3次元形状表示装置
【課題】2種類のデータに基づく3次元形状を、比較可能に表示する。
【解決手段】上下動可能にマトリクス状に2次元配置された複数の第1モデリングピン30と、第1モデリングピン30の内部を上下方向に摺動可能に配置された第2モデリングピン35とを、相互に異なる第1のデータD1及び第2のデータD2に基づいて、位置決めすることにより、第1モデリングピン30によって規定される曲面S1と、第2モデリングピン35によって規定される曲面S2とを同時に表示する。これにより、曲面S1と曲面S2との視覚的な比較が容易となる。
【解決手段】上下動可能にマトリクス状に2次元配置された複数の第1モデリングピン30と、第1モデリングピン30の内部を上下方向に摺動可能に配置された第2モデリングピン35とを、相互に異なる第1のデータD1及び第2のデータD2に基づいて、位置決めすることにより、第1モデリングピン30によって規定される曲面S1と、第2モデリングピン35によって規定される曲面S2とを同時に表示する。これにより、曲面S1と曲面S2との視覚的な比較が容易となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元形状表示装置に係り、更に詳しくは所定のデータに基づく3次元形状を表示する3次元形状表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、不動産開発等の分野においては、計測対象となる地表をレーザ光を用いて走査することで、短時間に高精度な3次元座標データを取得することが可能な、例えば3次元レーザレンジスキャナや3次元写真測量装置等(以下、3次元スキャナと略述する)が広く用いられている。これら3次元スキャナで取得したデータは、CAD(Computer Aided Design)による図面化や、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)による視覚化に大きく寄与するため、近年では、不動産開発における計画、施工、管理などの各工程で幅広く活用されている。
【0003】
一方、図面やディスプレイなどを通して見る土地の形状は、実際の土地を見た時のイメージからある程度乖離しているため、現実に不動産開発の計画を決定する際には、視覚的なイメージが開発対象となる土地形状に最も近い立体模型を、例えば紙又は樹脂を用いて製作し、この立体模型に基づく計画の立案を行う。しかしながら、この種の立体模型は、制作に長時間を要するため、膨大な設計費がかかる上に、計画変更に伴う修正が困難であるという不都合がある。また、現状の土地形状と、不動産開発によって完成する土地形状とを比較する場合などには、複数の立体模型を制作する必要があるため、更に設計時間及び設計費が増加するといった不都合もある。
【0004】
なお、土地に関するデータを用いて、3次元形状を表現する装置としては、マトリクス状に配置された複数のロッドの先端部によって、土地の表面形状を表現する装置が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この装置では、異なる土地形状の比較、具体的には、現状の土地形状と完成後の土地形状とを視覚的に比較するには不十分であり、また、両形状を比較しつつロッドを意図的に動かして、土地形状を変更した場合に、その変更に関するデータを取得するにも不十分である。
【0005】
【特許文献1】特開2007−3715号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述の事情の下になされたもので、その目的は、異なる2種類以上のデータに基づく3次元形状を、比較可能に表示する3次元形状表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、所定のデータに基づく3次元形状を表示する3次元形状表示装置であって、上下動可能に2次元配置された複数の第1モデリングピンと;前記第1モデリングピンそれぞれに対応して、上下動可能に配置された複数の第2モデリングピンと;第1のデータ、及び前記第1のデータと異なる第2のデータに基づいて、対応する前記複数の第1モデリングピン及び前記複数の第2モデリングピンをそれぞれ位置決めする位置決め機構と:を備える3次元形状表示装置である。
【0008】
これによれば、3次元形状表示装置は、上下動可能に2次元配置された複数の第1モデリングピンと、各第1モデリングピンに対応して配置された複数の第2モデリングピンを備えている。これにより、第1のデータに基づいて位置決めされた複数の第1モデリングピンによる3次元形状と、第2のデータに基づいて位置決めされた複数の第2モデリングピンによる3次元形状とを比較可能に表示することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。図1は、本実施形態の3次元形状表示装置10のブロック図である。図1に示されるように、3次元形状表示装置10は、3次元形状を表示する形状表示装置20と、形状表示装置20を駆動する油圧ユニット70と、形状表示装置20及び油圧ユニット70の制御を行なう制御装置60を備えている。
【0010】
図2は本実施形態に係る形状表示装置20を上方から見た図であり、図3は、形状表示装置20のZX断面図である。形状表示装置20は、複数の第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35を上下動させることによって、例えば土地の表面形状等の3次元形状を表示する装置である。図2及び図3を総合して見るとわかるように、形状表示装置20は、底板22、フレーム23、支持板24、及び位置決め装置100などを備えている。
【0011】
前記底板22は、Y軸方向を長手方向とする長方形板状の部材であり、その上面がほぼ水平となるように、例えば床面等に載置されている。
【0012】
前記フレーム23は、上方と下方が開放された矩形枠状の部材であり、下端部が前記床面に載置された底板22上面の外縁部に固定されている。
【0013】
前記支持板24は、一例として196個の丸孔が、14行14列のマトリクス状に形成された長方形板状の部材であり、その外縁がフレーム23の内壁面に固定されることで、ほぼ水平に支持されている。そして、支持板24に形成された各丸孔には、第1モデリングピン30と第2モデリングピン35とが、所定のストロークで上下動可能に配置されている。ここで、14行14列のマトリクスは、X軸方向を行方向、Y軸方向を列方向とし、第1モデリングピン30については、m行目のn列目にあるモデリングピンを適宜第1モデリングピン30m、nと表すものとする。また、同様に、第2モデリングピン35については、m行目のn列目にあるモデリングピンを適宜第2モデリングピン35m、nと表すものとする。
【0014】
図4(A)は、図3における第1モデリングピン30と第2モデリングピン35を拡大して示す図であり、図4(B)は、第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のZY断面図である。
【0015】
図4(A)及び図4(B)を総合して見るとわかるように、第1モデリングピン30は、内部に配置される第2モデリングピン35を外部から視認することができるような、例えば透明のプラスチックやガラスなどを素材とする円筒状の部材である。この第1モデリングピン30は、上端部が球形状に整形され、+Y側及び−Y側には、Z軸方向を長手方向とする1組のスリット30aが形成されている。そして、支持板24の丸孔に上方から挿入され、支持板24の下面に固定された1組の把持機構40によって把持されている。
【0016】
図5(A)は、図4(A)における把持機構40を拡大して示す図であり、図5(B)は把持機構40を上方から見た図である。図5(A)及び図5(B)を総合して見るとわかるように、前記把持機構40は、1対の支持部材41、該支持部材41によって支持される歯車状のローラ43、及び支持部材41をX軸方向へ移動するピエゾ素子42などを有している。
【0017】
前記ピエゾ素子42は、印加される電圧に応じてX軸方向に沿って伸縮するようになっており、支持板24の下面から下方に延設された突出部24aの+X側に固定されている。そして、前記ローラ43は、ピエゾ素子42の+X側の面に、長手方向をX軸方向として固定された1対の支持部材41によって、Y軸に平行な軸41aを中心に回動可能に支持されている。また、ピエゾ素子42の+X側には、一端がピエゾ素子42の内部に埋め込まれ、他端がローラ43の隣接する歯と歯の間に位置するように配置されたフィルム44が設けられている。
【0018】
上述のように構成された把持機構40では、ピエゾ素子42へ適当な電圧を印加して伸長させることで、ローラ43を、第1モデリングピン30へ所望の圧力で圧接することができる。したがって、図4(A)に示されるように、第1モデリングピン30の+X側及び−X側に配置された把持機構40のピエゾ素子42に適当な電圧を印加することで、第1モデリングピン30を所望の把持力で把持することができ、電圧の印加を停止することで、第1モデリングピン30を開放することができるようになっている。
【0019】
なお、第1モデリングピン30は、開放されているときにはその自重によって下降し、また後述する位置決め装置100によって上昇することができる。そして、第1モデリングピン30の位置は、上下動する第1モデリングピン30によって回転するローラ43により、フィルム44が周期的に湾曲と復帰を繰り返すことで、ピエゾ素子42から出力される電気信号に基づいて計測される。
【0020】
第2モデリングピン35は、図4(A)及び図4(B)を総合して見るとわかるように、上端部が球形状に整形された円柱状の部材である。この第2モデリングピン35は、第1モデリングピン30の内部を上下方向に摺動可能に配置され、第1モデリングピン30に形成されたスリット30aを介して、上述した1組の把持機構40によって第1モデリングピン30と同様に把持されている。
【0021】
図6は、上述した第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のXY断面図である。この図6に示されるように、第1モデリングピン30と、第2モデリングピン35とは、それぞれを独立した状態で、1組の把持機構40によって把持されている。このため、例えば、第1モデリングピン30の+X側及び−X側の把持機構40で第1モデリングピン30を把持して、第2モデリングピン35の+Y側及び−Y側の把持機構40を開放することで、第2モデリングピン35のみが外部からの力で昇降可能となり、また、第1モデリングピン30の+X側及び−X側の把持機構40を開放し、第2モデリングピン35の+Y側及び−Y側の把持機構40で第2モデリングピン35を把持することで、第1モデリングピン30のみが外部からの力で昇降可能となる。
【0022】
図7は前記位置決め装置100の斜視図である。図7に示されるように、位置決め装置100は、ベース101、1組のリニアガイド110A,110B、シリンダユニット150、移動機構120などを備えている。
【0023】
前記ベース101は、長手方向をY軸方向とする板状の部材であり、底板22の上面に固定されている。
【0024】
前記1組のリニアガイド110A,110Bは、それぞれベース101上面の−X側及び+X側の外縁部に、Y軸方向を長手方向として延設され、それぞれの両端部は、支持部材111によって支持されている。
【0025】
前記シリンダユニット150は、長手方向をX軸方向とする直方体状の部材であり、+X側端部及び−X側端部が、リニアガイド110A,110BそれぞれによってY軸方向に摺動可能に支持されている。
【0026】
図8は、シリンダユニット150のZX断面図である。この図8と図7を総合して見るとわかるように、シリンダユニット150は、X軸方向に沿って2列に配列された28本のシリンダ160と、+Y側の列のシリンダ160によって上下に駆動される14本の第1リフターピン161、及び−Y側の列のシリンダ160によって上下に駆動される14本の第2リフターピン162を備えている。
【0027】
前記シリンダ160としては、例えば油圧によって第1リフターピン161、第2リフターピン162を上下方向に移動させることが可能な複動シリンダが用いられ、それぞれのシリンダ160は、シリンダユニット150の+X側の外壁面に設けられたコネクタ部150aを介して外部機器(油圧ユニット70)と接続されている。
【0028】
前記第1リフターピン161は、長手方向をZ軸方向とする円筒状の部材であり、その外径及び内径が、第1モデリングピン30の外径及び内径と等しくなっている。また、前記第2リフターピン162は、長手方向をZ軸方向とする円柱状の部材であり、その外径が第1モデリングピン30の内径よりも小さくなっている。
【0029】
図7に戻り、前記移動機構120は、1組の回転シャフト123A,123B、回転シャフト123Aを回動するモータ124、シリンダユニット150をY軸方向に牽引する2本のベルト125を備えている。
【0030】
前記1組の回転シャフト123A,123Bは、それぞれベース101上面の+Y側及び−Y側の外縁部にX軸方向を長手方向として配置され、それぞれの両端は支持部材122によってX軸に平行な軸回りに回動可能に支持されている。そして、回転シャフト123Aについては、+X側の支持部材122に固定された前記モータ124によって、回動されるようになっている。
【0031】
前記ベルト125それぞれは、回転シャフト123A,123Bに巻回された状態で、両端がそれぞれシリンダユニット150の+Y側及び−Y側の側壁部に固定されている。
【0032】
上述のように構成された移動機構120は、モータ124によって回転シャフト123Aが回動し、ベルト125A,125Bでシリンダユニット150を牽引することにより、シリンダユニット150を、リニアガイド110A,110Bに沿って、+Y方向又は−Y方向へ移動させることが可能となっている。
【0033】
前記油圧ユニット70は、例えば、油圧ポンプ、各シリンダ160に対応した電磁弁などを備え、図7に示されるように、一端がシリンダユニット150のコネクタ部150aに接続されたフレキシブル配管束152の他端に接続部材153を介して接続されている。これにより、油圧ユニット70は、各シリンダ160に油圧を作用させて、14本の第1リフターピン161及び14本の第2リフターピン162をそれぞれ個別に駆動することが可能となっている。
【0034】
前記制御装置60は、オペレータが3次元データ等を入力するための入力部60bと、形状表示装置20の各ステータス及び油圧ユニット70の運転状況等を表示するモニタ60cと、CPU等の演算装置及び3次元データなどを格納するメモリ等を備え、形状表示装置20及び油圧ユニット70を統括的に制御する処理装置60aとを備えている。
【0035】
次に、上述のように構成された3次元形状表示装置10の動作について説明する。前提として、制御装置60の処理装置60aには、入力部60bを介して、マトリクス状に配置された第1モデリングピン30に対応する第1のデータD1m、n(m=1、2…14、n=1、2…14)と、第2モデリングピン35に対応する第2のデータD1m、n(m=1、2…14、n=1、2…14)とが格納されているものとし、全ての第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35は、把持機構40から開放され、図3に示されるように、上下方向のストロークの最下限に位置しているものとする。また、3次元形状表示装置10の動作は、処理装置60aによって、形状表示装置20に設けられた位置決め装置100及び把持機構40のピエゾ素子42と、油圧ユニット70とが駆動されることにより行われるものとする。
【0036】
処理装置60aは、ユーザによって入力部60bを介して開始指令等が入力されると、まず、移動機構120を駆動して、1行目に配列された第1モデリングピン301、1〜301、14の直下に、各第1リフターピン161が位置するように、シリンダユニット150を移動させる。
【0037】
次に、処理装置60aは、第1モデリングピン301、1〜301、14に対応する把持機構40に設けられたピエゾ素子42から発信される信号をモニタしつつ、油圧ユニット70を駆動して、図9に示されるように、各第1リフターピン161を、第1のデータD11、1〜D11、14に基づいて上昇させる。これにより、第1モデリングピン301、1〜301、14は、第1のデータD11、1〜D11、14に基づく位置に位置決めされる。
【0038】
次に、処理装置60aは、第1モデリングピン301、1〜301、14に対応する把持機構40のピエゾ素子42に電圧を印加して、位置決めされた第1モデリングピン301、1〜301、14それぞれを把持する。これにより、1行目の第1モデリングピン30の位置が固定される。
【0039】
次に、処理装置60aは、1行目に配列された第2モデリングピン351、1〜351、14の直下に、各第2リフターピン162が位置するように、シリンダユニット150を移動し、図10に示されるように、各第2リフターピン162を、第2のデータD21、1〜D21、14に基づいて上昇させる。これにより、第2モデリングピン351、1〜351、14は、第2のデータD21、1〜D21、14に基づく位置に位置決めされる。そして、第2モデリングピン351、1〜351、14に対応する把持機構40のピエゾ素子42に電圧を印加して、位置決めされた第2モデリングピン351、1〜351、14それぞれを把持する。これにより、1行目の第2モデリングピン35の位置が固定される。
【0040】
上述した動作を、第1のデータD1、及び第2のデータD2に基づいて、2行目以降の行に配列された第1モデリングピン302、1〜3014、14及び第2モデリングピン352、1〜3514、14に対して行うことで、図10に示されるように、第1モデリングピン30によって規定される曲面S1と、第2モデリングピン35によって規定される曲面S2とが表示される。
【0041】
以上説明したように、本実施形態に係る3次元形状表示装置10は、上下動可能な状態でマトリクス状に2次元配置された複数の第1モデリングピン30と、第1モデリングピン30の内部を、上下方向に摺動可能に配置された第2モデリングピン35とを備えている。そして、第1モデリングピン30に対応する第1のデータD1に基づいて、位置決め装置100により各第1モデリングピン30が位置決めされ、第2モデリングピン35に対応する第2のデータD2に基づいて、位置決め装置100により各第2モデリングピン35が位置決めされることで、第1モデリングピン30によって規定される曲面S1と、第2モデリングピン35によって規定される曲面S2とが同時に表示される。したがって、それぞれの曲面S1,S2相互間の差異を容易に比較することが可能となる。
【0042】
具体的には、第2のデータD2として3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを用い、第1のデータD1として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを変更してなる設計データを用いることで、第2モデリングピン35によって開発対象となる土地形状を表示し、第1モデリングピン30で計画する土地形状を表示することができるので、現況と計画との差分を視覚的にとらえることが可能となる。また、データD1,D2の内容を変更することで、容易に異なる形状を表示することができるため、例えば、データに基づく立体模型等をそれぞれ制作する場合に比べて、容易かつ短時間に形状の差分を表示することが可能となる。
【0043】
なお、本実施形態では、第1モデリングピン30は透明なプラスチック材料を素材としているため、図10に示されるように、第2モデリングピン35が、第1モデリングピン30の内部に位置決めされている部分がある場合にも、第2モデリングピン35を良好に視認することができるようになっている。
【0044】
また、第1モデリングピン30と合わせて、第2モデリングピン35の素材についても同様に透明材料を用い、例えば図11に示されるように、支持板24の上面やフレーム23の上端に、例えば支持柱171に沿って上下に移動させることが可能なレーザ装置170を設けることで、レーザ装置170から水平方向に射出されるレーザ光LBによって、各モデリングピン30,35の内部に等高線、計画変更線、指示線等を明示することができる。
【0045】
なお、レーザ装置170は、支持柱171に複数設けてもよく、また、支持板24等の複数の箇所に設けてもよい。また、レーザ装置170ごとに異なる色のレーザ光を照射することで、より等高線等の視認性を向上することが可能となる。
【0046】
また、上記のレーザ装置170を用いるのではなくて、モデリングピン30,35それぞれの上端部に、発光ダイオード等の発光材料を組み付けて、同様に等高線、計画変更線、指示線計画等を明示するようにしてもよい。
【0047】
また、上述したように、把持機構40による、第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35の把持力は、ピエゾ素子42に印加する電圧によって所望の大きさに微調整することが可能となっている。したがって、把持機構40による第1モデリングピン30の把持力を、第1モデリングピン30の自重に耐え得る最低の大きさに設定することで、第1モデリングピン30を、マニュアルで移動することが可能となる。そして、このマニュアルによる第1モデリングピン30の移動量を、ピエゾ素子42からの信号によって計測することで、リアルタイムで設計データに移動量を反映し、モニタ60cに表示させることが可能となる。
【0048】
なお、必ずしも第2のデータD2として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを用い、第1のデータD1として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを変更してなる設計データを用いる必要はなく、第1のデータD1として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを用い、第2のデータD2として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを変更してなる設計データを用いてもよい。しかしながら、モデリングピン30,35については、第1モデリングピン30のほうが、マニュアルで動かすことが容易であるため、開発対象となる土地の現況を第2モデリングピン35によって表示し、この表示された形状に基づいて、設計データからなる形状の変更を行うのが望ましい。
【0049】
また、本実施形態では、第1モデリングピン30に対応する196(=14×14)のデータD11、1〜D114、14及び、第2モデリングピン35に対応する196(=14×14)のデータD21、1〜D214、14を用いたが、例えば、28行28列に対応する784のデータを用いる場合には、予め処理装置60a等で、隣接する例えば4つのデータを用いた196の平均値を算出し、これらの値をデータD11、1〜D114、14又はデータD21、1〜D214、14として、モデリングピン30,35を移動させればよい。
【0050】
また、本実施形態では、14行14列のマトリクス状に配置された第1モデリングピン30と第2モデリングピン35とを備える形状表示装置20を用いた説明を行ったが、これは説明の便宜のためであり、3次元形状表示装置10は、例えば100行100列程度に対応する数、又はそれ以上の数のモデリングピン30,35を備える形状表示装置20を備えていてもよいのは勿論である。
【0051】
また、本実施形態では、ピエゾ素子42を用いてモデリングピン30,35の移動量を検出したが、これに限らず公知のロータリーエンコーダ又はリニアエンコーダ等を用いて、モデリングピン30,35の移動量を検出してもよい。また、モデリングピン30,35ではなくて、リフターピン161,162の移動量をモニタしつつ、モデリングピン30,35の位置決めを行ってもよい。
【0052】
また、本実施形態では、把持機構40のピエゾ素子42を、把持機構40の把持力の調整手段として用いるとともに、モデリングピン30,35の移動量の計測手段として用いている。これにより、モデリングピン30,35に対する把持力調整機構及び計測機構を別々に設ける場合に比べて、装置の構造が簡単になり、装置の大型化及び高コスト化を回避することが可能となる。
【0053】
また、モデリングピン30,35を把持する把持機構40は、一例であってこれ以外の把持機構を用いてもよい。要は、第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35の位置が対応するデータに基づいて固定されることで、2種類の曲面S1,S2が比較可能に表示されればよい。
【0054】
また、本実施形態では、位置決め装置100は、Y軸方向に移動するシリンダユニット150を備えている。したがって、各モデリングピン30,35それぞれに対して、昇降機構を設ける場合に比べて、装置の構成が簡単になり、結果的に装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
【0055】
また、本実施形態では、第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35を、油圧を用いた位置決め装置100によって上下方向へ移動したが、これに限らず、位置決め装置100は、空気圧又は油以外の液体の圧力を用いて動作させてもよい。また、油圧機構ではなくて、各リフターピン161,162を例えばリニアモータ、超音波モータ、又はピエゾウォーキングドライブ等の駆動装置を用いて昇降させてもよい。ところで、ピエゾウォーキングドライブとは、一例として図11に示されるように、異なる1組のピエゾ素子からなる複数の素子群200の一端を、例えばリフターピン等の対象物に当接させ、1組のピエゾ素子それぞれに異なる電圧を印加することで、リフターピン等を昇降させる機構である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上説明したように、本発明の3次元形状表示装置は、3次元データに基づいて3次元形状を表示するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る3次元形状表示装置10のブロック図である。
【図2】形状表示装置20を上方から見た図である。
【図3】形状表示装置20のZX断面図である。
【図4】図4(A)は、図3における第1モデリングピン30と第2モデリングピン35を拡大して示す図であり、図4(B)は、第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のZY断面図である。
【図5】図5(A)は、図4(A)における把持機構40を拡大して示す図であり、図5(B)は把持機構40を上方から見た図である。
【図6】第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のXY断面図である。
【図7】位置決め装置100の斜視図である。
【図8】シリンダユニット150のZX断面図である。
【図9】位置決め装置100の動作を説明するための図(その1)である。
【図10】位置決め装置100の動作を説明するための図(その2)である。
【図11】形状表示装置20の変形例を示す図である。
【図12】図12(A)及び図12(B)は、ピエゾウォーキングドライブの動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0058】
10…3次元形状表示装置、20…形状表示装置、22…底板、23…フレーム、24…支持板、24a…突出部、30…第1モデリングピン、30a…スリット、35…第2モデリングピン、40…把持機構、41…支持部材、42…ピエゾ素子、43…ローラ、44…フィルム、60…制御装置、60a…処理装置、60b…入力部、60c…モニタ、100…位置決め装置、101…ベース、110A,110B…リニアガイド、111…支持部材、120…移動機構、122…支持部材、123A,123B…回転シャフト、124…モータ、125A,125B…ベルト、150…シリンダユニット、150a…コネクタ部、152…フレキシブル配管束、153…接続部材、160…シリンダ、161…第1リフターピン、162…第2リフターピン、200…素子群。
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元形状表示装置に係り、更に詳しくは所定のデータに基づく3次元形状を表示する3次元形状表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、不動産開発等の分野においては、計測対象となる地表をレーザ光を用いて走査することで、短時間に高精度な3次元座標データを取得することが可能な、例えば3次元レーザレンジスキャナや3次元写真測量装置等(以下、3次元スキャナと略述する)が広く用いられている。これら3次元スキャナで取得したデータは、CAD(Computer Aided Design)による図面化や、地理情報システム(GIS:Geographic Information System)による視覚化に大きく寄与するため、近年では、不動産開発における計画、施工、管理などの各工程で幅広く活用されている。
【0003】
一方、図面やディスプレイなどを通して見る土地の形状は、実際の土地を見た時のイメージからある程度乖離しているため、現実に不動産開発の計画を決定する際には、視覚的なイメージが開発対象となる土地形状に最も近い立体模型を、例えば紙又は樹脂を用いて製作し、この立体模型に基づく計画の立案を行う。しかしながら、この種の立体模型は、制作に長時間を要するため、膨大な設計費がかかる上に、計画変更に伴う修正が困難であるという不都合がある。また、現状の土地形状と、不動産開発によって完成する土地形状とを比較する場合などには、複数の立体模型を制作する必要があるため、更に設計時間及び設計費が増加するといった不都合もある。
【0004】
なお、土地に関するデータを用いて、3次元形状を表現する装置としては、マトリクス状に配置された複数のロッドの先端部によって、土地の表面形状を表現する装置が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この装置では、異なる土地形状の比較、具体的には、現状の土地形状と完成後の土地形状とを視覚的に比較するには不十分であり、また、両形状を比較しつつロッドを意図的に動かして、土地形状を変更した場合に、その変更に関するデータを取得するにも不十分である。
【0005】
【特許文献1】特開2007−3715号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述の事情の下になされたもので、その目的は、異なる2種類以上のデータに基づく3次元形状を、比較可能に表示する3次元形状表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、所定のデータに基づく3次元形状を表示する3次元形状表示装置であって、上下動可能に2次元配置された複数の第1モデリングピンと;前記第1モデリングピンそれぞれに対応して、上下動可能に配置された複数の第2モデリングピンと;第1のデータ、及び前記第1のデータと異なる第2のデータに基づいて、対応する前記複数の第1モデリングピン及び前記複数の第2モデリングピンをそれぞれ位置決めする位置決め機構と:を備える3次元形状表示装置である。
【0008】
これによれば、3次元形状表示装置は、上下動可能に2次元配置された複数の第1モデリングピンと、各第1モデリングピンに対応して配置された複数の第2モデリングピンを備えている。これにより、第1のデータに基づいて位置決めされた複数の第1モデリングピンによる3次元形状と、第2のデータに基づいて位置決めされた複数の第2モデリングピンによる3次元形状とを比較可能に表示することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。図1は、本実施形態の3次元形状表示装置10のブロック図である。図1に示されるように、3次元形状表示装置10は、3次元形状を表示する形状表示装置20と、形状表示装置20を駆動する油圧ユニット70と、形状表示装置20及び油圧ユニット70の制御を行なう制御装置60を備えている。
【0010】
図2は本実施形態に係る形状表示装置20を上方から見た図であり、図3は、形状表示装置20のZX断面図である。形状表示装置20は、複数の第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35を上下動させることによって、例えば土地の表面形状等の3次元形状を表示する装置である。図2及び図3を総合して見るとわかるように、形状表示装置20は、底板22、フレーム23、支持板24、及び位置決め装置100などを備えている。
【0011】
前記底板22は、Y軸方向を長手方向とする長方形板状の部材であり、その上面がほぼ水平となるように、例えば床面等に載置されている。
【0012】
前記フレーム23は、上方と下方が開放された矩形枠状の部材であり、下端部が前記床面に載置された底板22上面の外縁部に固定されている。
【0013】
前記支持板24は、一例として196個の丸孔が、14行14列のマトリクス状に形成された長方形板状の部材であり、その外縁がフレーム23の内壁面に固定されることで、ほぼ水平に支持されている。そして、支持板24に形成された各丸孔には、第1モデリングピン30と第2モデリングピン35とが、所定のストロークで上下動可能に配置されている。ここで、14行14列のマトリクスは、X軸方向を行方向、Y軸方向を列方向とし、第1モデリングピン30については、m行目のn列目にあるモデリングピンを適宜第1モデリングピン30m、nと表すものとする。また、同様に、第2モデリングピン35については、m行目のn列目にあるモデリングピンを適宜第2モデリングピン35m、nと表すものとする。
【0014】
図4(A)は、図3における第1モデリングピン30と第2モデリングピン35を拡大して示す図であり、図4(B)は、第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のZY断面図である。
【0015】
図4(A)及び図4(B)を総合して見るとわかるように、第1モデリングピン30は、内部に配置される第2モデリングピン35を外部から視認することができるような、例えば透明のプラスチックやガラスなどを素材とする円筒状の部材である。この第1モデリングピン30は、上端部が球形状に整形され、+Y側及び−Y側には、Z軸方向を長手方向とする1組のスリット30aが形成されている。そして、支持板24の丸孔に上方から挿入され、支持板24の下面に固定された1組の把持機構40によって把持されている。
【0016】
図5(A)は、図4(A)における把持機構40を拡大して示す図であり、図5(B)は把持機構40を上方から見た図である。図5(A)及び図5(B)を総合して見るとわかるように、前記把持機構40は、1対の支持部材41、該支持部材41によって支持される歯車状のローラ43、及び支持部材41をX軸方向へ移動するピエゾ素子42などを有している。
【0017】
前記ピエゾ素子42は、印加される電圧に応じてX軸方向に沿って伸縮するようになっており、支持板24の下面から下方に延設された突出部24aの+X側に固定されている。そして、前記ローラ43は、ピエゾ素子42の+X側の面に、長手方向をX軸方向として固定された1対の支持部材41によって、Y軸に平行な軸41aを中心に回動可能に支持されている。また、ピエゾ素子42の+X側には、一端がピエゾ素子42の内部に埋め込まれ、他端がローラ43の隣接する歯と歯の間に位置するように配置されたフィルム44が設けられている。
【0018】
上述のように構成された把持機構40では、ピエゾ素子42へ適当な電圧を印加して伸長させることで、ローラ43を、第1モデリングピン30へ所望の圧力で圧接することができる。したがって、図4(A)に示されるように、第1モデリングピン30の+X側及び−X側に配置された把持機構40のピエゾ素子42に適当な電圧を印加することで、第1モデリングピン30を所望の把持力で把持することができ、電圧の印加を停止することで、第1モデリングピン30を開放することができるようになっている。
【0019】
なお、第1モデリングピン30は、開放されているときにはその自重によって下降し、また後述する位置決め装置100によって上昇することができる。そして、第1モデリングピン30の位置は、上下動する第1モデリングピン30によって回転するローラ43により、フィルム44が周期的に湾曲と復帰を繰り返すことで、ピエゾ素子42から出力される電気信号に基づいて計測される。
【0020】
第2モデリングピン35は、図4(A)及び図4(B)を総合して見るとわかるように、上端部が球形状に整形された円柱状の部材である。この第2モデリングピン35は、第1モデリングピン30の内部を上下方向に摺動可能に配置され、第1モデリングピン30に形成されたスリット30aを介して、上述した1組の把持機構40によって第1モデリングピン30と同様に把持されている。
【0021】
図6は、上述した第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のXY断面図である。この図6に示されるように、第1モデリングピン30と、第2モデリングピン35とは、それぞれを独立した状態で、1組の把持機構40によって把持されている。このため、例えば、第1モデリングピン30の+X側及び−X側の把持機構40で第1モデリングピン30を把持して、第2モデリングピン35の+Y側及び−Y側の把持機構40を開放することで、第2モデリングピン35のみが外部からの力で昇降可能となり、また、第1モデリングピン30の+X側及び−X側の把持機構40を開放し、第2モデリングピン35の+Y側及び−Y側の把持機構40で第2モデリングピン35を把持することで、第1モデリングピン30のみが外部からの力で昇降可能となる。
【0022】
図7は前記位置決め装置100の斜視図である。図7に示されるように、位置決め装置100は、ベース101、1組のリニアガイド110A,110B、シリンダユニット150、移動機構120などを備えている。
【0023】
前記ベース101は、長手方向をY軸方向とする板状の部材であり、底板22の上面に固定されている。
【0024】
前記1組のリニアガイド110A,110Bは、それぞれベース101上面の−X側及び+X側の外縁部に、Y軸方向を長手方向として延設され、それぞれの両端部は、支持部材111によって支持されている。
【0025】
前記シリンダユニット150は、長手方向をX軸方向とする直方体状の部材であり、+X側端部及び−X側端部が、リニアガイド110A,110BそれぞれによってY軸方向に摺動可能に支持されている。
【0026】
図8は、シリンダユニット150のZX断面図である。この図8と図7を総合して見るとわかるように、シリンダユニット150は、X軸方向に沿って2列に配列された28本のシリンダ160と、+Y側の列のシリンダ160によって上下に駆動される14本の第1リフターピン161、及び−Y側の列のシリンダ160によって上下に駆動される14本の第2リフターピン162を備えている。
【0027】
前記シリンダ160としては、例えば油圧によって第1リフターピン161、第2リフターピン162を上下方向に移動させることが可能な複動シリンダが用いられ、それぞれのシリンダ160は、シリンダユニット150の+X側の外壁面に設けられたコネクタ部150aを介して外部機器(油圧ユニット70)と接続されている。
【0028】
前記第1リフターピン161は、長手方向をZ軸方向とする円筒状の部材であり、その外径及び内径が、第1モデリングピン30の外径及び内径と等しくなっている。また、前記第2リフターピン162は、長手方向をZ軸方向とする円柱状の部材であり、その外径が第1モデリングピン30の内径よりも小さくなっている。
【0029】
図7に戻り、前記移動機構120は、1組の回転シャフト123A,123B、回転シャフト123Aを回動するモータ124、シリンダユニット150をY軸方向に牽引する2本のベルト125を備えている。
【0030】
前記1組の回転シャフト123A,123Bは、それぞれベース101上面の+Y側及び−Y側の外縁部にX軸方向を長手方向として配置され、それぞれの両端は支持部材122によってX軸に平行な軸回りに回動可能に支持されている。そして、回転シャフト123Aについては、+X側の支持部材122に固定された前記モータ124によって、回動されるようになっている。
【0031】
前記ベルト125それぞれは、回転シャフト123A,123Bに巻回された状態で、両端がそれぞれシリンダユニット150の+Y側及び−Y側の側壁部に固定されている。
【0032】
上述のように構成された移動機構120は、モータ124によって回転シャフト123Aが回動し、ベルト125A,125Bでシリンダユニット150を牽引することにより、シリンダユニット150を、リニアガイド110A,110Bに沿って、+Y方向又は−Y方向へ移動させることが可能となっている。
【0033】
前記油圧ユニット70は、例えば、油圧ポンプ、各シリンダ160に対応した電磁弁などを備え、図7に示されるように、一端がシリンダユニット150のコネクタ部150aに接続されたフレキシブル配管束152の他端に接続部材153を介して接続されている。これにより、油圧ユニット70は、各シリンダ160に油圧を作用させて、14本の第1リフターピン161及び14本の第2リフターピン162をそれぞれ個別に駆動することが可能となっている。
【0034】
前記制御装置60は、オペレータが3次元データ等を入力するための入力部60bと、形状表示装置20の各ステータス及び油圧ユニット70の運転状況等を表示するモニタ60cと、CPU等の演算装置及び3次元データなどを格納するメモリ等を備え、形状表示装置20及び油圧ユニット70を統括的に制御する処理装置60aとを備えている。
【0035】
次に、上述のように構成された3次元形状表示装置10の動作について説明する。前提として、制御装置60の処理装置60aには、入力部60bを介して、マトリクス状に配置された第1モデリングピン30に対応する第1のデータD1m、n(m=1、2…14、n=1、2…14)と、第2モデリングピン35に対応する第2のデータD1m、n(m=1、2…14、n=1、2…14)とが格納されているものとし、全ての第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35は、把持機構40から開放され、図3に示されるように、上下方向のストロークの最下限に位置しているものとする。また、3次元形状表示装置10の動作は、処理装置60aによって、形状表示装置20に設けられた位置決め装置100及び把持機構40のピエゾ素子42と、油圧ユニット70とが駆動されることにより行われるものとする。
【0036】
処理装置60aは、ユーザによって入力部60bを介して開始指令等が入力されると、まず、移動機構120を駆動して、1行目に配列された第1モデリングピン301、1〜301、14の直下に、各第1リフターピン161が位置するように、シリンダユニット150を移動させる。
【0037】
次に、処理装置60aは、第1モデリングピン301、1〜301、14に対応する把持機構40に設けられたピエゾ素子42から発信される信号をモニタしつつ、油圧ユニット70を駆動して、図9に示されるように、各第1リフターピン161を、第1のデータD11、1〜D11、14に基づいて上昇させる。これにより、第1モデリングピン301、1〜301、14は、第1のデータD11、1〜D11、14に基づく位置に位置決めされる。
【0038】
次に、処理装置60aは、第1モデリングピン301、1〜301、14に対応する把持機構40のピエゾ素子42に電圧を印加して、位置決めされた第1モデリングピン301、1〜301、14それぞれを把持する。これにより、1行目の第1モデリングピン30の位置が固定される。
【0039】
次に、処理装置60aは、1行目に配列された第2モデリングピン351、1〜351、14の直下に、各第2リフターピン162が位置するように、シリンダユニット150を移動し、図10に示されるように、各第2リフターピン162を、第2のデータD21、1〜D21、14に基づいて上昇させる。これにより、第2モデリングピン351、1〜351、14は、第2のデータD21、1〜D21、14に基づく位置に位置決めされる。そして、第2モデリングピン351、1〜351、14に対応する把持機構40のピエゾ素子42に電圧を印加して、位置決めされた第2モデリングピン351、1〜351、14それぞれを把持する。これにより、1行目の第2モデリングピン35の位置が固定される。
【0040】
上述した動作を、第1のデータD1、及び第2のデータD2に基づいて、2行目以降の行に配列された第1モデリングピン302、1〜3014、14及び第2モデリングピン352、1〜3514、14に対して行うことで、図10に示されるように、第1モデリングピン30によって規定される曲面S1と、第2モデリングピン35によって規定される曲面S2とが表示される。
【0041】
以上説明したように、本実施形態に係る3次元形状表示装置10は、上下動可能な状態でマトリクス状に2次元配置された複数の第1モデリングピン30と、第1モデリングピン30の内部を、上下方向に摺動可能に配置された第2モデリングピン35とを備えている。そして、第1モデリングピン30に対応する第1のデータD1に基づいて、位置決め装置100により各第1モデリングピン30が位置決めされ、第2モデリングピン35に対応する第2のデータD2に基づいて、位置決め装置100により各第2モデリングピン35が位置決めされることで、第1モデリングピン30によって規定される曲面S1と、第2モデリングピン35によって規定される曲面S2とが同時に表示される。したがって、それぞれの曲面S1,S2相互間の差異を容易に比較することが可能となる。
【0042】
具体的には、第2のデータD2として3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを用い、第1のデータD1として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを変更してなる設計データを用いることで、第2モデリングピン35によって開発対象となる土地形状を表示し、第1モデリングピン30で計画する土地形状を表示することができるので、現況と計画との差分を視覚的にとらえることが可能となる。また、データD1,D2の内容を変更することで、容易に異なる形状を表示することができるため、例えば、データに基づく立体模型等をそれぞれ制作する場合に比べて、容易かつ短時間に形状の差分を表示することが可能となる。
【0043】
なお、本実施形態では、第1モデリングピン30は透明なプラスチック材料を素材としているため、図10に示されるように、第2モデリングピン35が、第1モデリングピン30の内部に位置決めされている部分がある場合にも、第2モデリングピン35を良好に視認することができるようになっている。
【0044】
また、第1モデリングピン30と合わせて、第2モデリングピン35の素材についても同様に透明材料を用い、例えば図11に示されるように、支持板24の上面やフレーム23の上端に、例えば支持柱171に沿って上下に移動させることが可能なレーザ装置170を設けることで、レーザ装置170から水平方向に射出されるレーザ光LBによって、各モデリングピン30,35の内部に等高線、計画変更線、指示線等を明示することができる。
【0045】
なお、レーザ装置170は、支持柱171に複数設けてもよく、また、支持板24等の複数の箇所に設けてもよい。また、レーザ装置170ごとに異なる色のレーザ光を照射することで、より等高線等の視認性を向上することが可能となる。
【0046】
また、上記のレーザ装置170を用いるのではなくて、モデリングピン30,35それぞれの上端部に、発光ダイオード等の発光材料を組み付けて、同様に等高線、計画変更線、指示線計画等を明示するようにしてもよい。
【0047】
また、上述したように、把持機構40による、第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35の把持力は、ピエゾ素子42に印加する電圧によって所望の大きさに微調整することが可能となっている。したがって、把持機構40による第1モデリングピン30の把持力を、第1モデリングピン30の自重に耐え得る最低の大きさに設定することで、第1モデリングピン30を、マニュアルで移動することが可能となる。そして、このマニュアルによる第1モデリングピン30の移動量を、ピエゾ素子42からの信号によって計測することで、リアルタイムで設計データに移動量を反映し、モニタ60cに表示させることが可能となる。
【0048】
なお、必ずしも第2のデータD2として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを用い、第1のデータD1として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを変更してなる設計データを用いる必要はなく、第1のデータD1として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを用い、第2のデータD2として、3次元スキャナ等で取得した開発対象となる土地のデータを変更してなる設計データを用いてもよい。しかしながら、モデリングピン30,35については、第1モデリングピン30のほうが、マニュアルで動かすことが容易であるため、開発対象となる土地の現況を第2モデリングピン35によって表示し、この表示された形状に基づいて、設計データからなる形状の変更を行うのが望ましい。
【0049】
また、本実施形態では、第1モデリングピン30に対応する196(=14×14)のデータD11、1〜D114、14及び、第2モデリングピン35に対応する196(=14×14)のデータD21、1〜D214、14を用いたが、例えば、28行28列に対応する784のデータを用いる場合には、予め処理装置60a等で、隣接する例えば4つのデータを用いた196の平均値を算出し、これらの値をデータD11、1〜D114、14又はデータD21、1〜D214、14として、モデリングピン30,35を移動させればよい。
【0050】
また、本実施形態では、14行14列のマトリクス状に配置された第1モデリングピン30と第2モデリングピン35とを備える形状表示装置20を用いた説明を行ったが、これは説明の便宜のためであり、3次元形状表示装置10は、例えば100行100列程度に対応する数、又はそれ以上の数のモデリングピン30,35を備える形状表示装置20を備えていてもよいのは勿論である。
【0051】
また、本実施形態では、ピエゾ素子42を用いてモデリングピン30,35の移動量を検出したが、これに限らず公知のロータリーエンコーダ又はリニアエンコーダ等を用いて、モデリングピン30,35の移動量を検出してもよい。また、モデリングピン30,35ではなくて、リフターピン161,162の移動量をモニタしつつ、モデリングピン30,35の位置決めを行ってもよい。
【0052】
また、本実施形態では、把持機構40のピエゾ素子42を、把持機構40の把持力の調整手段として用いるとともに、モデリングピン30,35の移動量の計測手段として用いている。これにより、モデリングピン30,35に対する把持力調整機構及び計測機構を別々に設ける場合に比べて、装置の構造が簡単になり、装置の大型化及び高コスト化を回避することが可能となる。
【0053】
また、モデリングピン30,35を把持する把持機構40は、一例であってこれ以外の把持機構を用いてもよい。要は、第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35の位置が対応するデータに基づいて固定されることで、2種類の曲面S1,S2が比較可能に表示されればよい。
【0054】
また、本実施形態では、位置決め装置100は、Y軸方向に移動するシリンダユニット150を備えている。したがって、各モデリングピン30,35それぞれに対して、昇降機構を設ける場合に比べて、装置の構成が簡単になり、結果的に装置の小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
【0055】
また、本実施形態では、第1モデリングピン30及び第2モデリングピン35を、油圧を用いた位置決め装置100によって上下方向へ移動したが、これに限らず、位置決め装置100は、空気圧又は油以外の液体の圧力を用いて動作させてもよい。また、油圧機構ではなくて、各リフターピン161,162を例えばリニアモータ、超音波モータ、又はピエゾウォーキングドライブ等の駆動装置を用いて昇降させてもよい。ところで、ピエゾウォーキングドライブとは、一例として図11に示されるように、異なる1組のピエゾ素子からなる複数の素子群200の一端を、例えばリフターピン等の対象物に当接させ、1組のピエゾ素子それぞれに異なる電圧を印加することで、リフターピン等を昇降させる機構である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
以上説明したように、本発明の3次元形状表示装置は、3次元データに基づいて3次元形状を表示するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態に係る3次元形状表示装置10のブロック図である。
【図2】形状表示装置20を上方から見た図である。
【図3】形状表示装置20のZX断面図である。
【図4】図4(A)は、図3における第1モデリングピン30と第2モデリングピン35を拡大して示す図であり、図4(B)は、第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のZY断面図である。
【図5】図5(A)は、図4(A)における把持機構40を拡大して示す図であり、図5(B)は把持機構40を上方から見た図である。
【図6】第1モデリングピン30と第2モデリングピン35のXY断面図である。
【図7】位置決め装置100の斜視図である。
【図8】シリンダユニット150のZX断面図である。
【図9】位置決め装置100の動作を説明するための図(その1)である。
【図10】位置決め装置100の動作を説明するための図(その2)である。
【図11】形状表示装置20の変形例を示す図である。
【図12】図12(A)及び図12(B)は、ピエゾウォーキングドライブの動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0058】
10…3次元形状表示装置、20…形状表示装置、22…底板、23…フレーム、24…支持板、24a…突出部、30…第1モデリングピン、30a…スリット、35…第2モデリングピン、40…把持機構、41…支持部材、42…ピエゾ素子、43…ローラ、44…フィルム、60…制御装置、60a…処理装置、60b…入力部、60c…モニタ、100…位置決め装置、101…ベース、110A,110B…リニアガイド、111…支持部材、120…移動機構、122…支持部材、123A,123B…回転シャフト、124…モータ、125A,125B…ベルト、150…シリンダユニット、150a…コネクタ部、152…フレキシブル配管束、153…接続部材、160…シリンダ、161…第1リフターピン、162…第2リフターピン、200…素子群。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のデータに基づく3次元形状を表示する3次元形状表示装置であって、
上下動可能に2次元配置された複数の第1モデリングピンと;
前記第1モデリングピンそれぞれに対応して、上下動可能に配置された複数の第2モデリングピンと;
第1のデータ、及び前記第1のデータと異なる第2のデータに基づいて、対応する前記複数の第1モデリングピン及び前記複数の第2モデリングピンをそれぞれ位置決めする位置決め機構と:を備える3次元形状表示装置。
【請求項2】
前記第2モデリングピンそれぞれは、対応する前記第1モデリングピンに対して摺動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の3次元形状表示装置。
【請求項3】
前記第1モデリングピンは筒状の部材であり、前記第2モデリングピンは、それぞれ前記第1モデリングピンに挿入された状態で配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の3次元形状表示装置。
【請求項4】
位置決めされた前記第1モデリングピン及び前記第2モデリングピンそれぞれを摺動可能に把持する把持機構を更に備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項5】
前記第1モデリングピンに当接するローラと、前記第1モデリングピンの移動にともなう前記ローラの回転により信号を発生する圧電材料と、前記圧電材料からの信号に基づいて前記第1モデリングピンの変位を計測する処理装置とを含む第1計測装置を更に備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項6】
前記第2モデリングピンに当接するローラと、前記第2モデリングピンの移動にともなう前記ローラの回転により信号を発生する圧電材料と、前記圧電材料からの信号に基づいて前記第2モデリングピンの変位を計測する処理装置とを含む第2計測装置を更に備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項7】
前記第1モデリングピンは透明材料からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項8】
前記第1モデリングピンは、一側と他側に上下方向のスリット部を有し、前記把持機構は前記スリット部を介して前記第2モデリングピンを把持することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項9】
前記第2計測装置は、前記スリット部を介して前記第2モデリングピンに前記ローラを当接することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項10】
前記第1、第2モデリングピンの移動方向へ昇降可能に配置され、前記移動方向と直交する方向へレーザ光を射出して、前記第1、第2モデリングピンを照明するレーザ照射装置を更に備える請求項1〜9のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項11】
前記第1計測装置及び第2計測装置の計測結果を表示する表示装置を更に備える請求項6〜10のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項12】
前記第1モデリングピン及び前記第2モデリングピンはそれぞれマトリクス状に配置され、
前記位置決め機構は、列方向に配列された前記第1モデリングピンをそれぞれ上下動する複数の第1リフターピン、及び前記第2モデリングピンをそれぞれ上下動する複数の第2リフターピンを備える昇降機構と、該昇降機構を行方向へ移動する移動機構とを備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項13】
前記昇降機構は、油圧、水圧、空気圧、又はピエゾ材料の応力を用いた機構であることを特徴とする請求項12に記載の3次元形状表示装置。
【請求項1】
所定のデータに基づく3次元形状を表示する3次元形状表示装置であって、
上下動可能に2次元配置された複数の第1モデリングピンと;
前記第1モデリングピンそれぞれに対応して、上下動可能に配置された複数の第2モデリングピンと;
第1のデータ、及び前記第1のデータと異なる第2のデータに基づいて、対応する前記複数の第1モデリングピン及び前記複数の第2モデリングピンをそれぞれ位置決めする位置決め機構と:を備える3次元形状表示装置。
【請求項2】
前記第2モデリングピンそれぞれは、対応する前記第1モデリングピンに対して摺動可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の3次元形状表示装置。
【請求項3】
前記第1モデリングピンは筒状の部材であり、前記第2モデリングピンは、それぞれ前記第1モデリングピンに挿入された状態で配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の3次元形状表示装置。
【請求項4】
位置決めされた前記第1モデリングピン及び前記第2モデリングピンそれぞれを摺動可能に把持する把持機構を更に備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項5】
前記第1モデリングピンに当接するローラと、前記第1モデリングピンの移動にともなう前記ローラの回転により信号を発生する圧電材料と、前記圧電材料からの信号に基づいて前記第1モデリングピンの変位を計測する処理装置とを含む第1計測装置を更に備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項6】
前記第2モデリングピンに当接するローラと、前記第2モデリングピンの移動にともなう前記ローラの回転により信号を発生する圧電材料と、前記圧電材料からの信号に基づいて前記第2モデリングピンの変位を計測する処理装置とを含む第2計測装置を更に備える請求項1〜5のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項7】
前記第1モデリングピンは透明材料からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項8】
前記第1モデリングピンは、一側と他側に上下方向のスリット部を有し、前記把持機構は前記スリット部を介して前記第2モデリングピンを把持することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項9】
前記第2計測装置は、前記スリット部を介して前記第2モデリングピンに前記ローラを当接することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項10】
前記第1、第2モデリングピンの移動方向へ昇降可能に配置され、前記移動方向と直交する方向へレーザ光を射出して、前記第1、第2モデリングピンを照明するレーザ照射装置を更に備える請求項1〜9のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項11】
前記第1計測装置及び第2計測装置の計測結果を表示する表示装置を更に備える請求項6〜10のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項12】
前記第1モデリングピン及び前記第2モデリングピンはそれぞれマトリクス状に配置され、
前記位置決め機構は、列方向に配列された前記第1モデリングピンをそれぞれ上下動する複数の第1リフターピン、及び前記第2モデリングピンをそれぞれ上下動する複数の第2リフターピンを備える昇降機構と、該昇降機構を行方向へ移動する移動機構とを備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の3次元形状表示装置。
【請求項13】
前記昇降機構は、油圧、水圧、空気圧、又はピエゾ材料の応力を用いた機構であることを特徴とする請求項12に記載の3次元形状表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−262124(P2008−262124A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−106390(P2007−106390)
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(507122560)株式会社Nissin Distribution (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月13日(2007.4.13)
【出願人】(507122560)株式会社Nissin Distribution (2)
【Fターム(参考)】
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