説明

(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法

【課題】蒸留を停止している間、蒸留器における(メタ)アクリル酸エステルの重合を抑えることができる(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステルを含む液を蒸留する蒸留器14における(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法であって、蒸留を停止している間、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液、蒸留で得られる留出液および缶出液からなる群から選択される1種以上からなる供給液を蒸留器14内に連続的または断続的に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(メタ)アクリル酸エステルを含む液を蒸留する蒸留器における(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
反応器中にて、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させて(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む反応液を得た場合、該反応液中には、未反応のアルキレンオキシド、高沸点不純物等が含まれている。
【0003】
反応液中のアルキレンオキシドを除去する方法としては、反応器内を減圧にすることによってアルキレンオキシドを反応器内のガス中に気化させる方法(特許文献1)、反応液を脱気塔に導き、キャリアガスと接触させてアルキレンオキシドを除去する方法(特許文献2)等が提案されている。
【0004】
反応液中の高沸点不純物を除去する方法としては、アルキレンオキシドを除去した後の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液を薄膜蒸発器に導入し、蒸留によって主に(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む留出液と、主に高沸点不純物を含む缶出液とに分離する方法が知られている(特許文献2)。
【0005】
ところで、反応器中における(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応は、一括(バッチ)で行われるため、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応が終わるまでは、薄膜蒸発器における蒸留を停止しなければならない。
しかし、薄膜蒸発器における蒸留を停止している間に、薄膜蒸発器に残留していた(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが重合し、重合体が薄膜蒸発器内に付着してしまう。そのため、定期的に薄膜蒸発器内を洗浄する必要がある。
【0006】
なお、易重合性化合物を取り扱う蒸留塔の昇温を開始する直前に、還流液を塔頂または塔中段から供給する蒸留塔のスタートアップ方法が提案されている(特許文献3)。しかし、該方法では、蒸留を停止している間の易重合性化合物の重合を抑えることはできない。
【特許文献1】特開平10−330320号公報
【特許文献2】特開平11−240853号公報
【特許文献3】特開2001−340701号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、蒸留を停止している間、蒸留器における(メタ)アクリル酸エステルの重合を抑えることができる(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法は、(メタ)アクリル酸エステルを含む液を蒸留する蒸留器における(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法であって、蒸留を停止している間、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液、蒸留で得られる留出液および缶出液からなる群から選択される1種以上からなる供給液を蒸留器内に連続的または断続的に供給することを特徴とする。
供給液は、重合防止剤を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法によれば、蒸留を停止している間、蒸留器における(メタ)アクリル酸エステルの重合を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本明細書においては、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
【0011】
(蒸留装置)
図1は、蒸留装置の基本構成の一例を示す構成図である。蒸留装置10は、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液を貯留する蒸留対象液タンク12と;(メタ)アクリル酸エステルを含む液を蒸留する蒸留器14と;蒸留器14で分離された留出液を貯留する留出液タンク16と;蒸留器14で分離された缶出液を貯留する缶出液タンク18と;蒸留対象液タンク12の(メタ)アクリル酸エステルを含む液を蒸留器14に供給する蒸留対象液供給流路20と;蒸留器14で分離された留出液を留出液タンク16に送液する留出液送液流路22と;蒸留器14で分離された缶出液を缶出液タンク18に送液する缶出液送液流路24と;留出液タンク16の留出液を排出する留出液排出流路26と;缶出液タンク18の缶出液を排出する缶出液排出流路28と;留出液タンク16の留出液を蒸留器14に供給する留出液供給流路30と;缶出液タンク18の缶出液を蒸留器14に供給する缶出液供給流路32と;蒸留器14で分離された缶出液を蒸留対象液タンク12に返送する缶出液返送流路34とを具備する。
【0012】
蒸留器14としては、薄膜蒸発器、空塔を有するジャケットや多管式熱交換器付のいわゆる単蒸留装置、精留塔を有するジャケットや多管式熱交換器付の精留装置等が挙げられる。
【0013】
(蒸留方法)
蒸留装置10を用いた(メタ)アクリル酸エステルを含む液の蒸留は、以下のように行われる。
【0014】
蒸留対象液タンク12の(メタ)アクリル酸エステルを含む液を、蒸留対象液供給流路20経由で蒸留器14に供給し、蒸留器14を所定の温度まで昇温した後、蒸留器14で(メタ)アクリル酸エステルを含む液の蒸留を行う。
【0015】
蒸留器14で分離された留出液を、留出液送液流路22経由で留出液タンク16に送液する。必要に応じて、留出液タンク16に貯留された留出液を、留出液排出流路26経由で製品として蒸留装置10外に排出する。
【0016】
蒸留器14で分離された缶出液を、缶出液送液流路24経由で缶出液タンク18に送液する。必要に応じて、缶出液タンク18に貯留された缶出液を、缶出液排出流路28経由で蒸留装置10外に排出する。また、必要に応じて蒸留器14で分離された缶出液を、缶出液返送流路34経由で蒸留対象液タンク12に返送し、蒸留対象液として再利用してもよい。
【0017】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等)、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル((メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等)等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液としては、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応液が挙げられる。
【0018】
((メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法)
つぎに、蒸留装置10の蒸留器14における(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法を説明する。
【0019】
蒸留器14における蒸留を停止している間(蒸留器14を、蒸留を行う温度まで昇温していない間)は、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液、留出液および缶出液からなる群から選択される1種以上からなる供給液を、各供給流路経由で、蒸留器14内に連続的または断続的に供給する。
【0020】
供給液を蒸留器14に供給する際は、蒸留器14の上部から供給し、蒸留器14の内壁、蒸留器14内の構成部材等の表面を濡らしながら自然落下させることが好ましい。
蒸留器14に供給された供給液を、蒸留器14から排出し、缶出液送液流路24または缶出液返送流路34経由で缶出液タンク18または蒸留対象液タンク12に返送する。
【0021】
供給液としては、製品の収率を低下させない点、および供給液を循環できる点から、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液、缶出液またはそれらの混合液が好ましい。
供給液が蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液の場合は、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液を、蒸留対象液タンク12と蒸留器14との間で循環させることが好ましい。
供給液が缶出液の場合は、缶出液を、缶出液タンク18と蒸留器14との間で循環させることが好ましい。
【0022】
供給液は、重合防止剤を含むことが好ましい。
重合防止剤としては、公知の(メタ)アクリル酸エステル用の重合防止剤が挙げられる。
重合防止剤の添加量は、(メタ)アクリル酸エステルの100質量部に対して0.01〜1質量部が好ましい。
【0023】
((メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの精製装置)
つぎに、蒸留対象液が、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液である場合の具体例について説明する。
【0024】
図2は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの精製装置の一例を示す構成図である。精製装置40は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液を貯留する供給液タンク42と;(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液を蒸留する薄膜蒸発器41と;薄膜蒸発器41で分離された留出液を貯留する留出液タンク43と;供給液タンク42の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液を薄膜蒸発器41に供給する供給流路44と;薄膜蒸発器41で分離された留出液を留出液タンク43に送液する留出液送液流路45と;薄膜蒸発器41で分離された缶出液を供給液タンク42に返送する缶出液返送流路46とを具備する。
【0025】
薄膜蒸発器41としては、公知のものを用いればよい。例えば、「化学工学便覧改訂第五版」に記載の流下膜式蒸留装置や遠心式蒸留装置等が挙げられる。加熱面への液の供給方法、加熱面の形状等も特に限定されない。
【0026】
((メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの製造方法)
つぎに、精製装置40を用いた(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの精製方法について説明する。
【0027】
供給液タンク42に貯留される(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液は、例えば、適当な触媒、重合防止剤等の存在下、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させて得られる(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシアルキルの反応液である。(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応は公知の方法に従って行うことができ、反応条件は適宜決めればよい。この反応により、ジアルキレングリコールモノエステル類などの高沸点不純物が副生する。
また、必要に応じて、薄膜蒸発器41に送る前に触媒や未反応のアルキレンオキシドの除去等を行ってもよい。
【0028】
まず、精製対象の高沸点不純物を含む(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液(供給液)を、供給液タンク42から供給流路44を介して薄膜蒸発器41に送る。該供給液には、後述するように、薄膜蒸発器41から取出した缶出液が混合されている。そして、薄膜蒸発器41において、主に(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む留出液と、ジアルキレングリコールモノエステル類等の高沸点不純物を含有する缶出液とに分離する。缶出液は、他に、触媒や重合防止剤、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む。
【0029】
薄膜蒸発器41において分離した、主に(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む留出液は、留出液ライン45を介して留出液タンク43に送る。
一方、高沸点不純物を含む缶出液は、缶出液ライン46を介して供給液タンク42に送る。そして、供給液タンク42において、缶出液と供給液とを混合し、該混合液を薄膜蒸発器41に送る。供給液タンク42には、タンク内の混合液を撹拌するための撹拌装置が設けられていてもよい。
【0030】
図2の精製装置40では、缶出液と供給液との混合は供給液タンク42において行っているが、供給液ライン44に缶出液を戻し、ライン内で缶出液と供給液とを混合して薄膜蒸発器41に送ることもできる。
【0031】
薄膜蒸発器41の操作条件は、薄膜蒸発器41の装置形状、加熱媒体、供給液の物性、組成等に応じて適宜決めることができる。例えば、伝熱面積3mの流下膜式薄膜蒸発器を用い、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(沸点68℃/0.13kPa)を精製する場合、缶出液を混合した供給液の供給速度は0.6〜1.5t/時間、薄膜蒸発器内の圧力は約0.13kPa、蒸発面の温度は80〜125℃、留出液の留出速度は0.5〜1.0t/時間とすることができる。
【0032】
供給液に対する留出液の割合は、液の性状、物性、組成により適宜選択される。ただし、供給液に対する留出液の割合を小さくしすぎると、操作時間が長くなる点で好ましくない。また逆に、供給液に対する留出液の割合を大きくしすぎると、薄膜蒸発器の蒸発面が乾き、固形物や重合物が生じ、操作が困難となる。留出液の割合は、供給液に対して40質量%以上が好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。また、留出液の割合は、供給液に対して90質量%以下が好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。
【0033】
本発明において、薄膜蒸発器41から取出した缶出液は、冷却した後、供給液タンク42に送り、供給液に混合することが好ましい。通常、缶出液は高温(90〜130℃程度)であり、その温度のまま供給液と混合すると(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが重合する可能性がある。反応液を精製する場合、通常、缶出液中には重合防止剤が含まれているが、この場合も、より確実に重合を防止できる点から、缶出液は冷却した後、供給液に混合することが好ましい。
【0034】
缶出液は、混合する供給液の温度程度に冷却すればよく、具体的には40℃以下に冷却することが好ましい。冷却する温度の下限は特に規定されないが、コストや利便性の点から、20℃以上が好ましい。
缶出液を冷却するための装置としては、公知の装置を用いることができ、例えば、多管式熱交換器、プレート式熱交換器、二重管式熱交換器等を用いることができる。
【0035】
また、本発明においては、留出液タンクを2個以上設け、留出液が送られるタンクを切り替えていく構成にすることもできる。この場合、最初の留分は次の留分に比べて高沸点不純物の濃度が低い。
本発明は、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルの合成反応後の精製に適用でき、特に、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの合成反応後の精製に有効である。
【0036】
((メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの重合防止方法)
つぎに、図2の精製装置40の薄膜蒸発器41における(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの重合防止方法を説明する。
【0037】
薄膜蒸発器41における蒸留を停止している間(薄膜蒸発器41を、蒸留を行う温度まで昇温していない間)は、供給液タンク42に残った(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液を、供給流路44経由で、薄膜蒸発器41内に連続的または断続的に供給し、同時に薄膜蒸発器41から缶出液返送流路46経由で供給液タンク42に返送することにより、供給液タンク42と薄膜蒸発器41との間で連続的または断続的に循環させる。
【0038】
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液は、重合防止剤を含むことが好ましい。
重合防止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、フェノチアジン、N,N−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−オキシル化合物、硝酸、硝酸塩等が挙げられる。
重合防止剤の添加量は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを含む液の100質量部に対して0.01〜1質量部が好ましい。
【0039】
以上説明した本発明の(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法にあっては、蒸留を停止している間、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液、蒸留で得られる留出液および缶出液からなる群から選択される1種以上からなる供給液を蒸留器内に連続的または断続的に供給するため、蒸留器の内壁、蒸留器内の構成部材等の表面を常に(メタ)アクリル酸エステルを含む液で濡らすことができ、その結果、該表面を常に(メタ)アクリル酸エステルを含む液が流れる。そのため、蒸留器内に(メタ)アクリル酸エステルを含む液が長時間滞留しにくくなり、蒸留器内における(メタ)アクリル酸エステルの重合を抑えることができる。
【実施例】
【0040】
以下、実施例を示す。
〔実施例1〕
実施例1では、図2の精製装置40を用いた。また、供給液として、メタクリル酸とエチレンオキシドを反応させ得られたメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液を用いた。
このメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液を供給タンク42に入れた。
ついで、定量ポンプを用いて、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液を供給タンク42から供給流路44経由で薄膜蒸発器41に供給し、蒸留した。
供給タンク42内に、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液が少し在液した状態で蒸留を中止した。
【0041】
薄膜蒸発器41における蒸留を停止している間、定量ポンプを用いて、供給液タンク42に残ったメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液を、供給流路44経由で、薄膜蒸発器41内に連続的に供給し、同時に薄膜蒸発器41から缶出液返送流路46経由で供給液タンク42に返送することにより、供給液タンク42と薄膜蒸発器41との間で連続的に循環させた。
【0042】
薄膜蒸発器41における蒸留を停止し、再び蒸留を開始するまでの間、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液を、供給液タンク42と薄膜蒸発器41との間で1時間循環させた。この操作を1ヶ月間行い、薄膜蒸発器41内を観察したところ、重合体の付着は確認されなかった。
【0043】
〔比較例1〕
薄膜蒸発器41における蒸留を停止し、再び蒸留を開始するまでの1時間の間、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを含む液を、供給液タンク42と薄膜蒸発器41との間で循環させなかった以外は、実施例1と同様の操作を行った。
2週間後、薄膜蒸発器41内を観察したところ、重合体の付着が確認された。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの製造に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】蒸留装置の基本構成の一例を示す構成図である。
【図2】(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの製造装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0046】
14 蒸留器
41 薄膜蒸発器(蒸留器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(メタ)アクリル酸エステルを含む液を蒸留する蒸留器における(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法であって、
蒸留を停止している間、蒸留前の(メタ)アクリル酸エステルを含む液、蒸留で得られる留出液および缶出液からなる群から選択される1種以上からなる供給液を蒸留器内に連続的または断続的に供給する、(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法。
【請求項2】
供給液が、重合防止剤を含む、請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステルの重合防止方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−43020(P2010−43020A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−207784(P2008−207784)
【出願日】平成20年8月12日(2008.8.12)
【出願人】(000006035)三菱レイヨン株式会社 (2,875)
【Fターム(参考)】