説明

90度ハイブリッド回路

【課題】異なる2つの周波数帯域で動作し、小形化が可能な90度ハイブリッド回路を得る。
【解決手段】略々正方形形状を構成するように第1〜第4の接続部5〜8を配置し、第1の接続部5に、第1の入出力端子1と、第1及び第4の直列共振回路9,12の一端と、第1の並列共振回路13の接地端でない一端とを接続し、第2の接続部6に、第2の入出力端子2と、第1の直列共振回路9の他端と、第2の直列共振回路10の一端と、第2の並列共振回路14の接地端でない一端とを接続し、第3の接続部7に、第3の入出力端子3と、第2の直列共振回路10の他端と、第3の直列共振回路11の一端と、第3の並列共振回路15の接地端でない一端とを接続し、第4の接続部8に、第4の入出力端子4と、第3及び第4の直列共振回路11,12の他端と、第4の並列共振回路16の接地端でない一端とを接続して構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は90度ハイブリッド回路に関し、特に、マイクロ波帯やミリ波帯で使用される90度ハイブリッド回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の90度ハイブリッド回路は、4つの入出力端子と伝送線路により構成される。これにより、第1の周波数帯と第2の周波数帯において、90度ハイブリッド回路として動作させている。(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】K.-K.M.Cheng and F.-L.Wong,“A novel approach to the design and implementation of dual-band compact planar 90° branch-line coupler,”IEEE Trans. Microw. Theory Tech., vol.52, pp.2458-2463, Nov. 2004.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の90度ハイブリッド回路は以上のように構成されており、伝送線路を用いているため、特に低周波数帯の使用において、回路面積が大きくなってしまうという問題点があった。
【0005】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、異なる2つの周波数帯域において動作し、小形化を図ることが可能な、90度ハイブリッド回路を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、第1乃至第4の入出力端子と、第1乃至第4の接続部と、第1乃至第4の直列共振回路と、一端を接地した第1乃至第4の並列共振回路とを備え、上記第1の接続部に、上記第1の入出力端子と、上記第1及び第4の直列共振回路の一端と、上記第1の並列共振回路の他端とを接続し、上記第2の接続部に、上記第2の入出力端子と、上記第1の直列共振回路の他端と、上記第2の直列共振回路の一端と、上記第2の並列共振回路の他端とを接続し、上記第3の接続部に、上記第3の入出力端子と、上記第2の直列共振回路の他端と、上記第3の直列共振回路の一端と、上記第3の並列共振回路の他端とを接続し、上記第4の接続部に、上記第4の入出力端子と、上記第3及び第4の直列共振回路の他端と、上記第4の並列共振回路の他端とを接続して構成された90度ハイブリッド回路である。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、第1乃至第4の入出力端子と、第1乃至第4の接続部と、第1乃至第4の直列共振回路と、一端を接地した第1乃至第4の並列共振回路とを備え、上記第1の接続部に、上記第1の入出力端子と、上記第1及び第4の直列共振回路の一端と、上記第1の並列共振回路の他端とを接続し、上記第2の接続部に、上記第2の入出力端子と、上記第1の直列共振回路の他端と、上記第2の直列共振回路の一端と、上記第2の並列共振回路の他端とを接続し、上記第3の接続部に、上記第3の入出力端子と、上記第2の直列共振回路の他端と、上記第3の直列共振回路の一端と、上記第3の並列共振回路の他端とを接続し、上記第4の接続部に、上記第4の入出力端子と、上記第3及び第4の直列共振回路の他端と、上記第4の並列共振回路の他端とを接続して構成された90度ハイブリッド回路であるので、異なる2つの周波数帯域において動作可能で、かつ、小形化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1による90度ハイブリッド回路の構成を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による90度ハイブリッド回路における周波数特性をグラフで示した説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2による90度ハイブリッド回路の構成を示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2による90度ハイブリッド回路における周波数特性をグラフで示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
【0010】
実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1による90度ハイブリッド回路を示す構成図である。図2は、図1に示した90度ハイブリッド回路における伝送特性(Sパラメータの周波数特性)の一例をグラフで示した説明図である。
【0011】
図1において、1〜4は、それぞれ、第1〜第4の入出力端子、5〜8は、それぞれ、第1〜第4の接続部、9〜12は、それぞれ、第1〜第4の直列共振回路、13〜16は、それぞれ、一端を接地した第1〜第4の並列共振回路を表す。
【0012】
図1に示すように、第1〜第4の接続部5〜8が、略々正方形を構成するように、略々同一間隔で配置されている。それらの第1〜第4の接続部5〜8間は、第1〜第4の直列共振回路9〜12を介して、互いに接続されている。また、第1〜第4の接続部5〜8には、第1〜第4の入出力端子1〜4が1つずつそれぞれ接続されている。さらに、第1〜第4の接続部5〜8には、第1〜第4の並列共振回路13〜16がそれぞれ接続されている。
【0013】
従って、第1の接続部5には、入出力端子1の一端と、第1の直列共振回路9の一端と、第4の直列共振回路12の一端と、第1の並列共振回路13の一端とが接続されている。第2の接続部6には、入出力端子2の一端と、第1の直列共振回路9の他端と、第2の直列共振回路10の一端と、第2の並列共振回路14の一端とが接続されている。第3の接続部7には、入出力端子3の一端と、第2の直列共振回路10の他端と、第3の直列共振回路11の一端と、第3の並列共振回路15の一端とが接続されている。第4の接続部8には、入出力端子4の一端と、第3の直列共振回路11の他端と、第4の直列共振回路12の他端と、第4の並列共振回路16の一端とが接続されている。
【0014】
図1に示すように、第1の直列共振回路9は、直列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。また、同様に、第3の直列共振回路11も、直列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。
【0015】
また、第2の直列共振回路10は、直列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。また、同様に、第4の直列共振回路12は、直列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。
【0016】
また、第1〜第4の並列共振回路13、14、15、16は、それぞれ、並列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。
【0017】
また、第1〜第4の入出力端子1、2、3、4の他端には、それぞれ、負荷抵抗R(図示省略)が接続されている。
【0018】
次に動作について説明する。 図1に示す90度ハイブリッド回路を動作させる異なる第1の周波数帯と第2の周波数帯のそれぞれの中心周波数をf、fとする。
【0019】
中心周波数f、fで90度ハイブリッド回路として動作させるために、第1及び第3の直列共振回路9、11を構成するキャパシタンスC、インダクタンスL、第2及び第4の直列共振回路10、12を構成するキャパシタンスC、インダクタンスL、および、第1〜第4の並列共振回路13、14、15、16を構成するキャパシタンスC、インダクタンスLを、下式(1)によりそれぞれ与える。
【0020】
【数1】

【0021】
式(1)から、第1〜第4の直列共振回路9、10、11、12、及び、第1〜第4の並列共振回路13、14、15、16の共振周波数は、中心周波数f、fの相乗平均値で与えられる。
【0022】
ここでは、説明の便宜上、第1〜第4の入出力端子1、2、3、4に接続された負荷抵抗Rの値を50Ωとし、また、第1の周波数帯の中心周波数fを1GHz、第2の周波数帯の中心周波数fを2GHzに選択する。このとき、式(1)に従って、90度ハイブリッド回路を構成するキャパシタンスおよびインダクタンスの値を求めると、C=2.251pF、L=5.627nH、C=1.592pF、L=7.958nH、C=7.685pF、L=1.648nHとなる。
【0023】
このようにして与えた90度ハイブリッド回路のSパラメータの周波数特性(計算値)を図2に示す。
【0024】
図2では、説明の便宜上、第1の入出力端子1から高周波信号を入力した場合の伝送特性を示す。図2の各グラフにおいて、横軸はすべて周波数を表している。また、縦軸は、左上のグラフでは、第1の入出力端子1で反射される高周波信号の大きさ、すなわち、反射振幅|S11|を表し、右上のグラフでは、第1の入出力端子1から第4の入出力端子4へ伝送される高周波信号の大きさ、すなわち、アイソレーション|S41|を表し、左下のグラフでは、第1の入出力端子1から第2、第3の入出力端子2、3へ分配される高周波信号の大きさ、すなわち、分配振幅|S21|、|S31|を表し、右下のグラフでは、第1の入出力端子1から第2、第3の入出力端子2、3へ分配される高周波信号の位相差、すなわち、分配位相差∠(S21/S31)を表している。
【0025】
図2に示すSパラメータの周波数特性から、第1および第2の周波数帯の中心周波数f1、f2において、低反射振幅、高アイソレーション、等分配振幅、且つ、90度位相差特性が確保されている様子がわかる。そのため、第1の入出力端子1から第1の周波数帯および第2の周波数帯の両高周波信号を入力した場合、第1の入出力端子1でほとんど反射せずに90度ハイブリッド回路に入力され、第4の入出力端子4へほとんど伝送されずに、第2及び第3の入出力端子2、3へ90度の位相差で等分配される。
【0026】
このような伝送特性は、第2〜第4の入出力端子2、3、4から高周波信号を入力した場合でも、本実施の形態1による90度ハイブリッド回路の構成上の対称性から同様になる。
【0027】
以上の説明から、第1の周波数帯と第2の周波数帯において、90度ハイブリッド回路として動作することがわかる。
【0028】
このような90度ハイブリッド回路は、例えばキャパシタンスおよびインダクタンスをチップ部品により実現し、これらチップ部品を誘電体基板上にそれぞれ配置して、チップ部品間を誘電体基板上に形成したストリップ導体パターンで接続することにより、小形に構成できる。
【0029】
以上のように、この実施の形態1によれば、90度ハイブリッド回路が、第1〜第4の入出力端子1〜4と、それらの入出力端子1〜4間に接続された第1〜第4の直列共振回路9〜12と、一端が接地され、他端が入出力端子1〜4と直列共振回路9〜12との接続部に接続されている第1〜第4の並列共振回路13〜16とを備え、当該直並列共振回路をキャパシタンスとインダクタンスといった集中定数素子から構成するようにしたので、異なる2つの周波数帯域において動作する90度ハイブリッド回路を小形に構成できるという効果を奏する。
【0030】
実施の形態2. 図3はこの発明の実施の形態2による90度ハイブリッド回路を示す構成図である。図4は図3の90度ハイブリッド回路における伝送特性(Sパラメータの周波数特性)の一例を示す説明図である。
【0031】
図3において、1〜4は第1〜第4の入出力端子、5〜8は第1〜第4の接続部、19〜22は第1〜第4の並列共振回路、23〜26は一端を接地した第1〜第4の直列共振回路を表す。
【0032】
図3に示すように、第1〜第4の接続部5〜8が、略々正方形を構成するように、略々同一間隔で配置されている。それらの第1〜第4の接続部5〜8間は、第1〜第4の並列共振回路19〜22を介して、互いに接続されている。また、第1〜第4の接続部5〜8には、第1〜第4の入出力端子1〜4が1つずつそれぞれ接続されている。さらに、第1〜第4の接続部5〜8には、第1〜第4の直列共振回路23〜26がそれぞれ接続されている。
【0033】
従って、第1の接続部5には、入出力端子1の一端と、第1の並列共振回路19の一端と、第4の並列共振回路22の一端と、第1の直列共振回路23の一端とが接続されている。第2の接続部6には、入出力端子2の一端と、第1の並列共振回路19の他端と、第2の並列共振回路20の一端と、第2の直列共振回路24の一端とが接続されている。第3の接続部7には、入出力端子3の一端と、第2の並列共振回路20の他端と、第3の並列共振回路21の一端と、第3の直列共振回路25の一端とが接続されている。第4の接続部8には、入出力端子4の一端と、第3の並列共振回路21の他端と、第4の並列共振回路22の他端と、第4の直列共振回路26の一端とが接続されている。
【0034】
図3に示すように、第1の並列共振回路19は、並列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。また、同様に、第3の並列共振回路21も、並列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。
【0035】
また、第2の並列共振回路20は、並列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。また、同様に、第4の並列共振回路22は、並列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。
【0036】
また、第1〜第4の直列共振回路23、24、25、26は、それぞれ、直列に接続されたキャパシタンスCとインダクタンスLとによって構成されている。
【0037】
また、第1〜第4の入出力端子1、2、3、4の他端には、それぞれ、負荷抵抗R(図示省略)が接続されている。
【0038】
次に動作について説明する。 90度ハイブリッド回路を動作させる異なる第1の周波数帯と第2の周波数帯のそれぞれの中心周波数をf1、fとする。
【0039】
中心周波数f1、fで90度ハイブリッド回路として動作させるために、第1及び第3の並列共振回路19、21を構成するキャパシタンスC1、インダクタンスL1、第2及び第4の並列共振回路20、22を構成するキャパシタンスC、インダクタンスL、および、第1〜第4の直列共振回路23、24、25、26を構成するキャパシタンスC、インダクタンスLを、下式(2)により与える。
【0040】
【数2】

【0041】
式(2)から、第1〜第4の並列共振回路19、20、21、22、及び、第1〜第4の直列共振回路23、24、25、26の共振周波数は、中心周波数f、fの相乗平均値で与えられる。
【0042】
ここでは、説明の便宜上、第1〜第4の入出力端子1、2、3、4に接続された負荷抵抗Rの値を50Ωとし、また、第1の周波数帯の中心周波数fを1GHz、第2の周波数帯の中心周波数fを2GHzに選択する。式(2)に従って、90度ハイブリッド回路を構成するキャパシタンスおよびインダクタンスの値を求めると、C=4.502pF、L=2.813nH、C=3.183pF、L=3.979nH、C=3.842pF、L=3.296nHとなる。
【0043】
このようにして与えた90度ハイブリッド回路のSパラメータの周波数特性(計算値)を図4に示す。
【0044】
図4では、説明の便宜上、第1の入出力端子1から高周波信号を入力した場合の伝送特性を示す。図4の各グラフにおいて、横軸はすべて周波数を表している。縦軸は、左上のグラフでは、第1の入出力端子1で反射される高周波信号の大きさ、すなわち、反射振幅|S11|を表し、右上のグラフでは、第1の入出力端子1から第4の入出力端子4へ伝送される高周波信号の大きさ、すなわち、アイソレーション|S41|を表し、左下のグラフでは、第1の入出力端子1から第2、第3の入出力端子2、3へ分配される高周波信号の大きさ、すなわち、分配振幅|S21|、|S31|を表し、右下のグラフでは、第1の入出力端子1から第2、第3の入出力端子2、3へ分配される高周波信号の位相差、すなわち、分配位相差∠(S21/S31)を表している。
【0045】
図4に示すSパラメータの周波数特性から、第1および第2の周波数帯の中心周波数f1、f2において、低反射振幅、高アイソレーション、等分配振幅、且つ90度位相差特性が確保されている様子がわかる。そのため、第1の入出力端子1から第1の周波数帯および第2の周波数帯の両高周波信号を入力した場合、第1の入出力端子1でほとんど反射せずに90度ハイブリッド回路に入力され、第4の入出力端子4へほとんど伝送されずに、第2及び第3の入出力端子2、3へ90度の位相差で等分配される。
【0046】
このような伝送特性は、第2〜第4の入出力端子2、3、4から高周波信号を入力した場合でも、本実施の形態2による90度ハイブリッド回路の構成上の対称性から同様になる。
【0047】
以上の説明から、第1の周波数帯と第2の周波数帯において、90度ハイブリッド回路として動作することがわかる。
【0048】
このような90度ハイブリッド回路は、例えばキャパシタンスおよびインダクタンスをチップ部品により実現し、これらチップ部品を誘電体基板上にそれぞれ配置して、チップ部品間を誘電体基板上に形成したストリップ導体パターンで接続することにより、小形に構成できる。
【0049】
以上のように、この実施の形態2によれば、90度ハイブリッド回路が、第1〜第4の入出力端子1〜4と、それらの入出力端子1〜4間に接続された第1〜第4の並列共振回路19〜22と、一端が接地されて他端が入出力端子1〜4と直列共振回路19〜22との接続部に接続されている第1〜第4の直列共振回路23〜26とを備え、当該直並列共振回路をキャパシタンスとインダクタンスといった集中定数素子から構成するようにしたので、異なる2つの周波数帯域において動作する90度ハイブリッド回路を小形に構成できるという効果を奏する。
【符号の説明】
【0050】
1 第1の入出力端子、2 第2の入出力端子、3 第3の入出力端子、4 第4の入出力端子、5 第1の接続部、6 第2の接続部、7 第3の接続部、8 第4の接続部、9 第1の直列共振回路、10 第2の直列共振回路、11 第3の直列共振回路、12 第4の直列共振回路、13 第1の並列共振回路、14 第2の並列共振回路、15 第3の並列共振回路、16 第4の並列共振回路、19 第1の並列共振回路、20 第2の並列共振回路、21 第3の並列共振回路、22 第4の並列共振回路、23 第1の直列共振回路、24 第2の直列共振回路、25 第3の直列共振回路、26 第4の直列共振回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1乃至第4の入出力端子と、
第1乃至第4の接続部と、
第1乃至第4の直列共振回路と、
一端を接地した第1乃至第4の並列共振回路と
を備え、
上記第1の接続部に、上記第1の入出力端子と、上記第1及び第4の直列共振回路の一端と、上記第1の並列共振回路の他端とを接続し、
上記第2の接続部に、上記第2の入出力端子と、上記第1の直列共振回路の他端と、上記第2の直列共振回路の一端と、上記第2の並列共振回路の他端とを接続し、
上記第3の接続部に、上記第3の入出力端子と、上記第2の直列共振回路の他端と、上記第3の直列共振回路の一端と、上記第3の並列共振回路の他端とを接続し、
上記第4の接続部に、上記第4の入出力端子と、上記第3及び第4の直列共振回路の他端と、上記第4の並列共振回路の他端とを接続して
構成されたことを特徴とする90度ハイブリッド回路。
【請求項2】
第1乃至第4の入出力端子と、
第1乃至第4の接続部と、
第1乃至第4の並列共振回路と、
一端を接地した第1乃至第4の直列共振回路と
を備え、
上記第1の接続部に、上記第1の入出力端子と、上記第1及び第4の並列共振回路の一端と、上記第1の直列共振回路の他端とを接続し、
上記第2の接続部に、上記第2の入出力端子と、上記第1の並列共振回路の他端と、上記第2の並列共振回路の一端と、上記第2の直列共振回路の他端とを接続し、
上記第3の接続部に、上記第3の入出力端子と、上記第2の並列共振回路の他端と、上記第3の並列共振回路の一端と、上記第3の直列共振回路の他端とを接続し、
上記第4の接続部に、上記第4の入出力端子と、上記第3及び第4の並列共振回路の他端と、上記第4の直列共振回路の他端とを接続して
構成されたことを特徴とする90度ハイブリッド回路。
【請求項3】
所望の第1及び第2の周波数帯のそれぞれの中心周波数に対し、上記第1乃至第4の直列共振回路と上記第1乃至第4の並列共振回路の共振周波数は、上記第1乃至第2の周波数帯のそれぞれの中心周波数の相乗平均値で与えられることを特徴とする請求項1または2に記載の90度ハイブリッド回路。
【請求項4】
上記第1乃至第4の直列共振回路および上記第1乃至第4の並列共振回路は、キャパシタンスとインダクタンスとにより形成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の90度ハイブリッド回路。
【請求項5】
誘電体基板と、上記誘電体基板の表面に形成された導体パターンと、上記誘電体基板の裏面に形成された接地導体とを備え、上誘電体基板の表面に、上記第1乃至第4の入出力端子と上記第1乃至第4の直列共振回路および上記第1乃至第4の並列共振回路とを配置して、上記第1乃至第4の入出力端子と上記第1乃至第4の直列共振回路および上記第1乃至第4の並列共振回路との間を、上記導体パターンおよび上記接地導体により接続し、構成されたことを特徴する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の90度ハイブリッド回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−193255(P2010−193255A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36366(P2009−36366)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)