説明

CPR胸部圧迫深度をリアルタイムに正確に求める方法

【課題】センサドリフトの適切な除去を維持しながら、圧迫震度信号のフィルタ歪みの影響を除去するか又は低減する。
【解決手段】実施者によって患者に対して実行される、加速度信号及び基準信号を使用することによりリアルタイムのCPR胸部圧迫深度を正確に求める方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胸部圧迫に関する。特に、本発明は、加速度及び力から圧迫深度を求める方法について述べる。
【背景技術】
【0002】
近年、CPR(心肺蘇生)フィードバックシステムは、心停止患者に対するCPRの質を向上させる方法として注目されてきた。このようなシステムの1つの典型的な特徴は、胸部圧迫中に圧迫深度及び速度を測定し、これらを許容されるガイドライン限界値と比較し、たとえば圧迫深度が3.8cm〜5.1cmという許容値を満たさない場合、救助者に対し言葉によるか又は視覚的フィードバックを与える、というものである。
【0003】
圧迫に対してフィードバックを与えるシステムは、通常、患者の胸部の上に配置されるセンサパッドから成る。センサパッドは、加速度計及び任意に力センサを含む場合がある。圧迫深度測定は、通常、加速度の二重積分に基づく。しかしながら、二重積分の前に加速度信号からすべてのゼロオフセットが除去されない場合、積分は「それる(run off)」可能性があり、推定された深度は、フィードバックを与えるために使用できなくなる。
【0004】
Myklebust他に対する米国特許第6,306,107号は、胸部圧迫深度を取得するための二重積分の方法について述べており、そこでは、新たな圧迫の始まりの時に力スイッチが起動されるたびに、深度及び速度がゼロにリセットされる。
【0005】
刊行物、Aase他著、「Compression Depth estimation for CPR Quality assessment Using DSP on Accelerometer Signals」(IEEE Transactions on Biomechanical engineering, vol.49, no 3, Mar 2002)では、境界条件を設定することによって、加速度におけるオフセットが各圧迫後に除去され、それにより、力が解放された時に胸部が同じ位置及び速度に戻るものと想定される方法が記載されている。境界条件を決定する積分限界は、力スイッチを用いることによって見つけられる。この方法の欠点は、深度のリアルタイムのサンプル毎の評価を提供せず、以前の圧迫の深度を計算するのみである、ということである。
【0006】
Palazzolo他に対する米国特許第7118542号は、加速度をフィルタリングして積分することにより深度を取得する別の技法について述べている。過去の開始点の移動平均を使用して、各圧迫の開始点が推定される。さらに、圧迫アーチファクトを含むECG(心電図)信号等、独立した基準信号を、開始点を決定するのに役立つものとして使用することができる。さまざまなタイプのノイズ基準信号を使用して、そのノイズ基準信号を加速度信号と相関させることにより、積分の前に加速度信号におけるノイズ源を推定し除去することができる。
【0007】
米国特許第7118542号に述べられている方法の1つの欠点は、フィルタによってもたらされる歪みに対し加速度信号又は深度信号を補償しない、ということである。一般に、フィルタは、それらの通過帯域外の周波数を除去するだけでなく、通過帯域内の一定の周波数成分を減衰させるか又は遅延させる。これにより、フィルタリングされた信号が元のバージョンに対し歪む可能性がある。
【0008】
たとえば、ハイパスフィルタを使用して加速度オフセットにおけるドリフトが除去される場合、フィルタはまた、そのカットオフ周波数の付近の周波数も歪ませることになる。二重積分時、これらの歪みにより、結果としての深度信号の歪みももたらされる。フィルタのカットオフ周波数が圧迫周波数に近すぎる場合、深度信号は大幅に歪む可能性がある。一方、カットオフ周波数が低いほど、ドリフトを除去するにあたってフィルタが有効でなくなる。
【0009】
デジタルフィルタを用いるフィルタリングは、デジタル化された信号波形から高周波数ノイズ及び/又はドリフトを除去するための強力且つ既知の技法である。デジタルフィルタを、異なるタイプ(ハイパス、ローパス、バンドパス、バンドストップ)、ファミリ(たとえば、有限インパルス応答(FIR)又は無限インパルス応答(IIR)並びに次数、位相、リップル及びカットオフ/コーナー周波数等の特性に対して調整することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、センサドリフトの適切な除去を維持しながら、圧迫深度信号のフィルタ歪みの影響を除去するか又は低減することである。
【0011】
提案される解決法では、これは、フィルタリング及び積分中に取得される波形に対し補償信号を加算することによって達成される。補償信号は、加速度におけるオフセットドリフトを除去するために使用されてきたものと同じフィルタを使用して、独立した基準信号を、深度信号とおよそ同じ、すなわち同様の振幅、形状及び位相の信号でフィルタリングすることによって見つけられる。そして、生の基準信号とフィルタリングされた基準信号との差に等しい補償信号が計算され、圧迫深度信号に加算されることにより、フィルタによってもたらされる歪みが補償される。この補償信号は、フィルタによって除去される深度信号の一部におよそ等しいものと想定され、そのため、実際の圧迫深度がより正確に求められる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、時刻tにおいて、患者又は人体模型に対するCPR実行において使用される胸部圧迫センサユニットによって測定される信号に対し、
胸部圧迫の加速度値を表す信号a(t)を受け取るステップと、
受け取られた加速度信号a(t)に対し1つ又は複数のフィルタを適用するステップであって、望ましくない信号成分を除去する、適用するステップと、
上記フィルタリングステップの後に信号に対し二重積分を適用するステップであって、生の深度信号x_r(t)をもたらす、適用するステップと、
独立基準信号R(t)を使用して、当該独立基準信号R(t)を、生の深度信号x_r(t)と同様の振幅、形状及び位相を有する調整された基準信号r(t)をもたらすように変更するステップと、
受け取られた加速度値a(t)に対して適用されたものと同じフィルタ(複数可)を使用することにより、調整された基準信号r(t)から、フィルタリングされた、調整された基準信号r_f(t)を減算することにより、結果としての補償信号x_c(t)を取得するステップと、
生の深度信号x_r(t)と補償信号x_c(t)とを加算することにより、時刻tにおける圧迫深度xを求めるステップと
を実行することにより、実施者によって患者又は人体模型に対して実行されるリアルタイム胸部圧迫深度xを正確に求める方法である。
【0013】
本発明の方法の他の特徴は、添付の従属クレームに示されている。
【0014】
本発明は、実施者によって患者又は人体模型に対して実行されるリアルタイム胸部圧迫深度xを正確に求める装置であって、CPR実行において使用される胸部圧迫センサユニットと、上に定義した方法ステップを実行する手段とを備えることを特徴とする、装置をさらに含む。
【0015】
以下、本発明について、添付図面を参照してより詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明によれば、時間の関数としての圧迫深度波形x(t)を正確に求めることは、以下の関係によって与えられる。
【0017】
x(t)=x_r(t)+x_c(t)
ここで、x_r(t)は生の深度信号であり、x_c(t)は補償信号である。
【0018】
図1は、CPR実施者によって患者又は人体模型に対して実行されるリアルタイム胸部圧迫深度xを正確に求める本発明の方法の概略説明を示す。受け取られる加速度信号a(t)をフィルタリングし二重積分することによって、生の深度推定値x_r(t)(図2dに示すような)が取得される。加速度a(t)は、たとえば、圧迫中に胸骨に対して適用されるCPRセンサユニット内部に配置された加速度計によって測定され、規則的な間隔でサンプリングされる。
【0019】
図2aは、測定された加速度の典型的な波形を示す。
【0020】
x_r(t)を求めるために、測定された加速度信号はまず、1つ又はいくつかのデジタルフィルタによってフィルタリングされて、望ましくない信号成分、たとえばオフセットドリフト及び/又は高周波数ノイズが除去される。この目的に特に適している1つのフィルタタイプは、いわゆるくし形フィルタであり、それは非常に単純な無限インパルス応答フィルタである。
【0021】
図2bは、くし形フィルタによってフィルタリングされた加速度の波形を示す。
【0022】
フィルタリングされた加速度信号は、その後、たとえば積分デジタルフィルタを使用して二重積分される。デジタルフィルタリング理論によれば、フィルタの順序は最終結果に影響を与えず、このため、フィルタリング及び積分の並びを入れ替えてもよい。
【0023】
図2cは、フィルタリングされた加速度を積分することによって見つけられる胸部速度の波形を示し、図2dは、胸部速度を積分することによって見つけられる生の深度信号x_r(t)の波形を示す。
【0024】
補償信号x_c(t)(図2hに示す波形)は、元の基準信号r(t)(図2fに示すような)からフィルタリングされた基準信号r_f(t)(図2gに示すような)を減算することによって得られる。元の基準信号r(t)は、独立基準信号R(t)から、この信号R(t)を、生の深度信号x_r(t)と同様の振幅、形状及び位相を有するように調整することによって生成される。このため、補償信号x_c(t)は、フィルタによって除去された基準信号の部分を表す。
【0025】
r_f(t)を得るためにr(t)をフィルタリングするプロセスでは、採用されるフィルタ(複数可)は、x_r(t)を計算するプロセスにおいて加速度をフィルタリングするために使用したものと同じであるか、又は少なくとも本質的に同じ信号の歪みを与える。
【0026】
好ましい実施形態では、基準信号r(t)は、圧迫力を測定する力センサによって生成される測定値から導出される。救助者の手のひらと患者の胸部との間に位置することが望ましいセンサは、好ましくは加速度計サンプリングと同期して力F(t)をサンプリングする。使用することができる他のタイプの基準信号には、圧迫関連アーチファクトを含むECG測定値又は胸部インピーダンス測定値か、又はさまざまな種類の血圧測定値がある。基準信号R(t)はまた、任意の情報生成信号の組合せ、たとえば上述した信号の2つ以上の組合せを含んでもよい。
【0027】
図2eは、力センサによって測定される圧迫力F(t)の波形を示す。
【0028】
タイプの異なるセンサからの出力信号は単位が異なり、したがって一般的に振幅が異なるため、基準信号R(t)の数値振幅は、深度信号x(t)の数値振幅と本質的に一致するように調整される必要がある。基準信号及び深度信号はまた、調整される必要のある、通常の位相差又は遅延を有する可能性がある。
【0029】
この調整は、独立基準信号R(t)と、以前に求められた圧迫深度信号x(t−1)との位相差及び振幅比を計算することによってもたらされる(図1参照)。
【0030】
以下、生の(測定された)基準信号R(t)と位相/振幅調整された基準信号r(t)との間の関係について、一例によりさらに説明する。
【0031】
基準信号として圧迫力F(t)を使用することにより、R(t)=F(t)が与えられるものとする。力はニュートンで測定され、深度はmmで測定されることが知られている。このため、Nでの力振幅とmmでの深度振幅との関係が既知でなければならない。以下では、圧迫中の力対深度の比を、胸部剛性(stiffness)k(N/mm)と呼ぶことにする。基準信号r(t)を計算するために、測定された力F(t)は、kによって除算されなければならず、そのためr(t)=F(t)/kとなる。
【0032】
図2fは、力信号の振幅及び位相を、可能な限り適切に圧迫深度信号に一致させるように調整することによって見つけられる基準信号r(t)を示す。
【0033】
さらに、胸部における粘性力成分のために、通常、深度は力に対して遅延する。このため、振幅調整された基準信号の位相は、深度とより整合するように調整される必要がある。
【0034】
一実施形態では、胸部剛性kは、単に以前の圧迫の最大力を対応する最大深度で除算することによって見つけられる。この計算に採用される深度は、たとえば、アルゴリズムによって推定されるような以前の圧迫の深度x(t)であってもよい。力信号及び深度信号の位相差を、たとえば以前の圧迫力F(t)及び深度x(t)の最大点及び最小点の差を観測することによって見つけることができる。第1の圧迫(複数可)に対し、計算を開始するためにk及びμの定数値を使用してもよい。深度は、絶対値、すなわち0に対して測定された値であってもよく、又は相対値、すなわち以前の最低深度点に対して測定された値であってもよい。
【0035】
好ましい実施形態では、力信号の振幅及び位相は、測定された圧迫力信号F(t)と調整された基準信号r(t)との以下の関係を想定することによって調整される。すなわち、
F(t)=kr(t)+μv(t)
又は
r(t)=(F(t)・μv(t))/k
である。v(t)は、たとえばx(t)又は別法としてr(t)を時間に対して微分することによって求めることができる胸部速度である。kは胸部剛性であり、μは胸部減衰と呼ばれる。μ及びkはともに、定数であってもよく、又は深度により可変であってもよい。上記式を、加速度を含むようにさらに一般化してもよい。
【0036】
上述した両実施形態に対し、力信号の振幅及び位相をそれぞれ変更するために使用される剛性k及び減衰成分μを、たとえば以下に述べられている方法を使用して、以前の圧迫に関して力及び深度の波形から深度の関数として計算してもよい。すなわち、Tomlinson A、Nysaether J、Kramer-Johansen J、Steen PA、Dorph E.著、「Compression force-depth relationship during out-of-hospital cardiopulmonary resuscitation」(Resuscitation, 2006)(近刊)、又はKristy B. Arbogast、Matthew R. Maltese、Vinay M. Nadkarni、Petter Andreas Steen、Jon B. Nysaether著、「Anterior-Posterior Thoracic Force-Deflection Characteristics Measured During Cardiopulmonary Resuscitation": Comparison to Post-Mortem Human Subject Data Stapp Car Crash Journal」(Vol. 50, November 2006)(近刊)である。
【0037】
r(t)の計算に使用されるk及びμの値は、たとえば、以前の圧迫で見つけられたk及びμの平均値又は中間値に基づいてもよい。
【0038】
波形x(t)の最下点は、時にゼロからの著しいオフセットを示す場合がある。このため、一般に、x(t)は、各圧迫の絶対圧迫深度より相対圧迫深度を計算する場合の方がより正確である。これに対応するために、深度出力を、各圧迫後に、たとえば2つの圧迫の間の最小力又は最小深度点でゼロにリセットしてもよい。
【0039】
図2iは、本発明の方法によって得られる深度x(t)の推定値を示す。別法として、胸部の絶対圧迫を測定するために、各圧迫後に深度x(t)を深度x0にリセットしてもよく、x0=F_min/kである。ここで、F_minは、深度がリセットされる点における力である(Tomlinson他、2006)。
【0040】
圧迫深度信号x(t)と同様の振幅、形状及び位相を有する信号r(t)は、それ自体、圧迫深度の推定値であることが観察される。特別な環境下、たとえば加速度が患者の背中面の移動によって影響を受ける搬送中、r(t)は、x(t)より適当な圧迫深度の推定値を与えてもよい。このため、このような環境が検出された場合、システムは、圧迫深度の代表としてx(t)の代りにr(t)を表示するように選択してもよい。
【0041】
r(t)及びx(t)の混成化を行い、これによって圧迫深度を表すものとすることも可能である。たとえば、r(t)が圧迫の最も浅い部分を表し、x(t)が圧迫の最も深い部分を表すものとしてもよく、たとえば、事前定義された深度間隔、たとえば10mm〜20mmの深度でr(t)からx(t)までの段階的な変化があるようにしてもよい。
【0042】
別の適用例では、CPR訓練中に胸部圧迫深度を計算する目的で人体模型に対してセンサが使用される。センサを、本物の患者であるかのように人体模型の胸部上に外部的に使用してもよく、又は人体模型内部に組み込んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による原理の概略説明を示す図である。
【図2a】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、測定された加速度を示す図である。
【図2b】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、デジタルくし形フィルタによってフィルタリングされた加速度を示す図である。
【図2c】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、フィルタリングされた加速度を積分することにより見つけられる胸部速度を示す図である。
【図2d】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、胸部速度を積分することによって見つけられる生の深度を示す図である。
【図2e】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、力センサによって測定された圧迫力F(t)を示す図である。
【図2f】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、力信号F(t)の振幅及び位相を可能な限り適当に深度信号に一致するように調整することによって見つけられる基準信号r(t)を示す図である。
【図2g】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、r_f(t)、すなわち加速度をフィルタリングする(図2b参照)ために使用されるものと同じフィルタを使用してフィルタリングされた基準信号を示す図である。
【図2h】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、基準信号r(t)からフィルタリングされた基準信号r_f(t)を減算ことによって見つけられる補償信号x_c(t)を示す図である。
【図2i】本発明のさまざまな態様を示す波形の例であり、x(t)、すなわち提案方法によって取得される深度の推定値を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実施者によって患者又は人体模型に対して実行されるリアルタイムの胸部圧迫深度xを正確に求める方法であって、時刻tにおいて、CPR実行において使用される胸部圧迫センサユニットによって測定される信号に対し、
前記胸部圧迫の加速度値を表す信号a(t)を受け取るステップと、
前記受け取られた加速度信号a(t)に対し望ましくない信号成分を除去するため1つ又は複数のフィルタを適用するステップと、
前記フィルタリングステップの後に前記信号に対し二重積分を適用し、生の深度信号x_r(t)をもたらすステップと、
独立基準信号R(t)を使用して、該独立基準信号R(t)を、前記生の深度信号x_r(t)と同様の振幅、形状及び位相を有する調整された基準信号r(t)をもたらすように変更するステップと、
前記受け取られた加速度信号a(t)に対して適用されたものと同じフィルタ(複数可)を使用することにより、前記調整された基準信号r(t)から、フィルタリングされた、調整された基準信号r_f(t)を減算することにより、結果としての補償信号x_c(t)を取得するステップと、
前記生の深度信号x_r(t)と前記補償信号x_c(t)とを加算することにより、時刻tにおける前記圧迫深度xを確定するステップと
を実行することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記フィルタはくし形フィルタであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記独立基準信号R(t)は、前記CPR実行において加えられる圧迫力を測定する力センサによって生成される力信号F(t)から導出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記独立基準信号R(t)はECG信号から導出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記独立基準信号R(t)は胸部インピーダンス測定値から導出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記独立基準信号R(t)は血圧測定値から導出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記独立基準信号R(t)は、請求項3、4、5及び6に記載の信号のうちのいずれかの組み合わせから導出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記独立基準信号R(t)は、力信号F(t)と他の測定された情報生成信号との組み合わせから導出されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記調整された基準信号r(t)は、前記独立基準信号R(t)と、以前に求められた圧迫深度x(t−1)信号との位相差及び振幅比とを計算することによって生成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記加速度計信号及び前記基準信号は同期されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記力センサは、前記実施者の手のひらと前記患者の胸部との間に配置されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
実施者によって患者又は人体模型に対して実行されるリアルタイムの胸部圧迫深度xを正確に求める装置であって、CPR実行において使用される胸部圧迫センサユニットと、請求項1〜11のいずれか1項に記載のステップを実行する手段とを具備することを特徴とする、装置。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図2g】
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【図2h】
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【図2i】
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【公開番号】特開2008−272447(P2008−272447A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−32604(P2008−32604)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(507154664)レルダル メディカル アクティーゼルスカブ (13)
【Fターム(参考)】