説明

高電圧パルス発生器、点弧装置および高圧放電ランプ

【課題】従来のランプに比べて点弧特性が著しく改善されており、高電圧に起因する損傷の虞のない小型の高電圧パルス発生器、点弧装置および高圧放電ランプを提供する。
【解決手段】渦巻型パルス発生器を基礎とする小型の高電圧パルス発生器において、渦巻き型パルス発生器が、セラミックフィルムおよび金属性の導電ペーストからなるLTCC構成素子またはHTCC構成素子として実施されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高電圧パルス発生器、点弧装置および高圧放電ランプに関する。高圧放電ランプは一般照明用の高圧放電ランプまたはフォトオプティカルの目的のための高圧放電ランプまたは自動車照明用の高圧放電ランプである。
【背景技術】
【0002】
高圧放電ランプの点弧の問題は現在のところ点弧装置がバラストに組み込まれていることによって解決されている。この解決手段の欠点は給電線が高電圧耐性があるように設計されなければならないことである。
【0003】
以前では点弧ユニットをランプに組み込むことが繰り返し試みられていた。この際、点弧ユニットを台座に組み込むことが試みられていた。殊に効率的で高いパルスを保証する点弧はいわゆる渦巻型パルス発生器(spiral puls generator)によって達成される(US-A 3 289 015を参照されたい)。それよりも前には、金属ハロゲン化物またはナトリウム高圧ランプのような種々の高圧放電ランプにおけるこの種の装置が提案されていた(例えばUS-A 4 325 004, US-A 4 353 012を参照されたい)。しかしながらこの装置は定着することができなかった。何故ならば一方では非常にコストが掛かるからである。他方では、高電圧をバルブに供給するという問題が残ったままなので、点弧ユニットが台座に取り付けられているという利点も十分ではないからである。したがって絶縁の問題であれ、台座における破損であれランプが損傷する確率はますます高くなる。従来の点弧装置は一般的に100℃以上に加熱することができなかった。生じた電圧はランプに供給しなければならなかった。このことは相応の高電圧耐性、典型的には約5kVの高電圧耐性を有する線路およびランプ容器を要求する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】US-A 3 289 015
【特許文献2】US-A 4 325 004
【特許文献3】US-A 4 353 012
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、従来のランプに比べて点弧特性が著しく改善されており、高電圧に起因する損傷の虞のない小型の高電圧パルス発生器、点弧装置および高圧放電ランプを提供することである。これは殊に放電容器の材料が石英ガラスかセラミックである金属ハロゲン化物ランプに該当する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
小型の高電圧パルス発生器に関する課題は、渦巻き型パルス発生器は、セラミックフィルムおよび金属性の導電ペーストからなるLTCC構成素子またはHTCC構成素子として実施されていることにより解決される。
【0007】
点弧装置に関する課題は、点弧装置が前記高電圧パルス発生器を有することによって解決される。
【0008】
高圧放電ランプに関する課題は、高圧放電ランプが前記点弧装置を有することによって解決される。
【発明の効果】
【0009】
ここで本発明によれば、ランプの点弧に必要とされる少なくとも1.5kVを有する高電圧パルスが、外部バルブ内の放電容器の非常に近傍に統合されている、別個の温度耐性のある渦巻型パルス発生器によって形成される。コールドスタートだけでなくホットリスタートも可能である。
【0010】
ここで使用される渦巻型パルス発生器は殊にいわゆるLTCC構成素子である。このことは、この構成素子がLTCC(低温同時焼成セラミック)の性質を有するセラミックから製造されていることを意味する。この材料は、600℃までの温度耐性を有するようにすることができる特別なセラミックを表す。確かにLTCCは既にランプと関連させて使用されている( US 2003/0001519およびUS-B 6 853 151を参照されたい)。しかしながらそれは、典型的には100℃以下の温度で実際には殆ど温度負荷のないランプにおいて全く異なる目的のために使用されている。高圧放電ランプ、殊に点弧に問題がある金属ハロゲン化物ランプの点弧との関連におけるLTCCの高い温度耐性の傑出した重要性を従来技術から認識することはできない。
【0011】
渦巻型パルス発生器は、コンデンサの特性が少なくとも1.5kVの電圧を有する点弧パルスを形成する導波体と適合している構成素子である。製造のために、金属性の導電ペーストを有する2つのセラミック性「グリーンフィルム」がプリントされ、続いてずらされて渦状に巻きつけられ、最終的に均衡的に1つのモールドにプレスされる。続く金属ペーストとセラミックフィルムの同時焼成は800℃〜1,100℃、殊に800℃〜900℃の温度領域の空気中で行われる。この処理により渦巻型パルス発生器を典型的には700℃までの温度負荷領域において使用することができる。これによって渦巻型パルス発生器を外部バルブ内の放電容器の直ぐ近くに取り付けることができるが、台座内またはランプの近傍にも取り付けることができる。
【0012】
しかしながら渦巻型パルス発生器を製造するために、HTCC(高温同時焼成セラミック)の焼結温度領域に属する金属性の導電ペーストを有するセラミック性「グリーンフィルム」も使用することができる。これは例えばAl23、ZrO2などである。この材料クラスは1,100℃〜1,800℃の高温領域において密に焼結される。
【0013】
この焼結を種々のガス組成および混合比を有する窒素(N2)、アルゴン(Ar)または水素(H2)またはそれらの混合物中で行うことができる。
【0014】
渦巻型パルス発生器を製造するために有利には、焼結後にイプシロン(ε)5〜20,000の相対誘電定数(D.K.)を有するセラミック性グリーンフィルムが使用される。これにより渦巻型コンデンサの非常に高いキャパシタンス、さらには形成される高電圧パルスの比較的大きいパルス幅が実現される。D.K.に関する実質的に良好な値はε=10〜100である。
【0015】
したがって非常に小型の設計が実現され、これにより渦巻型パルス発生器を直接的にランプの外部バルブまたはその台座に取り付けることができる。さらには、大きいパルス幅は放電容器のプラズマにおける絶縁破壊を促進する。
【0016】
有利には、少なくとも1つの金属性の成分を有し、且つ焼結プロセス後に導電性を有する全てのペースト系がフィルムの金属コーティングに適している。これらは有利にはAg、Au、Cu、Mo、Ni、Pt、組成AgxPd1-xによるAgとPdの混合物である。ここでxは有利には0.5〜0.99の範囲にある。
【0017】
金属コーティングを金属フィルムの形でセラミック基板に積層化することもできる。フィルムの厚さは有利には1〜100μmである。フィルムを巻線成形プロセスの前、またはその間に被着させることができる。
【0018】
導電性コーティングに適した非金属性材料系はグラファイトである。
【0019】
導電性コーティングのための非金属無機材料系は導電性セラミックまたはサーメットである。
【0020】
基本的に、渦巻型パルス発生器を製造するために有利には全てのセラミック材料系が適しており、これらからスリップによりセラミック性グリーンフィルムを得ることができる。(非金属無機の)セラミック材料系は基本状態においてεr=5〜εr=20,000のD.K.を有する。しかしながら少なくとも1つの要素がセラミック性の材料系である材料系および混合物も適している。これは殊に表1に記載されている材料である。
【表1】

【0021】
この種の材料を選択する利点は以下の通りである:
−高い使用温度。これにより渦巻型パルス発生器をランプ、その台座またはそれどころかその外部バルブの非常に近くに取り付けることができる;
−小型の構造;
−高電圧耐性を有する給電線の省略;
−高いエネルギ蓄積能力、またそれにより得られる高い点弧パルスエネルギ;
−高電圧放電ランプを始動させるためのパルス幅をD.K.に依存して大きくすることができる。結果として得られる典型的なパルス幅は50〜200nsである;
−充電電圧を巻数に依存して係数5〜200高めることができる。
【0022】
具体的な渦巻型パルス発生器を例えばε=65を有するセラミックLTCC材料から製造することができる。テープ長は50cm〜110cmである。金属コーティングはAgからなる導電ペーストである。結果として得られる渦巻型パルス発生器は例えば約1.4cm〜2.5cmの外径を有する。
【0023】
これに依存せずにこの種の渦巻型パルス発生器を他の用途にも使用することができる。何故ならば、この種の渦巻型パルス発生器は高温耐性があるだけでなく、非常に小型だからである。これに関しては、渦巻型パルス発生器がセラミックフィルムおよび金属性の導電ペーストからなるLTCC構成素子として実施されていることが重要である。十分な出力電圧を供給するために、少なくとも巻数5の渦巻が望ましい。
【0024】
さらにはこの高圧放電ランプを基礎として、さらに少なくとも1つの充電抵抗およびスイッチを包含する点弧ユニットを提供することができる。スイッチは火花ギャップまたはSiC技術を用いたダイアックでよい。
【0025】
ランプに適用する場合に外部バルブ内への取り付けは有利である。何故ならばこれによって高電圧耐性のある給電線を省略することができるからである。
【0026】
さらに、高電圧パルスがランプのホットリスタートも実現するように渦巻型パルス発生器を設計することができる。セラミックからなる誘電体はεr>10の範囲の非常に高い誘電定数を特徴とし、材料および設計に応じて典型的にはε=70〜100のεを達成することができる。これにより渦巻型パルス発生器の非常に高いキャパシタンスが達成され、また形成されるパルスの比較的大きい時間的な幅が実現される。これによって渦巻型パルス発生器の非常に小型の設計が実現されるので、渦巻型パルス発生器を商用の高圧放電ランプの外部バルブに取り付けることができる。
【0027】
さらには、大きいパルス幅によって放電体積体内の絶縁破壊が容易になる。
【0028】
外部バルブの材料としてあらゆる慣用のガラス、すなわち殊に硬質ガラス、バイコールまたは石英ガラスを使用することができる。充填物の選択も特段の制限を受けない。
【0029】
以下では本発明を複数の実施例に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】渦巻型パルス発生器の原理的な構造を示す。
【図2】LTCC渦巻型パルス発生器の特性量を示す。
【図3】外部バルブ内に渦巻型パルス発生器を備えた第3の点弧電極を有する高圧放電ランプの原理図を示す。
【図4】外部バルブ内に渦巻型パルス発生器を備えた重畳点弧部を有する高圧放電ランプの原理図を示す。
【図5】外部バルブ内に渦巻型パルス発生器を備えた金属ハロゲン化物ランプを示す。
【図6】台座内に渦巻型パルス発生器を備えた金属ハロゲン化物ランプを示す。
【図7】火花ギャップが取り付けられた渦巻型パルス発生器を示す。
【図8】典型的な渦巻型パルス発生器に関して時間の関数として得られる出力電圧の測定結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、渦巻型パルス発生器1の構造の俯瞰図を示す。この渦巻型パルス発生器1はセラミック性の円筒2から構成されており、このセラミック性の円筒2においては2つの異なる金属導体3および4が渦巻状に巻かれている。円筒2は中空であり、また所定の内径IDを有する。2つの導体3および4の2つの内部コンタクト6および7は隣接しており、火花ギャップ5を介して相互に接続されている。
【0032】
2つの導体の内の外側の導体のみが円筒の外縁において別のコンタクト8を有する。他方の導体は開かれた状態で終端している。2つの導体は一緒に開かれた端部を有する1つの導波体を形成する。導波体は誘電性材料、セラミックにより実現されている。
【0033】
渦巻型パルス発生器は金属ペーストによりコーティングされた2つのセラミックフィルムが巻かれて形成されているか、2つの金属フィルムと2つのセラミックグリーンフィルムから構成されている。重量な特性量は巻数nであり、この巻数は有利には5〜100のオーダにあるべきである。このコイル装置は積層化され、続いて一体化焼成され、これによりセラミック構成素子、殊にLTCC構成素子が生じる。そのようにして形成されたコンデンサ特性を有する渦巻型パルス発生器は火花ギャップならびに充電抵抗と接続される。
【0034】
火花ギャップを内部端子または外部端子に設けることができるか、発生器の巻線内に設けることもできる。パルスを誘導する高電圧スイッチとして有利には火花ギャップを使用することができる。さらには、有利にはSiC技術を用いた高温耐性のある半導体スイッチを使用することができる。例えば、Cree社のスイッチング素子MESFETを使用することができる。このスイッチング素子は350℃までの温度に適している。
【0035】
具体的な実施例においては、ε=60〜70を有するセラミック材料が使用される。有利には誘電体としてセラミックフィルム、殊にHeraeus社のHeratape CT 700またはCT 707または有利にはCT 765のようなセラミックテープまたはそれらの内の少なくとも2つを組み合わせたものが使用される。グリーンフィルムの厚さは典型的には50μm〜150μmである。導体として殊に、同様にHeraeus社の「Cofirable Silver」のようなAg導電ペーストが使用される。具体的な例はHeraeus社のTC 7303である。DuPont社のMetallpaste 6142によっても良好な成果が得られる。この部分を良好にラミネート化し、続いて加熱し(バインダーバーンアウト)、一緒に焼結する(一体化焼結)ことができる。
【0036】
具体的な渦巻型パルス発生器の内径IDは10〜14mmである。個々のストライプの幅は約6〜9mmである。フィルムの厚さは50〜80μmであり、2つの導体の厚さはそれぞれ7〜12μmである。300Vの充電電圧ではこの発生器は2,500Vを生成する。この条件下で渦巻型パルス発生器は約n=19の巻数において特性が最大限に発揮される。
【0037】
図2においては、高電圧パルスの所属の半値幅が単位μsでプロットされており(曲線a)、構成素子の総キャパシタンスが単位μFでプロットされており(曲線b)、得られる外径が単位mmでプロットされており(曲線c)、効率がプロットされており(曲線d)、最大パルス電圧が単位kVでプロットされており(曲線e)また導体抵抗が単位Ωでプロットされている(曲線f)。
【0038】
図3は高圧放電ランプ、殊にセラミック放電容器11と、渦巻型パルス発生器13が組み込まれている外部バルブ12とを備えたナトリウム高圧ランプ10の原理的な構造を示し、このランプにおいては点弧電極が外側でセラミック放電容器11に取り付けられている。渦巻型パルス発生器13には外部バルブ内において火花ギャップ15および充電抵抗16が接続されている。
【0039】
図4は高圧放電ランプ、殊に渦巻型パルス発生器21が組み込まれている金属ハロゲン化物ランプ20の原理的な構造を示し、このランプにおいては点弧電極が外側で、石英ガラスまたはセラミックから製造することができる放電容器22に取り付けられていない。渦巻型パルス発生器21には外部バルブ25内において火花ギャップ23および充電抵抗24が接続されている。高電圧パルスはランプの動作電圧に重畳され、主電極を介して供給される。
【0040】
図5は、2つの給電線26,27によって外部バルブ内に保持される放電容器22を備えた金属ハロゲン化物ランプ20を示す。第1の給電線26は折り曲げられた短い区間を有するワイヤである。第2の給電線27は実質的に、台座から離れたブッシング28に案内される棒である。台座30から出発する給電線29と棒27との間には点弧ユニット31が配置されており、この点弧ユニット31は図4に示されているような渦巻型パルス発生器、火花ギャップおよび充電抵抗を有する。
【0041】
図6は、2つの給電線26,27によって外部バルブ25内に保持される放電容器22を備えた図5に類似する金属ハロゲン化物ランプ20を示す。第1の給電線26は折り曲げられた短い区間を有するワイヤである。第2の給電線27は実質的に、台座から離れたブッシング28に案内される棒である。ここでは点弧ユニットが台座30内に配置されており、しかも渦巻型パルス発生器21も火花ギャップ23および充電抵抗24もこの台座30内に配置されている。
【0042】
図7は、火花ギャップ53が組み込まれている渦巻型パルス発生器50本体の実現形態を示す。この渦巻型パルス発生器50は内部において火花ギャップ53に2つの電気的な端子を有し、また外側に1つの端子を有する。
【0043】
図8は、短絡した230Vの入力電圧を用いたセラミック渦巻型パルス発生器における出力電圧Uoutの測定結果を示す。出力電圧Uoutが時間の関数としてプロットされている(単位ns)。ここで最大出力電圧は−1,850Vである。
【0044】
この技術を電極の無いランプにも適用することができ、この場合には渦巻型パルス発生器を点弧補助部として使用することができる。
【0045】
さらには、この小型の高電圧パルス発生器を別の装置の点弧に適用することができる。殊に、レントゲンパルスを形成する際、また電子線パルスを形成する際のいわゆるマジックスフィア(magische Kugel)への適用が有利である。慣例の点弧パルスの代わりに自動車に使用することもできる。
【0046】
500までの巻数nが使用されるので、100kVのオーダまでの出力電圧が達成される。出力電圧UAは充電電圧ULの関数としてUA=2xηxULxηによって表される。効率ηは(AD−ID)/ADによって表されている。
【0047】
本発明は、有利には少なくとも3barの高圧下でのキセノンおよび金属ハロゲン化物で充填されている自動車ヘッドライト用高圧放電ランプとの関係において格別な利点を提供する。この自動車ヘッドライト用高圧放電ランプでは、高いキセノンの圧力に起因して点弧電圧は10kVを上回っているので点弧が困難である。現在では、点弧ユニットの構成要素を台座内に取り付けることが試みられている。充電抵抗が組み込まれている渦巻型パルス発生器を自動車ランプの台座内またはランプの外部バルブ内に取り付けることができる。
【0048】
本発明は、水銀を含有していない高圧放電ランプとの関係において殊に格別な利点を提供する。この種のランプは環境保護の観点から殊に開発に値する。このランプは適切な金属ハロゲン化物充填物、また殊に高圧下でのキセノンのような希ガスを有する。水銀を有していないので点弧電圧は殊に高い。この点弧電圧は典型的には少なくとも5kVであるが、20kV以上になることも考えられる。現在では、点弧ユニットの構成要素を台座内に取り付けることが試みられている。充電抵抗が統合されている渦巻型パルス発生器を、水銀を有していないランプの台座内またはランプの外部バルブ内に取り付けることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渦巻型パルス発生器を基礎とする小型の高電圧パルス発生器において、
前記渦巻き型パルス発生器は、セラミックフィルムおよび金属性の導電ペーストからなるLTCC構成素子またはHTCC構成素子として実施されていることを特徴とする、高電圧パルス発生器。
【請求項2】
前記渦巻き型パルス発生器は、LTCC構成素子またはHTCC構成素子として製造された導波体を基礎としており、
前記渦巻き型パルス発生器は、セラミックフィルムと、該セラミックフィルムの上に被着される、金属性の導電ペーストまたは金属性のフィルムの形態の金属コーティングとからなるLTCC構成素子またはHTCC構成素子として実施されており、
2つのセラミックフィルムと2つの金属コーティングが交互に配置されて積層体が形成されており、該積層体は渦巻き状に巻き付けられており、巻き付けられた積層体により形成された導波体は一方の端部において開かれている、請求項1記載の高電圧パルス発生器。
【請求項3】
前記セラミックフィルムは、チタン酸塩またはニオブ酸塩のグループ、ビスマスを基礎とするペロフスカイトのグループ、またはタングステンブロンズのグループからなる少なくとも1つの材料を使用する、請求項1または2記載の高電圧パルス発生器。
【請求項4】
前記材料の誘電定数は3〜21,000に選定されている、請求項3記載の高電圧パルス発生器。
【請求項5】
渦は少なくともn=5の巻数また最大でn=500の巻数を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の高電圧パルス発生器。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項記載の高電圧パルス発生器を有する点弧装置において、
少なくとも1つの充電抵抗およびスイッチを有する、点弧装置。
【請求項7】
請求項6記載の点弧装置を有する高圧放電ランプ。
【請求項8】
前記渦巻型パルス発生器はランプの外部バルブ内に取り付けられている、請求項7記載の高圧放電ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−64592(P2012−64592A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−272254(P2011−272254)
【出願日】平成23年12月13日(2011.12.13)
【分割の表示】特願2008−546354(P2008−546354)の分割
【原出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(508096703)オスラム アクチエンゲゼルシャフト (92)
【氏名又は名称原語表記】OSRAM AG
【住所又は居所原語表記】Hellabrunner Str. 1, 81543 Muenchen Germany
【Fターム(参考)】