説明

頭の動きと共に動く頭部フード付雨具および防寒衣料

【課題】
従来の頭部フード付の雨具は顔を動かしてもフードが動かないため、左右、後方を振り向くとフードが遮り、視界を遮断する。そのため帽子とフードをアルミニュームのボッチで固定する、開口部につば付帽子を取り付ける、顔にあたる部分の周囲に紐を配し、紐を絞める等の方法がある。市販の帽子を利用でき、もっと簡易に頭と共に動くフード付き雨具、防寒衣料を開発する。
【解決手段】
首から上の顔面を除く頭部を覆うフードを持つ雨具およびアノラック等の防寒着において頭部を覆うフードの着用者の額にあたる部分に帽子のつばを挿入する口を開けた袋状の帽子つば包含部を設けた、帽子つばに固定できることを特徴とする頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒着とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭を動かしても頭部フードがずれない、頭の動きと共に動く頭部フード付雨具および防寒衣料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の雨具、防寒衣料に頭部を覆うフードが付いているが、顔をうごかしてもフードが動かないため、左右、後方を振り向くとフードが遮り、視界を遮断する。そのため殆どは顔にあたる部分の周囲に紐を配し、紐を締め付けることにより頭の動きと共にフードが動くようにしている。この紐は着用者には煩わしく、風を伴う雨の時以外絞めないため左右、後方から来る車の確認がうまくできず危険である。フードと顔がスムースに連動して動くように開口部につば付帽子を取り付けたポンチョが特開2001−192910で、帽子とフードをアルミニュームのボッチで固定する登録実用新案3002465の雨具、レインウェア、アノラックのフードに複数の細帯片を持つ接続パーツを逢着またはホック等のとめ具で固定し、顔の左右の動きにより接続部に生じる歪を吸収する登録実用新案3094336などが提案されている。帽子のつば包含部を設け、市販のつば付き帽子を利用する頭部フードを持つものはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案 3002465
【特許文献2】登録実用新案 3094336
【特許文献3】特開2001−192910
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の雨具、防寒衣料は頭部を覆うフードが付いているのが、顔をうごかしてもフードが動かないため、左右、後方を振り向くとフードが遮り、視界を遮断する。そのため殆どは顔にあたる部分の周囲に紐を配し、紐を絞め付けることにより頭の動きと共にフードが動くようにしている。この紐は着用者には煩わしく、風を伴う雨の時以外絞めないため左右、後方から来る車の確認がうまくできず危険である。顔にあたる部分の周囲に紐を配した紐を絞めなくても、雨具の開口部につば付き帽子を取り付けず、アルミニュームのボッチも用いず、フードに複数の細帯片を持つ接続パーツを逢着せず、より簡易な方法で頭部フードが頭の動きと共に動く、安全な雨具、防寒衣料を開発する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
首から上の顔面を除く頭部を覆うフードを持つ雨具およびアノラック等の防寒衣料において頭部を覆うフードの着用者の額にあたる部分に帽子のつばを挿入する口を開けた袋状の帽子つば包含部を設けたことを特徴とする頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒衣料とすることで解決できる。
【0006】
袋状の帽子つば包含部の下部(7)の一部をカットし、帽子つばを固定できるようにした請求項1の頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒衣料とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の雨具により、つば付きの市販品の帽子を利用して左右、後方確認が容易にでき、特に自転車等の利用においては重要で、危険性が少なくなる。顔に紐で縛る煩わしさを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】頭部を覆うフードの着用者の額にあたる部分に帽子のつばを挿入する口を開けた袋状の帽子つば包含部を分かり易くした図である。
【図2】袋状の帽子つば包含部を下から見た図で、袋状の下の一部をカットした図。
【図3】袋状の帽子つば包含部を下から見た図で、袋状の下の一部をカットし、爪のような構造とした図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
首から上の顔面を除く頭部を覆うフードを持つ雨具およびアノラック等の防寒衣料において頭部を覆うフードの着用者の額にあたる部分に図1のように帽子のつばを挿入する口(5)を開けた袋状の帽子つば包含部を設けたことを特徴とする頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒衣料とする。別個につば付帽子が必要となるが、つばが防水でない市販品の帽子も利用でき、従来の雨具、防寒衣料の頭部フードにつば包含部を設けるだけで改良でき、容易に頭部フードが頭の動きと共に動くようになる。つば包含部は前方、上方からの防雨をし、つば包含部の上部はやや硬めにすると帽子がない時でも充分ではないが機能することができる。邪魔な時はフード内に織り込めるようにする。顔を絞める紐は風が強いときなどに顔面防雨のため従来どおりにする。
【0010】
袋状の帽子つば包含部の下部(7)の一部をカットし、帽子つばを固定できるようにした請求項1の頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒衣料とする。帽子つば包含部の下部(7)の袋状の先を図2のようにカットしても帽子つばを固定でき、容易に頭部フードが頭の動きと共に動くようになる。図3のように硬い爪のような構造(9)にしても可能である。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明による雨具は顔に紐で縛る煩わしさを解消し、フードがずれないため左右、後方確認を容易にし、危険性を回避でき、工業的にも量産することが可能であるため、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0012】
1 頭部フード
2 頭部フード付雨具及びアノラック等の防寒衣料
3 顔絞め付け紐
4 袋状の帽子つば包含部
5 帽子つば挿入部
6 袋状の帽子つば包含部の上部
7 袋状の帽子つば包含部の下部
8 袋状の帽子つば包含部の下部カット部
9 袋状の帽子つば包含部の下部爪構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
首から上の顔面を除く頭部を覆うフードを持つ雨具およびアノラック等の防寒衣料において頭部を覆うフードの着用者の額にあたる部分に帽子のつばを挿入する口を開けた袋状の帽子つば包含部を設けたことを特徴とする頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒衣料。
【請求項2】
袋状の帽子つば包含部の下部(7)の一部をカットし、帽子つばを固定できるようにした請求項1の頭部フード付のマント、ポンチョ、レインコート、合羽等の雨具及びアノラック等の防寒衣料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−229588(P2010−229588A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−78401(P2009−78401)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(504334566)
【Fターム(参考)】