説明

2次元コードエンコードプログラム、ゲーム装置およびゲームシステム

【課題】サーバーを必要とすることなく、ゲームデータをゲーム装置内で2次元コードにエンコードするプログラム、それを備えたゲーム装置およびゲームシステムを提供すること。
【解決手段】本発明の2次元コードエンコードプログラムは、ユーザーがゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーに受け渡すために前記バイナリーデータを2次元コードにエンコードするプログラムであって、前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための入力情報を受信するステップと、前記入力情報に応じて、前記バイナリーデータを取得するステップと、前記2次元コードの最大格納サイズを見越して、前記バイナリーデータのサイズを削減するステップと、前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするステップと、前記2次元コードを画面に表示するステップとをコンピューターに実現させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次元コードエンコードプログラム、ゲーム装置およびゲームシステムに関し、特に、ゲームのバイナリーデータを2次元コードにエンコードするプログラム、これを備えたゲーム装置およびゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のゲームにおいて、プレーヤーは、ネットワークを通じてキャラクターやアイテムなどのゲームデータをダウンロードし、ダウンロードしたゲームデータを用いてゲームを楽しむことができる。また、プレーヤーは、ゲーム装置の通信機能を用いてゲームデータを他のプレーヤーと交換し、他のプレーヤーのゲームデータを用いてゲームを楽しむことができる。
【0003】
一方で、商品の情報やウェブサイトのURLを記録したQRコード(登録商標)を用いて、データを取得する方法が広く知られている。例えば、QRコードを印刷媒体やウェブ画面に表示し、それをカメラ機能付き携帯電話機で撮影することで、携帯電話機にURLを入力することなく、QRコードに記録されたURLのウェブサイトに容易にアクセスすることができる。
【0004】
このようなQRコードを用いて、プレーヤーが管理サーバー上のウェブサイトにアクセスし、ゲーム情報を閲覧するゲームシステムが知られている(たとえば、特許文献1)。このようなゲームシステムでは、閲覧したいゲーム情報を記録したQRコードが予め作成されて管理サーバー上のウェブサイト上に記録されている。そのため、QRコード化されていないゲーム情報は閲覧できないという問題や、管理サーバーが常に必要とされるという問題がある。
【0005】
したがって、管理サーバーを必要とすることなく、受け渡したいゲーム情報(ゲームデータ)をゲーム装置内でQRコード化できる技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−207718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、サーバーを必要とすることなく、ゲームデータをゲーム装置内で2次元コードにエンコードできるプログラム、それを備えたゲーム装置およびゲームシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) ユーザーがゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーに受け渡すために前記バイナリーデータを2次元コードにエンコードするプログラムであって、
前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための入力情報を受信するステップと、
前記入力情報に応じて、前記バイナリーデータを取得するステップと、
前記2次元コードの最大格納サイズを見越して、前記バイナリーデータのサイズを削減するステップと、
前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするステップと、
前記2次元コードを画面に表示するステップと
をコンピューターに実現させることを特徴とする2次元コードエンコードプログラム。
【0009】
(2) 前記バイナリーデータは、複数のフレームで構成される3次元の静止画像データと、3次元の動画データとを含み、
前記バイナリーデータのサイズを削減するステップは、前記静止画像データを構成する前記複数のフレームの数を減少させるステップと、前記動画データのフレームレートを小さくするステップとのうちの少なくとも一方を含む上記(1)に記載の2次元コードエンコードプログラム。
【0010】
(3) 前記静止画像データはX軸、Y軸およびZ軸からなる空間に形成され、前記動画データは前記空間を動き、
前記バイナリーデータのサイズを削減するステップは、前記静止画像データのZ軸方向のデータを削除するステップと、前記動画データの回転データを削除するステップと、前記動画データの前記Z軸方向のデータを削除するステップとのうちの少なくとも一つのステップを含む上記(2)に記載の2次元コードエンコードプログラム。
【0011】
(4) 前記バイナリーデータの前記サイズが前記2次元コードにエンコードできる前記最大格納サイズを超えるか否か試算するステップを含む上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の2次元コードエンコードプログラム。
【0012】
(5) 前記試算ステップは、前記2次元コードの前記最大格納サイズと、前記バイナリーデータの前記サイズとを前記画面に連続的に表示する上記(4)に記載の2次元コードエンコードプログラム。
【0013】
(6) 前記サイズが削減されたバイナリーデータを暗号化するステップをさらに含む上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の2次元コードエンコードプログラム。
【0014】
(7) ユーザーがゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーに受け渡すために前記バイナリーデータを2次元コードにエンコードするゲーム装置であって、
前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための情報を入力する入力部と、
前記情報に対応する前記バイナリーデータを取得し、前記2次元コードの最大格納サイズを見越して前記バイナリーデータのサイズを削減し、前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするエンコーダーと、
前記2次元コードを表示する表示部と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【0015】
(8) 前記エンコーダーは、
前記情報に対応する前記バイナリーデータを取得するデータ取得部と、
前記2次元コードの前記最大格納サイズを見越して、前記バイナリーデータの前記サイズを削減する削減部と、
前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするエンコード部とを備える上記(7)に記載のゲーム装置。
【0016】
(9) 前記バイナリーデータは、複数のフレームで構成される3次元の静止画像データと、3次元の動画データとを含み、
前記削減部は、前記静止画像データの前記複数のフレームの数を減少させること、および/または前記動画データのフレームレートを小さくすることを行う上記(7)または(8)に記載のゲーム装置。
【0017】
(10) 前記静止画像データはX軸、Y軸およびZ軸からなる空間に形成され、前記動画データは前記空間を動き、
前記削減部は、前記静止画像データのZ軸方向のデータと、前記動画データの回転データと、前記動画データの前記Z軸方向のデータとのうちの少なくとも一つを削除する上記(9)に記載のゲーム装置。
【0018】
(11) 前記エンコーダーは、さらに前記バイナリーデータの前記サイズが前記2次元コードの前記最大格納サイズを超えるか否かを試算する試算部を備え、
前記試算部は、前記ゲーム中、前記2次元コードの前記最大格納サイズと、前記バイナリーデータの前記サイズとを前記表示部に連続的に表示する上記(7)ないし(10)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0019】
(12) 前記他のユーザーのバイナリーデータがエンコードされた2次元コードを撮影するためのカメラ部と、
前記2次元コードにエンコードされた前記他のユーザーの前記バイナリーデータをデコードするデコード部とをさらに備える上記(7)ないし(11)のいずれかに記載のゲーム装置。
【0020】
(13) ユーザーの第1のゲーム装置で実行されるゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーの第2のゲーム装置に受け渡すゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置は、
前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための情報を入力する入力部と、
前記情報に対応する前記バイナリーデータを取得し、前記2次元コードの最大格納サイズを見越して前記バイナリーデータのサイズを削減し、前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするエンコーダーと、
前記2次元コードを表示する表示部とを備え、
前記第2のゲーム装置は、
前記第1の装置の前記表示部に表示された前記2次元コードを撮影するためのカメラ部と、
前記撮影された2次元コードを取得し、該2次元コードにエンコードされた前記バイナリーデータをデコードして前記サイズが削減されたバイナリーデータを得、前記サイズが削減されたバイナリーデータを補完して前記バイナリーデータを復元するデコーダーと、
前記復元されたバイナリーデータを表示する表示部とを備え、
前記第1のゲーム装置の前記表示部に表示された前記2次元コードを、前記第2のゲーム装置の前記カメラ部で撮影することで、前記ユーザーの前記第1のゲーム装置から前記他のユーザーの前記第2のゲーム装置に前記バイナリーデータを受け渡すことを特徴とするゲームシステム。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、ゲームデータをゲーム装置内で2次元コードにエンコードできる。また、ネットワーク状態や通信状態に関係なく、いつでもどこでもゲームデータを他のゲーム装置に正確かつ確実に受け渡すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る2次元コードエンコードプログラムで2次元コードにエンコードするゲームデータを模式的に示す例示図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係るゲーム装置のエンコーダーの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係るゲーム装置のデコーダーの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態に係るゲーム装置でゲームデータをQRコードにエンコードする順序を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーム装置でQRコードにエンコードされたゲームデータをデコードする順序を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を模式的に示す例示図である。
【図9】本発明の実施形態に係るゲームシステムの別の構成を模式的に示す例示図である。
【図10】本発明の実施形態に係るゲームシステムの他の構成を模式的に示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<ゲーム装置>
以下、本発明のゲーム装置について、図示の好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す斜視図、図2は、本発明の実施形態に係る2次元コードエンコードプログラムで2次元コードにエンコードするゲームデータを模式的に示す例示図、図3は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【0025】
図1に示される本発明のゲーム装置1は、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、アドベンチャーゲームおよびそれらの2以上を組合せたゲーム(アクションパズルゲーム、アクションシューティングゲーム等)等の種々のゲームを提供する。本実施形態では、ゲーム装置1がアクションパズルゲームを提供することを代表して説明する。
【0026】
アクションパズルゲームは、たとえば、図2に示されるように、マップ90上のエリア904からキャラクター901を脱出させるゲームである。具体的には、ゲーム装置1を操作することにより、キャラクター901をエリア904内のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に回転させながら動かし、キャラクター901を障害物902に衝突させないように、エリア904の脱出口903から脱出させる。
【0027】
キャラクター901をエリア904から脱出させる楽しみ方以外に、ユーザーは、障害物902やギミックなどを用いてこのエリア904のマップ90をパズルのように作成することができる。それに加え、作成されたマップ(マップデータ)90を他のユーザーのゲーム装置に受け渡すことができる。逆に、ユーザーは、他人のユーザーが作成したマップデータを譲り受けることもできる。このように、ユーザーは、他人が作成したマップを用いてゲームを楽しむことができる。
【0028】
また、ユーザーは、他人のキャラクターと一緒にゲームを楽しむこともできる。すなわち、他人のキャラクターがエリアを脱出するまでの動きデータ(以下、「ゴーストデータ」または「動画データ」と略す)905を他のユーザーから譲り受けることができる。逆に、ユーザーは、キャラクター901がエリア904を脱出するまでのゴーストデータを他人に受け渡すことができる。なお、図2に示されるゴーストデータ905のキャラクターは、X軸方向およびY軸方向にのみ動き、Z軸方向への動きおよび回転する動きは削除されている。このように、ユーザーは、他人のキャラクターのゴーストデータ905を自分のマップ90上に表示させて、自分のキャラクター901と他人のキャラクターをエリア904内で競争させることもできる。
【0029】
このような本実施形態で提供されるアクションパズルゲームは、他のユーザーと協働してゲームを進めることができるという面白さを提供している。したがって、このアクションパズルゲームは娯楽性の高いゲームとなっている。
【0030】
図1および図3に示されるゲーム装置1は、携帯型のゲーム装置であり、入力部2と、エンコーダー3と、表示部4と、カメラ部5と、デコーダー6と、格納部7と、制御部8とを備える。なお、エンコーダー3と、デコーダー6と、格納部7と、制御部8とは、図1に示されていない。以下、ゲーム装置1の各部の構成について説明する。
【0031】
入力部2は、図1に示すように、ゲーム装置1の下部本体12上に設けられている。本実施形態では、入力部2は4つの操作ボタン21および十字キー22で表されている。しかし、入力部2は、必ずしもこれに限定されない。入力部2は、ユーザーが他のユーザーに受け渡したいゲームデータ(バイナリーデータ)を選択するための情報を入力する。たとえば、入力部2は、図2に示されるマップデータ90やゴーストデータ905を選択するための情報を入力する。ゲームデータは、マップデータ90やゴーストデータ905の他、キャラクターデータ、障害物データ、ギミックデータ、ゲーム中の音声データ等であってもよい。
【0032】
エンコーダー3は、入力部2が入力した情報に対応するゲームデータを2次元コードにエンコードする。
【0033】
図4は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のエンコーダーの構成を示すブロック図である。図4を参照すると、エンコーダー3は、ゲームデータ取得部31と、試算部と32、削減部33と、圧縮部34と、暗号化部35と、エンコード部36とを備える。
【0034】
ゲームデータ取得部31は、入力部2が入力した情報に対応するゲームデータを取得する。本実施形態において、ゲームデータ取得部31は、図2に示されるマップデータ90、ゴーストデータ905を取得する。
【0035】
試算部32は、ゲームデータ取得部31により取得されたゲームデータの容量(サイズ)が2次元コードにエンコードできる最大格納容量を超えるか否か試算する。本実施形態では、試算部32は、後述する圧縮部34と同じ圧縮をゲームデータ(マップデータ90等)に試し、当該圧縮されたゲームデータが実際のQRコードの最大格納容量に収まるか判定している。判定後、試算部32は、試しに圧縮されたゲームデータを解凍する。本実施形態とは別に、試算部32は、後述する圧縮部34が圧縮するゲームデータの容量を見越して、実際のQRコードの最大格納容量よりも大きく設定された最大格納容量を用いてもよい。
【0036】
また、試算部32は、QRコードの最大格納容量を表す1つのグラフを表示部4に表示し、マップデータ90やゴーストデータ905が取得される毎にそれらの容量を合算した1つのグラフを表示部4に表示することもできる。これにより、表示された2つのグラフを比較することで、マップデータ90やゴーストデータ905の容量がQRコードの最大格納容量よりも小さいか否か目視で簡単に試算することができる。
【0037】
ここで、2次元コードは、QRコード(登録商標)、マイクロQRコード、iQRコード、PDF417、データマトリクスコード、マキシコード、ベリコードなどを含む。
【0038】
削減部33は、2次元コードの最大格納容量を見越して、ゲームデータを削減する。本実施形態では、削減部33は、マップデータ90やゴーストデータ905の容量がQRコードの最大格納容量を超えないように、マップデータ90やゴーストデータ905の容量を削減する。具体的には、削減部33は、マップデータ90、キャラクターデータ、障害物データ等の3次元静止画像データを構成する複数のスライス画像の数を削減する。たとえば、1つのスライス画像おきにスライス画像を削減する。
【0039】
また、削減部33は、ゴーストデータ(3次元動画データ)のフレームレートを小さくする。本実施形態では、30フレームレートでゴーストデータ905を表示しているが、このフレームレートをたとえば15フレームレートに小さくする。
【0040】
また、削減部33は、キャラクター901が回転するデータ、キャラクター901のZ軸方向へ動きデータを削除する。すなわち、削減部33は、図2に示すようなX軸、Y軸、Z軸方向の3軸方向への動きと、回転する動きとを、X軸およびY軸方向の2軸方向への動きのみに削減する。これは、前述したゴーストデータ905の動きである。
【0041】
その他、削減部33は、マップデータ90などの3次元静止画像データのZ軸(図3参照)のデータを削除すること、2次元動画データのフレームレートを小さくすること、2次元の静止画像データの解像度を小さくすることもできる。
【0042】
ゴーストデータ905の容量が大きい場合には、フレームレートの減少により、ゴーストデータ905の容量を削減することが効果的である。
【0043】
圧縮部34は、QRコードの最大格納容量を超える容量を有するゲームデータを圧縮する。ゲームデータ圧縮に用いられるアルゴリズムは、特に限定されないが、ユニバーサル符号化方式、最小冗長符号化方式、整数符号化方式などが挙げられる。本実施形態では、性能の観点から、ユニバーサル符号化方式のLZ77、LZSS、LZ78などのアルゴリズムがマップデータ90やゴーストデータ905の圧縮に用いられることが好ましい。ゲームデータの圧縮率の平均値は、30〜60%であることが好ましく、40〜50%であることがより好ましい。なお、ゲームデータ取得部31により取得されたゲームデータの容量がQRコードの最大格納容量よりも小さい場合や、容量が削減されたゲームデータの容量がQRコードの最大格納容量よりも小さい場合には、圧縮部34は、それらのゲームデータを圧縮しなくてもよい。
【0044】
暗号化部35は、圧縮されたゲームデータまたは無圧縮のゲームデータを暗号化する。この時、セキュリティ強化のため、ゲームデータ(バイナリーデータ)に乱数を埋め込んでおいてもよい。さらに、ゲームデータの32ビットの巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)を計算して、ゲームデータに埋め込んでおいてもよい。暗号化に用いられるアルゴリズムは、特に限定されないが、共通鍵暗号方式や公開鍵暗号方式などが挙げられる。本実施形態では、暗号化に用いられるアルゴリズムは、特に、Blowfishアルゴリズムが好ましい。これにより、堅牢な暗号化環境を提供し、ゲームデータを高速に暗号化することができる。また、Blowfishアルゴリズムを使用する場合、暗号化前にゲームデータを8の倍数に補正しておくことが好ましい。
【0045】
エンコード部36は、暗号化されたゲームデータをQRコード9にエンコードする。QRコード9は、ISO(ISO/IEC18004)またはJIS(JIS−X−0510)に準拠したQRコード9を使用する。たとえば、QRコードバージョンが1〜40であり、モデルが2であり、誤り訂正能力がレベルLであり、データ連結が非対応であるQRコード9が使用される。
【0046】
再び図1、図3を参照すると、表示部4は、上部本体11の内側面の中央に設けられた第1の表示部41と、下部本体12の内側面の中央に設けられた第2の表示部42とを含む。表示部4は、エンコード部36で得られたQRコード9を表示する。本実施形態では、図1に示すように、QRコード9は、第1の表示部41に表示される。これにより、ユーザーは、第2の表示部42を見ながら入力部2でゲームを操作しつつ、QRコード9を第1の表示部41に表示することができる。しかし、必ずしもこれに限定されず、QRコード9は、第2の表示部42に表示されてもよい。QRコード9の表示領域として、第1の表示部41の表示領域における240×240ドットの中央の表示領域が使用される。この表示領域は、ゲームデータの大きさによらず固定されている。しかし、QRコードの表示領域は、必ずしもこれに限定されない。
【0047】
カメラ部5は、上部本体11の外側面に設けられている。カメラ部5は、他のゲーム装置の表示部の第1の表示部に表示されたQRコードを撮影する。カメラ部5の数は、特に限定されず、2つ以上であってもよい。カメラ部5の読み取り解像度は、たとえば、640×480である。また、カメラ部5は、第1の表示部41の表示領域における480×480ドットの中央の表示領域をQRコード9の認識領域として使用する。
【0048】
デコーダー6は、カメラ部5が撮影したQRコードにエンコードされたゲームデータをデコードする。図5は、本発明の実施形態に係るゲーム装置のデコーダーの構成を示すブロック図である。図5を参照すると、デコーダー6は、QRコード取得部61と、デコード部62と、復号化部63と、解凍部64と、補完部65とを備える。
QRコード取得部61は、カメラ部5が撮影したQRコードを取得する。
【0049】
デコード部62は、QRコード取得部61により取得されたQRコードにエンコードされたゲームデータをデコードする。本実施形態では、他のゲーム装置のエンコード部でエンコードされたマップデータやゴーストデータ905をデコードする。
【0050】
復号化部63は、他のゲーム装置の暗号化部で暗号化され、デコード部62でデコードされたゲームデータを復号化する。ゲームデータの復号化に用いられるアルゴリズムは、ゲームデータ暗号化に用いられるアルゴリズムと同様のアルゴリズムが用いられる。Blowfishアルゴリズムが暗号化に用いられる場合、デコードされたゲームデータにおける8の倍数でないゲームデータは、エラーとして扱われる。復号化部63は、暗号鍵を用いてデコードされたゲームデータを復号化する。復号化部63は、復号化後、ゲームデータの32ビットのCRCを取得して、ゲームデータの整合性をチェックしてもよい。
【0051】
解凍部64は、他のゲーム装置の圧縮部で圧縮され、復号化部63で復号化されたゲームデータを解凍する。ゲームデータ解凍に用いられるアルゴリズムは、前述したゲームデータ圧縮に用いられるアルゴリズムと同様のアルゴリズムが用いられる。なお、復号化されたゲームデータが圧縮されていなかった場合には、解凍部64は、復号化されたゲームデータを解凍する必要はない。
【0052】
補完部65は、他のゲーム装置の削減部で容量が削減されたゲームデータの容量を補完する。たとえば、該削減部がマップデータ(3次元静止画像データ)を構成する複数のスライス画像の数を削減した場合、削減されたスライス画像を複数のスライス画像に戻すように、ゲームデータの容量を補完する。たとえば、1つのスライス画像おきに削減したスライス画像を複数のスライス画像(ゲームデータ)に戻すように、ゲームデータの容量を補完する。また、該削減部がゴーストデータのフレームレートを小さくした場合には、フレームレートを元に戻すように、ゲームデータの容量を補完する。たとえば、15フレームレートを30フレームレートに戻すように、ゲームデータの容量を補完する。また、該削減部が、キャラクターが回転するデータ、キャラクターのZ軸方向への動きデータを削除した場合には、これらを元に戻すようにして、ゲームデータの容量を補完してもよい。
【0053】
再び図3を参照すると、格納部7は、入力部2が入力した情報に対応するゲームデータを格納する。本実施形態では、マップデータ90、ゴーストデータ905を格納する。また格納部7は、QRコード9の最大格納容量、削減部33によって容量が削減されたゲームデータ、削減部33によって削減されたスライス画像、キャラクター901のZ軸方向への動きデータ、キャラクター901の回転するデータなどを格納する。さらに格納部7は、エンコード部36でエンコードされたQRコード9を格納する。
【0054】
制御部8は、エンコーダー3、表示部4、カメラ部5、デコーダー6、格納部7を制御する。制御部8は、CPU(central processing unit)、マイクロプロセッサ(micro processor)、GPU(graphic processing unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Pead Only Memory)などを含む。
【0055】
以上、本発明のゲーム装置を説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、本発明のゲーム装置に任意の構成が付加されていてもよい。また、本発明のゲーム装置は、ゲームデータを2次元コードにエンコードできる限り、デコーダーやカメラ部を必ずしも備えていなくてもよい。同様に、本発明のゲーム装置のエンコーダーは、試算部や圧縮部、暗号化部も必ずしも備えていなくてもよい。
【0056】
上記実施形態では携帯型ゲーム装置について説明したが、本発明のゲーム装置はこれに限定されず、たとえば、図9に示されるような固定型ゲーム装置20であってもよく、図10に示されるような据置型ゲーム装置と表示部とを含む家庭用ゲーム装置40であってもよい。また、携帯型ゲーム装置は、図示のものに限定されず、スマートフォンのような携帯電話機、タッチパネル式の表示/入力部を有するコンピューター(いわゆるタブレットPC)などであってもよい。
【0057】
次に、ゲームデータをQRコードにエンコードする順序を説明する。
図6は、本発明の実施形態に係るゲーム装置でゲームデータをQRコードにエンコードする順序を示すフローチャートである。以下、図6を用いて、ゲームデータをQRコードにエンコードする方法(本発明による2次元コードエンコードプログラム)を説明する。
【0058】
まず、ゲームデータ取得部31は、入力部2が入力した情報に対応するゲームデータ、例えば、図2に示すようなマップデータ90を取得する(S301)。
【0059】
次に、試算部32は、ゲームデータ取得部31により取得されたゲームデータの容量がQRコード9にエンコードできる最大格納容量を超えるか否か試算する(S302)。この時、ゲームデータは、後述する圧縮部34と同様に仮に圧縮され、試算後、解凍される。試算の結果、仮に圧縮されたゲームデータの容量がQRコード9にエンコードできる最大格納容量を超えている場合、削減部33はそのゲームデータの容量を削減する(S303)。すなわち、3次元画像データのスライス画像や、ゴーストデータのフレームレートを削減する。その後、S302ステップが再び実施される。
【0060】
一方、仮に圧縮されたゲームデータの容量がQRコード9にエンコードできる最大格納容量以下である場合、圧縮部34はゲームデータを圧縮する必要があるか否か判断する(S304)。これは、S302で、解凍されたゲームデータの容量が最大格納容量を超えている場合があるからである。判断の結果、ゲームデータを圧縮する必要があると判断した場合、圧縮部34はゲームデータを圧縮する(S305)。一方、ゲームデータを圧縮する必要がないと判断した場合、圧縮部34はゲームデータを圧縮しない(S306)。
【0061】
次に、暗号化部35は、S305で圧縮されたゲームデータおよびS306で圧縮されなかったゲームデータの暗号化を行う(S307)。この時、本実施形態では、ゲームデータを8の倍数に補正する。そして、Blowfishアルゴリズムの暗号鍵を用いてゲームデータを暗号化する。
【0062】
次に、エンコード部36は、暗号化されたゲームデータをQRコード9にエンコードする(S308)。エンコードの結果、ゲームデータの容量がQRコード9にエンコードできる容量を超えている場合、そのゲームデータはQRコード9にエンコードできないので、エンコードは終了となる(S309)。一方、ゲームデータの容量がQRコード9にエンコードできる容量以下である場合、QRコード9の1行のセル数を算出する(S310)。
【0063】
QRコード9の1行のセル数が120以上の場合、表示部4はQRコード9を等倍で表示する(S311)。QRコードの1行のセル数が80〜120の場合、表示部4はQRコード9を2倍で表示する(S312)。QRコードの1行のセル数が80以下の場合、表示部4はQRコード9を3倍で表示する(S313)。
【0064】
次に、QRコードにエンコードされたゲームデータをデコードする順序を説明する。
図7は、本発明の実施形態に係るゲーム装置でQRコードにエンコードされたゲームデータをデコードする順序を示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、図8を参照し、図8の他人のゲーム装置(第2のゲーム装置)10も上述したゲーム装置1と同様の構成を有しているものとする。
【0065】
まず、図8の他人のゲーム装置10のカメラ部50は、ゲーム装置1の表示部4(41)に表示されたQRコード9を撮影する(S601)。他人のゲーム装置10のQRコード取得部61は、撮影されたQRコード9を認識できるか否か判断する(S602)。QRコード取得部61が撮影されたQRコード9を認識できない場合、再度、カメラ部50でゲーム装置1の表示部4に表示されたQRコード9を撮影する(S601)。QRコード取得部61が撮影されたQRコード9を認識できた場合、他人のゲーム装置10のデコード部62はQRコード9にエンコードされたゲームデータをデコードする(S603)。
【0066】
次に、他人のゲーム装置10の復号化部63は、ゲーム装置1の暗号化部35で暗号化されたゲームデータを復号化する(S604)。復号化部63は、Blowfishアルゴリズムの暗号鍵を用いてゲームデータを復号化する。この時、復号化部63は、エラーがあるか否かチェックする(S605)。すなわち、復号化部63は、復号化されたゲームデータが8の倍数であるか否か、および、32ビットのCRCで復号化されたゲームデータが整合しているか(誤りであるか)否かチェックする(S605)。復号化されたゲームデータがエラーである場合は、S601に戻って、S601以降のステップを再度実行する。復号化されたゲームデータがエラーでない場合は、解凍部64はゲームデータの圧縮状態を確認する(S606)。
【0067】
解凍部64は、ゲームデータが圧縮されていると判断した場合、ゲームデータを解凍する(S607)。この時、解凍部64は、エラーがあるか否かチェックする(S608)。解凍されたゲームデータがエラーである場合は、S601に戻って、S601以降のステップを再度実行する。解凍されたゲームデータがエラーでない場合は、補完部65は、解凍部64によって圧縮されていないと判断されたゲームデータ、および、解凍部64によって解凍されたゲームデータについて、ゲーム装置1の削減部33で容量が削減されたゲームデータの容量を元に戻すように、ゲームデータの容量を補完しゲームデータを復元する(S609)。
【0068】
復元されたゲームデータは、他人のゲーム装置10の制御部8でゲームデータとして認識され、格納部7に保存され、ゲーム中で使用される(S610)。
【0069】
<ゲームシステム>
次に、前述したようなゲーム装置1を含む本発明のゲームシステムを説明する。なお、前述したゲーム装置と同様の事項はその説明を省略する。
【0070】
図8は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を模式的に示す例示図である。本発明のゲームシステム100は、第1のゲーム装置1と、第2のゲーム装置10とを備える。
【0071】
第1のゲーム装置1は、前述したゲーム装置1である。第1のゲーム装置1は、第2のゲーム装置10に受け渡したいゲームデータをQRコード9にエンコードできる限り、カメラ部5やデコーダー6は備えていなくてもよい。ただし、第2のゲーム装置10からゲームデータを譲り受ける場合には、カメラ部5やデコーダー6を備えていることが好ましい。
【0072】
第2のゲーム装置10は、前述したゲーム装置1と同様の装置である。第2のゲーム装置10は、第1のゲーム装置1からQRコード9を取り込み、エンコードされたゲームデータをデコードできる限り、エンコーダー3は備えていなくてもよい。ただし、第2のゲーム装置10から第1のゲーム装置1にゲームデータを受け渡す場合には、エンコーダー3を備えていることが好ましい。
【0073】
本実施形態におけるゲームシステム100は、図8に示すように、第1のゲーム装置1の表示部4に示されたQRコード9を第2のゲーム装置10のカメラ部50で撮影し、QRコード9にエンコードされたゲームデータを第2のゲーム装置10のデコーダー6でデコードすることで、第1のゲーム装置1のゲームデータを第2のゲーム装置10に受け渡すことができるシステムである。それによって、第2のゲーム装置10で第1のゲーム装置1のゲームデータを用いてゲームを進めることができるので、娯楽性の極めて高いゲームシステムとなっている。
【0074】
次に、本発明のゲームシステムの別の構成を説明する。以下、図8に示したゲームシステム100との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0075】
図9は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの別の構成を模式的に示す例示図である。なお、図9において、前述したゲーム装置と同様の構成は、同じ符号を付している。図9に示されるゲームシステム200は、第1のゲーム装置20の形態が異なる点以外は、図8に示されるゲームシステム100と同様である。
【0076】
本発明のゲームシステム200は、第1のゲーム装置20と、第2のゲーム装置10とを備える。第1のゲーム装置20は、ゲームセンターなどアミューズメント施設に設置される固定型のゲーム装置である。本発明のゲームシステム200は、前述したゲームシステム100のように、第1のゲーム装置20のゲームデータを第2のゲーム装置10に受け渡すことができるシステムである。
【0077】
さらに、本発明のゲームシステムの他の構成を説明する。以下、前述したゲームシステムとの相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0078】
図10は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの他の構成を模式的に示す例示図である。なお、図10において、前述したゲーム装置と同様の構成は、同じ符号を付している。図10に示されるゲームシステム400は、第1のゲーム装置40の形態が異なる点以外は、図8に示されるゲームシステム100と同様である。
【0079】
本発明のゲームシステム400は、第1のゲーム装置40と、第2のゲーム装置10とを備える。第1のゲーム装置40は、家庭内に設置される据置型のゲーム装置である。第1のゲーム装置40は、図10に示すように、本体部401と、該本体部401に接続された入力部(コントローラー)402と、本体部401に接続された表示部(ディスプレイ)404とで構成されている。また、第1のゲーム装置40の本体部401は、図示しないエンコーダー3と、格納部7と、制御部8とを備えている。
【0080】
本発明のゲームシステム400は、前述したゲームシステム100のように、第1のゲーム装置40のゲームデータを第2のゲーム装置10に受け渡すことができるシステムである。
【0081】
以上、本発明のゲームシステムについて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。例えば、本発明のゲームシステムの各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
【符号の説明】
【0082】
1……ゲーム装置(第1のゲーム装置) 11……上部本体 12……下部本体 2……入力部 21……操作ボタン 22……十字キー 3……エンコーダー 31……ゲームデータ取得部 32……試算部 33……削減部 34……圧縮部 35……暗号化部 36……エンコード部 4……表示部 41……第1の表示部 42……第2の表示部 5、50……カメラ部 6……デコーダー 61……QRコード取得部 62……デコード部 63……復号化部 64……解凍部 65……補完部 7……格納部 8……制御部 9……QRコード 10……第2のゲーム装置 20、40……第1のゲーム装置 401……本体部 402……入力部 404……表示部 90……マップ 100、200、400……ゲームシステム 901……キャラクター 902……障害物 903……脱出口 904……エリア 905……ゴーストデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーがゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーに受け渡すために前記バイナリーデータを2次元コードにエンコードするプログラムであって、
前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための入力情報を受信するステップと、
前記入力情報に応じて、前記バイナリーデータを取得するステップと、
前記2次元コードの最大格納サイズを見越して、前記バイナリーデータのサイズを削減するステップと、
前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするステップと、
前記2次元コードを画面に表示するステップと
をコンピューターに実現させることを特徴とする2次元コードエンコードプログラム。
【請求項2】
前記バイナリーデータは、複数のフレームで構成される3次元の静止画像データと、3次元の動画データとを含み、
前記バイナリーデータのサイズを削減するステップは、前記静止画像データを構成する前記複数のフレームの数を減少させるステップと、前記動画データのフレームレートを小さくするステップとのうちの少なくとも一方を含む請求項1に記載の2次元コードエンコードプログラム。
【請求項3】
前記静止画像データはX軸、Y軸およびZ軸からなる空間に形成され、前記動画データは前記空間を動き、
前記バイナリーデータのサイズを削減するステップは、前記静止画像データのZ軸方向のデータを削除するステップと、前記動画データの回転データを削除するステップと、前記動画データの前記Z軸方向のデータを削除するステップとのうちの少なくとも一つのステップを含む請求項2に記載の2次元コードエンコードプログラム。
【請求項4】
前記バイナリーデータの前記サイズが前記2次元コードにエンコードできる前記最大格納サイズを超えるか否か試算するステップを含む請求項1ないし3のいずれかに記載の2次元コードエンコードプログラム。
【請求項5】
前記試算ステップは、前記2次元コードの前記最大格納サイズと、前記バイナリーデータの前記サイズとを前記画面に連続的に表示する請求項4に記載の2次元コードエンコードプログラム。
【請求項6】
前記サイズが削減されたバイナリーデータを暗号化するステップをさらに含む請求項1ないし5のいずれかに記載の2次元コードエンコードプログラム。
【請求項7】
ユーザーがゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーに受け渡すために前記バイナリーデータを2次元コードにエンコードするゲーム装置であって、
前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための情報を入力する入力部と、
前記情報に対応する前記バイナリーデータを取得し、前記2次元コードの最大格納サイズを見越して前記バイナリーデータのサイズを削減し、前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするエンコーダーと、
前記2次元コードを表示する表示部と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
前記エンコーダーは、
前記情報に対応する前記バイナリーデータを取得するデータ取得部と、
前記2次元コードの前記最大格納サイズを見越して、前記バイナリーデータの前記サイズを削減する削減部と、
前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするエンコード部とを備える請求項7に記載のゲーム装置。
【請求項9】
前記バイナリーデータは、複数のフレームで構成される3次元の静止画像データと、3次元の動画データとを含み、
前記削減部は、前記静止画像データの前記複数のフレームの数を減少させること、および/または前記動画データのフレームレートを小さくすることを行う請求項7または8に記載のゲーム装置。
【請求項10】
前記静止画像データはX軸、Y軸およびZ軸からなる空間に形成され、前記動画データは前記空間を動き、
前記削減部は、前記静止画像データのZ軸方向のデータと、前記動画データの回転データと、前記動画データの前記Z軸方向のデータとのうちの少なくとも一つを削除する請求項9に記載のゲーム装置。
【請求項11】
前記エンコーダーは、さらに前記バイナリーデータの前記サイズが前記2次元コードの前記最大格納サイズを超えるか否かを試算する試算部を備え、
前記試算部は、前記ゲーム中、前記2次元コードの前記最大格納サイズと、前記バイナリーデータの前記サイズとを前記表示部に連続的に表示する請求項7ないし10のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項12】
前記他のユーザーのバイナリーデータがエンコードされた2次元コードを撮影するためのカメラ部と、
前記2次元コードにエンコードされた前記他のユーザーの前記バイナリーデータをデコードするデコード部とをさらに備える請求項7ないし11のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項13】
ユーザーの第1のゲーム装置で実行されるゲームを構成するバイナリーデータを他のユーザーの第2のゲーム装置に受け渡すゲームシステムであって、
前記第1のゲーム装置は、
前記ユーザーから前記他のユーザーに受け渡すための前記バイナリーデータを選択するための情報を入力する入力部と、
前記情報に対応する前記バイナリーデータを取得し、前記2次元コードの最大格納サイズを見越して前記バイナリーデータのサイズを削減し、前記サイズが削減されたバイナリーデータを前記2次元コードにエンコードするエンコーダーと、
前記2次元コードを表示する表示部とを備え、
前記第2のゲーム装置は、
前記第1の装置の前記表示部に表示された前記2次元コードを撮影するためのカメラ部と、
前記撮影された2次元コードを取得し、該2次元コードにエンコードされた前記バイナリーデータをデコードして前記サイズが削減されたバイナリーデータを得、前記サイズが削減されたバイナリーデータを補完して前記バイナリーデータを復元するデコーダーと、
前記復元されたバイナリーデータを表示する表示部とを備え、
前記第1のゲーム装置の前記表示部に表示された前記2次元コードを、前記第2のゲーム装置の前記カメラ部で撮影することで、前記ユーザーの前記第1のゲーム装置から前記他のユーザーの前記第2のゲーム装置に前記バイナリーデータを受け渡すことを特徴とするゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−176115(P2012−176115A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40747(P2011−40747)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 日本経済新聞社、平成23年2月17日付日本経済産業新聞、第5面
【出願人】(500362763)株式会社AQインタラクティブ (5)
【Fターム(参考)】