説明

G250発現腫瘍の改善されたアジュバント療法

本発明は、G250抗原発現腫瘍、特に腎臓の淡明細胞肉腫の治療方法において、G250抗原特異的抗体を、非転移性疾患と診断された高リスク患者に投与することを含む方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、G250抗原発現腫瘍、特に腎臓の淡明細胞肉腫の治療方法において、G250抗原特異的抗体を、アジュバント治療様式として、非転移性疾患と診断された高リスク患者に投与することを含む方法に関する。
【0002】
発明の背景
G250抗原は、多数の肉腫に密接に関連しており、そのうち腎臓の細胞肉腫は初めて記録された事例の1つである。従って、G250抗原は、腎臓癌関連抗原として初めて説明された(WO88/08854号)。後に、腫瘍関連抗原MN、つまり炭酸脱水酵素活性を有する細胞表面抗原と同一であると判明し、これはまたCAIXとも呼称される。通常のG250発現は、胃の粘膜、腸の粘膜及び胆管の粘膜で見られ、その生理学的役割はpH調整に存する。その通常の発現型の他に、G250発現は、子宮頸癌(1)、食道癌(2)、結腸直腸癌(3)、肺癌(4)、胆管癌(5)及び淡明細胞型の腎細胞肉腫(RCC)において見られる(WO88/08854号)。
【0003】
RCCに関して、欧州連合で1995年に41325件の新たな事例が診断され、その疾病により21728人が死亡した。米国保健社会福祉省によれば、毎年、約30000件の新たな事例が診断され、約12000件のRCC関連死がある(National Institute of Health,SEER Cancer Statistics Review,1999)。
【0004】
約50〜60%の患者は、最初はステージI疾患又はステージII疾患を伴う、すなわち局所的RCCを伴う。原発腫瘍の外科的除去後に、これらの患者は、それぞれ60〜80%(ステージI)と40〜60%(ステージII)の5年生存率といった良好な予後を示す。残りの患者は、あまり好ましくない予後を示す。とはいえ診断時にステージIII疾患、すなわち非転移性疾患を伴う殆どの患者(20〜25%の患者)も手術をうける。その5年生存率は、わずか20〜40%である。かかる患者は、臨床的に検出可能な腫瘍が無いにもかかわらず、明らかに高い腫瘍再発の危険性がある。ステージIV(転移性)疾患を伴う患者(全患者の10〜20%)は、0〜20%の5年生存率である(6)。それらのステージは、以下の第1表に示されるTNM分類によって定義することができる:
第1表:ステージ分類(31)
【表1】

【0005】
814人の患者における成績評価での前向きコホート研究は、疾患特異的生存率と全体生存率の両者において有意差を有する5つの異なるカテゴリーを定義することができた(7)。これらのカテゴリーは、1997年TNM分類、Fuhrmanグレード及びECOGパフォーマンスステイタスによって定義されるリスク群に変換された。486人の非転移性患者のうち、128人(27%)が低リスク患者であり、190人(41%)が中間リスク患者であり、かつ150人(32%)が高リスク患者であった。これらの群間での全体5年生存率は、それぞれ84%、72%、そして44%と大きく異なっていた。高リスク群では、42.5%の患者が、腎摘出後の最初の2年以内に再発に至った。Fuhrmanの核グレーディングは、以下の第2表に示すように定義することができる。
【0006】
第2表:Fuhrmanの核グレーディング(32)
【表2】

【0007】
患者におけるRCCの早期診断が増加したことと、手術後の再発疾患発生の発生率が高いことのため、効果的なアジュバント療法を考慮する必要がある。
【0008】
癌は、局在(一定で増殖するだけ)しているように見えても、実際には進展し始めていることがある。癌細胞が体内に見られるが、まだ検出できないような少数であることがある。それらの患者は、一次治療後に無症状のことがある。アジュバント療法は、確認できない任意の残留癌を標的とする様式を説明するものである。アジュバント療法は、一次治療、例えば手術又は放射線の後に用いられ、癌再発を防止するのに用いられる。アジュバント療法には主要な4つのタイプが存在し、それらは癌の種類とその進行に基づき:
− 化学療法
− ホルモン療法
− 放射線療法
− 免疫療法
から選択することができる。
【0009】
アジュバント療法の概念は、一般に受け入れられ、かつ乳癌及び結腸癌のような幾つかの腫瘍においてより良好に確立されている。腎摘出された患者であって後に再発した患者については、その再発までの平均時間は、3年以内に発生する再発の85%で15〜18ヶ月である(8)。今までにRCCのアジュバント治療に関しては、どの薬物も認可されていない。
【0010】
Pizzocaro他は、247人の患者でのRCCにおける大規模なアジュバント研究を報告した(9)。手術の1ヶ月以内に開始して、患者の半分に、インターフェロンα(IFN−α)を筋内(i.m.)で1週間に3回で6ヶ月の期間にわたり投与した。他方の半分の患者は、観察のみを行った。全体5年生存確率と無再発5年生存確率は、統計学的な有意差を示さなかった。97人のリンパ節ネガティブな患者において、治療された群では統計学的に有意な悪影響は見られなかった。pN2/pN3(分類については以下参照)を有する13人の治療された患者の小さな下位群において、生存の3年累積確率を検討した結果、保護作用を観察することができた。この患者群のサイズが小さいため、これらのデータは統計学的に有意ではない。患者の55%は、IFN−αによって引き起こされる毒性徴候を示し、28%には用量低下及び/又は療法停止が必要となった。それらの結果は、IFN治療選択肢において、より高い死亡率とより高い再発率とを示し、その患者の13%がグレード4の毒性を経験した。
【0011】
アジュバント使用環境下でのインターロイキン−2(IL−2)の役割は、最終的にはまだ定められていない。ある研究が、米国のサイトカイン調査委員会(Cytokine Working Group)によって実施され、それによれば最近では観察のみと比較して高用量のIL−2が評価されている。良い研究成果に欠くことと、それと組み合わさった重大な毒性とにより、腎摘出後の最近の標準的な措置は、用量観察(dose observation)である。
【0012】
RCCにおける自家ワクチンアプローチを使用したアジュバント療法を含むフェーズIIIの臨床研究が近年進行中である(国立癌研究所、www.cancer.gov;Antigenics,プレスリリース2003年12月22日)。
【0013】
一般に、術後のRCC患者の進行の評価を行う主要なパラメータは、TNM分類によって示される病理学的病期であるとされている。その分類は、2002年に以下のように改訂された(11):
第3表:TNM分類
【表3】

【0014】
根治的腎摘出がなされ、1つの病院で後向きに評価された675人の患者集団において、患者の48%がpT1を有し、20%がpT2を有し、10%がpT3aを有し、20%がT3bを有し、そして2%がpT4を有した(12)。
【0015】
TNM分類は、血管と周囲組織の巨視的に測定可能な浸潤を考慮に入れているにすぎない。多変量解析を用いることで、退形成と微視的血管浸潤(MVI)のグレードはまた予後徴候の情報をも提供することが判明した。それらの2つの変数は、MVIが高いグレードの退形成を有する腫瘍間で特に頻繁であり、かつ低いグレードの腫瘍においてはより頻度が低いといったように予後徴候的に相関しており、その際、それぞれ、56%が核グレーディングGII−GIIIについての血管浸潤であり、そして24%がGI腫瘍である。血管浸潤を伴う患者は、それを伴わない患者よりも転移の頻度が高い(47%対21%)(13)。
【0016】
キメラモノクローナル抗体cG250は、本来のマウスモノクローナル抗体mG250のIgG1κ軽鎖キメラ版であり、それはOosterwijk他によって初めて記載された(22)。キメラG250(cG250)は、競合的結合アッセイにおいてはマウスmG250と等価であると示されており、該抗体は、ヒトの癌細胞系統においてmG250と同等の結合反応性を示す。G250は、腎臓癌細胞上の細胞表面抗原(MN抗原)を認識する。新鮮な凍結組織の切片における免疫組織化学的アッセイにおいて、G250は、95%の淡明細胞型の腎臓癌と反応するが、結腸癌及び他の癌とはかなり低い割合でしか反応しない。腎臓癌との反応性は、75%の腎臓癌において均一(75%より多い反応性細胞)である。cG250と正常なヒト組織との反応性は、胃の上皮と肝臓の胆管に限定される(23,24)。
【0017】
そのキメラ抗体は、免疫活性の損失を最低におさえてヨウ素−131で放射線標識することができる。転移性RCCを伴う16人の患者での研究において、131I−標識抗体を、腎摘出の1週間前に注入した。注入後に、その放射線標識された抗体は、腫瘍中に徐々に局在し、残りは体外に排泄された。腫瘍中に局在した標識抗体の百分率は、抗腫瘍抗体を用いた臨床試験でかつて報告されたなかで最高であった。
【0018】
フェーズIのcG250抗体の未標識製剤による複数回投与において、12人の転移性RCC患者に、毎週6週間にわたり用量を漸増させつつ投与を行った。その結果は、該抗体が5、10、25及び50mg/m2の全ての用量レベルで安全であることを裏付けた。1件の奏効が見られ、12人の患者のうち8人が、治療の最初の6週間周期後に病勢安定であった。
【0019】
更に、未標識のcG250抗体が単独療法として投与するフェーズII研究において、転移性RCCを伴う評価可能な32人の患者を、20週間まで50mgのcG250で1週間に1回治療した。その研究で確認されたことは、抗体による長期治療の優れた安全性プロフィールであった。薬剤に関連する重大な悪影響は報告されず、かつアレルギー反応も生じなかった。2人の患者において、非常に低いヒト抗キメラ抗体(HACA)レベルが見られた(27)。32人の患者のうち、研究導入時に進行性であった6人の患者は、少なくとも6ヶ月にわたって病勢安定に至った。更に、2件の腫瘍退行、1件の完全な応答、そして1件の小さい応答が、治療完了4ヶ月後の追跡調査期間に見られた。これらの患者のだれも、そうした間に如何なる腫瘍療法も受けていない。平均全体生存は、15.6ヶ月であると決定され、35%の患者は、追跡調査後166週間後でも生存している。全ての研究は、cG250の優れた認容性を確認している。
【0020】
cG250の作用機構は、抗体依存性の細胞毒性(ADCC)であるが、他の作用機構の可能性もある。インビトロ研究によって、0.5μg/mlのcG250がADCCの誘導に適切であることが指摘される(28)。このことは、少なくとも0.5μg/mlのcG250レベルを送達する臨床的投与計画は、その薬剤が標的に到達できれば有効であることを示唆している。更に、放射線標識されたcG250のトレーサー投与を用いた用量漸増研究による結果は、1患者あたり10mgを超える一回量が、全ての抗原陽性腫瘍細胞を1週間の期間にわたり飽和するのに最適であるべきことを指摘している。これらのデータは、0.5μg/mlを超える血漿濃度は更なる臨床的恩恵を与えないことを指摘している。
【0021】
前記で議論したように、転移性RCCの治療について近年に新たな療法が認可されており、腎臓細胞癌に関する生存率は、この十年間で大きく変化していない。結果的に、本発明の基礎となる課題は、新規の治療オプション、特に腎摘出後の巨視的に検出可能な疾病の証拠がなく再発に関して高いリスクを有するRCC患者のための広範で容易に適用できかつ非毒性の治療を特定することである。
【0022】
前記課題は、原発腫瘍がG250発現により特徴付けられる患者のアジュバント療法に関する本発明の方法によって解決される。
【0023】
本発明の一実施態様では、G250抗原を発現する癌の治療方法は、G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを、アジュバント療法として、原発腫瘍を有した患者であって原発腫瘍切除、必要に応じてリンパ節切除を受けており、かつ/または原発腫瘍切除、必要に応じてリンパ節切除を受けることになっている患者に投与することを含む。
【0024】
その患者は、非転移性疾病と診断されたか、または/および再発の高いリスクを有するとして診断されたことが好ましい。非転移性疾病の患者は、本発明の分類(以下参照)によるリスク群I、II又はIIIとして分類することができる。
【0025】
有利には、原発腫瘍は、G250抗原を発現する腫瘍、特に腎臓の淡明細胞肉腫、子宮頸癌、胆癌、食道癌、結腸直腸癌及び肺癌から選択される腫瘍である。
【0026】
抗G250抗体は、例えばEP−B−0637336号に記載されており、それは参照をもって開示されたものとする。
【0027】
もう一つの有利な実施態様においては、該抗体及び/又はその抗体フラグメントは、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、その抗原結合フラグメント、例えばF(ab′)2、Fab′、sFv、dsFv及びそれらのキメラ化変異体、ヒト化変異体及び完全ヒト変異体からなる群から選択される。特に好ましい抗腫瘍抗原は、キメラG250抗体もしくはヒト化G250抗体及び/又はそれらのフラグメントである。これらの抗体は、PCT/EP02/01282号及びPCT/EP02/01283号に記載される方法によって製造することができる。これらは、参照をもって開示されたものとする。最も有利な抗体は、cG250である。もう一つの最も有利な抗体は、ハイブリドーマ細胞系統DSM ACC 2526によって産生されるモノクローナル抗体G250であり、その寄託は、DSMZ(Mascheroder Weg 1b、D−38124 Braunschweig在)でなされた。
【0028】
最も有利な一実施態様は、腎臓の淡明細胞肉腫の治療方法において、G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを、アジュバント療法として、原発腫瘍を有した患者であって原発腫瘍切除、必要に応じてリンパ節切除を受けており、かつ/または原発腫瘍切除、必要に応じてリンパ節切除を受けることになっている患者に投与することを含む方法である。
【0029】
本発明の腎臓の淡明細胞肉腫の治療方法が、抗体cG250を投与することを含むことが最も好ましい。
【0030】
以下のリスク群の1つに属する分類された腫瘍患者は、例えば再発の高いリスクを有する。これらのリスク群は、TNM分類(第6版、UICC(2002年))に当てはまる:
・ リスク群I:原発腫瘍は、組織学的にステージT3bN0M0又はT3cN0M0又はT4N0M0と判明した
・ リスク群II:あらゆる組織学的に判明されたTステージ及びN1又はN2疾病
・ リスク群III:原発腫瘍T1bN0M0又はT2N0M0又はT3aN0M0であって、それぞれ微視的血管浸潤及びグレードIIIを有する(少なくとも3つのグレードを有するFuhrman又は任意の他の核グレーディング系)。
【0031】
転移は、癌細胞がある器官もしくは組織から別のものに移動又は進展することである。癌細胞は、通常は血流又はリンパ系を介して進展する。原発癌との位置的関係に関して、転移は、局所転移(原発癌と位置的に密接又は近接)、局所リンパ節転移(局所リンパ系の領域中)及び他臓器への転移で区別される。
【0032】
N0及びM0と診断された患者は、リスク群I又はIIIとして分類することができる。癌の進行の間に、リンパ転移が、単独の局所リンパ節で(TNM分類によるN1)及び/又は1ヶ所より多い局所リンパ節で(N2)で生ずることがあり、それは高リスク群IIとして分類され、その際、他臓器への転移を伴う患者は、転移性疾病として分類される。従って、有利な一実施態様では、本発明による方法により治療されるべき患者は、リスク群I、II又はIIIとして分類される再発の高いリスクを有する患者である。
【0033】
非転移性疾病は、局所リンパ節で(TNMによるN0)において組織学的に判明された転移を有さず、かつ他臓器への転移(M0)を有さないことがある。しかしながら、腫瘍細胞による患者における再発のリスクは、例えば微小転移巣において少なからずある。微小転移巣は、原発腫瘍切除後に残留するが、組織学的方法によって検出できないものであり、それにより患者は如何なる残留腫瘍疾病の証拠がないと診断される。有利な一実施態様では、本発明の方法により治療されるべき再発の高いリスクを有する患者は、N0及びM0として分類される原発腫瘍を有する。より有利な一実施態様では、N0及びM0患者は、原発腫瘍切除及び場合によりリンパ節切除の後に、如何なる残留腫瘍疾病の証拠がないとして診断されている。
【0034】
選択的に、非転移性疾病は、単独の局所リンパ節で(N1)又は1ヶ所より多い局所リンパ節で(N2)リンパ転移を有してよい。本発明の有利な一実施態様では、再発の高いリスクを有する患者は、N1及びN2として分類される原発腫瘍を有する。
【0035】
本発明のリスク群の選択のための理論的根拠は以下のとおりである:
リスク群I:
pT3下位群の分析は、ゲロタ筋膜に突入するやいなや平均生存の大幅な低下を示す(pT3aとpT3bとの間の変わり目)。pT3aについての107ヶ月の平均生存から、生存は、pT3bについては64ヶ月に低下し、かつpT3cについて30ヶ月に低下する(14)。更に、814人の患者の前向きコホート研究を実施し、そこで臨床的アウトカムを予想するためにRCCを複数のリスク群に下位分類した。、"非転移性高リスク"(NM−HR)と呼ばれる1つの群は、非転移性で、T3より高く、かつ他のファクター(パフォーマンススケール、核グレーディング)との種々の組み合わせのN0腫瘍を有する患者を含む。24ヶ月で約42%の再発率を有する前記群は、中間リスク群及び低リスク群よりも相当悪い予後を有する(7)。
【0036】
リスク群II:
過去に、再発の確率は、リンパ節陽性において他の患者カテゴリーにおけるよりも大幅に高いことが示されている。リンパ節陽性群においては、患者の80%が30ヶ月以内に再発した。リンパ節陰性疾病を伴う患者は、かなりより良い予後を伴い、その際、40%だけが3年で再発したに過ぎない(15,16)。
【0037】
リスク群III:
幾つかの研究は、その予後値に関する微視的血管浸潤(MVI)の存在に注目している。微視的浸潤は、腫瘍が血管内に見られた場合に存在すると考えられており、つまり血管の中膜の少なくとも1つ以上の内皮細胞は、新生細胞群を取り囲むと認識されている。Lang他は、N0M0患者であって根治的腎摘出によって治療された255人の患者において、少なくとも術後5年の観察器官の間に前記パラメータを評価した。MVIの存在は、二重盲検組織学的研究によって測定され、そして患者の29%において顕著であった。この研究において、MVIは、独立した重要な予後ファクターではないが、高まる転移性進行リスクに関連していた。最近では、van Poppelは、180人の患者を、根治的腎摘出又は部分的腎摘出の後に、後ろ向きに分析した。微視的血管浸潤の関連を、古典的な腫瘍病期、グレード及び腫瘍直径と比較した。MVIは、患者の28.3%に見いだされた。MVIを伴うが、リンパ節併発又は巨視的血管浸潤を伴わない患者において、疾病進行のリスクは1年以内に45%であった。
【0038】
MVIの存在を重要な予後ファクターであると考慮できないので、原発腫瘍切除を受け、かつMVIを呈さない患者は、再発の高いリスクを有する患者として見なす必要がある。従って、有利な一実施態様では、本発明による方法により治療されるべき患者は、組織学的に判明されたいかなるMVIを呈さない。
【0039】
更なる研究において、グレード、血管浸潤及び若年は、臨床的に限局性のRCCにおける腎摘出後の再発についての主要な独立したプレディクターとして特定された(19)。
【0040】
グレーディングに関して、高いグレードの腫瘍(例えばFuhrmanグレード3及び4)は、低いグレードの腫瘍(グレード1及び2)を有する患者よりも乏しい癌特異的生存率を有することが示された(21)。
【0041】
MVIとグレーディングとの組み合わせは、4cmより大きな腫瘍サイズを伴う場合に、否定的な予後ファクターとして解釈される。従って、これらの患者も、再発の高いリスクを有する患者として見なされる必要がある。支持する証拠は、pT1の腎細胞癌を有する840人の患者の評価に基づくものである(20)。この後向き研究は、pT1について7cmの腫瘍サイズを切断することは、淡明細胞型RCCを伴う患者については大規模すぎることがあり、そして4.5〜5cmの腫瘍サイズで高いリスクへの移行が生ずるという結論を支持している。前記の腫瘍サイズでは、RCCによる死亡の低い(予想を下回って)リスクから高い(予想を上回って)リスクへの移行が示された。実際に、2002年のUICC TNM分類の改訂で、pT1a〜pT1bの移行が4cmに決められた。
【0042】
従って、有利なもう一つの実施態様では、本発明による方法により治療されるべき患者は、MVIを呈する。否定的な予後ファクターとして解釈できるMVIとグレーディングとの組み合わせのため、本発明による方法により治療されるべきMVIを呈する患者の原発腫瘍は、少なくともGIIIの核グレードを有することがより好ましい。
【0043】
有利な一実施態様では、本発明の抗体は、単独療法プロトコールで投与される。
【0044】
更に有利な一実施態様では、該抗体は、組合せ療法プロトコールで投与してよい。アジュバント抗体治療を、任意の他のタイプのアジュバント療法、例えばアジュバント化学療法、アジュバントホルモン療法及び/又はアジュバント放射線療法と組み合わせてもよい。より有利には、サイトカインを抗体と一緒に同時投与して、抗体依存性細胞毒性(ADCC)を増大させ、かつ/または患者の免疫系、例えばNK細胞を活性化させることもできる。
【0045】
サイトカインは、有利には、インターロイキン、例えばIL−2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14及び15、インターフェロン、例えばIFN−α、IFN−β及びIFN−γ、TNF−α、TNF−β、神経発育因子(NGF)、CD40、FAS、CD27及びCD30のリガンド、マクロファージ阻害タンパク質、RANTES、それらの活性断片及び製剤学的に認容性の類似体及び誘導体並びに混合物からなる群から選択される。より有利には、サイトカインは、IL−2及びIFN−αから選択される。
【0046】
医師は、G250抗原特異的抗体の用量を、例えば年齢、体重及び疾病の重度に基づいて決定する。20mg又は50mgのcG250を、例えば週周期で患者あたりに投与する投与計画は、0.5μg/mlの濃度を送達するので、従って効力にとって適切であるべきである。従って、有利な一実施態様では、5〜250mg/週、より有利には10〜100mg/週、最も有利には20mg/週〜50mg/週のG250特異抗体の週間量を投与する。
【0047】
当該技術分野の研究の前記の状態で収集された薬物動力学的データは、cG250のトラフ血漿レベルは、5〜10週の治療においてプラトーレベルに達することを指摘している。その用量が20mg/週であれば、トラフ血漿レベルは、10週の治療後には5.5μg/mlを超えることが判明した。驚くべきことに、これは、50mgの一回量の1週間後に達成されるのとほぼ同じトラフレベル(4.2μg/ml)である。このことは、20mgの週間量で達成する定常状態血漿レベルが、事前の負荷量50mgの投与により加速されることを示唆している。
【0048】
従って、本発明の方法は、有利には、G250抗原特異的抗体又はその抗体フラグメントを、それを必要とする被験体に、少なくとも2段階の治療ステージであって異なる、有利には漸減する量の抗体を投与する治療ステージにおいて投与することを含む。
【0049】
本発明の方法は、G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを、それを必要とする被験体に2段階で投与し、その際、(a)10〜250mg/週、有利には20〜100mg/週、より有利には20〜50mg/週、最も有利には50mg/週のG250抗原特異的抗体の用量を第一治療ステージで投与し、そして(b)5〜100mg、有利には10〜50mg、より有利には15〜25mg、最も有利には20mg/週のG250抗原特異的抗体の用量を第二治療ステージで投与することを含む。
【0050】
第一治療ステージが、50mg/週のG250特異的抗体の投与を含み、かつ第二治療ステージが、20mg/週の投与を含むことが更により好ましい。
【0051】
抗腫瘍抗体は、静脈内、有利には点滴又は静注によって投与することが好ましい。抗体を点滴により投与することは、約30分まで、より有利には約15分で実施することが好ましい。
【0052】
20mg又は50mgのcG250のいずれかを20週までにわたって毎週点滴する投与様式が、より良く許容されて、重大なHACA発生をもたらさないと考えられる。
【0053】
従って、第一治療ステージが、12週まで、有利には6週まで、より有利には1週までを含み、そして第二治療ステージが、156週まで、有利には104週まで、より有利には52週まで、更により有利には12〜24週までを含むことが好ましい。
【0054】
最も有利な実施態様では、腎臓の淡明細胞肉腫の治療のために、第一治療ステージが、1週までで、50mg/週のcG250の一回負荷量の投与を含み、そして第二治療ステージが24週までで、20mg/週のcG250の投与を含む。
【0055】
更にもう一つの実施態様では、本発明は、G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを含有する、前記の本発明の方法で投与するための医薬組成物又はキットに関する。
【0056】
有利な一実施態様では、該医薬組成物又はキットは、第一治療ステージでの治療のためにG250抗原特異的抗体及び/又は抗体フラグメントを含有する第一組成物と、更に第二治療ステージでの治療のためにG250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを含有する第二組成物とを含む。
【0057】
更に、本発明は以下の実施例によって説明されるべきである。
【0058】
実施例1
淡明細胞型RCCを伴いかつ再発の高いリスクを有する患者におけるアジュバント抗体cG250治療を含む臨床試験
1.1 設計
この試験は、淡明細胞型のRCC患者であって術後に残留疾病の証拠が無く、かつ再発の高いリスクを有する患者において、プラセボに対するアジュバントcG250治療の効力と安全性とを評価するための前向きの多センターでのフェーズIII研究である。
【0059】
その主要な目的は、無病生存率と全体生存率とを、プラセボ選択肢と比較して治療選択肢において評価することによって治療の効力を評価することである。更に、抗体療法の安全性と生活の質への影響を評価する。
【0060】
1.2 寿命判断基準
第一の目的は:
a)プラセボと比較して、cG250療法で無病生存を評価すること、
b)プラセボと比較して、cG250療法で全体生存を評価すること
である。
【0061】
第二の目的は:
c)検証アンケート調査を用いて治療選択肢とプラセボ選択肢における生活の質を評価すること、
d)安全性を評価すること
である。
【0062】
1.3 研究の期間
両方の選択肢の個別の患者についての治療期間は、連続した24週間である。生存のモニタリングは、どちらが後であっても、310件の死亡例が生ずるまで継続するか、又は最後の患者が登録した後60ヶ月継続する。
【0063】
1.4 被験体の取り込み基準の選択
・ 原発の腎臓細胞肉腫の腎摘出前で、淡明細胞組織学の記録あり
・ 局所リンパ節の腺切除とステージングが必要
・ 巨視的及び微視的な残留疾病の証拠無し
・ 以下の1つを有すると診断された患者(TNM分類(第6版、UICC(2002年))に当てはまる):
− 組織学的にステージT3bN0M0又はT3cN0M0又はT4N0M0と判明
− あらゆる組織学的に判明されたTステージ及びN1又はN2疾病
− 原発腫瘍T1bN0M0又はT2N0M0又はT3aN0M0であって、それぞれ微視的血管浸潤及びグレードIIIを有する(少なくとも3つのグレードを有するFuhrman又は任意の他の各分類系)
・ 0のECOG(表II参照)
・ 腎摘出6週間以内
・ HIVテストと肝炎試験陰性
・ 妊娠可能性の女性用妊娠検査陰性(尿又は血清)
・ 妊娠可能性の女性は、適切な避妊対策を講じねばならない
・ 長期の対照訪問にわたり再発まで研究場所まで戻ることの意思
・18歳以上の年齢
・ 記述されたインフォームドコンセントを設ける能力
表II ECOG/Karnofskyパフォーマンススケール
【表4】

【0064】
1.5 研究投薬
研究投薬は、1週間に1回(2日プラスかマイナスで)静脈内注入によって連続24週間で投与する。50mgのcG250の一回負荷量を1週目に投与し、引き続き20mgのcG250の毎週注入を2〜24週目に行う。1週目の最初の投与のために、全部で50mgの抗体を溶液として配量する。2〜24週目における全ての更なる連続投与のために、全部で20mgの抗体を溶液として配量する。その溶液を、シリンジで引き出して、0.2μmフィルタで事前に濾過してから、100mlの正常食塩溶液(滅菌された水中0.9%の塩化ナトリウム)に添加する。更に2mlの正常食塩溶液を用いて、フィルタを流し、フィルタ中の研究投薬のロスを避ける。抗体を含有するその正常食塩溶液を、点滴溶液中に注入する。座位又は仰臥位の患者に15分にわたって点滴を投与する。
【0065】
1.6 効力の評価
1.6.1 効力パラメータ
プラセボ選択肢と比較して治療選択肢においてかなりより良い無病生存となることは、治療効力の証明と考えられる。これは、全体生存(平均生存と5年生存)を測定することによって確認される。放射線学的評価は、腫瘍再発の存在の記録を提供する。転移性疾病の徴候又は限局的再発についての2つの独立した放射線学的な検討は、スパイラルCTを研究の期間の間にベースラインで中心的に評価する。
【0066】
1.6.2 無病生存の評価
腫瘍再発の評価は、研究場所の放射線学部門で実施して、コントラスト増強スパイラルコンピュータ断層撮影法(CT)に基づき、胸部、腹部及び骨盤部(静脈相)を7.5mm以下の厚さの連続スライスで行う。質的理由のため、スキャン像は、CD−ROMにデジタル的に記憶させる。例外的な場合には、例えばデジタルデータが一定の評価時点で得ることができない場合には、データの提供はフィルムでも許容される。
【0067】
1.7 統計学
第一の研究エンドポイントは、無病生存率と全体生存率である。
【0068】
・ 無病生存率は、無作為な日時から再発が記録された日時までで計算される。その平均には、全ての患者の50%が再発した場合に到達する。再発が記録されていない患者は、研究でのそれらの最後の評価の日時で検閲を受ける。
【0069】
・ 再発は、コンピュータ断層撮影法によって確認される転移性疾病の徴候又は限局的再発としてか、死亡(疾病に無関係な死亡を除く)としてか、又は新たな抗腫瘍療法の開始として定義される。
【0070】
・ 全体生存率は、無作為な日時から死亡が記録された日時までで計算される。死亡が記録されていない患者は、研究でのそれらの最後の評価の日時で検閲を受ける。
【0071】
第二のエンドポイントは、以下のとおりである:
・ 生活の質(EORTC QLQ−C30アンケート調査)
QLQ−C30はEORTCによって開発され、それは多項目スケールと単項目基準との両方から構成される(24,25)。これらは、5つの機能的スケールと、3つの症状スケールと、1つのグローバル健康状態/QoLスケールと、6つの単項目を含む。多項目スケールのそれぞれは、異なる項目組を含み、どの項目も1つより多いスケールには存在しない。その評点手順をコーディングするための統計学的パッケージは、EORTCによって提供されており、SASで実行される。
【0072】
・ 臨床的悪影響の発生率
・ NCI CTC基準により段階評価される研究所値
1.7.1 統計学的モデル
階層的試験を、無病生存率と全体生存率について適用して、包括有意性レベルを5%に保つ。
【0073】
無病生存率、つまり第一の研究エンドポイントの1つを、cG250選択肢とプラセボ選択肢との間で、群逐次ログランク検定を用いて、全体で5%のαレベルでのO′Brien及びFlemingのタイプの境界値に基づき比較する。モデル推定は、Kaplan−Meier法を用いて導き出される。無病生存率の一次分析は、治療意図集合(全ての無作為化された患者として定義される)に基づくものである。
【0074】
全体生存率、つまりその他の第一の研究エンドポイントを、cG250選択肢とプラセボ選択肢との間で、ログランク検定とKaplan−Meier法を用いて比較する。全体生存率の分析内の有意性レベルを、O′Brien−Flemingアプローチを用いて、群逐次法について調整して、5%までの全体有意性レベルを保つ。全体生存率の一次分析は、治療意図集合(全ての無作為化された患者として定義される)に基づくものである。
【0075】
集合についての95%の信頼区間を、直接法(Pearson−Clopper)を用いて計算する。
【0076】
無病生存率と全体生存率についてのKaplan−Meier曲線を、治療群によって表示する。記述統計を用いる。欠測値を置き換えない。
【0077】
無病生存率と全体生存率との両者での予後ファクターの潜在効果を、Coxの比例ハザードモデルを用いて事象までの発生時間について調査する。その目的は、主要な予後ファクターに関する調整後に統計学的有意性の感度を探ることである。潜在的な予後値を有すると考えられる主要パラメータは、TNM分類と研究導入時の疾病ステージに反映される。研究導入時に定義された3つの高リスク基準は、適宜、今のところ腎臓細胞肉腫で確認される予後値を有するリスクファクターを反映する。
【0078】
米国と欧州の場所の別個の層化を行う。
【0079】
全ての効力分析は、治療意思集合を用いて一次分析集団として行い、そして治験実施計画書に適合した対照集合を用いて繰り返す。
【0080】
二次的統計分析試験は、5%のα値で実施し、それを診査とみなし、従って多重度についての調整はしない。
【0081】

【0082】

【0083】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
G250抗原を発現する癌の治療方法において、G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを、アジュバント療法として、原発腫瘍を有した患者であって原発腫瘍切除と、必要に応じてリンパ節切除とを受けており、かつ/または原発腫瘍切除と、必要に応じてリンパ節切除とを受けることになっている患者に投与することを含む方法。
【請求項2】
患者が、非転移性疾病と診断されている、請求項1記載の方法。
【請求項3】
患者が、再発の高いリスクを有すると診断されている、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
原発腫瘍が、G250抗原を発現する腫瘍、特に腎臓の淡明細胞肉腫、子宮頸癌、胆癌、食道癌、結腸直腸癌及び肺癌から選択される腫瘍である、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
抗体及び/又はその抗体フラグメントが、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、その抗原結合フラグメント、例えばF(ab′)2、Fab′、sFv、dsFv及びそれらのキメラ化変異体、ヒト化変異体及び完全ヒト変異体からなる群から選択される、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
原発腫瘍が、TNM分類によるN0及びM0として分類されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
原発腫瘍切除と、場合によりリンパ節切除との後に、如何なる残留腫瘍疾病の証拠がないとして診断されている、請求項6記載の方法。
【請求項8】
原発腫瘍が、TNM分類によるN1及びN2として分類されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
原発腫瘍が、微小血管浸潤を呈さない、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
原発腫瘍が、微小血管浸潤を呈する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
原発腫瘍が、少なくともGIIIの核グレードを表す、請求項10記載の方法。
【請求項12】
治療されるべき患者が、リスク群I、II又はIIIとして分類される、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
G250抗原特異的抗体又はその抗体フラグメントを、それを必要とする被験体に、少なくとも2段階の治療ステージであって異なる、有利には漸減する量の抗体を投与する治療ステージにおいて投与することを含む、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを、それを必要とする被験体に投与し、その際、
(a)10〜250mg/週、有利には20〜100mg/週、より有利には20〜50mg/週、最も有利には50mg/週のG250抗原特異的抗体の用量を第一治療ステージで投与すること、及び
(b)5〜100mg、有利には10〜50mg、より有利には15〜25mg、最も有利には20mg/週の抗G250抗体の用量を第二治療ステージで投与すること
を含む、請求項13記載の方法。
【請求項15】
G250抗原特異的抗体及び/又は抗体フラグメントを静脈内経路を介して投与する、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
静脈内投与が、点滴であり、有利には約30分まで、より有利には約15分間の期間にわたり実施する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
第一治療ステージが、12週まで、有利には6週まで、より有利には1週までを含み、そして第二治療ステージが、156週まで、有利には104週まで、より有利には52週まで、更により有利には12〜24週までを含む、請求項13から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
癌が、腎臓の淡明細胞肉腫である、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
抗体が、cG250又はハイブリドーマ細胞系統DSM ACC 2526によって産生される抗体である、請求項18記載の方法。
【請求項20】
G250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを含有する、請求項1から19までのいずれか1項記載の方法で投与するための医薬組成物又はキット。
【請求項21】
第一治療ステージでの治療のためのG250抗原特異的抗体及び/又は抗体フラグメントを含有する第一組成物と、更に第二治療ステージでの治療のためのG250抗原特異的抗体及び/又はその抗体フラグメントを含有する第二組成物とを含む、請求項20記載の医薬組成物又はキット。

【公表番号】特表2008−505143(P2008−505143A)
【公表日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−519679(P2007−519679)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006994
【国際公開番号】WO2006/002889
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(501022343)ヴィレックス アクチェンゲゼルシャフト (9)
【氏名又は名称原語表記】Wilex AG
【住所又は居所原語表記】Grillparzer Strasse 16, D−81675 Muenchen,Germany
【Fターム(参考)】