説明

ICカード情報処理装置

【課題】ICカードの有効期限に関しての有用な情報を提示することを可能にするとともに、より低コスト、且つ、より手間をかけずに、より高い汎用性を有するICカード情報処理装置を提供する。
【解決手段】ETCゲート通過時にICカード2に記録される利用履歴情報を利用することによって、ETC車載器1の装置本体に時計を備えずに時間情報を取得することを可能とし、この時間情報を利用することによってICカード2の有効期限に関しての有用な情報を提示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ETC(electronic tollcollection)システムなどのICカードを用いるシステムにおけるICカード情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、有料道路の通行料金を自動収受するETCシステムが知られている。このETCシステムでは、車両が有料道路の料金所を通過する際に、車両に搭載された専用のICカード情報処理装置(以下、これをETC車載器という)と料金所に設置された路上機との間で通行料金に関する情報を無線通信し、入口処理あるいは出口処理を行う。この際、ETC車載器には、専用のICカード(以下、これをETCカードという)が挿入されていなければ、入口処理および出口処理を行うことができない構成となっている。また、ETCカードには有効期限が設定されており、有効期限が切れたETCカードでは、入口処理および出口処理を行うことができない構成となっている。
【0003】
しかしながら、一般的なETC車載器では、装置構成上から時計機能を必要としないため、挿入されたETCカードの有効期限が切れていることを判断することができず、ETCカードの有効期限が切れている場合であっても、あたかも正常と思えるようなカード認証完了報知を行う。そのため、挿入されたETCカードの有効期限が切れていることに気づかずにユーザが料金所を通過しようとした場合に、入口処理あるいは出口処理を行うことができず、料金所のゲートが開かずに止められてしまうという問題が生じる。
【0004】
そこで、この問題を解決する手段として、例えば、特許文献1には、ETC車載器に時計を内蔵し、この時計から取得した現在時刻のデータをもとにETCカードの有効期限が切れているか否かを判断する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−164628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、ETC車載器に時計を内蔵するため、時計や時計のための余分な回路のコストがかかるという問題点を有していた。また、特許文献1に開示の技術は、時計や時計のための余分な回路を備える分だけ実装面積が余分に必要となるため、ETC車載器の小型化において手間が生じるという問題点を有していた。
【0007】
また、現在時刻のデータを取得する方法として、車載ナビゲーション装置とETC車載器とを接続して車載ナビゲーション装置から取得する方法が考えられるが、車載ナビゲーション装置を搭載していない車両に搭載されたETC車載器には適用することができず、汎用性に欠けるという問題点が生じる。
【0008】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、ICカードの有効期限に関しての有用な情報を提示することを可能にするとともに、より低コスト、且つ、より手間をかけずに、より高い汎用性を有するICカード情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1のICカード情報処理装置は、上記課題を解決するために、車両に搭載されるとともに、ICカードを挿入することが可能なICカードスロット部と、有料道路の出入り口に設置された路上機と無線通信を行うことが可能な無線部と、を備え、前記ICカードスロット部にICカードが挿入されている状態で前記路上機と前記無線部で無線通信を行うことによって通行料金の自動収受に関する処理を行うとともに、当該通行料金の自動収受に関する処理を行った場合に時間情報を含む利用履歴情報を前記ICカードスロット部に挿入されているICカードに記録するICカード情報処理装置であって、最新の前記利用履歴情報に由来する最新の前記時間情報を取得する最新時間情報取得部と、前記ICカードスロット部に挿入されているICカードが保持している当該ICカードの利用可能な有効期限を示す有効期限情報を読み出す有効期限情報読み出し部と、前記最新時間情報取得部で取得した最新の時間情報と前記有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに、当該ICカードの有効期限に対する現況を判断する現況判断部と、前記現況判断部での判断結果に従った報知を行うことが可能な報知部と、を備えていることを特徴としている。
【0010】
これによれば、ICカード情報処理装置が路上機との間で無線通信を行うことによって通行料金の自動収受に関する処理(以下、通過処理と呼ぶ)を行った場合に記録される利用履歴情報に含まれる時間情報を利用して、ICカードスロット部に挿入されているICカードの有効期限に対する現況を判断するので、通過処理を行ったときを目安にしてICカードの有効期限に対する現況を判断し、ICカードの有効期限に関しての有用な情報を提示することが可能になる。
【0011】
また、利用履歴情報や有効期限情報は、ICカード情報処理装置に備えられている、ICカードから情報を読み出す既存の機構を利用してICカードから読み出すことが可能であり、最新の利用履歴情報に含まれる時間情報とICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに行う当該ICカードの有効期限に対する現況の判断は、既存のCPUを利用して行うことが可能である。よって、ICカード情報処理装置に時計を内蔵することによって時間情報を利用する構成に比べ、時計や時計のための余分な回路のコストがかからない上に、実装面積が余分に必要とならず、ETC車載器の小型化において手間が生じない。
【0012】
さらに、ICカードの利用履歴情報に含まれる時間情報を利用するので、車載ナビゲーション装置などの外部機器を必要としない。
【0013】
従って、以上の構成によれば、ICカードの有効期限に関しての有用な情報を提示することを可能にするとともに、より低コスト、且つ、より手間をかけずに、より高い汎用性を有するICカード情報処理装置を提供することが可能になる。
【0014】
また、請求項2のICカード情報処理装置では、前記時間情報は、日付の情報であることを特徴としている。
【0015】
この請求項2のように、時間情報が日付の情報である態様としてもよい。
【0016】
また、最新利用履歴取得部が最新の利用履歴情報を取得する態様としては、例えば、請求項3および4の態様がある。
【0017】
請求項3のICカード情報処理装置では、前記最新時間情報取得部は、前記ICカードスロット部に挿入されているICカードに記録されている最新の前記利用履歴情報を読み出すことによって、この最新の前記利用履歴情報に含まれる最新の時間情報を取得することを特徴としている。
【0018】
これによれば、ICカードスロット部に挿入されたICカードの直近の通過処理時の利用履歴情報に含まれる直近の時間情報を利用して、ICカードスロット部に挿入されたICカードの有効期限に対する現況を判断することができる。
【0019】
また、請求項4のICカード情報処理装置では、前記ICカードスロット部にICカードが挿入されるたびに当該ICカードから最新の前記利用履歴情報を読み出し、この最新の利用履歴情報に含まれる時間情報を格納する最新時間情報格納部をさらに備え、
前記最新時間情報取得部は、前記最新時間情報格納部で格納された時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得することを特徴としている。
【0020】
さらに、請求項5のICカード情報処理装置では、前記最新時間情報格納部は、前記ICカードスロット部にICカードが挿入されるたびに当該ICカードから最新の前記利用履歴情報を読み出し、より最新の利用履歴情報が得られるたびに、この利用履歴情報に含まれる時間情報を上書きして格納するとともに、前記最新時間情報取得部は、前記最新時間情報格納部で格納された前記時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得することを特徴としている。
【0021】
上述の請求項4のように、ICカードスロット部にICカードが挿入されるたびに当該ICカードから最新の利用履歴情報を読み出し、この最新の利用履歴情報に含まれる時間情報を格納する最新時間情報格納部をさらに備え、最新時間情報取得部が、最新時間情報格納部で格納された時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得する態様としてもよい。例えば、最新時間情報取得部が、最新時間情報格納部で格納された複数の時間情報のうちのより新しい時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得する態様としてもよい。
【0022】
さらに、上述の請求項5のように、ICカードスロット部にICカードが挿入されるたびに当該ICカードから最新の利用履歴情報を読み出し、より最新の利用履歴情報が得られるたびに、この利用履歴情報に含まれる時間情報を上書きして格納するとともに、最新時間情報取得部は、最新時間情報格納部で格納された時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得する態様としてもよい。
【0023】
これによれば、ICカードスロット部にこれまで挿入されたICカードのうち、より最新の利用履歴情報が記録されていたICカードから読み出されたこの最新の利用履歴情報に含まれていた時間情報のみが最新時間情報格納部で格納される。よって、以上の構成によれば、ICカードスロット部にこれまで挿入されたICカード全ての中での直近の通過処理時の利用履歴情報に含まれる時間情報を利用して、ICカードスロット部に挿入されたICカードの有効期限に対する現況を判断することができる。
【0024】
さらに、最新の利用履歴情報の格納は、既存のメモリ等を利用して行うことが可能であるので、以上の構成によっても、ICカード情報処理装置に時計を内蔵することによって時間情報を利用する構成に比べ、時計や時計のための余分な回路のコストがかからない上に、実装面積が余分に必要とならず、ETC車載器の小型化において手間が生じない。
【0025】
また、請求項6のICカード情報処理装置では、前記現況判断部は、前記最新時間情報取得部で取得した最新の時間情報と前記有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに、当該ICカードの有効期限に対する現況として当該ICカードの有効期限までの期間を判断するとともに、前記報知部は、前記現況判断部で判断した期間に応じて報知の頻度を変更することを特徴としている。
【0026】
ICカードの有効期限までの期間は、ICカードの有効期限切れの危険度に対応するので、以上の構成によれば、ICカードの有効期限切れの危険度に応じて報知の頻度を変更して報知を行うことが可能になる。例えば、ICカードの有効期限に近づくほど(つまり、ICカードの有効期限切れの危険度が高くなるほど)頻繁に報知を行うことによって、有効期限切れのICカードをユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。また、例えば、ICカードの有効期限切れの場合にも、さらに頻繁に報知を行うことによって、有効期限切れのICカードをユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。
【0027】
また、請求項7のICカード情報処理装置では、前記現況判断部は、前記最新時間情報取得部で取得した最新の時間情報と前記有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに、当該ICカードの有効期限に対する現況として当該ICカードの有効期限までの期間を判断するとともに、前記報知部は、前記現況判断部で判断した期間に応じて報知の内容を変更することを特徴としている。
【0028】
これによれば、ICカードの有効期限切れの危険度に応じて報知の内容を変更して報知を行うことが可能になる。例えば、ICカードの有効期限に近づく度合い(つまり、ICカードの有効期限切れの危険度が高くなる度合い)ごとに報知の内容を変更することによって、ICカードの有効期限切れまでどの程度の余裕があるのかをユーザに認識させ、有効期限切れのICカードをユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。また、例えば、ICカードの有効期限切れの場合にも、ICカードが有効期限切れであることを示す内容の報知を行うことによって、有効期限切れのICカードをユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。
【0029】
また、請求項8のICカード情報処理装置では、前記通行料金の自動収受に関する処理を行って前記利用履歴情報を前記ICカードスロット部に挿入されているICカードに記録したことをトリガとして、前記最新時間情報取得部、前記有効期限情報読み出し部、および前記現況判断部での一連の処理を開始することを特徴としている。
【0030】
これによれば、通過処理の直後に、この通過処理のときにICカードに記録された利用履歴情報を読み出して利用することにより、ほぼリアルタイムの時間情報を得ることができる。従って、以上の構成によれば、ほぼリアルタイムの時間情報を利用することによって、ICカードの有効期限に対する現況をより正確に判断して報知を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ETC車載器1の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】最新時間情報格納処理のフローを示すフローチャートである。
【図3】現況判断・報知処理のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用されたETC車載器1の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示すETC車載器1は、車両に搭載されるものであり、カードスロット部11、ICカードI/F回路12、無線部13、操作部14、音声回路15、内蔵スピーカ16、表示部17、不揮発性メモリ18、電源回路19、およびこれらと接続する車載器コントローラ20から構成される。
【0033】
ETC車載器1は、カードスロット部11にICカード2が挿入されている状態で有料道路の出入り口に設置されたETC路上機と無線部13で無線通信を行うことによって、ICカード2に記憶されているデータの内容に関連して通行料金に関する通信処理などの通行料金の自動収受に関する処理(以下、通過処理と呼ぶ)を行う。なお、このETC路上機は、有料道路のETCゲートに設置される無線通信機であり、車両に搭載されるETC車載器1との通信により、有料道路の通行料金の料金決済に必要な情報の送受信を行う。また、この路上機は、ICカード2による有料道路の通行料金の口座引き落とし、振込み等を主に行う管理センタおよび当該ゲートを通過する車種を判別する自動車種判別システムと接続されているものとする。なお、通過処理については一般的なETC車載器と同様の処理がETC車載器1において行われるものとする。また、ICカード2は、いわゆるETCカードに該当するものであって、表面の所定の箇所に当該ICカード2の利用可能な有効期限を示す有効期限情報として、例えば有効期限をグラフィック化したコードである有効期限マークが設けられている。つまり、ICカード2は、有効期限情報を保持している。なお、有効期限情報は、ICカードI/F回路12によって読み取り可能となっているものとする。
【0034】
ICカードI/F回路12は、ICカード2の装着部であるカードスロット部11に設けられ、車載器コントローラ20により、セットアップデータやICカード2のセットアップ情報や認証データを読み込んだり、ICカード2に課金情報や時間情報や利用した出入り口の情報を含む利用履歴情報を書き込む際に情報の授受を行ったりする機能を有する。よって、カードスロット部11は、請求項のICカードスロット部として機能する。
【0035】
無線部13は、無線アンテナ13aを備え、車載器コントローラ20の指示によりICカード2に記憶された情報(例えばカードIDや利用した入り口の情報等の情報)をETC路上機へ送信するとともに、ETC路上機から送信される情報(例えば利用履歴情報等の情報)を受信する。
【0036】
操作部14は、ETC車載器1の装置本体に設けられた例えばメカニカルなスイッチであり、スイッチ操作により車載器コントローラ20へ各種機能の操作指示を行うためのものである。具体的には、本体ケース(図示せず)の前面に音声リピートボタンやボリュームボタンなどが設けられており、これらを操作した信号が車載器コントローラ20に入力されるように構成されている。また、この操作部14の操作に関係する構成として、車載器コントローラ20に接続される音声回路15およびこれに接続される内蔵スピーカ16が設けられている。なお、操作部14は、後述する表示部17に一体になったタッチスイッチとして実現してもよい。
【0037】
表示部17は、少なくともテキスト表示によってユーザへの情報の提示や報知が可能なものであって、LCD(液晶ディスプレイ)等を用いて構成することができる。なお、表示部17は、画像表示によってユーザへの情報の提示や報知が可能なものであってもよい。また、表示部17は、LEDの点滅によってユーザへの情報の提示や報知が可能なものであってもよい。
【0038】
不揮発性メモリ18は、例えば電気的に内容を書き換えることが可能なEEPROM(electronically erasable and programmable read only memory)によって構成され、各種の情報を記憶する。また、不揮発性メモリ18は、車載器コントローラ20に接続されていて、各種の情報の読み出しおよび書き込みの処理が車載器コントローラ20により行われる。この不揮発性メモリ18には、セットアップ時にセットアップパラメータが書き込まれるとともに、通常運用時にはETC車載器1の設定情報やユーザの設定情報などの必要な情報が書き込まれるようになっている。
【0039】
電源回路19は、図示しない車載バッテリに直接接続されており、所定の直流電源を生成して車載器コントローラ20に供給するように構成されている。この構成では、ETC車載器1には常時電源が与えられるようになっているが、後述の車載器コントローラ20は、ACCスイッチのオフを示すACC信号が入力されると、ICカード2の抜き忘れの判定および警告等の所定の処理を行った後、給電を停止するように構成されている。また、ACCスイッチのオンを示す信号が入力されると、起動処理を実行して起動状態となり、通信処理が発生しない状態ではスリープ状態に移行するように構成されている。
【0040】
車載器コントローラ20は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。ROMには、車載器コントローラ20が各種の処理を実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPU等が各種演算処理を実行することによって、車載器コントローラ20で通過処理等の各種処理を実行する。例えば、車載器コントローラ20は、通過処理が行われた場合に、例えばICカード2が利用された日付(つまり、年月日)の情報(以下、利用日付情報と呼ぶ)といった時間情報を含む利用履歴情報を、カードスロット部11に挿入されているICカード2にICカードI/F回路12から記録させる。
【0041】
また、車載器コントローラ20は、カードスロット部11に挿入されているICカード2の有効期限に対する現況を判断し、判断結果に応じて報知を行う現況判断・報知処理を行う。なお、現況判断・報知処理については後に詳述する。
【0042】
さらに、車載器コントローラ20は、最新時間情報格納処理を行う。最新時間情報格納処理では、過去にカードスロット部11に挿入されたICカード2に記録されていた利用履歴情報に含まれていた利用日付情報のうち、利用日付情報が示す日付が最も新しい利用日付情報(つまり、直近の通過処理時の利用履歴情報)のみを不揮発性メモリ18に格納する。よって、車載器コントローラ20は、請求項の最新時間情報格納部として機能する。なお、過去にカードスロット部11に挿入されたICカード2は、単一のICカード2であってもよいし、複数種類のICカード2であってもよい。
【0043】
ここで、図2を用いて、最新時間情報格納処理のフローについての説明を行う。図2は、最新時間情報格納処理のフローを示すフローチャートである。なお、本フローは、車両のACCスイッチがオンされ、ETC車載器1が起動状態となったときに開始される。また、ACCスイッチがオンされたことは、車両I/F回路部から入力されるACCスイッチのオンを示すACC信号をもとに検知する構成とすればよい。
【0044】
まず、ステップS1では、カードスロット部11に備えられたセンサ等の出力信号をもとに、カードスロット部11にICカード2が挿入されたか否かを判定する。そして、ICカード2が挿入されたと判定した場合(ステップS1でYes)には、ステップS2に移る。また、ICカード2が挿入されたと判定しなかった場合(ステップS1でNo)には、ステップS6に移る。
【0045】
ステップS2では、ICカードI/F回路12に指示を行い、カードスロット部11に挿入されているICカード2に記録されている利用履歴情報のうち、利用日付情報が示す日付が最も新しい利用履歴情報(以下、最新利用履歴情報と呼ぶ)の読み出しを開始させ、ステップS3に移る。
【0046】
ステップS3では、最新利用履歴情報の読み出しを行うことができた場合、つまり、最新利用履歴情報が存在した場合(ステップS3でYes)には、この最新利用履歴情報を読み込んでステップS4に移る。また、最新利用履歴情報の読み出しを行うことができなかった場合、つまり、最新利用履歴情報が存在しなかった場合(ステップS3でNo)には、ステップS6に移る。
【0047】
ステップS4では、読み込んだ最新利用履歴情報に含まれる利用日付情報が示す日付と不揮発性メモリ18に既に格納されている利用日付情報が示す日付とをもとに、読み込んだ最新利用履歴情報に含まれる利用日付情報が示す日付が不揮発性メモリ18に既に格納されている利用日付情報が示す日付よりも新しいか否かを判定する。そして、読み込んだ最新利用履歴情報に含まれる利用日付情報が示す日付の方が新しい(つまり、読み込んだ最新利用履歴情報が最新)と判定した場合(ステップS4でYes)には、ステップS5に移る。また、読み込んだ最新利用履歴情報が最新と判定しなかった場合(ステップS4でNo)には、ステップS6に移る。なお、不揮発性メモリ18に利用日付情報が格納されていなかった場合には、読み込んだ最新利用履歴情報が最新と判定してステップS5に移る構成とすればよい。
【0048】
ステップS5では、読み込んだ最新利用履歴情報に含まれる利用日付情報を不揮発性メモリ18の利用日付情報を格納する領域に上書きで格納し、ステップS6に移る。これにより、カードスロット部11にこれまで挿入されたICカード2のうち、より最新の利用履歴情報が記録されていたICカード2から読み出されたこの最新の利用履歴情報に含まれていた利用日付情報以外の利用日付情報が不揮発性メモリ18から消去される。そして、利用日付情報として、この最新の利用履歴情報に含まれていた利用日付情報のみが不揮発性メモリ18に格納される。
【0049】
ステップS6では、車両のACCスイッチがオフになった場合(ステップS6でYes)には、フローを終了する。また、車両のACCスイッチがオフになっていない場合(ステップS6でNo)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。
【0050】
また、本実施形態では、最新時間情報格納処理において利用日付情報を不揮発性メモリ18に格納する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車載器コントローラ20がバックアップRAMを備えていた場合には、最新時間情報格納処理において利用日付情報を車載器コントローラ20のバックアップRAMに格納する構成としてもよい。
【0051】
次に、図3を用いて、ETC車載器1における現況判断・報知処理のフローについての説明を行う。図3は、現況判断・報知処理のフローを示すフローチャートである。なお、本フローは、車両のACCスイッチがオンされ、ETC車載器1が起動状態となったときに開始される。また、ACCスイッチがオンされたことは、車両I/F回路部から入力されるACCスイッチのオンを示すACC信号をもとに検知する構成とすればよい。
【0052】
まず、ステップS11では、トリガを検出したか否かを判定する。なお、ここで言うところのトリガは、ICカード2がカードスロット部11に挿入されたことであってもよいし、ETC路上機と無線部13との間で無線通信が行われたことであってもよいし、通過処理が行われてカードスロット部11に挿入されているICカード2に利用履歴情報が記録されたことであってもよいが、通過処理が行われてカードスロット部11に挿入されているICカード2に利用履歴情報が記録されたことをトリガとして検出する構成が特に好ましい。これは、通過処理の直後に、この通過処理のときにICカード2に記録された利用履歴情報を読み出して利用することにより、ほぼリアルタイムの時間情報を得ることが可能になるためである。そして、トリガを検出したと判定した場合(ステップS11でYes)には、ステップS12に移る。また、トリガを検出したと判定しなかった場合(ステップS11でNo)には、ステップS21に移る。
【0053】
ステップS12では、ICカードI/F回路12に指示を行い、カードスロット部11に挿入されているICカード2が保持している有効期限情報(ここでは、Aとする)を読み出し、この有効期限情報(A)を読み込んでステップS13に移る。続いて、ステップS13では、不揮発性メモリ18に格納されている利用日付情報(ここでは、Bとする)を読み込んでステップS14に移る。言い換えると、ステップS13では、最新の利用履歴情報に由来する最新の利用日付情報を読み込む。
【0054】
なお、本実施形態では、ステップS12の処理、ステップS13の処理の順に処理が行われる構成を示したが、ステップS13の処理、ステップS12の処理の順に処理が行われる構成としてもよい。
【0055】
ステップS14では、ステップS12で読み込んだ有効期限情報(A)が示す日付からステップS13で読み込んだ利用日付情報(B)が示す日付の差を求め、ステップS15に移る。
【0056】
ステップS15では、ステップS12で読み込んだ有効期限情報が示す日付からステップS13で読み込んだ利用日付情報が示す日付を差し引いた期間が0日よりも長いか否か(つまり、Aの日付−Bの日付>0か否か)を判定する。そして、0日よりも長いと判定した場合(ステップS15でYes)には、ステップS17に移る。また、0日よりも多いと判定しなかった場合(ステップS15でNo)には、ステップS16に移る。
【0057】
ステップS16では、ICカード2の有効期限に対する現況としてICカード2の有効期限が切れたものと判断し、ICカード2の有効期限が切れていることをユーザに知らせる表示を表示部17に行わせることで報知を行うとともに、この報知を行う頻度を「大」に設定し、ステップS22に移る。なお、ICカード2の有効期限が切れていることをユーザに知らせる表示の一例としては、「カードの有効期限が切れています」等のテキスト表示を行えばよい。また、この報知を行う頻度を「大」に設定した場合は、例えば本フロー終了後も、カードスロット部11にICカード2が挿入されるたびにこの報知を行うとともに、定期的にこの報知を繰り返す構成とすればよい。なお、ここで言うところの定期的とは任意に設定可能な間隔であって、例えば一日ごとにこの報知を行う構成とすればよい。
【0058】
ステップS17では、ステップS12で読み込んだ有効期限情報が示す日付からステップS13で読み込んだ利用日付情報が示す日付を差し引いた期間が1週間以上であるか否か(つまり、Aの日付−Bの日付≧1Wか否か)を判定する。そして、1週間以上であると判定した場合(ステップS17でYes)には、ステップS19に移る。また、1週間以上であると判定しなかった場合(ステップS17でNo)には、ステップS18に移る。
【0059】
ステップS18では、ICカード2の有効期限に対する現況としてICカード2の有効期限が1週間を切ったものと判断し、ICカード2の有効期限が近づいていることをユーザに知らせる表示を表示部17に行わせることで報知を行うとともに、この報知を行う頻度を「中」に設定し、ステップS22に移る。なお、ICカード2の有効期限が近づいていることをユーザに知らせる表示の一例としては、「カードの有効期限が近づいています」等のテキスト表示を行えばよい。また、この報知を行う頻度を「中」に設定した場合は、例えば本フロー終了後も、カードスロット部11にICカード2が挿入されるたび、ETCゲートを通過するたび、およびACCスイッチがオフになるたびにこの報知を行う構成とすればよい。
【0060】
ステップS19では、ステップS12で読み込んだ有効期限情報が示す日付からステップS13で読み込んだ利用日付情報が示す日付を差し引いた期間が1ヶ月以上であるか否か(つまり、Aの日付−Bの日付≧1Mか否か)を判定する。そして、1ヶ月以上であると判定した場合(ステップS19でYes)には、ステップS21に移る。また、1ヶ月以上であると判定しなかった場合(ステップS19でNo)には、ステップS20に移る。
【0061】
ステップS20では、ICカード2の有効期限に対する現況としてICカード2の有効期限が1ヶ月を切ったものと判断し、ICカード2の有効期限をユーザに知らせる表示を表示部17に行わせることで報知を行うとともに、この報知を行う頻度を「小」に設定し、ステップS22に移る。なお、ICカード2の有効期限をユーザに知らせる表示の一例としては、「カードの有効期限は2009年3月末です」等のテキスト表示を行えばよい。また、この報知を行う頻度を「小」に設定した場合は、例えば本フロー終了後もカードスロット部11にICカード2が挿入されるたびにこの報知を行う構成とすればよい。また、ステップS21では、ICカード2の有効期限に対する現況としてICカード2の有効期限が差し迫ってはいないものと判断し、表示部17に表示を行わせないことによって報知を行わず、ステップS22に移る。
【0062】
なお、本実施形態では、報知を表示部17でのテキスト表示によって行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、報知を画像表示によって行ったり、報知をテキスト表示と画像表示とによって行ったりする構成としてもよい。また、LEDの点滅の仕方と前述の報知内容とを関連付けることによって、報知をLEDの点滅によって行う構成としてもよい。さらに、前述の報知の内容を音声回路15および内蔵スピーカ16によって音声によってユーザに知らせる構成としてもよい。
【0063】
よって、車載器コントローラ20は、請求項の最新時間情報取得部、有効期限情報読み出し部、現況判断部、および報知部としても機能する。また、ICカードI/F回路12は、請求項の最新時間情報取得部および有効期限情報読み出し部として機能する。さらに、音声回路15、内蔵スピーカ16、および表示部17は、請求項の報知部として機能する。
【0064】
ステップS22では、車両のACCスイッチがオフになった場合(ステップS22でYes)には、フローを終了する。また、車両のACCスイッチがオフになっていない場合(ステップS22でNo)には、ステップS11に戻ってフローを繰り返す。
【0065】
以上の構成によれば、ETC車載器1がETCゲートにおいて通過処理を行った場合に記録される利用履歴情報に含まれる利用日付情報を利用して、カードスロット部11に挿入されているICカード2の有効期限に対する現況を判断するので、通過処理を行ったときを目安にしてICカード2の有効期限に対する現況を判断し、ICカード2の有効期限に関しての有用な情報を提示することが可能になる。また、利用履歴情報や有効期限情報は、ETC車載器に通常備えられている、ICカード2から情報を読み出す既存の機構を利用してICカード2から読み出すことが可能であり、利用日付情報が示す日付とICカード2の有効期限情報が示す日付との差をもとにした当該ICカード2の有効期限に対する現況の判断は、ETC車載器に通常備えられている既存のCPUを利用して行うことが可能である。よって、ETC車載器に時計を内蔵することによって時間情報を利用する構成に比べ、時計や時計のための余分な回路のコストがかからない上に、実装面積が余分に必要とならず、ETC車載器1の小型化において手間が生じない。さらに、ICカード2の利用履歴情報に含まれる利用日付情報を利用するので、車載ナビゲーション装置などの外部機器を必要としない。従って、以上の構成によれば、ICカード2の有効期限に関しての有用な情報を提示することを可能にするとともに、より低コスト、且つ、より手間をかけずに、より高い汎用性を有するETC車載器1を提供することが可能になる。よって、ETC車載器1は、請求項のICカード情報処理装置として機能する。
【0066】
また、本実施形態で示したように、車載器コントローラ20は、不揮発性メモリ18から読み込んだ利用日付情報が示す日付(つまり、請求項の最新利用履歴取得部で取得した最新の利用履歴情報に含まれる時間情報)とICカードI/F回路12で読み出したICカード2の有効期限情報が示す日付(つまり、請求項の有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報)との差をもとに、当該ICカード2の有効期限に対する現況として当該ICカード2の有効期限までの期間を判断するとともに、この判断した期間の長さが短くなるのに応じて報知の頻度を上げることが好ましい。
【0067】
ICカード2の有効期限までの期間は、ICカード2の有効期限切れの危険度に対応するので、以上の構成によれば、ICカード2の有効期限切れの危険度が高くなるほど頻繁に報知を行うことによって、有効期限切れのICカード2をユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。また、例えば、ICカード2の有効期限切れの場合にも、さらに頻繁に報知を行うことによって、有効期限切れのICカード2をユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。
【0068】
さらに、本実施形態で示したように、車載器コントローラ20は、不揮発性メモリ18から読み込んだ利用日付情報が示す日付(つまり、請求項の最新利用履歴取得部で取得した最新の利用履歴情報に含まれる時間情報)とICカードI/F回路12で読み出したICカード2の有効期限情報が示す日付(つまり、請求項の有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報)との差をもとに、当該ICカード2の有効期限に対する現況として当該ICカード2の有効期限までの期間を判断するとともに、この判断した期間の長さに応じて報知の内容を変更することが好ましい。
【0069】
これによれば、ICカード2の有効期限切れの危険度に応じて報知の内容を変更して報知を行うことが可能になる。例えば、ICカード2の有効期限切れの危険度が高くなる度合いごとに報知の内容を変更することによって、ICカード2の有効期限切れまでどの程度の余裕があるのかをユーザに認識させ、有効期限切れのICカード2をユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。また、例えば、ICカード2の有効期限切れの場合にも、ICカード2が有効期限切れであることを示す内容の報知を行うことによって、有効期限切れのICカード2をユーザが使用してしまう状況を効果的に回避することが可能になる。
【0070】
また、本実施形態で示したように、通過処理を行って利用履歴情報をICカードスロット部11に挿入されているICカード2に記録したことをトリガとして、現況判断・報知処理の一連の処理を開始することが好ましい。
【0071】
これによれば、通過処理の直後に、この通過処理のときにICカード2に記録された利用履歴情報を読み出して利用することにより、ほぼリアルタイムの利用日付情報を得ることができる。従って、以上の構成によれば、ほぼリアルタイムの利用日付情報を利用することによって、ICカード2の有効期限に対する現況をより正確に判断して報知を行うことが可能になる。
【0072】
なお、本実施形態では、ステップS13の処理において、不揮発性メモリ18に格納した利用日付情報を読み込むことによって、最新の利用履歴情報に由来する最新の利用日付情報を取得する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ステップS13の処理において、不揮発性メモリ18に格納した利用日付情報を読み込む代わりに、ICカードI/F回路12に指示を行い、カードスロット部11に挿入されているICカード2に記録されている利用履歴情報のうちの最新利用履歴情報を読み出させ、この最新利用履歴情報を読み込むことによって最新の利用履歴情報に由来する最新の利用日付情報を取得する構成としてもよい。また、この場合には、車載器コントローラ20は最新時間情報格納処理を行う必要がなく、不揮発性メモリ18等のメモリに利用日付情報を格納する領域を設ける必要もない。さらに、この場合には、ICカード2の有効期限が切れている状態で利用履歴が記録されることはないので、現況判断・報知処理のフローは、ステップS15およびステップS16の処理を省略し、ステップS14の処理の後にステップS17の処理を行う構成とすればよい。
【0073】
以上の構成によっても、ICカード2の有効期限に関しての有用な情報を提示することを可能にするとともに、より低コスト、且つ、より手間をかけずに、より高い汎用性を有するETC車載器1を提供することが可能になる。
【0074】
また、前述の実施形態では、請求項の時間情報として年月日の情報である利用日付情報を用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、年月日以外に時刻も含んだ情報であってもよい。
【0075】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1 ETC車載器(ICカード情報処理装置)、2 ICカード、11 カードスロット部(ICカードスロット部)、12 ICカードI/F回路(最新時間情報取得部、有効期限情報読み出し部)、13 無線部、13a 無線アンテナ、14 操作部、15 音声回路(報知部)、16 内蔵スピーカ(報知部)、17 表示部(報知部)、18 不揮発性メモリ、19 電源回路、20 車載器コントローラ(最新時間情報取得部、有効期限情報読み出し部、現況判断部、報知部、最新時間情報格納部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるとともに、
ICカードを挿入することが可能なICカードスロット部と、
有料道路の出入り口に設置された路上機と無線通信を行うことが可能な無線部と、を備え、
前記ICカードスロット部にICカードが挿入されている状態で前記路上機と前記無線部で無線通信を行うことによって通行料金の自動収受に関する処理を行うとともに、当該通行料金の自動収受に関する処理を行った場合に時間情報を含む利用履歴情報を前記ICカードスロット部に挿入されているICカードに記録するICカード情報処理装置であって、
最新の前記利用履歴情報に由来する最新の前記時間情報を取得する最新時間情報取得部と、
前記ICカードスロット部に挿入されているICカードが保持している当該ICカードの利用可能な有効期限を示す有効期限情報を読み出す有効期限情報読み出し部と、
前記最新時間情報取得部で取得した最新の時間情報と前記有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに、当該ICカードの有効期限に対する現況を判断する現況判断部と、
前記現況判断部での判断結果に従った報知を行うことが可能な報知部と、を備えていることを特徴とするICカード情報処理装置。
【請求項2】
前記時間情報は、日付の情報であることを特徴とする請求項1に記載のICカード情報処理装置。
【請求項3】
前記最新時間情報取得部は、前記ICカードスロット部に挿入されているICカードに記録されている最新の前記利用履歴情報を読み出すことによって、この最新の前記利用履歴情報に含まれる最新の時間情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載のICカード情報処理装置。
【請求項4】
前記ICカードスロット部にICカードが挿入されるたびに当該ICカードから最新の前記利用履歴情報を読み出し、この最新の利用履歴情報に含まれる時間情報を格納する最新時間情報格納部をさらに備え、
前記最新時間情報取得部は、前記最新時間情報格納部で格納された時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得することを特徴とする請求項1または2に記載のICカード情報処理装置。
【請求項5】
前記最新時間情報格納部は、前記ICカードスロット部にICカードが挿入されるたびに当該ICカードから最新の前記利用履歴情報を読み出し、より最新の利用履歴情報が得られるたびに、この利用履歴情報に含まれる時間情報を上書きして格納するとともに、
前記最新時間情報取得部は、前記最新時間情報格納部で格納された前記時間情報を読み出すことによって、最新の時間情報を取得することを特徴とする請求項4に記載のICカード情報処理装置。
【請求項6】
前記現況判断部は、前記最新時間情報取得部で取得した最新の時間情報と前記有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに、当該ICカードの有効期限に対する現況として当該ICカードの有効期限までの期間を判断するとともに、
前記報知部は、前記現況判断部で判断した期間に応じて報知の頻度を変更することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のICカード情報処理装置。
【請求項7】
前記現況判断部は、前記最新時間情報取得部で取得した最新の時間情報と前記有効期限情報読み出し部で読み出したICカードの有効期限情報が示す時間情報とをもとに、当該ICカードの有効期限に対する現況として当該ICカードの有効期限までの期間を判断するとともに、
前記報知部は、前記現況判断部で判断した期間に応じて報知の内容を変更することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のICカード情報処理装置。
【請求項8】
前記通行料金の自動収受に関する処理を行って前記利用履歴情報を前記ICカードスロット部に挿入されているICカードに記録したことをトリガとして、前記最新時間情報取得部、前記有効期限情報読み出し部、および前記現況判断部での一連の処理を開始することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のICカード情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−231414(P2010−231414A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77126(P2009−77126)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】