説明

駐車場管理システム

【課題】従来の駐車料金管理システムを根本的に変更すること無しに、簡易な構成で大幅なコストの負担もなく、且つ停電の発生によって、当該駐車場を利用していたユーザーが体感する不便さを緩和して、当該駐車場に対する信頼性を高めると共に、高い頻度で当該駐車場を再利用しやすくした駐車料金管理システムを提供する。
【解決手段】従来公知の車両の入出庫管理システム1に於いて、当該ユーザーが、当該車両2を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電の期間に相当する駐車料Lを当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額Mから差し引く様に構成されている駐車場管理システム1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の駐車場に於ける駐車料金の管理システムに関するものであり、特に詳しくは、当該駐車料金の割引方法に関する管理システムである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のユーザーは、所定の駐車場に入庫する際に、当該駐車場の入口ゲートを通過する際に、当該駐車場の入口ゲート装置から所定の駐車券を受け取り、出庫する際には、当該駐車場の出口ゲートを通過する際に、当該駐車場の出口ゲート装置に当該駐車券を挿入し、表示される駐車時間に対応する駐車料金を支払い、当該出口ゲートが開放されて出庫する様なシステムが一般的である。
かかる従来の駐車場の駐車料金管理システムに於いては、使用された駐車券は、そのまま回収され廃棄されているのが通常であり、更に、上記した従来の駐車料金管理システムでは、ユーザーが要望する駐車料金の割引などのサービスを提供する事は困難であった。
その為、従来では、当該駐車場と提携する商店に於ける商品購入額を記載した領収書等を当該駐車券と共に、管理人が常駐する出口ゲートで提示して当該駐車料金を駐車時間と当該購入した商品の金額とを勘案して、割り引くなどの方法が行われているに過ぎない。
【0003】
一方、当該駐車場に於いて、車両番号認識装置を配置して、当該駐車場に入庫する車両を特定するシステムが導入されているか、当該車両にETCシステムが搭載されているか、当該車両のユーザーが携帯電話を所持している等の場合で、当該駐車場側で、当該車両の特定が可能な場合のみ、当該同一車両が次回再入庫した場合に、その際の駐車料金を割り引くと言うサービスを提供するシステムが例えば、特開2010−44671号公報〈特許文献1〉、特開2009−282649号公報〈特許文献2〉或いは特開2008−9725号公報〈特許文献3〉等に開示されており、又、無線IDタグを使用して、ユーザー車両側の端末と当該駐車場側の端末との間で、当該車両の当該駐車場の利用頻度を確認し、利用頻度に応じて、次回の入庫時の駐車料金を割り引く様にした、駐車料金管理システムが特開2008−192065号公報(特許文献4)等に開示されている。
【0004】
しかしながら、係る駐車料金管理システムでは、駐車券は一切使用しない替わりに、車両番号認識装置、ETCシステムや無線IDタグの使用が前提となっており、当該駐車料金管理システム全体のコストは大幅に高騰すると同時に当該車両のユーザーにも高額なコスト負担を強いることになり、安価で一般的なシステムでない事は明らかである。
一方、係る従来の駐車場の料金管理システムに於いては、例えば、仮に或るユーザーが当該駐車場に駐車している間に停電が発生し場合、当該駐車場の主要な機器設備、例えば、入庫ゲート装置或いは出庫ゲート装置等が稼働不能となると共に、駐車料金を演算する演算手段も機能しなくなると、駐車料金の計算と表示が不可能となるばかりか、当該ユーザーが出庫したいのに、当該駐車場から出庫する事が出来ず、当該停電が回復して当該出庫ゲートが稼働するまでの間、当該ユーザーは、その意思に反して、当該車両を当該駐車場に駐車させておくしか方法がなく、その結果、停電が回復するまでの時間に相当する駐車料金が余計に当該ユーザーに請求される事になる。
【0005】
特に、無人化された自動駐車場システムに於いては、当該停電に対する効果的な対応手段が無いので、ユーザーから、停電の為に、余計な駐車料を支払わされたという問題が提起されることが十分予想される。
その為、予期しえない停電の発生或いは、予め公表されている計画停電による当該駐車場システムの稼働停止に対するユーザーの不満を解消する為に、何らかの駐車料金の割引システムを導入する必要が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開2010−44671号公報
【特許文献2】 特開2009−282649号公報
【特許文献3】 特開2008−9725号公報
【特許文献4】 特開2008−192065号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、上記した従来の問題を解決すると共に、従来の駐車料金管理システムを根本的に変更すること無しに、簡易な構成で大幅なコストの負担もなく、且つ停電の発生によって、当該駐車場を利用していたユーザーが体感する不便さを緩和して、当該駐車場に対する信頼性を高めると共に、高い頻度で当該駐車場を再利用しやすくした駐車料金管理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記した目的を達成するために、基本的には、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。
即ち、本発明に係わる駐車場管理システムの第1の態様は、車両の駐車場に於ける駐車場管理システムであって、当該駐車場管理システムは、当該車両の当該駐車場への入庫口に設けられており、個々の車両の入庫時に、当該車両の入庫時刻を記憶すると共に,当該入庫時刻を印刷表示するか、それを記憶した駐車券を発行する入庫ゲート装置と、当該車両が当該駐車場を出る際に、当該車両のユーザーが、投入する当該駐車券を受け入れ、当該駐車場に当該車両が入庫した時刻と当該ユーザーが当該駐車場を出庫する時刻から決定される当該車両の駐車時間に対応する駐車料金を表示する表示装置に表示された当該駐車料金に相当する駐車料金の入金が有った場合にゲートを開放する様に構成された出庫ゲート装置と、当該入庫ゲート装置と当該出庫ゲート装置とを制御すると共に、当該車両の入庫時刻と出庫時刻とから、当該車両の駐車時間を演算する演算手段と、当該駐車時間に対応する予め決定されている駐車料金を記憶する記憶手段と、当該駐車時間に相当する当該駐車料金を、当該記憶手段から選択して決定する駐車料金決定手段と当該決定された当該駐車料金を当該出庫ゲート装置の表示装置に表示させる表示手段とを含む管理制御装置とから構成されている当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電の期間に相当する駐車料金を当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額から差し引く様に構成されている事を特徴とする駐車場管理システムである。
更に、本発明の第2の態様としては、車両の駐車場に於ける駐車場管理システムであって、当該駐車場管理システムは、当該車両の当該駐車場への入庫口に設けられており、個々の車両の入庫時に、当該車両の入庫時刻を記憶すると共に,当該入庫時刻を印刷表示するか、それを記憶した駐車券を発行する入庫ゲート装置と、当該車両が当該駐車場を出る際に、当該車両のユーザーが、投入する当該駐車券を受け入れ、当該駐車場に当該車両が入庫した時刻と当該ユーザーが当該駐車場を出庫する時刻から決定される当該車両の駐車時間に対応する駐車料金を表示する表示装置に表示された当該駐車料金に相当する駐車料金の入金が有った場合にゲートを開放する様に構成された出庫ゲート装置と、当該入庫ゲート装置と当該出庫ゲート装置とを制御すると共に、当該車両の入庫時刻と出庫時刻とから、当該車両の駐車時間を演算する手段と、当該駐車時間に対応する予め決定されている駐車料金を記憶する記憶手段と、当該駐車時間に相当する当該駐車料金を、当該記憶手段から選択して決定する駐車料金決定手段と当該決定された当該駐車料金を当該出庫ゲート装置の表示装置に表示させる表示手段とを含む管理制御装置とから構成されている当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電期間は、当該車両の当駐車場での総駐車時間には含めない様に構成されている事を特徴とする駐車場管理システムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、基本的には上記した様な技術構成を採用しているので、上記した従来の問題を解決すると共に、従来の駐車料金管理システムを根本的に変更すること無しに、簡易な構成で大幅なコストの負担もなく、且つ停電の発生によって、当該駐車場を利用していたユーザーが体感する不便さを緩和して、当該駐車場に対する信頼性を高めると共に、高い頻度で当該駐車場を再利用しやすくした駐車料金管理システムを提供すると言う優れた作用効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明に係る駐車場管理システムの一具体例に於ける構成の例を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明に係る駐車場管理システムの一具体例に於いて使用される駐車時間と駐車料金の関係を予め記憶したルックアップテーブルの例を示すチャートである。
【図3】図3は、本発明に係る駐車場管理システムの一具体例に於ける処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明に係る駐車場管理システムの他の具体例に於ける処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の具体的な態様に於ける構成の例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図1は本発明にかかる駐車場管理システムの一具体例の構成の例を示す図であって、図中、車両2の駐車場に於ける駐車場管理システム1であって、当該駐車場管理システム1は、当該車両2の当該駐車場への入庫口3に設けられており、個々の車両2の入庫時に、当該車両2の入庫時刻を記憶すると共に,当該入庫時刻を印刷表示するか、それを記憶した駐車券4を発行する入庫ゲート装置5と、当該車両2が当該駐車場を出る際に、当該車両2のユーザーが、投入する当該駐車券4を受け入れ、当該駐車場に当該車両2が入庫した時刻と当該ユーザーが当該駐車場を出庫する時刻とから決定される当該車両2の駐車時間に対応する駐車料金を表示する表示装置7に表示された当該駐車料金に相当する駐車料金の入金が有った場合にゲートを開放する様に構成された出庫口6に設けられている出庫ゲート装置8と、当該入庫ゲート装置5と当該出庫ゲート装置8とを制御すると共に、当該車両2の入庫時刻と出庫時刻とから、当該車両の駐車時間を演算する演算手段9と、当該駐車時間に対応する予め決定されている駐車料金を記憶する第1の記憶手段10と、当該駐車時間に相当する当該駐車料金を、当該記憶手段10から選択して決定する駐車料金決定手段11と当該決定された当該駐車料金を当該出庫ゲート装置8の表示装置7に表示させる表示手段12とを含む管理制御装置13とから構成されている当該車両の入出庫管理システム1に於いて、当該ユーザーが、当該車両2を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電の期間に相当する駐車料Lを当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額Mから差し引く様に構成されている事を特徴とする駐車場管理システム1が示されている。
【0012】
即ち、本発明に於ける当該駐車料金の停電割引サービスを導入した駐車場管理システム1では、基本的な駐車場管理システムそのものは、従来一般的に知られている駐車場管理システムを使用するものである。
従って、本発明に於いて使用される当該駐車場の入庫口3に設けられている当該入庫ゲート装置5は、例えば、当該車両のユーザーが適宜のボタン18をタッチするか、押し下げすることにより、所定の駐車券出力口17より、駐車券番号、入庫日時、ゲート番号等が印刷されたか、或いはその情報が記憶された従来の駐車券4が発行され、当該ユーザーが当該駐車券4を引き取ることにより所定のゲートが開放され、当該車両が当該駐車場内に入庫することが許可される様に構成されている。
【0013】
一方、当該駐車場の出庫口6に設けられている当該出庫ゲート装置8も、従来のものと同様に、当該車両2のユーザーが、当該駐車場から出庫する際に、使用した駐車券4を投入する駐車券挿入部19が設けられ、当該ユーザーが当該駐車劵4を当該挿入部19に挿入すると、当該出庫ゲート装置8が適宜の通信回線を介して接続している後述する管理制御装置13が、当該駐車場に当該車両2が入庫した時刻Pと当該ユーザーが当該駐車場を出庫する時刻Qとから、当該車両2の駐車時間Tを算出して、当該駐車時間Tに対応する駐車料金Mを算出するので、その結果を当該出庫ゲート装置8が受信して、当該算出された当該駐車料金Mを表示装置7に表示する。そして、当該表示装置7に表示された当該駐車料金Mに相当する駐車料金が駐車料金挿入部30を介して入金された場合に、ゲートを開放する様に構成されたものである。
【0014】
更に、本発明に於いて使用される従来の駐車場管理システムに於いては、例えば、当該入庫ゲート装置5と当該出庫ゲート装置8とを制御する管理制御手段13が設けられており、当該管理制御手段13は、時刻情報を出力する時計手段22と、当該車両2の入庫時刻Pと出庫時刻Qとから、当該車両2の駐車時間T(=Q−P)を演算する演算手段9と、当該駐車時間Tに対応する駐車料金Mを、例えば図2に例示する様な、ルックアップテーブルの様な形式で記憶する第1の記憶装置10から選択して決定する駐車料金決定手段11と当該決定された当該駐車料金Mを当該出庫ゲート装置8の表示装置7に表示させる表示回路手段12とを有するものである。
【0015】
本発明に於いては、上記した通り、当該ユーザーが、当該車両2を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電の期間Xに相当する駐車料金Lを当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額Mから差し引く様に構成されている事を特徴とするものであり、係る技術構成を実現させる為に、例えば、当該駐車場管理システム1の当該管理制御手段13内に、停電状態が発生したか否か、停電状態が回復したか否かを判断する停電状態判別手段14が更に含まれているものである。
本発明に於ける当該停電状態判別手段14には、更に当該停電状態が発生した日情報と時刻情報を検出し、当該検出された停電状態発生日情報及び時刻情報を適宜の第2の記憶手段16に記憶させると共に、当該第2の記憶手段16に記憶されている当該停電状態発生時刻情報と別途検出され、適宜の記憶手段16’(第3の記憶手段)に記憶されている当該停電状態が回復された日情報と時刻情報とから、当該停電状態継続時間Xを適宜の停電状態継続時間演算手段18で演算処理し、当該停電状態継続時間Xに対応する駐車料金Lを当該当該第1の記憶手段10に格納されているルックアップテーブルから読み出し、正規の駐車料金Mから当該停電期間中の期間に対応する駐車料金Lを差し引く、駐車料金割引手段24とが設けられている事が望ましい。
尚、図1におけるブロック12は、上記により決定されたユーザーに対して請求される駐車料金の額を、当該出庫ゲート8の表示手段7に表示させるための表示回路である。
【0016】
本発明に於いては、基本的には、当該車両の入出庫管理システム1に於いて、当該ユーザーが、当該車両2を当該駐車場に入庫させている間に、停電が発生した場合には、当該停電の発生から当該停電が回復するまでの停電継続時間中は、ユーザーが出庫したくても出庫不可能な環境が創生されることになるので、当該ユーザーが当該停電中に出庫しようとする意志を持っていたか否かに係わらず、原則的に、当該ユーザーに対し、当該停電状態継続期間中に対応する駐車料金Lを、当該ユーザーが支払う正規の駐車料金Mから差し引く様に構成したものである。
上記した本発明の一具体例では、当該ユーザーが当該車両を当該駐車場に入庫させてから出庫するまでの間の何れかの期間中に、停電が発生したものであるが、当該ユーザーが出庫する時点では、当該停電状態が、回復していて、当該システムは、正常に機能している場合の例が含まれるものである。
【0017】
上記した本発明の車両の入出庫管理システムに於ける更に詳細な具体例を以下に説明する。
即ち、本発明は、当該ユーザーが当該車両を当該駐車場に入庫させ、且つ出庫するまでの間に、何らかの原因で、或いは計画停電の実施による原因によって、当該駐車場の全設備の稼働が停止された場合に、その停電期間中に相当する時間により計算される駐車料金をユーザーに還元しようとするものであり、基本的には、当該停電中に当該ユーザーが出庫しようとして出庫できなかった場合にのみ当該駐車料金を差し引く様にするものではなく、当該ユーザーが当該車両を駐車している期間内にともかく停電が発生した場合には、原則的には、当該停電中の駐車料金は当該ユーザーには請求しないとするものである。
然しながら、本発明を当該ユーザーが出庫しようとした際に当該停電中の為に出庫できなかった場合にも適用することも可能である事は明らかである。
【0018】
本発明に於ける停電状態の発生とは、単なる、オペレータの操作ミスによって、短時間当該車両の入出庫管理システムに電源が供給されなかった様な場合、或いは何らかシステム上の誤動作により停電が発生したが、短時間で当該停電状態が回復された様な状態は除外する事が好ましく、その為、本発明では、当該車両の入出庫管理システムに供給される電源が遮断された状態の発生時刻から当該停電状態が回復した状態となった時刻までの時間間隔が少なくも5分間存在する場合を停電状態が発生したものと定義する事にしている。
つまり、停電状態の継続時間が5分以内である場合には、停電状態が発生したとは見なさない事にしている。
その為に、本発明では、図1のブロック図に於ける当該停電状態判別手段14内に設けられた当該第2と第3の記憶手段16、16’の情報から、停電状態の継続時間が予め定められた基準時間、例えば3分乃至10分の間の適宜の時間以上となっているか否かを判断し、停電状態と判断する停電状態識別手段40を設ける事が望ましく、当該停電状態識別手段40が、停電状態の発生を識別した場合に、当該停電状態継続時間演算手段18が当該停電時間Xを演算する様に構成しておく事が望ましい。
【0019】
更に、本発明に於いては、当該停電状態の発生の有無の検出方法は特に限定されるものではないが、例えば、当該システムに通電中は、毎1秒周期で現在時刻を取得する様にしておき、通電状態が遮断された場合には、その時点での現在時刻の取得を停止し、一方、通電状態が回復した時点で、上記通電状態が遮断された際の現在時刻を停電の開始時刻と認定し、当該通電状態が回復した現在時刻を当該停電状態の回復時刻と認定する様にしても良い。
上記した本発明に於ける当該システムにおいては、電源のON/OFFによっては、必要な記憶手段の記憶情報は、影響されることなく保護される様に構成される事が望ましい。
一方、本発明では、予め計画停電が実施されるという事が予想される場合には、当該計画停電の実施に関する情報を適宜のアプリケーションソフトを使用して自動的に取り込む様に構成しておく事も望ましい具体例である。
【0020】
本発明に於いては、当該停電状態をソフト的に有効とするか無効とするかの判断を行う為に、例えば、以下に示す様な基準を導入する事も可能である。
即ち、(1)停電状態発生時刻と停電状態回復時刻とが同一日である事、
(2)当該停電状態発生時刻が停電状態回復時刻より前に存在する事、
(3)当該駐車状態に於いて、当該入庫時刻が当該停電状態回復時刻よりも前であって、且つ出庫時刻が当該停電状態発生時刻よりも後であるという条件を満たしている事、
である。
次に、本発明に於いては、当該一駐車時間内に一つの停電状態が発生するとは限らず、上記した定義に該当する様な停電状態が複数回発生する場合も考えられる。
勿論、本発明においては、上記した停電の定義に該当しない停電状態の発生は無効とする様に設定しておくものである。
【0021】
そして、本発明では、当該一駐車時間内で、当該複数回の有効停電状態が発生した場合には、その全ての停電状態継続時間を積算して、その積算された停電状態期間に相当する駐車料金を総駐車料金から差し引く様に構成する事も可能であり、又、当該当該複数回の有効停電状態の内、どれか一つを有効停電状態と見なし、当該有効停電状態の停電時間に相当する当該駐車料金を割り引く様にしても良い。
係る場合には、当該複数個の停電状態期間の最も長いもの或いは最も短いものを選択する事も可能であり、それは、当該駐車場の経営者の判断に委ねられる事になる。
場合によっては、当該複数個の停電状態期間の中で、最も当該車両の出庫時刻に近接した時刻に発生した停電状態のみを有効停電状態と決定して、上記処理を実行する事も可能である。
【0022】
即ち、より具体的には、当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該各停電状態の合計期間に相当する駐車料金を当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額から差し引く様に構成されている駐車場管理システであっても良く、又、当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該各停電状態の中から、一つの停電状態を選択して、当該選択された停電状態を、該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に発生した停電状態と特定し、当該選択された停電状態の期間に相当する駐車料金を当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額から差し引く様に構成されている駐車場管理システムであっても良い。
更には、当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該ユーザーが、当該駐車場に駐車していた期間内で最後に発生した停電状態を有効な停電と判断し、それ以外の停電状態は無視する様に構成されている駐車場管理システムであっても良い。
【0023】
上記した本発明を実施する為には、例えば図1のブロックダイアグラムに於いて、更に、当該停電状態判別手段14内には、一駐車時間中に当該停電状態が複数回発生しているか否かの判断と当該停電状態が複数回発生している場合に、何れの停電状態を有効な停電状態と判断するかの判断基準を持つ有効停電判断手段41が設けられている事が望ましい。
上記した本発明に係る駐車場管理システムに於いては、当該ユーザーの一駐車時間内で、例えば3時間の計画停電を含む、停電状態が発生した場合には、当該停電状態の継続時間である3時間に相当する駐車料金を総額の駐車料金から差し引く様にするものであり、当該一駐車時間外で発生した停電状態に対しては、何ら割引処理を行わないものである。
【0024】
一方、本発明に係る当該車両の入出庫管理システムに於ける他の具体例としは、例えば、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生したことによって、当該ユーザーが、当該停電の期間中に出庫の意思を示したにも係わらず出庫できなかった場合には、該ユーザーが、当該停電の期間中に出庫の意思を示した時点から当該停電状態が解消された時点迄の期間Xに相当する駐車料金Lを当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額Mから差し引く様に構成されているものであっても良い。
係る具体例では、当該ユーザーが出庫したいとの意思表示をした時点を特定し、当該ユーザーの意思が表示された時点で停電状態が発生していた場合に、当該ユーザーが出庫する意思を表示した時刻から当該停電状態が解消(回復)された時刻までの間の停電時間を演算し、当該停電時間に相当する駐車料金Lを、当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額Mから差し引く様に構成されているものであっても良く、係る具体例は、より現実的な対応と考えられる。
係る具体例を実現させる為には、例えば、当該出口ゲート装置8の当該駐車券挿入部19に適宜のコード情報印加手段50を設け、停電発生状態中に、当該ユーザーが出庫したいとの意思を表示する為に当該駐車券挿入部19に当該駐車券4が挿入された場合に、当該駐車券4に、当該ユーザーが出庫する意思を表明した時刻情報を適宜のコード情報として印刷表示するか、当該駐車券の適宜の情報記録部に当該コード化情報を記憶させるように構成しておく事が望ましい。
【0025】
係る当該駐車券に記録された或いは表示された当該コード化データを後工程に於いて読み出し、当該ユーザーが停電中に出庫したいとの意思を表明した時刻情報と当該停電状態の回復した時刻情報とから、当該ユーザーが、当該停電中に、出庫する意思を表明した時刻から当該停電状態が、回復するまでの停電時間Xを把握し、次いで、当該停電時間Xに相当する当該駐車料金Lを演算処理して算出し、当該演算処理で得られた当該停電時間に相当する当該駐車料金を正規に演算して求めた通常の駐車料金Mから差し引く様に構成されている。
本発明に於いては、当該コード化情報は、当該出庫ゲート8に於ける当該駐車券挿入部19に於いて容易に読み出せる様なデータ構造を有している事が望ましく、電子的、電磁気的或いは光学的に記録されているか、赤外線反射性のインク等で印刷されているものであってもよい。
又、本発明に於いては、停電発生状態に於いて、上記コード化情報を記録する必要があることから、少なくとも、当該出庫ゲート8に於ける当該駐車券挿入部19とそれを管理制御する回路部分は、停電中でも稼動しえるように、別途の補助電源として、バッテリシステム或いは自家発電システムを併用するように構成されている事が望ましい。
これによって、当該ユーザーは、当該駐車場が停電状態であっても、出庫したいという意思を当該駐車券に記憶させておく事が可能となる。
【0026】
更に、本発明に於いては、当該停電状態判別手段14は、当該駐車場の当該駐車場管理システム1に於ける電源が停電状態であると判断した場合には、当該入庫ゲート、及び当該出庫ゲートの一部に、当該駐車場が停電状態にある事を表示する表示手段7を駆動すると共に、当該入庫ゲート及び当該出庫ゲートの開閉操作を停止させる機能を有するものである事も望ましい具体例である。
従って、当該停電状態判別手段14は、上記と同様に、バッテリ若しくは当該駐車場専用の自己発電システム等の補助電源システムを備えている事が望ましい。
【0027】
一方、本発明に於いては、各電力会社が実施する計画停電の情報を予め適宜の記憶手段に記憶させておき、その情報を当該駐車場管理システム内に適宜の表示手段を介して表示することにより、ユーザーに対して、停電が発生する可能性のあることを事前に周知徹底させることも可能である。
より具体的には、当該制御管理装置13の適宜の記憶手段、例えば、第4の記憶手段60等には、電力会社が実施する計画停電の時刻情報を予め記憶させておき、当該計画停電の実施状況を事前に当該入庫ゲート及び出庫ゲートに設けられた表示手段に表示させると共に、当該計画停電が実行される直前には、当該入庫ゲートの開放操作を停止させる様に構成するものである。
【0028】
以下に、本発明に於ける駐車場の管理システムの具体的な操作方法の一具体例を、図3を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図3に於いて、スタート後、ステップS−30に於いて、先ず、当該駐車場に車両が入庫したか否かが判断され、NOであれば、ステップS−30が繰り返され、YESであれば、ステップS−31に進み、当該車両の入庫日、入庫時刻等に関する情報が読みだされ、且つ、当該読み出された入庫時刻情報は、適宜の記憶装置に格納される。
次いで、ステップS−32に進んで、当該ユーザーが当該車両を出庫させか否かが判断され、NOであれば、ステップS−32が繰り返され、YESであれば、ステップS−33に進んで、当該車両の出庫日、出庫時刻等に関する情報が読みだされ、且つ、当該読み出された入庫時刻情報は、適宜の記憶装置に格納される。
その後、ステップS−34に進んで、当該車両の駐車中に停電状態が発生したか否かが判断され。
【0029】
当該ステップS−34でNOであれば、ステップS−35に進み、当該車両の入庫時刻情報と出庫時刻情報とから当該車両の駐車時間Tが算出され、ステップS−36に進んで、当該駐車時間Tに対応する駐車料金Mを第1の記憶手段10に格納されているルックアップテーブルから読み出し、その結果を当該表示手段7に表示する。
その後、ステップS−37で、当該駐車料金Mが支払われたか否かが判断され、NOであれば、ステップS−37が繰り返され、YESであればステップS−38に進んで、当該出庫ゲート8を開放することにより、当該車両2の出庫が完了し、ENDとなる。
一方、ステップS−34で、YESであればステップS−39に進んで、当該停電状態に関する停電状態発生時刻情報及び当該停電状態回復時刻情報とが前記した停電情報状態判別手段14に設けられた各記憶手段16、16’とからそれぞれ読み出され、ステップS−40に於いて、当該停電状態継続時間が5分以上で有るか否かが判断される。
【0030】
ステップS−40でNOであれば、ステップS−41に進んで、当該停電状態は、無効な停電であると判断され、ステップS−42に於いて、当該停電は発生していなかったと判断される。
その後、ステップS−43に進み、当該同一駐車時間内に別の停電状態が発生していたか否かが判断され、NOであれば、ステップS−35に戻り、以後上記した各ステップがくりかえされるが、YESであればステップS−39に戻り、当該他の停電状態の有効性或いは無効性が判断される。
一方、ステップS−40でYESであれば、ステップS−44に進んで、当該停電を有効な停電と認定し、当該停電状態に関する各種の情報が記録される事になる。
【0031】
その後、ステップS−45に進み、当該同一駐車期間内に他の停電状態の発生が有ったか否かが判断され、YESであれば、ステップS−46に於いて、他の停電状態に関する停電情報が読み出され、ステップS−39に戻り、当該他の停電状態の有効性或いは無効性が判断されると共に、上記した各ステップが繰り返される。
一方、ステップS−45に於いてNOであれば、つまり、当該同一の駐車時間内の全ての停電状態が検出された場合には、ステップS−47に進み、当該同一駐車時間内に発生した停電状態から、当該駐車時間内に発生した全ての有効停電状態の停電継続時間を積算するか、当該駐車時間内に発生した全ての有効停電状態の中から、予め指定されている停電状態の停電継続時間のみを算出するか、或いは、当該駐車時間中に発生した全ての停電状態の内、最後に発生した停電のみを有効停電状態と認定して当該有効停電のみの継続時間を算出することにより、駐車料の総額から差し引かれる駐車料金を算出する。
【0032】
即ち、ステップS−48に於いて、当該有効停電状態期間Xを算出し、ステップS−49に於いて、当該停電状態が継続されていた時刻Xに対応する駐車料金Lが前記したルックアップテーブルから読み出される。
【0033】
次いで、ステップS−50に進んで、当該車両の駐車時間Tが算出され、ステップS−51に於いて、当該駐車時間Tに対応した駐車料金Mが算出された後、ステップS−52に於いて、当該駐車料金Mから当該停電中の期間に相当する駐車料金Lを差し引く演算処理が実行され、当該差額駐車料金(M−L)が当該ユーザーに請求されることになる。
その後、ステップS−53に進み、当該差額駐車料金(M−L)の支払いが有ったか否かが判断され、NOであれば当該ステップS−53が繰り返され、YESの場合には、ENDとなる。
【0034】
次に、本発明に係る駐車場管理システムの他の態様に付いて説明するならば、当該他の態様は、前記の態様に於いては、当該車両が、当該駐車場に駐車している間に、何らかの原因で、停電状態が発生し、当該駐車場の全ての機能が稼働不全に陥った場合に、当該車両の当該駐車総時間、つまり、当該車両が実際に当該駐車場に入庫した時刻から、実際に、当該駐車場から出庫した時刻で算出される駐車時間から、当該停電状態継続時間に相当する駐車料金を差し引いて、割引サービスをユーザーに提供するものであったが、当該他の態様では、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電期間は、当該車両の当駐車場での駐車時間には含めない様に構成されているものであり、更に具体的には、当該車両の当該駐車場での総駐車時間から停電中の時間を差し引く事により、駐車時間を停電時間分、短くして、当該ユーザーにサービスを提供しようとするものである。
【0035】
従って、例えば、当該車両の当該駐車場での駐車時間が09:00〜15:01であった場合に、停電(計画停電であっても、無くても良い)が12:00〜15:00まで、係続されていた場合に、当該駐車時間は、当該車両の出庫時刻を3時間戻して、駐車時間は、09:00〜12:01として、09:00〜12:01に相当する駐車料金をユーザーに請求する事になる。
勿論、当該車両が当該駐車場に入庫している間に、停電状態の発生が無い場合には、上記割引操作は、実行されない事は言うまでもない。
本発明の上記した態様に於ける、当該停電の定義、停電の有効無効の判断基準、同一駐車状態に於いて、複数回停電が発生した場合の取り扱いに関しては、上記した、第1の具体例に於ける判断基準及びその取扱いと実質的に同じである。
【0036】
以下に、本発明に於ける駐車場の管理システムの別の態様に於ける操作方法の一具体例を、図4を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図4に於いて、スタート後、ステップS−1に於いて、先ず、当該駐車場に車両が入庫したか否かが判断され、NOであれば、ステップS−1が繰り返され、YESであれば、ステップS−2に進み、当該車両の入庫日、入庫時刻等に関する情報が読みだされ、且つ、当該読み出された入庫時刻情報は、適宜の記憶装置に格納される。
次いで、ステップS−3に進んで、当該ユーザーが当該車両を出庫させる意思を表示が示されたか否かが判断され、NOであれば、ステップS−3が繰り返され、YESであれば、ステップS−4に進んで、当該駐車期間中に停電状態が発生していたか否かが判断される。
当該ステップS−4でNOであれば、ステップS−5に進み、当該車両の入庫時刻情報と出庫時刻情報とから当該車両の駐車時間Tが算出され、ステップS−6に進んで、当該駐車時間Tに対応する駐車料金Mを第1の記憶手段10に格納されているルックアップテーブルから読み出し、その結果を当該表示手段7に表示する。
その後、ステップS−7で、当該駐車料金Mが支払われたか否かが判断され、NOであれば、ステップS−7が繰り返され、YESであればステップS−8に進んで、当該出庫ゲート8を開放することにより、当該車両2の出庫が完了し、ENDとなる。
一方、ステップS−4で、YESであればステップS−9に進んで、当該車両の出庫の意思が示された時点で停電状態が発生しているか否かが判断され、NOであれば、ステップS−10に進み、当該車両の出庫時点以前に当該停電状態は既に回復していたものと判断し、ステップS−11に進んで、当該停電状態が継続していた期間Xが決定される。
その後、ステップS−12に進んで、当該停電状態が継続されていた時刻Xに対応する駐車料金Lが前記したルックアップテーブルから読み出される。
【0037】
次いで、ステップS−13に進んで、当該車両の駐車時間Tが算出され、ステップS−14に於いて、当該駐車時間Tに対応した駐車料金Mが算出された後、ステップS−15に於いて、当該駐車料金Mから当該停電中の期間に相当する駐車料金Lを差し引く演算処理が実行され、当該差額駐車料金(M−L)が当該ユーザーに請求されることになる。
その後、ステップS−16に進み、当該差額駐車料金(M−L)の支払いが有ったか否かが判断され、YESの場合には、ステップS−8に戻り、ENDとなる。
一方、ステップS−9でYESの場合には、ステップS−17に於いて、当該ユーザーの出庫意思表示時刻が読み出され、それを適宜の記憶手段に格納する。
その後、ステップS−18において、停電状態が回復したか否かが判断され、NOであれば、当該ステップS−18が繰り返され、YESであれば、ステップS−19に進んで、当該停電状態が回復した時刻が読みだされ、適宜の記憶手段に記憶される。
次いで、ステップS−20に進み、当該ユーザーの出庫意思が表示された時刻から当該停電状態が回復するまでの停電状態継続時間Xが演算処理により算出され、ステップS−21に於いて、当該停電状態継続時間Xに対応する駐車料金Lが選択される。
その後、ステップS−22に於いて、当該車両の総合駐車時間Tを算出すると共に、当該総合駐車時間Tに対応する駐車料金Mが選択されることになる。
【0038】
次いで、ステップS−23に於いて、当該駐車料金Mから当該停電期間中の駐車料金Lを差し引く演算処理が実行されステップS−16に戻り、その後の処理が実行されてENDとなる。
上記した本発明に係る他の具体例に於いては、例えば、当該管理制御装置には、当該駐車場管理システムに供給されている電源が停電状態か通電状態であるかを判断する停電状態判別手段が更に含まれている事が望ましく、更には、当該停電状態判別手段は、当該駐車場の当該駐車場管理システムに於ける電源が停電状態であると判断した場合には、当該入庫ゲート、及び当該出庫ゲートの一部に、当該駐車場が停電状態にある事を表示する表示手段を駆動すると共に、当該入庫ゲート及び当該出庫ゲートの開閉操作を停止させる機能を有するものである事が好ましい。
更に、本発明に於ける別の具体例では、当該停電状態判別手段は、バッテリ若しくは当該駐車場専用の自己発電システムを備えている事も好ましい具体例であり、更には、当該駐車場管理システムに於いて、当該出庫ゲートには、当該ユーザが、停電状態にある当該駐車場から出庫する意思を表示する為に、当該出庫ゲートに当該駐車券を挿入した場合、後刻、停電復帰後の当該出庫ゲートが読み取る事が可能な、特定のコード情報を当該駐車券に印刷若しくは記憶させる、コード状印加手段が設けられている事も望ましい具体例である。
又、本発明の別の具体例では、当該制御管理装置の適宜の記憶手段には、電力会社が実施する計画停電の時刻情報を予め記憶させておき、当該計画停電の実施状況を事前に当該入庫ゲート及び出庫ゲートに設けられた表示手段に表示させると共に、当該計画停電が実行される直前には、当該入庫ゲートの開放操作を停止させる様に構成されている事も好ましい具体例である。
【符号の説明】
【0039】
1…駐車場管理システム
2…車両
3…入庫口
4…駐車券
5…入庫ゲート装置
6…出庫口
7…表示装置
8…出庫ゲート装置
8’…事前精算装置
9…演算手段
10…第1の記憶装置
11…駐車料金決定手段
12…表示回路手段
13…管理制御手段
14…停電状態判別手段
16…第2の記憶装置
16’…第3の記憶装置
18…停電中の駐車時間演算手段
19…駐車券挿入部
20…停電中の駐車料演算手段
24…駐車料金割引手段
40…停電状態識別手段
41…有効停電状態判別手段
50…コード情報印加手段
60…第4の記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の駐車場に於ける駐車場管理システムであって、当該駐車場管理システムは、当該車両の当該駐車場への入庫口に設けられており、個々の車両の入庫時に、当該車両の入庫時刻を記憶すると共に,当該入庫時刻を印刷表示するか、それを記憶した駐車券を発行する入庫ゲート装置と、当該車両が当該駐車場を出る際に、当該車両のユーザーが、投入する当該駐車券を受け入れ、当該駐車場に当該車両が入庫した時刻と当該ユーザーが当該駐車場を出庫する時刻から決定される当該車両の駐車時間に対応する駐車料金を表示する表示装置に表示された当該駐車料金に相当する駐車料金の入金が有った場合にゲートを開放する様に構成された出庫ゲート装置と、当該入庫ゲート装置と当該出庫ゲート装置とを制御すると共に、当該車両の入庫時刻と出庫時刻とから、当該車両の駐車時間を演算する手段と、当該駐車時間に対応する予め決定されている駐車料金を記憶する記憶手段と、当該駐車時間に相当する当該駐車料金を、当該記憶手段から選択して決定する駐車料金決定手段と当該決定された当該駐車料金を当該出庫ゲート装置の表示装置に表示させる表示手段とを含む管理制御装置とから構成されている当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電の期間に相当する駐車料金を当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額から差し引く様に構成されている事を特徴とする駐車場管理システム。
【請求項2】
車両の駐車場に於ける駐車場管理システムであって、当該駐車場管理システムは、当該車両の当該駐車場への入庫口に設けられており、個々の車両の入庫時に、当該車両の入庫時刻を記憶すると共に,当該入庫時刻を印刷表示するか、それを記憶した駐車券を発行する入庫ゲート装置と、当該車両が当該駐車場を出る際に、当該車両のユーザーが、投入する当該駐車券を受け入れ、当該駐車場に当該車両が入庫した時刻と当該ユーザーが当該駐車場を出庫する時刻から決定される当該車両の駐車時間に対応する駐車料金を表示する表示装置に表示された当該駐車料金に相当する駐車料金の入金が有った場合にゲートを開放する様に構成された出庫ゲート装置と、当該入庫ゲート装置と当該出庫ゲート装置とを制御すると共に、当該車両の入庫時刻と出庫時刻とから、当該車両の駐車時間を演算する手段と、当該駐車時間に対応する予め決定されている駐車料金を記憶する記憶手段と、当該駐車時間に相当する当該駐車料金を、当該記憶手段から選択して決定する駐車料金決定手段と当該決定された当該駐車料金を当該出庫ゲート装置の表示装置に表示させる表示手段とを含む管理制御装置とから構成されている当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が発生した場合には、当該停電期間は、当該車両の当駐車場での駐車時間には含めない様に構成されている事を特徴とする駐車場管理システム。
【請求項3】
当該車両の当該駐車場での総駐車時間から停電中の時間を差し引く事を特徴とする請求項2に記載の駐車場管理システム。
【請求項4】
当該車両の入出庫管理システムに於いて、少なくとも当該車両の入出庫管理システムへの通電状態が5分間停止されていた場合に、停電が発生したものと判断する特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の駐車場管理システム。
【請求項5】
当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該各停電状態の合計期間に相当する駐車料金を当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額から差し引く様に構成されている事を特徴とする請求項1又は4に記載の駐車場管理システム。
【請求項6】
当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該各停電状態の中から、一つの停電状態を選択して、当該選択された停電状態を、該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に発生した停電状態と特定し、当該選択された停電状態の期間に相当する駐車料金を当該ユーザーが出庫に際して支払うべき駐車料金の総額から差し引く様に構成されている事を特徴とする請求項5に記載の駐車場管理システム。
【請求項7】
当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該各停電状態の合計期間を総駐車時間に含めない様に構成されている事を特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の駐車場管理システム。
【請求項8】
当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該各停電状態の中から、一つの停電状態を選択して、当該選択された停電状態を、該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に発生した停電状態と特定し、当該選択された停電状態の継続された時間を当該車両が当該駐車場に駐車していた総駐車期間から差し引く様に構成されている事を特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の駐車場管理システム。
【請求項9】
当該車両の入出庫管理システムに於いて、当該ユーザーが、当該車両を当該駐車場に入庫させている間に停電が複数回発生した場合には、当該ユーザーが、当該駐車場に駐車していた期間内で最後に発生した停電状態を有効な停電と判断し、それ以外の停電状態は無視する様に構成されている特徴とする請求項5又は7に記載の駐車場管理システム。
【請求項10】
当該管理制御装置には、当該駐車場管理システムに供給されている電源が停電状態か通電状態であるかを判断する停電状態判別手段が更に含まれている特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の駐車場管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−230654(P2012−230654A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110820(P2011−110820)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(592077844)日本パーキング株式会社 (11)
【Fターム(参考)】