説明

食品の焼成方法及びその装置

【課題】天板上の目的とする所に所定形状の離型油を確実に、しかも飛散させずに塗布させることが出来ると共に、焼成された食品を天板から容易に離型させることが出来る食品の焼成方法及びその装置を提供する。
【解決手段】所定の大きさ及び形状に分割された食品生地Wを載置した天板1の搬送コンベヤ2の搬送ラインに沿って、前記食品生地Wを載置する前の天板1上に、製品形状に対応した形状で粒状の離型油Qを連続的に吹き付けるインクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置3を設置し、該離型油塗布装置3の下流側に、天板1上に載置された食品生地Wを連続的または間欠的に焼成するオーブン20と、焼成が完了した天板1から製品を分離させる製品分離手段21(デパンニング工程)、製品の冷却手段21、天板1の天板洗浄機20を順次設置し、この天板洗浄機20で洗浄された天板1を離型油塗布装置3の上流側の搬送コンベヤ2上に戻すように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パン,菓子類,食品類,その他小麦粉や米粉,蕎麦粉,コーン粉等を原料とした食品の焼成方法及びその装置に係わり、更に詳しくは食品を焼成する際に天板に塗布する離型油の飛散を防止すると共に、離型油の無駄を防止し、更に焼成された製品を天板から容易に離型させることが出来る食品の焼成方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パン,菓子類,食品類,その他小麦粉や米粉,蕎麦粉,コーン粉等を原料とした食品用粉体類を水,オイル,バター等と混合して成る生地を所定の形状に丸めて焼成用の天板(または焼き板と呼称される場合もある)上の所定位置に載置した後、オーブン等に入れて所定の温度で焼成する場合、前記食品生地を載置する天板上には、天板上にて製品と成る形態に保ちつつ、良好に焼成し、また焼成された製品を天板から容易に離型させるために植物性等の離型油を噴霧器等で噴霧している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような従来の離型油の塗布方法は、凹部を備えた焼き板(天板)の表面に開口部を備えたマスク板を乗せ、このマスク板上に油膜形成装置から離型油を吹き付けて油膜を形成する方法である。
【0004】
しかしながら、このような方法は油膜形成装置から噴射される離型油が四方八方に飛散し、焼き板の目的とするポインのみならず、離型油の不要な他の部分まで離型油が飛散し、離型油で周囲を汚してしまったり、また離型油が無駄になると言う問題があり、更に焼成する部分の離型油が目的とする部位に十分に塗布されていと言う問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−333688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明はかかる従来の課題に着目し、天板上の目的とする所に所定形状の離型油を確実に、しかも飛散させずに塗布させることが出来ると共に、焼成された食品を天板から容易に離型させることが出来る食品の焼成方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は上記目的を達成するため、この発明の食品の焼成方法は、予め、焼成する食品形状に対応した離型油の吹き付けパターンのイメージをインクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置における制御装置に入力しておき、所定の速度で移動する搬送コンベヤにより搬送されて来る天板の表面に前記制御装置に入力したデータに基づき、焼成する製品形状に対応した形状の吹き付けパターンのイメージを粒状の離型油により連続的に吹き付けて塗布し、その後、この離型油が塗布された天板上に、原料混合ミキサーにより混合され、かつ一定時間保管して発酵させた所定の大きさ及び形状に分割された食品生地を載置し、この食品生地が載置された天板を連続的または間欠的に焼成するオーブンに投入して食品を焼成し、焼成が完了した天板から製品を分離させて製品は冷却し、天板は洗浄機により天板の表面を洗浄し、再び搬送コンベヤの焼成ラインに戻すようにしたことを要旨とするものである。
【0008】
ここで、前記インクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置がバルブ方式である。
【0009】
また、この発明の食品の焼成装置は、天板の搬送コンベヤの搬送ラインに沿って、食品生地を載置する前の天板上に製品形状に対応した形状で粒状の離型油を連続的に吹き付けるインクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置を設置し、この離型油塗布装置の搬送コンベヤの下流側に、天板上に載置された食品生地を連続的または間欠的に焼成するオーブンと、焼成が完了した天板から製品を分離させる製品分離手段、製品の冷却手段、天板洗浄機を順次設置し、この天板洗浄機で洗浄された天板を前記離型油塗布装置の上流側の搬送コンベヤ上に戻すように構成したことを要旨とするものである。
【0010】
ここで、前記インクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置が、バルブ方式であり、前記天板の表面は、製品形状に対応した任意の形状の凹部が形成してある。また、前記インクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置の噴射ノズルは、所定のピッチで複数本並列に配置し、この噴射ノズルを複数ユニット配置して構成するものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明は上記のように構成したので、以下のような優れた効果を奏するものである。
(a).天板上の目的とする所に製品形状に対応した所定形状の離型油を確実に、しかも 飛散させずに塗布させることが出来る。
(b).離型油を飛散させることが少ないので周囲の離型油の汚れを防止することが出来 る。
(c).最小限の離型油の使用で済むため、コストダウンを図ることが出来る。
(d).焼成された食品を天板から容易に離型させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明を実施した食品の焼成装置の要部斜視図である。
【図2】食品の焼成装置の要部正面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2の側面図である。
【図5】この発明で使用する天板の第1実施形態を示す平面図である。
【図6】この発明で使用する天板の第2実施形態を示す平面図である。
【図7】この発明で使用する天板の第3実施形態を示す平面図である。
【図8】この発明で実施するバルブ方式のオイルジェットプリンターにおけるオイル吐出前の状態を示す説明図である。
【図9】この発明で実施するバルブ方式のオイルジェットプリンターにおけるオイル吐出中の状態を示す説明図である。
【図10】この発明で実施するバルブ方式のオイルジェットプリンターにおけるオイル吐出後の状態を示す説明図である。
【図11】この発明のバルブ方式のオイルジェットプリンターの要部拡大正面図である。
【図12】図11の左側面図である。
【図13】この発明の食品の焼成方法全体の工程を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面に基づき、この発明の実施形態を説明する。
【0014】
図1はこの発明の食品の焼成方法を実施するための食品の焼成装置の一部概略斜視図、図2は食品の焼成装置の一部正面図、図3は図2の平面図、図4は図2の側面図を示し、前記焼成装置における食品生地Wを載置した天板1の搬送コンベヤ2の搬送ラインに沿って、前記食品生地Wを載置する前の天板1上に、製品形状に対応した形状で粒状の離型油Qを連続的に吹き付けるインクジッェトプリンター方式(バルブ方式)の離型油塗布装置3(オイルプリンター)が設置してある。
【0015】
前記搬送コンベヤ2は、この実施形態ではベルトコンベヤを使用しているが、他のコンベヤを使用することも可能であり、また食品生地Wとしては、この発明の実施形態では、例えば、パン,菓子類,食品類,その他小麦粉や米粉,蕎麦粉,コーン粉等を原料とした食品用粉体類を水,オイル,バター等と混合して成る生地を使用するものである。
【0016】
前記搬送コンベヤ2は、支持脚4を介して水平に設置されたコンベヤフレーム5上に設置され、搬送コンベヤ2上に載置される天板1は、熱伝導性の良い金属板、例えば、図5〜図7に示すように、アルミ合金等により断面凹状で方形状または皿状に形成してあり、また天板1の表面には、製品形状に対応した形状、例えば、あんパン,フランスパン,四角パン等に対応して円形,四角形,楕円形等、種々の形状で、所定の深さの凹部1aがプレス成型等により形成し、この凹部1aに離型油塗布装置3(オイルプリンター)により離型油Qを塗布するものである。
【0017】
なお、この実施形態で使用する天板1に塗布する植物性の離型油Qは、オイル噴射ノズル6の口径が例えば、190μmの場合には、離型油の粘度は、25°Cで40mpa.sのものを使用する。また天板1の表面には、ポリテトラフロオロエチレン(テフロン(登録商標))でコーティングし、塗布した離型油の洗浄性や製品との離型性、更に錆の発生等を防止している。
【0018】
また前記離型油塗布装置3は、図2〜図4に示すように、搬送コンベヤ2の途中に設置された架台4A上にフレーム5Aが設置され、このフレーム5Aに多数のオイル噴射ノズル6(例えば、この実施形態では、口径190μmのノズルを使用し、ノズルピッチが、幅方向10mmピッチ配置で16本×4ユニットを使用している)を垂直向きに吊設したノズルヘッド7が歯車機構等から構成される昇降装置8を介して昇降可能に取付けられている。
【0019】
オイル噴射ノズル6は、上述したようにインクジッェトプリンター方式を利用したバルブ方式のオイルジッェトプリンターであって、図8〜図10に示すように制御回路に接続されたソレノイド9を使用し、通常を閉じている噴射穴10のノズル面10aをバルブ11が閉じており、制御信号に基づきソレノイド9が作動してバルブ11を開閉制御することで加圧さた離型油Qを噴射出来るようになっている。なお、バルブ11は1秒間に1500回開閉が可能であり、任意の形状に離型油Qの粒を噴射することが出来る。
【0020】
即ち、ノズルヘッド7の上部中央に支持ロッド12が鉛直向きに立設され、この支持ロッド12の上端部と、フレーム5の上部に水平に設置された操作ロッド13とは、ウォームホィール14aとウォームギャ14b等で構成された歯車機構14を介して連結され、操作ロッド13の一端には作業員が操作する操作ハンドル15が取付られている。12aは、ガイドロッドを示している。
【0021】
従って、搬送コンベヤ2により搬送されて来る天板1の表面に離型油Qを吹き付ける場合に、天板1の表面とオイル噴射ノズル6の先端との距離調整は、上記の操作ハンドル15を回転させることで操作ロッド13の歯車機構14を介して連結された支持ロッド12が昇降し、ノズルヘッド7及び噴射ノズル6を上下させて位置調整を行うことが出来るようになっている。
【0022】
なお、噴射ノズル6の先端と天板1の表面との距離は、10mm〜50mmが好ましく、この範囲を越える場合には、良好な離型油Qの塗布ができないばかりか、離型油Qが飛散することがある。
【0023】
前記離型油塗布装置3に隣接する搬送コンベヤ2の下流側には、前記離型油塗布装置3のバルブ方式のオイルジッェトプリンターを制御する制御装置16が設置してあり、この制御装置16には、焼成するする少なくとも一種類以上の複数種類の食品形状に対応した複数の吹き付けパターンのイメージをSDメモリーカード等を利用して入力し、搬送されて来る搬送コンベヤ2上の食品生地Wを載置する前の天板1の凹部1aに入力された吹き付けパターンのイメージの離型油Qを連続的に吹き付けるものである。
【0024】
なお、この実施形態では、前記バルブ方式のオイルジッェトプリンターを使用して油量0.1〜2.0ccの離型油を1分間に最大12m,1分間に最大20枚、塗布することが可能である。
【0025】
また、前記オイルジッェトプリンターのノズルヘッド7及び噴射ノズル6は、離型油塗布装置3を設置した搬送コンベヤ2の側部に設置された所定の容量を備えたオイルタンク(図示せず)にオイル供給パイプ7aを介して接続されている。
【0026】
図13は、この発明の実施形態における食品の焼成方法を実施するための装置全体の製造工程を示すブロック図を示している。
【0027】
次に、上記の図13を参照しながらこの発明による食品(例えば、パン)の焼成工程について具体的に説明する。
【0028】
先ず、焼成する食品形状に対応した天板1を製作またはストックしてある中から選択し(例えば、図5〜図7を参照)、この天板1の表面に吹き付ける離型油の吹き付けイメージ(塗布パターン)をオイルプリンターの制御装置16に入力しておく。
【0029】
そして、先ず各種の食品原料の計量を行った後、スタートする(ステップ(1))。次いで、計量を行った原料(砂糖,小麦粉,油脂,塩,酵母:発酵を促進させる材料,中種:生地を水和させる為の物等)を原料混合ミキサー(高速ミキサー)により所定時間混合し(ステップ(2))、この混合した原料生地Wを発酵させ(第1発酵)た後、搬送コンベヤ2により原料生地Wを製品の大きさに分割するための分割機17に供給する(ステップ(6))。
【0030】
そして分割機17で切り分けた原料生地Wは、次いで搬送コンベヤ2により丸目機18に送り、均一な丸形に成形する(ステップ(4))。この丸形に成形した原料生地Wは、一定時間(例えば、30分〜40分)寝かねて中間発酵させ(ステップ(5))、この中間発酵させた原料生地Wは次いで生地成型機19に送り、生地成型を行う(ステップ(6))。
【0031】
一方、予め準備した製品形状に対応した凹部1aを備えた天板1または前回使用して天板洗浄機26により洗浄した凹部1aを備えた天板1を離型油塗布装置3(オイルプリンター)の上流側の搬送コンベヤ2に供給し(ステップ(8))、離型油塗布装置3(オイルプリンター)に流れて来た天板1の表面に、上述したバルブ方式のオイルジッェトプリンターを使用して予め入力された吹き付けパターンのイメージで離型油Qを連続的に吹き付けるものである。
【0032】
この実施形態の離型油塗布装置3(オイルプリンター)では、上述したようにオイルジッェトプリンターを使用して油量0.1〜2.0ccの離型油を1分間に最大12m,1分間に最大20枚、塗布することが可能である。
【0033】
このようにして離型油塗布装置3(オイルプリンター)により所定量の離型油Qが塗布された天板1の凹部1aに生地成型機19で成型された原料生地W(個数については、特に限定されない)を載置させ(パンニング)、原料生地Wの最終発酵(1時間前後)を行う(ステップ(7))。
【0034】
そして原料生地Wが載置された天板1を離型油塗布装置3(オイルプリンター)の下流側の搬送コンベヤ2のライン上に設置された焼成・連続式のオーブン20に供給し(ステップ(9))、このオーブン20で所定温度、所定時間により製品を焼き上げる。例えば、食パン(重量1300g〜1320g)の物でオーブン温度200°C〜210°Cで40分〜45分、フランスパン(重量280g〜300g)の物でオーブン温度200°C〜230°Cで30分〜35分で製品を焼き上げる。
【0035】
なお、この実施形態で使用するオーブンはトンネル式のオーブンを使用しているが、このオーブンに限定されず、他のオーブンを使用することも可能であり、またトンネル式のオーブンの長さ及び製品の搬送速度は、任意に設定することが出来、オーブンの入り口から入り、出口から出るまでの間に焼き上がるように設定されている。
【0036】
オーブン20で焼き上がった製品(焼成後の製品)は、搬送コンベヤ2によりデパンニング工程21(製品分離手段)に搬送され、天板1を反転させる等して天板1上から焼成後の製品が分離させる(ステップ(10))。
【0037】
焼成後の製品が取り除かれた天板1は、リターンコンベヤ2a等により天板洗浄機26(ステップ(11a))送られ、天板1の表面等を洗浄した後、天板1は再び離型油塗布装置3(オイルプリンター)の上流側の搬送コンベヤ2に供給される。
【0038】
一方、天板1から分離された焼成後の製品は、冷却工程22(冷却手段)のクーラやクーリングコンベヤ等により常温に近い温度まで冷却される(ステップ(11))。そして、冷却された製品は、製品形状そのままで出荷する場合には、その状態で包装工程24に搬送され(ステップ(13))、また食パン等のようにスライスの必要な製品の場合にはスライス工程23に搬送されてカッター等により所定の大きさにスライスされ(ステップ(12))、その後、包装工程24の搬送され(ステップ(13))、そして最終製品として、製品/出荷工程25で、搬出コンベヤ2b等により搬送手段等により出荷されるものである。
【0039】
上記の工程を、製品形状に応じて天板1を交換したり、離型油Qの塗布パターンを変化させ、これを繰り返し行うことで、種々の製品の焼成を効率良く行うことが出来るものである。
【0040】
以上のように,この発明では予め、焼成する食品形状に対応した離型油の吹き付けパターンのイメージをインクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置3における制御装置16に入力しておき、所定の速度で移動する搬送コンベヤ2上に、食品生地Wを少なくとも一個以上載置する天板1を載置し、搬送コンベヤ2により搬送されて来る天板1の表面に前記制御装置16に入力したデータに基づき、焼成する製品形状に対応した形状の吹き付けパターンのイメージを粒状の離型油Qにより連続的に吹き付けて塗布し、この離型油Qを塗布した後、この離型油Qが塗布された天板1上に、原料混合ミキサーにより混合され、かつ一定時間保管して発酵させた所定の大きさ及び形状に分割された食品生地Wを載置する。
【0041】
この食品生地Wが載置された天板1を連続的または間欠的に焼成するオーブン20に投入して食品を焼成し、焼成が完了した天板1から製品を分離させて製品は冷却し、天板1は天板洗浄機26により天板1の表面1aを洗浄し、再び搬送コンベヤ2の焼成ラインに戻すようにしたので、天板1上の目的とする所に製品形状に対応した所定形状の離型油を確実に、しかも飛散させずに塗布させることが出来、また離型油Qを飛散させることが少ないので周囲の離型油Qの汚れを防止することが出来る。
【0042】
更に、最小限の離型油の使用で済むため、コストダウンを図ることが出来、焼成された食品を天板1から容易に離型させることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0043】
この発明では、パン,菓子類,食品類,その他小麦粉や米粉,蕎麦粉,コーン粉等を原料とした食品の焼成方法及びその装置に利用でき、特に食品を焼成する際に天板に塗布する離型油の飛散を防止すると共に、離型油の無駄を防止し、更に焼成された食品を天板から容易に離型させることが出来る。
【符号の説明】
【0044】
1 天板
1a 凹部
2 搬送コンベヤ
2a リターンコンベヤ
2b 搬出コンベヤ
3 離型油塗布装置(オイルプリンター)
4 支持脚
4A 架台
5 コンベヤフレーム
5A フレーム
6 オイル噴射ノズル
7 ノズルヘッド
8 昇降装置
9 ソレノイド
10 噴射穴
11 バルブ
12 支持ロッド
12a ガイドロッド
13 操作ロッド
14a ウォームホィール
14b ウォームギャ
14 歯車機構
15 操作ハンドル
16 制御装置
17 分割機
18 丸目機
19 生地成型機
20 オーブン
21 デパンニング工程(製品分離工程)
22 冷却手段
23 スライス工程
24 包装工程
25 製品/出荷工程
26 天板洗浄機
Q 離型油
W 食品生地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め、焼成する食品形状に対応した離型油の吹き付けパターンのイメージをインクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置における制御装置に入力しておき、所定の速度で移動する搬送コンベヤ上に、食品生地を少なくとも一個以上載置する天板を載置し、搬送コンベヤにより搬送されて来る天板の表面に前記制御装置に入力したデータに基づき、焼成する製品形状に対応した形状の吹き付けパターンのイメージを粒状の離型油により連続的に吹き付けて塗布し、この離型油を塗布した後、この離型油が塗布された天板上に、原料混合ミキサーにより混合され、かつ一定時間保管して発酵させた所定の大きさ及び形状に分割された食品生地を載置し、この食品生地が載置された天板を連続的または間欠的に焼成するオーブンに投入して食品を焼成し、焼成が完了した天板から製品を分離させて製品は冷却し、天板は洗浄機により天板の表面を洗浄し、再び搬送コンベヤの焼成ラインに戻すようにしたことを特徴とする食品の焼成方法。
【請求項2】
前記インクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置が、バルブ方式である請求項1に記載の食品の焼成方法。
【請求項3】
所定の大きさ及び形状に分割された食品生地を載置した天板の搬送コンベヤの搬送ラインに沿って、前記食品生地を載置する前の天板上に、製品形状に対応した形状で粒状の離型油を連続的に吹き付けるインクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置を設置し、該離型油塗布装置の下流側に、天板上に載置された食品生地を連続的または間欠的に焼成するオーブンと、焼成が完了した天板から製品を分離させる製品分離手段、製品の冷却手段、天板洗浄機を順次設置し、この天板洗浄機で洗浄された天板を前記離型油塗布装置の上流側の搬送コンベヤ上に戻すように構成して成る食品の焼成装置。
【請求項4】
前記インクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置が、バルブ方式である請求項3に記載の食品の焼成装置。
【請求項5】
前記天板の表面は、製品形状に対応した任意の形状の凹部が形成してある請求項3または4に記載の食品の焼成装置。
【請求項6】
前記インクジッェトプリンター方式の離型油塗布装置の噴射ノズルは、所定のピッチで複数本並列に配置し、この噴射ノズルを複数ユニット配置する請求項3,4または5に記載の食品の焼成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−246463(P2010−246463A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99278(P2009−99278)
【出願日】平成21年4月15日(2009.4.15)
【出願人】(509108205)パシフィック洋行株式会社 (1)