高速切出装置
【課題】 定寸切断された多量の棒材を、加工設備等の棒材要求指令で、１個づつ変質・変形させずに高速に切出す装置・手段を提供する。
【解決手段】 １−ストッカー、２−シャッター、３−整列ガイド、４−空隙破壊機構、５−シャッターケースから構成された装置において定寸切断された多量の棒材を、１−ストッカーに投入し、加工設備等の棒材要求指令で、２-シャッターを前後にスライドさせて棒材を変質・変形することなく１個切出しを高速に行うことを特徴とする。
【解決手段】 １−ストッカー、２−シャッター、３−整列ガイド、４−空隙破壊機構、５−シャッターケースから構成された装置において定寸切断された多量の棒材を、１−ストッカーに投入し、加工設備等の棒材要求指令で、２-シャッターを前後にスライドさせて棒材を変質・変形することなく１個切出しを高速に行うことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、棒材を１個ずつ切出して加工設備等に供給する装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、棒材を加工設備等に供給するために供給コンベアを使い、人手作業で1個ずつコンベア上に整列させて並べる方法が取られていた。この人手作業の部分を自動供給装置に置換えるにはピックアップロボットやパーツフィーダーを利用する方法があったが、コスト的にも技術的にも問題が多かった。
【０００３】
機械的な解決方法には多くの特許申請があり、ホッパーに棒材を投入してシリンダーで押し上げる、スリットコンベアーで救い上げる、スリットデスクや爪カムで掻き取る方法があるが高速化する加工設備等と供給の同期がとれない、詰まる、傷が付くなどの問題があった。
【特許文献１】特許公開２００３−１８０２３２
【特許文献２】特許公開２０００−１５９３３３
【特許文献３】特許公開 平１１−２６３４３０
【特許文献４】特許公開 平１０−３４２６０
【特許文献５】特許公開 平６−７０４
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
技術的な問題は、防錆油が塗布された棒材がギッシリと積み込まれた容器の中から１個を変質（傷、磁化など）、変形させずに摘出する方法である。更に近年の加工設備は高速化されているので摘出動作のサイクルタイムが長くなると加工設備の効率を低下させるため、摘出動作の高速化であった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
容器の底に１個切出の穴を設けて棒材の重力で１個落下させ、それを押出すことによって１個切出しを行う、棒材の１個切出しが完了したことを確認センサーで行う。このとき２つの重大問題を解決しなければならない。
【０００６】
その１は、棒材を１個切出の穴に自由落下させるために上方からの荷重を排除して、穴に平行に整列されなければならない。そのために切出の穴上方に上方から圧力が掛からないようにして穴に並行に整列させるための整列ガイドを取付ける。
【０００７】
その２は、番線効果（強く結束した線材の束の中心から１本抜き取ると空隙ができて結束した束の形は崩れない）により棒材がギッシリと積み込まれた容器では１個切出しを行うと空隙が発生し棒材が固定されて自由落下できなくなる。そのために空隙を破壊するメカニズムを取付ける。
【発明の効果】
【０００８】
人手で１個ずつコンベア上に棒材を整列させて並べる作業が不要になった。コンベアを使わずに直接加工設備に供給が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
棒材を自由落下させる為に傾斜をつけその下端に棒材を落とし込む穴を明けた１−ストッカーと落とし込んだ棒材を1個だけ受け取って押出す２−シャッターを配置する。
【００１０】
１−ストッカーの穴の上方に丸棒を三角形に曲げた３−整列ガイドを取り付けて、１−ストッカーの棒材を落とし込む穴位置の上方に他の棒材の重量が掛からないようにして棒材１本が進入できる隙間を空けて棒材の整列スペースをつくる。
【００１１】
３−整列ガイドの三角形の先端部分に発生する番線効果による空間を壊すために材料を半円形にして貼り付けたと同形状の４−空隙破壊機構を２−シャッターに取り付ける。
【００１２】
２−シャッターは５−シャッターケースで覆われていて前後にスライドする、後退端は１−ストッカーから棒材を受け取る位置であり、前進端は５−シャッターケースの排出用の穴（排出口）位置である。
【００１３】
図１にこれらの構成を示す。
【００１４】
次に装置の動作を説明する。材料の短い丸棒を１−ストッカーへ同一方向に並べて投入する。このとき１−ストッカーと３−整列ガイドの隙間から丸棒が侵入して１−ストッカー先端の棒材が２−シャッターの受け取る穴に納まる。
【００１５】
加工設備等からの棒材要求指令で２−シャッターが前進して５−シャッターケースの排出口から棒材が排出される。２−シャッターが後退するとき１−ストッカー底面と３−整列ガイドの先端部分にできた空間の直近にある棒材を４−空隙破壊機構で摩擦すると空間が潰されて１−ストッカーと３−整列ガイドの隙間から棒材が流れ込む。
【００１６】
棒材の排出確認は加工設備等のセンサーで行う場合が多く、またシャターのスライド駆動源は空圧（シリンダー）、電気（サーボ）、機械（クランクシャフト）などあり限定しない。
【実施例１】
【００１７】
図２は、本発明の装置を２台並列に並べて加工機からの棒材要求指令で２列同時に棒材の供給を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の断面図である。
【図２】本発明の高速２列同期供給の実施例の外形図である。
【符号の説明】
【００１９】
１ ストッカー
２ シャッター
３ 整列ガイド
４ 空隙破壊機構
５ シャッターケース
【技術分野】
【０００１】
本発明は、棒材を１個ずつ切出して加工設備等に供給する装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、棒材を加工設備等に供給するために供給コンベアを使い、人手作業で1個ずつコンベア上に整列させて並べる方法が取られていた。この人手作業の部分を自動供給装置に置換えるにはピックアップロボットやパーツフィーダーを利用する方法があったが、コスト的にも技術的にも問題が多かった。
【０００３】
機械的な解決方法には多くの特許申請があり、ホッパーに棒材を投入してシリンダーで押し上げる、スリットコンベアーで救い上げる、スリットデスクや爪カムで掻き取る方法があるが高速化する加工設備等と供給の同期がとれない、詰まる、傷が付くなどの問題があった。
【特許文献１】特許公開２００３−１８０２３２
【特許文献２】特許公開２０００−１５９３３３
【特許文献３】特許公開 平１１−２６３４３０
【特許文献４】特許公開 平１０−３４２６０
【特許文献５】特許公開 平６−７０４
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
技術的な問題は、防錆油が塗布された棒材がギッシリと積み込まれた容器の中から１個を変質（傷、磁化など）、変形させずに摘出する方法である。更に近年の加工設備は高速化されているので摘出動作のサイクルタイムが長くなると加工設備の効率を低下させるため、摘出動作の高速化であった。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
容器の底に１個切出の穴を設けて棒材の重力で１個落下させ、それを押出すことによって１個切出しを行う、棒材の１個切出しが完了したことを確認センサーで行う。このとき２つの重大問題を解決しなければならない。
【０００６】
その１は、棒材を１個切出の穴に自由落下させるために上方からの荷重を排除して、穴に平行に整列されなければならない。そのために切出の穴上方に上方から圧力が掛からないようにして穴に並行に整列させるための整列ガイドを取付ける。
【０００７】
その２は、番線効果（強く結束した線材の束の中心から１本抜き取ると空隙ができて結束した束の形は崩れない）により棒材がギッシリと積み込まれた容器では１個切出しを行うと空隙が発生し棒材が固定されて自由落下できなくなる。そのために空隙を破壊するメカニズムを取付ける。
【発明の効果】
【０００８】
人手で１個ずつコンベア上に棒材を整列させて並べる作業が不要になった。コンベアを使わずに直接加工設備に供給が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００９】
棒材を自由落下させる為に傾斜をつけその下端に棒材を落とし込む穴を明けた１−ストッカーと落とし込んだ棒材を1個だけ受け取って押出す２−シャッターを配置する。
【００１０】
１−ストッカーの穴の上方に丸棒を三角形に曲げた３−整列ガイドを取り付けて、１−ストッカーの棒材を落とし込む穴位置の上方に他の棒材の重量が掛からないようにして棒材１本が進入できる隙間を空けて棒材の整列スペースをつくる。
【００１１】
３−整列ガイドの三角形の先端部分に発生する番線効果による空間を壊すために材料を半円形にして貼り付けたと同形状の４−空隙破壊機構を２−シャッターに取り付ける。
【００１２】
２−シャッターは５−シャッターケースで覆われていて前後にスライドする、後退端は１−ストッカーから棒材を受け取る位置であり、前進端は５−シャッターケースの排出用の穴（排出口）位置である。
【００１３】
図１にこれらの構成を示す。
【００１４】
次に装置の動作を説明する。材料の短い丸棒を１−ストッカーへ同一方向に並べて投入する。このとき１−ストッカーと３−整列ガイドの隙間から丸棒が侵入して１−ストッカー先端の棒材が２−シャッターの受け取る穴に納まる。
【００１５】
加工設備等からの棒材要求指令で２−シャッターが前進して５−シャッターケースの排出口から棒材が排出される。２−シャッターが後退するとき１−ストッカー底面と３−整列ガイドの先端部分にできた空間の直近にある棒材を４−空隙破壊機構で摩擦すると空間が潰されて１−ストッカーと３−整列ガイドの隙間から棒材が流れ込む。
【００１６】
棒材の排出確認は加工設備等のセンサーで行う場合が多く、またシャターのスライド駆動源は空圧（シリンダー）、電気（サーボ）、機械（クランクシャフト）などあり限定しない。
【実施例１】
【００１７】
図２は、本発明の装置を２台並列に並べて加工機からの棒材要求指令で２列同時に棒材の供給を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の断面図である。
【図２】本発明の高速２列同期供給の実施例の外形図である。
【符号の説明】
【００１９】
１ ストッカー
２ シャッター
３ 整列ガイド
４ 空隙破壊機構
５ シャッターケース
【特許請求の範囲】
【請求項１】
棒材のストッカーに自由落下を助ける整列ガイドと1個切出しのシャッター、シャッターケース、空隙破壊機構で構成した棒材の１個切出装置。
【請求項１】
棒材のストッカーに自由落下を助ける整列ガイドと1個切出しのシャッター、シャッターケース、空隙破壊機構で構成した棒材の１個切出装置。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１１−１７７８４４（Ｐ２０１１−１７７８４４Ａ）
【公開日】平成２３年９月１５日（２０１１．９．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−４４９３３（Ｐ２０１０−４４９３３）
【出願日】平成２２年３月２日（２０１０．３．２）
【出願人】（３０５０２５１６４）有限会社マイコム (2)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年９月１５日（２０１１．９．１５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年３月２日（２０１０．３．２）
【出願人】（３０５０２５１６４）有限会社マイコム (2)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]