説明

ATM管理サーバ、システム及びプログラム

【課題】 大掛かりな装置や複雑な処理を必要とせず簡単な方法で待ち行列を緩和するATM管理の仕組みを提供する。
【解決手段】 ATM管理装置は、複数のATMそれぞれから、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を受信し、ATM設置コーナの入場者を検知する入場者検知装置から、入場者数を受信し、前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者数に基づいて、ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、ATMそれぞれに対し、混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示する。さらに、ATMの処理が短時間である特定の利用者数から意思表示入力を受けて短時間処理の割合を求め、混雑度の判断条件を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関等のATMコーナで利用者の利用状況を監視し、待ち時間を緩和するためのATM管理装置、ATM管理システム及びATM管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行や郵便局等の金融機関のATM(Automated Teller Machine; 現金自動預け払い機または自動出納機)設置コーナにおける待ち行列の長さを改善するためのシステムが多数提案されている。例えば、特許文献1には、ATMの設置コーナに設けられた顧客の待ち行列を監視する利用者センサから得られた待ち行列状態をセンターに送り、ATMからの取引要求の処理順を決定する顧客混雑度調整装置が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、順番待ち行列を撮影するカメラの映像を画像処理したデータに基づいて、順番待ち行列の利用者の待ち時間を求め、その待ち時間によってATMの稼動台数を制御する監視システムが記載されている。
【0004】
また、特許文献3には、待ち行列の長さ以外の判断条件(年月日、曜日、時間帯、天気、店舗位置)を含めて、総合的に待ち行列を推測し、その待ち行列推測データに基づいて待ち行列の長さを改善する待ち行列改善システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−13980号公報
【特許文献2】特開2005−267010号公報
【特許文献3】特開2005−258979公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された顧客混雑度調整装置においては、顧客センサで検知するのは待ち行列の長さ情報だけであるので、待ち行列に並んでいる顧客の処理内容の違いまでは考慮されていない。すなわち、ATMコーナに並ぶ顧客の多くは、処理時間の比較的短い1回だけの預け入れ(入金)や引き出し(出金)の処理であるにも関わらず、多数の振り込み等処理時間の長い他の顧客と同じように列に並ばなければならない。短時間処理の顧客のため、スーパのレジ等でみられるエクスプレス・ラインを設けてほしいという要求があるが、特許文献1の待ち行列の長さに基づいた処理順序の制御だけでは、このような顧客要求には対処できない。
【0007】
また、特許文献2に記載されたシステムでは、カメラで撮像した待ち行列状況から、必要なデータを得るには複雑な画像解析の処理が必要となる。しかも、待ち行列の状況の撮影画像をいかに解析しても、待ち行列の長さ、つまり待ち行列に並ぶ人数以外に得られる情報は少ないので、上記課題は依然として解決できない。
【0008】
特許文献3に記載されたシステムでは、待ち行列の長さ以外の情報も加味して制御に用いようとするものであるが、年月日、曜日、時間帯、天気、店舗位置などで正確な判断条件を構築するには、過去の使用状況の膨大な履歴データが必要である上、過去に経験のない環境の変化や取引状況の変化があった場合には対応できない。
【0009】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、大掛かりな装置や複雑な処理を必要とせず簡単な方法で待ち行列を緩和するATM管理の仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のATM管理装置は、以下のような機能を備える。
金融機関のATM設置コーナに設置された複数のATMと、前記ATM設置コーナ入口に設置された入場者検知装置とにネットワークを介して接続されたATM管理装置であって、前記複数のATMそれぞれから、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を受信し当該ATMの処理状況を監視するATM処理状況監視手段と、前記入場者検知装置から、前記ATM設置コーナに入場する入場者数を受信する入場者数受信手段と、前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者数に基づいて、前記ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、前記ATMそれぞれに対し、前記混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示を前記ATMそれぞれに送信する待ち行列監視手段と、を備える。
【0011】
上記第1の発明によれば、ATM管理装置は、ATM設置コーナに設置された入場者検知装置(例えば入口センサ)から入場者数を受信し、各ATMからATM処理状況として、ATMを操作している利用者検知情報から、ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者数からATM設置コーナにおける混雑度を判断する。この混雑度ごとに応じて各ATMに処理可能なサービスを制限したり、変更したりする指示を各ATMに送信する。
【0012】
このようにすることにより、各ATMで受付可能なサービスの内容が待ち行列の長さだけでなく実際の混雑度に応じて柔軟に切り替えることができるので、ATMの待ち行列の緩和に役立つ。例えば、混雑時にはATMの利用回数を制限したり、入金、出金等の比較的短時間の処理を専用で行うATMの台数を増減したりすることで待ち時間を減少させる。
【0013】
また、上記第1の発明に、さらに下記の機能を追加して第2の発明とすることができる。
前記入場者数受信手段は、前記ATM設置コーナ出口に設置される退場者検知装置から、前記ATM設置コーナから退場する利用者の退場者数を受信し、前記待ち行列監視手段は、前記入場者数を前記退場者数とATM操作中の利用者数によって補正する。
【0014】
さきの第1の発明では、単にATM設置コーナの入口を通過した利用者の数だけを検知するが、上記第2の発明においては、ATMコーナ出口にも退場者検知装置(出口センサ)を設け、退場する利用者もカウントするようにする。入場者数から退場者数とATM操作中の利用者数を減じて(補正して)、待ち行列者数を求める。ATMコーナに入場したものの、待ち行列に並ばずそのまま退出する利用者もいるためである。
【0015】
このようにすることによって、入場者数からより正確な待ち行列者数を求めることができる。また、入場者検知装置、退場者検知装置は、通過人数をカウントするだけの単純な装置でよく、従来の待ち行列の長さを測定するような大掛かりな装置は必要ない。
【0016】
また、上記第1または第2の発明において、さらに下記の機能を追加して第3の発明とすることができる。
前記入場者数受信手段は、自己のATM操作が短時間であることを意思表示した特定の利用者数を受信し、前記待ち行列監視部は、前記特定の利用者数が前記待ち行列に並ぶ全利用者に対する割合である短時間処理割合に基づいて、前記混雑度の判断条件を調整する。
【0017】
上記第3の発明では、自己のATM操作が短時間であることを意思表示した特定の利用者の数を受信する手段が追加される。この特定の利用者数が待ち行列に並んだ全利用者に対する割合が多い場合、その割合に応じて混雑度の判定条件を調整する。このようにすることで、例えば、何台かのATMを短時間処理専用にして、短時間処理の利用者を効率よく捌くことでATMコーナ全体の処理効率をあげることができる。
【0018】
上記第1〜第3の発明は、ATM管理装置の発明であるが、ATM管理システム全体の発明として以下のようにとらえることもできる。
金融機関のATM設置コーナに設置された複数のATMと、前記ATM設置コーナ入口に設置された入場者検知装置と、前記ATMの処理を管理するATM管理装置がネットワークを介して接続されたATM管理システムであって、前記ATMは、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を前記ATM管理装置に送信し、前記入場者検知装置は、前記ATM設置コーナに入場する入場者数を前記ATM管理装置に送信し、前記ATM管理装置は、前記複数のATMそれぞれから受信した前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者検知装置から受信した前記入場者数に基づいて、前記ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、前記ATMそれぞれに対し、前記混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示を前記ATMそれぞれに送信する、ATM管理システム。
【0019】
また、上記第1〜第3の発明は、下記のように管理装置上で稼動するコンピュータ・プログラムの発明としてもとらえることができる。
金融機関のATM設置コーナに設置された複数のATMと、前記ATM設置コーナ入口に設置された入場者検知装置とにネットワークを介して接続されたATM管理装置におけるコンピュータ・プログラムであって、コンピュータを、前記複数のATMそれぞれから、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を受信して当該ATMの処理状況を監視するATM処理状況監視手段と、前記入場者検知装置から、前記ATM設置コーナに入場する入場者数を受信する入場者数受信手段と、前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者数に基づいて、前記ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、前記ATMそれぞれに対し、前記混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示を前記ATMそれぞれに送信する待ち行列監視手段として、機能させるコンピュータ・プログラム。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、大掛かりな装置や複雑な処理を必要とせず、簡単な方法でATMの待ち行列を緩和するATM管理装置、システムおよびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係るATM管理システム1の全体像の概略を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るATM30の外観の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るATM管理サーバ10およびATM30の機能ブロックを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る意思表示釦41および入口センサ42の構造の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るATM管理サーバ10が保持する待ち行列情報を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る待ち行列管理部11の処理手順を示すフロー図である。
【図7】本発明の実施形態に係る待ち行列管理部11の別の処理手順を示すフロー図である。
【図8】本発明の実施形態に係るATM稼働状況表示画面の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るATM稼動状況表示画面の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係るATM管理システム1の全体像の概略を示す図である。銀行等のATMコーナ50には、複数のATM30(ATM−#1,ATM#−2,ATM−#3,ATM−#4・・・・・)が設置されており、専用回線のネットワーク20を介して、支店または中央センタに設置されたATM管理サーバ10と接続されている。ここでは、ATMが4台あると仮定し、ATMを操作中の利用者(顧客)をA,B,C,Dで示しており、待ち行列に並んだ利用者をE,F,G,・・・・で示している。
【0024】
本システムでは、ATMコーナ50の入口には利用者の入場を検知する入口センサ42が設置され、入口センサ42に短時間取引意思表示釦41が付設されてる。短時間取引意思表示釦41(以下、単に意思表示釦41と呼ぶ)は、利用者がATMコーナ50に入って入口センサ42を通過したときに、自己の操作が短時間で終了するような処理、例えば、単一の現金の引出しや預け入れ、残高照会等の短時間で処理が終わるような処理である場合、この釦を押すことによって、システムに通知することができる。
【0025】
また、ATMコーナ50の出口には出口センサ43が設置され、ATMコーナ50を退出する利用者を検知する。意思表示釦41、入口センサ42(入場者検知装置)、出口センサ43(退場者検知装置)は、入出口センサ管理装置40に接続され、ATM管理サーバ10にネットワークを介して接続される。入出口センサ管理装置40は、物理的には入口センサ42または出口センサ43と一体で構成されていてもよい。
【0026】
ATM管理サーバ10は、複数のATM30の処理状況を監視するための管理装置(ATM管理装置)として機能し、それらATMが設置されている店舗や支店にあって、その店舗や支店に設置されているATMのみを管理してもよいし、銀行のセンタ等に設置され、地域の複数の店舗・支店の多数のATMを監視するものであってもよい。また、ATM管理サーバ10は、各ATMの処理要求と金融機関のホストコンピュータとの間の仲介制御をする仲介装置の役割を兼ねていてもよく、1または複数のコンピュータで実現される。
【0027】
図2は、本発明の実施形態に係るATM30の外観の一例を示す図である。図示するように、ATM30の外部機能は、利用者の操作入力釦や操作ガイド,メッセージ等を表示するタッチパネル部31,指紋認証や手のひら認証等を行う生体認証部32,紙幣を出し入れする紙幣入出金部33,キャッシュカードやクレジットカードのデータを読み取るカード読取部34,通帳印字部36,ATMの前に利用者が立ったかどうかを検知する利用者検知センサ37,および硬貨を出し入れする硬貨入出金部38等で構成されている。実際には、特に図示していないが他にも、警備員等と通話するためのインターホンやレシート印字装置などが存在する。
【0028】
上記構成は、現在のATMではごく一般的なものであるが、特にこれに限定されるものではない。ただし、本発明の実施形態においては必須ではないが、処理サービス表示部35をATM30の上部に設けることが望ましい。処理サービス表示部35は、電光板,LED,液晶,プラズマ等、任意の表示装置であってよく、ATM30の上部に設置されていれば、特にATM30本体と一体で構成されてなくともよい。処理サービス表示部35は、ATM30が受付ける処理、例えば、「お振り込み」,「預け入れ」,「お引き出し」,「通帳印字」等、そのATMが現在受付け可能な処理の種類をATM管理サーバ10からの指示で選択的に表示できる。これからATMを操作しようとする利用者や待ち行列に並んでいる利用者は、この処理サービス表示部35によって、各ATMが受付ける処理を離れた場所からも確認できる。もちろん、ATMが処理可能なサービスは、タッチバネル部31に表示された釦等の状態でも確認できる。
【0029】
図3は、本発明の実施形態に係るATM管理サーバ10およびATM30の機能ブロックを示す図である。図示するように、ATM管理サーバ10は、ATMコーナ50における利用者の待ち行列を監視する待ち行列管理部11,各ATMの処理状況を監視するATM処理状況監視部12,入口センサ41および出口センサ43の通過人数を常に監視する入出口センサ監視部13,およびATMとの通信を制御する通信部14から構成される。ATM処理状況監視部12は、ATM処理状況監視手段として機能し、入口センサ41は、ATMコーナ50ヘの入場者検知装置として、出口センサは退場者検知装置として、入出口センサ監視部13は、入場者数受信手段としてそれぞれ機能する。
【0030】
待ち行列管理部11は、ATMの待ち行列監視手段として機能し、ATMコーナ50内の各ATM30の利用者検知センサ37が検知したATM操作中の利用者から得られる情報(利用者検知情報)および入口センサ41を通過した人数から現在、待ち行列に並んでいる人数(待ち行列者数)を容易に求めることができる。ただし、ATMコーナ50に入場したものの、待ち行列に並ぶことを嫌い、そのまま出て行く利用者もいるので、出口センサを通過した人数(退場者数)も参照することが望ましい。すなわち、現在の待ち行列者数は、入口センサを通過した人数(入場者数)から出口センサを通過した人数(退場者)とATM操作中の人数(操作者数)を減じて(補正して)求めることができる。
【0031】
ATM30の内部的な機能は、制御部61,処理状況監視部62,認証部63,センサ部64,顧客操作部65,表示部66,音声出力部67,および各種取引処理部68等から構成される。制御部61は、各機能部の実行を制御する。認証部63は、キャッシュカードの暗証番号をセンタに問い合わせ認証を行う機能部である。通常ATMでは、この認証がOKであることを確認して以後の利用者の処理を行うなう。センサ部64は、利用者の指紋や手のひら認証等の生体認証を行うほか、利用者検知センサ37の検知状況(利用者がATMの前に立っているかどうか)を制御部11に伝え、顧客操作部65や表示部66(タッチパネルやその他入出力表示装置で構成される)の操作や表示内容を制御する。また、この利用者検知状況は、後述するようにATMの待機時間を求めるためにも使用する。音声出力部67は、音声記録部やスピーカ等を備え、操作ガイドや各種メッセージ等を利用者に音声で通知する。
【0032】
処理状況監視部62は、ATM30の取引処理状況、すなわち、振込みや、引き出し、預け入れ等の各種取引の処理に要した時間を記録する。処理に要した時間は、ATM30の利用者検知センサ37が検知した利用者がATM30の前に立った時間と立ち去った時間から求めることができる。また、利用者が立ち去ってから、次の利用者がATM装置の前に立つまでの時間を待機時間として記録しておく。この処理に要した時間と待機時間からATMの稼動率を求めることができる。この稼働率があまりに低い場合は、稼働中のATMの一部を休止させる。通信部69は、ネットワークの通信インターフェースを含み、各機能部が集めたデータをATM管理サーバ10に送信する通信の仲介機能をはたす。
【0033】
上記の機能構成は、あくまで一例であり、一つの機能部を更に分割したり、複数の機能部をまとめて一つの機能部として構成してもよい。各機能部は、典型的には、メモリ(RAM,ROM)や記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムが読み出され、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)で実行され、実行されたプログラムがメモリや記憶装置に格納された必要なデータを読み書きし、場合によっては、その他関連するハードウェアを制御することによって実現される。
【0034】
図4は、本発明の実施形態に係る意思表示釦41および入口センサ42の構造の一例を示す図である。
【0035】
本実施形態において、入口センサ42は、図示するように、左右のゲート状の構造体42A,42Bを有し、左右のゲートには、光学センサとして発光部42Cと受光部43Dが対で取り付けられ、その間を通過する人間が光をさえぎることを検知することにより、人間の通過を検出する。発光部と受光部は、ATMを操作できない平均的な子供の身長よりもやや高い位置(130cm程度)に設置されることが望ましい。また、ゲートの42Aと42Bの間隔は、一人づつ順に通過できる適度の幅、例えば、駅の改札ゲート同程度(55cm程度)、とすることが望ましい。
【0036】
入口センサ42の左右どちらかのゲート、この図ではゲート42Bに、意思表示釦41が併設される。意思表示釦41は、すでに述べたように、利用者が自己の操作が短時間で終了するような処理、例えば、単一の現金の引き出しや預け入れ、残高照会等の処理である場合、この釦を押すことによって、システムにその意思を通知するために設置される。
【0037】
意思表示釦41には、利用者にこの釦を押してもらうためのガイド(例えば、41Aで図示するように、「入金または引き出しのみのお客様はこのボタンを押してください」のようなメッセージ)を併設することが望ましい。このガイドは、張り紙でもよいが、好ましくは、入口ゲートで注意喚起しやすいように液晶等の表示装置に大きく表示するとよい。また、視力の弱い利用者のために、音声ガイドを出力できるようにしてもよい。もちろん、この釦を押すかどうかは、利用者の自由意思である。
【0038】
ここでは図示していないが、出口センサ43も、図4の入口センサ42と同様なゲート状の構造であってよい。ただし、意思表示釦41は併設されない。また、両センサのどちらかに、センサ管理装置40を内蔵してもよいが、センサ管理装置40を外部に置く場合には、有線あるいは無線で接続可能とする。なお、入場者検知装置である入口センサ42、退場者検知装置である出口センサ43とも上記のような構造以外にも、数々の方式が考えられるが、ATM設置コーナ50の環境に合わせて適宜最適なものを採用する。例えば、入口センサ42や出口センサ43は、この例のようなゲート状の構造でなくとも、ATMコーナ50の自動ドアに赤外線センサを取り付けることで実現できるし、意思表示釦41は、簡単なスイッチボタンだけでも実現できる。
【0039】
図5は、本発明の実施形態に係るATM管理サーバ10が保持する待ち行列情報を示す図である。図5(a)には、ATM処理状況監視部12が取り扱うATM処理情報(待ち行列情報1)は示され、図5(b)には、入出口センサ監視部13が取り扱う入出口センサ情報(待ち行列情報2)が示されている。
【0040】
ATM処理情報(待ち行列情報1)は、図示するように、ATMごとにあらかじめ定められた単位時間における処理時間、待機時間を記録したテーブルである。テーブルの形式は任意である。単位時間は、例えば、5分間,10分間など比較的短時間が好ましいが、任意に選択できるようにする。前述したように、この処理時間は、各ATM30が備える利用者検知センサ37が感知した利用者がATM30の前に立った時刻とATM30から立ち去った時刻との差で求める。また、待機時間は、利用者がATM30の前から立ち去った時刻と次の利用者がATM30の前に立った時刻との差で求める。一般的に、混雑時は、待機時間が短くなり、閑散時には待機時間が長くなる。また、同じ入場者数であれば、平均的な処理時間が長いほど混雑度は高くなる。
【0041】
このように上記の処理時間は、ATM30内部での実際のプロセス時間だけでなく、利用者が機械の前に立った瞬間から機械操作を始めるまでの時間や、操作が終わり機械の前から立ち去るまでの時間も含んでいるので、単にATM内部のプロセス時間を測定するよりも混雑の状況をより正確に計ることができる。もっとも、利用者検知センサ37が装備されてない場合は、ATMで利用者が操作を始めるまでの時間や立ち去るまでの時間がほぼ一定であると経験的に求められれば、ATM内部のプロセス時間にその経験値を加えることで近似することもできる。
【0042】
なお、ATM処理情報のテーブルは、典型的にはATM管理サーバ10で保持するが、通信トラフィックの混雑度によっては、ATM30側でATM処理情報のテーブルを保持して、一定時間ごとにサーバに送信する方式、あるいはATM管理サーバ10から所定の間隔でポーリングする方式を採用してもよい。
【0043】
入出口センサ情報(待ち行列情報2)は、ATMコーナ50に設置された入口センサ42、出口センサ43が検出した単位時間あたりの利用者のカウント数およびその単位時間あたりに意思表示釦41が押下された数を記録したテーブルである。このテーブルの形式も任意である。テーブル中の「意思表示割合」とは、入口センサを通過した人数のうち、意思表示釦41を押下した人数の割合である。意思表示割合が高いほど、短時間で処理できる利用者が多く待ち行列に並んでいると推定されるので、ATM管理サーバ10は、その割合に応じて、例えば、ATM30のうち何台かを現金引き出しや預入れ等の「短時間処理専用」に変更するよういくちかのATM30に指示することができる。
【0044】
ATMコーナ50への入場者数(滞留人数)は、入口センサカウント数から出口センサカウント数を引くことで求まるが、待ち行列者数は、入場者数からさらにATMの現在の操作者数を引くことで求まる(図示せず)。待ち行列者数が許容人数を超えた場合は、銀行の顧客案内担当者などにATMコーナへの入場を制限するようになんらかの手段で通知するようにしてもよい。この通知手段は、案内担当者の携帯電話等にメッセージをATM管理サーバ10から送信する他、ATM30の処理サービス表示部35に、「混雑のため、ただいまATMコーナへの入場制限中です」のようなメッセージを表示してもよい。
【0045】
図6、図7は、本発明の実施形態に係る待ち行列管理部11の処理手順を示すフロー図である。以下、続けて詳細に説明する。
【0046】
まず、ATM管理サーバ10の待ち行列管理部11は、ステップS10において、待ち行列情報1,2(ATM処理情報および入出口センサ情報)のテーブルを読み込む。ATM処理情報の中には、ATM前の利用者の有無を検知する利用者検知情報やATMの処理時間や待機時間が含まれる。待ち行列管理部11は、読み込んだテーブル中の過去の数個の待機時間から平均待機時間を計算し、平均単位時間がほぼ一定かどうか判断する(ステップS11)。
【0047】
待ち行列管理部11は、平均待機時間がほぼ一定の場合(ステップS11;Yes)は、次のステップS12に進み、待ち行列者がいるかどうか判断する。平均待機時間がほぼ一定でない場合(ステップS11;No)は、さらに、次のステップS13において、平均待機時間が所定値以下かどうかを判断する。平均待機時間が短くほぼ一定(数秒程度)である場合は、待ち行列に多数利用者が存在しており、次から次へとATMを操作する利用者の流れができている状態であると判断できる。逆に、平均待機時間がほぼ一定でない場合(ステップS11;No)、かつ、平均待機時間が所定値以上の長い場合(ステップS13;No)は、利用者の流れが途絶え、ATMコーナ50が比較的閑散としている状態であると判断できるので、待ち行列管理部は、特に行う処置は必要ないと判断し処理を終了する。
【0048】
続いて、待ち行列管理部11は、ステップS12において、待ち行列者がいないと判断すると(ステップS12;No)、特に行う処置はないと判断し処理を終了する。待ち行列者が存在する場合(ステップS12;Yes)は、さらに、待ち行列者の数が所定数以上かどうか判断し、待ち行列者数が所定数以上の場合(ステップS14;Yes)は、ステップS16において、例えば、一人あたりのATMの処理回数(利用者が1度の機械の前に立った状態でATMを操作できる回数)をn回に制限することを決定し、続いて、該当店舗または支店の全ATMにその指示を送信する(ステップS17)。すなわち、一度でATM前で操作できる回数をn回まで、と制限させる。nは混雑度の度合いによって予め定められた自然数である。処理回数の制限指示を受けたATM30は、一人の利用者に対して制限された回数が終了すると、タッチパネル31上の処理釦を使用不可状態にし、その利用者が所定回数以上操作できないようにする。また、利用回数制限時には、処理サービス表示部35にも現在その状態にあることを表示し、待ち行列に並んでいる利用者にも目視できるようにする。
【0049】
待ち行列管理部11は、待ち行列者が所定数以下の場合(ステップS14;No)は、待ち行列はできているが、比較的待ち行列者数は少ないと判断し、取引制限回数をm回までと制限する。mはnよりも大きな自然数で、ステップS14で用いられる「所定数」に応じて段階的にあらかじめ混雑度を定義しておく。例えば、ステップS14の所定数を50とし、これを混雑レベル1とし、待ち行列者数が50以上ならn=1、30以上50未満なら混雑レベル2とし、m=3と定める。あるいは、所定数を100とし、これを混雑レベル1とし、待ち行列者数が100以上ならn=1、50以上100未満でこれを混雑レベル2として、m=2とするように定めてもよい。さらに混雑レベルを多数設けて、きめ細かく制御してもよい。
【0050】
続いて、図7のフロー図の説明に移る。図7は、本発明の実施形態に係る待ち行列管理部11の別の処理手順を示すフロー図である。ステップS20からステップS23およびステップS29は、図6のステップS10〜S13、S17と同じであるので説明を省略する。
【0051】
待ち行列管理部11は、ステップS20〜S22の処理の後、簡単にいうと3つの混雑レベルを定義し、その混雑レベルに応じて段階的に各ATMを制御する処置を行う。すなわち、待ち行列管理部11は、ステップS24〜S25において、図5で説明した意思表示割合が第1の閾値(閾値1)以上であるかどうかをチェックし、閾値1以上であれば(ステップS24;Yes)、混雑度が高い混雑レベル1と判断し、意思表示割合が閾値1との第2の閾値(閾値2)の間にあるとき(ステップS24;No、かつ、ステップS25;Yes)は、混雑度が中の混雑レベル2と判断し、意思表示割合が閾値2よりも低い場合(ステップS24;No、かつ、ステップS25;No)は、混雑度が比較的低い混雑レベル3と判断する。ただし、ここではすべて閾値1>閾値2とする。
【0052】
混雑レベル1(混雑度高)と判断された場合は、ステップS27においてATMの取引回数をあらかじめ定められた値に一時的に制限し、かつ、ステップS28において、前述したような短時間処理専用のATMを一時的に増やす処置を行う。混雑レベル2(混雑度中)と判断された場合は、ステップS26のATM取引利用回数のみを一時的に制限する処置のみを行う。混雑レベル3(混雑度低)と判断された場合は、ステップS28の短時間処理専用のATMを一時的に増やす処置のみを行う。
【0053】
このような混雑度に応じたATMが受付けるサービスの変更には様々なバリエーションがあり、特に上記のような処理手順に限定されない。処理時間から求まる稼働率などの要素を加味して稼働台数を制御と関連づけてもよい。要は、入口センサ・出口センサが検知した入場者数から求めた待ち行列者数,ATMの平均待機時間,および利用者の意思表示釦の押下数に基づいて混雑レベルを複数定義し、その混雑レベルにもっとも適したATMの制御の処理を行うことで待ち行列の緩和を効率よく行うことが重要である。
【0054】
なお、意思表示割合というのは、利用者があくまで自由意志で押すものであり、その有効性に疑問をもたれるかもしれないが、混雑すればするほど、人間の心理として、処理時間の短い利用者は少しでも早くATMを操作したいと感じるので、そのために役立つ操作であれば、高い確率で釦押下に協力してくれることが期待できる。この実現には単に釦を一個システムに追加するだけであり、本発明の実施形態は、他の方法に比べ、安価で簡単な仕組みで混雑緩和を実現可能といえる。
【0055】
図8は、本発明の実施形態に係るATM稼働状況表示画面の一例を示す図である。ATM稼働状況は、各ATM30(ATM−#1,ATM−#2,ATM−#3,ATM−#4,・・・)の受付可能なサービスの処理を、待ち行列に並んでいる利用者にも確認できるように、前述したとおり、ATM30の上部に設置された処理サービス表示部35に表示することが望ましい。
【0056】
処理サービス表示部35は、図2で示したように、ATM30と一体となって構成してもよいし、ATM30とは別の装置としてATM30の上部に設置してもよい。あるいは、図8の上段の図で示すように、複数のATMの処理状況をひとつの表示装置で集中的に表示するようにしてもよい。いずれも利用者がATM30から離れた位置から確認できるようにする。
【0057】
図8の上段の画面例では、ひとつの表示装置ですべてのATMの稼動状況(稼働中か停止状態にあるか)、現在受付け可能なサービスの種類、および取引回数の制限等が表示される。もちろん、表示内容は、ATM利用者にとって有用な情報を表示するようにしてもよい。
【0058】
図8の上段の画面例では、4台のATMがすべて「稼働中」であり、ATM−#1は、入金(預け入れ)と引出し(出金)のみが取扱可能に制限されており、他の3台のATMは、入金,引出し以外にも振込み,通帳記入等も行える状況であることを示している。また、取引利用回数は、そのATMの前に立った際に一度に操作できる処理の最大回数である。例えば、ATM−#2,#3,#4では取引利用回数は2と表示されているが、これは、振込み,引出し,入金などの処理が合わせて一人2回までに制限されていることを示す。一方、ATM−#1では、受付ける処理サービスも入金・引出しに制限されているし、取引利用回数も1に制限されている状況となっている。これは、スーバのレジ等でみられるエクスプレス・ラインに相当するものである。
【0059】
取引利用回数の制限は、銀行のATMコーナでは、よく張り紙などで提示されているが、強制力がないのでその効果が不明であるが、本発明の実施形態のようなATM30では、ATM管理サーバ10が、待ち時間を緩和するため全ATMの稼働状況を制御するので、取引利用回数の制限も自動的に強制的なものとなる。
【0060】
図8の下段の部分には、各ATM30の表示装置(タッチパネル部31)にも、取引利用回数の制限が表示されることを示されている。図示するように、取引利用回数の残りを示すバーなどで視覚的に表示することが望ましい。また同時に、受付け可能な操作以外の釦等は、タッチパネル31上でインアクティブにされている。取引回数を越えて操作しようとすると当然エラーメッセージが表示されるが、このような画面を上部の処理サービス表示部37にも表示して、他の利用者にも確認できるようにすると、利用者のマナー向上効果も期待できる。いったんATMの前から離れて再度ATMの前に立ち、強引に操作しようとするなどの行為が他の利用者にも知られてしまうからである。
【0061】
図9は、本発明の実施形態に係るATM稼動状況表示画面の別の例を示す図である。本画面例では、混雑レベルが高くなり、2台のATM(ATM−#1,ATM−#2)が一時的に入金・引出しのみの短時間処理専用機になり、全ATMが取引可能回数も1に制限されている様子をあらわしている。上段は、処理サービス表示部35、下段はタッチパネル部31に表示されるメッセージである。
【0062】
このように、各ATM30の稼働状況やメッセージは、ATM管理サーバ10によって、前述したような混雑レベルに応じて常に制御される。本発明の実施形態のATM管理システムは、特に大掛かりな設備やソフトウェアの大規模な変更はなく、既存のシステムに若干の変更を加える程度で比較的容易に実現できる。また、処理手順もシンプルであるので実際の状況にあわせて様々に調整できる。
【0063】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0064】
10 ATM管理サーバ
11 待ち行列管理部
12 ATM処理状況監視部
13 入出口センサ監視部
14 通信部
20 ネットワーク
30 ATM
31 タッチパネル部
32 生体認証部
33 紙幣入出金部
34 カード読取部
35 処理サービス表示部
36 通帳印字部
37 利用者検知センサ
38 硬貨入出金部
40 入出口センサ管理装置
41 短時間取引意思表示釦
42 入口センサ
43 出口センサ
50 ATM設置コーナ
61 制御部
62 処理状況監視部
63 認証部
64 センサ部
65 顧客操作部
66 表示部
67 音声出力部
68 取引処理部
69 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関のATM設置コーナに設置された複数のATMと、前記ATM設置コーナ入口に設置された入場者検知装置とにネットワークを介して接続されたATM管理装置であって、
前記複数のATMそれぞれから、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を受信し当該ATMの処理状況を監視するATM処理状況監視手段と、
前記入場者検知装置から、前記ATM設置コーナに入場する入場者数を受信する入場者数受信手段と、
前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者数に基づいて、前記ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、前記ATMそれぞれに対し、前記混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示を前記ATMそれぞれに送信する待ち行列監視手段と、
を備えるATM管理装置。
【請求項2】
前記入場者数受信手段は、前記ATM設置コーナ出口に設置される退場者検知装置から、前記ATM設置コーナから退場する利用者の退場者数を受信し、前記待ち行列監視手段は、前記入場者数を前記退場者数とATM操作中の利用者数によって補正する、
請求項1に記載のATM管理装置。
【請求項3】
前記入場者数受信手段は、自己のATM操作が短時間であることを意思表示した特定の利用者数を受信し、前記待ち行列監視部は、前記特定の利用者数が前記待ち行列に並ぶ全利用者に対する割合である短時間処理割合に基づいて、前記混雑度の判断条件を調整する、
請求項1または2に記載のATM管理装置。
【請求項4】
金融機関のATM設置コーナに設置された複数のATMと、前記ATM設置コーナ入口に設置された入場者検知装置と、前記ATMの処理を管理するATM管理装置がネットワークを介して接続されたATM管理システムであって、
前記ATMは、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を前記ATM管理装置に送信し、
前記入場者検知装置は、前記ATM設置コーナに入場する入場者数を前記ATM管理装置に送信し、
前記ATM管理装置は、
前記複数のATMそれぞれから受信した前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者検知装置から受信した前記入場者数に基づいて、前記ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、前記ATMそれぞれに対し、前記混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示を前記ATMそれぞれに送信する、
ATM管理システム。
【請求項5】
金融機関のATM設置コーナに設置された複数のATMと、前記ATM設置コーナ入口に設置された入場者検知装置とにネットワークを介して接続されたATM管理装置におけるコンピュータ・プログラムであって、
コンピュータを、
前記複数のATMそれぞれから、当該ATMを操作する利用者の存在を検知する利用者検知情報を受信して当該ATMの処理状況を監視するATM処理状況監視手段と、
前記入場者検知装置から、前記ATM設置コーナに入場する入場者数を受信する入場者数受信手段と、
前記利用者検知情報から、前記ATMの待機時間を求め、前記待機時間と前記入場者数に基づいて、前記ATM設置コーナにおける混雑度を判断し、前記ATMそれぞれに対し、前記混雑度に応じて処理可能なサービスを制限または変更する指示を前記ATMそれぞれに送信する待ち行列監視手段として、機能させるコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−104062(P2012−104062A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254220(P2010−254220)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】