好ましく、1.2〜3倍がさらに好ましく、1.4〜2倍が最も好ましい。もちろん、面状光源(双方あるいは周辺の可動領域のみ)の光の強度を、植物の成長に応じて(周辺の可動領域の変形に応じて)調整できるように設計してもよい。
固定板(43)は、金属板またはプラスチック板が好ましく、金属板(例、鉄板)がさらに好ましい。鉄板は、ステンレス製であることが特に好ましい。
【0026】
図5は、柔軟性がない面状光源を用いる場合である。
図5でも、面状光源(4)を中央の固定領域(45)と周辺の可動領域(46a、46b)に区分することができる。
図5では、中央部一枚(45)と、周辺部二枚(46a、46b)の三枚の面状光源を蝶番(47a、47b、47c、47d)で接続することにより、中央部(45)を固定しながら、周辺部(46a、46b)を可動領域として機能させることができる。図5に示すように、中央部(45)に支柱(48a、48b、48c、48d)を取り付けて、面状光源(4)を支持板または支持棚に固定することもできる。
図4について説明したように、複数枚の面状光源の種類が互いに異なっていてもよい。
図4および図5では、長方形の面状光源の両端(短辺側)に可動領域を設けている。長方形の面状光源の4辺全てに、可動領域を設けてもよい。
【0027】
図4および図5に示すような、中央部(固定領域)と周辺部(可動領域)とが区分できる面状光源では、周辺部を機械的に動かす機構を追加することが好ましい。周辺部が徐々に変形することによって、栽培植物の成長に対応させることができる。
図4に示すような面状光源が屈曲により変形が可能な柔軟性材料からなる場合は、周辺部の末端を引き上げることにより、平面光源を下向きに凸状の球面の形状にある面状光源に変形できる。
図5に示すような柔軟性がない面状光源3枚からなる場合は、周辺部の末端を引き上げることにより、平面光源を逆台形の面状光源に変形できる。
【0028】
周辺部の末端を引き上げる手段としては、ワイヤーとウィンチとの組み合わせを用いることができる。周辺部の末端には、ワイヤーとの接合部を設ける。周辺部とワイヤーとの接合は、両者間の角度の変化に対応できるように設計する必要がある。例えば、接合部を棒状、ワイヤーの先端を開閉可能な環状にして、ワイヤーの先端の環を、接合部の棒にかけること(環と棒との接合)により、周辺部とワイヤーとの角度の変化に対応させることができる。栽培植物の成長に応じて、ウィンチでワイヤーを引き上げることにより、平面光源を逆台形の面状光源に変形する。一つのウィンチで、面状光源の両端(2箇所)に取り付けた2本のワイヤーを引き上げることができる。長方形の面状光源の4辺全てに可動領域を設ける場合、二つのウィンチを用いて面状光源の4辺(4箇所)に取り付けた4本のワイヤー(一つのウィンチで2本のワイヤー)を引き上げることができる。
【0029】
図6は、面状光源を逆台形に変形させる前の段階(栽培植物としては生育初期の段階)における栽培装置の断面模式図である。
図6に示す装置は、図1に示す装置と同様、二枚の支持板(1a、1b)を有し、支持板の間に栽培空間(2)が設けられている。栽培空間の下側の支持板(1b)の上面(床部分)に栽培床(3)が設けられ、そして、栽培空間の上側の支持板(1a)の下面(天井部分)に面状光源(4)が設けられている。面状光源(4)で空間の上側の支持板(1a)の下面の中央部の大部分(周辺を除く部分)が覆われている。そして、面状光源(4)は平面状である。ただし、面状光源(4)は、実質的に逆台形(下向きに凸状の台形あるいは球面の形状)に変形することができる。平面状の面状光源(4)は、支柱(49a、49b)により支持板(1a)の下面に取り付けられている。
図6に示す装置は、支持板(1a、1b)をさらに支える支柱(5a、5b)を有する。そして、栽培床(3)上で植物(6)が栽培される。図6に示す植物(6)は生育初期の段階である。図6に示す生育初期の段階では、面状光源(4)が平面状であっても、面状光源からの光が照射される領域(7)を、植物(6)全体に及ぼすことができる。
空間の上側の支持板(1a)の下面(天井部分)のうち、面状光源に覆われていない部分には、監視カメラ(8)が取り付けられている。栽培空間(2)は、予め高さが栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍に設定されている。
【0030】
本発明は、人工的な栽培環境(例、室内栽培、水耕栽培)や人工的な栽培条件において、特に効果がある。室内栽培および水耕栽培を人工光源と組み合わせて採用することが好ましい。
室内栽培、水耕栽培および人工光源の全てを実施する場合、コンテナの内部で栽培する方法が特に好ましい。
コンテナは密閉性が高く、栽培環境の調整が容易である。コンテナ内に棚を複数段積み重ねて収容することにより、単位面積当たり大量の植物を栽培することができる。棚毎に光源を設けるため、光源に多量の電気エネルギーを供給する必要がある。本発明に従い面状光源を改良することにより、小さな面状光源(比較的少量の電気エネルギーの消費)であっても栽培している植物に対して均一に光を照射できる。
【0031】
図7は、コンテナを説明する平面図である。
図7に示すように、コンテナ(9)の内部にラック(91、その他の合計6箇所)を設ける。入り口(92)には断熱ドア(93)、中央部には通路(94)、奥には設備空間(95a、95b)を設けることができる。断熱ドア(93)に加えて、コンテナの壁面(96)も断熱材からなることが望ましい。
断熱材を用いてコンテナの断熱性を高めることにより、通常の室内(ハウス)栽培と比較して、高いエネルギー効率を実現できる。また、断熱材を用いるコンテナでは、温度環境の調整も容易である。
【0032】
図8は、図7に示すラック(91)のX−X’方向の断面図である。
図9は、図7に示すラック(91)のY−Y’方向の断面図である。
図8および図9に示す一つのラック(91)には、3列×4段(2、その他の合計12)の栽培空間が設けられている。それぞれの栽培空間には、逆台形の面状光源(4)が備えられている。3列×4段の栽培空間は一体化されて一つのラックを構成している。ラックには、全体として移動が可能であるように、ブレーキ付きの車輪(97)が合計6個設けられている。
パレット(pallet)のようなフォークリフトによる搬送が容易な構造にラックを設計してもよい。ただし、図8および図9に示すように、車輪を設けることにより、搬送よりも移動が可能なラックを設計することが好ましい。
【0033】
[支持台(棚)および培養液タンク]
支持台(棚)は、金属(例、鉄、アルミニウム)またはプラスチックから作製できる。
支持台(棚)の寸法として、縦(長辺)は、20乃至5000cmが好ましく、50乃至2000cmがより好ましく、100乃至1000cmがさらに好ましく、200乃至500cmが最も好ましい。横(短辺)は、10乃至2000cmが好ましく、20乃至1000cmがより好ましく、50乃至500cmがさらに好ましく、100乃至200cmが最も好ましい。高さは、5乃至200cmが好ましく、10乃至100cmがさらに好ましく、20乃至50cmが最も好ましい。
【0034】
培養液タンクは支持台(棚)に備えることができる。培養液タンクと支持台(棚)とを一体化してもよい。また、支持台(棚)に対して搬送または移動が可能となる機構を取り付けることが好ましい。
培養液タンクは、金属(例、鉄、アルミニウム、チタン、それらの合金)またはプラスチック(例、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート)から作製できる。
培養液タンクの容量は、10〜2000リットルが好ましく、20〜1000リットルがより好ましく、50〜500リットルがさらに好ましく、100〜200リットルが最も好ましい。
【0035】
培養液タンクに、電気伝導度(EC)センサー、pHセンサーあるいは水位測定器を取り付けてもよい。また、これらのセンサーの値に応じて培養液の成分を補充する(ECやpHの値を調整する)ために、原液タンク、原液供給ポンプ、および原液供給のための導管を取り付けることもできる。
培養液の供給方式として閉鎖系の循環式システムを採用することが好ましい。
培養液循環ポンプ(供給ポンプ)と培養液循環パイプとを用いて、培養液タンクから上部の栽培床へ培養液を供給することができる。培養液タンクには、供給ポンプとは別に、攪拌ポンプを設けてもよい。
培養液の供給経路には、フィルター、流量計、減圧弁、あるいは電磁弁を取り付けてもよい。
上部の栽培床に供給された培養液は、栽培床を上部から下部に順次経由して、培養液タンクに戻る。
培養液タンクの上部に開口を設け、栽培床の下辺から滴下した培養液を培養液タンクに回収することができる。培養液タンクに開口を設ける代わりに、栽培床の下辺と培養液タンクとをパイプで接続し、培養液を培養液タンクに回収してもよい。
【0036】
[栽培床]
栽培床は吸水性を有することが好ましい。吸水性を有する栽培床は、吸水性材料を用いて形成する。
吸水性材料は、可能な限り高い吸水性を有することが好ましい。乾燥時の体積当たり60%以上の吸水性を有することが好ましく、70%以上の吸水性を有することがさらに好ましく、80%以上の吸水性を有することが最も好ましい。吸水性材料面積当たり保水量は、5L/m以上であることが好ましく、10L/m以上であることがさらに好ましく、15L/m以上であることが最も好ましい。
【0037】
吸水性材料の形状は、粒状(例、礫、砂、多孔質セラミック、もみ殻)、繊維状(例、ロックウール、不織布、ヤシ殻チップ)、フォーム状(例、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン、フェノール発泡樹脂)のいずれでも良い。素材としても、天然無機物(例、砂)、人工無機物(例、ロックウール)、天然有機物(例、ヤシ殻チップ)、人工有機物(プラスチック)のいずれも用いることができる。
吸水性の材料を複数組み合わせてもよい。栽培床は、吸水性(培養液の保持)だけではなく、植物の根が伸張するための空間としても重要である。吸水性の材料を複数組み合わせることにより、複数の機能を両立させることができる。
【0038】
[面状光源]
面状光源は、光源そのものが面状光源を構成できる場合(例、有機EL)と、カバーと光源とを組み合わせて面状光源を構成する場合とがある。
カバーが必要である場合、カバーは、プラスチックまたは金属、好ましくはプラスチックを用いて作製できる。そして、カバーの内側(栽培床側)に、光源を設ける。二種類以上の光源を設けてもよい。
【0039】
光源としては、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機エレクトロルミネッセンス素子、発光ダイオード、蛍光灯、あるいは小型電球を用いることができる。植物の光合成を活発にするには、植物に主として赤色光を照射することが好ましい。このため、発光体の発光色は赤色であることが好ましい。また、植物には、前記の赤色光に加えて、青色光を補助的に照射することも好ましい。従って、発光体としては、発光色の設定が容易であり、また低消費電力であることから、有機エレクトロルミネッセンス素子あるいは発光ダイオードを用いることが好ましく、発光の形状やサイズ(面積)の設定が容易であることから、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子)を用いることが特に好ましい。
【0040】
有機EL素子は、透明な基板(例、ガラス板)の表面に形成される。
有機EL素子は、基板の表面に、例えば、透明陽電極層、有機発光材料層、そして陰電極層をこの順に積層して製造される。有機EL素子は、前記の陽電極層と陰電極層との間に電気エネルギーを付与すると、陽電極層から正孔が、そして陰電極層から電子が、それぞれ有機発光材料層の内部に注入され、この正孔と電子とが有機発光材料層の内部で再結合することにより、有機発光材料層にて有機発光材料により定まる色の発光を生じる。この発光は、透明電極層、そして透明な基板を通って、照光部の外部に取り出される。なお、例えば、基板の外側の面に発光体として複数個の発光ダイオードを並べて設置する場合には、基板は透明である必要はない。
【0041】
有機EL素子の発光色を赤色に設定するには、前記の有機発光材料層を形成する有機発光材料として、例えば、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−ジュロリジル−9−エニル−4H−ピラン(4−(Dicyanomethylene)−2−methyl−6−julolidyl−9−enyl−4H−pyran)を用いることができる。また、発光色を青色に設定するには、有機発光材料として、例えば、ペリレンを用いることができる。
また、有機発光材料層の内部にて再結合させる正孔と電子とのそれぞれを、有機発光材料層の内部に効率良く注入して、有機EL素子の発光効率を高くするため、陽電極層と有機発光材料層との間に正孔輸送層、そして陰電極層と有機発光材料層との間に電子輸送層を付設することもできる。
【0042】
[栽培植物]
本発明の装置は、光を全体に照射する必要がある植物、特に葉物野菜の栽培に適している。
一般的な葉物野菜は、キク科(例、レタス、サラダ菜、シュンギク)、アブラナ科(例、キャベツ、白菜、青梗菜、小松菜、クレソン)、およびアカザ科(例、ほうれん草)の植物が代表的である。葉物野菜には、ハーブ類も含まれる。ハーブ類は、セリ科(例、パセリ、チャービル、ディル)およびシソ科(例、バジル、ミント、セージ、タイム)の植物が代表的である。
【0043】
[培養液]
培養液の組成は、通常の養液栽培に使用される培養液と同様である。
以下に、主な葉物野菜について、窒素、リン、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの組成(単位:me/リットル)の範囲を示す。
【0044】
───────────────────────────────────
葉物野菜 N(硝酸換算)P(リン酸換算) K Ca Mg
───────────────────────────────────
レタス 5.4〜 7.1 1.3〜2.7 3.0〜 4.4 1.6〜2.2 0.9〜2.0
サラダ菜 11.9〜20.5 3.6〜5.5 7.2〜11.5 3.6〜7.1 1.8〜3.2
クレソン 4.0〜11.4 2.7〜4.9 3.1〜 7.4 0.9〜3.0 0.9〜3.3
ほうれん草 9.6〜19.3 2.4〜4.9 4.7〜11.3 3.6〜9.1 2.4〜4.4
───────────────────────────────────
【実施例】
【0045】
[実施例1]
図3に示す装置を作製した。装置は、図7〜9に示すように、コンテナ内に配置した。
支持台(棚)と培養液タンクとは、ステンレスで作製した。光源には、有機EL素子を採用した。栽培床は、金属基板、吸水マット、不織布、そして発泡プラスチックの順序の積層体である。
以上の装置を用いて、レタスを栽培した。
培養液中の主要元素の組成は、窒素109.2mg/リットル、リン50.4mg/リットル、カリウム170.1mg/リットル、カルシウム96.6mg/リットル、マグネシウム0.63mg/リットルであった。
【0046】
栽培初期の段階では、光源を平面状にした。栽培初期のレタスは、平面状の光源の直下に葉を広げているだけであって、平面状の光源であっても、全てのレタスの葉全体に光を照射することができた。
レタスが生長するに伴い、平面状の光源の両端を引き上げて、光源の形状を徐々に下向きに凸状の球面の形状に変形させた。その結果、栽培床の両端で栽培したレタスを含め、全てのレタスの葉全体に光を照射することができた。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の装置を用いることにより、屋内において植物を栽培する場合に、光源が設けられている領域が栽培領域より小さくても、栽培している植物に対して均一に光を照射することが可能になった。
【符号の説明】
【0048】
1a、1b、1c、1d 支持板または支持棚
2、2a、2b、2c 栽培空間
3、3a、3b、3c 栽培床
4、4a、4b、4c 面状光源
41、45 面状光源の中央の固定領域
42a、42b、46a、46b 面状光源の周辺の可動領域
43 固定板
47a、47b、47c、47d 蝶番
5a、5b、44a、44b、44c、44d、48a、48b、48c、48d、49a、49b 支柱
6 植物
7 光が照射される領域
8 監視カメラ
9 コンテナ
91 ラック
92 入り口
93 断熱ドア
94 通路
95a、95b 設備空間
96 コンテナの壁面
97 ブレーキ付きの車輪
A 面状光源の断面(およびその面積)
B A内に収容できる最も大きな逆台形(およびその面積)
a 上底(およびその長さ)
b 下底(およびその長さ)
α1、α2 逆台形の上底の両端にある二つの角(およびその角度)
c 左辺(およびその長さ)
d 右辺(およびその長さ)
h 高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に植物の栽培領域が設定された栽培床と、該栽培床の上方で栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍の高さの位置に配置された面状光源が下面に付設された光源支持板とを含む植物栽培装置であって、該面状光源が、栽培床の栽培領域に対面する光源支持板の下面の中央部に配置された、底面が上記栽培領域の面積の50〜95%の面積を持つ、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源であることを特徴とする面状光源を利用する植物栽培装置。
【請求項2】
面状光源が有機エレクトロルミネッセンス素子からなる請求項1に記載の植物栽培装置。
【請求項3】
有機エレクトロルミネッセンス素子からなる面状光源が屈曲により変形が可能な柔軟性材料からなる請求項2に記載の植物栽培装置。
【請求項4】
上記光源支持板の上面に植物の栽培領域が設定され、該光源支持板の上方で栽培対象植物の所定の成長後の高さの1.1〜2.0倍の高さの位置に、面状光源が下面に付設された光源支持棚が配置されていて、該光源支持棚の面状光源が、光源支持板の栽培領域に対面する光源支持棚の下面の中央部に配置された、底面が上記光源支持板の栽培領域の面積の50〜95%の面積を持つ、下向きに凸状の台形あるいは球面の形状にある平面光源である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の植物栽培装置。
【請求項5】
該光源支持棚の面状光源が有機エレクトロルミネッセンス素子からなる請求項4に記載の植物栽培装置。
【請求項6】
有機エレクトロルミネッセンス素子からなる面状光源が屈曲により変形が可能な柔軟性材料からなる請求項5に記載の植物栽培装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−5424(P2012−5424A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−144677(P2010−144677)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000228349)日本カーリット株式会社 (269)
【Fターム(参考)】