説明

ER流体を用いた表示装置

【目的】 本発明は、パソコン、携帯電話、モバイル端末などのディスプレイとして使用できるようにしたER流体を用いた表示装置に関し、特に、ER流体を用いて、電界印加時において、コントラスト(透過性)や解像度を著しく向上させるようにすること。
【構成】 上側透明板3aと全面型透明電極3bからなる上部の透明電極板3と、透明板4aと周囲に電極を有する局部型電極4bからなる下部の局部電極板4とからなること。該局部電極板4の前記透明板4aの下面に塗装膜5を設けた局部電極板4と前記透明電極板3の間において、絶縁性液体2中に絶縁性固体粒子1を多数分散させたER流体Aをスペーサー6の空隙部6a内に水密的に封入すると共に、前記透明電極板3と前記局部電極板4との間に適宜な電圧7を印加するように構成してなること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パソコン、携帯電話、モバイル端末などのディスプレイとして使用されるか、又はそれらから情報を取得して独立して運搬できる表示体、例えば電子ペーパーや電子ブックなどにも使用できるER流体を用いた表示装置に関する。
【0002】
本発明において、「ER流体(Electrorheological-Fluid)」とは、絶縁性液体中に絶縁性固体粒子を多数分散させたものをいう。ER流体には、電界を印加すると瞬時に固化し、電界を取り去ると可逆的に流動するという性質がある。電界をかけると粒子が分極し、電界方向に粒子のブリッジを形成し、このブリッジ間の引力が流体の粘性を増大させると言われている。ブリッジ構造が形成される機構は十分に解明されていないが、水の存在により粒子表面のイオン解離基が解離して電気二重層を形成し、この電気二重層が電界印加時に歪み、粒子同士が静電気的に引き合うという電気二重層説が提案されている。このような性質を持つER流体は、その特性を利用してクラッチ、バルブ、ダンパー、アクチュエーター、ロボット制御、振動制御への応用が研究されている。
【0003】
ER流体を用いた表示装置としては、非特許文献1及び2に示すように、〔図19(A)及び(B)参照〕が開示されている。このようなER流体を表示素子として用い画像形成を行うには数々の問題があり、液晶と類似した性質を持っているにもかかわらず表示素子としての注目がされていない。
【非特許文献1】第64回応用物理学会学術講演集p148(2003.9)
【非特許文献2】第51回応用物理学関係連合講演会予稿集 p1048(2004.3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ER流体を表示素子として用いる場合種々の問題がある。すなわち上記の構成の場合、スペーサー及び透明電極を用いてER流体を封入するので電界印加時には観察面にER流体中の絶縁性固体粒子で形成される鎖状構造が観察面全体に現れてしまい、コントラストや解像度の低下要因となるという欠点があった。特に、図19(A)のように、上下面の全面的透明電極3,3間に、ER流体Aを封入させた場合、図19(B)のように、電界印加時において、その中央箇所寄りに、絶縁性固体粒子の鎖状構造が複数表れ、コントラストや解像度が著しく低下する欠点があり、使用に供することに大きな欠点があった。このため、本発明の目的(課題)は、ER流体を用いて、電界印加時において、コントラスト(透過性)や解像度を著しく向上させるようにする表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意、検討を重ねた結果、その請求項1の発明を、上側透明板と全面型透明電極からなる上部の透明電極板と、透明板と周囲に電極を有する局部型電極からなる下部の局部電極板とからなり、該局部電極板の前記透明板の下面に塗装膜を設けた局部電極板と前記透明電極板の間において、絶縁性液体中に絶縁性固体粒子を多数分散させたER流体をスペーサーの空隙部内に水密的に封入すると共に、前記透明電極板と前記局部電極板との間に適宜な電圧を印加するように構成してなることを特徴とするER流体を用いた表示装置としたことにより、前記課題を解決した。
【0006】
また、請求項2の発明では、透明板と周囲に電極を有する局部型電極からなる上部及び下部の局部電極板とからなり、該下部の局部電極板の前記透明板の下面に塗装膜を設けた局部電極板と前記上部の局部電極板との間に、絶縁性液体中に絶縁性固体粒子を多数分散させたER流体を封入すると共に、前記上部の局部電極板と下部の局部電極板との間に適宜な電圧を印加するように構成してなることを特徴とするER流体を用いた表示装置としたことにより、前記課題を解決した。
【0007】
さらに、請求項3の発明は、前記構成において、前記局部型電極は方形枠状に形成されてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置としたことにより、前記課題を解決した。また、請求項4の発明は、前記構成において、前記局部型電極は環状枠として形成されてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置としたことにより、前記課題を解決した。
【0008】
また、請求項5の発明は、前記構成において、前記周囲に電極を有する局部型電極は、対向する側に対称的に電極が設けられてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置としたことにより、前記課題を解決した。さらに、請求項6の発明は、前記周囲に電極を有する局部型電極は、枠状の隅角箇所にそれぞれ電極が設けられてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置としたことにより、前記課題を解決した。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明においては、下部の局部電極板は、周囲に電極を有する局部型電極であるため、前記絶縁性固体粒子の鎖状構造は周囲の電極側に集合することとなり、コントラストや解像度を向上させることができるものである。また、請求項2の発明では、上下に局部電極板を設けることで、コントラストや解像度をより向上させることができる。また、請求項3及び4の発明では、方形枠状又は環状枠の局部型電極側としたことで簡易な構成にでき、その他は請求項1又は2と同等の効果を奏する。また、請求項5の発明では、両側に前記絶縁性固体粒子の鎖状構造が集まり、コントラストや解像度を向上させ得る。また、請求項6の発明でも、枠周囲の4隅に絶縁性固体粒子の鎖状構造を集合させて解像度等を向上させ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の第1実施形態について、図1及び2に基づいて説明する。ER流体Aとは、前述したように、絶縁性液体2内に、絶縁性固体粒子1が多数分散された分散液から構成されている。使用するER流体Aは、本発明では無機・有機微粒子分散型ER流体を使用しているが、均一系ER流体でなく分散系ER流体ならば同じ効果が期待できる。使用する絶縁性固体粒子1は、シリカ、酸化チタン、二酸化チタン、水酸化チタンと多くのものがあるが一般的には水酸化チタンを使用する。
【0011】
ER流体Aの絶縁性液体2には、フッ素系不活性液体(PF−5052等)、脂肪族飽和炭化水素(IsoperG等)、シリコン系液体と多くの種類(粘度、比重含め)があるが、この使用する絶縁性液体2は一般的にはシリコン系液体が用いられる。使用粘度は0.65cst〜100cstまで使用することが可能である。比重に関しては使用する絶縁性固体粒子1の比重に近いものを使用する。
【0012】
また、上部の透明電極板3は、上側透明板3aと、全面型透明電極3bとから構成されている。前記上側透明板3aは、透明ガラス板又は透明合成樹脂板等からなる。前記全面型透明電極3bは、前記上側透明板3aの下面の全面に亘って設けられている。また、下部の局部電極板4は、透明板4aと、周囲に電極を有する局部型電極4bから構成されている。前記透明板4aは、透明ガラス板又は透明合成樹脂板等からなり、前記上側透明板3aと同等材質である。また、前記局部型電極4bにおいて、周囲に電極を有する構成は、方形枠状に形成されている(図2参照)。つまり、ロ字(矩形)電極を配置するものである。
【0013】
前記全面型透明電極3bには、透明電極(ITO:Indium Tin Oxide)を使用する。透明電極材料として錫・インジウムを基本とした金属酸化物が挙げられる。他には−般にAu、Ag、Cu等の金属あるいは合金薄膜、ITO薄膜、ZnO・Al23薄膜、SnO2薄膜が知られているが、中でもITOが最も簡単に用いられる。一般的には透明電極の材料は錫もしくはインジウムの酸化物であり、ITOガラスと呼ばれるものはインジウムと錫の酸化物の混合物である。
【0014】
この透明電極は一般に通常の前記ガラスとしての前記上側透明板3aの表面にスパッタリング蒸着によって作成する。その透明電極の厚みは通常、膜厚0.1mm、ガラスとしての上側透明板3aの厚み1.0mmで構成されている。しかるに、本発明では膜圧0.01mm〜0.1mmまで高い電導性を持つものが使用可能である。また、前記透明電極板3は、ITOガラスではなくITOをスパッタ・蒸着したフィルム状のものでも可能である。
【0015】
前記下部の局部電極板4の透明板4aの下面に、適宜な色彩の塗装膜5が付着されている。この場合の前記透明板4aの上面に、適宜な色彩の塗装膜5が付着されている。この場合の前記透明板4aの上面に、方形枠状に形成された電極が設けられている。この場合の電極には、透明性は要件とはされてはいないが、透明性があっても制限されない。
【0016】
前記局部型電極4bを作成する方法につき、一般には金属酸化物の薄膜形成方法としてスパッタリング法、真空蒸着法、イオンブレーティング法、プラズマCVD法などが挙げられる。また、該局部型電極4bを透明にすることもあるが、この場合に前記全面型透明電極3bと同一の材質のものが用いられる。
【0017】
前記絶縁性液体2中に絶縁性固体粒子1を多数分散させたER流体が、前記局部電極板4と前記透明電極板3の間に、封入するように構成されている。また、実際に、ER流体Aを封入する構成として、図2に示すように、前記方形枠状の局部型電極4bの外周形状が、前記スペーサー6の空隙部6aの外周形状となるように構成されている。該空隙部6a箇所が画素としての役割をなす。このような前記透明電極板3と前記局部電極板4との間に適宜な電圧7を印加するように構成されている。
【0018】
本発明の第1実施形態についての作用について説明する。前記透明電極板3と前記局部電極板4との間に電圧7を印加しない前では、図5(A)に示すように、ER流体Aによって白濁した状態となっている。そして、前記透明電極板3と前記局部電極板4との間に電圧7を印加すると、その直後に、ER流体Aで白濁した状態から、図5(B)に示すように、多数の絶縁性固体粒子1,1,…が周囲に電極を有する局部型電極4bに引かれ、四方にER流体Aの鎖状構造が集中された状態が得られ、この状態では、塗装膜5の色彩が目視できる。即ち、電圧7を印加しない前は、多数の絶縁性固体粒子1,1,…が混在したER流体Aで白濁した状態となるが、電圧7を印加すると、多数の絶縁性固体粒子1,1,…が周囲に集まり、白濁した状態から澄んだ状態となり塗装膜5の色彩が目視できる。つまり、電圧7の印加の存否によって、白濁と塗装膜5の色彩との変化が目視できる。特に、周囲に電極を有する局部型電極4bによって、視認性を向上させ得る。
【0019】
次に、本発明の第2実施形態について、図3及び4に基づいて説明する。該第2実施形態では、前記第1実施形態における透明電極板3を、前記局部電極板4に変換した構成である。つまり、上部の局部電極板4は、透明板4aと、周囲に電極を有する局部型電極4bから構成されており、前記の下部の局部電極板4と同一である。この上部の局部電極板4では、その局部型電極4bは、透明板4aの下面に設けられている。このため、上下の局部電極板4,4との間に適宜な電圧7を印加するように構成されている。その他の構成は、第1実施形態の構成と同一であり、説明を省略する。この本発明の第2実施形態の作用については、上下の局部電極板4,4との間に適宜な電圧7を印加する構成であり、図5(A)及び(B)に示すように、前述した第1実施形態と同一であり、説明を省略する。第2実施形態では、上下の局部型電極4b,4bによって、より視認性を向上させることができる。
【0020】
次に、本発明の第3実施形態につき、図6に基づいて説明する。該第3実施形態では、前記第1実施形態における下側の局部電極板4の構成を変えて、対向する側に対称的に電極が設けられたものである。つまり、下側の局部電極板4の構成は、前記透明板4aの上面に、対向する側に対称的に局部型電極4b,4bが設けられている。この場合の局部型電極4bは、透明性は要件とはされてはいないが、透明性があっても制限されない。他の構造は、前述した前記第1実施形態の構成と同一であり、説明を省略する。また、この本発明の第3実施形態の作用については、図8(A)及び(B)に示すように、適宜な電圧7の印加によって、対向する側の局部型電極4b,4b側に多数の絶縁性固体粒子1,1,…が周囲に集まり、白濁した状態から澄んだ状態となり塗装膜5の色彩が目視できる。
【0021】
次に、本発明の第4実施形態について、図7に基づいて説明する。該第4実施形態では、前記第3実施形態における透明電極板3を、前記局部電極板4に変換した構成である。つまり、上部の局部電極板4は、透明板4aと、周囲に電極を有する局部型電極4bから構成されており、前記の下部の局部電極板4と同一であって、対向する側に対称的に局部型電極4b,4bを設けた構成を除けば、前記第2実施形態と同一である。その第4実施形態の作用については、図8(A)及び(B)に示すように、前記第3実施形態の作用と同等であり、より視認性を向上させることができる。
【0022】
次に、本発明の第5実施形態につき、図9に基づいて説明する。該第5実施形態では、前記第1実施形態における下側の局部電極板4の構成を変えて、枠の隅角箇所にそれぞれ電極が設けられたものである。つまり、下側の局部電極板4の構成は、前記透明板4aの上面に、枠の隅角の4箇所にそれぞれ局部型電極4b,4b,…が設けられている。この場合の局部型電極4bも、透明性があるか否かは問わない。他の構造は、前述した前記第1実施形態の構成と同一であり、説明を省略する。また、この本発明の第5実施形態の作用については、図11(A)及び(B)に示すように、適宜な電圧7の印加によって、枠の隅角の4箇所に多数の絶縁性固体粒子1,1,…が周囲に集まり、白濁した状態から澄んだ状態となり塗装膜5の色彩が目視できる。
【0023】
次に、本発明の第6実施形態について、図10に基づいて説明する。該第6実施形態では、前記第6実施形態における透明電極板3を、前記局部電極板4に変換した構成である。つまり、上部の局部電極板4は、透明板4aと、周囲に電極を有する局部型電極4bから構成されており、前記の下部の局部電極板4と同一であって、枠の隅角の4箇所にそれぞれ局部型電極4b,4b,…を設けた構成を除けば、前記第2実施形態と同一である。その第6実施形態の作用については、図11(A)及び(B)に示すように、前記第5実施形態の作用と同等であり、より視認性を向上させることができる。
【0024】
次に、本発明の第1実施形態の変形について、図12に基づいて説明する。該第1実施形態の変形では、前記第1実施形態の局部型電極4bの方形枠状(ロ字型)が、ほぼ円形の環状枠に変換されている。該環状枠の局部型電極4bを設けた構成を除けば、前記第1実施形態と同一であり、その作用については、図14(A)及び(B)に示す通りであり、図5と同様である。
【0025】
次に、本発明の第2実施形態の変形について、図13に基づいて説明する。該第2実施形態の変形では、前記第2実施形態の局部型電極4bの方形枠状(ロ字型)が、ほぼ円形の環状枠に変換されている。該環状枠の局部型電極4bを設けた構成を除けば、前記第2実施形態と同一であり、その作用については、図14(A)及び(B)に示す通りであり、図5と同様である。また、前述した図5,8,11及び14のそれぞれは模式図である。特に、図5(A),図8(A),図11(A)及び図14(A)において、局部型電極4bから外れた箇所は、下の塗装膜5の色彩が目視できものではなく、白濁した状態である。
【0026】
図16は、本発明を単位ユニットとし、該単位ユニットの4つを4画素に応用して回路図を構成した一部分解斜視図であり、図17は、その4画素の回路図の電圧印加関係を示した状態平面図である。特に、図17の電圧7の回路においては、各行のX軸方向(水平方向)の電源切替のスイッチ8aと、各列のY軸方向(垂直方向)の電源切替のスイッチ8bとがそれぞれ設けられ、スイッチ8a,8bの両方が閉となったときに、該当する箇所の単位ユニットに電圧7が印加され、白濁から塗装膜5の色彩へと変化し、画素の変化が認識でき、パソコン、携帯電話、モバイル端末などのディスプレイとして使用されるものである。
【実施例1】
【0027】
図1のようなロ字電極を配置された表示原理試験ユニット(1) であって、アルミ電極としての局部型電極4b(ロ字電極)を中央部に外形10mm×10mm、切り取り内形8mm×8mmの矩形窓を形成し、スペーサー6として厚さ2mmのシリコンゴム、中央部を10mm×10mmに切り取り部を設けて空隙部6aを形成した。その上面は透明電極板3としてITOガラス(全面電極)を用い、ER流体A(白色)とシリコン系液体(透明)を混合し、濃度2. 6wt%のER流体Aを作成した。また、従来技術としての表示原理試験ユニット(2) であって、この場合は、図19に示すように、上下を透明電極板3としてITOガラス(全面電極)を用いたものであり、他の構成は表示原理試験ユニット(1) と同一の材料を使用した。スペーサー6も同一である。このような表示原理試験ユニット(1) と(2) とを用いて透過率の比較測定を行った。その結果、表1に示すように、上下が全面電極の表示原理試験ユニット(2) よりも、ロ字電極を配置した表示原理試験ユニット(1) の方が電極部に集中して鎖状構造が形成されるために透過率が向上しているのが見て取れる。
【0028】
【表1】

【実施例2】
【0029】
また、実験ユニットの条件をスペーサー6の厚さ2mmのシリコンゴム、中央部を10mm×10mmに切り取り、アルミ電極としての局部型電極4b(ロ字電極)は、中央部に外形10mm×10mm、切り取り内形8mm×8mmの矩形窓を形成した際も、図18の拡大写真に示すように、ER流体Aのロ字電極への鎖状構造集中傾向が見られた。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】(A)は本発明の第1実施形態の電圧印加前の断面図、(B)は本発明の第1実施形態の電圧印加後の断面図である。
【図2】は本発明の第2実施形態の主要構成部材の分解斜視図である。
【図3】(A)は本発明の第2実施形態の電圧印加前の断面図、(B)は本発明の第2実施形態の電圧印加後の断面図である。
【図4】は本発明の第2実施形態の主要構成部材の分解斜視図である。
【図5】(A)は本発明の第1及び2実施形態の電圧印加前の平面状態図、(B)は本発明の第1及び2実施形態の電圧印加後の平面状態図である。
【図6】は本発明の第3実施形態の主要構成部材の分解斜視図である。
【図7】は本発明の第4実施形態の主要構成部材の分解斜視図である。
【図8】(A)は本発明の第3及び4実施形態の電圧印加前の平面状態図、(B)は本発明の第3及び4実施形態の電圧印加後の平面状態図である。
【図9】は本発明の第5実施形態の主要構成部材の分解斜視図である。
【図10】は本発明の第6実施形態の主要構成部材の分解斜視図である。
【図11】(A)は本発明の第5及び6実施形態の電圧印加前の平面状態図、(B)は本発明の第5及び6実施形態の電圧印加後の平面状態図である。
【図12】本発明の第1実施形態の変形例の主要構成部材の分解斜視図である。
【図13】本発明の第2実施形態の変形例の主要構成部材の分解斜視図である。
【図14】(A)は本発明の第1及び2実施形態の変形例の電圧印加前の平面状態図、(B)は本発明の第1及び2実施形態の変形例の電圧印加後の平面状態図である。
【図15】本発明の第5実施形態の変形例の主要構成部材の分解斜視図である。
【図16】本発明を単位ユニットとし、該単位ユニットの4つを4画素として回路図を構成した一部分解斜視図である。
【図17】図16の回路図の電圧印加関係を示した状態平面図である。
【図18】本発明の実施例2の電圧印加後のEU流体の横断面拡大写真である。
【図19】(A)は従来技術の表示装置の電圧印加前の断面図、(B)は従来技術の表示装置の電圧印加後の断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1…絶縁性固体粒子、2…絶縁性液体、A…ER流体、3…透明電極板、
3a…上側透明板、3b…全面型透明電極、4…局部電極板、4a…透明板、
4b…局部型電極、5…塗装膜、6…スペーサー、6a…空隙部、7…電圧。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側透明板と全面型透明電極からなる上部の透明電極板と、透明板と周囲に電極を有する局部型電極からなる下部の局部電極板とからなり、該局部電極板の前記透明板の下面に塗装膜を設けた局部電極板と前記透明電極板の間において、絶縁性液体中に絶縁性固体粒子を多数分散させたER流体をスペーサーの空隙部内に水密的に封入すると共に、前記透明電極板と前記局部電極板との間に適宜な電圧を印加するように構成してなることを特徴とするER流体を用いた表示装置。
【請求項2】
透明板と周囲に電極を有する局部型電極からなる上部及び下部の局部電極板とからなり、該下部の局部電極板の前記透明板の下面に塗装膜を設けた局部電極板と前記上部の局部電極板との間において、絶縁性液体中に絶縁性固体粒子を多数分散させたER流体をスペーサーの空隙部内に水密的に封入すると共に、前記上部の局部電極板と下部の局部電極板との間に適宜な電圧を印加するように構成してなることを特徴とするER流体を用いた表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記局部型電極は方形枠状に形成されてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置。
【請求項4】
請求項1又は2において、前記局部型電極は環状枠として形成されてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置。
【請求項5】
請求項1又は2において、前記周囲に電極を有する局部型電極は、対向する側に対称的に電極が設けられてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置。
【請求項6】
請求項1又は2において、前記周囲に電極を有する局部型電極は、枠状の隅角箇所にそれぞれ電極が設けられてなることを特徴とするER流体を用いた表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図19】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−65248(P2006−65248A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−250951(P2004−250951)
【出願日】平成16年8月30日(2004.8.30)
【出願人】(000125369)学校法人東海大学 (352)