説明

高度耐水性接着剤組成物

【課題】耐水性に優れ、ラワン材より比重の大きな木材からなる集成材にも優れた接着性が得られ、耐熱性、耐久性にも優れた高度耐水性接着剤組成物を提供する。
【解決手段】水溶性高分子水溶液、水性ラテックス、水性エマルジョンの1種または2種以上からなる主剤と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むイソシアネート化合物からなる硬化剤と、一般式−N=C=N−で表されるイミド構造を有する化合物とを含む。前記イミド構造を有する化合物は、一般式−C−N=C=N−C−で表される構造を有する化合物でもよい。前記主剤100重量部に対して、前記硬化剤を5〜40重量部含む。前記硬化剤100重量部に対して、前記イミド構造を有する化合物を2〜50重量部含む。前記硬化剤全量に対し2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを2〜50重量%含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材、特に集成材の接着に用いられる高度耐水性接着剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、木材用の耐水性接着剤組成物として、水溶性高分子水溶液、水性ラテックス、水性エマルジョン等を主剤とし、該主剤に硬化剤としてイソシアネート化合物を配合した水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物が知られている。
【0003】
前記水性高分子―イソシアネート系接着剤組成物は、例えば、前記主剤に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートとを特定の割合で配合したものである(例えば特許文献1参照)。また、前記主剤に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートと、ポリメチレンポシフェニルポリイソシアネートと、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとを特定の割合で配合したものも提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物は有機溶剤を含まないので、該有機溶剤による環境汚染の虞がない。また、前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物によれば、被接着物を加圧圧締することなく所要の接着力を得ることができるので、用途が限定されることもなく、さらに使用可能な時間が長いので優れた塗布作業性を得ることができる。
【0005】
しかしながら、前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物は、カバ材等のようにラワン材より比重の大きな木材の集成材に対して十分な接着力を得ることができないという不都合がある。また、前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物は、前記イソシアネート化合物が共存する水あるいは水性高分子と反応してエステル化合物を生成すると、該エステル化合物は耐熱性に問題があるために、十分な耐熱性及び耐久性を得ることができないという不都合がある。
【特許文献1】特開平10−121021号公報
【特許文献2】特開2002−194317号公報
【非特許文献1】岩倉義男著、「有機合成化学」、コロナ社、昭和52年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる不都合を解消して、耐水性に優れ、カバ材等のようにラワン材より比重の大きな木材からなる集成材に対しても優れた接着力を得ることができ、さらに、耐熱性、耐久性にも優れた高度耐水性接着剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するために、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、水溶性高分子水溶液、水性ラテックス、水性エマルジョンの1種または2種以上からなる主剤と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むイソシアネート化合物からなる硬化剤と、一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物とを含むことを特徴とする。
【0008】
【化1】

【0009】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記主剤が前記2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むイソシアネート化合物からなる硬化剤と反応して硬化することにより、優れた耐水性を得ることができる。
【0010】
前記硬化剤を構成するイソシアネート化合物は水と反応するので、本発明の高度耐水性接着剤組成物の調製直後から、前記主剤に含まれる水との反応が開始される。
【0011】
一方、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、被着体である木材に塗布されると、前記主剤に含まれる水が該木材中に分散し、あるいは蒸発揮散する。
【0012】
ここで、前記硬化剤に含まれる2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートにおいて、2位のイソシアネート基は立体障害により4位のイソシアネート基より反応が遅い。このため、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートは、異性体である4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートよりも反応が遅くなる。
【0013】
前述のように前記主剤に含まれる水が前記木材中に分散すると、その後には該主剤に含まれる樹脂成分と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとが残されることとなり、該樹脂成分と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートとが反応する可能性が高くなる。この結果、本発明の高度耐水性接着剤組成物によれば、生成される硬化体の架橋密度が高くなり、硬度も高くなるので、木材に対して優れた接着力を得ることができるのみならず、さらに優れた耐水性、耐熱性、耐久性を得ることができる。
【0014】
また、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は耐熱性を備えている。従って、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記主剤が前記硬化剤と反応して生成した硬化体に該化合物が結合することにより優れた耐熱性、耐久性を得ることができる。
【0015】
また、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、水と反応することで一般式(1a)で表される化合物を生成する。
【0016】
【化2】

【0017】
前記一般式(1a)で表されるイミド構造を有する化合物もまた耐熱性を備えており、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物が一般式(1a)で表される化合物を生成することにより、さらに優れた耐熱性、耐久性を得ることができる。
【0018】
また、本発明の高度耐水性接着剤組成物において、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物としては、一般式(2)で表される化合物を用いることができる。
【0019】
【化3】

【0020】
一般式(2)で表される化合物は、イミド構造を有するので耐熱性を備えており、水と反応することで一般式(2a)で表される化合物を生成する。従って、一般式(2)で表される化合物は、一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物と同様に作用する。
【0021】
【化4】

【0022】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前述の機構により接着力を発現させるために、前記主剤100重量部に対して、前記硬化剤を5〜40重量部の範囲で含むことが好ましい。
【0023】
本発明の高度耐水性接着剤組成物において、前記硬化剤の含有量が、前記主剤100重量部に対して、5重量部未満では、前記硬化剤の添加効果が得られ難く、耐水性、耐熱性、耐久性を向上させる効果が得られない。また、前記硬化剤の含有量が、前記主剤100重量部に対して、40重量部を超えると、塗布作業性が低減することがある。
【0024】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記硬化剤100重量部に対して、イミド構造を有する化合物を2〜50重量部の範囲で含むことが好ましい。
【0025】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記イミド構造を有する化合物の含有量が、前記硬化剤100重量部に対して2重量部未満では、耐熱性、耐久性を向上させる効果が得られないことがある。また、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記イミド構造を有する化合物の含有量が前記硬化剤100重量部に対して、50重量部を超えると、硬化体の硬度が適切な硬度とならず、所要の接着性が得られないことがあるばかりか、イミド構造を有する化合物の添加量に比較して、耐熱性、耐久性を向上させることができないことがある。
【0026】
また、本発明の高度耐水性接着剤組成物では、硬化体の硬度を適切に制御することが好ましく、硬度が高すぎると所要の接着性能が得られなくなる。そこで、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記硬化剤の全量に対して、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを2〜50重量%の範囲で含むことが好ましい。
【0027】
2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有量が、前記硬化剤の全量に対して2重量%未満では、耐熱性、耐久性を向上させる効果が得られないことがある。また、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有量が、前記硬化剤の全量に対して50重量%を超えると、前記高度耐水性接着剤組成物の硬化体において適切な硬度を得ることができず、所要の接着性が得られないことがある。
【0028】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、例えば、前記主剤と前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物との混合物に、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含む前記硬化剤を混合することにより調製することができる。また、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、主剤と充填剤との混合物に、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含む硬化剤とを混合することにより調製してもよい。
【0029】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、水性接着剤であり有機溶剤を含まないので環境を汚染する虞が無く、使用可能時間(ポットライフ)が長い上、優れた耐水接着力を備え、加熱下、或いは高温多湿の環境下、長期に亘って耐水接着力を維持することができる。従って、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、合板、LVL、突板、化粧板、集成材、パーティクルボード等の木質繊維板、家具、建具、運動具その他の木工製品製造用の木材用接着剤として好適に用いることができ、集成材用接着剤として特に好適に用いることができる。
【0030】
本発明の高度耐水性接着剤組成物は、前記木材の他、段ボール、紙、布、金属、陶磁器、ガラス、木毛板、プラスチック板(塩化ビニル樹脂板、ABS板、FRP板、スチレン樹脂板等)、無機板(アスベスト、ロックウール等の鉱物質繊維板等)、セメント系無機板(石綿スレート板、パルプセメント板、コンクリート板等)を同一素材同士、または異種の素材に対して接着する場合にも適用することができる。
【0031】
さらに、本発明の高度耐水性接着剤組成物は、コーティング用、塗料用組成物としても用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
次に、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0033】
本実施形態の高度耐水性接着剤組成物は、水溶性高分子水溶液、水性ラテックス、水性エマルジョンの1種または2種以上からなる主剤と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むイソシアネート化合物からなる硬化剤と、一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物とを含む。
【0034】
【化5】

【0035】
まず、前記主剤として用いられる水溶性高分子溶液としては、ポリビニルアルコール水溶液、澱粉水溶液、蛋白質水溶液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体水溶液、ポリアクリル酸ソーダ水溶液、ポリアクリルアミド水溶液、マレイン酸イミド共重合体水溶液等を挙げることができる。尚、ホルムアルデヒドの放出が環境上の問題とならない用途では、前記水溶性高分子溶液としてホルムアルデヒド系縮合樹脂水溶液を用いることもできる。
【0036】
前記主剤として用いられる水性ラテックスまたは水性エマルジョンとしては、スチレン、ブタジエン、アクリルアミド、アクリロニトリル、クロロプレン、1,3−ヘキサジエン、イソプレン、イソブテン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチルビニルエーテルからなる群から選ばれた1種の化合物の水性ラテックスまたは水性エマルジョン、または前記化合物群から選ばれた共重合可能な2種以上の不飽和単量体からなる水性ラテックスまたは水性エマルジョンを挙げることができる。前記水性ラテックスまたは水性エマルジョンは、カルボキシル基、N−メチロール基、N−アルコキシメチル基、グリシジル基、β−メチルグリシジル基、水酸基、アミノ基、酸無水物基からなる群から選ばれた反応性基の1種または2種以上を備える不飽和単量体を乳化重合させた変性ラテックスまたは変性エマルジョンであってもよい。
【0037】
本実施形態の高度耐水性接着剤組成物は、前記水溶性高分子水溶液、水性ラテックスまたは水性エマルジョンのいずれか1種を単独で、または2種以上混合して用いることができる。
【0038】
次に、前記硬化剤に用いられるイソシアネート化合物としては、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの他に、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、フェニレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添トリメチルキシリレンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、4,4−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−もしくは2,6−トリレンジイソシアネートまたはその混合物、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−もしくは1,4−キシリレンジイソシアネートまたはその混合物等を挙げることができる。
【0039】
前記イソシアネート化合物の例としては、さらに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート単量体から誘導されたダイマー、トリマー、ビューレット体、炭酸ガスとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート単量体とから得られる2,4,6−オキサジリジントリオン環を有するポリイソシアネートを挙げることができる。また、前記イソシアネート化合物は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、へキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等の低分子量ポリオールとポリイソシアネートとの付加体、或いはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等とポリイソシアネートとの高分子ポリオール等との付加体等のNCO末端化合物及び、これらの2種以上の混合物であってもよい。
【0040】
前記イソシアネート化合物は、いずれか1種を単独で、または2種以上混合して用いることができる。
【0041】
次に、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、例えば、2モルのイソシアネート化合物から脱COして縮合する方法により製造される(例えば非特許文献1参照)。前記のようにして製造される化合物の構造は、原料であるイソシアネート化合物に影響を受け、原料であるイソシアネート化合物が分子内に1個以上のイソシアネート基を含む化合物であれば、分子内に1個以上の前記イミド構造を有する化合物を得ることができる。なお、原料であるイソシアネート化合物が分子内にイソシアネート基を1個だけ含む化合物である場合には、分子内に前記イミド構造を1個だけ有する化合物を得ることができる。
【0042】
前記分子内に1個以上の前記イミド構造を有する化合物は、例えば、前記硬化剤として例示したイソシアネート化合物を原料にして製造することができる。
【0043】
前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、水と反応して、一般式(1a)で表されるイミド構造を有する化合物を生成する。
【0044】
【化6】

【0045】
前記一般式(1a)で表されるイミド構造を有する化合物もまた耐熱性を備えており、本実施形態の高度耐水性接着剤組成物は、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物が一般式(1a)で表される化合物を生成することにより、さらに優れた耐熱性、耐久性を得ることができる。
【0046】
また、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、分子内に1個以上の該イミド構造を有すると共に、分子内に1個以上のイソシアネート基を備えるものであってもよい。前記一般式(1)で表されるイミド構造を分子内に1個以上有すると共に、分子内に1個以上のイソシアネート基を備える化合物は、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物を原料として製造することができる。
【0047】
前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、分子内に1個以上のイソシアネート基を備えることにより、前記主剤と硬化剤とからなる硬化体に対して化学的に結合することができる。従って、前記硬化体は、分子構造内に前記一般式(1)で表されるイミド構造を含むこととなり、さらに優れた耐熱性、耐久性を得ることができる。
【0048】
また、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、一般式(2)で表される構造を有する化合物であってもよい。
【0049】
【化7】

【0050】
前記一般式(2)で表される構造を有する化合物、いわゆる芳香族イミドは、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物と同様に耐熱性を備えており、また、水と反応して、一般式(2a)で表される構造を有する化合物となる。従って、前記一般式(2)で表される構造を有する化合物は、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物と同様に作用することができる。
【0051】
【化8】

【0052】
前記一般式(2)で表される構造を有する化合物は、分子内にベンゼン環に結合したイソシアネート基を含む化合物を原料として製造することができる。前記分子内にベンゼン環に結合したイソシアネート基を含む化合物としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、4,4−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート化合物を挙げることができる。また、芳香族イソシアネート化合物単量体から誘導されたダイマー、トリマー、テトラマー、或いは芳香族イソシアネート化合物の重合体等を挙げることができる。
【0053】
また、前記一般式(2)で表される構造を有する化合物は、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物と同様に、分子内に1個以上の前記イミド構造を有すると共に、分子内に1個以上のイソシアネート基を備えるものであってもよい。前記一般式(2)で表される構造を備え、分子内に1個以上の前記イミド構造を有すると共に、分子内に1個以上のイソシアネート基を備える化合物は、前記分子内にベンゼン環に結合したイソシアネート基を含む化合物のうち、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を原料として製造することができる。
【0054】
なお、前記一般式(2)で表される構造を備え、分子内に1個以上の前記イミド構造を有すると共に、分子内に1個以上のイソシアネート基を備える化合物は、該イソシアネート基により前記硬化体と化学的に結合するために、イミド変性率を50%以下とすることが望ましい。
【0055】
一方、前記一般式(1)または一般式(2)で表されるイミド構造を有する化合物は、前述のようにイソシアネート化合物の縮合体を合成する際の未反応物として原料のイソシアネート化合物を含んでいる。前記イミド構造を有する化合物は、単離・精製すると高価となるので、前記イミド構造を有する化合物と原料のイソシアネート化合物との混合物をそのまま用いることにより、本実施形態の高度耐水性接着剤組成物を安価に製造することができる。
【0056】
本実施形態の高度耐水性接着剤組成物は、前記一般式(1)または一般式(2)で表されるイミド構造を有する化合物のいずれか1種を単独で、または2種以上混合して用いることができる。
【0057】
本実施形態の高度耐水性接着剤組成物は、さらに、その接着性能を損なわない範囲で、充填剤、増量剤、各種添加剤を含んでもよい。前記充填剤または増量剤としては、小麦粉、大豆粉、血粉、木粉、クルミ殻粉等の有機系のもの、クレー、カオリン、ゼオライト、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、酸化アルミニウム等の無機系のもの等を挙げることができる。前記充填剤を用いるときには、該充填剤を分散させるための分散剤として、例えばヘキサメタリン酸ソーダを添加することが好ましい。また、前記添加剤としては、消泡剤、防腐剤、防火剤、防蟻剤、防カビ剤、防虫剤、整泡剤、起泡剤、防錆剤、湿潤剤、濡れ性改質剤等を挙げることができ、前記添加剤のいずれか1種を単独で、または2種以上を混合して、適宜添加することができる。
【0058】
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
【実施例1】
【0059】
本実施例では、まず、15%ポリビニルアルコール水溶液(株式会社クラレ製、商品名:PVA217)100重量部、スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(旭化成工業株式会社製、商品名:DL−612)10重量部を混合して主剤とし、該主剤に炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部、ヘキサメタリン酸ソーダ0.5重量部を添加、混合して、該主剤を含む主剤混合物を調製した。
【0060】
次に、予め同一温度に加温した前記主剤100重量部に、硬化剤15重量部と、イミド構造を有する化合物1.1重量部との混合物を、添加、撹拌して、接着剤組成物を調製、製糊した。前記硬化剤は、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート40.0重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート55.0重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物である。
【0061】
また、前記イミド構造を有する化合物は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのイソシアネート基を37%カルボジイミドに変性した、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド縮合物である。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(1.1重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、7重量部に当たる。
【0062】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物の接着性能を、「JIS K 6806」に基づいて試験した。
【0063】
前記試験では、含水率6〜8%、比重0.72〜0.75の10mm厚のカバ柾目挽板に対し、前記接着剤組成物を250g/m塗布し、開放堆積時間20℃にて1分以内、閉鎖堆積時間20℃にて10分以内、20℃にて1.2N/cmの圧力で24時間圧締した後、解圧し、20℃にて7日間養生したものを試験片とした。そして、前記各試験片の圧縮せん断接着強さを、「常態」の条件で、測定した。試験結果を表1に示す。
【0064】
試験結果は「JIS K 6808」に定める試験機により試験片が破断するまでの最大荷重を測定し、実測した接着面積で除した接着強さ(N/cm)で示す。ここで、「常態」とは試験片作成後、直ちに試験に供するもので、耐水性に関わらない接着力を示す。
【0065】
また、本実施例で得られた接着剤組成物の接着性能を日本農林規格おける構造用集成材の煮沸はく離試験と減圧加圧試験とに基づいて試験した。
【0066】
前記試験では、含水率6〜10%、比重0.48〜0.68の22.0mm厚のベイマツ柾目挽板に対し、前記接着剤組成物を250g/m塗布し、開放堆積時間20℃にて1分以内、閉鎖堆積時間20℃にて10以内、20℃にて1.2N/cmの圧力で40分圧締した後、解圧し、20℃にて7日間養生したものを試験片とした。また、日本農林規格に定める試験の方法に基づき、両木口面におけるはく離長さを測定し、両木口面におけるはく離率を算出した。試験結果を表1に示す。
【0067】
ここで、「煮沸はく離試験」とは試験片を沸騰水中に4時間浸せきし、更に室温(10〜25℃)の水中に1時間浸せきした後、水中から取り出した試験片を70±3℃の高温乾燥機中に入れ、器中に湿気がこもらないようにして24時間以上乾燥し、乾燥後の含水率が試験前の含水率以下となるようにするものであり、耐水性、耐熱性及び耐久性の指標となる。
【0068】
「減圧加圧試験」とは試験片を室温(10〜25℃)の水中に浸せきし、0.085MPaの減圧を5分間行い、更に0.51±0.03MPaの加圧を1時間行い、この処理を2回繰り返した後、試験片を水中から取り出し、70±3℃の高温乾燥機中に入れ、器中に湿気がこもらないようにして24時間以上乾燥し、乾燥後の含水率が試験前の含水率以下となるようにするものであり、「煮沸はく離試験」より厳しい耐久性の指標となるものである。
【実施例2】
【0069】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート24.8重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート70.2重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を2.6重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(2.6重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、17重量部に当たる。
【0070】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表1に示す。
【実施例3】
【0071】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート9.6重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート85.4重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を4.1重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(4.1重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、27重量部に当たる。
【0072】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表1に示す。
【実施例4】
【0073】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート15.2重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート79.8重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を5.6重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(5.6重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、37重量部に当たる。
【0074】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表1に示す。
【実施例5】
【0075】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート5.6重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート89.4重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を7.1重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(7.1重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、47重量部に当たる。
【0076】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを全く含まず、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート50.0重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート50.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物を用い、前記イミド構造を有する化合物を全く用いなかった以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
【0077】
次に、本比較例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表1に示す。
【0078】
【表1】

【0079】
表1から、実施例及び比較例の全ての接着剤組成物において、「常態」の圧縮せん断接着強さは優れた接着力を示し、実施例及び比較例共に同じ条件で試験片が調製されたことが明らかである。
【0080】
また、硬化剤の全量に対して、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを5.6〜40重量%含み、硬化剤100重量部に対して、イミド構造を有する化合物を7〜47重量部含む実施例1〜5の接着剤組成物は、煮沸はく離試験、減圧加圧試験のいずれの条件においても、比較例1に比較して優れた耐水性、耐熱性、耐久性を備えていることが明らかである。
【実施例6】
【0081】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート9.6重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート85.4重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物30.0重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を8.1重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(8.1重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、27.0重量部に当たる。
【0082】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例7】
【0083】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート21.7重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート71.9重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート6.4重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物23.4重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を6.7重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(6.7重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、28.5重量部に当たる。
【0084】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例8】
【0085】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート17.6重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート77.2重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.2重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物14.4重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を0.6重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(0.6重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、3.9重量部に当たる。
【0086】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例9】
【0087】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート18.4重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート76.3重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.3重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物13.9重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を1.1重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(1.1重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、8.0重量部に当たる。
【0088】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例10】
【0089】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート19.1重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート75.5重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.4重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物13.3重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を1.7重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(1.7重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、12.6重量部に当たる。
【0090】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例11】
【0091】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート19.8重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート74.3重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.9重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物12.8重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を2.2重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(2.2重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、17.3重量部に当たる。
【0092】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例12】
【0093】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート20.8重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート73.1重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート6.1重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物12.2重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を2.8重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(2.8重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、22.8重量部に当たる。
【0094】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例13】
【0095】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート21.7重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート71.9重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート6.4重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物11.7重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を3.3重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(3.3重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、28.5重量部に当たる。
【0096】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【実施例14】
【0097】
本実施例では、前記硬化剤として、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート24.8重量%と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート70.2重量%と、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート5.0重量%とを含むイソシアネート化合物の混合物7.5重量部を用い、前記イミド構造を有する化合物の含有量を1.3重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。本実施例の接着剤組成物において、前記イミド構造を有する化合物の含有量(1.3重量部)は、前記硬化剤100重量部に対して、17.0重量部に当たる。
【0098】
次に、本実施例で得られた接着剤組成物について、実施例1と全く同一にして接着性能を試験した。結果を表2に示す。
【0099】
【表2】

【0100】
表2から、実施例の全ての接着剤組成物において、「常態」の圧縮せん断接着強さは優れた接着力を示し、同じ条件で試験片が調製されたことが明らかである。
【0101】
また、主剤100重量部に対して、硬化剤を7.5〜30.0重量部含み、硬化剤100重量部に対して、イミド構造を有する化合物を3.9〜28.5重量部含む実施例6〜14の接着剤組成物は、煮沸はく離試験、減圧加圧試験のいずれの条件においても、優れた耐水性、耐熱性、耐久性を備えていることが明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性高分子水溶液、水性ラテックス、水性エマルジョンの1種または2種以上からなる主剤と、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを含むイソシアネート化合物からなる硬化剤と、一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物とを含むことを特徴とする高度耐水性接着剤組成物。
【化1】

【請求項2】
前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物は、一般式(2)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1記載の高度耐水性接着剤組成物。
【化2】

【請求項3】
前記主剤100重量部に対して、前記硬化剤を5〜40重量部の範囲で含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の高度耐水性接着剤組成物。
【請求項4】
前記硬化剤100重量部に対して、前記一般式(1)で表されるイミド構造を有する化合物を2〜50重量部の範囲で含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の高度耐水接着剤組成物。
【請求項5】
前記硬化剤の全量に対して、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを2〜50重量%の範囲で含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の高度耐水性接着剤組成物。

【公開番号】特開2008−174656(P2008−174656A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−10096(P2007−10096)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000205742)株式会社オーシカ (40)
【Fターム(参考)】