説明

音楽演出ゲーム機、音楽演出ゲーム用の演出操作指示システムおよびゲーム用のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽に合わせて演出操作を楽しむゲーム機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音楽に合わせて効果音を重ねる等の演出を行うDJ(ディスクジョッキー)が若年層を中心に人気を集めているが、そのような演出操作を楽しむことを目的としたゲーム機はこれまで存在しなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は音楽に対する演出操作を楽しむことができるゲーム機およびそれに適したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0005】請求項1の発明は、筐体(2)と、前記筐体の前面に設けられた表示装置(6)と、前記筐体の前面で、かつその前面と向かい合ったプレイヤーからみて手元となる位置に設置された複数の演出操作手段(15A〜15E,23)と、音楽およびその音楽に対する演出手順に関するデータをそれぞれ記憶する記憶手段(56)と、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記音楽を演奏する演奏手段(50,52,8A〜8C)と、前記演奏手段による演奏の進行に連動して、前記演出操作手段を用いた演出操作を前記記憶手段の記憶内容に従って前記プレイヤーに前記表示装置を通じて視覚的に指示する演出操作指示手段(50,51,65)と、前記プレイヤーによる前記演出操作に応じた演出効果を発生させる演出効果発生手段(50,52,53,8A,8B,8C,7A,7B)と、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作との相関関係に基づいて当該演出操作を評価する評価手段(50)と、前記評価手段の評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する評価表示手段(50,51,61,62A,62B)とを備え、前記演出操作指示手段は、少なくとも一部の領域が、前記複数の演出操作手段のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラック(66A〜66E,67)に区分可能なインジケータ(65)を前記表示装置の画面上に表示させるとともに、前記複数のトラックのそれぞれには、各トラックに対応付けられた前記演出操作手段の操作時期を示すための指示標識(68,69)を、その指示標識に対応する演出操作手段の操作時期が到来したときに当該指示標識が前記トラックの一定個所に設定された演出操作位置(PP)に到達するように、前記トラックに沿って移動させつつ表示させる音楽演出ゲーム機により、上述した課題を解決する。
【0006】この発明によれば、演奏の進行に応じてプレイヤーが演出操作手段を操作すると、その操作に対応した演出効果が音楽に重畳される。これによりプレイヤーは音楽を演出する楽しみを味わうことができる。演奏される音楽に合わせた演出手順を予めデータとして記憶し、そのデータに基づいて適正な演出操作時期をプレイヤーに視覚的に指示するので、プレイヤーはゲーム機からの指示に合わせて演出操作手段を操作すればよく、音楽の演出に長けたプレイヤーに限らず、そのような経験を有しないプレイヤーであっても気軽にゲームを楽しめる。そして、ゲーム機が記憶する演出手順とプレイヤーとの相関関係に基づいて演出操作が評価されて評価結果に応じた情報がプレイヤーに表示されるので、演出手順に種々の難易度を設定する等してゲームの競技性を高めることもできる。
【0007】また、トラック内の演出操作位置に指示標識が達したときに演出操作手段を操作するという単純な操作系を実現でき、ゲーム機の操作に比較的簡単に馴染むことができる。しかも、演出操作位置がトラック内の一定個所に固定されているので、プレイヤーはその演出操作位置に視線を固定してプレイに専念すればよく、指示標識に追従して絶えず視線を動かしながらプレイする必要がない。
【0008】さらに、複数の演出操作手段の同時操作も指示でき、より多彩な演出操作をプレイヤーに要求できる。各トラックにおける演出操作位置を一致させておくことにより、複数のトラックで別々の指示標識が移動表示されている環境であっても、プレイヤーは演出操作位置を注視していればよく、演出操作手段毎の演出操作の指示を比較的容易に見わけることができる。
【0009】請求項2の発明は、筐体(2)と、前記筐体の前面に設けられた表示装置(6)と、前記筐体の前面で、かつその前面と向かい合ったプレイヤーからみて手元となる位置に設置された複数の演出操作手段(15A〜15E,23)と、音楽およびその音楽に対する演出手順に関するデータをそれぞれ記憶する記憶手段(56)と、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記音楽を演奏する演奏手段(50,52,8A〜8C)と、前記演奏手段による演奏の進行に連動して、前記演出操作手段を用いた演出操作を前記記憶手段の記憶内容に従って前記プレイヤーに前記表示装置を通じて視覚的に指示する演出操作指示手段(50,51,65)と、前記プレイヤーによる前記演出操作に応じた演出効果を発生させる演出効果発生手段(50,52,53,8A,8B,8C,7A,7B)と、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作との相関関係に基づいて当該演出操作を評価する評価手段(50)と、前記評価手段の評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する評価表示手段(50,51,61,62A,62B)とを備え、前記演出操作指示手段は、少なくとも一部の領域が、前記複数の演出操作手段のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラック(66A〜66E,67)に区分可能なインジケータ(65)を前記表示装置の画面上に表示させるとともに、ゲーム上の現在時刻から将来に向かって一定範囲内に到来する前記複数の演出操作手段のそれぞれの操作時期に対応した複数の指示標識(68,69)を、各指示標識によって指示すべき操作時期の前後関係を保ちつつ前記トラック内の所定の演出操作位置から前記所定方向に並べて表示する音楽演出ゲーム機により、上述した課題を解決する。
【0010】この発明によれば、演奏の進行に応じてプレイヤーが演出操作手段を操作すると、その操作に対応した演出効果が音楽に重畳される。これによりプレイヤーは音楽を演出する楽しみを味わうことができる。演奏される音楽に合わせた演出手順を予めデータとして記憶し、そのデータに基づいて適正な演出操作時期をプレイヤーに視覚的に指示するので、プレイヤーはゲーム機からの指示に合わせて演出操作手段を操作すればよく、音楽の演出に長けたプレイヤーに限らず、そのような経験を有しないプレイヤーであっても気軽にゲームを楽しめる。そして、ゲーム機が記憶する演出手順とプレイヤーとの相関関係に基づいて演出操作が評価されて評価結果に応じた情報がプレイヤーに表示されるので、演出手順に種々の難易度を設定する等してゲームの競技性を高めることもできる。
【0011】また、インジケータの複数のトラックとそれらに表示される指示標識とを利用して、各演出操作手段に個別に操作時期を知らしめることができる。ゲーム上の時間の進行に対応してトラック内に表示される指示標識を逐次更新することにより、ゲーム上の現在時刻から将来に向かって一定範囲までの各演出操作手段の操作時期をプレイヤーに一覧表示できる。従って、プレイヤーは容易に演出操作の順序を把握できる。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または2の音楽演出ゲーム機において、前記所定方向が前記画面の上下方向であることを特徴とする。請求項4の発明は、請求項3の音楽演出ゲーム機において、前記筐体の前記前面でかつ前記表示装置よりも下方には前方へ突出する突出部(9)が設けられ、前記突出部の上面に前記演出操作手段が設けられ、前記演出操作位置が前記インジケータの下端に設定されていることを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの音楽演出ゲーム機において、前記演出操作位置には、前記複数の演出操作手段を模したアイコン(70A〜70E,71)が前記複数のトラックに対応させて表示されることを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの音楽演出ゲーム機において、複数の演出操作手段(15A〜15E,23)のそれぞれに対する演出操作と、各演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係を、演奏の進行に伴って変化させることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、演奏開始から終了に亘るまで演出操作と演出効果との関係を一定に固定する場合と比較して、より少ない数の演出操作手段にて多彩な演出効果を実現できる。なお、ここでいう演出効果は、演出操作手段の操作に対して所定の効果音を発生させる場合を含む。
【0015】請求項7の発明は、筐体(2)と、前記筐体の前面で、かつその前面と向かい合ったプレイヤーからみて手元となる位置に設置された複数の演出操作手段(15A〜15E,23)と、音楽およびその音楽に対する演出手順に関するデータをそれぞれ記憶する記憶手段(56)と、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記音楽を演奏する演奏手段(50,52,8A〜8C)と、前記演奏手段による演奏の進行に連動して、前記演出操作手段を用いた演出操作を前記記憶手段の記憶内容に従って前記プレイヤーに視覚的に指示する演出操作指示手段(50,51,65)と、前記プレイヤーによる前記演出操作に応じた演出効果を発生させる演出効果発生手段(50,52,53,8A,8B,8C,7A,7B)と、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作との相関関係に基づいて当該演出操作を評価する評価手段(50)と、前記評価手段の評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する評価表示手段(50,51,61,62A,62B)とを備え、前記複数の演出操作手段のそれぞれに対する演出操作と、各演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係を、前記演奏の進行に伴って変化させる音楽演出ゲーム機により、上述した課題を解決する。
【0016】この発明によれば、演奏の進行に応じてプレイヤーが演出操作手段を操作すると、その操作に対応した演出効果が音楽に重畳される。これによりプレイヤーは音楽を演出する楽しみを味わうことができる。演奏される音楽に合わせた演出手順を予めデータとして記憶し、そのデータに基づいて適正な演出操作時期をプレイヤーに視覚的に指示するので、プレイヤーはゲーム機からの指示に合わせて演出操作手段を操作すればよく、音楽の演出に長けたプレイヤーに限らず、そのような経験を有しないプレイヤーであっても気軽にゲームを楽しめる。そして、ゲーム機が記憶する演出手順とプレイヤーとの相関関係に基づいて演出操作が評価されて評価結果に応じた情報がプレイヤーに表示されるので、演出手順に種々の難易度を設定する等してゲームの競技性を高めることもできる。
【0017】また、演奏開始から終了に亘るまで演出操作と演出効果との関係を一定に固定する場合と比較して、より少ない数の演出操作手段にて多彩な演出効果を実現できる。なお、ここでいう演出効果は、演出操作手段の操作に対して所定の効果音を発生させる場合を含む。
【0018】なお、請求項6または7の発明において、前記複数の演出操作手段のそれぞれに対する演出操作と、各演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係は、前記音楽の適当な区切り毎に変更してもよく(請求項8)、前記音楽のフレーズ毎に変更してもよい(請求項9)。
【0019】請求項10の発明は、請求項6または7の音楽演出ゲーム機において、前記演出効果発生手段は、前記複数の演出操作手段のそれぞれの操作に対して互いに異なる演出効果を発生させることを特徴とする。従って、複数の演出操作手段を操作することにより、音楽に対して様々な演出効果を加えてゲームの興趣を高めることができる。
【0020】請求項11の発明は、請求項1〜10のいずれかの音楽演出ゲーム機において、前記演出効果発生手段は、前記演出効果として、前記演出操作手段の操作に応じて所定の効果音を前記音楽に重ねて発生させることを特徴とする。従って、プレイヤーが適切な時期に演出操作を行った場合、それに対して適切な効果音を音楽に重ね合わせて音楽の演出を盛り上げる等、効果音を利用して種々の演出効果を発生させることができる。
【0021】請求項12の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作手段が回転操作可能なディスク状操作部材(23)を含むことを特徴とする。
【0022】この発明によれば、ディスク状操作部材の回転操作に応じた演出効果を発生させることにより、押釦式の演出操作手段のみを設ける場合と比較して、多彩な演出効果を発生させることができる。
【0023】請求項13の発明は、請求項12の音楽演出ゲーム機において、前記演出効果発生手段は、ディスク状操作部材(23)の回転操作に基づいて、レコード盤をレコード針と接触させつつ不規則に回転させたときに発生するスクラッチ音を模したスクラッチ効果音を発生させることを特徴とする。
【0024】この発明によれば、ディスク状操作部材をあたかもレコード盤のごとく回転させると、その操作に応じたスクラッチ効果音を発生させることができるので、実際の音楽の演出に近づいた本格的な音楽演出ゲームを提供できる。
【0025】請求項14の発明は、請求項1または2の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作指示手段は、前記演出操作手段の操作継続時間に応じて前記指示標識(68または69)の所定方向における長さ(L1またはL2)を変化させることを特徴とする。
【0026】この発明によれば、演出操作手段の操作の継続時間を指示標識の長さに置き換えてプレイヤーに指示できるので、操作タイミングのみを指示する場合と比較してより多彩な演出操作をプレイヤーに要求でき、実際の音楽の演出に近づいた本格的なゲームを提供でき、ゲームの難易度をより広範に変化させることができる。特に請求項12の発明におけるディスク状操作部材と本請求項の指示標識とを組み合せた場合には、そのディスク状操作部材の回転操作の継続時間をプレイヤーに対して明確に指示できる利点がある。
【0027】請求項15の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記筐体(2)の前面には電飾手段(7A,7B)が設けられ、前記演出効果発生手段は、前記演出操作に応じて前記電飾手段の明滅状態を変化させることを特徴とする。
【0028】この発明によれば、演出操作に応じて電飾手段の明滅が変化させることにより、演出効果を高めてゲームの臨場感を盛り上げることができる。
【0029】請求項16の発明は、請求項15の音楽演出ゲーム機において、筐体(2)の前面にはスピーカ(8C)が設置され、前記電飾手段は、前記スピーカの外周部を取り囲むように配置されたスピーカ部発光手段(7B)を備えていることを特徴とする。
【0030】この発明によれば、スピーカから出力される効果音と、その効果音の発生源の周囲における電飾とによって、さらに高い演出効果を発生させることができる。
【0031】請求項17の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記評価手段は、前記演奏手段による演奏の進行中に演出操作を逐次評価する逐次評価手段(50)を具備し、前記評価表示手段は、前記逐次評価手段の評価結果に対応した情報を前記演奏手段の演奏の進行中に逐次表示する逐次表示手段(61,62A,62B)を備えていることを特徴とする。
【0032】この発明によれば、ゲームの進行中にプレイヤーに対して逐次評価結果をフィードバックできるので、その評価結果を見ながらプレイを逐次修正してより高い評価を目指すという楽しみをプレイヤーに与えることができる。
【0033】請求項18の発明は、請求項17の音楽演出ゲーム機において、前記演出効果発生手段は、前記演出効果の一種として、前記逐次評価手段の評価結果に応じて異なる反響効果を発生させることを特徴とする。従って、ゲームの進行中(音楽の演奏中)に良好な評価が得られた場合にそれを讃える反響効果を発生させるなどの処理を行うことにより、操作に対する反響をプレイヤーに強く印象付けてゲームの臨場感を高めることができる。
【0034】請求項19の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記評価手段は、前記記憶手段が記憶する演出手順とプレイヤーによる前記演出操作手段の操作継続時間との関係を考慮して前記演出操作を評価することを特徴とする。
【0035】この発明によれば、演出操作手段の操作を継続する時間の正確さをプレイヤーの演出操作に対する評価の尺度に取り込むので、単純に操作するタイミングの正確さを評価するだけの場合と比較して、実際の音楽の演出に近づいた本格的なゲームを提供できる。
【0036】請求項20の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作手段が複数のプレイヤーに対応して複数組(12A,12B)設けられ、前記評価手段は前記演出操作手段の組毎に演出操作を評価し、前記評価表示手段は、前記演出操作の評価結果に対応した情報を前記演出操作手段の組毎に表示する個別評価表示手段(62A,62B)を備えていることを特徴とする。
【0037】この発明によれば、演出操作手段の組毎に演出操作の評価結果を表示することにより、複数のプレイヤー間で評価を競い合う等の楽しさを与えることができる。
【0038】請求項21の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記評価手段は前記演出操作の優劣に応じた点数を演算し、前記評価表示手段はその演算された点数を表示することを特徴とする。従って、プレイヤーがその操作の優劣を点数によって簡単に判断できるようになる。
【0039】請求項22の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、記憶手段(56)は前記音楽および前記演出手順に関するデータの組を複数記憶し、一つの音楽に対するプレイヤーの演出操作について評価手段(50)が所定の評価を与えた場合に演奏手段による次の音楽の演奏と演出操作指示手段による次の音楽に対応する演出操作の指示とを許可するステージ進行制御手段(50)が設けられたことを特徴とする。従って、特定の音楽に対する演出操作の優劣に応じて次の音楽に対するプレイの可否が分けられるようになり、ゲームのプレイに対する緊張感を高めることができる。
【0040】請求項23の発明は、請求項22の音楽演出ゲーム機において、演出効果発生手段は、前記演出効果の一種として、一つの音楽に対するゲームが終了した時点での評価手段(50)の評価結果に応じて異なる反響効果を発生させることを特徴とする。従って、例えば次の音楽への進行が許可されたか否かによって異なる反響効果を発生させることができ、ゲームの臨場感を盛り上げることができる。
【0041】請求項24の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作指示手段は、前記演出操作手段の操作時期が到来したか否かを判断し、前記操作時期が到来したと判断した場合と到来していないと判断した場合とで、視覚的に異なる態様で演出操作を指示することを特徴とする。例えば、特定の演出操作手段の操作時期が到来したことを、プレイヤーに対してその視覚を通じてより明確に指示できる。なお、操作時期にはある程度の時間的な幅をもたせてよい。
【0042】請求項25の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記評価手段は前記演出操作手段の操作時期が到来したか否かを判断し、前記操作時期が到来したと判断したときに前記演出操作を評価することを特徴とする。従って、操作時期が到来したときにプレイヤーが指示された演出操作手段を操作すれば、その操作が評価手段にて評価される。
【0043】請求項26の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記評価手段は前記演出操作手段の操作時期が到来したか否かを判断し、前記操作時期が到来したと判断した場合と、到来しないと判断した場合とで、前記演出操作を評価する基準を変化させることを特徴とする。従って、例えば操作時期外にプレイヤーが演出操作部材を操作した場合には、操作時期内にて操作部材を操作したときよりもその操作に対する評価を厳しく採点する等の変化をゲームに与えることができる。
【0044】請求項27の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記評価手段は、前記演出手順に関するデータによって特定される演出操作の時期と前記プレイヤーによる演出操作の時期との差に基づいて前記演出操作を評価することを特徴とする。従って、予め定められた時期から実際の操作の時期がずれるほど評価を厳しくする等、操作の指示とそれに対するプレイヤーの反応との時間的関係に基づいてプレイ内容が評価される。
【0045】請求項28の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記記憶手段は、一曲の音楽に対応して前記演出手順に関する複数のデータを記憶し、前記複数のデータのうち少なくとも一部のデータについては同一曲の演出手順に関する他のデータよりも前記演出操作手段の操作に関する難易度が低く設定され、前記演出操作指示手段は前記演出手順に関する複数のデータのいずれかを選択し、その選択したデータに基づいて前記演出操作を指示することを特徴とする。従って、同一曲に対して難易度の異なる演出操作を指示できるので、プレイヤーの習熟度等に合わせた適切な難易度のゲームをプレイさせることができ、ゲームに不慣れなプレイヤーから熟練したプレイヤーまでに対応できる。
【0046】請求項29の発明は、請求項28の音楽演出ゲーム機において、前記難易度が低く設定されたデータに基づいて指示される演出操作の手順が、前記他のデータに基づいて指示される演出操作のうち一部の演出操作を省略した手順に相当することを特徴とする。従って、難易度が低いデータが選ばれた場合、他のデータが選ばれた場合よりもプレイヤーに要求される演出操作の回数が減少する。従って、プレイヤーが余裕をもって演出操作手段を操作できるようになる。
【0047】請求項30の発明は、請求項29の音楽演出ゲーム機において、前記難易度が低く設定されたデータにおいて省略される演出操作に対応した演出効果を、前記演出操作手段の操作の有無に拘わりなく当該演出操作が行われるべき時期に発生させるための自動演出データを前記記憶手段が記憶し、前記自動演出データに基づいて前記演出効果を発生させる自動演出手段(50,52,8A〜8C)がさらに設けられたことを特徴とする。従って、難易度の低いデータが選択された場合でも、他のデータが選ばれた場合と同様の演出効果を音楽に重ね合わせることができる。
【0048】請求項31の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、一曲の音楽に対して前記演出操作指示手段が指示する前記演出操作とその演出操作が行われるべき前記演出操作手段との対応関係を変化させる操作対応関係変更手段(50)を備えたことを特徴とする。従って、同一曲に対して複数種類の演出操作をプレイヤーに指示できる。このため、同一曲のプレイの繰り返しによる操作の慣れを妨げてゲームの難易度の相対的な低下を防止できる。
【0049】請求項32の発明は、請求項1または2の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作指示手段は、前記指示標識と前記複数のトラックとの対応関係を、前記演出手順に関するデータによって特定される前記複数の演出操作手段と操作時期との対応関係の通りに設定する第1のモード(例えば図19の非ランダムモード)と、前記指示標識と前記複数のトラックとの対応関係を前記第1のモードとは異なる関係に設定する第2のモード(例えば図19のランダムモード)とのいずれかを選択可能とされていることを特徴とする。従って、第1のモードと第2のモードとでは演出手順に関するデータが共通でも、インジケータを介して指示される各演出操作手段の操作順序が異なることとなる。このため、同一曲のプレイの繰り返しによる慣れを妨げて、ゲームの難易度の相対的な低下を防止できる。
【0050】請求項33の発明は、請求項32の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作指示手段が前記第2のモードにて前記指示標識を表示する場合、前記評価手段は、前記指示標識と前記複数のトラックとの対応関係に基づいて、前記演出手順に関するデータによって特定される前記複数の演出操作手段毎の操作時期と各演出操作手段に対する操作との対応関係を変更した上で前記演出操作を評価することを特徴とする。
【0051】すなわち、第2のモードでは、演出手順に関するデータによって特定される各演出操作手段の演出操作の順序とは異なる順序でインジケータが操作を指示するので、その指示通りにプレイヤーが操作しても、その操作は演出手順に関するデータによって特定される演出手順とは一致しない。そこで、前記演出手順に関するデータによって特定される前記複数の演出操作手段毎の操作時期と各演出操作手段に対する操作との対応関係を第2のモードにおける指示に合わせて変更した上で演出操作を評価することにより、正しい評価が可能となる。
【0052】請求項34の発明は、請求項1または2の音楽演出ゲーム機において、前記演出操作指示手段は、前記トラック内の前記演出操作位置から前記所定方向に向けて特定範囲における前記指示標識の表示を省略する第3のモード(例えば図20のヒドゥンモード)を選択可能であることを特徴とする。この発明によれば、インジケータの途中までは指示標識が表示されていても、途中からはそれらの指示標識が表示されなくなる。従って、操作の難易度が高まる。
【0053】請求項35の発明は、請求項1、2または7の音楽演出ゲーム機において、前記複数の演出操作手段(15A〜15E,23)を有する演出操作部が複数(12A,12B)設けられるとともに、前記演出操作指示手段は、同一の音楽に対して前記複数の演出操作部のそれぞれに同一の演出手順を指示可能とされ、前記評価手段は前記複数の演出操作部のそれぞれに対して個別に演出操作を評価し、前記評価表示手段は前記複数の演出操作部毎に評価結果に対応した情報を表示することを特徴とする。従って、各演出操作部の演出操作手段をそれぞれ異なるプレイヤーが操作して評価を競い合う対戦ゲームのような楽しみ方を提供できる。
【0054】請求項36の発明は、請求項1または2の音楽演出ゲーム機において、前記複数の演出操作手段(15A〜15E,23)を有する演出操作部が前記筐体の左右方向に複数(12A,12B)並べて設けられ、前記演出操作指示手段は、前記表示装置の画面上に、前記演出操作の時期を指示するための複数のインジケータの画像(65A,65B)を前記複数の演出操作部のそれぞれに対応して前記画面上の左右方向に所定の間隔で並べた状態で表示する第1のモード(例えば図23R>3(a))と、前記第1のモードよりも間隔を狭めた状態で前記複数のインジケータの画像(65A,65B)を表示する第2のモード(例えば図23の(b))との間で表示状態を切り替え可能であることを特徴とする。従って、複数の演出操作部のそれぞれを互いに異なるプレイヤーが担当する場合には第1のモードを選択して各演出操作部と向い合うプレイヤーに演出操作を的確に指示できる。一人のプレイヤーが複数の演出操作部を担当する場合には第2のモードを選択し、各演出操作部に対して操作を指示する画像を画面内の特定箇所に集めてプレイヤーが視認し易くすることができる。
【0055】なお、請求項1、2または7の発明において、前記音楽および前記演出効果に関するデータは、例えば請求項37に記載の発明のように、PCMデータとして前記記憶手段に記録することができる。
【0056】請求項38の発明は、ゲームシステムに設けられた複数の操作部材(15A〜15E,23)を所定の音楽に合わせて操作する手順を定義したデータと、前記ゲームシステムに設けられた表示装置(6)の画面を介して前記操作部材の操作をプレイヤーに指示するためのプログラムとが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(56)であって、前記プログラムは、前記操作する手順を定義したデータに基づいて、前記操作部材の操作を指示する画像(65A,65B)を前記表示装置の画面上に表示させる手順と、プレイヤーによる前記操作部材の操作に応じた演出効果を発生させる手順と、前記操作する手順を定義したデータと前記プレイヤーによる前記操作部材の操作との相関関係に基づいて前記操作部材の操作を評価する手順と、その評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する手順とをコンピュータに実行させるように構成され、前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順では、少なくとも一部の領域が、前記複数の操作部材のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラック(66A〜66E,67)に区分可能なインジケータ(65A,65B)を前記表示装置の画面上に表示させるとともに、前記複数のトラックのそれぞれには、各トラックに対応付けられた前記操作部材の操作時期を示すための指示標識(68,69)を、その指示標識に対応する操作部材の操作時期が到来したときに当該指示標識が前記トラックの一定個所に設定された演出操作位置(PP)に到達するように、前記トラックに沿って移動させつつ表示させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体により、上述した課題を解決する。
【0057】請求項39の発明は、ゲームシステムに設けられた複数の操作部材(15A〜15E,23)を所定の音楽に合わせて操作する手順を定義したデータと、前記ゲームシステムに設けられた表示装置(6)の画面を介して前記操作部材の操作をプレイヤーに指示するためのプログラムとが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(56)であって、前記プログラムは、前記操作する手順を定義したデータに基づいて、前記操作部材の操作を指示する画像(65A,65B)を前記表示装置の画面上に表示させる手順と、プレイヤーによる前記操作部材の操作に応じた演出効果を発生させる手順と、前記操作する手順を定義したデータと前記プレイヤーによる前記操作部材の操作との相関関係に基づいて前記操作部材の操作を評価する手順と、その評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する手順とをコンピュータに実行させるように構成され、前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順では、少なくとも一部の領域が、前記複数の操作部材のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラック(66A〜66E,67)に区分可能なインジケータ(65A,65B)を前記表示装置の画面上に表示させるとともに、ゲーム上の現在時刻から将来に向かって一定範囲内に到来する前記複数の操作部材のそれぞれの操作時期に対応した複数の指示標識(68,69)を、各指示標識によって指示すべき操作時期の前後関係を保ちつつ前記トラック内の所定の演出操作位置から前記所定方向に並べて表示することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体により、上述した課題を解決する。
【0058】請求項40の発明は、ゲームシステムに設けられた複数の操作部材(15A〜15E,23)を所定の音楽に合わせて操作する手順を定義したデータと、前記ゲームシステムに設けられた表示装置(6)の画面を介して前記操作部材の操作をプレイヤーに指示するためのプログラムとが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(56)であって、前記プログラムは、前記操作する手順を定義したデータに基づいて、前記操作部材の操作を指示する画像(65A,65B)を前記表示装置の画面上に表示させる手順と、プレイヤーによる前記操作部材の操作に応じた演出効果を発生させる手順と、前記操作する手順を定義したデータと前記プレイヤーによる前記操作部材の操作との相関関係に基づいて前記操作部材の操作を評価する手順と、その評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する手順とをコンピュータに実行させるように構成され、前記演出効果を発生させる手順では、前記複数の操作部材(15A〜15E,23)のそれぞれに対する操作と、各操作に対応して発生させる演出効果との関係が、前記音楽の演奏の進行に伴って変化することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体により、上述した課題を解決する。
【0059】以上の発明において、記憶手段および記憶媒体には、ハードディスク記憶装置、フロッピーディスク記憶装置等の磁気記憶媒体、CD−ROMのような光学式記憶媒体または光磁気記憶媒体、RAM、ROMのような半導体記憶媒体、その他の各種の記憶媒体が含まれる。本発明における音楽の演出は、完成された音楽に対して音や光による演出効果を加える行為のみならず、音楽の一部のパートをプレイヤーが演奏して音楽を完成させる行為も含む。
【0060】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る音楽演出ゲーム機の外観を示し、図2はその内部構造を示している。このゲーム機1は筐体2の内外に各種部品を装着して構成される。筐体2は、本体3と、その上部に取り付けられるトップボックス4とを有している。本体3の上部には画面表示部5が設けられている。画面表示部5にはCRTを利用したモニタ6が設置され、そのモニタ6の両側には縦長の装飾灯7A,7Aが設けられている。画面表示部5の下方にはスピーカ8Aが設置される。スピーカ8Aの下方には前方への突出部9が設けられ、その突出部9の前面にもスピーカ8Bが設置される。
【0061】突出部9の上面にはコントロールパネル10が設けられている。コントロールパネル10は、プレイヤーがモニタ6と向かい合う位置に立ったとき、そのプレイヤーの手元に位置するようにその高さが調整されている。コントロールパネル10の中央には硬貨投入口11が設置され、その左方には一人目のプレイヤー用の演出操作部12Aが、右方には二人目のプレイヤー用の演出操作部12Bがそれぞれ設けられている。演出操作部12A,12Bには、鍵盤入力装置13およびターンテーブル入力装置14がそれぞれ設けられる。
【0062】鍵盤入力装置13には、押釦式のスイッチを用いた5個の鍵盤キー15A,15B,15C,15D,15Eが設けられている。これら鍵盤キー15A〜15Eは、楽器の鍵盤の配列を模してプレイヤーの手前側に3個の鍵盤キー15A,15C,15Eが、それらの隙間に合わせて後方に2個の鍵盤キー15B,15Dが並べられている。なお、以下では、演出操作部12A,12Bを特に区別する必要のないときは演出操作部12と表記し、鍵盤キー15A〜15Eについても同様に鍵盤キー15と表記することがある。
【0063】図1において鍵盤キー15の上面は平坦に描かれているが、例えば図3に示したようにプレイヤーからみて奥側に突起部15pを設けてもよい。なお、各鍵盤キー15にはLED等を用いた表示灯17が設けられる。表示灯17に代えて鍵盤キー15の内部に電球等の発光体を設け、鍵盤キー15そのものを発光させてもよい。
【0064】図4はターンテーブル入力装置14の詳細を示すものである。ターンテーブル入力装置14は、コントロールパネル10に固定されたベース20と、そのベース20にベアリング21を介して回転自在に支持された回転軸22と、ベース20の上面の円形溝20aにはめ合わされつつ回転軸22の上端部22aに一体回転可能に固定されたスライドディスク23とを有している。スライドディスク23はレコード盤を模したものであり、その上面23aはコントロールパネル10に露出する。この上面23aに指を添えてスライドディスク23を時計方向および反時計方向のいずれかに回転操作させてスクラッチプレイを模擬的に楽しむことができる。このスクラッチプレイは、レコード盤をレコード針と接触させつつ手で不規則に回転させて様々なスクラッチ音を発生させるものである。
【0065】スライドディスク23とベース20の円形溝20aとの間には、スライドディスク23の回転に摩擦抵抗を与える手段としてのフェルト24が設けられている。フェルト24はスライドディスク23よりも小さい円板状に形成されている。フェルト24に適宜抜き孔を設けることにより、スライドディスク23の回転に対する摩擦抵抗の大きさが適正範囲に調整される。
【0066】ターンテーブル入力装置14には、スライドディスク23の操作に関する情報、例えば回転速度や回転方向を検出するための検出機構28が設けられる。この検出機構28は、回転軸22の下端にねじ26を用いて一体回転可能に固定されたスリットディスク25と、そのスリットディスク25の外周に設けられたセンサ27A,27Bとを備えている。図5(a)に示したように、スリットディスク25の外周には多数のスリット25aが周方向に一定の角ピッチPで形成されている。
【0067】センサ27A,27Bは、発光部27pから受光部27qへ向かって所定の光を照射し、受光部27qにおける受光強度の大小に応じて所定のオン・オフ信号を出力するいわゆるフォトインタラプタ型のセンサである。図5(b)から明らかなように、センサ27A,27Bは、一方のセンサ27Aの中心線Aが隣接する一対のスリット25a,25aの中間位置にあるとき、他方のセンサ27Bの中心線Bが最も近いスリット25aの中心線Cに対して上記ピッチPの1/4だけ周方向にずれるように配置されている。なお、中心線B,Cのずれ量はピッチPの1/2以外であればよい。
【0068】以上のターンテーブル入力装置14によれば、スライドディスク23を回転させるとスリットディスク25が一体に回転し、センサ27A,27Bからの出力信号が回転速度に応じた周期でオン・オフを繰り返す。この繰り返しの周期を検出することによりスライドディスク23の回転速度を割り出すことができる。また、各センサ27A,センサ27Bからの出力信号の位相差、具体的にはオン・オフが切り替わる時期のずれに基づいてスライドディスク23の回転方向を判別できる。
【0069】図1および図2に示すように、コントロールパネル10の中央には硬貨投入口11に隣接して補助入力装置30が設けられている。補助入力装置30は、硬貨投入口11から前方に連ねて配置された3個の押釦スイッチ31A,31B,31Cを備えている。また、図2に示すように、筐体2の内部には硬貨管理装置35が設けられる。硬貨投入口11から投入された硬貨はシュート36を介して硬貨管理装置35に導かれる。硬貨管理装置35にて硬貨の適否が判別され、適当と判別された硬貨は下方のストッカ37に、不適当と判別された硬貨はゲーム機1の硬貨返却口38(図1参照)にそれぞれ振り分けられる。
【0070】図1に示したように、筐体2のトップボックス4の前面中央には装飾パネル40が設けられ、その両側にもスピーカ8C…が設けられる。これらのスピーカ8Cは、ゲーム機1の前方に向かって斜め下方に傾けて設置され、プレイヤーにその存在を強調する工夫がなされている。そして、各スピーカ8Cの周囲には、チューブ状の装飾灯7B…がスピーカ8Cを取り囲むように円形に湾曲させた状態で取り付けられている。
【0071】図6はゲーム機1の制御系の構成を示す図である。この図から明らかなように、ゲーム機1は、マイクロプロセッサを主体として構成され、ゲームの進行に必要な各種の演算や動作制御を行うCPU50と、CPU50からの命令に従って所望の画像をモニタ6に描画する画面描画制御装置51と、CPU50からの命令に従って所望のサウンドをスピーカ8A,8B,8Cから出力させるサウンド制御装置52と、CPU50からの命令に従って装飾灯7A,7Bを明滅させるイルミネーション制御装置53と、記憶手段としてのRAM54、ROM55および補助記憶装置56とを備えている。補助記憶装置56の記憶媒体には磁気記憶媒体を備えたいわゆるハードディスク記憶装置が用いられ、その記憶容量はRAM54、ROM55のそれに比して遥かに大きく設定される。サウンド制御装置52は補助記憶装置56に記録されたPCMデータやADPCMデータをCPU50からの指示に従って受け取ってそれらのデータに対応する音をスピーカ8A,8B,8Cから出力させる機能を有する。
【0072】上記の各制御装置51〜53、RAM54、ROM55および補助記憶装置56はバス57を介してCPU50と接続されている。また、CPU50には、バス57を介して上述した鍵盤入力装置13、ターンテーブル入力装置14、補助入力装置30および硬貨管理装置35も接続される。
【0073】ROM55にはゲーム機1の起動時の基本動作等を制御するために必要なプログラムやデータが書き込まれる。補助記憶装置56には、ゲーム機1で使用するBGM(Back Ground Music)としての各種の曲の演奏データおよびその演奏に対応して行うべき演出の手順を指定したデータが書き込まれ、それらのデータはCPU50からの指令に応じてRAM54の所定領域にロードされる。演奏データは例えばPCMデータやADPCMデータとして作成される。
【0074】補助記憶装置56に書き込まれた演奏データとそれに対応する演出手順との対応関係を図7および図8に例示する。なお、これらの図において鍵盤キーA〜Eは図1の鍵盤キー15A〜15Eに、ターンテーブルはスライドディスク23にそれぞれ対応する。また、図8のアドリブキーA,BおよびCは補助入力装置30の押釦スイッチ31A〜31Cにそれぞれ対応する。
【0075】図7(a)に示したように、曲Xのデータは複数のフレーズF1,F2,F3…から構成されている。そして、例えばフレーズF1における鍵盤キーA〜Eおよびターンテーブルの演出操作は図7(b)のタイムチャートの如く定められる。図中の矩形部分(ハッチング部分)が演出操作を行う時期を示しており、矩形部分の左端が操作開始時刻、右端が操作終了時刻、長さが操作継続時間である。補助記憶装置56には、図7(b)のタイムチャートに従って、鍵盤キーA〜Eおよびターンテーブル毎の操作開始時刻および操作終了時刻が数値化されて記憶される。
【0076】また、本ゲーム機1では各鍵盤キーA〜EおよびアドリブキーA〜Cを操作したときに発生させる効果音をフレーズ毎に変化させる。そのため、補助記憶装置56には、図8に示す効果音の指示テーブルTBが演奏データに対応付けて予め書き込まれる。この指示テーブルTBでは、各フレーズF1,F2,F3…において発生させるべき効果音が鍵盤キーA〜EおよびアドリブキーA〜Cのそれぞれに個別に割り当てられている。例えば、フレーズF1では鍵盤キーA〜Eに効果音1〜5が、アドリブキーA〜Cに効果音6〜8がそれぞれ割り当てられる。各効果音1,2…を発生させるためのデータも補助記憶装置56に書き込まれる。効果音には、楽器の音、音声、拍子の音等、演出に適当と考えられる各種の音を使用してよい。効果音のデータも例えばPCMデータやADPCMデータとして作成される。
【0077】なお、ターンテーブル入力装置14は上述したスクラッチプレイを楽しむために設けられているため、その操作に対する効果音は実際のレコード再生装置上でレコード盤をスクラッチプレイしたときに発生するスクラッチ音を模した音(以下、スクラッチ効果音と呼ぶ。)に設定する。スライドディスク23の回転方向や回転速度に応じてスクラッチ効果音を変化させることが望ましい。
【0078】本ゲーム機1は二組の演出操作部12A,12Bを有するため、演出手順に関するデータはそれら演出操作部12A,12B毎に作成されて補助記憶装置56に書き込まれる。演出操作部12A,12B毎に異なる演出手順を設定することにより、交互に掛け合うようなプレイを実現したり、プレイヤー毎に異なる効果音を発生させることができる。このため、一人でプレイする場合よりも多彩な演出が可能となり、ゲームの楽しさが増す。
【0079】図9は、ゲームのプレイ中に、画面描画制御装置51を介してモニタ6に表示されるゲーム画面を示すものである。このゲーム画面の中央には主表示部60が設けられ、その主表示部60の上方にはグルーヴゲージ表示部61が、下方には一対のスコア表示部62A,62Bが設けられる。主表示部60には、ゲームの雰囲気を盛り上げるためのビデオその他が表示される。例えば、ゲーム機1にて演奏される音楽に合わせたダンスシーンが表示される。
【0080】グルーヴゲージ表示部61には、ゲージ枠61aと、プレイの優劣に応じてゲージ枠61aの左端を基準に伸縮するゲージバー(図中のハッチング部)61bとが表示される。スコア表示部62Aには演出操作部12Aの演出操作に対応したゲームのスコア(点数)が表示され、スコア表示部62Bには演出操作部12Bの演出操作に対応したゲームのスコアが表示される。
【0081】主表示部60の左右には、演出操作の時期をプレイヤーに指示するためのインジケータ65A,65Bが表示される。各インジケータ65A,65Bの内容は同一であり、これらを区別する必要のないときはインジケータ65と表記する。インジケータ65には、上下方向に延びる5本の鍵盤トラック66A,66B,66C,66Dおよび66Eと、1本のターンテーブルトラック67とが設けられている。鍵盤トラック66A〜66Eはそれぞれ鍵盤キー15A〜15Eの操作時期を個別に示すために設けられ、ターンテーブルトラック67はスライドディスク23の操作時期を示すために設けられている。
【0082】鍵盤トラック66A〜66Eには鍵盤キー15A〜15Eにそれぞれ対応したアイコン68…が表示され、ターンテーブルトラック67にはスライドディスク23に対応したアイコン69が表示される。これらのアイコン68,69は演奏の進行に伴って鍵盤トラック66A〜66Eまたはトラック67を矢印Vで示したように下方に移動する(トラック66Bに表示された想像線参照)。
【0083】そして、アイコン68,69が各トラック66A〜66E,67の下端に設定された演出操作位置PPに達したとき、そのトラック66A〜66Eまたは67に対応する鍵盤キー15A〜15Eまたはスライドディスク23の操作時期が到来する。演出操作位置PPには、鍵盤キー15A〜15Eをそれぞれ模した鍵盤状アイコン70A〜70Eと、ターンテーブル入力装置14のスライドディスク23を模したターンテーブル状アイコン71とがトラック66A〜66Eおよび67に対応させて表示される。
【0084】図10では左端の鍵盤トラック66Aに表示されたアイコン68が演出操作位置PPに達しており、この時点を基準としてアイコン68がトラック66Aの下方に消え去るまで鍵盤キー15Aを操作することがプレイヤーに指示される。アイコン68,69の長さL1,L2は鍵盤キー15またはスライドディスク23の操作継続時間に応じて伸縮され、それにより、プレイヤーに対して操作開始時刻のみならず操作継続時間までも指示することができる。
【0085】このようなアイコン68,69の移動表示を行うには、例えば図7(b)に示したタイムチャートにおいて、トラック66A〜66Eおよび67の全長に対応したインジケータ表示範囲を設定し、その表示範囲を演奏の進行に伴って右方に移動させつつ、表示範囲の左端をトラック66A〜66E,67の下端に、表示範囲の右端をトラック66A〜66E,67の上端に、タイムチャート内の演出操作時期をアイコン68,69にそれぞれ置き換えてインジケータ65の表示を随時書き換えればよい。
【0086】なお、すべてのアイコン68,69の長さに応じた操作継続時間の指示を省略し、アイコン68,69の長さを一定として、操作のタイミングだけを指示するようにしてもよい。また、アイコン68の長さに応じた時間だけ鍵盤キー15を押し続ける設定に代え、アイコン68の長さに応じた時間内で鍵盤キー15を連打させる設定としてもよい。
【0087】以上のゲーム機1においては、硬貨投入口11から適正な硬貨が所定枚数投入されると硬貨管理装置35からCPU50にゲームの開始信号が出力され、それに応じてCPU50が所定のゲーム処理を開始する。なお、二人分の硬貨が投入されたときには一人でプレイするか二人でプレイするかの選択画面がモニタ6に表示され、プレイヤーの選択操作に応じて一人用プレイか二人用プレイかが決定される。この選択は補助入力装置30を用いて行われる。一人用プレイはいずれか一方のインジケータ65と、それに対応する演出操作部12Aまたは12Bのみを使用してゲームが行われるモードであり、二人用プレイは二つのインジケータ65A,65Bと左右の演出操作部12A,12Bを使用してゲームが行われるモードである。以下前者のモードを1Pモードと、後者のモードを2Pモードと呼ぶ。
【0088】ゲームは複数のステージに分けて進められる。図11はステージ構成の一例を示すものである。この例では、練習ステージ、ステージA、ステージBまたはCのいずれか、スクラッチステージ、ステージDまたはEのいずれか、そして、ステージF、GまたはHのいずれの合計6段階に亘ってゲームが進められる。各ステージでは使用される音楽のジャンルが異なっており、例えばステージAではテクノ系音楽が、ステージBではユーロビート系の音楽が使用される。スクラッチステージは、ターンテーブル入力装置14のみを演出に利用した特別なステージとして設定されている。なお、これらのステージ構成は適宜変更可能である。例えば練習ステージはプレイヤーのキャンセル操作によって省略可能としてもよい。
【0089】図12は一つのステージにおけるCPU50の処理手順を示すフローチャートである。この処理では、まず現在のステージに対応する演奏データおよびその演出手順に関するデータの一部または全部を補助記憶装置56からRAM54にロードし(ステップS1)、そのデータに基づいてステージ内容をプレイヤーに紹介する(ステップS2)。例えば、曲のジャンルおよび曲名をモニタ6に表示するとともに、その曲の代表的なフレーズをスピーカ8A〜8Cから出力させてプレイヤーにステージの内容を把握させる。
【0090】ステージ紹介後、所定の合図をプレイヤーに表示または音声で知らせた上で、RAM54または補助記憶装置56が記憶する演奏データに基づいた曲の演奏をサウンド制御装置52に命令する(ステップS3)。これにより所定の音楽の演奏が開始される。演奏開始後はインジケータ65に表示されたアイコン68,69の位置を現在の演奏位置に合わせて更新する(ステップS4)。この更新を周期的に繰り返すことにより、アイコン68,69が演奏の進行に連動してインジケータ65内を下方へと逐次移動する。
【0091】次いで、現在の演奏位置と演出手順データとに従って鍵盤キー15またはスライドディスク23の操作時期が到来したか否かを判別し(ステップS5)、時期が到来していれば所定のタイミング表示を行う(ステップS6)。このタイミング表示は、インジケータ65内の演出操作位置PPに達したアイコン68または69の表示色を変化させて行う。また、鍵盤キー15A〜15Eのいずれかの操作時期が到来しているときは、操作すべき鍵盤キー15の表示灯17を点灯または点滅させてどのキーを操作すべきかプレイヤーに指示する。
【0092】タイミング表示後は鍵盤キー15A〜15E、スライドディスク23、押釦スイッチ31A〜31Cのいずれかが操作されたか否かを判別し(ステップS7)、操作ありと判断したときはその操作に対応した演出効果を発生させる(ステップS8)。このときの演出効果には、操作された部材に対応する効果音をスピーカ8A,8B,8Cから出力させる処理、および装飾灯7A,7Bを操作内容に応じて明滅させる処理が含まれる。鍵盤キー15A〜15Eまたは押釦スイッチ31A〜31Cの操作に対する効果音は図8に例示した通りであり、スライドディスク23の操作に対する効果音は上述したスクラッチ効果音である。
【0093】演出効果を発生させた後は、プレイヤーの操作内容と演出手順データにて指定された演出操作時期との一致度、この場合は操作開始時期のずれおよび操作継続時間のずれを所定の計算式に従って演算する(ステップS9)。計算式は、操作開始時期または操作継続時間がずれるほど一致度が小さくなるよう設定される。操作すべき鍵盤キー15またはスライドディスク23とは異なるものが操作されたときには一致度が評価されないか、または負の値として演算される。
【0094】ステップS5において操作時期が到来していないと判断したときは、上述したステップS6のタイミング表示を行うことなく、鍵盤キー15A〜15E、スライドディスク23、押釦スイッチ31A〜31Cのいずれかが操作されたか否かを判別する(ステップS10)。操作ありと判別したときは、その操作に対応した演出効果を発生させる(ステップS11)。このときの演出効果にも、操作された部材に対応する効果音をスピーカ8A,8B,8Cから出力させる処理、および装飾灯7A,7Bを操作内容に応じて明滅させる処理が含まれる。
【0095】ステップS11で発生させる演出効果は、インジケータ65の指示に対応していない、いわゆるアドリブ操作に基づくものであり、その演出効果をステップS9と同様の一致度にて評価することはできない。そこで、ステップS9の演算式とは異なる演算式を使用して、前記の操作に対応したアドリブ効果値を演算する。この場合の演算式は、例えば操作時点での演奏内容や演出状態からみて適切な効果音が適切なタイミングで重ねられたか否かを評価し、適切と判断されるほどに高い値が得られるように設定する。なお、二人でプレイしている場合、一致度やアドリブ効果値はプレイヤー毎に演算される。ステップS12におけるアドリブ効果値の演算を省略し、ステップS11にて演出効果を発生させた後、続いてステップS16にジャンプしてもよい。
【0096】ステップS9またはステップS12の演算後は、それらの演算結果に基づいてモニタ6のグルーヴゲージ表示部61のゲージ量(ゲージバー61bの長さ)およびスコア表示部62A,62Bに表示されるスコア(点数)を演算する(ステップS13)。ゲージ量はプレイの優劣に応じて増減するように計算され、例えば一致度やアドリブ効果値が基準値以上であればその基準値との差に応じてゲージ量を増加させ、基準値以下であれば基準値との差に応じてゲージ量を減少させる。なお、二人でプレイしている場合でもグルーヴゲージ61に表示されるゲージバー61bは一つであり、プレイヤー毎に演算された一致度やアドリブ効果値の演算結果に基づいて単一のゲージ量が増減される。一方、スコア表示部62A,62Bにそれぞれ表示されるスコアはプレイヤー毎に一致度やアドリブ効果値を集計した値であり、操作に対する評価が高いほどスコアも高くなる。従って、プレイヤー同士でスコアを競い合うことができる。
【0097】ゲージ量およびスコアの演算後は、それらの演算結果に基づいてグルーヴゲージ表示部61およびスコア表示部62A,62Bの表示内容を更新し、続いてステップS9またはステップS12で演算された一致度やアドリブ効果値に基づいて反響効果を発生させる。この反響効果は、クラブのDJとして音楽を演出しているかの如き感覚をプレイヤーに与えることを目的としたものであり、例えば一致度やアドリブ効果値が高いときには観客の歓声を模した反響音を発生させ、一致度やアドリブ効果値が低いときには観客の非難を模した反響音を発生させる。装飾灯7A,7Bを併用して反響効果を高めてよい。
【0098】ステップS15にて反響効果を発生させた後、またはステップS7,S10のいずれかで操作なしと判断した場合には演奏が終了したか否か判別し(ステップS16)、終了していなければステップS4へ戻る。演奏終了のときは予め定められた条件に従ってステージをクリアしたか否か判別する(ステップS21)。例えばグルーヴゲージ61のゲージ量が所定値以上か否かによりクリアか否かを弁別する。
【0099】ステージクリアと判別したときは、プレイヤーにステージクリアを知らせるための画面を表示し、同時に所定の反響効果を発生させる(ステップS22)。例えば観客の大歓声を模した反響音を発生させる。続くステップS23で次のステージへの進行を許可した上で現在のステージの処理を終える。一方、ステップS21でステージをクリアしていないと判別したときはモニタ6に所定のゲームオーバー画面を表示して現在のステージの処理を終える。
【0100】次に、図13〜図19を参照して本発明の他の実施形態を説明する。なお、この実施形態は上述した図1〜図12の実施形態に対してゲーム中の制御手順を変更したものであり、以下では上述の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0101】本実施形態では、上述した実施形態と同様にゲームに使用するBGMとして予め複数の曲が用意される。そして、各曲毎に図13(a)に示すデータが作成されて補助記憶装置56に記録される。曲Xのデータは波形データ、波形テーブルデータおよび演奏データを含んでいる。
【0102】図13(b)に示すように、波形データはBGMデータおよび効果音データを含んでいる。BGMデータは曲Xを再生するためのデータであり、効果音データは鍵盤キー15やターンテーブル入力装置14のスライドディスク23を操作したときに発生させる音のデータである。これらのデータは例えばPCMデータやADPCMデータとして作成されて記録される。曲毎のデータに効果音データを含めたのは、BGMの種類に応じて適切な効果音を発生させるためである。
【0103】図13(c)に示すように、波形テーブルデータは波形アドレス、波形サイズ、パンポット、ポート番号等を指定するデータテーブルを含んでいる。波形アドレスや波形サイズに関するテーブルには、上述した波形データのなかから所望のBGMデータや効果音データを取り出すために必要な情報が記述される。パンポットに関するテーブルには、BGMデータや効果音データをスピーカユニット8A,8B,8Cの左右のチャンネルのいずれから出力させるか(両方から出力させる場合を含む)を指示するための情報が記述される。ポート番号のテーブルは、BGMデータや効果音データを出力するポート番号を指定するための情報が記述される。すなわち、この実施形態ではサウンド制御装置52にサウンドを発生させるチャンネルが複数(例えば8チャンネル)設けられ、それらのチャンネルのいずれを利用して波形データを再生するかがポート番号により指定される。このポート番号を選択するために必要な情報がポート番号のテーブルに記述される。
【0104】図14に示すように、演奏データは、操作タイミングデータ、自動演奏タイミングデータ、割り当て波形番号データ、テンポデータを含んでいる。操作タイミングデータおよび自動演奏タイミングデータは、それぞれイージーモード用およびノーマルモード用が用意されている。両モードの相違は後述する。
【0105】操作タイミングデータは、曲Xに対する鍵盤キー15やスライドディスク23の操作タイミングを曲Xの演奏開始からの経過時間に対応付けて指定したデータである。換言すれば、操作タイミングデータは、曲Xの演奏開始からどれだけ経過した時点でどの鍵盤キー15またはスライドディスク23が操作されるべきかを定義したデータであり、上述した図7に示すタイミングチャートを演奏開始からの経過時間に対応付けて数値化したデータに相当する。図7にて説明したように、操作タイミングデータは5つの鍵盤キーA〜Eと1つのターンテーブルのそれぞれに分けて作成される。この操作タイミングデータがインジケータ65の表示や鍵盤キー15,スライドディスク23の操作に対する判定の基礎となる。なお、曲Xが複数のフレーズを有している場合、そのフレーズの区切り時刻を示す情報も操作タイミングデータに含まれる。
【0106】自動演奏タイミングデータは、鍵盤キー15やスライドディスク23の操作がなくても演出効果音を発生させるために設けられたものであり、曲Xの演奏開始からどれだけ経過した時点でどの効果音を発生させるかを定義したデータである。ゲームのプレイ中、CPU50はこの自動演奏タイミングデータにて指定された時刻に指定された効果音を発生させるようにサウンド制御装置52に命令する。自動演奏タイミングデータを設けた理由は後述する。
【0107】割り当て波形番号データは、鍵盤キー15やスライドディスク23を操作したときに発生させる効果音を指定するデータである。鍵盤キー15の操作と効果音との関係は曲Xの全体を通じて一定でもよいし、上述した図8に示したごとく適当な区切り(例えば曲Xのフレーズ)毎に変化させてもよい。曲Xの途中で効果音を変化させる場合は、鍵盤キー15と効果音との関係が演奏開始からの経過時間に対応付けて記録される。なお、スライドディスク23の操作に対しては、上述したようにスクラッチ効果音を割り付けてもよいし、他の効果音に代えてもよい。
【0108】テンポデータは曲Xの演奏テンポを示すデータである。曲Xの途中でテンポが変わる場合には、演奏開始からの時間に対応付けてテンポが記録される。本実施形態のゲーム機では、このテンポデータを参照してインジケータ65の表示範囲が制御される。
【0109】図15はゲームのプレイ中における操作タイミングデータの読み込み範囲と、インジケータ65の表示範囲との関係を示している。ゲームのプレイ中、RAM54(図6参照)には操作タイミングデータについての先読み用バッファ領域が設定され、その領域には演奏開始時点を基準としたときの現在時刻txから時刻tyまでの操作タイミングデータが読み込まれる。この先読みバッファ領域に読み込まれたデータのうち、現在時刻txから時刻tn(<ty)までの範囲の操作タイミングデータがRAM54の表示用バッファ領域へとさらに読み込まれる。時刻txから時刻tnまでの時間は曲Xの2小節に等しく設定されるが、その時間的な長さは曲Xの演奏テンポに応じて変化する。従って、CPU50はテンポデータを参照して現在時刻txから2小節後の時刻tnを決定し、時刻txからtnまでの操作タイミングデータをインジケータ65の表示範囲として、表示用バッファ領域へと読み込む。CPU50はその表示用バッファ領域に読み込まれた操作タイミングデータに従ってインジケータ65内におけるアイコン68,69の配置を演算し、その演算結果に基づいてインジケータ65を表示するための画像データを作成する。この画像データに基づいて画面描画制御装置51がインジケータ65の画像を更新することにより、現在時刻txに適したインジケータ65がゲーム画面内に表示される。なお、先読みバッファ領域の時刻tyも曲Xのテンポに応じて変化させてもよい。表示用バッファ領域への読み込み量は2小節相当に限らず、種々変更してよい。
【0110】図16および図17は本実施形態におけるCPU50のゲーム処理手順を示すフローチャートである。この処理では、まずモニタ6を介した対話形式によりプレイヤーにイージーモードまたはノーマルモードのいずれかを選択させるモード選択処理を行う(ステップS51)。イージーモードは上述したイージーモード用の操作タイミングデータおよび自動演奏タイミングデータ(図14参照)に基づいてゲームを行うモードであり、ノーマルモードはノーマルモード用の操作タイミングデータおよび自動演奏タイミングデータに基づいてゲームを行うモードである。イージーモードでは、インジケータ65を介してプレイヤーに指示される操作の難易度がノーマルモードにおけるそれよりも易しく設定される。例えばノーマルモードにおける特定時刻のインジケータ65の表示が図18(a)に示すように設定されている場合、イージーモードでは、同図(b)に想像線で示すように一部のアイコン68′…の表示が省略される。この結果、一曲中で表示されるアイコンの数がノーマルモードにおけるそれよりも減少する。これによりプレイヤーはノーマルモードの時よりも余裕を持って鍵盤キー15やスライドディスク23を操作できる。なお、図18は三列のトラックに関するアイコン68の配置のみを示すが、図10に示した全てのトラック66A〜66E、67を対象としてアイコン68,69の一部省略を行ってもよいし、特定のトラックに限定してアイコンの一部省略を行ってもよい。
【0111】イージーモードにおいてアイコン68′を省略すると、そのアイコン68′に対応した操作は行われないため、BGMに重ね合わせるべき演出効果が発生せず、イージーモードにおける音楽の演出がノーマルモードにおける演出と比較して単調となり、ゲームの興趣が削がれるおそれがある。そこで、イージーモード用の自動演奏タイミングデータには、省略されたアイコン68′に対応する効果音をアイコン68′が演出操作位置PP(図10参照)に達するタイミングで自動的に発生させるための命令が書き込まれる。従って、同一の曲Xに対するノーマルモードおよびイージーモードのそれぞれの自動演奏タイミングデータを比較した場合、後者のデータに従って効果音の発生が命令される回数は前者のデータに従って効果音の発生が命令される回数よりも多くなる。なお、ノーマルモードにおける自動演奏タイミングデータは必須ではなく、これを省略して曲Xに対する全ての効果音を鍵盤キー15やスライドディスク23の操作に対応して発生させてもよい。
【0112】図16のステップS51でモード選択を行った後、CPU50は現在のステージに対して割り当てられた曲に関する波形データおよび波形テーブルデータを順次ロードする(ステップS52,S53)。これらのデータは、イージーモードおよびノーマルモードの両者において共通である。続くステップS53ではイージーモードが選択されたか否かを判断する。ノーマルモードが選択された場合にはノーマルモード用の操作タイミングデータおよび自動演奏タイミングデータをロードし(ステップS55)、イージーモードが選択された場合にはイージーモード用の操作タイミングデータおよび自動演奏タイミングデータをロードする(ステップS56)。
【0113】ステップS55またはS56でデータをロードした後は、上述した図12のステップS2、S3と同様にステージ内容をプレイヤーに紹介し(ステップS59)、曲の演奏を開始する(ステップS60)。なお、曲の演奏開始と同期して、演奏中の現在時刻tx(図15参照)、すなわち演奏開始からの経過時間を把握するための計時を開始する。続くステップS61では、現在時刻txに対応するインジケータアイコンデータを取得する。すなわち、現在時刻txからtyまでの操作タイミングデータを図15の先読みバッファ領域へと読み込み、さらに現在時刻txから2小節分の操作タイミングデータを表示用バッファ領域へと読み込む。
【0114】次のステップS62では、現在ランダムモードが指定されているか否かを判別し、ランダムモードの場合にはインジケータ65に表示されている鍵盤キー15に対応するアイコン68が非ランダムロード(ランダムモードではない状態)の場合と比較して左右に反転させて表示されるように、すなわち、図19に例示したようにインジケータ65内におけるアイコン68の配置が非ランダムモードの場合と比較して中央のトラック66Cを挟んで左右対称に入れ替えられるように、表示用バッファ領域に読み込まれた操作タイミングデータと鍵盤トラック66A〜66Eとの対応関係を変化させる(ステップS63)。この後、ステップS64へ進む。なお、図19ではトラック66B,66C,66Dのみを示したが、左右端のトラック66A,66Eのアイコン68も相互に入れ替えられる。ランダムモードにおけるトラック66A〜66Eとアイコン68との対応関係は非ランダムモードに対して左右対称に反転させる例に限らず、例えば一列ずつずらしたり、任意のトラック同士を入れ替える等、種々変更してよい。
【0115】このようなランダムモードを設けた理由は次の通りである。すなわち、本実施形態のゲーム機では、プレイヤーが同一の曲を繰り返しプレイするうちに鍵盤キー15の操作順序を徐々に覚え、インジケータ65を確認しなくても所定の演出操作を行えるようになる。この場合、ゲームの難易度は相対的に低下し、ゲームに対する興味が失なわれるおそれがある。そこで、インジケータ65におけるアイコン68の配置を左右に反転させることより、例えばプレイヤーの記憶では鍵盤キー15Aを操作していたタイミングで鍵盤キー15Eの操作が要求される等の変化を生じさせ、それによりプレイヤーの操作に対する慣れを妨げてゲームの難易度低下を防止し、ゲームに対する興味をより長期間持続させるようにした。なお、ランダムモードは、プレイヤーが選択可能としてもよいし、ゲーム機が適当な条件で自動的にランダムモードを選択するようにしてもよい。例えば、過去のステージで一定以上の成績を挙げた場合、次のステージが自動的にランダムモードとなるように設定してもよい。ゲーム機に時計機能を搭載し、1日の特定の時間帯のみにランダムモードが出現するようにしてもよい。現在ランダムモードか否かは、例えばランダムモード判別用のフラグを設け、その値により判別する。
【0116】一方、ステップS62でランダムモードではないと判断した場合、ステップS63を省略してステップS64へ進む。ステップS64では表示用バッファ領域に読み込まれているデータに基づいてインジケータ65内の各アイコン68,69の位置を更新する。この更新を周期的に繰り返すことにより、アイコン68,69が演奏の進行に連動してインジケータ65内を下方へと逐次移動する。ステップS64の終了後は図17のステップS65へと処理を進める。
【0117】ステップS65では、現在時刻と操作タイミングデータとに基づいて鍵盤キー15またはスライドディスク23の操作時期が到来したか否かを判別する。なお、操作タイミングデータにて指定された操作時刻に対して所定幅の範囲を操作時期として設定し、現在時刻がその範囲にあれば操作時期と見なしてよい。そして、操作時期が到来している場合には、図12のステップS6と同様のタイミング表示を行う(ステップS67)。タイミング表示後は前記の操作時期内に鍵盤キー15A〜15E、スライドディスク23、押釦スイッチ31A〜31Cのいずれかが操作されたか否かを判別し(ステップS68)、操作ありと判断したときはその操作に対応した演出効果を発生させる(ステップS69)。このときの演出効果には、操作された部材に対応する効果音をスピーカ8A,8B,8Cから出力させる処理、および装飾灯7A,7Bを操作内容に応じて明滅させる処理が含まれる。鍵盤キー15A〜15Eまたは押釦スイッチ31A〜31Cの操作と効果音との対応関係は例えば図8に示したように設定するが、特にランダムモードの場合には、鍵盤キー15A〜15Eの操作と演出効果との対応関係をインジケータ65の表示と同様に変化させる。一例として、ランダムモードにおいて鍵盤キー15Eが操作された場合、これを鍵盤キー15Aの操作と見なして図8の鍵盤キー15Aの操作に対応する効果音を発生させる。
【0118】演出効果を発生させた後は、図12のステップS9と同様にプレイヤーの操作内容と操作タイミングデータにて指定された操作タイミングとの一致度を演算する(ステップS70)。なお、この処理においても、ランダムモードの場合には図7に例示した操作タイミングデータにおける鍵盤キーA〜Eと実際の鍵盤キー15A〜15Eとの対応関係をインジケータ65の表示と同様に変化させる。一例として、ランダムモードにおいて鍵盤キー15Eが操作された場合、これを鍵盤キー15Aが操作されたものと見なして図7の鍵盤キーAの操作タイミングと比較する。
【0119】ステップS65において操作時期が到来していないと判断したときは、上述したステップS67のタイミング表示を行うことなく、鍵盤キー15A〜15E、スライドディスク23、押釦スイッチ31A〜31Cのいずれかが操作されたか否かを判別する(ステップS74)。操作ありと判別したときは、その操作に対応した演出効果を発生させる(ステップS75)。このときの演出効果にも、操作された部材に対応する効果音をスピーカ8A,8B,8Cから出力させる処理、および装飾灯7A,7Bを操作内容に応じて明滅させる処理が含まれる。この後、図12のステップS12と同様にアドリブ効果値を演算する。
【0120】ステップS70またはステップS76の演算後は、図12のステップS13と同様に演算結果に基づいてモニタ6のグルーヴゲージ表示部61のゲージ量(ゲージバー61bの長さ)およびスコア表示部62A,62Bに表示されるスコアを演算する(ステップS77)。演算後は、それらの演算結果に基づいてグルーヴゲージ表示部61およびスコア表示部62A,62Bの表示内容を更新し(ステップS78)、続いてステップS70またはステップS76で演算された一致度やアドリブ効果値に基づいて反響効果を発生させる(ステップS79)。この処理は図12のステップS15と同様である。反響効果を発生させた後、またはステップS68,S74のいずれかで操作なしと判断した場合には演奏が終了したか否か判別し(ステップS80)、終了していなければ図16のステップS61へ戻る。ステップS80で演奏終了のときは図12のステップS21と同様にステージをクリアしたか否か判別する(ステップS81)。ステージクリアと判別したときは、図12のステップS22と同様にプレイヤーにステージクリアを知らせるための画面を表示し、同時に所定の反響効果を発生させる(ステップS82)。
【0121】この後、ステップS83で次のステージへの進行を許可した上で現在のステージの処理を終える。一方、ステップS81でステージをクリアしていないと判別したときはモニタ6に所定のゲームオーバー画面を表示し(ステップS84)、その後に現在のステージの処理を終える。この場合には次のステージへの進行が許可されていないためにゲームが終了する。
【0122】本発明は以上の実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施できる。例えば、ターンテーブル入力装置14の回転軸22に滑りクラッチを介してモータを連結し、プレイ中にスライドディスク23を回転させてレコードが回っている様子を模倣してもよい。この場合には、スライドディスク23をプレイヤーが手動操作するとスライドディスク23に加速度が生じるため、その加速度をセンサ27A,27Bの出力信号に基づいて検出し、その検出結果に応じたスクラッチ効果音を発生させることができる。ゲーム機1に通信機能を搭載し、補助記憶装置56に書き込まれた演奏データや演出手順のデータを遠隔地から随時書き換え可能としてもよい。これにより、常に最新の曲をプレイヤーに提供できるようになる。
【0123】インジケータ65におけるアイコン68,69の表示も上記の形態に限らず、種々変更できる。図2020はヒドゥンモードを設けた例を示している。ヒドゥンモードでは、インジケータ65の一定位置HDまでアイコン68が移動すると、それ以降は少なくとも一部のアイコン68′の表示が省略される。しかしながら、操作の評価はあくまでアイコン68′がヒドゥンモードでない場合(非ヒドゥンモード)と同様に行われる。従って、ステージをクリアするためには、表示が省略されたアイコン68′が演出指示位置PPに達する時点を予測して鍵盤キー15を操作する必要がある。このため、ゲームの難易度が高まる。このような制御は、例えば図15R>5の表示用バッファ領域に読み込まれている操作タイミングのデータに対して、現在時刻からインジケータ65の位置HDに対応する時刻までの範囲の操作タイミングをすべて削除する処理を行い、その一方、操作を評価する処理、例えば図17のステップS70やステップS76,あるいはステップS77では、演奏データに記録された操作タイミングデータと実際の操作とを比較すれば実現できる。なお、図20では鍵盤キー15用のアイコン68について説明したいが、ターンテーブルトラック67のアイコン69についても同様にヒドゥンモードを設けてよい。
【0124】図21は演出操作部12A、12Bの構成を変化させた実施形態を示す。この実施形態では、演出操作部12A、12Bが左右対称に配置されている。すなわち、左側の演出操作部12Aでは鍵盤入力装置13の左側にターンテーブル入力装置14が配置され、右側の演出操作部12Bでは鍵盤入力装置13の右側にターンテーブル入力装置14が配置されている。このような配置によれば、一人のプレイヤーが二人分の硬貨を投入して2Pモードを選択した場合、そのプレイヤーの手元位置で左右対称に演出操作部12A、12Bが並ぶために操作し易い利点が得られる。なお、図21の実施形態では、鍵盤キー15の個数が左右7個ずつに変更されている。但し本発明は一つの演出操作部に対して5個または7個の鍵盤キー15を設ける例に限らず、その個数は適宜変更可能である。
【0125】また、演出操作手段は鍵盤キー15やスライドディスク23に限らず、例えば図22に示すスライドボリューム80を設けてもよい。このスライドボリューム80は上下方向に延びるスリット81と、そのスリット81に沿ってスライド操作可能な摘み82とを有しており、摘み82の位置に応じた信号を出力可能である。このようなスライドボリューム80は例えばBGMやそれに重ねられる効果音に対して、さらに別の特殊な効果を加えるための操作部材として使用できる。特殊な効果としては、例えばサラウンド効果、音楽の演奏キーの調整、BGMからのボーカルのカット、高域または低域のイコライザー効果等が挙げられる。そして、これらの効果を加える程度を摘み82の位置に応じて変化させる。例えば、摘み82の移動範囲を適当数(例えば5個)の領域に区分し、摘み82がいずれの領域に属するかをCPU50で検出する。そして、摘み82の位置に応じて特殊な効果を加える程度を段階的に変化させる。スライドボリューム80は複数設けてもよい。
【0126】図23はインジケータ65A,65Bの画面内における表示位置を変化させる実施形態を示している。この実施形態では、インジケータ65A,65Bを画面の左右端にそれぞれ表示するモード(図23(a))と、インジケータ65A,65Bを画面の左右方向中央に並べて表示するモード(図23(b))とが設けられる。後者のモードでは、ゲーム機のほぼ中央に立っているプレイヤーが二つのインジケータ65A,65Bを容易に確認できる利点があり、特に一人のプレイヤーが2Pモードを選択した場合にその効果は最大に発揮される。なお、図12や図16の処理を開始する際に二人分の硬貨が投入されている場合、1Pモード、一人用2Pモードまたは二人用2Pモードのいずれを選択するかをプレイヤーに問い合わせるステップを追加し、1Pモードまたは二人用2Pモードが選択された場合に図2323(a)の表示モードが自動的に選択され、一人用2Pモードが選択された場合図23(b)の表示モードが自動的に選択されるようにCPU50にて制御してもよい。図23(b)の画面表示モードと図21の演出操作部12A、12Bとを組み合わせた場合には、一人用2Pモードを選択したプレイヤーに対して特に快適な操作環境を提供できる。
【0127】上述した実施形態では、演出操作部12A,12B毎にそれぞれ別々に演出手順に関するデータ(例えば図14の演奏データ)を作成し、二人のプレイヤーがいわば協力して一つのBGMに対する演出を完成させるようにしたが、本発明はそのような実施形態に限らない。左右の演出操作部12A,12Bに関して共通の演出手順に関するデータを使用し、左右のインジケータ65A,65Bにより同一の操作を指示するとともに、左右の演出操作部12A,12B毎に操作の優劣を評価してスコア表示部62A,62Bに個別に表示してもよい。この場合は、二人のプレイヤーが点数を競い合ういわゆる対戦ゲームと同様の楽しみを提供できる。また、一つのBGMに対して複数の演出手順に関するデータを作成する必要がなくなるので、例えば補助記憶装置56内の使用可能な記憶領域の容量を一定に限った場合、その限られた容量でより多くの曲を記憶させることができる。これにより、例えば図11に示したステージの数を増やすことも可能となる。
【0128】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の音楽演出ゲーム機によれば、ゲーム機が演奏する音楽とプレイヤーの演出操作に応じた演出効果とを重畳することにより、プレイヤーに対して音楽を演出するという従来にない新鮮なプレイを体験させることができる。音楽に合わせた適正な演出操作時期をプレイヤーに視覚的に指示するので、音楽の演出に長けたプレイヤーに限らず、そのような経験を有しないプレイヤーであっても気軽にゲームを楽しむことができ、その一方で演出操作のタイミングだけでなく、その操作の継続時間を指定したり、複数の操作を同時に要求するなどしてゲームの難易度を広範に変化させることができ、さらにはスクラッチ効果音の発生や電飾の変化により高い演出効果を発生させることもできるので、馴染みやすくかつ奥の深い音楽演出ゲームを提供できる。プレイヤーに対して指示された演出操作とプレイヤーの操作との関係に基づいて演出操作が評価されてその結果がプレイヤーにフィードバックされるので、単なる演出を楽しむだけでなく、より高い評価を求めてゲームを行うという競技性も十分に確保できる。さらに、本発明の記憶媒体によれば、上述した音楽演出ゲーム機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る音楽演出ゲーム機の斜視図。
【図2】図1のゲーム機の前後方向に沿った縦断面図。
【図3】図1のゲーム機に設けられる鍵盤入力装置を拡大して示した図。
【図4】図1のゲーム機に設けられるターンテーブル入力装置の断面図。
【図5】図4のターンテーブル入力装置に設けられた検出機構の詳細を示す図で、(a)は回転軸の下端に接続されたスリットディスクの平面図、(b)は同図(a)のVb部の拡大図。
【図6】図1のゲーム機の制御系の構成を示すブロック図。
【図7】図6の補助記憶装置に書き込まれた音楽の演奏データと、それに対応した演出手順との関係を示す図。
【図8】図1のゲーム機における演出操作手段と効果音との対応関係を、演奏される音楽のフレーズ毎に指定するための指示テーブルを示す図。
【図9】図1のゲーム機におけるプレイ中の画面表示例を示す図。
【図10】図9の画面内に表示された演出操作時期を指示するためのインジケータを示す図。
【図11】図1のゲーム機におけるステージ構成の一例を示す図。
【図12】図6のCPUにより実行される一ステージの処理手順を示すフローチャート。
【図13】本発明の他の実施形態において図6の補助記憶装置に記録される曲Xのデータの構成を示す図。
【図14】図13の演奏データの構成を示す図。
【図15】図14の操作タイミングデータがRAMに読み込まれる様子を示す図。
【図16】他の実施形態においてCPUが実行する一ステージの処理手順を示すフローチャート。
【図17】図16に続くフローチャート。
【図18】操作の難易度を低下させたイージーモードを追加した場合のインジケータの表示例を示す図。
【図19】ランダムモードを追加した場合のインジケータの表示例を示す図。
【図20】ヒドゥンモードを追加した場合のインジケータの表示例を示す図。
【図21】演出操作部の構成を変更した例を示す図。
【図22】演出操作に追加されるスライドボリュームの平面図。
【図23】インジケータの表示位置を画面左右端と中央とで切り替え可能とした実施形態を示す図。
【符号の説明】
1 ゲーム機
2 筐体
6 モニタ
7A,7B 装飾灯
8A,8B,8C スピーカ
12A,12B 演出操作部
13 鍵盤入力装置
14 ターンテーブル入力装置
15A,15B,15C,15D,15E 鍵盤キー
23 スライドディスク
30 補助入力装置
35 硬貨管理装置
50 CPU
56 補助記憶装置
61 グルーヴゲージ表示部
61a ゲージ枠
61b ゲージバー
62A,62B スコア表示部
65A,65B インジケータ
66A,66B,66C,66D,66E 鍵盤トラック
67 ターンテーブルトラック
68,69 アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】 筐体と、前記筐体の前面に設けられた表示装置と、前記筐体の前面で、かつその前面と向かい合ったプレイヤーからみて手元となる位置に設置された複数の演出操作手段と、音楽およびその音楽に対する演出手順に関するデータをそれぞれ記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記音楽を演奏する演奏手段と、前記演奏手段による演奏の進行に連動して、前記演出操作手段を用いた演出操作を前記記憶手段の記憶内容に従って前記プレイヤーに前記表示装置を通じて視覚的に指示する演出操作指示手段と、前記プレイヤーによる前記演出操作に応じた演出効果を発生させる演出効果発生手段と、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作との相関関係に基づいて当該演出操作を評価する評価手段と、前記評価手段の評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する評価表示手段と、を備え前記演出操作指示手段は、少なくとも一部の領域が、前記複数の演出操作手段のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラックに区分可能なインジケータを前記表示装置の画面上に表示させるとともに、前記複数のトラックのそれぞれには、各トラックに対応付けられた前記演出操作手段の操作時期を示すための指示標識を、その指示標識に対応する演出操作手段の操作時期が到来したときに当該指示標識が前記トラックの一定個所に設定された演出操作位置に到達するように、前記トラックに沿って移動させつつ表示させることを特徴とする音楽演出ゲーム機。
【請求項2】 筐体と、前記筐体の前面に設けられた表示装置と、前記筐体の前面で、かつその前面と向かい合ったプレイヤーからみて手元となる位置に設置された複数の演出操作手段と、音楽およびその音楽に対する演出手順に関するデータをそれぞれ記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記音楽を演奏する演奏手段と、前記演奏手段による演奏の進行に連動して、前記演出操作手段を用いた演出操作を前記記憶手段の記憶内容に従って前記プレイヤーに前記表示装置を通じて視覚的に指示する演出操作指示手段と、前記プレイヤーによる前記演出操作に応じた演出効果を発生させる演出効果発生手段と、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作との相関関係に基づいて当該演出操作を評価する評価手段と、前記評価手段の評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する評価表示手段と、を備え前記演出操作指示手段は、少なくとも一部の領域が、前記複数の演出操作手段のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラックに区分可能なインジケータを前記表示装置の画面上に表示させるとともに、ゲーム上の現在時刻から将来に向かって一定範囲内に到来する前記複数の演出操作手段のそれぞれの操作時期に対応した複数の指示標識を、各指示標識によって指示すべき操作時期の前後関係を保ちつつ前記トラック内の所定の演出操作位置から前記所定方向に並べて表示することを特徴とする音楽演出ゲーム機。
【請求項3】 前記所定方向が前記画面の上下方向であることを特徴とする請求項1または2に記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項4】 前記筐体の前記前面でかつ前記表示装置よりも下方には前方へ突出する突出部が設けられ、前記突出部の上面に前記演出操作手段が設けられ、前記演出操作位置が前記インジケータの下端に設定されていることを特徴とする請求項3記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項5】 前記演出操作位置には、前記複数の演出操作手段を模したアイコンが前記複数のトラックに対応させて表示されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項6】 前記複数の演出操作手段のそれぞれに対する演出操作と、演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係を、前記演奏の進行に伴って変化させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項7】 筐体と、前記筐体の前面で、かつその前面と向かい合ったプレイヤーからみて手元となる位置に設置された複数の演出操作手段と、音楽およびその音楽に対する演出手順に関するデータをそれぞれ記憶する記憶手段と、前記記憶手段の記憶内容に基づいて前記音楽を演奏する演奏手段と、前記演奏手段による演奏の進行に連動して、前記演出操作手段を用いた演出操作を前記記憶手段の記憶内容に従って前記プレイヤーに視覚的に指示する演出操作指示手段と、前記プレイヤーによる前記演出操作に応じた演出効果を発生させる演出効果発生手段と、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作との相関関係に基づいて当該演出操作を評価する評価手段と、前記評価手段の評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する評価表示手段と、を備え前記複数の演出操作手段のそれぞれに対する演出操作と、各演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係を、前記演奏の進行に伴って変化させることを特徴とする音楽演出ゲーム機。
【請求項8】 前記複数の演出操作手段のそれぞれに対する演出操作と、各演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係が前記音楽の適当な区切り毎に変更されることを特徴とする請求項6または7記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項9】 前記複数の演出操作手段のそれぞれに対する演出操作と、各演出操作に対応して前記演出効果発生手段が発生させる演出効果との関係が前記音楽のフレーズ毎に変更されることを特徴とする請求項6または7記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項10】 前記演出効果発生手段は、前記複数の演出操作手段のそれぞれの操作に対して互いに異なる演出効果を発生させることを特徴とする請求項6または7記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項11】 前記演出効果発生手段は、前記演出効果として、前記演出操作手段の操作に応じて所定の効果音を前記音楽に重ねて発生させることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項12】 前記演出操作手段が回転操作可能なディスク状操作部材を含むことを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項13】 前記演出効果発生手段は、前記ディスク状操作部材の回転操作に基づいて、レコード盤をレコード針と接触させつつ不規則に回転させたときに発生するスクラッチ音を模したスクラッチ効果音を発生させることを特徴とする請求項12記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項14】 前記演出操作指示手段は、前記演出操作手段の操作継続時間に応じて前記指示標識の前記所定方向における長さを変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項15】 前記筐体の前記前面には電飾手段が設けられ、前記演出効果発生手段は、前記演出操作に応じて前記電飾手段の明滅状態を変化させることを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項16】 前記筐体の前記前面にはスピーカが設置され、前記電飾手段は、前記スピーカの外周部を取り囲むように配置されたスピーカ部発光手段を備えていることを特徴とする請求項15記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項17】 前記評価手段は、前記演奏手段による演奏の進行中に前記演出操作を逐次評価する逐次評価手段を具備し、前記評価表示手段は、前記逐次評価手段の評価結果に対応した情報を前記演奏手段の演奏の進行中に逐次表示する逐次表示手段を備えていることを特徴とする請求項1、2または7のいずれか記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項18】 前記演出効果発生手段は、前記演出効果の一種として、前記逐次評価手段の評価結果に応じて異なる反響効果を発生させることを特徴とする請求項記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項19】 前記評価手段は、前記記憶手段が記憶する前記演出手順と前記プレイヤーによる前記演出操作手段の操作継続時間との関係を考慮して前記演出操作を評価することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項20】 前記演出操作手段が複数のプレイヤーに対応して複数組設けられ、前記評価手段は前記演出操作手段の組毎に前記演出操作を評価し、前記評価表示手段は、前記演出操作の評価結果に対応した情報を前記演出操作手段の組毎に表示する個別評価表示手段を備えていることを特徴とする請求項1、2または7のいずれか記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項21】 前記評価手段は前記演出操作の優劣に応じた点数を演算し、前記評価表示手段はその演算された点数を表示することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項22】 前記記憶手段は前記音楽および前記演出手順に関するデータの組を複数記憶し、一つの音楽に対するプレイヤーの演出操作について前記評価手段が所定の評価を与えた場合に前記演奏手段による次の音楽の演奏と前記演出操作指示手段による前記次の音楽に対応する演出操作の指示とを許可するステージ進行制御手段が設けられたことを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項23】 前記演出効果発生手段は、前記演出効果の一種として、一つの音楽に対するゲームが終了した時点での前記評価手段の評価結果に応じて異なる反響効果を発生させることを特徴とする請求項22記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項24】 前記演出操作指示手段は、前記演出操作手段の操作時期が到来したか否かを判断し、前記操作時期が到来したと判断した場合と到来していないと判断した場合とで、視覚的に異なる態様で演出操作を指示することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項25】 前記評価手段は前記演出操作手段の操作時期が到来したか否かを判断し、前記操作時期が到来したと判断したときに前記演出操作を評価することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項26】 前記評価手段は前記演出操作手段の操作時期が到来したか否かを判断し、前記操作時期が到来したと判断した場合と、到来しないと判断した場合とで、前記演出操作を評価する基準を変化させることを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項27】 前記評価手段は、前記演出手順に関するデータによって特定される演出操作の時期と前記プレイヤーによる演出操作の時期との差に基づいて前記演出操作を評価することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項28】 前記記憶手段は、一曲の音楽に対応して前記演出手順に関する複数のデータを記憶し、前記複数のデータのうち少なくとも一部のデータについては同一曲の演出手順に関する他のデータよりも前記演出操作手段の操作に関する難易度が低く設定され、前記演出操作指示手段は前記演出手順に関する複数のデータのいずれかを選択し、その選択したデータに基づいて前記演出操作を指示することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項29】 前記難易度が低く設定されたデータに基づいて指示される演出操作の手順が、前記他のデータに基づいて指示される演出操作のうち一部の演出操作を省略した手順に相当することを特徴とする請求項28記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項30】 前記難易度が低く設定されたデータにおいて省略される演出操作に対応した演出効果を、前記演出操作手段の操作の有無に拘わりなく当該演出操作が行われるべき時期に発生させるための自動演出データを前記記憶手段が記憶し、前記自動演出データに基づいて前記演出効果を発生させる自動演出手段がさらに設けられたことを特徴とする請求項29記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項31】 一曲の音楽に対して前記演出操作指示手段が指示する前記演出操作とその演出操作が行われるべき前記演出操作手段との対応関係を変化させる操作対応関係変更手段を備えたことを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項32】 前記演出操作指示手段は、前記指示標識と前記複数のトラックとの対応関係を、前記演出手順に関するデータによって特定される前記複数の演出操作手段と操作時期との対応関係の通りに設定する第1のモードと、前記指示標識と前記複数のトラックとの対応関係を前記第1のモードとは異なる関係に設定する第2のモードとのいずれかを選択可能とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項33】 前記演出操作指示手段が前記第2のモードにて前記指示標識を表示する場合、前記評価手段は、前記指示標識と前記複数のトラックとの対応関係に基づいて、前記演出手順に関するデータによって特定される前記複数の演出操作手段毎の操作時期と各演出操作手段に対する操作との対応関係を変更した上で前記演出操作を評価することを特徴とする請求項32記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項34】 前記演出操作指示手段は、前記トラック内の前記演出操作位置から前記所定方向に向けて特定範囲における前記指示標識の表示を省略する第3のモードを選択可能であることを特徴とする請求項1または2記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項35】 前記複数の演出操作手段を有する演出操作部が複数設けられるとともに、前記演出操作指示手段は、同一の音楽に対して前記複数の演出操作部のそれぞれに同一の演出手順を指示可能とされ、前記評価手段は前記複数の演出操作部のそれぞれに対して個別に演出操作を評価し、前記評価表示手段は前記複数の演出操作部毎に評価結果に対応した情報を表示することを特徴とする請求項1、2または7のいずれかに記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項36】 前記複数の演出操作手段を有する演出操作部が前記筐体の左右方向に複数並べて設けられ記演出操作指示手段は、前記表示装置の画面上に、前記演出操作の時期を指示するための複数の前記インジケータの画像を前記複数の演出操作部のそれぞれに対応して前記画面上の左右方向に所定の間隔で並べた状態で表示する第1のモードと、前記第1のモードよりも間隔を狭めた状態で前記複数のインジケータの画像を表示する第2のモードとの間で表示状態を切り替え可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項37】 前記音楽および前記演出効果に関するデータがPCMデータとして前記記憶手段に記録されていることを特徴とする請求項1、2または7のいずれか記載の音楽演出ゲーム機。
【請求項38】 ゲームシステムに設けられた複数の操作部材を所定の音楽に合わせて操作する手順を定義したデータと、前記ゲームシステムに設けられた表示装置の画面を介して前記操作部材の操作をプレイヤーに指示するためのプログラムとが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、前記操作する手順を定義したデータに基づいて、前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順と、プレイヤーによる前記操作部材の操作に応じた演出効果を発生させる手順と、前記操作する手順を定義したデータと前記プレイヤーによる前記操作部材の操作との相関関係に基づいて前記操作部材の操作を評価する手順と、その評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する手順と、をコンピュータに実行させるように構成され前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順では、少なくとも一部の領域が、前記複数の操作部材のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラックに区分可能なインジケータを前記表示装置の画面上に表示させるとともに、前記複数のトラックのそれぞれには、各トラックに対応付けられた前記操作部材の操作時期を示すための指示標識を、その指示標識に対応する操作部材の操作時期が到来したときに当該指示標識が前記トラックの一定個所に設定された演出操作位置に到達するように、前記トラックに沿って移動させつつ表示させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項39】 ゲームシステムに設けられた複数の操作部材を所定の音楽に合わせて操作する手順を定義したデータと、前記ゲームシステムに設けられた表示装置の画面を介して前記操作部材の操作をプレイヤーに指示するためのプログラムとが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、前記操作する手順を定義したデータに基づいて、前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順と、プレイヤーによる前記操作部材の操作に応じた演出効果を発生させる手順と、前記操作する手順を定義したデータと前記プレイヤーによる前記操作部材の操作との相関関係に基づいて前記操作部材の操作を評価する手順と、その評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する手順と、をコンピュータに実行させるように構成され前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順では、少なくとも一部の領域が、前記複数の操作部材のそれぞれに対応付けられた複数かつ所定方向に延びるトラックに区分可能なインジケータを前記表示装置の画面上に表示させるとともに、ゲーム上の現在時刻から将来に向かって一定範囲内に到来する前記複数の操作部材のそれぞれの操作時期に対応した複数の指示標識を、各指示標識によって指示すべき操作時期の前後関係を保ちつつ前記トラック内の所定の演出操作位置から前記所定方向に並べて表示することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項40】 ゲームシステムに設けられた複数の操作部材を所定の音楽に合わせて操作する手順を定義したデータと、前記ゲームシステムに設けられた表示装置の画面を介して前記操作部材の操作をプレイヤーに指示するためのプログラムとが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、前記操作する手順を定義したデータに基づいて、前記操作部材の操作を指示する画像を前記表示装置の画面上に表示させる手順と、プレイヤーによる前記操作部材の操作に応じた演出効果を発生させる手順と、前記操作する手順を定義したデータと前記プレイヤーによる前記操作部材の操作との相関関係に基づいて前記操作部材の操作を評価する手順と、その評価結果に対応した情報をプレイヤーに対して表示する手順と、をコンピュータに実行させるように構成され前記演出効果を発生させる手順では、前記複数の操作部材のそれぞれに対する操作と、各操作に対応して発生させる演出効果との関係が、前記音楽の演奏の進行に伴って変化することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図3】
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【図4】
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【図9】
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【図20】
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【図22】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【図18】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図19】
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【図16】
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【図21】
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【図17】
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【図23】
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【特許番号】第2922509号
【登録日】平成11年(1999)4月30日
【発行日】平成11年(1999)7月26日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−218056
【出願日】平成10年(1998)7月31日
【公開番号】特開平11−151380
【公開日】平成11年(1999)6月8日
【審査請求日】平成10年(1998)9月25日
【早期審査対象出願】早期審査対象出願
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【参考文献】
【文献】特開 平4−93982(JP,A)
【文献】実開 平5−66662(JP,U)
【文献】実公 昭63−50674(JP,Y2)