説明

CIS系薄膜太陽電池

【課題】特別なプロセスを追加することなくリーク電流を低減し、高効率なCIS系太陽電池を得る。
【解決手段】基板12上に、パターン1によって分割された裏面電極層14と、CIS系光吸収層16と、透明導電膜とが順に形成されたCIS系薄膜太陽電池10であって、裏面電極層14は、CIS系光吸収層16に接する表面に、裏面電極層14を構成する金属とCIS系光吸収層16を構成するVI族元素との化合物からなる中間層20を備え、中間層20は、基板12に対して平行な上面に形成された第1の中間層部20aと、基板12に対して垂直でありパターン1に対向する側面に形成された第2の中間層部20bと、を備え、第2の中間層部20bの膜厚が、第1の中間層部20aの膜厚よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユニットセルが直列接続された集積構造のCIS系薄膜太陽電池において、リーク電流を低減した高効率なCIS系薄膜太陽電池に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なCIS系薄膜太陽電池の基本構造は、基板上に製膜された裏面電極層がパターン1と呼ばれる分割溝によって分割され、さらに、裏面電極層上に製膜された、CIS系光吸収層(以下、「光吸収層」と称する)および透明導電膜が、パターン2およびパターン3と呼ばれる分割溝によって分割されることによって、複数のユニットセルが直列接続された集積構造となる。
【0003】
ここで、従来のCIS系薄膜太陽電池においては、パターン1によって分割された隣り合う裏面電極層間に、光吸収層を介してシャントパスが形成され、このシャントパスを流れるリーク電流の影響により、太陽電池の変換効率が低下するという問題がある。
【0004】
この問題を解決する方法として、従来技術では、パターン1によって分割された隣り合う裏面電極層間に絶縁物を形成することによって、シャントパスにかかるリーク電流の影響を低減することが考えられている。(例えば、特許文献1)
さらに他の従来技術としては、パターン1の幅を広くすることにより、パターン1に隣接する裏面電極層間の距離をとり、シャントパスにかかるリーク電流の影響を低減する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−116986
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、このように本来のCIS系太陽電池に必須ではない構成を組み入れることは、余計なプロセスが増大し、種々の追加のプロセスによる本来の太陽電池の構成への影響や、製造コストの増加に大きく寄与する。
【0007】
そこで、特別な材料やプロセスを追加することなく、シャントパスにかかるリーク電流を低減させることが望まれていた。
また、パターン1の幅を広くすることは、発電面積を小さくすることに繋がり、結果、変換効率の低下となる。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、特別なプロセスを追加することなくリーク電流を低減し、高効率なCIS系太陽電池を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため本発明のある態様にかかるCIS系薄膜太陽電池は、基板上に、分割溝によって分割された裏面電極層と、CIS系光吸収層と、透明導電膜とが順に形成されたCIS系薄膜太陽電池であって、上記裏面電極層は、上記CIS系光吸収層に接する表面に、上記裏面電極層を構成する金属と上記CIS系光吸収層を構成するVI族元素との化合物からなる中間層を備え、上記中間層は、上記基板に対して平行な上面に形成された第1の中間層部と、上記基板に対して垂直であり上記分割溝に対向する側面に形成された第2の中間層部と、を備え、上記第2の中間層部の膜厚が、上記第1の中間層部の膜厚よりも大きいことを特徴とする。
【0010】
別の態様では、上記第2の中間層部の膜厚が、上記第1の中間層部の膜厚よりも2倍以上大きいことを特徴とする。
【0011】
さらに別の態様では、上記裏面電極層がMoからなり、上記VI族元素が少なくとも硫黄を含み、上記中間層が、MoS層、およびMo(SSe)層の少なくともいずれか一方からなる、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態にかかる、CIS系薄膜太陽電池の積層構造を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる、図1におけるA部分を拡大した模式図である。
【図3】(a)は、STEMによって撮影した従来技術にかかるCIS系薄膜太陽電池の断面画像であり、(b)は、STEMで撮影した本発明の実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池の断面画像である。
【図4】(a)は、EELsを使用した従来技術にかかるCIS系薄膜太陽電池の硫黄マッピング像であり、(b)は、EELsを使用した本実施例の硫黄マッピング像である。
【図5】(a)は、TEM−EDXを使用した従来技術にかかるCIS系薄膜太陽電池のセレンマッピング像であり、(b)は、TEM−EDXを使用した本発明の実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池のセレンマッピング像である。
【図6】(a)は、TEM−EDXを使用した従来技術にかかるCIS系薄膜太陽電池のモリブデンマッピング像であり、(b)は、TEM−EDXを使用した本発明の実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池のモリブデンマッピング像である。
【図7】本発明の実施形態にかかる、CIS系薄膜太陽電池の製造方法を示すフローチャートである。
【図8】従来技術にかかる、パターン1を形成するレーザーの強度分布を示す説明図である。
【図9】本発明の実施形態にかかる、パターン1を形成するレーザーの強度分布を示す説明図である。
【符号の説明】
【0013】
10 CIS系薄膜太陽電池
12 基板
14 裏面電極層
16 光吸収層
18 透明導電膜
20 中間層
20a 第1の中間層部
20b 第2の中間層部
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明にかかるCIS系薄膜太陽電池の構造について図を参照しながら以下に説明する。
本発明にかかるCIS形薄膜太陽電池は、基板上に積層された太陽電池素子を、分割溝によって複数の単位セル(以下、「セル」ともいう)に分割し、各セルを直列接続した集積構造をとる。
【0015】
以下に、図1を参照して、本実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池10の基本構造を説明する。本実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池は、基板12上に、裏面電極層14、CIS系光吸収層(以下、「光吸収層」ともいう。)16および、透明導電膜18が順に積層されたpnヘテロ接合デバイスを構成している。裏面電極層14は、レーザー等で形成された第1の分割溝(以下、「パターン1」とする)によって分割されている。また、光吸収層16および透明導電膜18は、レーザーやメカニカルスクライブ等によって形成された第2の分割溝(以下、「パターン2」ともいう。)および第3の分割溝(以下、「パターン3」ともいう。)によって分割される。このように、基板上の製膜された素子が、パターン1〜パターン3の複数の分割溝によって分割されることにより、各セルが直列接続された集積構造となる。なお、本実施形態では、光吸収層16と透明導電膜18との間に、バッファ層を製膜しているが、図1においては、このバッファ層の図示を省略している。
【0016】
次に、図2を参照して、本実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池10における、パターン1に隣接する裏面電極層14の構成を説明する。図2は、図1に示すA領域を拡大した模式図である。なお、図2はあくまでも模式図であり、裏面電極層14や後述する中間層20の膜厚等が図2に示す比率に限定されるものではない。
【0017】
図2に示すとおり、本実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池において、光吸収層16と接する裏面電極層14の表面には、裏面電極層14を構成するモリブデン(Mo)と、光吸収層16を構成するVI族元素(セレンおよび/又は硫黄)との化合物である、MoSe、MoS、又はMo(SSe)が中間層20として形成される。この中間層20は、光吸収層16を形成する際のセレン化や硫化工程、又は、光吸収層の蒸着工程の際に、裏面電極層14のMoと、光吸収層16のSeおよび/又はSが反応して形成される。なお、以下の説明においては、図2に示すとおり、基板12に対して平行な上面に形成された中間層20を、膜厚aの第1の中間層部20aとし、基板12に対して垂直でありパターン1に対向する側面に形成された中間層20を、膜厚bの第2の中間層部20bとする。
【0018】
次に、図3〜図6を参照して、本願発明者が実験によって作成した、従来のCIS系薄膜太陽電池(以下、従来例)と、本実施形態のCIS系薄膜太陽電池(以下、本実施例)とを比して、その構成および効果を説明する。なお、図3(a)は、走査透過電子顕微鏡(STEM:Scanning Transmission Electron Microscope)によって撮影した従来例の断面画像であり、(b)は、STEMで撮影した本実施例の断面画像である。また、図4(a)は、電子エネルギー損失分光法(EELs:Electron Energy Loss Spectroscopy)を使用した従来例の硫黄マッピング像であり、(b)は、EELsを使用した本実施例の硫黄マッピング像である。さらに、図5(a)は、透過電子顕微鏡およびエネルギー分散型X線分析装置(TEM−EDX:Transmission Electron Microscope-Energy Dispersive X-ray spectroscopy)を使用した従来例のセレンマッピング像であり、(b)は、TEM−EDXを使用した本実施例のセレンマッピング像である。さらに、図6(a)は、TEM−EDXを使用した従来例のモリブデンマッピング像であり、(b)は、TEM−EDXを使用した本実施例のモリブデンマッピング像である。
【0019】
図3〜図6を組み合わせて参照すると、従来例においては、第1の中間層部20aの膜厚aと、第2の中間層部20bの膜厚bには、差が生じない。この従来例の構成に対して、本実施例においては、第1の中間層部20aの膜厚aに比べ、第2の中間層部20bの膜厚bを大きくしている。好ましい実施形態では、膜厚bは膜厚aの2倍以上である。
【0020】
このMoとSeおよび/又はSとの化合物からなる中間層20は、光吸収層16に比べてその抵抗率が大きい。そのため、本実施例のように、第2の中間層部20bの膜厚を大きくすることにより、従来例に比べ、図2に示すシャントパスとして示した分路の抵抗値を大きくすることになり、結果、シャントパスを通るリーク電流を低減、言い換えれば、シャント抵抗(Rsh)を向上させることができる。
【0021】
以下の表1に、図3〜図6に示した従来例および本実施例にかかるCIS系薄膜太陽電池の、曲線因子(FF:Fill Factor)とシャント抵抗値(Rsh)を示す。
【0022】
【表1】

【0023】
表1に示したとおり、本実施例のCIS系薄膜太陽電池においては、従来例に比べて、Rshが向上し、かつ、FFが大きく向上している。
【0024】
ここで、仮に、第2の中間層部20bの膜厚増大にあわせて、第1の中間層部20aの膜厚も同様に大きくすると、太陽電池特性の一つである直列抵抗(R)の増大につながり、直列抵抗の増大がシャント抵抗向上の効果を相殺し、結果、FFの向上には繋がらない。そこで、本発明にかかるCIS系薄膜太陽電池においては、単に第2の中間層部20bの膜厚を大きくするものではなく、第1の中間層部20aの膜厚に比べて、第2の中間層部20bの膜厚を大きくしたことにより、FFの向上を達成している。
【0025】
<製造方法>
次に、本実施形態にかかるCIS系薄膜太陽電池10の製造方法について、図7〜図9を参照して説明する。
【0026】
図7のステップS1において、基板12を準備する。本実施例においては、基板12にガラス基板を用いたが、本発明はこれに限らず、ステンレス板等の金属基板、ポリミイド膜等の樹脂基板を用いても良い。
【0027】
次に、ステップS2として、基板12上に、Moを材料としてDCスパッタ法等によって、膜厚200乃至500nmの裏面電極層14を製膜する。また、基板12と裏面電極層14との間に、SiO等からなるアルカリ制御層を製膜してもよい。このアルカリ制御層を設けることにより、ガラス基板中に含まれるアルカリ金属(Na等)が、光吸収層16へ熱拡散することを制御できる。さらに、裏面電極層14の材料として、Mo以外にTi(チタン)やCr(クロム)等の、耐セレン腐食性に優れた高融点の金属を適用してもよい。
【0028】
次いでステップS3では、レーザーを用いて、基板12上に製膜された裏面電極層14を、所定の間隔および所定の幅でスクライブし、パターン1を形成する。このレーザーによるパターニング1の形成に関して、従来では図8に示すように、マスクを用いてレーザービームのパルス形状をパターン1の幅(スクライビングの幅)に加工していた。図8のように、レーザービームの形状を加工することにより、ガラス基板12に対して垂直に形成される裏面電極層14のエッジ(パターン1に接する側面)に極力ダメージを与えず、かつ、所望の幅となるパターン1を形成していた。
【0029】
これに対し、本実施形態においては、マスクを用いず、図9に示すように、レーザーの出力強度を調整することで、パターン1の幅を制御する。具体的には、裏面電極層14をスクライブできるエネルギー強度の閾値を特定し、かかる閾値以上のエネルギー強度のレーザー幅が、パターン1の幅となるように、レーザーの出力強度を調整する。さらに、従来技術のようなマスクを用いないことにより、閾値より低いエネルギー強度のレーザーは、パターン1に近接する裏面電極層14のエッジに照射される。このように、マスクを用いず、上記閾値以下のエネルギー強度のレーザーを、裏面電極14のエッジに照射することで、敢えてダメージを与える。
【0030】
このようにダメージを受けた裏面電極14のエッジは、後述するステップS4の光吸収層16の製膜工程において、セレンおよび硫黄のVI族元素との反応性が上がり、その結果、第1の中間層部2aの膜厚よりも大きい膜厚となる、第2の中間層部2bが形成される。
【0031】
次に、ステップS4の光吸収層16の製膜では、パターン1が形成された裏面電極層14上にCu−Ga層およびIn層をDCスパッタ法で製膜することで、金属プリカーサ膜を形成する。この金属プリカーサ膜が形成された基板を、HSeガスが導入された炉内で、350乃至500℃の温度範囲で熱処理しセレン化する。さらに、炉内のHSeガスをHSガスに置換し、セレン化された基板を、550乃至650℃の温度範囲で熱処理し硫化する。なお本実施形態では、InおよびGaのIII族元素の原子数に対するCuの原子数の比率(Cu/III族比)を0.85〜0.95とし、III族元素の原子数に占めるGaの原子数の比率(Ga/III族比)を0.15〜0.4とし、セレン化を350℃〜600℃、硫化を550℃〜650℃の条件で実行することにより、1.0〜2.0μmの光吸収層13を製膜した。
【0032】
ここで、本実施形態では、光吸収層16として、セレン化および硫化によって、Cu(InGa)(SeS)を製膜したことにより、中間層20は、MoとSeおよびSとが反応したMo(SSe)となる。
【0033】
なお、本発明においては、セレン化又は硫化のいずれか一方によって、例えばCuInSe、Cu(InGa)Se、CuGaSe、CuInS、Cu(InGa)S、CuGaS、等の光吸収層16で構成されてもよく、セレン化のみを行った場合、中間層20はMoSeとなり、硫化のみを行った場合、中間層20はMoSとなる。本実施形態では、中間層20としてMo(SSe)を形成しており、これは、セレン化のみを行った場合に中間層20として形成されるMoSeよりも高抵抗である。したがって、セレン化のみでなく硫化も行う本実施形態のCIS系薄膜太陽電池は、セレン化のみを行って作成されたCIS系薄膜太陽電池よりも、よりシャントパスを抑える効果を奏する。
【0034】
さらに、本実施形態においては、金属プリカーサ膜として、CuGa膜上にIn膜を積層したが、Cu−Ga−In合金膜、Cu−In合金膜や、Cu/Inの積層膜等であってもよい。
【0035】
次に、ステップS5では、溶液成長法(CBD:Chemical Bath Deposition)により、膜厚が2乃至50nmのZn(O、S、OH)のバッファ層を製膜する。なお、バッファ層の他の実施形態として、CdS、ZnS、ZnO等のII−VI族化合物半導体薄膜、これらの混晶、さらに他の例では、In23、In23、In(OH)等のIn系化合物半導体薄膜であってもよい。更に製膜方法についても、CBD法に限らず、有機金属化学的気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)用いて製膜することができる。
【0036】
次に、ステップS6では、メカニカルスクライブにより、光吸収層16およびバッファ層を除去し、所定の間隔および幅のパターン2を形成する。なお、他の実施形態として、メカニカルスクライブの代わりに、レーザースクライブによってパターン2を形成しておもよい。
【0037】
次に、ステップS7では、MOCVDにて透明導電膜18を製膜する。好ましい実施形態では、組成がZnO:Bであり、膜厚は0.5乃至2.5μmである。透明導電膜18は、n型の導電性を有する禁制帯幅が広く、透明且つ低抵抗であるのが好ましい。この他の実施形態における透明導電膜18は、酸化亜鉛系薄膜の場合、周期律表III族元素、例えばアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、ホウ素(B)のいずれか1つ、または、これらを組み合わせてドーパントとしてもよい。さらに他の実施形態としては、透明導電膜18として、ITO(Indium Tin Oxide)であってもよく、製造方法としては、MOCVDの代わりにスパッタによって製膜可能である。
【0038】
また、透明導電膜18をバッファ層上に形成する際、ドーパントのないノンドープのZnOをさらなるバッファ層として製膜した後に、透明導電膜18を製膜してもよい。
【0039】
次に、ステップS8では、メカニカルスクライブにより、光吸収層16、バッファ層、および透明導電膜18を除去し、所定の間隔および幅のパターン3を形成する。なお、他の実施形態として、メカニカルスクライブの代わりに、レーザースクライブによってパターン3を形成してもよい。
【0040】
なお、本実施形態においては、第2の中間層部20bの膜厚を、第1の中間層部20aの膜厚よりも厚くするために、パターン1を形成するレーザーを加工して、パターン1に隣接する裏面電極層14のエッジにダメージを与える方法を採ったが、本発明は、この製造方法に限定されるものではなく、他の方法を用いてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、分割溝によって分割された裏面電極層と、CIS系光吸収層と、透明導電膜とが順に形成されたCIS系薄膜太陽電池であって、
上記裏面電極層は、上記CIS系光吸収層に接する表面に、上記裏面電極層を構成する金属と上記CIS系光吸収層を構成するVI族元素との化合物からなる中間層を備え、
上記中間層は、上記基板に対して平行な上面に形成された第1の中間層部と、上記基板に対して垂直であり上記分割溝に対向する側面に形成された第2の中間層部と、を備え、
上記第2の中間層部の膜厚が、上記第1の中間層部の膜厚よりも大きいことを特徴とする、CIS系薄膜太陽電池。
【請求項2】
上記第2の中間層部の膜厚が、上記第1の中間層部の膜厚よりも2倍以上大きいことを特徴とする、請求項1に記載のCIS系薄膜太陽電池。
【請求項3】
上記裏面電極層がMoからなり、
上記VI族元素が少なくとも硫黄を含み、
上記中間層が、MoS層、およびMo(SSe)層の少なくともいずれか一方からなる、ことを特徴とする、請求項1または2に記載のCIS系薄膜太陽電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−4370(P2012−4370A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−138356(P2010−138356)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(000186913)昭和シェル石油株式会社 (322)
【Fターム(参考)】