高速車両用機器装置
【課題】箱内が外部環境に通じていている機器は、車両が高速でトンネル内に突入すること等で圧力変動が生じた場合、ダクトの通路内に設けられた構造物の影響で、箱内壁に局部的に高い応力が発生しないようにする。
【解決手段】ダクト2の冷却風通路内壁と冷却器1に設けた放熱部1−1との間の空隙に、空気の流れを阻止する阻止手段を設ける。これにより、車両が高速走行でトンネル内に突入した際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止できるから、応力発生部13に局部的に高い応力が発生することを防止することができる。
【解決手段】ダクト2の冷却風通路内壁と冷却器1に設けた放熱部1−1との間の空隙に、空気の流れを阻止する阻止手段を設ける。これにより、車両が高速走行でトンネル内に突入した際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止できるから、応力発生部13に局部的に高い応力が発生することを防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば180km/h以上で走行する新幹線車両や磁気浮上車両等の高速車両に搭載される、電力変換装置等の高速車両用機器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線車両等の高速車両には、車両が高速でトンネル内に進入した場合や、車両同士が高速ですれ違った際に外部圧力変動が生じるため、例えば特許文献1には、車両用機器箱の外壁に外部圧力変動に追従して変位することのできる可動性部品を取付け、該可動性部品の変位により箱内の容積を変化させ箱内の圧力を変化させることにより、箱内外の圧力差を軽減させるようにしたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−301107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1における技術は、箱内または箱外の圧力が変化する環境で使用され、かつ、箱内外の通気が少ない機器箱に関するものであり、例えば強制空冷装置のように、箱内が外部環境に通じていて、箱内をダクトのように冷却風通路として利用するような機器については、考慮されていなかった。
【0005】
また、前述した箱内が外部環境に通じている機器においては、車両が高速でトンネル内に突入すること等で圧力変動が生じた場合、通路内に設けられた構造物の影響で、箱内壁に局部的に高い応力が発生することがあった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置全体の軽量化及び信頼性向上が図れる高速車両用機器装置及び電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、高速車両用機器装置の発明は、高速車両の車体の外部に筐体を装着し、該筐体内に、交流電力を直流電力に変換するコンバータあるいは前記コンバータの直流電力を三相交流電力に変換するインバータを備えた高速車両用機器装置において、冷却器を設けた前記高速車両用機器装置を前記筐体内に収納し、前記冷却器に設けた放熱部と、該放熱部が内部に設けられたダクトの冷却風通路内壁との間の空隙に、空気の流れを阻止する阻止手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記空気の流れを阻止する阻止手段が、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間に形成される冷却風流路内に、その断面積のほぼ全体を占有して配置した部材であることを特徴とする。
【0009】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記空気の流れを阻止する阻止手段が、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間を通過する冷却風の流路を屈曲させた屈曲冷却風流路としたことを特徴とする
【0010】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記阻止手段が、多孔質な発泡部材であることを特徴とする。
【0011】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記阻止手段が、シリコーンゴムあるいはクロロプレンゴムあるいはウレタンゴムであることを特徴とする。
【0012】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記阻止手段が、板ばね状の部材であることを特徴とする。
【0013】
また、前記高速車両用機器装置は、電力変換装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車両が高速でトンネル内に突入すること等により、圧力変動が生じても、箱内壁(筐体内壁)に局部的に高い応力が発生することがない。このため、使用する材料の板厚を厚くしたり、補強材等を多く使用する必要が無くなるため、軽量な高速車両用機器装置又は電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1に係わるもので、電力変換装置の外観を示す斜視図。
【図2】実施例1に係わるもので、電力変換装置の基本構成を示す断面図。
【図3】実施例1に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図4】実施例1に係わるもので、応力発生時の模式図。
【図5】実施例2に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図6】実施例3に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図7】実施例4に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図8】実施例5に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図9】実施例6に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図10】実施例7に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図11】実施例8に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図12】実施例9に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図13】実施例10に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図14】実施例11に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図15】実施例12に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図16】実施例13に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図17】実施例14に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図18】実施例15に係わるもので、電力変換装置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
先ず、高速車両用機器装置としての電力変換装置20についてその構成を、図1、2により説明する。図1は、電力変換装置20の外観を示す斜視図であり、図2は、電力変換装置20の基本構成を示す断面図である。本実施形態における電力変換装置20は、高速で移動(走行)する(例えば、180km/h以上。)新幹線車両や磁気浮上車両の車体床下の床下機器箱(筐体)15に収納される。
【0018】
電力変換装置20は、単相交流から直流または直流から三相交流を発生させる装置であり、前者をコンバータ、後者をインバータと呼んでいるが、基本的に、フレーム3、パワースイッチング素子5とダイオード6からなる半導体群、冷却器1、ダクト2、接続導体4、フィルターコンデンサ7で構成されており、フレーム3は、電力変換装置20を構成する基本骨格で、その機能は、車体16の床下機器箱15への電力変換装置100の固定であり、図2に示すように、フレーム3には、放熱部1−1及び受熱部1−2からなる冷却器1、ダクト2、接続導体4、フィルターコンデンサ7、駆動回路8、電動送風機14が保持され、受熱部1−2には、前述した半導体群が設けられている。
【0019】
また、電力変換装置20による単相交流から直流、または直流から三相交流への電力変換は、いずれも、複数のパワースイッチング素子5とダイオード6からなる半導体群を通電制御することで行なわれるようになっており、通電制御に際しては、別に設けられている制御装置から、光信号が出力されるのだが、電力変換装置20のフレーム3に取付けられた駆動回路8によって、光信号を電気信号に変換して、パワースイッチング素子5を駆動する。
【0020】
なお、本実施形態におけるパワースイッチング素子5としては、ON抵抗が小さく、且つ駆動電流が小さい、スイッチング速度が速い等の特徴を有するIGBTを使用している。
【0021】
また、コンバータは、交流電源からの単相交流電圧を直流電圧に変換し、直流電圧平滑用のフィルターコンデンサ7を充電するもので、2相のレグで構成され、インバータは、フィルターコンデンサ7に充電された直流電圧をパワースイッチング素子5のON/OFFの比率を連続的に変化させることで交流電圧に変換するもので、三相のレグを構成することにより、三相交流を発生させ、車両に設置された電動機を駆動する。
【0022】
フレーム3に保持されたダクト2は、電動送風機14から供給される冷却風の通路になるとともに、車両の床下機器箱15内を外気から隔てる隔壁となっており、また、ダクト2内には該ダクト2の壁を補強するための補強部材17が設けられ、該ダクト2内の冷却風通路に冷却器1の放熱部1−1が突出して配置されている。なお、補強部材17は、冷却器1の放熱部1−1により占拠される空間以外の任意の位置に配設されている。
【0023】
また、パワースイッチング素子5とダイオード6は、通電及び遮断時に総量およそ20kWの大電力を消費し発熱することから、パワースイッチング素子5やダイオード6の放熱のために、冷却器1に一体に設けられる。なお、冷却器1としては、一般的にラジエータやヒートパイプが使用されるが、本発明ではラジエータを使用している。
【0024】
ここで、パワースイッチング素子5とダイオード6に対し、通電及び遮断した時の発熱、及びその冷却方法について説明する。通電等によりパワースイッチング素子5とダイオード6が発熱すると、その発生した熱は、パワースイッチング素子5とダイオード6が固定されている冷却器1の受熱部1−2に伝えられる。すると、冷却器1に封入した冷媒が受熱部1−2で沸騰し気化することにより冷却される。
【0025】
すると気化した冷媒は、電力変換装置20のダクト2内に突出している冷却器1の放熱部1−1に移動され、電動送風機14からダクト2内に供給される冷却風によって熱交換され、再び液化し、受熱部1−2に戻される(図4を参照)。そして、本サイクルが連続して行なわれる。
【0026】
なお、電力変換装置20には、外部機器との電気的接続のために、装置内に接続導体4が配置されているが、接続導体4についても、導体の発熱を抑えるために、その材料として体積抵抗率が小さな銅を用いるとともに、導体断面積を大きくしている。
【0027】
次に、図3、4に基づきさらに説明する。図3は、電力変換装置20を示す部分断面図であり、図4は、後述する応力発生時の模式図である。なお、図3の下図は、電力変換装置20の側面全体を示し、且つダクト2を部分的に切り欠いた断面で示した図であり、上図はその部分断面部を拡大した図である。
【0028】
前述したように、冷却器1の一部(放熱部1−1)は、図3に示すように電力変換装置20のダクト2内に突出しているが、同図に示すように、ダクト2の内壁と冷却器1の放熱部1−1間には、製造上の寸法公差等を考慮して、間隙9を設けなければならない。
【0029】
ところで、鉄道車両がトンネル内に突入する時には、走行速度にもよるが、特開平6−72326号公報の段落[0008]にも記載があるように、瞬間的に、外部から500mmAq〜700mmAqの圧力が発生することが知られており、また、特開平5−270402号公報の段落[0005]に記載があるように、その圧力は、走行速度の略二乗に比例して増加することが知られている。
【0030】
そこで、車両が高速走行でトンネル内に突入すると、図4の模式図で符合13で示したように、急峻な圧力波が発生し、電力変換装置20が収納されている床下機器箱15の密閉室と外気に繋がるダクト2の壁との境界に、圧力が発生するため、ダクト2内には補強部材17を設け、強度を確保しているのだが、ダクト2内には冷却器1の放熱部1−1が突出して配置されているため、放熱部1−1が位置する部分に補強部材17を設けることは、寸法制約上困難となっている。また、放熱部1−1は、素子の放熱バランス上、ダクト2のおよそ中央付近に配置されているが、ダクト2の中央付近は、発生する応力が最大になる位置でもある。
【0031】
そのため、鉄道車両等の更なる高速化により、補強部材17のみでは、ダクト2の強度を十分に確保できなくなることが考えられる。
【0032】
このような課題に対しては、ダクト2に使用する材料の厚さを増やしたり、放熱部1−1近傍のダクト2の外部に補強部材を追加する対応が考えられるが、電力変換装置20の重量増加や外形寸法拡大が避けられない。
【0033】
そこで、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路の空気の流れを阻止する阻止手段を設けると、車両が高速でトンネル内に突入すること等により、圧力変動が生じても、応力発生部13に発生する応力を低減でき、箱内壁に局部的に高い応力が発生することを抑制できることを見出した。ダクト−冷却器間の間隙9に空気の流れを阻止する阻止手段を設けた電力変換装置20について実施例2として以下に説明する。なお、本願発明において「空気の流れを阻止する」との用語の技術的意味は、「空気の流れを100%阻止する」という意味ではなく、車両が高速でトンネル内に突入すること等で圧力変動が生じた場合、通路内に設けられた構造物の影響で、箱内壁に局部的に高い応力が発生する際の問題点を解決する程度に、実質的に空気の流れを阻害することを意味するものである。
【実施例2】
【0034】
実施例2について図5により説明する。実施例2の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例2では、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。
【0035】
図5に示すように、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1との間には、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ10を挟み込むようにして設けている。そして、それにより、間隙9をなくし、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1との間に冷却風が通過しないようにすることができるから、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0036】
なお、実施例2におけるスペーサ10としては、柔軟なシート状の部材、例えば、シリコーン系やウレタン系、クロロプレン系のゴムシートを使用する。
【実施例3】
【0037】
実施例3について図6により説明する。実施例3の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例3では、実施例2と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例3のスペーサ10は、発泡性材料としたもので、実施例2と同様、発泡性材料のスペーサをダクト2と冷却器1の放熱部1−1との間挟み込むようにして設けることで、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0038】
なお、実施例3におけるスペーサ10としては、例えば、発泡性のゴムシートを使用することで実現できる。
【実施例4】
【0039】
実施例4について図7により説明する。実施例4の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例4では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例4のスペーサ10は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側に設けたもので、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、間隙9を通過する冷却風通路の空気の流れを抑制でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を可及的に抑制することができる。
【実施例5】
【0040】
実施例5について図8により説明する。実施例5の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例5では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例5のスペーサ10は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側ではなく、ダクト2側に設けたもので、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、間隙9を通過する冷却風通路の空気の流れを抑制でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を可及的に抑制することができる。
【実施例6】
【0041】
実施例6について図9により説明する。実施例6の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例6では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例6は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0042】
なお、実施例6におけるスペーサ11としては、例えば、シリコーン系やウレタン系のシール剤を塗布したり、ゴムパッキンを装着することで実現できる。
【実施例7】
【0043】
実施例7について図10により説明する。実施例7の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例7では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例7は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0044】
なお、実施例7におけるスペーサ11としては、発泡性材料を使用することで実現できる。
【実施例8】
【0045】
実施例8について図11により説明する。実施例8の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例8では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例8は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、このスペーサ11は間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例9】
【0046】
実施例9について図12により説明する。実施例9の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例9では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例9は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、このスペーサ11は間隙9より薄くし、ダクト2側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例10】
【0047】
実施例10について図13により説明する。実施例10の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例10では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例10は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、このスペーサ11は間隙9より薄くし、一方を冷却器1の放熱側1−1に設け、もう一方をダクト2側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例11】
【0048】
実施例11について図14により説明する。実施例11の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例11では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例11のスペーサ11は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側に3ヶ所以上設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例12】
【0049】
実施例12について図15により説明する。実施例12の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例12では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例12のスペーサ11は、間隙9より薄くし、ダクト2側に3ヶ所以上設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例13】
【0050】
実施例13について図16により説明する。実施例13の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例13では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例13のスペーサ11は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側とダクト2側に交互あるいは任意の側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例14】
【0051】
実施例14について図17により説明する。実施例14の電力変換装置20は、実施例1における構成をほぼ全て有しているが、実施例14では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、板ばね状の部材12が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例14ではスペーサ11に代えて板ばね状の部材12を設け、当該板ばね状の部材12を、冷却器1の放熱部1−1の上面外周部に取付け、板ばね状の部材12がダクト2に接触するようにして設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例15】
【0052】
実施例15について図18により説明する。実施例15の電力変換装置20は、実施例1における構成をほぼ全て有しているが、実施例15では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例15のスペーサ11は、流路を屈曲させたサーペンタイン状に配置したものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 冷却器
1−1 放熱部
1−2 受熱部
2 ダクト
3 フレーム
4 接続導体
5 パワースイッチング素子
6 ダイオード
7 フィルターコンデンサ
8 駆動回路
9 ダクト−冷却器間の間隙(空隙)
10、11 スペーサ(阻止手段)
12 板ばね状部材
13 最大応力発生部
14 電動送風機
15 床下機器箱(筐体)
16 車体
17 補強部材
20 電力変換装置(高速車両用機器装置)
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば180km/h以上で走行する新幹線車両や磁気浮上車両等の高速車両に搭載される、電力変換装置等の高速車両用機器装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新幹線車両等の高速車両には、車両が高速でトンネル内に進入した場合や、車両同士が高速ですれ違った際に外部圧力変動が生じるため、例えば特許文献1には、車両用機器箱の外壁に外部圧力変動に追従して変位することのできる可動性部品を取付け、該可動性部品の変位により箱内の容積を変化させ箱内の圧力を変化させることにより、箱内外の圧力差を軽減させるようにしたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−301107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1における技術は、箱内または箱外の圧力が変化する環境で使用され、かつ、箱内外の通気が少ない機器箱に関するものであり、例えば強制空冷装置のように、箱内が外部環境に通じていて、箱内をダクトのように冷却風通路として利用するような機器については、考慮されていなかった。
【0005】
また、前述した箱内が外部環境に通じている機器においては、車両が高速でトンネル内に突入すること等で圧力変動が生じた場合、通路内に設けられた構造物の影響で、箱内壁に局部的に高い応力が発生することがあった。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置全体の軽量化及び信頼性向上が図れる高速車両用機器装置及び電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、高速車両用機器装置の発明は、高速車両の車体の外部に筐体を装着し、該筐体内に、交流電力を直流電力に変換するコンバータあるいは前記コンバータの直流電力を三相交流電力に変換するインバータを備えた高速車両用機器装置において、冷却器を設けた前記高速車両用機器装置を前記筐体内に収納し、前記冷却器に設けた放熱部と、該放熱部が内部に設けられたダクトの冷却風通路内壁との間の空隙に、空気の流れを阻止する阻止手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記空気の流れを阻止する阻止手段が、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間に形成される冷却風流路内に、その断面積のほぼ全体を占有して配置した部材であることを特徴とする。
【0009】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記空気の流れを阻止する阻止手段が、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間を通過する冷却風の流路を屈曲させた屈曲冷却風流路としたことを特徴とする
【0010】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記阻止手段が、多孔質な発泡部材であることを特徴とする。
【0011】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記阻止手段が、シリコーンゴムあるいはクロロプレンゴムあるいはウレタンゴムであることを特徴とする。
【0012】
また、高速車両用機器装置の発明は、前記阻止手段が、板ばね状の部材であることを特徴とする。
【0013】
また、前記高速車両用機器装置は、電力変換装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車両が高速でトンネル内に突入すること等により、圧力変動が生じても、箱内壁(筐体内壁)に局部的に高い応力が発生することがない。このため、使用する材料の板厚を厚くしたり、補強材等を多く使用する必要が無くなるため、軽量な高速車両用機器装置又は電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1に係わるもので、電力変換装置の外観を示す斜視図。
【図2】実施例1に係わるもので、電力変換装置の基本構成を示す断面図。
【図3】実施例1に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図4】実施例1に係わるもので、応力発生時の模式図。
【図5】実施例2に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図6】実施例3に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図7】実施例4に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図8】実施例5に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図9】実施例6に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図10】実施例7に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図11】実施例8に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図12】実施例9に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図13】実施例10に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図14】実施例11に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図15】実施例12に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図16】実施例13に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図17】実施例14に係わるもので、電力変換装置を示す断面図。
【図18】実施例15に係わるもので、電力変換装置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0017】
先ず、高速車両用機器装置としての電力変換装置20についてその構成を、図1、2により説明する。図1は、電力変換装置20の外観を示す斜視図であり、図2は、電力変換装置20の基本構成を示す断面図である。本実施形態における電力変換装置20は、高速で移動(走行)する(例えば、180km/h以上。)新幹線車両や磁気浮上車両の車体床下の床下機器箱(筐体)15に収納される。
【0018】
電力変換装置20は、単相交流から直流または直流から三相交流を発生させる装置であり、前者をコンバータ、後者をインバータと呼んでいるが、基本的に、フレーム3、パワースイッチング素子5とダイオード6からなる半導体群、冷却器1、ダクト2、接続導体4、フィルターコンデンサ7で構成されており、フレーム3は、電力変換装置20を構成する基本骨格で、その機能は、車体16の床下機器箱15への電力変換装置100の固定であり、図2に示すように、フレーム3には、放熱部1−1及び受熱部1−2からなる冷却器1、ダクト2、接続導体4、フィルターコンデンサ7、駆動回路8、電動送風機14が保持され、受熱部1−2には、前述した半導体群が設けられている。
【0019】
また、電力変換装置20による単相交流から直流、または直流から三相交流への電力変換は、いずれも、複数のパワースイッチング素子5とダイオード6からなる半導体群を通電制御することで行なわれるようになっており、通電制御に際しては、別に設けられている制御装置から、光信号が出力されるのだが、電力変換装置20のフレーム3に取付けられた駆動回路8によって、光信号を電気信号に変換して、パワースイッチング素子5を駆動する。
【0020】
なお、本実施形態におけるパワースイッチング素子5としては、ON抵抗が小さく、且つ駆動電流が小さい、スイッチング速度が速い等の特徴を有するIGBTを使用している。
【0021】
また、コンバータは、交流電源からの単相交流電圧を直流電圧に変換し、直流電圧平滑用のフィルターコンデンサ7を充電するもので、2相のレグで構成され、インバータは、フィルターコンデンサ7に充電された直流電圧をパワースイッチング素子5のON/OFFの比率を連続的に変化させることで交流電圧に変換するもので、三相のレグを構成することにより、三相交流を発生させ、車両に設置された電動機を駆動する。
【0022】
フレーム3に保持されたダクト2は、電動送風機14から供給される冷却風の通路になるとともに、車両の床下機器箱15内を外気から隔てる隔壁となっており、また、ダクト2内には該ダクト2の壁を補強するための補強部材17が設けられ、該ダクト2内の冷却風通路に冷却器1の放熱部1−1が突出して配置されている。なお、補強部材17は、冷却器1の放熱部1−1により占拠される空間以外の任意の位置に配設されている。
【0023】
また、パワースイッチング素子5とダイオード6は、通電及び遮断時に総量およそ20kWの大電力を消費し発熱することから、パワースイッチング素子5やダイオード6の放熱のために、冷却器1に一体に設けられる。なお、冷却器1としては、一般的にラジエータやヒートパイプが使用されるが、本発明ではラジエータを使用している。
【0024】
ここで、パワースイッチング素子5とダイオード6に対し、通電及び遮断した時の発熱、及びその冷却方法について説明する。通電等によりパワースイッチング素子5とダイオード6が発熱すると、その発生した熱は、パワースイッチング素子5とダイオード6が固定されている冷却器1の受熱部1−2に伝えられる。すると、冷却器1に封入した冷媒が受熱部1−2で沸騰し気化することにより冷却される。
【0025】
すると気化した冷媒は、電力変換装置20のダクト2内に突出している冷却器1の放熱部1−1に移動され、電動送風機14からダクト2内に供給される冷却風によって熱交換され、再び液化し、受熱部1−2に戻される(図4を参照)。そして、本サイクルが連続して行なわれる。
【0026】
なお、電力変換装置20には、外部機器との電気的接続のために、装置内に接続導体4が配置されているが、接続導体4についても、導体の発熱を抑えるために、その材料として体積抵抗率が小さな銅を用いるとともに、導体断面積を大きくしている。
【0027】
次に、図3、4に基づきさらに説明する。図3は、電力変換装置20を示す部分断面図であり、図4は、後述する応力発生時の模式図である。なお、図3の下図は、電力変換装置20の側面全体を示し、且つダクト2を部分的に切り欠いた断面で示した図であり、上図はその部分断面部を拡大した図である。
【0028】
前述したように、冷却器1の一部(放熱部1−1)は、図3に示すように電力変換装置20のダクト2内に突出しているが、同図に示すように、ダクト2の内壁と冷却器1の放熱部1−1間には、製造上の寸法公差等を考慮して、間隙9を設けなければならない。
【0029】
ところで、鉄道車両がトンネル内に突入する時には、走行速度にもよるが、特開平6−72326号公報の段落[0008]にも記載があるように、瞬間的に、外部から500mmAq〜700mmAqの圧力が発生することが知られており、また、特開平5−270402号公報の段落[0005]に記載があるように、その圧力は、走行速度の略二乗に比例して増加することが知られている。
【0030】
そこで、車両が高速走行でトンネル内に突入すると、図4の模式図で符合13で示したように、急峻な圧力波が発生し、電力変換装置20が収納されている床下機器箱15の密閉室と外気に繋がるダクト2の壁との境界に、圧力が発生するため、ダクト2内には補強部材17を設け、強度を確保しているのだが、ダクト2内には冷却器1の放熱部1−1が突出して配置されているため、放熱部1−1が位置する部分に補強部材17を設けることは、寸法制約上困難となっている。また、放熱部1−1は、素子の放熱バランス上、ダクト2のおよそ中央付近に配置されているが、ダクト2の中央付近は、発生する応力が最大になる位置でもある。
【0031】
そのため、鉄道車両等の更なる高速化により、補強部材17のみでは、ダクト2の強度を十分に確保できなくなることが考えられる。
【0032】
このような課題に対しては、ダクト2に使用する材料の厚さを増やしたり、放熱部1−1近傍のダクト2の外部に補強部材を追加する対応が考えられるが、電力変換装置20の重量増加や外形寸法拡大が避けられない。
【0033】
そこで、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路の空気の流れを阻止する阻止手段を設けると、車両が高速でトンネル内に突入すること等により、圧力変動が生じても、応力発生部13に発生する応力を低減でき、箱内壁に局部的に高い応力が発生することを抑制できることを見出した。ダクト−冷却器間の間隙9に空気の流れを阻止する阻止手段を設けた電力変換装置20について実施例2として以下に説明する。なお、本願発明において「空気の流れを阻止する」との用語の技術的意味は、「空気の流れを100%阻止する」という意味ではなく、車両が高速でトンネル内に突入すること等で圧力変動が生じた場合、通路内に設けられた構造物の影響で、箱内壁に局部的に高い応力が発生する際の問題点を解決する程度に、実質的に空気の流れを阻害することを意味するものである。
【実施例2】
【0034】
実施例2について図5により説明する。実施例2の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例2では、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。
【0035】
図5に示すように、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1との間には、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ10を挟み込むようにして設けている。そして、それにより、間隙9をなくし、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1との間に冷却風が通過しないようにすることができるから、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0036】
なお、実施例2におけるスペーサ10としては、柔軟なシート状の部材、例えば、シリコーン系やウレタン系、クロロプレン系のゴムシートを使用する。
【実施例3】
【0037】
実施例3について図6により説明する。実施例3の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例3では、実施例2と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例3のスペーサ10は、発泡性材料としたもので、実施例2と同様、発泡性材料のスペーサをダクト2と冷却器1の放熱部1−1との間挟み込むようにして設けることで、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0038】
なお、実施例3におけるスペーサ10としては、例えば、発泡性のゴムシートを使用することで実現できる。
【実施例4】
【0039】
実施例4について図7により説明する。実施例4の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例4では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例4のスペーサ10は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側に設けたもので、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、間隙9を通過する冷却風通路の空気の流れを抑制でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を可及的に抑制することができる。
【実施例5】
【0040】
実施例5について図8により説明する。実施例5の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例5では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ10が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例5のスペーサ10は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側ではなく、ダクト2側に設けたもので、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、間隙9を通過する冷却風通路の空気の流れを抑制でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を可及的に抑制することができる。
【実施例6】
【0041】
実施例6について図9により説明する。実施例6の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例6では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例6は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0042】
なお、実施例6におけるスペーサ11としては、例えば、シリコーン系やウレタン系のシール剤を塗布したり、ゴムパッキンを装着することで実現できる。
【実施例7】
【0043】
実施例7について図10により説明する。実施例7の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例7では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例7は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【0044】
なお、実施例7におけるスペーサ11としては、発泡性材料を使用することで実現できる。
【実施例8】
【0045】
実施例8について図11により説明する。実施例8の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例8では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例8は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、このスペーサ11は間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例9】
【0046】
実施例9について図12により説明する。実施例9の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例9では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例9は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、このスペーサ11は間隙9より薄くし、ダクト2側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例10】
【0047】
実施例10について図13により説明する。実施例10の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例10では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例10は、少なくとも、ダクト2と冷却器1の放熱部1−1が作る空間の外周部に、製造上の寸法公差を吸収できるような弾性を持つスペーサ11を配置し、このスペーサ11は間隙9より薄くし、一方を冷却器1の放熱側1−1に設け、もう一方をダクト2側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例11】
【0048】
実施例11について図14により説明する。実施例11の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例11では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例11のスペーサ11は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側に3ヶ所以上設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例12】
【0049】
実施例12について図15により説明する。実施例12の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例12では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例12のスペーサ11は、間隙9より薄くし、ダクト2側に3ヶ所以上設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例13】
【0050】
実施例13について図16により説明する。実施例13の電力変換装置20は、実施例1における構成を全て有しているが、実施例13では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例13のスペーサ11は、間隙9より薄くし、冷却器1の放熱部1−1側とダクト2側に交互あるいは任意の側に設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例14】
【0051】
実施例14について図17により説明する。実施例14の電力変換装置20は、実施例1における構成をほぼ全て有しているが、実施例14では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、板ばね状の部材12が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例2、3では、スペーサ11がダクト2と冷却器1の放熱部1−1間全面を塞いでいたのに対し、実施例14ではスペーサ11に代えて板ばね状の部材12を設け、当該板ばね状の部材12を、冷却器1の放熱部1−1の上面外周部に取付け、板ばね状の部材12がダクト2に接触するようにして設けたものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【実施例15】
【0052】
実施例15について図18により説明する。実施例15の電力変換装置20は、実施例1における構成をほぼ全て有しているが、実施例15では、実施例2、3と同様、ダクト−冷却器間の間隙9に、空気の流れを阻止する阻止手段として、スペーサ11が設けられている。その点を除いて実施例1の構成と同一であるため、同一部分には同一符号を示し、その詳細な説明は省略し説明する。そして、実施例15のスペーサ11は、流路を屈曲させたサーペンタイン状に配置したものであり、車両が高速走行でトンネル内に突入したり、車両同士が高速ですれ違った際に、ダクト−冷却器間の間隙9を通過する冷却風通路における空気の流れを阻止でき、図4で示されているような、応力発生部13に発生する応力を抑制することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 冷却器
1−1 放熱部
1−2 受熱部
2 ダクト
3 フレーム
4 接続導体
5 パワースイッチング素子
6 ダイオード
7 フィルターコンデンサ
8 駆動回路
9 ダクト−冷却器間の間隙(空隙)
10、11 スペーサ(阻止手段)
12 板ばね状部材
13 最大応力発生部
14 電動送風機
15 床下機器箱(筐体)
16 車体
17 補強部材
20 電力変換装置(高速車両用機器装置)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高速車両の車体の外部に筐体を装着し、該筐体内に、交流電力を直流電力に変換するコンバータあるいは前記コンバータの直流電力を三相交流電力に変換するインバータを備えた高速車両用機器装置において、
冷却器を設けた前記高速車両用機器装置を前記筐体内に収納し、前記冷却器に設けた放熱部と、該放熱部が内部に設けられたダクトの冷却風通路内壁との間の空隙に、空気の流れを阻止する阻止手段を設けたことを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項2】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記空気の流れを阻止する阻止手段は、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間に形成される冷却風流路内に、その断面積のほぼ全体を占有して配置した部材であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項3】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記空気の流れを阻止する阻止手段は、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間を通過する冷却風の流路を屈曲させた屈曲冷却風流路としたことを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項4】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記阻止手段は、多孔質な発泡部材であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項5】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記阻止手段は、シリコーンゴムあるいはクロロプレンゴムあるいはウレタンゴムであることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項6】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記阻止手段は、板ばね状の部材であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項7】
請求項1の記載において、前記高速車両用機器装置は、電力変換装置であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項1】
高速車両の車体の外部に筐体を装着し、該筐体内に、交流電力を直流電力に変換するコンバータあるいは前記コンバータの直流電力を三相交流電力に変換するインバータを備えた高速車両用機器装置において、
冷却器を設けた前記高速車両用機器装置を前記筐体内に収納し、前記冷却器に設けた放熱部と、該放熱部が内部に設けられたダクトの冷却風通路内壁との間の空隙に、空気の流れを阻止する阻止手段を設けたことを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項2】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記空気の流れを阻止する阻止手段は、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間に形成される冷却風流路内に、その断面積のほぼ全体を占有して配置した部材であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項3】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記空気の流れを阻止する阻止手段は、前記高速車両用機器装置の冷却風通路内に突出する放熱部と冷却風通路内壁との間を通過する冷却風の流路を屈曲させた屈曲冷却風流路としたことを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項4】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記阻止手段は、多孔質な発泡部材であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項5】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記阻止手段は、シリコーンゴムあるいはクロロプレンゴムあるいはウレタンゴムであることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項6】
請求項1記載の高速車両用機器装置において、前記阻止手段は、板ばね状の部材であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【請求項7】
請求項1の記載において、前記高速車両用機器装置は、電力変換装置であることを特徴とする高速車両用機器装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−183982(P2012−183982A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50271(P2011−50271)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
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