説明

高容量光ディスクシステムのための閾値交差タイミング回復

本発明は、特に高容量光ディスク(即ち約27GB以上の容量を有する光ディスク)を読み出すための光システムにおいてタイミングエラー情報を提供する方法に関する。これらの容量では、電流閾値交差タイミング回復は、うまく働かず、厳しい符号間干渉のため実行不可能になりさえする。本方法は、タイミングエラー情報を得るためにデータ信号のアイダイアグラムのアッパー及び/又はロワーセカンダリーアイを用いることを提案する。これによって、閾値交差タイミング回復は、セントラルアイが符号間干渉のせいで完全に又はほとんど閉じている高容量光システムにとって可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクからデータサンプルを読み出すように構成される光システムにおいて閾値交差タイミング回復を提供する方法であって、前記光システムによって前記光ディスクからサンプリング時間にデータサンプルを読み出すステップと、タイミング回復手段に前記読み出されたデータ信号サンプルを供給するステップと、前記タイミング回復手段によってタイミングエラー情報を決定するステップと、前記タイミングエラー情報に基づいて前記サンプリング時間を同期タイミング瞬間に向けて調整するステップとを有する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ディスクは、情報をデジタル形式で保持し、光システムにおいてレーザーによって書込み及び読出しされる電子データ記憶媒体である。これらのディスクは、全ての種類のCD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多用途ディスク)及びBD(ブルーレイディスク)バリエーションを含む。データは、いわゆるピット及びランドに(ROMディスク)、また、マーク及びスペースに(再書込み可能なディスク)、記憶され、これらは、光システムにおいてレーザーによって読み出され、データは電気信号に変換される。
【0003】
光システムにおいて、光ディスクを読み出す際に閾値交差タイミング回復を用いることはよく知られており、このため、光ディスクから読み出されたデータ信号のサンプリング時間は、実際の閾値交差をサンプリングクロック信号の閾値交差と比較することによって調整される。この閾値交差タイミング回復は、入来するデータ自体からタイミング情報を取得し、ビット決定からの助けを必要としないので、決定エラーによって妨害されることはない。閾値交差タイミング回復の特別な場合は、ゼロ交差タイミング回復であり、ここで、閾値はゼロにセットされる。これは、ディスクに記録されたバイナリビット列のDCフリーの特徴のため、光ディスクにとって適当である。ゼロ交差タイミング回復は、現在の光ディスク(即ち約27GB以下の容量を持つ光ディスク)において通常採用されている回復方式であり、現在の光ディスクでは、ディスク上のデータは、典型的には、ランレングス制限(RLL)コーディングによって符号化されている。
【0004】
光システムにおけるタイミング回復においては、タイミングエラー情報(ψ)が決定される。データ信号サンプルが同期してサンプリングされるので、例えばレイズドコサイン(raised-cosine)特性を有するノイズフリーチャネルの場合には、このタイミングエラー情報(ψ)はゼロである。しかし、光システムは、ノイズを受け、チャネルのような部分的応答を持ち得る。このことは、ビット同期サンプリングでは、タイミングエラー情報(ψ)の平均値のみがゼロである一方で瞬間的にはジッタが多い(jittery)という結果を生じる。ディスク上のデータがRLLコーディングで記録される場合、ゼロ交差タイミング回復は、27GB以下のディスク容量においては、データに起因するジッタ(data-induced jitter)から非常に弱く影響を受ける。しかし、27GBを上回る容量を持つ光ディスクでは、より小さいチャネルビット長が原因で、データに起因するジッタは一層厳しい問題となる。
【0005】
光ディスクの記憶密度を増加させることは、非常に重要で注目される関心事である。現在、光チャネルの特性を考えると、高度な信号処理、異なった変調方式(例えばマルチレベル技術)又は異なった物理的な原理(例えば超解像技術)を用いることによって、より高い記憶密度に到達しようとしていることが知られている。しかし、ディスク容量が、チャネルビット長を狭めることによって増加するにつれて(例えば29GB以上)、遷移(即ち閾値交差(例えばゼロ交差))の周りのデータサンプルは、シンボル間干渉(ISI)を避けることができない。データに起因するジッタは、31GBのディスク容量では、強いISIのため、従来型の閾値交差タイミング回復が実行不可能になるほどに厳しくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特に高容量光ディスク(即ち約27GB以上の容量を有する光ディスク)においてデータに起因するジッタの影響が軽減される、光システムの閾値交差タイミング回復を提供する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、冒頭段落の方法が、データ信号サンプルのアイパターンが、タイミングエラー情報を決定するステップにおいて用いられ、タイミング回復手段が、アイパターンのセカンダリーアイ(secondary eye)の位置でタイミングエラー情報を抽出するように構成されることにより特徴付けられるときに達成される。これによって、タイミングエラー情報は、アイダイアグラムのセントラルアイ(central eye)が実質的に閉じているにもかかわらず、即ち、ゼロクロッシングの周りのデータ信号サンプルが極めてジッタが多いにもかかわらず、データ信号サンプルから抽出されることができる。閾値交差タイミング回復は、データ支援の必要がないという利点を持ち、従って、ビット決定エラーによって妨げられない。本発明の方法によって、特に、高いディスク容量及び極めて高いディスク容量で、データに起因するジッタの影響が克服される一方で、タイミング回復は、閾値交差タイミング回復の利点から利益を得る。
【0008】
用語「アイパターン」は、「アイダイアグラム」と同義である。即ち、この種のアイパターンは、データクロックに同期するオシロスコープにデータ信号がプロットされるときに現れる。これは、信号が、オシロスコープのスクリーン上で重ね合わせられる1つ又は複数のシンボル区間のトレースにカットされるという結果を生じる。
【0009】
信号のアイパターンは、1つ又は複数の「アイ」(重ね合わせられた信号波形によって囲まれる領域)を含むことができ、ここで、「アイ」の形状及び大きさが、種々の外乱/ノイズに対するシステムのマージンの表示を提供する。このように、最小の信号歪は、ほぼ理想的なオープンアイを有するアイパターンに対応し、符号間干渉及びノイズによる信号波形の歪みは、アイパターンのアイを閉じようとする。理想的なサンプリング瞬間は、アイがゼロと交差する瞬間から導出されることができる。セントラルアイは、オシロスコープディスプレイにおいて0/閾値(垂直方向における)の周りに位置するアイパターンのアイである。用語「セカンダリーアイ」は、オシロスコープディスプレイの0/閾値に対して垂直に位置がずれたアイをカバーすることを意図される。
【0010】
アイパターン中のセカンダリーアイの位置におけるタイミングエラー情報の抽出が、適当な場合における、他の手法によるタイミングエラー情報の同時又は代替の抽出を排除しないことに注意されたい。
【0011】
RLLコーディングの使用が、データに起因するジッタをある程度は軽減するという点で、本発明による方法は、好適には、バイナリ変調及び好適にはランレングス制限(RLL)コーディングで符合化されるデータ信号サンプルを読み出す際のタイミング回復に適切である。しかし、光ディスクのディスク容量が例えば30GBより上に増加すると、RLLコーディングさえ、アイパターンが閉じるという点で、従来のタイミング回復の実現可能性を確実にするのに十分でない。RLLコーディング及び本発明の方法の使用によって、30GBを越えたディスク容量を有する光ディスクは、許容可能な信号対ノイズ比で読み出されることができる。
【0012】
好適には、本発明による方法において用いられるタイミング回復手段は、閾値交差タイミング回復を用い、好適には、閾値交差タイミング回復は、ゼロ交差タイミング回復である。閾値交差タイミング回復は、光ディスクシステムで最も一般的に用いられるタイミング回復方式である。これは、データ信号が或る振幅閾値を交差する時間に応答してサンプリング時間を調整する。この方式は、入来するデータ自体からタイミング情報を取得し、ビット決定からは補助を必要としない。従って、これは、決定エラーによっては妨げられない。DCフリーなバイナリビット列を含む光ディスクでは、ゼロ交差タイミング回復が、閾値交差タイミング回復として用いられることができる。これにより、タイミングエラー情報が簡単に導出されることができる。
【0013】
本発明による方法の好適な実施例において、瞬間mTと(m+1)Tとの間の閾値交差の周りのタイミングエラー情報(ψ)は、
【数3】

として計算される。ここで、Tはデータサンプル周期であり、y及びym+1はそれぞれmT及び(m+1)Tにおけるデータ信号サンプルであり、αは区間0≦α<1にある位相シフト定数であり、xは閾値の変位である。本発明による方法の代替の好適な実施例では、瞬間mTと(m+1)Tとの間の閾値交差の周りのタイミングエラー情報(ψ)は、
【数4】

として計算される。ここで、Tはデータサンプル周期であり、y及びym+1はそれぞれ瞬間mT及び(m+1)Tにおけるデータ信号サンプルであり、βは区間0≦β<1にある位相シフト定数であり、x’は閾値の変位である。
【0014】
式(1)及び(2)は、タイミングエラー情報の従来型の取得が全く又はほとんど可能でない場合のタイミングエラー情報(ψ)を計算するための2つの手法を提供する。従って、ψmの取得は、閾値レベルをx上にずらすこと(式(1))又は閾値レベルをx’下にずらすこと(式(2))(x’が典型的には負であることから)を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、好適な実施例に関連して図面を参照して以下でより詳細に説明される。
【0016】
図1は、データ補助されない(non-data aided)タイミング回復の概略図である。図1は、サンプルレートコンバータSRC 10、タイミングエラー検出器(TED)の形式のタイミングエラー検出手段20、ループフィルタLF 30及び数値的に制御される発振器(NCO)40を有するタイミング回復手段100を示す。数値的に制御される発振器40は、タイミングエラー検出器20によって検出されるタイミングエラー情報ψに基づいて更新されるサンプリングクロックtをサンプルレートコンバータ10に出力する。タイミング回復手段100は、タイミング回復手段100の上流の非同期ドメインから同期されていないデータサンプルyを供給され、タイミング回復手段100の下流の同期ドメインの同期されたデータサンプルyに対してビット決定がなされる。
【0017】
図2は、閾値交差タイミング回復のタイミング誤り検出を示す。水平の線は閾値を示し、曲線は光ディスクからの信号である。光ディスクに記録されるデータ信号サンプルの閾値交差タイミング回復において、タイミングエラー情報ψは、図2に示すように一次近似で導かれることができる。ψは、以下のように表されることができる:
【数5】

【0018】
例えばレイズドコサイン特性を有する、ノイズフリーチャネルの場合、データ信号が同期してサンプリングされるのに従ってψは、ゼロに近づく。しかし、光チャネルは、種々の種類のノイズを受け、通常は部分応答型のノイズを受ける。このことは、ビット同期サンプリングでは、ψの平均値のみがゼロである一方で、ノイズに起因するジッタ及びデータに起因する(又はパターン依存)ジッタのため、瞬間的にジッタが多いままであるという結果を生じる。これは、それぞれ、図3−a及び3−bに示され、これらはそれぞれ、容量25GB及び32GBのブルーレイディスクのアイパターンを示す。図3a及び3bの例は、それぞれ、25GB及び32GBのブルーレイディスクについてのBraat−Hopkinsモデルによって計算される。
【0019】
図3−a及び3−bにおいて、ゼロ交差が拡散している(diffuse)という点で、データ信号のアイパターンはジッタが多いことが分かる。このように、ビット同期サンプリングについてさえ、タイミングエラーψは、変動する。図3−bにおいて、アイパターンは、セントラルアイで閉じている。このように、ψは、32GBのディスク容量ではアイパターンのセントラルアイによって決定されることができず、従来の閾値タイミング回復は可能でない。
【0020】
図4は、本発明によるアイパターンの閾値変化を示す。アイパターンは、図3−bに示されるアイパターンと等しい、即ち、図4は、32GBのブルーレイディスクのアイパターンである。セントラルアイが閉じているにもかかわらず、アッパー及びロワーアイ(upper and lower eye)が実質的に開いたままである、ということが分かる。従って、アッパー及び/又はロワーセカンダリーアイを使用してタイミングエラーψを取得することが可能である。これは、値ゼロにあった閾値レベルをxまで上げるか又はx’まで下げることによって実現されることができる。これらは、それぞれ、アッパー及びロワーセカンダリーアイの水平軸に位置する。チャネルが線形の場合、x’=−xと仮定することができる。従って、方程式(3)は、2つの方程式に変えられる:
【数6】

【数7】

【0021】
Tは、データサンプル周期であり、y及びym+1は、それぞれ、瞬間mT及び(m+1)Tにおけるデータ信号サンプルであり、α及びβは、両方とも区間[0;1]にある位相シフト定数であり、x及びx’は、閾値のずれであり、α及びβは、信号波形が同期サンプリングでレベルx又はx’と交差する位相を示す。y及びym+1が新しい閾値交差の周りのサンプルであることに注意されたい。図4では、矢印Aは、同じ周期及び1Tの位相差を持つ2つのシングルトーン信号波形の交差点を示し、これは、閾値シフトx及び位相αを決定する。図4から、シフトされた閾値交差のジッタが、ゼロ交差と比較して大幅に低下されているが依然として存在していることが分かる。このように、α及びβは、閾値交差が現れるときの平均位相を示す。α及びβの決定の実施例が以下で説明されるが、典型値はα=β=0.5Tである。
【0022】
例:
RLLコーディングで符号化された32GBブルーレイディスク上のデータ信号(d=1)(即ちコーディングでの最小ランレングスはd+1)が読み出され、タイミング情報が、本発明の方法の使用によって決定される。チャネルは線形であり、等価の後のチャネルシンボル応答がFIRフィルタg(k=0、±1、…、±N)として表されることができ、Nはフィルタの片面拡張を示す、と仮定される。理想的には、フィルタは対称形状を持つ。
【0023】
RLL(d=1)コーディングでは、閾値レベルx及びx’(x≧0、x’=−x)が満たさなければならない必要条件は、以下のとおりである。
ケース1:
【数8】

ケース2:
【数9】

ここで、関係する最短ランレングスが偶数のときは0≦n<N−1及びケース1が用いられるべきである一方で、関係する最短ランレングスが奇数のときはケース2が用いられるべきである。「n」の値で式(4)又は(5)を真にすることができるものがない場合は、アイダイアグラムにおいてx又はx’=−xの周りでオープンアイが存在しないと結論付けられる。従って、式(4)及び(5)が、セカンダリーオープンアイに対応するxの値を(もしあれば)発見するために、xの連続的な値について計算されることができる。
【0024】
更に、シフトされた閾値レベルxは、同じ周期(例えば同じランレングス)及び位相シフト1Tの2つの正弦波形が閾値レベルxで互いに交差する、という条件を満たさなければならない。図4において、この種の波形交差は、矢印「A」によって示される。
【0025】
上記の2つの条件は、セカンダリーオープンアイがシフトされた閾値レベルで存在する場合に満たされなければならない。即ち、式(4)及び(5)のうちの1つは、閾値レベルxについて真でなければならず、閾値レベルxは、同じ周期及び位相シフト1Tを有する2つの正弦波形が互いに交差する(一次までの)値に等しくなければならない。
【0026】
図4の例(32GBのブルーレイディスク)において、閾値レベルxに交差することが可能であるランレングスは、少なくとも5である。5より短いランレングスは、閾値タイミング回復手段にとっては不可視である。このため、ノイズに最もさらされる、より短いランレングス(この例では5より短いランレングス)は、タイミングエラーkの検出に貢献しない。ここで、データに誘起されたジッタは大幅に低減し、本発明による閾値タイミング回復は、高容量光ディスクに、従来型のタイミング回復が不適当である容量に、適している。
【0027】
セカンダリーアイの初期位置がチャネル特性の知識に従って予め計算されていることができ、及び/又は実験データに基づいて決定されることができる。更に、閾値変化レベルは、システムが実行している最中に適応及び/又は調整されることができる。
【0028】
式(1)及び(2)のα及びβの値は、矢印「A」のポイントの位相によって決定される。図4に示される例では、位相シフトは、両方とも値0.5Tに等しい。図5は、異なったディスク容量のディスクについて、本発明に従ってセントラルアイ及びセカンダリーアイにおいて測定されたジッタ値を示す。27GB以下のディスク容量については、ジッタは、セカンダリーアイに比較してセントラルアイにおいて少ないことが分かる。図5は、更に、セントラルアイにおけるジッタは、25GBのディスク容量における約5%から、31GBのディスク容量における25%超まで増加することを示す。27GBを超える(少なくとも35GBまでの)容量については、ジッタは、セントラルアイと比較してセカンダリーアイにおいてより少ない。セントラルアイと比較してセカンダリーアイを用いる利点は、これらの容量についてのセントラルアイ及びセカンダリーアイにおけるジッタがそれぞれ約20%及び10%であるという点で、29〜33GBのディスク容量において最も明らかである。このように、図5は、本発明による閾値交差タイミング回復を提供する方法を実証し、この方法では、タイミングエラーがアイパターンにおけるセカンダリーアイの位置において抽出され、高容量光ディスクについて従来の方法よりもジッタの影響を受けず、アイダイアグラムのセントラルアイがシンボル間干渉のためほとんど閉じている高容量光ディスクシステムについて閾値交差タイミング回復を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】データ補助されないタイミング回復の概略図である。
【図2】ゼロ交差タイミング回復のタイミング誤り検出を示す。
【図3−a】容量25GBのブルーレイディスクのアイパターンを示す。
【図3−b】容量32GBのブルーレイディスクのアイパターンを示す。
【図4】本発明によるアイパターンの閾値シフトを示す。
【図5】発明に従ってセントラルアイ及びセカンダリーアイにおいて測定されたジッタ値を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクからデータ信号サンプルを読み出すように構成される光システムにおいて閾値交差タイミング回復を提供する方法であって、
−前記光システムによって前記光ディスクからサンプリング時間にデータ信号サンプルを読み出すステップと、
−タイミングエラー検出手段を有するタイミング回復手段に前記読み出されたデータ信号サンプルを供給するステップと、
−前記タイミングエラー検出手段によってタイミングエラー情報を決定するステップと、
−前記タイミングエラー情報に基づいて前記サンプリング時間を同期タイミング瞬間に向けて調整するステップと、
を有する方法において、タイミングエラー情報を決定する前記ステップにおいて前記データ信号サンプルのアイパターンが用いられ、前記タイミングエラー検出手段は、前記アイパターン中のセカンダリーアイの位置でタイミングエラー情報を抽出するように構成される、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記タイミング回復手段は閾値交差タイミング回復を用いる、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記閾値交差タイミング回復はゼロ交差タイミング回復である、方法。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法において、瞬間mTと(m+1)Tとの間の閾値交差の周りの前記タイミングエラー情報は、
【数1】

として計算され、ここで、Tは、データサンプル周期であり、y及びym+1は、それぞれ、前記瞬間mT及び(m+1)Tにおけるデータ信号サンプルであり、αは、区間0≦α<1に存在する位相シフト定数であり、xは、前記閾値の変位である、ことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法において、瞬間mTと(m+1)Tとの間の閾値交差の周りの前記タイミングエラー情報は、
【数2】

として計算され、ここで、Tは、データサンプル周期であり、y及びym+1は、それぞれ、前記瞬間mT及び(m+1)Tにおけるデータ信号サンプルであり、βは、区間0≦β<1に存在する位相シフト定数であり、x’は、前記閾値の変位である、ことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法を実行するためのシステム。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法の使用によって読み出されるべきビットパターンを光ディスクに書き込むための装置。
【請求項8】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法の使用によって読み出されるべきビットパターンが書き込まれたディスク。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−522598(P2007−522598A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552735(P2006−552735)
【出願日】平成17年2月1日(2005.2.1)
【国際出願番号】PCT/IB2005/050421
【国際公開番号】WO2005/078726
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】