説明

飲料コンテナおよびそのようなコンテナとタッピング装置とのアセンブリ

炭酸飲料で少なくとも部分的に満たされる内部空間が備えられる飲料コンテナ1であって、バルブアセンブリ15が飲料コンテナ、特に飲料コンテナの頂面4に当着され、該バルブアセンブリが、バルブ座20に対して閉鎖方向に付勢されたバルブ体21を有し、好ましくは、内部空間の外側に延びる係合手段26が備えられ、圧力ガスで満たされる容器37を有する圧力制御装置36が備えられ、該容器が、少なくとも使用中、好ましくは圧力制御装置を介して、内部空間と連通し、分配装置が、バルブ体を押圧してバルブ座から離す操作装置40を有し、該操作装置が、飲料分配チャンネル48,52の一部を有し、該操作装置には、バルブアセンブリを開放位置に維持するための手段64が備えられる飲料コンテナ。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、飲料コンテナに関する。
ビールなどの炭酸飲料が、格納、輸送および分配のために格納される飲料コンテナが、従来から知られている。
【0002】
たとえばバーなどに配置され得るケグであって、タッピング装置に固定接続されたタッピングラインによって、タッピング装置のタッピングコックを有するタッピングカラムに接続され得るケグに入れてビールを提供することが知られており、タッピングカラムは標準のハンドルタッピングヘッドによってケグに接続されている。ここでは、同時に、COラインがCO供給のために接続されて、ケグの内容物を加圧する。タッピングコックが開放されれば、ビールがケグから追いやられる。そのようなケグは通常、たとえば20,30または50リットルといった内容量を有する。より大きな容積については、通常、ビールセラー設備が利用される。そのようなシステムは場所に制約が加わるか、相当な努力によってしか移動され得ない。
【0003】
さらに、重力によって空になり得る、しばしばより小さな、金属ケグにビールを詰めることが知られている。そこで、ケグは、底部付近の壁において、手動で開閉され得るタッピングコックを有する鋼鉄またはアルミニウムコンテナとして設計される。
【0004】
より進んだ実施形態において、たとえばオランダ特許第1008601号明細書から知られているように、コンテナには、圧力ガスがコンテナ内に導入されてコンテナの内部空間を予め選択された圧力にて保ち得る、圧力制御装置が備えられる。バルブアセンブリに結合された操作機構を有するバルブアセンブリが、コンテナの上側に備えられる。分配管がコンテナの周囲外側にバルブアセンブリから延びているので、グラスがコンテナの流出開口部の下に保持され得る。バルブアセンブリの真上にて、操作機構は、バルブアセンブリが開放され得るハンドルを有する。コンテナを冷却するために、冷却ジャケットがコンテナの外周に備えられ得る。
【0005】
さらに、タッピング装置およびコンテナのアセンブリを提供することが知られており、コンテナは、タッピング装置に含まれ得、幾分フレキシブルなホースによってタッピングコックに結合され得る。それらの例は、たとえばオランダ特許第1006948号明細書、オランダ特許第1006949号明細書、オランダ特許第1006950号明細書および国際公開第2004050541A2号パンフレットから知られている。そのような装置では、コンテナの内部空間において、飲料が格納されるフレキシブルバッグが含まれる。タッピング装置は、エアーポンプおよび冷却装置を有する。タッピング装置内へのコンテナの配置中または配置後、エアーポンプがコンテナに接続されるので、エアーがバッグおよびコンテナ壁間にポンプ注入され得る。幾分フレキシブルなホースが、タッピングコックまたはタッピングコック用操作手段に結合されるので、タッピングコックの操作直後、飲料は、このホースを介してタッピング装置からポンプ送出され得、グラスなどに収集され得る。ここで、冷却手段は飲料が冷却されることを保証する。そのようなアセンブリでは、少なくともエアーポンプに電源が備えられなければならないので、多くの場所において、このアセンブリは使用され得ない。
【0006】
本発明の目的は、圧力下で飲料を分配するための飲料コンテナである。そこで、本発明に従う飲料コンテナは、請求項1の特徴によって特徴付けられる。
【0007】
本発明に従う飲料コンテナには、使用中、コンテナ内の圧力制御をもたらす圧力制御装置が備えられる。圧力は、実質的に一定に維持されるのが好ましい。ここで、操作装置には、第1結合手段、および第1結合手段に対して移動可能である第2結合手段が備えられる。第1結合手段によって、操作装置はバルブアセンブリに対して配置され得、第2結合手段によって、バルブアセンブリは、飲料バルブを開放するために、操作され得、かつコンテナに固定接続され得る。飲料バルブが開放状態にあるときに、第1結合手段および/またはコンテナに対して第2結合手段を固定するための係合手段が備えられる。
【0008】
第2の態様において、本発明に従う飲料コンテナは、第1および第2結合手段が、飲料バルブに対する、特に飲料バルブの操作手段に対する第2結合手段の少なくともおおよその配置を得るための、共働する案内手段を有することを特徴とする。ここで、好ましくは、第2結合手段は、前記飲料バルブに対する第2結合手段の少なくとも微細な配置のための、さらなる案内手段を有する。これらは、たとえば、チャンネル部の先細端部またはバルブのステム用の挿入開口部によって形成され得る。
【0009】
好ましくは、第2結合手段がバルブ体および/またはバルブ体の操作手段と接触しない、第1結合手段に対する第2結合手段の第1位置が設けられる一方で、第2結合手段が少なくともバルブ体またはバルブ体の操作手段と接触する、さらなる位置が設けられる。
【0010】
本発明に従うコンテナによれば、そのような実施形態において、第1位置での操作装置はバルブから分離されるので、操作装置は、バルブのうっかりした操作の危険なしに、組立て状態で格納され、ユーザに与えられ得る。その後、第2結合手段をさらなる位置に押圧することによって、バルブは開放され、開放状態で維持され得る。ゆえに、閉鎖タッピング装置においてコンテナを含み、かつコンテナ内で自動的に制御される圧力を介して飲料を出すことがさらにできる可能性が提示される。
【0011】
代わりに、バルブアセンブリが開放された後にバルブアセンブリを開放状態に維持するために、ここでも、第1結合手段はコンテナに固定され得、第2結合手段は第1結合手段に固定され得る。
【0012】
飲料分配チャンネルの第1端部が、コンテナの内部空間との流体連通を得るために、バルブ体内に、バルブ体上に、バルブ体に対して、および/またはバルブ体を超えて、摺動され得、一方で、反対側の第2端部が、たとえば、分配ホースに固定接続されるバルブであって、コンテナが含まれ得るタッピング装置によって操作され得るバルブが備えられ得る、好ましくはフレキシブルな、分配ホースに接続されるように、飲料分配チャンネルの少なくとも一部が第2結合手段を介して延びることが好ましい。また、分配ホースは、比較的自由な開口端部を有し、そのようなタッピング装置によって、ホースタップを形成し得る。
【0013】
さらなる詳細において、バルブアセンブリは、フランジによって、コンテナの頂面内または頂面に当着され、第2結合手段は、特にスナップ接続を介して、頂面に固定され得る。代わりに、またはそれに加えて、結合手段は、頂面、および/または頂面の周縁に、特に頂面をコンテナの長手方向の壁に接続するフランジに、固定され得る。
【0014】
本発明はさらに、本発明に従うコンテナとタッピング装置とのアセンブリに関し、タッピング装置は、コンテナを受けるように設計され、飲料分配チャンネル、特にコンテナの分配ホースとの接続または共働のためのタッピング手段が備えられる。
【0015】
本発明の説明において、本発明の実施形態は図面に基づいてさらに説明されるだろう。
本明細書において、同一要素または対応要素は、同一の参照符号または対応する参照符号を有する。示される実施形態は、説明の目的で示されているだけで、限定的であると決して解釈されるべきでない。本明細書において、上方および下方の用語は、示されるコンテナの標準的な使用に関して使用され、コンテナは底面または底部に配設され、分配開口部またはバルブアセンブリがその上に設置される。
【0016】
図1において、コンテナ1の平面図および側面図が示される。このコンテナ1は、たとえば金属またはプラスチックから製造され、閉鎖壁2、底部3および上側部4が備えられる。上側部4には、たとえばスナップ接続、クランプ接続、接着または他の接続手段によって、トップリング5が備えられる。トップリングは、互いに直径方向に対向して設置される2つのハンドル6と、ハンドルの下方に設置され、壁2を幾分超えて突出し、所望される場合、図7に示されるようにタッピング装置100がぶら下がり得る、2つの突出部7とを有する。トップリング5は、ハンドル6が引込まれた円周壁8を有し、円周壁8によってトップリング5は頂部に載って空間10を囲繞する。空間10において、頂面よりも上側に少し離れて、ブリッジ11が、両側で円周壁8に接続されて延びる。図1において、このブリッジ11は、ブレイクリップ(break lip)13によって覆われた開口部14が設けられている蓋体12によって覆われる。蓋体12は、たとえば溶接接続、接着接続またはスナップオフ接続などの封止手段によってブリッジに接続されるので、蓋体がブリッジから取外されているのかが見られ得る。指を開口部14に押込むことによって、蓋体は上方向に引離され得ると同時に、封止手段をブレイクする。
【0017】
コンテナ1の上側部4において、バルブアセンブリ15が、示される典型的な実施形態においては折畳みシーム接続16によって固定されて、備えられる。本実施形態において、バルブアセンブリ15は、バルブ17、特にエアロゾルコンテナ型バルブアセンブリを有する。示される典型的な実施形態において、バルブはメス型バルブ17である。バルブ17は、コンテナ1の底部3付近に到達するライザ19に、底側部で接続されるか融合する筐体18を有する。筐体18は、開口頂部を有して実質的に円筒形である。頂部には、好ましくは幾分フレキシブルなプラスチックまたはゴムで製造された、リング20が配置される。筐体18の内側の、リング20の下部に、開口側がリング20の方向に向けられた、略ボウル形のバルブ体21が備えられる。バルブ体は、閉鎖底部22、および底部から離れた側で幾分先細りするエッジ23を有する。底部22とライザ19との間に、ばね24が含まれるので、バルブ体21はエッジ23でばね20に抗して押圧され、ばね20に抗して封止する。ゆえに、リング20はバルブ座を形成する。バルブ体21のエッジ23と筐体18の壁25との間に、少なくとも1つの通路26および/またはいくらかのクリアランスが設けられる。
【0018】
バルブアセンブリ15はさらに、中央領域においてカラー27を有する輪郭フランジ26を有し、カラー27の内部で、リング20および筐体18は、それ自体は周知の方法で、好ましくはクランピングおよび/またはフォームロッキングによって当着される。カラー27には、リングおよびバルブ体21の軸29とおおよそ同軸である開口部28が頂部に設けられる。使用中、ばね24に抗して、バルブ21を下方向に押圧することによって、空間がリング20とエッジ23との間に創出されるので、ライザ19、ゆえにコンテナの内部空間30から、開口部28、または、さらに記載されるように、使用中にバルブ体21に沿って開口部28内に延びる操作手段の一部への流体連通が創出される。バルブ体への押圧力の除去直後、バルブ体はばねによって上方向に押戻されるので、バルブは再び閉鎖される。オス型バルブもまたそのために使用することができ、開口部28を通って延び、頂端部に少なくとも1つの流出開口部を有する、またはバルブ体を傾けることによって開放され得るティルティングバルブを有する中空ステムが、バルブ体に設けられる。
【0019】
そのようなバルブアセンブリ、特にバルブは、本発明内で利用され得、かつ当業者に直ちに明らかな改良型であるとして、従来から充分に周知である。
【0020】
ブリッジ11において、開口部31が設けられ、開口部31は、好ましくは、頂面4から離れる方向に延びるネック32を有し、平面図において(図1の破線で図式的に表わされるように)フランジ26周りにある程度距離を置いて、平面図において延びる。フランジ26は、フランジ26の下方向折畳みエッジ34と頂面4との間にクラック35がもたらされるように、折畳みシーム接続16によって頂面4に当着される。その目的がさらに説明される。
【0021】
図2から明らかなように、内部空間30において、たとえば底部3に当着されて圧力制御装置36が備えられる。この圧力制御装置は、圧力レギュレータ38を上部に有するコンテナ37を含み、圧力レギュレータ38によって、たとえばバルブ17に相当するバルブが操作され得る。コンテナ37において、過剰圧力において、任意に、活性炭またはゼオライトなどのガス吸着および/またはガス吸収物質中に、COなどの圧力ガスの量が含まれる。結果として、低い圧力である場合、この物質がない場合よりも多い量のガスが格納され得る。圧力レギュレータは、たとえば飲料がコンテナから分配されることによる、コンテナ1内の圧力降下時に、しばらくの間バルブを開放して、コンテナ37からガスが内部空間30内に流入し、圧力を予め選択したレベルに戻すように構築される。その後、バルブは、もう一度圧力が予め選択された値を下回るまで、再び自動的に閉鎖される。そのような圧力制御装置は、たとえば欧州特許第1064221号明細書、欧州特許第1140658号明細書または米国特許第5368207号明細書から知られており、これらの出願は、圧力制御装置の構設および操作に関してここに組込まれると理解される。そのための他の圧力制御装置であって、たとえば、ガス収容コンテナまたはコンパートメントを、コンテナの内側および/または外側に、少なくとも内部空間30の内側および/または外側に備える圧力制御装置もまた、本発明内で使用され得、1回のみの使用に、または繰返しの使用に適している。
【0022】
概して図2Aおよび図2Bから明らかなように、さらに図3〜図6において明らかなように、バルブアセンブリ15の上側には、特に開口部31およびネック32内に、操作装置40が含まれており、この操作装置は、図1においては、蓋体の下に閉じ込められている。図3〜図6においては単純化のために、操作装置40、ブリッジ11から離れたネック32およびバルブアセンブリ15のみが表わされる。
【0023】
本実施形態において、操作装置40は、第1結合手段41、および第1結合手段41に対して移動可能な第2結合手段42を有する。第1結合手段41は、実質的に円筒形である本体43であって、フランジ26に近い側に配置エッジ44が備えられる本体43を含む。フランジ26には、折畳みエッジ34が一部を形成する直立リング45が、カラー27から離れた位置に、備えられる。配置エッジ44は、フランジ26に対して、より重要なことにはバルブ17に対して、本体43をセンタリングすることができるように設計される。
【0024】
第2結合手段42は、実質的に閉鎖された第1壁46、および、平面図で見てその周りに延びる閉鎖された第2壁47を有する。上側付近で、2つの壁46,47は小さなブリッジ70によって相互接続される。最内部である第1壁46内には、2つの壁内で同軸に延び、バルブ17の軸29におおよそ平行な長手軸Cを有する第1チャンネル部48が備えられる。本実施形態において、チャンネル部48には、バルブ17に近い側に先細端部49が設けられ、先細端部49は、閉鎖されているが、たとえば1つ、またはたとえば2つ以上の、たとえば軸Cの方向に平行な長手方向に幾分延伸された注入開口部50を有する。チャンネル部48の外径D1は、リング20の開口部の内径D2と実質的に等しいかそれよりも少し大きいので、リング20に対して密封する。ここで、先細構造は、配置中および活動中のその挿入およびセンタリングがさらに単純化されるという利点を提供する。しかし、ステムは真っすぐでもよく、および/または開口端をも有してもよい。本実施形態において、チャンネル部48は、端部49から離れた側に開口端部51を有するので、たとえば射出成形によるチャンネル部の形成が比較的単純な方法で可能である。第2結合手段42において、さらに、おおよそ、たとえば第1チャンネル部48に対して90度の角度で、2つの壁46,47を介して延びる第2チャンネル部52が備えられる。第2チャンネル部52は、第1端部によって第1チャンネル部48に連結し、反対端部53が開放されており、ネック32の凹部55を介して延びる。使用中、分配ホースTが、第2チャンネル部52内または第2チャンネル部52上に当着される。2つのチャンネル部48,52は、共同で、第2結合手段42において飲料分配チャンネルの一部を形成する。カバーキャップ56が、第2結合手段42の上に当着されており、その中央部分に、開口端部51に適合するスタブ57を有し、これによって開口端部51は閉鎖される。図3Bおよび図3Dに示されるように、多数のスナップ要素58がカバーキャップ56に設けられており、スナップ要素58は、カバーキャップ56を第2結合手段42にさらに固定するために、第1壁46の上側付近の突出部59の下部にて係合し得る。
【0025】
内側に面する本体43の側に、第1結合手段41は、案内要素として、おおよそ半径方向内側に延びる複数のパーティション60を有する。第1壁41は、互いに向かい合うパーティション60の端に当接するので、方向Fにおける第2結合手段42の長手方向の案内が、第1結合手段41の内側で得られる。第1結合手段41は、配置エッジ44によってバルブ17に対してセンタリングされ得るので、第1結合手段41がフランジ26に対して方向Fに押圧される場合、開口部28およびバルブ体21に対する第2結合手段42の良好なセンタリング、ゆえに第1チャンネル部48の良好なセンタリングが得られる。
【0026】
ネック32には、幾分内側方向に突出するエッジ61が頂部に備えられ、一方、カバーキャップ56には、たとえばスナップフィンガまたはスナップエッジといった、少なくとも1つの外側方向に突出する要素62が外側に備えられる。突出部62の上方に、エッジ61の高さにおおよそ等しい距離Rを置いて、支持手段63がカバーキャップ56から外側方向に延び、この支持手段63は、図3に示される状態においては、エッジ61に載り、一方、各突出部62はエッジ61の下方で係合する。結果として、カバーキャップ56、ゆえに第2結合手段42は、ネック32に対して固定される。第1チャンネル部48の端部49はこのようにバルブ17から比較的大きく距離を置いて維持されるので、バルブ17は端部49によって開放されるのが防止される。さらに、たとえばブリッジ、カップリング手段、ステムおよび/またはコンテナにおける形状変化が、バルブ17の操作に影響を及ぼさないか、最低限だけ影響を及ぼし、特に時期尚早にバルブ17を開放しないことが保証され得る。
【0027】
第2結合手段42の第2壁47の底部側には、好ましくは幾分フレキシブルであるか移動可能な壁部上で内側方向に延びる、少なくとも1つのフッキング要素64が設けられる。さらに、本体43から、少なくとも1つの支持要素65が外側に延び、その上に、図3に示される位置において、フッキング要素64が置かれている。支持要素よりも上側に離れて、フッキング要素64の上方で係合し、方向Fに制限される、複数の突出部66が備えられる。結果として、図3に示される位置において、第1結合手段41は、第2結合手段42に、ゆえに間接的にネック32にぶら下がる。そのために、図3Bに示される第1位置におけるバルブ17の操作は可能ではない。
【0028】
第1および第2結合手段ならびにカバーキャップは互いに結合され、かつホースに結合されるので、この全体は一度に配置さることができ、組立てを単純化した。好ましくは、トップリングおよび操作装置はプラスチック、好ましくはリサイクル可能なプラスチックから製造され、初めに操作手段をブリッジ上に、その後蓋体上に配置することができ、この全体がコンテナの頂部に接続され得るので、生産をさらにもっと単純化し得る。しかし、たとえば初めにトップリングを、その後操作装置を、最終的に蓋体を配置するといった異なる順番も用いることが可能である。配置の改良は、当業者にとって直ちに明らかであろう。図3Dにおいて明確に示されるように、バルブ、タップおよび他のタイプのシャットオフ104をホースTに当着してもよく、またそれらを一体化して形成してもよく、それによってホース内の通過が閉鎖され、解除され得る。そのようなシャットオフ104の例は、たとえば欧州特許第1284918号明細書および国際公開第01/92142号パンフレットから知られており、ラインバルブとして表され得る。そのようなシャットオフはまた、たとえばBeertender(登録商標)においてハイネケン(オランダ)によって利用されている。そのようなシャットオフの利点は、バルブアセンブリの開放後、飲料がうっかり流出することなくバルブアセンブリの開放が維持され得ることである。
【0029】
第1位置から、第2結合手段42は、図4に示される第2位置へ、カバーキャップ56を少し下方へ押圧することによって、方向F下方へ押圧され得る。ここで、支持手段63はエッジ62を超えて押圧され、一方、配置エッジ44はエッジ45内で押圧され、よってセンタリングされる。フッキング要素64はその後、第1結合手段41の支持要素65に載る。
【0030】
図4に示される第2位置から、操作手段40は、カバーキャップ56をさらに圧下することによって、図5に示される第3位置にもたらされ得る。ここで、フッキング要素64は、各支持要素65を超えて押圧される。フッキング要素64がフレキシブルな壁部71に備えられると、比較的小さい力で押圧がなされ得る。ここで、端部49は、開口部28内に押圧されると、センタリングされた第2結合手段42のパーティション60によって、第1壁46の案内を介してセンタリングされる。
【0031】
この第3位置から、操作手段40は、図6に示される第4位置にもたらされ得る。そこで、カバーキャップ56は、第1チャンネル部48の端部49がバルブ体21の底部22に対して押圧されるように、さらに圧下され、その後、結果として、バルブ体21はリング20から押し離され、ゆえにバルブは開放される。この第4位置において、フッキング要素64がエッジ34の下でクラック35内に押圧される。結果として、第2結合手段42は、係合要素として機能するエッジ34の下で、第4位置において係合手段として機能するフッキング要素64によって固定され、バルブ17は開放された状態で維持される。好ましくは、この係合は破損なしには解除され得ない。第1結合手段41はその後、フランジ26と、第2結合手段42の2つの壁46,47間の接続との間に閉じ込められる。結果として、さらなる移動が防止される。さらに、バルブ17が再度閉鎖されるのが防止される。開口部のF方向へのある程度の移動は許容される。エプロン41がさらに、カバーキャップ56がもはや取去られ得ないように、バルブの開放位置においてフッキング要素58を制限する。
【0032】
第4位置において、バルブは開放され、圧力制御装置36によって加圧された飲料は、ライザ19を介して、バルブ体21に沿って、チャンネル部48,52内にもたらされ得、そこからホースTを通る。
【0033】
圧力制御装置において、好ましくは、飲料1リットルあたり比較的多くのCOが含まれるので、全タッピング時間中、比較的安定した圧力増強、ゆえに安定したタッピング挙動が維持される。飲料1リットル当たり、少なくともおおよそ3.2グラム以上のCOが、好ましくはたとえば1リットルあたり3.5グラム超といった、かなり多くのCOが与えられるのが好ましい。たとえば、1リットルあたりおおよそ4グラムのCOが、または少なくともおおよそ0.44重量%のCOが含まれ得る。通常、実験によって、最適条件がさらに詳細に決定され得る。
【0034】
図7において、タッピング装置100に含まれるコンテナ1が示される。タッピング装置100は、タンク形状部113内にチャンバ101を含み、チャンバ101は蓋体111によって閉鎖され得る。チャンバ101において、コンテナ1が突出部7によってぶら下がり得る、サスペンションエッジ102が備えられ得る。タッピング装置100は、ホースTに固定接続されるタップもしくはバルブ104または類似のシャットオフが挿入され得る、タッピング機構103が備えられる。タッピング機構103を操作することによって、タップまたはバルブ104は開放され得るので、飲料はホースTから分配され得る。タッピング装置100において、さらに、冷却手段105が備えられ、これによってコンテナ1内の飲料が冷却され得、かつ冷えた状態に保たれ得る。
【0035】
図7に示される実施形態において、コンテナ1を有するタッピング装置100が、切断線Kの右手側に部分断面正面図で、左手側に部分側断面図で示される。ここで、ホースTは、ハンドル107を含むタッピング機構103内に挿入される閉鎖装置104とともに見えており、ハンドル107は軸106周りに蝶番で動くように配置され、第2バルブ部110に対して、フォーク108を介して第1バルブ部109を移動させ得る。これによって、シャットオフ104は開放および閉鎖され得る。そのようなタップアセンブリは、先に言及した特許出願である国際公開第01/92142号パンフレットにおいてより詳細に記載されている。シャットオフ104のアウトフロー112に、タッピング装置100の外側から見え、ブランド名が記され得る、シールド114が備えられる。蓋体111の閉鎖中、シャットオフは配置され、固定される。
【0036】
1つの改良型(不図示)において、フレキシブルバッグがライザを取り囲むようにバルブに備えられ、バッグ内には飲料が含まれ、壁2とバッグとの間には圧力制御装置が与えられる。これによって、飲料はガスから分離され、ゆえに、飲料に影響を及ぼすことなく、空気などの、それぞれの所望のタイプのガスが、または水などの液体でさえ使用され得、さらに、ジュースおよびワインなどの他の非炭酸飲料も分配され得る。圧力制御装置はまた、完全にまたは部分的にコンテナの外側に配置され得る。
【0037】
本発明は、図面および明細書に表わされる典型的な実施形態に決して限定されない。多くの改良が、請求項によって説明される本発明の枠組み内で可能である。
【0038】
たとえば、メス型バルブの代わりに、異なるバルブアセンブリが使用され得、分配チャンネルの一部は、異なる様式で第1および第2結合手段を介して延びてもよい。第1および第2チャンネル部はたとえば異なる角度を成してもよく、第1チャンネル部は底部側にて開放されてもよく、第1および第2結合手段41,42は別に形成されてもよい。また、原則として、カバーキャップは第2結合手段と固定して形成されてもよく、ブリッジは異なった様式で備えられてもよく、パーティションの代わりに他のガイド手段が備えられてもよく、トップリングおよびコンテナは一体化して形成されてもよい。また、バルブは異なる様式でコンテナに当着されてもよい。トップリングおよびブリッジは1つの要素で製造されてもよいが、異なる要素からも組立てられてもよい。
【0039】
ここに示される実施形態の要素の組合せから、これらの変形およびその他多くの改良型も、請求項によって説明される本発明の枠組み内に含まれると理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に従うコンテナの平面図および側面図である。
【図2A】本発明に従うコンテナの、図1における線C−Cに従う断面図である。
【図2B】本発明に従うコンテナの、図1における線A−Aに従う断面図である。
【図3A】第1位置に操作手段があるときの、図2Aに従うコンテナの一部の断面図である。
【図3B】第1位置に操作手段があるときの、図2Bに従うコンテナの一部の断面図である。
【図3C】第1結合手段の平面図である。
【図3D】第2結合手段の底面図である。
【図4A】第2位置に操作手段があるときの、図2Aに従うコンテナの一部の断面図である。
【図4B】第2位置に操作手段があるときの、図2Bに従うコンテナの一部の断面図である。
【図5A】第3位置に操作手段があるときの、図2Aに従うコンテナの一部の断面図である。
【図5B】第3位置に操作手段があるときの、図2Bに従うコンテナの一部の断面図である。
【図6A】第4位置に操作手段があるときの、図2Aに従うコンテナの一部の断面図である。
【図6B】第4位置に操作手段があるときの、図2Bに従うコンテナの一部の断面図である。
【図7】タッピング装置に含まれた、本発明に従うコンテナの、部分側断面図(左半分)および正面図(右半分)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸飲料で少なくとも部分的に満たされる内部空間が備えられる飲料コンテナであって、バルブアセンブリが飲料コンテナ、特に飲料コンテナの頂面に当着され、該バルブアセンブリが、バルブ座に対して閉鎖方向に付勢されるバルブ体を有し、好ましくは、内部空間の外側に延びる係合手段が備えられ、圧力ガスで満たされる容器を有する圧力制御装置が備えられ、該容器が、少なくとも使用中、好ましくは圧力制御装置を介して、内部空間と連通し、分配装置が、バルブ体を押圧してバルブ座から離す操作装置を有し、該操作装置が、飲料分配チャンネルの一部を有し、該操作装置には、バルブアセンブリを開放位置に維持するための手段が備えられることを特徴とする飲料コンテナ。
【請求項2】
開放装置には第1および第2結合手段が備えられ、第2結合手段が、バルブ座からバルブ体を離すための第1結合手段内で少なくとも部分的に移動可能であり、前記バルブ体がバルブ座から離された位置に維持されるように、係合要素および/または第1結合手段の係合のための係合手段が備えられることを特徴とする請求項1記載の飲料コンテナ。
【請求項3】
前記飲料分配チャンネルの一部が第1および/または第2結合手段を介して延びることを特徴とする請求項1または2記載の飲料コンテナ。
【請求項4】
第2結合手段が、第1位置とさらなる位置との間で第1結合手段に対して移動可能であり、第1位置において、第1結合手段が、さらなる位置におけるよりも、第2結合手段のさらに外側に延びることを特徴とする請求項2または3記載の飲料コンテナ。
【請求項5】
係合要素が、バルブアセンブリ周りに、少なくとも部分的に、好ましくは完全に延びるエッジを、特にバルブアセンブリがコンテナに当着される部分のエッジを有し、第2結合手段には、前記エッジの上で、または前記エッジの下で少なくとも係合可能である係合手段がコンテナに近い側に備えられることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項6】
第1結合手段が、少なくとも部分的に第2結合手段を構成する本体を有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項7】
第1結合手段が少なくとも部分的に管状の本体を有し、操作装置が、本体の少なくとも一部によって案内される、前記管状の本体内で移動可能である部分を有することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項8】
前記実質的に管状の本体には、コンテナに近い側に、第2案内手段が、特に、バルブアセンブリ、特にバルブ体に対して操作装置を案内および配置するための配置エッジが備えられることを特徴とする請求項7記載の飲料コンテナ。
【請求項9】
バルブアセンブリが折畳みエッジ接続によってコンテナの頂部に当着され、該折畳みエッジ接続が、フランジによって囲繞されるカラーを有し、バルブが前記カラーおよび操作装置の開口部の中に、または開口部の下に備えられ、特に第1および/または第2結合手段には、コンテナに近い側に、前記折畳みエッジおよび/またはカラーとの共働によるバルブアセンブリに対する第1および/または第2結合手段のセンタリングのための配置エッジが備えられることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項10】
第2結合手段が前記飲料分配チャンネルの一部を構成し、該一部が、第1端部および反対側の第2端部を有する第1部分、ならびに前記第1および第2端部間で第1部分と連結する第2部分、を有して略T形状であり、第1部分の第2端部を閉鎖するカバーキャップが備えられ、第1端部には少なくとも1つの注入開口部が備えられることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項11】
圧力制御装置が内部空間に含まれることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項12】
内部空間において、飲料が入れられるバッグが含まれ、該バッグがバルブアセンブリと連結し、圧力制御装置が、内部空間に、好ましくは飲料とは別に、バッグとコンテナ壁との間に含まれることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項13】
第2結合手段に、特に第2結合手段を介して延びる飲料分配チャンネルの一部に、飲料分配チャンネルのさらなる一部が、特に少なくとも部分的にフレキシブルな分配管または分配ホースが備えられることを特徴とする請求項2〜12のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項14】
前記さらなる飲料分配チャンネルにおいて、飲料分配チャンネルを閉鎖および開放するためのバルブが備えられることを特徴とする請求項13記載の飲料コンテナ。
【請求項15】
第1および/または第2結合手段が、コンテナに、特にバルブアセンブリ付近のプロファイリングに、またはプロファイリング上に、当着可能であることを特徴とする請求項2〜14のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項16】
容器において、第1容積の圧力ガスが供給され、第2空間において第2容積の飲料が供給され、第2容積の飲料1リットル当たり、少なくとも3グラムの、好ましくは3.2グラムよりも重い、より好ましくは少なくとも3.4グラムのCOが該第1容積の圧力ガスに供給されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の飲料コンテナ。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の飲料コンテナとタッピング装置とのアセンブリであって、タッピング装置には、コンテナを少なくとも部分的に含むための手段と、コンテナの飲料分配チャンネルまたは飲料分配チャンネルに含まれるシャットオフとの接続または共働のためのタッピング手段とが備えられることを特徴とするアセンブリ。
【請求項18】
タッピング装置をコンテナ周り全体で閉鎖することが可能であって、タッピング装置内へのコンテナの配置中または配置前に、操作装置が操作されて、少なくとも部分的にその操作のために、バルブ体が、押圧されてバルブ座から離れ、および/または押圧されてバルブ座から離れた状態に維持され、特に第4位置にもたらされて維持されることを特徴とする請求項17記載のアセンブリ。
【請求項19】
コンテナが、飲料が収容される内部空間、および内部空間から飲料を分配するためのバルブアセンブリを有し、圧力制御装置が、好ましくは内部空間の圧力を制御するためにコンテナ内およびコンテナ上で一体化され、バルブアセンブリに、バルブアセンブリを開放し、かつ開放状態に維持するための操作装置が圧入されることを特徴とする、飲料の、特にビールなどの炭酸飲料のタッピング方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−530203(P2009−530203A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501368(P2009−501368)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【国際出願番号】PCT/NL2007/050112
【国際公開番号】WO2007/108683
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(507233198)
【氏名又は名称原語表記】Heineken Supply Chain B.V.
【住所又は居所原語表記】2e Weteringplantsoen 21 Amsterdam The Netherlands
【Fターム(参考)】