説明

4−[4−メチル−5−(C1−10アルキルチオ/C5−10アリール−C1−6アルキルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピリジンの新規製造方法

本発明は、式I(式中、Rは、C1-6アルキル又はC5-10アリール−C1-6アルキルである)の化合物の製造方法で、a)イソニコチノヒドラジド及びイソチオシアン酸メチルを反応させ、それによって、2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドを得;b)該2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドにアルカリ性条件下で環形成反応を行ない、それによって4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンを得;そしてc)該4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンをR−X(式中、Rは式I中と同じ意味を有し、そしてXはCl、Br及びIの群から選ばれる)とアルカリ性条件下で反応させ、それによって式Iの化合物を得る;工程を含む方法であって、中間体を単離することなしに工程a)、b)及びc)を水性環境で行なう、上記方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4−[4−メチル−5−(C1-10アルキルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピリジン及び4−[4−メチル−5−(C5-10アリール−C1-6アルキルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピリジンの群から選ばれる化合物の大規模生産のための新しい方法に関する。また、本発明は、方法によって製造された新しい化合物だけでなく、薬学的に活性がより大きい化合物を製造するための中間体としてのこれらの化合物を使用に関する。
【背景技術】
【0002】
4−(5−{(1R)−1−[5−(3−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル]エトキシ}−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジンは、mGluR5受容体のアンタゴニストである。従って、この化合物は、急性及び慢性の神経学的及び精神医学的障害、消化管障害並びに慢性及び急性疼痛障害のような、mGluR5が介在する障害の治療によく適していることが期待される。この化合物及び類似化合物は、特許文献1に記載されている。また、この特許出願は、4−(5−{(1R)−1−[5−(3−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル]エトキシ}−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジンの合成における中間体化合物、4−[4−メチル−5−(メチルスルホニル)−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピリジンを、4工程の方法で製造する方法を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO A1 2007/040982
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の方法は、実験室規模に適した方法である。従って、より大きな規模で実施することができ、そして理想的には簡単で費用効果が優れており、かつ環境に有害な影響を及ぼさない改善された方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本発明は、式I
【化1】

(式中、Rは、C1-6アルキル又はC5-10アリール−C1-6アルキルである)の化合物の製造方法を提供する。
【0006】
方法は、
a)イソニコチノヒドラジド及びイソチオシアン酸メチルを反応させ、それによって2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドを得;
b)該2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドにアルカリ性条件下で環形成反応を行ない、それによって4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンを得;そして
c)該4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンをR−X(式中、Rは式I中と同じ意味を有し、そしてXはCl、Br又はIである)とアルカリ性条件下で反応させ、それによって式Iの化合物を得る:
工程を含む。
【0007】
方法の本質的な特徴は、中間体を単離することなしに工程a)、b)及びc)を水性環境で行なうことである。
【0008】
好ましい実施態様において、本発明は、
i)工程a)、b)及びc)の方法を実施し;そして
ii)前記式Iの化合物を酸化し、それによって式IIの化合物を得る:
工程を含む、式II
【化2】

(式中、Rは、上記と同じ意味を有する)の化合物の製造方法に関する。
【0009】
別の態様において、本発明は、式I
【化3】

(式中、Rは、C2-6アルキル又はC5-10アリール−C1-6アルキルである)の中間体化合物に関する。
【0010】
発明の詳述
本発明は、4−(5−{(1R)−1−[5−(3−クロロフェニル)イソオキサゾール−3−イル]エトキシ}−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピリジンのようなmGluR5受容体のアンタゴニストの合成における適切な中間体化合物の大規模生産に適した方法を提供するという問題に対する解決法を提供する。新しい方法は、最初の3つの合成工程の間に単離又は精製工程が必要ないため、簡略化されている。さらに、工程a)〜c)は、好ましくは単独の塩基性試薬としてNaOH又はKOHを用いて水性環境で実施される。しかし、別の塩基、例えばトリアルキルアミンのようなアミン塩基も検討することができ、その場合、アルキルはC1-6アルキルでありうる。
【0011】
従って、第1の態様において、本発明は、式I
【化4】

(式中、Rは、C1-10アルキル又はC5-10アリール−C1-6アルキルである)の化合物の製造方法を提供する。
【0012】
方法は、
a)イソニコチノヒドラジド及びイソチオシアン酸メチルを反応させ、それによって2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドを得;
b)該2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドにアルカリ性条件下で環形成反応を行ない、それによって4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンを得;そして
c)該4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンをR−X(式中、Rは式I中と同じ意味を有し、そしてXはCl、Br及びIの群から選ばれる)とアルカリ性条件下で反応させ、それによって、式Iの化合物を得る:
工程を含む。
【0013】
方法の本質的な特徴は、中間体を単離することなしに工程a)、b)及びc)を水性環境で行なうことである。本明細書に記載されたように、「水性環境」という用語は、1つ又はそれ以上の水溶性塩の水溶液、又は水及び1つ又はそれ以上の水混和性有機溶媒の混合物といったような主に水で構成された環境を意味するものとする。好ましくは、水性環境は、水溶液である。本明細書に記載されたように、C1-6アルキルという用語は、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状アルキル基のことである。
【0014】
本明細書において、特に明記しない限り、「アルキル」という用語は、直鎖及び分枝鎖アルキル基を含み、そしてメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル又はt−ヘキシルであってもよい。「C1-3アルキル」という用語は、1、2又は3個の炭素原子を有するアルキル基のことであり、そしてメチル、エチル、n−プロピル又はi−プロピルであってもよい。
【0015】
本明細書に記載されたように、「C5-10アリール」という用語は、少なくとも1つの不飽和芳香環を含む、場合により置換された単環式又は二環式炭化水素環系のことである。「アリール」という用語の例及び意義は、フェニル、ナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インドリル及びインデニルである。
【0016】
好ましい実施態様において、NaOH及びKOHの群から選ばれる単一塩基が使用される。塩基を工程b)に加える。別法として、トリアルキルアミンのようなアミン塩基も検討することができ、その場合、アルキルはC1-6アルキルであってもよい。
【0017】
好ましい実施態様において、工程c)で得た生成物は、濾過によって単離される。
【0018】
第2の態様において、本発明は、
i)前記第1の態様に従って方法を実施し;そして
ii)前記式Iの化合物を酸化し、それによって式IIの化合物を得る:工程を含む、式II
【化5】

(式中、Rは式II中と同じ意味を有する)の化合物の製造方法を提供する。
【0019】
好ましい実施態様において、工程ii)は、場合により過酸化水素、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、NaIO4、KIO4、ペルオキソ一硫酸カリウム、NaBO3及びKBO3の群から選ばれる酸化剤の酸性水溶液中で行なう。
【0020】
好ましい実施態様において、前記酸水溶液は、硫酸溶液である。
【0021】
好ましい実施態様において、工程ii)は、触媒量のタングステン酸、例えばタングステン酸ナトリウム二水和物の存在下で行なう。使用されうる他の触媒としては、(NH46Mo724、CH3ReO4及びRuCl3が含まれる。
【0022】
好ましい実施態様において、酸化反応が完了したときに亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤を反応混合物に加える。別の還元剤、例えばSO2、Na2SO3、Na225が考えられる。
【0023】
好ましい実施態様では、前記還元剤を加えた後、NaOH又はKOHのようなアルカリ性化合物を加えることによって反応混合物を中和する。
【0024】
第3の態様において、本発明は式I
【化6】

(式中、Rは、C2-6アルキル及びC5-10アリール−C1-6アルキルの群から選ばれる)の中間体化合物を提供する。
【0025】
好ましいこのような中間体化合物は、4−メチル−3−エチルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾール及び4−メチル−3−ベンジルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾールである。
【0026】
実験部分
全ての出発物質は、商業的に入手可能であるか又は以前に文献に記載されている。
「室温」とは、(特に明記しない限り)16〜26℃の範囲の温度を意味する。
【0027】
実施例1:4−メチル−3−メチルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾールの製造
【化7】

水(1600ml)、続いてイソニコチン酸ヒドラジド(201.15g,1.45mol)を2L反応容器に入れた。さらに水50mlを用いて、滴下ロートに付いたイソニコチン酸ヒドラジドを洗浄した。混合物を室温で15分間撹拌して透明な溶液を得た。イソチオシアン酸メチル(107.19g,1.42mol)をひとかたまりで固形物として入れた。生成した混合物の溶液相は、黄色になった。混合物を撹拌しながら50℃に温めた。この温度で2時間半後、濃厚な白色スラリーが形成され、そして水(80ml)中の水酸化ナトリウム(66.1g,1.65mol)の溶液を50℃で入れると固形物が溶解して透明な薄黄色の溶液を得た。2時間後、溶液を23℃に冷却し、そしてヨードメタン(228g,1.59mol)をひとかたまりで入れた。発熱が見られ、温度は29℃に上昇し、そして溶液はより暗い黄色になった。15分後、非常に濃厚なスラリーを得、そしてこれを60℃に加熱して透明な橙黄色溶液を得た。それを45℃まで冷却した。溶液が48℃に到達したとき、1−メチル−2−エチルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,3,4−トリアゾール(0.47g,2.26mmol)の種晶を入れ、そして生成した懸濁液を5℃に冷却した。混合物を50分間5℃にして、ガラスフィルター上で固形物を濾過して集め、濾過ケークを水(3×500ml)で洗浄し、そして真空オーブン中40℃で42時間乾燥して白色固形物として4−メチル−3−メチルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾール(264.0g,アッセイ95.4%w/w イソチオシアン酸メチルに基づく収率86%,水5.5%w/wを含む)を得た。
【0028】
実施例2:4−メチル−3−エチルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾールの製造
【化8】

4−メチル−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾリン−3−チオン(5.22g,27.15mmol)(実施例1において中間体生成物として得た)、水酸化ナトリウム(1.22g,30.5mmol)及び水(60ml)の混合物を室温で撹拌して混濁した黄色溶液を得た。アセトン(2.5ml)中のヨードエタン(4.68g,29.41mmol)の溶液を入れ、そして透明なレモンイエローの溶液を室温で1時間撹拌した。次いで、さらにアセトン(20ml)を入れた。21時間後、溶液を濃縮して粘着性の薄橙色固形物を得、それをアセトンで摩砕した。アセトン溶液を濃縮し、次いで生成した固形物をジクロロメタンで摩砕した。ジクロロメタン溶液を蒸発させて黄色固形物(5.6g,93%)として表題生成物を得た。
【0029】
実施例3:4−メチル−3−ベンジルチオ−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾールの製造
【化9】

4−メチル−5−(4−ピリジニル)−1,2,4−トリアゾリン−3−チオン(5.37g,27.93mmol)(実施例1において中間体生成物として得た)、水酸化ナトリウム(1.35g,33.75mmol)及び水(60ml)の混合物を室温で撹拌して混濁した黄色溶液を得た。アセトン(50ml)中の臭化ベンジル(4.49g,28.18mmol)の溶液を入れ、そして10分間。アセトンを減圧下で除去し、そして赤色固形物が沈殿して濃厚な混合物を得、それを水(50ml)で希釈した。固形物をガラスフィルター上で集め、そして濾過ケークを水(50ml)で洗浄し、そして真空下、40℃で乾燥した。表題生成物を赤色固形物(7.1g,アッセイ91%w/w,収率82%)として得た。
【0030】
実施例4:4−(5−メタンスルホニル−4−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−ピリジンの製造
【化10】

4−(4−メチル−5−メチルスルファニル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル−ピリジン(I)20g(95.5mmol)を250mL反応器に入れた。硫酸5.2mL(95.5mmol)と予備混合した水60mLを反応器に加え、そして温度を50℃に設定した。タングステン酸ナトリウム二水和物321mg(963.4μmol)をひとかたまりで溶液に加え、続いて2時間かけて過酸化水素17.45(203.8mmol)を加えた。完了まで溶液を撹拌下に保持した。次いで、亜硫酸水素ナトリウム6.7g(19.1mmol)を加えて過剰の過酸化物をクエンチした。45%NaOH(水性)9.1mLを添加してpHを3〜4にさらに調節する必要があった。濃厚な沈殿が形成された。温度を95℃に調節し、それにより沈殿が溶解した。次いで、95〜5℃まで緩やかな温度勾配を適用することによって化合物IIを結晶化させた。最後に結晶を濾過し、冷水3×40mLで洗浄し、そして減圧下50℃で乾燥した。単離収率80%に相当する純粋な生成物17.3gを得た。
【0031】
実施例5:4−(5−メタンスルホニル−4−メチル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル)−ピリジンの製造(NaMnO4法)
【化11】

4−(4−メチル−5−メチルスルファニル−4H−[1,2,4]トリアゾール−3−イル−ピリジン(I)200g(921.12mmol)を2L反応器中で酢酸860mL中に溶解した。溶液に水400mLを加えた。反応温度を10℃より下に調節した。過マンガン酸ナトリウム(水中の40%溶液)307mL(1.2mol)を滴加した。投入は発熱を伴い、添加中はずっと反応混合物の温度を20℃付近に保持した。反応完了後、H2O 1L中に溶解したナトリウム亜硫酸塩345gを加えて過剰の過マンガン酸塩をクエンチしてMnO2を製造した。次いで、NaOH(水中の45%溶液)を添加することによって混合物のpHを約6.3に調節した。添加中に、化合物IIが沈殿した。粗生成物を濾過し、次いで水800mL中に懸濁した。混合物を1時間撹拌し、次いで水400mLで濾過し、そして洗浄した。生成物を65℃でアセトニトリル1.6L中にさらに溶解し、そして清澄濾過した(clear-filtered)。温度を<10℃にさらに調節して結晶化を開始した。アセトニトリルを部分的に蒸留し、イソプロピル酢酸1.6Lを加えた。次いで、残りのアセトニトリルを留去し、そして濾過により結晶を単離した。ケークをイソプロピル酢酸600mLで洗浄した。最後に、結晶を減圧下、50℃で乾燥した。単離収率82%に相当する生成物179.1gを得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

(式中、Rは、C1-6アルキル又はC5-10アリール−C1-6アルキルである)の化合物の製造方法で、
a)イソニコチノヒドラジド及びイソチオシアン酸メチルを反応させ、それによって、2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドを得;
b)該2−イソニコチノイル−N−メチルヒドラジンカルボチオアミドにアルカリ性条件下で環形成反応を行ない、それによって4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンを得;そして
c)該4−メチル−5−ピリジン−4−イル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−チオンをR−X(式中、Rは式I中と同じ意味を有し、そしてXはCl、Br及びIの群から選ばれる)とアルカリ性条件下で反応させ、それによって式Iの化合物を得る;
工程を含む方法であって、
中間体を単離することなしに工程a)、b)及びc)を水性環境で行なうことを特徴とする、上記方法。
【請求項2】
NaOH、KOH及びトリアルキルアミン(ここで、アルキルはC1-6アルキルでありうる)のようなアミン塩基の群から選ばれる単一塩基を工程b)において加える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程c)で得た生成物を濾過によって単離することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
i)請求項1又は2に記載の方法を行ない;そして
ii)式Iの化合物を酸化し、それによって式IIの化合物を得る、
工程を含む、式II
【化2】

(式中、Rは、C1-6アルキル又はC5-10アリール−C1-6アルキルである)の化合物の製造方法。
【請求項5】
過酸化水素、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、NaIO4、KIO4、ペルオキソ一硫酸カリウム、NaBO3及びKBO3の群から選ばれる酸化剤の場合により酸水溶液中で工程ii)を行なうことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
硫酸水溶液中で工程ii)を行なうことを特徴とする、請求項4又は5に記載方法。
【請求項7】
触媒量のタングステン酸塩、(NH46Mo724、CH3ReO3、又はRuCl3の存在下、そして特に触媒量のタングステン酸ナトリウム二水和物の存在下で工程ii)を行なうことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
請求項4、工程ii)の酸化反応が完了したときに、亜硫酸水素ナトリウム、SO2、Na223又はNa225のような還元剤を反応混合物に加えることを特徴とする、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
還元剤を加えた後、NaOH又はKOHのようなアルカリ性化合物を加えることによって反応混合物を中和することを特徴とする、請求項8に記載の方法。

【公表番号】特表2012−511570(P2012−511570A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540661(P2011−540661)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【国際出願番号】PCT/SE2009/051404
【国際公開番号】WO2010/068172
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】