説明

高圧放電ランプのスクリーニング方法、製造方法、及びスクリーニング用装置

【課題】高圧放電ランプの効率的なスクリーニング方法及びそれを取り入れたランプの製造方法を提供する。
【解決手段】高圧放電ランプのスクリーニング方法において、反射鏡が未装着の高圧放電ランプに定格ランプ電力以下又は定格ランプ電流以下の電力又は電流を投入し、高圧放電ランプを、反射鏡が取り付けられた場合の高圧放電ランプの温度よりも高い温度において点灯させて潜在的不良ランプを故障させる定格入力高温点灯工程、及び定格入力高温点灯工程において故障した高圧放電ランプを除去する工程を備える構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロジェクタ等に使用される高圧放電ランプのスクリーニング方法、製造方法、及びスクリーニング用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクタ等の光源として高圧放電ランプ(以下、「ランプ」という)が使用される。図1Aに一般的なランプ10を示す。ランプ10は発光管11、発光管11の内部に配置された一対の電極12、各電極に接続されたモリブデン箔13、及び各モリブデン箔に接続されたリード14を備える。また、図1Bに示すように、実施態様に応じて口金15や始動補助用のトリガ線16がランプ10に取り付けられる。さらに、図2に示すように、ランプ10に反射鏡20に固定され、必要に応じて各配線類が接続されると反射鏡付きランプが完成する。
【0003】
ランプ10の一般的な製造方法は、主に、発光管11内に電極12、モリブデン箔13及びリード14を配置した状態でシールを行う工程、シールされたランプ10をアニールする工程、ランプ10を点灯してエージングする工程、及びランプ10に口金15等の電気部材を取り付ける仕上げ工程を含む。
【0004】
従来では、実使用中(点灯中)のランプの故障(発光管の破損等)を防止するために、発光管の強度を増す改善が行われていた。例えば、特許文献1には、各モリブデン箔の外周部付近と発光管の細管部内周面の間にガラス部材を挿入及び密着させ、これを加熱処理することで、発光管の細管部におけるシール構造の信頼性を向上し、ランプの耐圧強度を高める工夫が開示されている。
【0005】
上記文献に開示される技術を用いることによってシール構造の信頼性を向上することは期待できるが、実使用中のランプの故障にはシール性の低下以外にも様々な要因があり、上記の対策だけでは十分ではない。例えば、ランプの故障には、水銀封入量に起因するものがあり、封入量が多いほど故障が起こり易い。また、ランプの故障には、発光管(風袋部)の加工ばらつきに起因するものがあり、風袋部の内容積が小さいもの、肉厚が薄いもの、肉厚が不均一なものほど故障が起こり易い。さらには、ランプの故障には、実使用において接続される安定器の出力ばらつきに起因するものもあり、ランプへの入力電力又は電流が大きいもの、点灯開始時の入力電力又は電流が急峻な上昇を持つものほど故障が起こり易い。
【0006】
ここで、水銀封入量や発光管の加工ばらつきを減らすためにその加工精度を高めるのは、その技術開発の難易度や設備コストを考慮すると現実的ではない。また、安定器の出力ばらつきはランプ製造において管理できる項目ではない。従って、適切なスクリーニング工程を設けることによって充分な耐性を持つランプを選別することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−234067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来からスクリーニング工程は実施されており、それはエージング工程又はその前後において、ランプに反射鏡を装着せずに裸点灯して点灯特性を評価するものであった。しかし、裸点灯の状態は、反射鏡が取り付けられた状態、或いはそれがプロジェクタ等の装置内に組み込まれた状態よりも、ランプにとって厳しくない条件での点灯となるので、明らかな不良品は選別できても、潜在的な不良品を選別することはできなかった。また、裸点灯の状態でランプへの入力電力を定格ランプ電力よりも高くしてスクリーニングを行えば潜在的な不良品を選別できるかもしれないが、そのような工程を設けることにより製造ラインの消費電力が増加し、省エネの観点から好ましくない。また、入力電力を定格値より高くすることにより、スクリーニング中の故障モードが実使用中の故障モードと異なる可能性もあり、適切な選別が行われない可能性もある。
【0009】
また、ランプを反射鏡に取り付け、或いはそれをプロジェクタ等の装置に組み込んだ状態でのスクリーニングも可能ではあるが、これによりスクリーニング工程が複雑化し生産性が低下するため好ましくない。さらに、ランプが不良品だった場合にそのランプに装着した口金や反射鏡等もランプとともに廃棄しなくてはならず、資源が無駄になり環境問題上好ましくない。
【0010】
いずれにしても、ランプの裸点灯又はランプを反射鏡若しくは装置に装着した状態でのスクリーニングは適切な方法とはいえない。
そこで、本発明は、上記の問題を解決するランプの適切なスクリーニング方法及びそれを取り入れたランプの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の側面は、高圧放電ランプのスクリーニング方法であって、反射鏡が未装着の高圧放電ランプに定格ランプ電力以下又は定格ランプ電流以下の電力又は電流を投入し、高圧放電ランプを、反射鏡が取り付けられた場合の高圧放電ランプの温度よりも高い温度において点灯させて潜在的不良ランプを故障させる定格入力高温点灯工程、及び定格入力高温点灯工程において故障した高圧放電ランプを除去する工程を備えたスクリーニング方法である。
【0012】
ここで、定格入力高温点灯工程において、高圧放電ランプから発生する赤外線を反射することによって高圧放電ランプの表面温度を上昇させる構成とすることが望ましい。さらに、高圧放電ランプが、赤外線を反射する内壁を有する筐体内に設置されるようにしてもよい。
また、定格入力高温点灯工程において、高圧放電ランプが密閉された筐体内に設置される構成とすることが望ましい。
また、高圧放電ランプを構成する発光管の最大径部分の温度を表面温度と定義した場合、点灯工程における表面温度が、高圧放電ランプに反射鏡が取り付けられた場合の表面温度よりも50℃以上150℃以下の範囲で高くなるようにすることが好ましい。
また、定格入力高温点灯工程における表面温度が1000℃以上1100℃以下の範囲となるようにすることが好ましい。
【0013】
本発明の第2の側面は、高圧放電ランプの製造方法であって、高圧放電ランプをシールする工程、高圧放電ランプをアニールする工程、高圧放電ランプをエージングする工程、上記第1の側面のスクリーニング方法を実行する工程、及びスクリーニング方法を実行する工程で除去されなかった高圧放電ランプに電気部材を取り付ける仕上げ工程を備える製造方法である。
さらに、仕上げ工程の後に、高圧放電ランプに反射鏡を取り付ける工程を備えてもよい。
【0014】
本発明の第3の側面は、上記第1の側面のスクリーニング方法で使用されるスクリーニング用装置であって、高圧放電ランプから発生する赤外線を高圧放電ランプに反射する部材を備えたスクリーニング用装置である。
ここで、高圧放電ランプを給電可能な状態で内部に設置する筐体を備え、上記反射する部材を筐体の内壁で構成してもよい。
【0015】
本発明の第4の側面は、上記第1の側面のスクリーニング方法で使用されるスクリーニング用装置であって、高圧放電ランプを給電可能な状態で内部に設置して密閉する筐体を備えたスクリーニング用装置である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】一般的な高圧放電ランプの図である。
【図1B】一般的な高圧放電ランプの図である。
【図2】一般的な反射鏡付き高圧放電ランプの図である。
【図3】本発明の製造方法を示すフローチャートである。
【図4】本発明で使用するスクリーニング用装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明のランプのスクリーニング方法は、反射鏡が未装着の状態のランプに定格ランプ電力又は定格ランプ電流を投入し、かつ、ランプを実使用温度よりも高い温度において点灯(定格入力高温点灯)させて潜在的不良を顕在化させることを特徴とする。このスクリーニング方法は、寿命が進んだ時点で故障するようなランプは点灯初期でも使用温度よりも高い温度で点灯させると故障を起こすという性質を利用するものである。なお、本明細書においては、故障とは、発光管の破損、リーク、変形、ブラッキング(黒化による照度不足)等の不具合をいうものとする。
【0018】
図3に本発明の実施例によるスクリーニング方法及びそれを含む製造方法のフローチャートを示す。なお、ランプ及び反射鏡付きランプの構成は図1A、1B及び図2に示したものと同様である。
工程S1において、発光管11内に一対の電極12、モリブデン箔13及びリード14を配置した状態で発光管11のシールを行う。
工程S2において、シールされた発光管11をアニールする。このときのアニール温度は約1100℃であり、約60分行われる。
工程S3において、発光管11の両端管をカットする。
工程S4において、ランプ10を点灯させてエージングを行う。ここでは、ランプ電圧による振り分けを行い、電気特性の良/不良を選別する。このエージングでは10分程度の点灯が行われる。
【0019】
工程S5において、ランプ10のスクリーニングを行う。このスクリーニング工程は、実使用条件よりも厳しい点灯条件で耐えられる発光管のみを選別することを目的とする。言い換えると、この工程では、実使用条件よりも厳しい点灯条件によって潜在的不良ランプを故障させて、それを除去する。
【0020】
図4A−4Dに本実施例のスクリーニング用装置30を示す。装置30はベース31上に設置される筐体32及び給電部33からなり、筐体32は本体部321及び蓋部322からなり、後述するY形部材331によってランプ10の発光管11が支持され、蓋部322を被せた状態で本体321、蓋部322及び発光管11の端部によって密閉状態が形成される。筐体32は金属からなる密閉容器であり、その内壁がランプ10からの放射熱、即ち、赤外線を反射するように構成されている。
給電部33はY形部材331及び電源接続部332を備え、Y形部材331はランプ10のリード14を挟んで支持し、電源接続部332に接続される電源(不図示)からリード14に給電を行う。なお、給電はランプ10の仕様に応じて直流又は交流とすることができる。
【0021】
筐体32の具体例として、120Wクラスの発光管(丸球部分の外径:φ9.4)に対してはL×W×H=41×41×46(mm)とし、150Wクラスの発光管(丸球部分の外径:φ10.0)に対してはL×W×H=50×50×50(mm)とし、材質はステンレスとした。しかし、サイズや材質は上記に限られず、実施態様に応じて適宜定めればよい。
【0022】
上記のように、発光管11の端部を筐体32の外部で支持することが望ましい。言い換えると、リード14が筐体32の外部に配置されることが望ましい。これにより、リード14の酸化を防止することができる。但し、リード14の酸化防止の対策がなされていれば、発光管11の端部を筐体32の内部で支持し、筐体32からはリード14に接続される配線類のみが引き出されるような構成として、ランプの密閉性を高めるようにしてもよい。
【0023】
また、上記のように、1つの筐体32には1本の発光管11が含まれる構成とすることが望ましい。これにより、不良ランプが故障した場合の他の良品のランプへの影響(例えば、破損した不良発光管の構成物が他のランプに当たることや、不点となったランプのために筐体内の温度が下がること等)を防止できる。但し、ランプの防爆構造や筐体内の温度管理の対策をとれば、1つの筐体に複数の発光管11が内包される構成として生産効率を高めるようにしてもよい。
【0024】
上記の装置30を用いて、ランプ10(即ち、発光管11)を筐体32内に密閉した状態で定格入力(定格電力又は定格電流)により点灯させる(定格入力高温点灯工程S51)。これにより、ランプ10に供給される電力又は電流が定格ランプ電力又は定格ランプ電流であっても、反射鏡20が取り付けられた場合の発光管11の温度よりも高い温度において点灯させることができる。
【0025】
具体的には、定格入力高温点灯中のランプ10において、発光管11の最大径付近の表面温度(以下、「表面温度」という)が、反射鏡20が取り付けられた場合の発光管11の表面温度(約950℃)よりも高く、アニール時の表面温度(約1100℃)よりも低くなるようにする。具体的には、工程S51における表面温度は、反射鏡20が取り付けられた場合の発光管11の表面温度よりも度50℃以上150℃以下の範囲で高くなるようにするのが好ましい。これが50℃未満であると本発明の利益を享受できず、150℃超とすると実用上問題のないランプも不良となるため歩留まりが低下してしまう。あるいは、本実施例では、工程S51における表面温度が1000℃以上1100℃以下の範囲となるようにする。これが1000℃未満であると本発明の利益を享受できず、1100℃超とすると発光管11を構成する石英ガラスが軟化変形する場合があり、実用上問題のないランプも不良となるため歩留まりが低下してしまう。従って上記範囲が好適である。
この定格入力高温点灯の工程S51は120分程度行えばよい。
【0026】
上記点灯によって、発光管11の各部の温度が、反射鏡20を付けた場合での点灯又はそれをプロジェクタ等の装置に組み込んだ場合での点灯(以下、「通常点灯」という)よりも高くなるので、発光管内の水銀蒸気圧が通常点灯時よりも高くなり、その内圧に耐えられない発光管が故障を起こす。このように、定格入力高温点灯の工程S51において、ランプの潜在的不良を顕在化させることができる。そして、故障を起こした不良ランプを除去し、良品のみを抽出する(選別工程S52)。
なお、定格入力高温点灯工程51と選別工程S52を別の工程としたが、工程51の途中であっても故障又は異常がみられたランプを除去するようにしてもよい。
【0027】
次に、工程S6において、ランプ10の仕上げ加工が行われる。ここでは、ランプ10に口金15や配線等の必要な電気部材が取り付けられるとともに、必要に応じて、始動補助用のトリガ線16が発光管11に巻きつけられる。これによりランプ10が完成する。
工程S7において、ランプ10が反射鏡20に固定され、反射鏡付きランプが完成する。
なお、ランプが使用されるアプリケーションに応じて、工程S6が完了した時点でランプとして出荷してもよいし、工程S7が完了した時点で反射鏡付きランプとして出荷してもよい。
【0028】
次に、実施例のスクリーニング方法による効果を確認した結果を示す。確認試験は定格電力150Wのランプを用いて行った。発光管の丸球部の外径φ10×長さ52(mm)のランプ10を用い、蓋部322を閉じた状態での大きさが50×50×50(mm)のステンレス製の筐体32を用いた。定格ランプ電力を投入して120分間点灯したところ、100本中12本のランプが故障したので、残りのランプを良品として選別し、良品の中から10本を無作為に選択した(以下、「サンプルA」という)。
一方、従来の裸点灯でのスクリーニング方法によって良品と判別されたランプの中から10本を無作為に選択した(以下、「サンプルB」という)。
【0029】
サンプルA及びサンプルBに反射鏡を取り付け、それをプロジェクタ装置にセットして、3000時間の点灯試験(ライフテスト)を行ったところ、サンプルAに故障は発生しなかった。一方、サンプルBでは2本のランプが故障を起こした(1本は発光管の損傷が発生し、他の1本は発光管に膨らみが発生した)。従って、本発明の実施例は10本中1〜2本分に相当する潜在的な不良ランプをスクリーニング工程で除去したことになる。
【0030】
このように、本発明のスクリーニング方法によると、潜在的な不良ランプを確実に選別することができる。
また、ランプを高温状態にするにあたり、別途の熱源を用いることなく、筐体を用いてランプ自身からの放射熱を利用する構成としたので、製造設備の低コスト化が図れる。
また、ランプを高温状態にするために、ランプに定格電力又は電流を超える電力投入を行うことなく、定格ランプ電力又は電流による点灯によってランプ自身からの放射熱を利用する構成としたので、製造ラインの省エネが図れる。
【0031】
また、ランプに反射鏡等を取り付ける前にスクリーニング工程を行うので、潜在的な不良ランプに口金、配線、反射鏡等を取り付けてしまうことがなく、これらの反射鏡等を無駄に廃棄することなく有効に使え、環境に配慮した製造方法を達成できる。
【0032】
またさらに、スクリーニング工程における過負荷状態での点灯を行うことにより、放電の安定化に寄与する電極先端の突起の成長を早めることができる。これは、通常点灯時よりも高い温度で点灯させると、電極先端の温度も高温になり、発光管内のハロゲンサイクルが良好に働くためと考えられる。
またさらに、実使用において安定器の出力ばらつきのために高めのランプ電力が投入されてしまっても、本発明のスクリーニング工程を経たランプであれば故障する可能性は少ない。
【0033】
上記に本発明の最も好適な実施例を示したが、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のように変形可能である。
(1)実施例では、内部温度を効率良く上昇及び維持させるために筐体32を密閉容器としているが、ランプから発生する赤外線を効率良くランプに向けて反射できれば、密閉構造としなくてもよい。例えば、凹面鏡等の部材でランプを囲み、ランプからの反射熱がランプに集中する構成等としてもよい。
【0034】
(2)実施例では、筐体32をステンレス製の金属筐体としているが、筐体内部の温度上昇及び維持に寄与するのであれば必ずしも材質を金属としなくてもよく、例えば、適切な断熱素材からなる保温性に優れた筐体としてもよい。
【0035】
(3)実施例では、定格入力高温点灯の工程において、基本的に定格ランプ電力又は電流による定格入力を行うものを示したが、定格値未満の入力であっても本発明は達成できる。例えば、入力電力又は電流を定格値よりも低減して電極先端の突起の成長速度を調節してもよい。但し、入力電力又は電流を低減する場合には、定格入力の場合よりも筐体32内の熱上昇構造を強化する必要がある。
【符号の説明】
【0036】
10.高圧放電ランプ(ランプ)
11.発光管
12.電極
13.モリブデン箔
14.リード
15.口金
16.トリガ線
20.反射鏡
30.スクリーニング用装置
31.ベース
32.筐体
33.給電部
321.本体部
322.蓋部
331.Y形部材
332.電源接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧放電ランプのスクリーニング方法であって、
反射鏡が未装着の高圧放電ランプに定格ランプ電力以下又は定格ランプ電流以下の電力又は電流を投入し、該高圧放電ランプを、該反射鏡が取り付けられた場合の該高圧放電ランプの温度よりも高い温度において点灯させて潜在的不良ランプを故障させる定格入力高温点灯工程、及び
前記定格入力高温点灯工程において故障した高圧放電ランプを除去する工程
を備えたスクリーニング方法。
【請求項2】
請求項1のスクリーニング方法であって、前記定格入力高温点灯工程において、前記高圧放電ランプから発生する赤外線を反射することによって該高圧放電ランプの表面温度を上昇させることを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項3】
請求項2のスクリーニング方法において、前記高圧放電ランプが、赤外線を反射する内壁を有する筐体内に設置されることを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項4】
請求項1のスクリーニング方法であって、前記定格入力高温点灯工程において、前記高圧放電ランプが密閉された筐体内に設置されることを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項5】
請求項1のスクリーニング方法において、前記高圧放電ランプを構成する発光管の最大径部分の温度を表面温度と定義した場合、前記定格入力高温点灯工程における該表面温度が、該高圧放電ランプに反射鏡が取り付けられた場合の該表面温度よりも50℃以上150℃以下の範囲で高いことを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項6】
請求項1のスクリーニング方法において、前記高圧放電ランプを構成する発光管の最大径部分の温度を表面温度と定義した場合、前記定格入力高温点灯工程における該表面温度が1000℃以上1100℃以下の範囲であることを特徴とするスクリーニング方法。
【請求項7】
高圧放電ランプの製造方法であって、
高圧放電ランプをシールする工程、
前記高圧放電ランプをアニールする工程、
前記高圧放電ランプをエージングする工程、
請求項1記載のスクリーニング方法を実行する工程、及び
前記スクリーニング方法を実行する工程で除去されなかった高圧放電ランプに電気部材を取り付ける仕上げ工程
を備える製造方法。
【請求項8】
請求項7の製造方法であって、さらに、
前記仕上げ工程の後に、前記高圧放電ランプに反射鏡を取り付ける工程
を備える製造方法。
【請求項9】
請求項1記載のスクリーニング方法で使用されるスクリーニング用装置であって、
高圧放電ランプからの赤外線を該高圧放電ランプに反射する部材を備えたスクリーニング用装置。
【請求項10】
請求項9記載のスクリーニング用装置であって、
前記高圧放電ランプを給電可能な状態で内部に設置する筐体を備え、前記反射する部材が該筐体の内壁であることを特徴とするスクリーニング用装置。
【請求項11】
請求項1記載のスクリーニング方法で使用されるスクリーニング用装置であって、高圧放電ランプを給電可能な状態で内部に設置して密閉する筐体を備えたスクリーニング用装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−210555(P2011−210555A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77568(P2010−77568)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】