説明

GIS表示装置

【課題】GISの主題図の表示内容の設定時の入力作業を効率化したGIS表示装置を得る。
【解決手段】地図上に主題図を表示するための設定を行うに当たって、設定のための入力項目が配置された入力画面上で行われた入力操作を、入力履歴登録機能13によって入力履歴として登録しておき、設定を行うための入力画面を作成する際には、入力履歴学習機能14によって、入力履歴を解析し、入力項目の表示頻度や入力項目間の関連を学習し、この学習結果を利用して、画面制御機能15が入力項目を配置した入力画面を作成するようにして、入力項目が沢山ある場合でも、入力作業を簡易化できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、GIS(Geographic Information System)の主題図の表示内容の設定作業を簡易化したGIS表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地理情報システムであるGISの主題図の表示内容の設定では、地図の上で、どの範囲(例、鎌倉市)で、何を主題として(例:人口、雨量等)、どのように表示するか(例:グラフ、シンボルの色や大きさ、地域毎の色分け等)、何を同時に表示するか(例:地域毎色分けとシンボル1種、地域毎色分けとシンボル1種とグラフ1種)等を設定する必要があり、この設定作業には非常に手間がかかるという問題がある。
また、主題図の元となる主題データは、ユーザが手作業で最新データに更新する必要があり、このため、更新されない場合に、最新のデータが利用できない可能性を含んでいる。
特許文献1には、開発期間が短く開発コストが少ない地図情報システムであって、地図基本コアとオブジェクトの描画を管理する描画コアと、地図データなどとのインタフェース機能を有するデータコアなどのコアプログラムを適用業務に共通に利用し、これと顧客管理エンジンなどのエンジンプログラムを組み合わせて、個有適用業務プログラムを開発するものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−338344号公報(第4〜10頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のGISの主題図の表示内容の設定作業では、大量にある入力項目を設定内容によりグループ分けし、このグループ毎画面の遷移により入力させる必要があった。
この場合、場合によっては不要な入力項目もあり、不要な画面遷移が発生する問題がある。
また、従来は、主題と表現種別を操作者が選択、かつ、複数の主題と表現種別を同時に表示し、地図上から多様な解析を行う場合に、最適な表現を実施するまでに手間がかかるという問題があった。
特許文献1のものでは、開発を効率化するものであり、主題図表示のための設定入力を効率化するものではなかった。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、GISの主題図の表示内容の設定時の入力作業を効率化したGIS表示装置を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係わるGIS表示装置においては、地図上に主題図を表示するための設定を行うに当たって、設定のための入力項目が配置された入力画面上で行われた入力操作を、入力履歴として登録する入力履歴登録手段、この入力履歴登録手段によって登録された入力履歴を用いて、入力操作を解析し、入力項目の利用のされ方を学習する入力履歴学習手段、この入力履歴学習手段によって学習された入力項目の利用のされ方に基づき、入力画面への入力項目の配置を制御する画面制御手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、以上説明したように、地図上に主題図を表示するための設定を行うに当たって、設定のための入力項目が配置された入力画面上で行われた入力操作を、入力履歴として登録する入力履歴登録手段、この入力履歴登録手段によって登録された入力履歴を用いて、入力操作を解析し、入力項目の利用のされ方を学習する入力履歴学習手段、この入力履歴学習手段によって学習された入力項目の利用のされ方に基づき、入力画面への入力項目の配置を制御する画面制御手段を備えたので、地図上に主題図を表示するための設定時の入力作業を簡易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴学習機能を用いない場合の画面遷移を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴登録機能を説明する説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴データを示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴学習機能と画面制御機能を説明する説明図である。
【図6】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴学習機能のロジックを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の画面制御機能のロジックを示す図である。
【図8】この発明の実施の形態4によるGIS表示装置の入力履歴データを用いた主題データの自動更新を示す図である。
【図9】この発明の実施の形態5によるGIS表示装置の他システムとの連携を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図1〜6に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置を示す構成図である。
図1において、GIS表示装置11は、入力画面12により、主題図の表示内容の設定に必要な事項を入力し、主題図表示の設定を行う。入力する項目が大量にある場合には、入力画面1〜3等に分割した画面構成となり、順番に遷移して必要事項の入力を行う。
このGIS表示装置11は、次のように構成されている。
入力履歴登録機能13は、入力された操作、内容を入力履歴17に登録する。入力履歴学習機能14は、同様な操作が発生した時、入力履歴17から次の操作に必要な情報を抽出する。この入力履歴学習機能14は、入力画面に配置された入力項目の表示頻度や、入力項目間の関連を調べて、再利用できるように学習する。
画面制御機能15は、入力履歴学習機能14によって抽出された情報により、入力画面12に表示する入力項目の配置を制御する。
【0010】
図2は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴学習機能を用いない場合の画面遷移を示す図である。
図2においては、図1の入力画面12の画面遷移を示している。入力画面21は、横浜市、川崎市などのエリアを指定する画面である。エリアを示す入力項目33を選択して指定を行う。この画面は、選択方式ではなく、GIS上で矩形等により範囲を指定するケースもある。入力画面22は、人口や雨量などの主題を選択する画面である。入力画面23は、グラフ種別などの主題の表現種別を選択する画面である。
入力画面24は、入力画面23で選択された主題の表現種別の詳細項目を設定する画面であり、図では、地域毎色分けの例を示している。数値の入力エリア25、27は数値を入力し、範囲を設定するエリア26、28は、以上、以下、未満、より上、イコール等を入力または選択して、範囲を設定する。エリア29は、該当範囲の色を設定する。すなわち、エリア25〜28で範囲を指定し、エリア29でその範囲の表示色を指定するようになっている。この入力画面24は、入力画面23の表現種別毎に存在する。
【0011】
主題の重ね合わせ入力画面30は、主題を重ね合わせするかどうかを決める画面であり、Yesの場合は、重ね合わせる主題をさらに選択するために入力画面22に戻り、他の主題や種別を選択可能とし、Noの場合は、主題図表示画面31にて、それまでに設定した内容で、別途準備される主題データを用いて、主題図を表示するようになっている。この主題図表示画面31は、地域毎色分け表示と、円グラフを重ねた状態の例である。主題図表示画面31中の表示順設定部32は、主題図の表示順を設定する画面である。
【0012】
図3は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴登録機能を説明する説明図であり、図2を模式的に表した図である。
図3において、13、17は図1におけるものと、21〜23、33は図2におけるものとそれぞれ同一のものである。入力履歴登録機能13は、入力画面21〜23で入力された項目や、画面内の入力された順番を入力履歴17に登録する。
【0013】
図4は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴データを示す図である。
図4において、入力履歴17には、ユーザ毎及び業務毎に、入力に用いられた画面番号、入力画面における選択結果、入力画面24での入力値、及び入力時刻が格納されている。
【0014】
図5は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴学習機能と画面制御機能を説明する説明図である。
図5において、14、15、17は図1におけるものと、31は図2におけるものとそれぞれ同一のものである。図5では、入力履歴学習機能14により、入力履歴17から画面表示する入力項目や、プルダウンで表示する入力項目の選出を行った後に、画面制御機能15が、これらの選出された入力項目を配置した入力画面41を生成する。この入力画面41は、図2と比べて、入力項目が大幅に削減され、これへの入力によって主題図表示のための設定が行われ、主題図表示画面31が表示される。
【0015】
図6は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の入力履歴学習機能のロジックを示す図である。
図6において、データ51はステップS1で作成されたデータであり、データ52はステップS2で作成されたデータであり、データ53はステップS3で作成されたデータであり、データ54はステップS4で作成されたデータである。
【0016】
図7は、この発明の実施の形態1によるGIS表示装置の画面制御機能のロジックを示す図である。
図7において、51は図6におけるものと同一のものである。ステップS11にはデータ51が入力され、ステップS12には、入力項目ごとの入力エリアサイズを有するデータ61が入力される。
【0017】
次に、動作について説明する。
地図上で主題図を表示する場合、表示する地域の選択後に、人口や雨量などの主題を選択し、この選択された主題を元にして、グラフ表示や地域毎の色分けなどの表現種別等の
設定を行う。この設定は入力画面により行うが、その設定を行う際に、入力操作を入力履歴登録機能13により蓄積し、この蓄積した入力履歴17に基づき、入力履歴学習機能14により操作を学習し、次いで、画面制御機能15により、学習した内容により設定に用いられる入力項目の表示/非表示を制御するようにして、主題の表示のための設定作業の簡易化を図るようにしている。
以下、図を用いて詳細に説明する。
まず、図2を用いて、入力履歴学習機能を用いない場合の入力画面の遷移について説明する。
表示内容の設定の入力は、入力画面21、入力画面22、入力画面23、入力画面24、主題の重ね合わせ入力画面30を順次、用いて行われる。主題の重ね合わせ入力画面30で、主題の重ね合わせがNoになるまで、繰り返される。
入力画面21では、横浜市、川崎市などのエリアを指定する。図では選択方式になっているが、GIS上で矩形等により範囲を指定するようにしてもよい。入力画面22では、人口、雨量などの主題を指定する。入力画面3では、主題の表現種別である、円グラフ、棒グラフ、地域別色分けなどを選択する。
【0018】
入力画面24では、入力画面23で選択した主題の表現種別の詳細項目を設定する。図は、地域毎色分けの例を示している。一行で一つの範囲を設定し、それに対応する表示色を設定している。
入力画面24の数値の入力エリア25、27は数値を入力し、範囲を設定するエリア26、28は、以上、以下、未満、より上、イコール等を入力して、範囲を設定する。エリア29は、該当範囲を色設定する。すなわち、エリア25〜28で範囲を指定し、エリア29でその範囲の表示色を指定するようになっている。この入力画面24は、表現種別毎に存在する。
【0019】
主題の重ね合わせ入力画面30では、主題を重ね合わせするかどうかを決める。Yesの場合は、重ね合わせる主題をさらに選択するために入力画面22に戻り、他の主題や種別を選択し、Noの場合は、主題図表示画面31にて、それまでに設定した内容で、主題データを用いて、主題図を表示するようになっている。この主題図表示画面31は、地域毎色分け表示と、円グラフを重ねた状態の例である。
場合によっては、地域毎色分け表示の下にグラフが表示される場合があり、その場合は、表示順設定部32により、ユーザにて主題図の表示順を変更し、グラフを上に表示するようにすることができる。
【0020】
図2の各画面により入力された表示内容の設定は、図3に示されるように、入力履歴登録機能13により、図4に詳細を示す入力履歴17として、登録される。このとき、付加情報として、ユーザ名や業務名なども管理登録される。
【0021】
次に、入力履歴学習機能14と画面制御機能15について、図5を用いて説明する。
これらは、入力履歴17を利用して、より簡便な入力画面を形成するための機能である。
すなわち、入力履歴17から、入力履歴学習機能14により、入力画面に表示する入力項目や、プルダウンで表示する入力項目の選出を行った後に、画面制御機能15により、選出された入力項目を配置して入力画面41を生成する。入力履歴学習機能14による学習の結果、図5の入力画面41では、図2の各入力画面に比べて入力項目が大幅に削減されている。この簡易化された入力画面による設定を行って、主題図表示画面31を表示することができる。
【0022】
次に、図6により、入力履歴学習機能14のロジックについて説明する。
入力履歴学習機能14は、入力画面作成前に、ステップS1で入力履歴17を学習する
。この学習では、入力画面1〜Nで、入力される入力項目(選択項目含む)について、入力された回数が、画面を開いた回数の50パーセントを超えるようであれば、入力対象(画面表示対象)とする入力項目と判断して、入力画面41に表示する入力項目の候補とし、これらを基にして、データ51を作成する。データ51では、入力項目として、横浜市、鎌倉市などの地域ごとに、画面表示候補には○を付し、画面表示候補以外には×を付している。
ステップS2では、ステップS1で、入力対象外となった入力項目について、過去データの平均値や、選択された回数が多い内容をデフォルト値として設定し、データ52を作成する。データ52では、主に表示種別の詳細項目設定が該当し、入力項目Bに対しては、過去平均値がデフォルト値として設定され、入力項目Eでは、青、赤、黄色などの最多選択項目がデフォルト値になっている。データ52は、該当する入力項目の入力時に表示することによって入力の参考にする。
【0023】
ステップS3では、主題と表示種別に関する入力項目間の関連を過去入力値より最適化する。この最適化には、主題Aに対し、実際に主題図表示を行った表示種別の50パーセントを超えるものを設定し、データ53を作成する。データ53では、人口(年齢別)に対応する表示種別として、円グラフ、棒グラフが設定され、人口(総人口)に対応する表示種別として地域毎塗り潰しや、ドット密度が設定される。
ステップS4では、表示種別の表示順を過去履歴より最適化する。これは過去主題図表示における表示順位の平均を用いて、データ54を作成する。データ54の表示順序は例えば、データ53の人口(年齢別)に対する円グラフ、棒グラフの表示順序である。
【0024】
次に、図7を用いて、画面制御機能15のロジックについて説明する。
ステップS11では、入力履歴学習機能14による学習の結果、得られたデータ51を入力とし、入力画面に表示する入力項目をリストアップする。ここでは、例えば図6のデータ51では○の入力項目を表示する。なお、×の入力項目を表示させたいときは、別途設けたボタンを操作することにより行う。
次いで、ステップS12で、入力画面の画面サイズを取得するとともに、データ61の入力項目毎の入力エリアサイズを用いて、1画面に収まる入力項目の個数を計算し、各画面に表示する内容を自動生成する。この計算では、入力画面の縦サイズに入る範囲内で配置するようにする。
なお、上述では、データ51のみ入力させたが、データ52〜54も同様に入力させると、これらの学習結果を反映した入力項目をリストアップすることができる。
これにより、入力履歴学習機能14による学習の結果を用いた入力画面41(図5)の自動生成が可能になる。
【0025】
実施の形態1によれば、入力項目を過去の傾向より学習し、表示個数を制御することで、入力画面数、入力項目数、主題に対し、最適な表示種別を設定することができ、もって主題図作成における手間を削減することができる。
【0026】
実施の形態2.
実施の形態2は、業務内容を考慮した画面制御を行うようにしたものである。
実施の形態2では、図6のステップS1で、現在の業務内容を条件として、データ51を作成するようにする。現在の業務内容は、図4に示されるように、入力履歴17の業務欄に格納されている。
これにより、業務ごとという、よりきめ細かな設定を行え、入力項目を絞ることができる。
なお、ここで業務とは、人口に関するものであれば、転出、転入管理業務であり、気象に関するものであれば、雨、雪の量や、風に関する管理業務であり、災害関係であれば、交通事故管理業務などである。
【0027】
実施の形態2によれば、業務ごとに入力履歴学習機能による学習をさせるようにしたので、よりきめ細かな設定を行え、入力項目を絞ることができる。
【0028】
実施の形態3.
実施の形態2では、業務内容を考慮した画面制御について述べたが、実施の形態3は、作業時期を考慮した画面制御を行うようにしたものである。
実施の形態3は、図6のステップS1で、現在時間を条件として、データ51を作成するようにする。現在時間は、図4に示されるように、入力履歴17の入力時期欄に格納されている年月日を用いる。
これにより、期間的に業務量が変動するケースに対応して、入力項目を絞ることができる。
【0029】
実施の形態3によれば、期間を考慮した入力履歴学習機能による学習をさせるようにしたので、期間的に業務量が変動する場合でも、入力項目を絞ることができる。
【0030】
なお、実施の形態2では業務内容を考慮した画面制御、実施の形態3では、作業時期を考慮した画面制御について述べたが、ユーザごとの画面制御を行うものであってもよい。
【0031】
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4によるGIS表示装置の入力履歴データを用いた主題データの自動更新を示す図である。
図8において、17は図1におけるものと同一のものである。図8では、入力履歴17の中に記録されている履歴データを基にして、インターネット71を介して、一般公開データの公開元であるクリアリングハウス72にアクセスして、必要な主題データを取得し、GIS表示装置が保有する主題データ73を更新する。
【0032】
入力履歴17の中には、主題図として表示した「地域」や「主題」などが記録されている。これらを基にして、従来は、主題図表示のために必要となる主題データは、ユーザが必要に応じて、雨量データや人口データなどを取得し、GIS表示装置が保有する主題データ73を手作業で更新しているが、本発明では、入力履歴17より、1度以上の表示が行われた「地域と主題」の情報を、インターネット71経由で、クリアリングハウス72から検索して自動取得する。これにより、主題データ73を自動更新し、常に最新のデータで主題図を表示することが可能になる。
【0033】
実施の形態4によれば、インターネットを介して主題データを自動更新するようにしたので、常に最新のデータで主題図を表示することが可能になる。
【0034】
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5によるGIS表示装置の他システムとの連携を示す図である。
図9において、11、17は図1におけるものと同一のものである。GIS表示装置11は、他システム81からの警報データ82を取得する。
【0035】
実施の形態5では、GIS表示装置11は、気象情報等の他システム81と連携し、大雨等の警報が発令された場合に対応するものである。
従来は、大雨等の警報が発令された場合に、ユーザにて必要な主題図選択、重ね合わせを実施する必要があったが、実施の形態5では、過去の主題図作成の入力履歴17を学習することにより、学習結果を用いて、雨に関する主題図を自動作成することが可能になる。この主題図には、雨量と洪水エリアの重ね合わせ主題図などが含まれる。
図9に示されるように、GIS表示装置11には、気象システムなどの他システム81から、○○地域の大雨警報などの警報データ82が転送される。GIS表示装置11は、「○○地域」、「雨量」に関する過去の主題図表示の入力履歴を、入力履歴17から検索し、表示頻度の高い主題図を抽出し、GIS表示装置11上に自動表示する。
この自動表示のためのパターンを複数用意することもできる。
【0036】
実施の形態5によれば、他システムの警報データをトリガとして、過去の主題図作成履歴から雨に関する主題図を自動作成することが可能になる。
【符号の説明】
【0037】
11 GIS表示装置
12 入力画面
13 入力履歴登録機能
14 入力履歴学習機能
15 画面制御機能
17 入力履歴
21 入力画面1
22 入力画面2
23 入力画面3
24 入力画面4
30 主題の重ね合わせ入力画面
31 主題図表示画面
32 表示順設定部
33 入力項目
41 入力画面1
51、52、53、54 データ
61 データ
71 インターネット
72 クリアリングハウス
73 主題データ
81 他システム
82 警報データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上に主題図を表示するための設定を行うに当たって、上記設定のための入力項目が配置された入力画面上で行われた入力操作を、入力履歴として登録する入力履歴登録手段、
この入力履歴登録手段によって登録された上記入力履歴を用いて、上記入力操作を解析し、入力項目の利用のされ方を学習する入力履歴学習手段、
この入力履歴学習手段によって学習された上記入力項目の利用のされ方に基づき、上記入力画面への入力項目の配置を制御する画面制御手段を備えたことを特徴とするGIS表示装置。
【請求項2】
上記入力画面に配置される入力項目は、地域を選択するための項目、主題を選択するための項目、及び表現種別を選択するための項目を含むことを特徴とする請求項1記載のGIS表示装置。
【請求項3】
上記入力履歴学習手段は、主題と表現種別との間の関連に基づき、上記主題に対する上記表現種別の表示順序を制御することを特徴とする請求項2記載のGIS表示装置。
【請求項4】
上記入力履歴学習手段は、上記学習を業務別に行うことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のGIS表示装置。
【請求項5】
上記入力履歴学習手段は、上記学習を期間ごとに行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のGIS表示装置。
【請求項6】
上記入力履歴登録手段によって登録された上記入力履歴を用いて、上記主題図表示のための主題データを、インターネットを介して取得するようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のGIS表示装置。
【請求項7】
上記入力履歴登録手段によって登録された上記入力履歴を用いて、他システムからの警報に基づき、上記主題図表示を行うようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のGIS表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−242726(P2011−242726A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−117275(P2010−117275)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】