説明

高気圧式酸素供給装置およびチャンバ

【課題】 本発明は、チャンバ内の加圧による窓板の伸びを抑制し、窓部と窓板の接着部分の負荷を軽減することがきる高気圧式酸素供給装置の提供を課題とする。
【解決手段】 利用者を収容するチャンバ1と、チャンバ1内に気体を送り込んでチャンバ1内を加圧するための加圧機構9を備えている。チャンバ1は、可撓性で非通気性材料で形成されるとともに、側面に窓部4が穿設され、該窓部4に軟質材料からなる透明又は半透明の窓板5が設けられ、窓部4の内縁部4aと窓板5の外縁部5aとが接着されている。前記窓板5のチャンバ内側の表面に補強板6が設けられている。補強板6は、硬質材料からなる透明または半透明であって、かつ窓部4より大径に形成されるとともに、窓部4と窓板5の接着部分7に対応する部分で窓板5に接着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者を収容するチャンバと、加圧源から前記チャンバ内に気体を送り込んでチャンバ内を加圧するための加圧機構を備えた高気圧式酸素供給装置およびそれに用いるチャンバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
密閉されたチャンバ内に利用者を収容し、加圧ポンプからチャンバ内に空気を送り込んでチャンバの内圧を周辺圧力よりも高くすることにより酸素濃度を上昇させて、チャンバ内の利用者に周辺圧力環境下での酸素吸入量よりも多量の酸素を取り込ませる高気圧式酸素供給装置がある(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
高気圧式酸素供給装置に収容された利用者においては、高濃度の酸素環境下に暴露されることによって体内の酸素濃度が上昇する。体内に取り込まれた酸素は、ヘモグロビンと結合する酸素と血液や体液(リンパ液など)に溶け込む酸素に分かれる。体内の酸素濃度の上昇にともない、血液や体液に溶け込む酸素が増大する。これらの酸素は、末梢の毛細血管内を容易に通過して細胞に酸素を運搬できる。体内の隅々まで酸素を供給するためには、血液や体液に溶け込む酸素が重要となる。
【0004】
高気圧式酸素供給装置によれば、利用者の体内に十分な酸素を隅々まで供給することによって速やかな疲労回復を期待できる。また、末梢の血液循環が改善するので、血流阻害が生じた部分の代謝活動が活発になり、冷え性を防いだり、血行障害による痛みをやわらげたり、障害の速やかな回復を期待できる。
【0005】
高気圧式酸素供給装置は、例えば肉体労働者、スポーツ選手、喫煙家、液体窒素・ドライアイスや塗料を使用する仕事に従事する者、汚染された大気中で仕事に従事する者、高所(低酸素環境)や密閉された場所で仕事に従事する者、高齢者などを対象に使用され、また、怪我をしたときや肉体疲労後の使用に適する。また、高山病や一酸化炭素中毒の治療にも適する。すなわち、不足した酸素を速やかに補給したり、活動する毛細血管を増やしたり、血液量を増大する必要がある者に効果的である。また、美容や健康に関する分野での活用も考えられる。
【0006】
【特許文献1】特開平5−103765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、図7に示すように、一般にチャンバ1の周面に窓部4を穿設し、該窓部4を覆うようにして窓板5が内側から接着される場合が多い。これによりチャンバ1内における利用者の圧迫感や不安感を軽減することができ、また外部から利用者の状態を把握し得るため、安全性にも寄与することになる。
【0008】
しかしながら、チャンバ1内に空気を送り込んだとき、チャンバ1の周面形状に追随するように、窓板5は塩化ビニール等の軟質材料で形成される。このためチャンバ1内を加圧していると、その都度、窓板5にも伸びが発生する。そして、使用の度にチャンバ1内を何度も加圧していると、窓部4と窓板5の接着部分7に繰り返し負荷がかかり、接着強度の限界よりも早い段階で窓部4と窓板5の接着部分7に亀裂が入るなどし、疲労破壊が発生するという問題があった。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、チャンバ内の加圧による窓板の伸びを抑制し、窓部と窓板の接着部分の負荷を軽減することができ、ひいては製品の信頼性を向上させることが可能な高気圧式酸素供給装置と、それに用いるチャンバの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために、利用者を収容するチャンバと、加圧源から前記チャンバ内に気体を送り込んでチャンバ内を加圧するための加圧機構を備えた高気圧式酸素供給装置において、前記チャンバは、可撓性で非通気性材料で形成されるとともに、側面に窓部が穿設され、該窓部に軟質材料からなる透明又は半透明の窓板が設けられ、窓部の内縁部と窓板の外縁部とが接着されたものであって、前記窓板のチャンバ内側の表面に補強板が設けられ、該補強板は、硬質材料からなる透明または半透明であって、かつ窓部より大径に形成されるとともに、少なくとも窓部と窓板の接着部分に対応する部分で窓板に接着されていることを特徴とする。
【0011】
これによればチャンバ内の加圧による窓板の伸びを抑制し、窓部と窓板の接着部分の負荷を軽減することができる。このため窓部と窓板の接着部分の疲労破壊を防止することができ、ひいては製品の信頼性を向上させることが可能となる。
【0012】
また、可撓性材料で環状に形成されたリング部材が、前記窓板と前記補強板の接着部分を覆う態様で窓板および補強板の外縁部に接着されているのが好ましい。これによれば窓部4と窓板5の接着部分が覆われた状態となるため、チャンバ1内から見た窓部4の外観を向上させることができる。また、補強板と共に窓板の伸びをさらに抑制することができる。さらに、窓板と補強板の接着部分の気密性を保持し得るため、窓板と補強板の間に空気が入り込むことを防止することができる。
【0013】
また、前記補強板はポリカーボネートからなるのが好ましい。これによれば補強板について、硬質を維持しつつも弾性の性質も有し、さらに強度の高いものにすることができる。
【0014】
また、窓板に小径孔を穿設してもよい。これによれば万一、窓板と補強板の間に空気が入り込んだ場合でも、小径孔から空気の圧力を逃がすことができる。
【0015】
また、本発明に係るチャンバは、高気圧式酸素供給装置に用いられ、利用者を収容するチャンバであって、可撓性で非通気性材料で形成されるとともに、側面に窓部が穿設され、該窓部に軟質材料からなる透明又は半透明の窓板が設けられ、窓部の内縁部と窓板の外縁部とが接着されたものであって、前記窓板のチャンバ内側の表面に補強板が設けられ、該補強板は、硬質材料からなる透明または半透明であって、かつ窓部より大径に形成されるとともに、少なくとも窓部と窓板の接着部分に対応する部分で窓板に接着されていることを特徴とする。
【0016】
これによればチャンバ内の加圧による窓板の伸びを抑制し、窓部と窓板の接着部分の負荷を軽減することができる。このため窓部と窓板の接着部分の疲労破壊を防止することができ、ひいては製品の信頼性を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、チャンバ内の加圧による窓板の伸びを抑制し、窓部と窓板の接着部分の負荷を軽減することができる。このため窓部と窓板の接着部分の疲労破壊を防止することができ、ひいては製品の信頼性を向上させることが可能となる。
【0018】
また、補強板を窓板に接着するだけでよいので、既存製品にも簡単に適用することができる。例えば、既存製品の窓板に疲労破壊が発生した場合、既存製品を製造現場に持ち帰るまでもなく、使用現場において補強板を窓板に接着するだけでよいので、簡単かつ低コストで既存製品を信頼性の高い本製品に変更することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[実施形態1]
次に本発明の一実施形態に係る高気圧式酸素供給装置(以下、本装置という)について図面を参照しつつ説明する。
【0020】
図1は高気圧式酸素供給装置の参考例を示す概略構成図、 図2はチャンバの構造を示す(a)正面図、(b)平面図、(c)背面図、(d)側面図である。
【0021】
本装置は、利用者を収容するチャンバ1と、チャンバ内を加圧するための加圧機構9とから構成される。
【0022】
チャンバ1は可撓性で非通気性の材料により形成されている。このためチャンバ1を折り畳んだ状態や丸めた状態にすることができ、チャンバ1の容積を小さくすることができる。折り畳んだり、あるいは丸めたチャンバ1をバッグ等に収納することにより、チャンバ1の持ち運びが容易になる。また、バッグ等はチャンバ1の保管用にも使用される。
【0023】
加圧機構9は、加圧ポンプ11が設けられている。加圧ポンプ11から送られる空気の流路に粉塵除去用のフィルタ13が設けられている。フィルタ13よりも下流側の流路は分岐点15で第1圧力用流路17と第2圧力用流路19に分岐されている。フィルタ13と分岐点15の間の流路に、マイナスイオンを発生するイオン発生器21につながる流路が合流されている。
【0024】
第1圧力用流路17はチャンバ1内を第1圧力、例えば141.8kPa(キロパスカル)程度(1.4気圧程度)に加圧する際に用いられる流路である。第1圧力用流路17には上流側から第1調圧弁23と第1開閉バルブ25が設けられている。
【0025】
第2圧力用流路19はチャンバ1内を第2圧力、例えば121.6kPa程度(1.2気圧程度)に加圧する際に用いられる流路である。第2圧力用流路19には上流側から第2調圧弁27と第2開閉バルブ29が設けられている。
【0026】
第1圧力用流路17及び第2圧力用流路19の下流側は合流点31で合流されている。合流点31の下流側はチャンバ1に接続されている。合流点31とチャンバ1の間の流路には、チャンバ1内の圧力を測定するための圧力計33につながる流路が接続されている。
【0027】
加圧機構9には、加圧ポンプ11、イオン発生器21、第1開閉バルブ25、第2開閉バルブ29及び排気用バルブ35の動作を制御するための制御部37が設けられている。制御部37には圧力計33も電気的に接続されている。
【0028】
分岐点15、第1圧力用流路17、第2圧力用流路19、第1調圧弁23、第1開閉バルブ25、第2調圧弁27、第2開閉バルブ29及び合流点31は圧力切替え機構を構成する。
【0029】
排気用バルブ35はチャンバ1に接続されている。チャンバ1内の空気を抜く場合に使用され、チャンバ1内から送られてきた空気を外部に排出するようになっている。
【0030】
なお、加圧機構9は、上述の構成に限定されるものではなく、チャンバ1内に空気を送り込んで加圧するものであれば、どのような構成であってもよい。
【0031】
図2はチャンバ1の構造を示す(a)正面図、(b)平面図、(c)背面図、(d)側面図である。
【0032】
このチャンバ1は、可撓性で非通気性の材料、例えばEVA樹脂(Ethylene Vinylacetate copolymer)により形成されている。EVA樹脂のほかには、ウレタン、ナイロン、塩化ビニル等が挙げられる。
【0033】
チャンバ1には、空気のIN/OUTの接続口、圧力センサーの接続口、安全弁の取り付けなどに使用するポートが各箇所に設けられている。これらのポートは、図2に示すように、チャンバ1の周りに管として複数設けられている。
【0034】
チャンバ1の上面1a側は、略円筒形状に形成されている。これによりチャンバ1内は広い空間を確保することができ、利用者が余裕をもって入ることができる。なお、チャンバ1は略円筒形状に限定されるものではなく、その他の形状であってもよい。
【0035】
チャンバ1の上面1a側には、利用者が出入りするためのファスナー2が設けられている。ファスナー2としてはチャンバ1の空気漏れを防ぐために気密ファスナーが用いられている。なお、チャンバの出入り口部分を2重構造として、第2,第3のファスナーを設けて、効率的に気密性を高めるようにしてもよい。
【0036】
チャンバ1の底面1b側には、床板3が設けられている。このように床板3を設けることにより、チャンバ1の底面1b側が平坦になってチャンバ1が安定し、チャンバ1の転倒を防止するとともに、利用者が楽に仰向けになることができる。
【0037】
チャンバ1の側面1c側には、利用者の頭部分に対応する位置において、それぞれ直径200mm程の窓部4が穿設されている。
【0038】
この窓部4には、図3および図4に示すように、例えば塩化ビニル等の軟質材料からなる透明又は半透明の窓板5が設けられている。この窓板は、直径300mm程、厚み5mm程の円板状に形成されている。窓部4の内縁部4aと窓板5の外縁部5aとは熱溶着等により接着され、窓板5がチャンバ1の内側から窓部4を塞いだ状態となっている。これによりチャンバ内における利用者の圧迫感や不安感を軽減することができ、また外部から利用者の状態を把握し得るために安全性にも寄与することになる。
【0039】
ただし、軟質材料からなる窓板5のみだと、チャンバ1内を加圧していると、その都度、窓板5にも伸びが発生する。そして、使用の度にチャンバ1内を何度も加圧していると、窓部4と窓板5の接着部分7に繰り返し負荷がかかり、接着強度の限界よりも早い段階で当該接着部分7に亀裂が入るなどし、疲労破壊が発生することがある。
【0040】
そこで、本発明では、窓板5のチャンバ内側の表面に、硬質材料からなる透明または半透明補強板6が設けられている。
【0041】
この補強板6は、窓板5よりも小径、かつ窓部4よりも大径の直径260mm程の薄型円板状に形成されている。そして、補強板6は、その中心を窓板5の中心と一致させるようにして配置され、その外縁部6aが窓板5の外縁部5aと接着されている。つまり、窓部4と窓板5の接着部分7に対応する部分(接着部分8)において窓板5と補強板6が接着されている。
【0042】
これによればチャンバ1内の加圧による窓板5の伸びを抑制し、窓板5の接着部分7の負荷を軽減することができる。このため窓板5の接着部分7の疲労破壊を防止することができ、ひいては製品の信頼性を向上させることが可能となる。
【0043】
さらに具体的に説明すると、硬質材料の補強板6を設けるのみならず、特に窓部4と窓板5の接着部分7に対応する部分(接着部分8)において窓板5と補強板6が接着されているため、補強板6は窓板5の外縁部5aから全体の伸びを抑制することができる。
【0044】
しかも、窓板5の疲労破壊の大部分は窓部4との接着部分7に生じるが、当該接着部分7に対応する部分(接着部分8)においてさらに窓板5と補強板6とが接着されるため、当該接着部分7の強度がより向上することができる。
【0045】
なお、補強板6を半透明または透明としたのは、窓部における視認性を維持するためである。
【0046】
また、補強板6の硬質材料としては、例えばポリカーボネートが挙げられる。これによれば補強板について、硬質を維持しつつも弾性の性質も有し、さらに強度の高いものにすることができる。
【0047】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0048】
例えば、チャンバ1の側面側において利用者の頭部分に対応する位置に窓部4を穿設して補強板6付きの窓板5を設けたが、その他の位置に窓部4を穿設して補強板6付きの窓板5を設けてもよい。
【0049】
また、窓板5と補強板6の接着部分は、窓板5の外縁部5aと補強板6の外縁部6aの接着部分8のみとしたが、窓板5と補強板6の全体としてもよい。ただ、前者の場合は、接着剤等が窓板5や補強板6の中央部分に塗布されず、窓部4における視認性をより一層確保できるためより好ましい。
【0050】
また、補強板6は、窓板5よりも小径かつ窓部4よりも大径としたが、これに限定されるものではない。ただし、窓部4と窓板5の接着部分7に対応する部分(接着部分8)において窓板5と補強板6を接着する必要があるため、少なくとも窓部4よりも大径に形成する必要がある。
【0051】
[実施形態2]
次の本発明の他の実施形態に係る高気圧式酸素供給装置(以下、本装置という)について図5および図6を参照しつつ説明する。
【0052】
本実施形態では、前記補強板6のチャンバ内側の表面にリング部材10が設けられている。
【0053】
このリング部材10は、EVA等の可撓性材料からなり、環状に形成されたものである。リング部材10は、外径が窓板5の外径と同程度の300mm、内径が窓部4の直径と同程度の200mm、厚みは1mmとなされている。
【0054】
また、リング部材10は、該外縁部10aが前記窓板5の外縁部5aに接着されるとともに(接着部分11)、該内縁部10bが補強板6の外縁部6aに接着されている(接着部分12)。これにより窓部4と窓板5の接着部分7や窓板5と補強板6の接着部分8が覆われた状態となるため、チャンバ1内から見た窓部4の外観を向上させることができる。
【0055】
また、リング部材10は窓板5や補強板6と接着されているために、窓板5と補強板6の接着と相俟って窓板5の伸びをより一層抑制することができる。
【0056】
さらに、窓板5と補強板6の接着部分8の気密性を保持し得るため、窓板5と補強板6の間に空気が入り込むことを防止することができる。具体的に説明すると、窓板5と補強板6とは接着剤等により周縁部(接着部分8)が接着されているが、窓板5と補強板6の材質のよる曲がり度合いや伸び度合いの違いから当該接着部分8に一部隙間が生じる場合がある。このためチャンバ1内に空気を送り込むと、当該接着部分8の一部隙間から窓板5と補強板6の間に空気が入り込み、特に軟質材料からなる窓板5が外側に大きく膨らんでしまうことがある。しかしながら、上述のように可撓性材料からなるリング部材10を設けると、窓板5と補強板6の外縁部が覆われて気密性を保持し得るため、窓板5と補強板6の間に空気が入り込むことを防止することができるのである。
【0057】
なお、リング部材10の大きさは上述のものに限定されるものではない。ただし、外径があまり大きすぎると窓板5から不必要にはみ出すことになり、また内径があまり小さすぎると窓部4を塞いで視認性が悪くなるため、上述の大きさが好ましい。
【0058】
また、リング部材10の形状については必ずしも円形の環状である必要はなく、窓板5や補強板6の形状に応じてその他の形状であってもよい。
【0059】
また、窓板5に小径孔を穿設してもよい。これによれば万一、窓板5と補強板6の間に空気が入り込んだ場合でも、小径孔から空気の圧力を逃がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】高気圧式酸素供給装置の参考例を示す概略構成図である。
【図2】チャンバの構造を示す(a)正面図、(b)平面図、(c)背面図、(d)側面図である。
【図3】チャンバ内の窓部付近の側面図である。
【図4】図3のI−I線断面図である。
【図5】他の実施形態に係るチャンバの窓部付近の側面図である。
【図6】図5のII−II線断面図である。
【図7】従来のチャンバの窓部付近の断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1…チャンバ
2…ファスナー
3…床板
4…窓部
5…窓板
6…補強板
7、8、11、12…接着部分
9…加圧機構
10…リング部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を収容するチャンバと、加圧源から前記チャンバ内に気体を送り込んでチャンバ内を加圧するための加圧機構を備えた高気圧式酸素供給装置において、
前記チャンバは、可撓性で非通気性材料で形成されるとともに、側面に窓部が穿設され、該窓部に軟質材料からなる透明又は半透明の窓板が設けられ、窓部の内縁部と窓板の外縁部とが接着されたものであって、
前記窓板のチャンバ内側の表面に補強板が設けられ、
該補強板は、硬質材料からなる透明または半透明であって、かつ窓部より大径に形成されるとともに、少なくとも窓部と窓板の接着部分に対応する部分で窓板に接着されていることを特徴とする高気圧式酸素供給装置。
【請求項2】
可撓性材料で環状に形成されたリング部材が、前記窓板と前記補強板の接着部分を覆う態様で窓板および補強板の外縁部に接着されている請求項1に記載の高気圧式酸素供給装置。
【請求項3】
前記補強板はポリカーボネートからなる請求項1または請求項2に記載の高気圧式酸素供給装置。
【請求項4】
前記窓板は小径孔が穿設されている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の高気圧式酸素供給装置。
【請求項5】
高気圧式酸素供給装置に用いられ、利用者を収容するチャンバであって、
可撓性で非通気性材料で形成されるとともに、側面に窓部が穿設され、該窓部に軟質材料からなる透明又は半透明の窓板が設けられ、窓部の内縁部と窓板の外縁部とが接着されたものであって、
前記窓板のチャンバ内側の表面に補強板が設けられ、
該補強板は、硬質材料からなる透明または半透明であって、かつ窓部より大径に形成されるとともに、少なくとも窓部と窓板の接着部分に対応する部分で窓板に接着されていることを特徴とするチャンバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−285113(P2009−285113A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140444(P2008−140444)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(591018431)株式会社アプティック (2)
【Fターム(参考)】