説明

食品検査方法及び食品抽出液処理用試薬

【課題】原材料が加熱処理された食品からでも、簡便に、信頼性高く、該原材料の含有の有無を検査できる方法を提供する。
【解決手段】食品からの抽出液を、界面活性剤と還元剤とに接触させて加温した後、該抽出液を、検出目的とされる物質を特異的に認識する特異抗体に接触させ、免疫学的測定手段により該食品中の検出目的とされる物質を検出する。前記界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)であることが好ましく、前記還元剤が、DTT(ジチオスレイトール)であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品検査方法に関し、より詳細には、食品中の特定原材料の含有の有無や、濃度を検査するための食品検査方法、及びそのための食品抽出液処理用試薬に関する。
【背景技術】
【0002】
わが国における食物アレルギーの主な原因食物は、卵、牛乳、大豆、エビ・カニや魚類などである。年齢によって原因食物の頻度は異なり、成人ではエビ・カニなどの甲殻類によるアレルギーがもっとも高頻度に認められる(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
近年、消費者のアレルギー食品誤食による事故を未然に防止するために、食品のパッケージに、食物アレルギーを引き起こす特定原材料を含む旨の表示を付することが食品衛生法により定められた。このような表示は、消費者への有益な情報であり、アレルギー事故防止に役立つものとして、製造者や供給者側にとっても利益がある。
【0004】
簡便に、信頼性高く、特定原材料の含有の有無を検査できる方法のひとつには、検査対象とされる原材料に選択的に含まれる物質について、その物質を特異的に認識する特異抗体を用いて、免疫学的測定方法を利用して検出する方法がある。
【0005】
しかしながら、加工食品は原材料に加熱処理が施されているものがほとんどであり、物質によっては、加熱により変性しその特異抗体に対する認識性が失われるために、その物質に対する特異抗体を用いた検出ができないという問題があった。
【非特許文献1】Yoneyama K, Ono A. Study of food allergy among university students in Japan. Allergology International 2002; 51: 205-208.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記問題に鑑みて、本発明の目的は、原材料が加熱処理された食品からでも、簡便に、信頼性高く、該原材料の含有の有無を検査できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、食品からの抽出液を、界面活性剤と還元剤とに接触させて加温することで、加熱により変性した特異抗体に対する認識性を回復できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0009】
(1) 食品からの抽出液を、界面活性剤と還元剤とに接触させて加温した後、該抽出液を、検出目的とされる物質を特異的に認識する特異抗体に接触させ、免疫学的測定手段により該食品中の検出目的とされる物質を検出することを特徴とする食品検査方法。
【0010】
(2)前記界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウムである前記(1)記載の食品検査方法。
【0011】
(3)前記還元剤が、DTT及び2−メルカプトエタノールからなる群から選ばれた少なくとも1種である前記(1)又は(2)記載の食品検査方法。
【0012】
(4)前記特異抗体が、甲殻類由来のカルシウムバインディングプロテイン又はそのポリペプチド断片を特異的に認識する特異抗体である前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の食品検査方法。
【0013】
(5)前記免疫学的測定方法が、ELISA法又はイムノクロマト法である前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の食品検査方法。
【0014】
(6)界面活性剤と還元剤とからなることを特徴とする食品抽出液処理用試薬。
【0015】
(7)前記界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウムである前記(6)記載の食品抽出液処理用試薬。
【0016】
(8)前記還元剤が、DTT及び2−メルカプトエタノールからなる群から選ばれた少なくとも1種である前記(6)又は(7)記載の食品抽出液処理用試薬。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、加熱により特異抗体に対する認識性が低減した物質に、界面活性剤と還元剤とが作用して、その特異抗体に対する認識性を回復させることができる。よって、加熱処理が施された食品において、加熱により特異抗体に対する認識性が低減する物質を検出する場合であっても、その物質に対する特異抗体を用いて、簡便に、信頼性高く検出することができ、検査対象とされた原材料の含有の有無や、その濃度を検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の食品検査方法においては、食品からの抽出液を、界面活性剤と還元剤とに接触させて加温する。この処理により、加熱により特異抗体に対する認識性が低減した物質の認識性が回復する。
【0019】
界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム(以下、SDSという)が好ましく、非イオン(ノニオン)界面活性剤、陰イオン(アニオン)界面活性剤、陽イオン(カチオン)界面活性剤、両性界面活性剤などを好ましく用いることができる。より好ましくは、SDSである。
【0020】
食品からの抽出液に接触させる際の、界面活性剤の濃度は、適宜調整することができるが、例えば、SDSを使用した場合には、好ましくは0.1〜1w/v%程度に調整すればよい。
【0021】
また、還元剤としては、DTT(ジチオスレイトール)、2−メルカプトエタノールなどを好ましく用いることができる。より好ましくは、DTTである。
【0022】
食品からの抽出液に接触させる際の、還元剤の濃度は、適宜調整することができるが、例えば、DTTを使用した場合には、0.001〜0.5M、好ましくは0.05〜0.3M、より好ましくは0.01〜0.2M程度に調整すればよい。
【0023】
加温の程度は適宜選択できるが、40〜110℃に加温することが好ましく、80〜98℃に加温することがより好ましい。
【0024】
食品からの抽出液に界面活性剤と還元剤を接触させる際の、抽出液のタンパク質濃度と界面活性剤及び還元剤の濃度との混合比率は、適宜調整することができる。
【0025】
本発明の食品検査方法においては、界面活性剤、還元剤、及び加温の処理が施された抽出液を、検出目的とされる物質を特異的に認識する特異抗体に接触させる。これにより、抗原−抗体の免疫複合体が形成される。ここで、特異抗体に接触させる抽出液に対しては、免疫複合体の形成や後述する免疫学的測定方法のための至適条件となるように、適宜に、希釈、濃縮、pH調整等の処理を施すことができる。
【0026】
特定の物質を特異的に認識する特異抗体の調製は当業者に周知である。例えば、その特異抗体は、抗血清、IgG画分、ポリクローナル抗体、又はモノクローナル抗体等として提供され得る。その調製方法としては、当該分野で周知のいずれの技術をも用いることができる。例えば、アレルゲンを免疫動物に投与し、当該動物からの抗血清の採取する。免疫動物としては、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、サル、ウシ、ニワトリ、モルモット、ラット、マウス等が挙げられる。また、アレルゲンに対するモノクローナル抗体を産生するマウスハイブリドーマを公知の方法で単離することができる。
【0027】
本発明の食品検査方法においては、特異抗体による免疫複合体の形成を、周知の免疫学的測定手段によって測定する。免疫学的測定手段としてはELISA法やイムノクロマト法が知られているが、このうち、ELISA法は、分析精度が比較的高く、定量分析も可能であるので好ましく用いられる。また、イムノクロマト法は、測定機器を用いる必要がなく、目視で簡便に免疫学的測定の結果を判断でき、迅速で感度も高いので好ましく用いられる。
【0028】
本発明の食品検査方法においては、検出目的とされる物質は、検査対象とされる原材料に選択的に含まれる物質である。したがって、検出目的とされる物質を検出することにより、検査対象とされる原材料の含有の有無や、濃度を検査することができる。
【0029】
本発明の食品検査方法は、特に、エビやカニを原材料に含んでいるか否かを検査するための方法として好ましく用いることができる。この場合、甲殻類由来のカルシウムバインディングプロテイン又はそのポリペプチド断片を検出目的とされる物質に設定し、これを特異的に認識する特異抗体を用いて、免疫複合体を形成させ、免疫学的測定手段によって測定することが好ましい。
【実施例】
【0030】
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0031】
<例1> カルシウムバインディングプロテイン(CaBP)の調製
クルマエビ(クルマエビ科クルマエビ)の尾肉、ボタンエビ(タラバエビ科ボタンエビ)の尾肉、及びズワイガニ(Chionoecetes opilio)の脚肉を原料にして、以下のようにしてカルシウムバインディングプロテイン(CaBP)を調製した。
【0032】
原料に対して5倍量の0.5Mクエン酸緩衝液(pH3.8)を加えてホモジナイズし、4℃で一晩抽出した。得られた抽出物を遠心してその上清を取り、硫酸アンモニウムでの塩析により、飽和硫安濃度50%〜70%の分画を回収した。その塩析物を、0.2MNaCL含有0.01M トリス酢酸緩衝液(pH8.0)に対し、4℃で一晩透析し、透析物をNi(ニッケル)キレートカラムにアプライして、カラムに吸着しない未吸着画分を回収した。得られたNiキレートカラム未吸着画分を、0.01Mトリス酢酸緩衝液(pH8.0)に対し、4℃で一晩透析し、その透析物をMono Qカラムにアプライして、NaCl濃度0Mから0.25Mへの濃度勾配により溶出した。図1には、例として、クルマエビからの精製物について、MonoQカラムからのタンパク質溶出プロファイルを示す。この溶出プロファイルの32〜35番目の画分を回収したところ、図2に示すように、SDS−PAGE分析において単一バンドを呈する22kDaのタンパク質が得られた。また、ボタンエビ及びズワイガニを原料にした場合も、それぞれ23kDa、21kDaのタンパク質が得られた。
【0033】
上記タンパク質のトリプシン消化後のペプチド断片について、部分アミノ酸配列解析を行ったところ、表1に示すように、3つのペプチド断片についてはクルマエビ科大正エビ(Penaeus orientaris)のSarcoplasmic calcium-binding protein alpha B chain の配列と完全に一致していた。そして、1アミノ酸置換を許容した場合では、更に2つのペプチド断片が合致していた。よって、得られたタンパク質が、カルシウムバインディングプロテイン(CaBP)であることが同定できた。
【0034】
【表1】

【0035】
得られたカルシウムバインディングプロテイン(CaBP)を、「精製CaBP」として以下の例に用いた。
【0036】
<例2> カルシウムバインディングプロテインのアレルゲン性
エビアレルギー患者(エビCAP RAST陽性22例)の血清中で、カルシウムバインディングプロテインに対するIgE抗体の発現量が増加しているかどうかを調べる目的で、以下のようにして、間接ELISA法による測定を行った。このエビアレルギー患者は、エビの摂食で口唇浮腫やじん麻疹、また接触皮膚炎(調理中)などのアレルギーを発症した経験があり、その血清は、市販のアレルゲンIgE抗体検査キット(CAP-RAST)での判定で陽性であった。また、対照として、市販のアレルゲンIgE抗体検査キット(CAP-RAST)での判定で陰性であった健常者11人の血清についても測定した。
【0037】
上記例1で得られたクルマエビ由来の精製CaBPを、0.05M炭酸-重炭酸緩衝液、pH9.6で2μg/mlに調製し、96穴平底マイクロプレートの1ウェル中に約1μg含まれるように固相化した。PBST(PBS,0.05% Tween 20)で3回洗浄後、エビアレルギー患者の血清を1%BSA-PBSTで4倍に希釈して分注し、室温で3時間反応させた。PBSTで3回洗浄後、抗ヒトIgE-β-ガラクトシダーゼ(IgE-β-galactosidase)標識抗体(「CAP RAST FEIAキット」(商品名)、ファディア株式会社製)を1%BSA-PBSTで15倍希釈して分注し、4℃で一晩反応させた。PBSTで3回洗浄後、0.3mM 4-メチルウンベリフェリル-β-D-ガラクトピラノシド(4-Methylumbelliferyl-β-D-galactopyranoside)を加え、37℃の恒温槽中で90分間反応させた。最後に0.1M グリシン-NaOH(Glycine-NaOH、pH10.2)を加えて反応を停止させた。反応後の蛍光単位(FU)を、マイクロプレートリーダー「Fluoroskan II」(商品名、米国Titertek社製)を用いて測定した。抗体陽性か陰性かの判定のためのカットオフ値は、健常者から得られた平均値にその標準偏差の4倍の値を足した値である60蛍光単位(FU)とし、それ以上を抗体陽性とした。
【0038】
その結果を図3に示す。図3に示すとおり、抗原としてクルマエビ由来のカルシウムバインディングプロテインを用いた場合には、エビアレルギー患者22例のうち13例(59%)が抗体陽性であった。
【0039】
以上から、一部のエビアレルギー患者の血清で、カルシウムバインディングプロテインに対するIgE抗体が増加していることが明らかとなった。したがって、カルシウムバインディングプロテインがエビアレルギー症状の原因物質のひとつであることが示唆された。
【0040】
<例3> 抗体の調製
常法に従い、上記例1で得られた精製CaBPをマウスや家兎に免疫して抗血清(ポリクローナル)を作製した。この抗血清は、サンドイッチELISAやウエスタンブロッティング、そして、イムノクロマトなどの免疫学的測定に利用できる抗体であった。得られた抗血清から、市販の免疫グロブリン精製用キット(商品名「アフィゲル プロテインA MAPS-IIキット」、米国 Bio-Rad 社製)を用いて、IgG画分を調製し、ビオチン標識した。このIgG画分を以下の例に用いた。
【0041】
<例4> 加熱の影響
カルシウムバインディングプロテイン対して加熱処理を施すことによって、特異抗体への認識性に影響があるか否かを調べるために、以下の実験をおこなった。
【0042】
上記例1で得られたクルマエビ由来の精製CaBP、又はボタンエビ由来の精製CaBPを、1mM塩化カルシウムを添加したリン酸緩衝液に、1μg/mlの濃度で、溶解し、処理温度を45℃、60℃、70℃、煮沸に設定して、それぞれの条件で15分間加熱処理を施した。この加熱処理後の精製CaBPに対して以下の手順でサンドイッチELISAを行った。抗体としては、クルマエビ由来の精製CaBPに対するマウス抗血清からのIgG画分(以下、「抗クルマエビCaBP抗体」という。)と、ボタンエビ由来の精製CaBPに対するマウス抗血清からのIgG画分(以下、「抗ボタンエビCaBP抗体」という。)を用いた。
(1)炭酸緩衝液(pH9. 6)で抗クルマエビCaBP抗体(または抗ボタンエビCaBP抗体)を2μg/mlに希釈し、マイクロプレートに分注、一晩静置。
(2)プレートをPBS-0.05% Tween 20(PBST)で3回洗浄後、1%ウシ血清アルブミンーPBST (BSA-PBST)で階段希釈した加熱処理後の精製CaBPを100μl/well加えて室温60分間反応。
(3)プレートをPBSTで洗浄後、0.2μg/mlのビオチン標識抗クルマエビCaBP抗体(またはビオチン標識抗ボタンエビCaBP抗体)を加えて、室温60分間反応。
(4)洗浄後、アルカリ性ホスファターゼ標識ストレプトアビジン(1 : 2000)を加え、室温60分間反応。
(5)洗浄後、p−ニトロフェニールホスフェイトを加え、室温15分間反応。
(6)0.2M EDTAを加えて反応を停止し、405nmで吸光度を測定。
【0043】
結果を図4に示す。図4に示すように、加熱温度の上昇に伴い、サンドイッチELISAにおける反応性の低下が認められた。したがって、クルマエビ由来の精製CaBP、又はボタンエビ由来の精製CaBPは、いずれも加熱により特異抗体に対する認識性が低減する性質を有するタンパク質であることが明らかとなった。
【0044】
<例5> SDSとDTTによる抗体認識性の回復
クルマエビ、又はボタンエビの尾肉から抽出した粗抽出液を0.2M酢酸緩衝液(pH6. 4)で希釈し、上記例4と同様に、サンドイッチELISAを行った。また、同じ粗抽出液を5分間煮沸したサンプル、その煮沸後、SDSとDTTとをそれぞれ、0. 2%SDS、 0.1M DTTの濃度となるように添加して4分間煮沸したサンプル、及びSDSとDTTとを添加せずに再度4分間煮沸したサンプルについても、同様にサンドイッチELISAを行った。
【0045】
結果を図5に示す。図5に示すように、5分間の煮沸によって、特異抗体に対する認識性が失われたが、SDS/DTTを加えて4分間煮沸することによって、その抗体認識性が、クルマエビの場合は60%程度にまで、また、ボタンエビの場合は50%程度にまで回復していた。一方、SDSとDTTとを添加せずに再度4分間煮沸したのみでは、特異抗体に対する認識性は、まったく賦活化されなかった。したがって、タンパク質の可逆的な変性にともなう抗体認識性の低減に対しては、SDS/DTTを加えて加温することによって、その認識性を賦活化し、回復させることができることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0046】

【図1】例1のクルマエビ由来精製物を調製する際のMono Qカラムタンパク質溶出プロファイルを示す図表である。
【図2】例1で得られた精製物をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に処しクマシー染色した写真である。
【図3】例1で得られたクルマエビ由来CaBPに対して結合能を示す血清IgEを有する被験者の割合を示す図表である。
【図4】精製CaBPに対して各種温度条件で加熱処理を施した後のサンドイッチELISAの結果を示す図表である。
【図5】抽出液に対して各種処理を施した後のサンドイッチELISAの結果を示す図表である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品からの抽出液を、界面活性剤と還元剤とに接触させて加温した後、該抽出液を、検出目的とされる物質を特異的に認識する特異抗体に接触させ、免疫学的測定手段により該食品中の検出目的とされる物質を検出することを特徴とする食品検査方法。
【請求項2】
前記界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウムである請求項1記載の食品検査方法。
【請求項3】
前記還元剤が、DTT及び2−メルカプトエタノールからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2記載の食品検査方法。
【請求項4】
前記特異抗体が、甲殻類由来のカルシウムバインディングプロテイン又はそのポリペプチド断片を特異的に認識する特異抗体である請求項1〜3のいずれか1つに記載の食品検査方法。
【請求項5】
前記免疫学的測定方法が、ELISA法又はイムノクロマト法である請求項1〜4のいずれか1つに記載の食品検査方法。
【請求項6】
界面活性剤と還元剤とからなることを特徴とする食品抽出液処理用試薬。
【請求項7】
前記界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウムである請求項6記載の食品抽出液処理用試薬。
【請求項8】
前記還元剤が、DTT及び2−メルカプトエタノールからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項6又は7記載の食品抽出液処理用試薬。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−236810(P2009−236810A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85401(P2008−85401)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成19年9月30日 社団法人日本アレルギー学会発行の「アレルギー 第57回日本アレルギー学会秋季学術大会号 第56巻 第8・9号」に発表
【出願人】(507161983)ITEA株式会社 (3)