説明

ICカード読取装置、および、ICカード読取方法

【課題】処理時間の短縮を図り、処理を高速化し、同時に処理精度を向上させた、ICカードの通信方式の自動切替え処理を、非接触型ICカードおよび接触型ICカードに対しても汎用的に効率良く実行できるICカード読取装置およびICカード読取方法を提供することを課題とする。
【解決手段】画像読取部と制御部とを少なくとも備えたICカード読取装置であって、制御部は、画像読取部を制御することにより、ICカードの画像データを読取り、読取られた画像データに基づいてICカードの通信方式を切替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICカード読取装置、および、ICカード読取方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ICを内蔵した非接触情報記憶媒体(例えば、非接触型ICカード)から無線によって非接触で通信が可能なデータキャリアシステムが盛んに導入されている。
【0003】
ここで、非接触型ICカードにおいては、カード種により通信方式が異なるため、通信を行う際にカードを特定して通信方式を切り替える技術が報告されている。
【0004】
例えば、特許文献1に記載にカードリーダは、非接触型ICカードとの間で行われる複数種類の通信方式に一台で対応できるよう、通信方式が事前に判別できる場合は、ICカードリーダの上位装置(ホスト)側で通信方式を指定し、一方、通信方式が事前に判別できない場合は、通信対象となるRFIDカードに電波信号を順次切り替えて送信し、応答があった通信タイプを識別している。
【0005】
また、特許文献2に記載の入退出管理装置は、ICカードを所持する人の顔画像をカメラで取得し、取得した顔画像の認証判定後に、顔画像のデータに対応するICカードのカードタイプを特定し、そのカードタイプに応じた通信方式に従って、カードリーダにてICカードのデータを読取ることにより、電子錠の施解錠を制御している。
【0006】
【特許文献1】特開2003−016394号公報
【特許文献2】特開2007−164562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術(特許文献1および特許文献2等)においては、各カード種に対応した通信方式に切り替えて各カードと通信できるものの、通信方式の切替え処理に要する時間、処理速度、処理精度、効率性、および、汎用性において問題点を有していた。
【0008】
具体的には、特許文献1に記載のICカードリーダにおいては、通信対象となるICカードが対応している通信方式を事前に判別できる場合は、ICカードリーダの上位装置(ホスト)側で切り替えるべき送受信方式を指定しているが、この際、利用者がICカードのデータをICカードリーダに読取らせる前に、上位装置の入力部等を介してICカードの通信方式を指定する必要があった。このため、通信方式の指定に時間を要し、読取処理に要する時間、効率性において問題点を有していた。
【0009】
また、特許文献1に記載のICカードリーダにおいては、通信対象となるICカードに対応する通信方式を事前に判別できない場合は、ICカードリーダ側で複数の送受信方式を順次切り替えてICカードに対し通信を試み、応答を返したICカードの通信タイプを認識する必要があった。この際、複数の送受信方式に順次切り替えて通信を試み、応答が検出され通信対象のICカードの通信タイプが認識される迄の間、タイムラグが生じるため、送受信方式の認識処理に要する時間、処理速度、効率性において問題点を有していた。
【0010】
さらに、特許文献1に記載のICカードリーダにおいては、送受信方式を順次切り替えてICカードに対し通信を試みても通信タイプが対応しない場合があり得るので、接触型ICカードに対しては、対応できないといった汎用性において問題点を有していた。
【0011】
また、特許文献2に記載の入退出管理装置においては、カメラにて撮像した入退出者の顔画像のデータと、カードリーダ部にて読取った入退出者が所持するICカードのカード番号とに基づいて、予め登録された入退出者の顔画像のデータに対応するICカードのカードタイプとカードデータとの対応テーブルを参照することにより、カードタイプを特定し、特定されたカードタイプに応じた通信方式に従ってICカードのカードデータの読み取り操作を行っているが、この際、顔画像に対して複雑な画像解析を必要とするため、装置の処理負荷が大きく、カードタイプの特定処理に要する時間、処理速度、処理精度において問題点を有していた。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、処理を高速化し処理時間の短縮を図り同時に処理精度を向上させた、ICカードの通信方式の自動切替え処理を、非接触型ICカードおよび接触型ICカードに対しても汎用的に効率良く実行できるICカード読取装置およびICカード読取方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
このような目的を達成するため、本発明のICカード読取装置は、画像読取部と制御部とを少なくとも備えたICカード読取装置であって、上記制御部は、上記画像読取部を制御することにより、ICカードの画像データを読取る画像読取制御手段と、上記画像読取制御手段にて読取られた上記画像データに基づいて、上記ICカードの通信方式を切替える通信方式切替手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明のICカード読取装置は、上記記載のICカード読取装置において、上記ICカード読取装置は、記憶部を更に備え、上記記憶部は、上記ICカードの特徴情報と上記通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶する特徴情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記画像読取制御手段にて読取られた上記画像データから上記特徴情報記憶手段に記憶された上記特徴情報に対応する上記ICカードの上記特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段、を更に備え、上記通信方式切替手段は、上記特徴情報抽出手段にて抽出された上記特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明のICカード読取装置は、上記記載のICカード読取装置において、上記記憶部は、上記ICカードの文字情報と上記通信方式および/または上記通信制御プログラムとを対応付けて記憶する文字情報記憶手段、を更に備え、上記制御部は、上記画像読取制御手段にて読取られた上記画像データに対しOCR処理を行うことにより、上記ICカードの上記文字情報を抽出する文字情報抽出手段、を更に備え、上記通信方式切替手段は、上記文字情報抽出手段にて抽出された上記文字情報の少なくとも一部と、上記文字情報記憶手段に記憶された上記文字情報とを比較することにより、当該文字情報同士が一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合、一致した当該特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のICカード読取装置は、上記記載のICカード読取装置において、上記ICカード読取装置は、上記ICカードと通信する通信部を更に備え、上記制御部は、上記通信方式切替手段にて切替えられた上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに従って上記通信部を介して上記ICカードと通信する通信制御手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明のICカード読取装置は、上記記載のICカード読取装置において、上記制御部は、上記通信制御手段により上記ICカードからカードデータを取得するカードデータ取得手段と、上記カードデータ取得手段にて取得された上記カードデータと、上記文字情報抽出手段にて抽出された上記文字情報の少なくとも一部とを比較することにより、当該カードデータを検証するカードデータ検証手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0018】
また、ICカード読取方法は、画像読取部と制御部とを少なくとも備えたICカード読取装置において実行されるICカード読取方法であって、上記制御部において実行される、上記画像読取部を制御することにより、ICカードの画像データを読取る画像読取制御ステップと、上記画像読取制御ステップにて読取られた上記画像データに基づいて、上記ICカードの通信方式を切替える通信方式切替ステップと、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、本発明のICカード読取方法は、上記記載のICカード読取方法において、上記ICカード読取装置は、記憶部を更に備えており、上記記憶部は、上記ICカードの特徴情報と上記通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶する特徴情報記憶手段、を備えており、上記制御部において実行される、上記画像読取制御ステップにて読取られた上記画像データから上記特徴情報記憶手段に記憶された上記特徴情報に対応する上記ICカードの上記特徴情報を抽出する特徴情報抽出ステップ、を更に含み、上記通信方式切替ステップにおいて、上記特徴情報抽出ステップにて抽出された上記特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のICカード読取方法は、上記記載のICカード読取方法において、上記記憶部は、上記ICカードの文字情報と上記通信方式および/または上記通信制御プログラムとを対応付けて記憶する文字情報記憶手段、を更に備えており、上記制御部において実行される、上記画像読取制御ステップにて読取られた上記画像データに対しOCR処理を行うことにより、上記ICカードの上記文字情報を抽出する文字情報抽出ステップ、を更に含み、上記通信方式切替ステップにおいて、上記文字情報抽出ステップにて抽出された上記文字情報の少なくとも一部と、上記文字情報記憶手段に記憶された上記文字情報とを比較することにより、当該文字情報同士が一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合、一致した当該特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする。
【0021】
また、本発明のICカード読取方法は、上記記載のICカード読取方法において、上記ICカード読取装置は、上記ICカードと通信する通信部を更に備えており、上記制御部において実行される、上記通信方式切替ステップにて切替えられた上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに従って上記通信部を介して上記ICカードと通信する通信制御ステップ、を更に含むことを特徴とする。
【0022】
また、本発明のICカード読取方法は、上記記載のICカード読取方法において、上記制御部において実行される、上記通信制御ステップにより上記ICカードからカードデータを取得するカードデータ取得ステップと、上記カードデータ取得ステップにて取得された上記カードデータと、上記文字情報抽出ステップにて抽出された上記文字情報の少なくとも一部とを比較することにより、当該カードデータを検証するカードデータ検証ステップと、を更に含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
この発明によれば、画像読取部を制御することにより、ICカードの画像データを読取り、読取られた画像データに基づいて、ICカードの通信方式を切替えるので、処理を高速化でき、また、処理時間の短縮を図ることができ、同時に処理精度を向上させることができる。これにより、本発明は、効率的なICカードの通信方式の自動切替えを実現できるという効果を奏する。具体的には、本発明は、ICカードの画像データに基づいてICカードの通信方式を自動で切り換えており、従来技術(特許文献1等)のように、事前にカードの通信方式を指定することや、複数の通信方式を用いてカードに対し通信を試み応答があった通信方式に切り換えるといった工程がないため、処理を高速化でき、また、処理時間の短縮を図ることができるという効果を奏する。また、本発明は、従来技術(特許文献2等)のように、顔データ等に対する複雑な画像解析を行うことなくカード画像からパターン認識等の画像解析やOCR処理により容易にカード種を特定するので、処理時間の短縮と同時に処理精度を向上させることができるという効果を奏する。
【0024】
また、この発明によれば、ICカードの特徴情報と通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶部に記憶し、読取られた画像データから記憶部に記憶された特徴情報に対応するICカードの特徴情報を抽出し、通信方式切替えにおいて、抽出された特徴情報に対応付けられたICカードの通信方式および/または通信制御プログラムに切替えるので、例えば、特徴情報の比較の一例としては、画像データから抽出されたICカードのカード種を示すマークの形状と、記憶部に予め登録されたICカードのカード種を示すマークの形状とを比較することにより、当該マークの形状同士が一致するか否かを判定して、ICカードのカード種を特定することができる。これにより、本発明は、特定されたICカードのカード種に対応した通信方式および/または通信制御プログラムに自動で切替えることができるという効果を奏する。また、本発明は、通信対象のICカードが接触型ICカードであり、非接触型ICカードの通信タイプが対応しない場合であっても、カードの画像データの特徴情報からカード種を特定できるので、例えば、接触型ICカードに適切な通信制御プログラム等を起動して、ICカード読取装置100のリーダライタ端子と接触型ICカードとを直接接触させて通信を行うことができるという効果を奏する。
【0025】
また、この発明によれば、ICカードの文字情報と通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶部に記憶し、読取られた画像データに対しOCR処理を行うことにより、ICカードの文字情報を抽出し、通信方式切替えにおいて、抽出された文字情報の少なくとも一部と、記憶部に記憶された文字情報とを比較することにより、当該文字情報同士が一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合、一致した当該特徴情報に対応付けられたICカードの通信方式および/または通信制御プログラムに切替えるので、例えば、文字情報の比較の一例としては、画像データからOCR処理により抽出されたICカードのカード番号と、記憶部に予め登録されたICカードのカード番号とを比較することにより、当該カード番号同士が一致するか否かを判定して、ICカードのカード種を特定することができる。これにより、本発明は、特定されたICカードのカード種に対応した通信方式および/または通信制御プログラムに自動で切替えることができるという効果を奏する。また、本発明は、通信対象のICカードが接触型ICカードであり、非接触型ICカードの通信タイプが対応しない場合であっても、カードの画像データからOCR処理により抽出した文字情報からカード種を特定できるので、例えば、接触型ICカードに適切な通信制御プログラム等を起動して、ICカード読取装置100のリーダライタ端子と接触型ICカードとを直接接触させて通信を行うことができるという効果を奏する。
【0026】
また、この発明によれば、切替えられた通信方式および/または通信制御プログラムに従って通信部を介してICカードと通信するので、利用者が通信方式を指定することなく、自動で切替えられた通信方式および/または通信制御プログラムにてICカードと通信し、カードデータの読取や書込等を行うよう通信できるという効果を奏する。
【0027】
また、この発明によれば、ICカードからカードデータを取得し、取得されたカードデータと、抽出された文字情報の少なくとも一部とを比較することにより、当該カードデータを検証するので、例えば、カードデータのカード番号と、画像データから抽出したカード番号とを比較することにより、両者が一致するか判定することできる。これにより、本発明は、カード自体の細工やカードデータの改竄の有無を検証できるので、セキュリティを向上させることができ、高精度で確実にICカードのデータを読取ることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に、本発明にかかるICカード読取装置およびICカード読取方法並びにプログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0029】
[ICカード読取装置100の構成]
まず、本ICカード読取装置100の構成について図1および図2を参照して説明する。ここで、図1は、本発明が適用されるICカード読取装置100の物理構成の一例を示す図である。また、図2は、本発明が適用されるICカード読取装置100の論理構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0030】
図1に示すように、ICカード読取装置100は、通信対象であるICカード10の画像データを読取る画像読取部116と、画像読取部116にて読取った画像データに基づいて記憶部106に記憶されたデータを参照することによりICカード10の通信方式を切替える制御部102と、この通信方式に従ってICカード10と通信しカードデータの送受信を行う通信部120とを備えて構成されている。
【0031】
以下、図2を参照し、図1のICカード読取装置100の各構成について詳細に説明する。
【0032】
図2に示すように、ICカード読取装置100は、概略的に、制御部102と通信制御インターフェース部104と記憶部106と入出力制御インターフェース部108と画像読取部116と通信部120とを備えて構成される。ここで、制御部102は、ICカード読取装置100の全体を統括的に制御するCPU等である。また、通信制御インターフェース部104は、ICカード10と通信する通信部120に接続されるインターフェースであり、入出力制御インターフェース部108は、ICカード10の画像データを読取る画像読取部116等に接続されるインターフェースである。また、記憶部106は、各種のデータベースやテーブルなどを格納する装置である。これらICカード読取装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0033】
ここで、図2において、ICカード10は、例えば、非接触型ICカード(RFIDカード等)および接触ICカード(磁気カード等)などのカード型情報記憶媒体であり、ICカード読取装置100と通信部120を介してデータの送受信を行う機能を有する。
【0034】
また、非接触型ICカードは、カード内部にアンテナの役目を果たすコイルやICチップを内蔵しており、利用者によりこのICカード10が、ICカード読取装置100の通信部120を構成するセンスコイル(検出コイル)等から発生している磁界に翳された場合、無線で通信データのやり取りを非接触で行う機能を有する。非接触型ICカードの一例として、一般的な3つの通信方式のうちTypeAでは、NTT(会社名)のICテレホンカード、TypeBでは、住民基本台帳番号カード(住基カード)、Felica方式では、Sucia(登録商標)やEdy(登録商標)などが挙げられる。
【0035】
また、接触型ICカードは、ICカード読取装置100が通信部120としてリーダ/ライタ端子を備える場合、このリーダ/ライタ端子と接触するモジュール端子(ICモジュール)を備えており、利用者がこのモジュール端子を備えた接触型ICカードとICカード読取装置100側のリーダ/ライタ端子とを直接接触させた際にデータの送受信を行う機能を有する。
【0036】
また、ICカード10には、例えば、カード種を特定可能なマークやデザインパターンやカード番号等が記載されている。これらのマーク等の記載事項は、画像読取部116にて読取られたICカード10の画像データに基づいて、後述する特徴情報抽出部102cにより特徴情報(例えば、マークやデザインパターン等)として抽出され、また、後述する文字情報抽出部102dにより文字情報(例えば、カード番号)として抽出される。
【0037】
また、図2において、画像読取部116は、ICカード読取装置100に内蔵されたスキャナ機能を有する光学読取装置であり、本実施形態において、通信対象であるICカード10の画像データを制御部102の制御に従って読取る機能を有する。
【0038】
また、図2において、通信制御インターフェース部104は、通信部120とICカード10との間における通信制御を行う。すなわち、通信制御インターフェース部104は、通信対象のICカード10と無線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、本実施形態において、ICカード読取装置100は、モジュール端子を有する接触型ICカードに対応可能なリーダライタ端子を通信部120として備えてもよい。この場合、通信制御インターフェース部104は、リーダライタ端子と接触型ICカードとの間における通信制御を行ってもよい。
【0039】
また、図2において、入出力制御インターフェース部108は、画像読取部116等の制御を行う。ここで、本実施形態において、ICカード読取装置100は、各種設定情報(例えば、記憶部106に記憶された特徴情報や文字情報等)を入力する入力部(例えば、タッチパネルなど)を備えてもよく、各種設定情報を出力する出力部(例えば、小型ディスプレイなど)を備えてもよい。この場合、入出力制御インターフェース部108は、入力部と出力部の制御を行ってもよい。また、本実施形態において、ICカード読取装置100を、入力部(例えば、キーボードやマウス等)や出力部(例えば、ディスプレイやモニタ等)を備えたコンピュータに接続して制御してもよく、この場合、入出力制御インターフェースは、コンピュータとICカード読取制御装置100との間の入出力を制御してもよい。
【0040】
また、図2において、記憶部106に格納される各種のデータベースやテーブル(特徴情報テーブル106aおよび文字情報テーブル106b等)は、固定ディスク装置等のストレージ手段である。例えば、記憶部106は、各種処理に用いる各種のプログラムやテーブルやファイルやデータベース等を格納する。
【0041】
これら記憶部106の各構成要素のうち、特徴情報テーブル106aは、ICカード10の特徴情報と通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶する特徴情報記憶手段である。さらに、特徴情報テーブル106aは、ICカード10のカード種を更に対応付けて記憶してもよい。ここで、特徴情報とは、通信対象のICカード10のカード種を識別するための記号(例えば、カード特有のマーク形状)や図(例えば、カード特有のデザインパターン)などを含む画像データや座標数値等の情報である。また、通信方式とは、ICカード10との通信に必要な通信プロトコルであり、この通信方式はカード種により異なり、一般的に、TypeA、TypeB、Felica方式の3タイプに分類される。また、通信制御プログラムとは、各通信方式に適したアプリケーションであり、本実施形態においては、特徴情報テーブル106aは、非接触型ICカードおよび接触型ICカードの通信にそれぞれ対応可能な適切な通信制御プログラムを記憶している。一例として、特徴情報テーブル106aは、利用者により手書きかまたはPC等を用いて予め作成された、ICカード10のカード種を特定する記号や図などの特徴情報を、そのカード種に対応する通信方式および/または通信制御プログラムと対応付けて記憶してもよい。また、特徴情報テーブル106aは、後述する特徴情報抽出部102cにより抽出された特徴情報と通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶してもよい。
【0042】
また、文字情報テーブル106bは、ICカード10の文字情報と通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶する文字情報記憶手段である。さらに、文字情報テーブル106bは、ICカード10のカード種を更に対応付けて記憶してもよい。ここで、文字情報とは、通信対象のICカード10のカード種を識別するための数字(例えば、カード種を特定するカード番号)、文字(例えば、カード種を特定する記載(Edy(登録商標)、Felica(登録商標)等))などを含むテキストデータである。なお、通信方式と通信制御プログラムに関しては上述と同様である。一例として、文字情報テーブル106bは、利用者により入力部等介してPC等を用いて予め登録された、ICカード10のカード種を特定する数値や文字などの文字情報を、そのカード種に対応する通信方式および/または通信制御プログラムと対応付けて記憶してもよい。また、文字情報テーブル106aは、後述する文字情報抽出部102dにより抽出された文字情報と通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶してもよい。
【0043】
また、図2において、制御部102は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、画像読取制御部102a、通信方式切替部102b、特徴情報抽出部102c、文字情報抽出部102d、通信制御部102e、カードデータ取得部102f、および、カードデータ検証部102gを備えて構成されている。
【0044】
このうち、画像読取制御部102aは、画像読取部116を制御することにより、ICカード10の画像データを読取る画像読取制御手段である。
【0045】
また、通信方式切替部102bは、画像読取制御部102aにて読取られた画像データに基づいて、ICカード10の通信方式を切替える通信方式切替手段である。
【0046】
ここで、通信方式切替部102bは、後述する特徴情報抽出部102cにて抽出された特徴情報に対応付けられたICカード10の通信方式および/または通信制御プログラムに切替えてもよい。
【0047】
また、通信方式切替部102bは、後述する文字情報抽出部102dにて抽出された文字情報の少なくとも一部と、文字情報テーブル106bに記憶された文字情報とを比較することにより、当該文字情報同士が一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合、一致した当該特徴情報に対応付けられたICカード10の通信方式および/または通信制御プログラムに切替えてもよい。
【0048】
また、特徴情報抽出部102cは、画像読取制御部102aにて読取られた画像データから特徴情報テーブル106aに記憶された特徴情報に対応するICカード10の特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段である。
【0049】
また、文字情報抽出部102dは、画像読取制御部102aにて読取られた画像データに対しOCR処理を行うことにより、ICカード10の文字情報を抽出する文字情報抽出手段である。
【0050】
また、通信制御部102eは、通信方式切替部102bにて切替えられた通信方式および/または通信制御プログラムに従って通信部120を介してICカード10と通信する通信制御手段である。
【0051】
また、カードデータ取得部102fは、通信制御部102eによりICカード10からカードデータを取得するカードデータ取得手段である。
【0052】
また、カードデータ検証部102gは、カードデータ取得部102fにて取得されたカードデータと、文字情報抽出部102dにて抽出された文字情報の少なくとも一部とを比較することにより、当該カードデータを検証するカードデータ検証手段である。
【0053】
以上で、ICカード読取装置100の構成の説明を終える。
【0054】
[ICカード読取装置100の処理]
次に、このように構成された本実施の形態における本ICカード読取装置100の処理の一例について、以下に図3を参照して詳細に説明する。ここで、図3は、本実施形態におけるICカード読取装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0055】
まず、画像読取制御部102aは、利用者によりICカード読取装置100上にセットされた通信対象となるICカード10に対して、スキャナ機能(画像読取部116)を用いてカード画像(画像データ)を取得する(ステップSA−1)。すなわち、画像読取制御部102aは、画像読取部116を制御することにより、ICカード10の画像データを読取る。
【0056】
そして、特徴情報抽出部102cは、ステップSA−1において画像読取制御部102aの処理により取得されたカード画像データを画像解析する(ステップSA−2)。すなわち、特徴情報抽出部102cは、画像読取制御部102aの処理により読取られた画像データから特徴情報テーブル106aに記憶された特徴情報に対応するICカード10の特徴情報を抽出する。
【0057】
そして、通信方式切替部102bは、ステップSA−2において特徴情報抽出部102cの処理により画像解析されたカードデータを用いて、特徴情報テーブル106aに予め登録されたデータと特徴(例えば、カード種を示すマークの形状)を比較する(ステップSA−3)。すなわち、通信方式切替部102bは、特徴情報抽出部102cの処理により抽出された特徴情報(例えば、カード種を示すマークの形状)と、特徴情報テーブル106aに記憶された特徴情報(例えば、カード種を示すマークの形状)とを比較することにより、当該特徴情報同士が一致するか否かを判定する。
【0058】
そして、制御部102は、ステップSA−3において通信方式切替部102bの処理によりカードデータの特徴を比較した結果、特徴情報テーブル106a内に対応するデータがあると判定された場合(ステップSA−3:「対象有り」)、比較データ同士の一致度などに応じて、OCR処理の必要性を判断する(ステップSA−4)。例えば、制御部102は、ステップSA−1にて読取ったカードが一般的なデザインであり、ステップSA−2にて画像解析してもカード画像の特徴が少なく、ステップSA−3におけるデータ比較のみでは登録されたデータと一致していると明確に判断できない場合、カード画像からカード番号等の文字情報を読み取ってカード種を特定するためにOCR処理を行う必要があると判断する。
【0059】
一方、制御部102は、ステップSA−3において通信方式切替部102bの処理によりカードデータの特徴を比較した結果、特徴情報テーブル106a内に対応するデータがないと判定された場合(ステップSA−3:「対象なし」)、そのまま処理を終了する。
【0060】
そして、文字情報抽出部102dは、ステップSA−4において制御部102の処理によりOCR処理の必要性があると判断された場合(ステップSA−4:「必要有り」)、ステップSA−1において画像読取制御部102aの処理により取得したカード画像の特定箇所(例えば、カード番号を記載された箇所)に対し、OCR処理を行う(ステップSA−5)。すなわち、文字情報抽出部102dは、画像読取制御部102aの処理により読取られた画像データに対しOCR処理を行うことにより、ICカード10の文字情報を抽出する。
【0061】
そして、通信方式切替部102bは、ステップSA−5において文字情報抽出部102dのOCR処理により抽出された文字情報(カード番号等)に基づいて、記憶部106に予め登録されたデータを参照してカード種を特定する。(ステップSA−6)。すなわち、通信方式切替部102bは、ステップSA−5において文字情報抽出部102dの処理により抽出された文字情報の少なくとも一部(カード番号等)と、文字情報テーブル106bに記憶された文字情報(カード番号等)とを比較することにより、当該文字情報同士が一致したカード種を特定する。
【0062】
ステップSA−4に戻り、通信方式切替部102bは、ステップSA−4において制御部102の処理によりOCR処理の必要性がないと判断された場合(ステップSA−4:「必要なし」)、ステップSA−5においてOCR処理を行わず、ステップSA−3において通信方式切替部102bの処理によりカードデータの特徴を比較した結果、特徴情報テーブル106a内に対応するデータがあると判定された結果に基づいて、記憶部106に予め登録されたデータを参照してカード種を特定する。(ステップSA−6)。すなわち、通信方式切替部102bは、ステップSA−3において特徴情報抽出部102cの処理により抽出された特徴情報と、特徴情報テーブル106aに記憶された特徴情報とを比較することにより、当該特徴情報同士が一致したカード種を特定する。
【0063】
そして、通信方式切替部102bは、ステップSA−6において特定されたカード種に対応するアプリケーション(通信制御プログラム等)に切り替える(ステップSA−7)。すなわち、通信方式切替部102bは、ステップSA−6においてカード種を特定する際、一致すると判定された当該文字情報に対応付けられたICカード10の通信制御プログラムを文字情報テーブル106bから呼び出して切替える。また、通信方式切替部102bは、ステップSA−6においてカード種を特定する際、ステップSA−3において一致すると判定された当該文字情報に対応付けられたICカード10の通信制御プログラムを文字情報テーブル106bから呼び出して切替えてもよい。
【0064】
そして、通信方式切替部102bは、ステップSA−7において切り替えられた通信制御プログラムを起動し、ICカード10の通信方式を設定する(ステップSA−8)。すなわち、通信方式切替部102bは、ステップSA−7において切り替えられた通信制御プログラムを用いて、文字情報に対応付けられたICカード10の通信方式を文字情報テーブル106bから呼び出して切替える。また、通信方式切替部102bは、ステップSA−7において切り替えられた通信制御プログラムを用いて、文字情報に対応付けられたICカード10の通信方式を文字情報テーブル106bから呼び出して切替えてもよい。
【0065】
そして、通信制御部102eは、ステップSA−8において通信方式切替部102bの処理により切替えられた通信方式に従って、通信部120を介してICカード10と通信し、カードデータ取得部102fは、通信制御部102eの処理によりICカード10からカードデータを取得する(ステップSA−9)。
【0066】
そして、制御部102は、ステップSA−9においてカードデータ取得部102fの処理によりカードデータを取得した後、通信状況や利用者の入力等に応じて、取得したカードデータの検証として、ステップSA−1において取得したカード画像(例えば、カード番号やカード種を示すマーク等を記載した部分の画像)と、ステップSA−9において取得したICカード10のカードデータ(例えば、カード番号やカード種など)とを比較する必要性を判断する(ステップSA−10)。
【0067】
そして、カードデータ検証部102gは、ステップSA−10において制御部102の処理によりカードデータの検証の必要があると判断された場合(ステップSA−10:「必要有り」)、カードデータ取得部102fの処理により取得されたカードデータ(例えば、カード番号)と、文字情報抽出部102dの処理により抽出された文字情報の少なくとも一部(例えば、カード番号)とを比較することにより、両者が一致するか判定して、カード自体の細工やカードデータの改竄の有無を検証する(ステップSA−11)。
【0068】
一方、制御部102は、ステップSA−10において制御部102の処理によりカードデータの検証の必要がないと判断された場合(ステップSA−10:「必要なし」)、ステップSA−11においてデータ検証を行わず、そのまま処理を終了する。
【0069】
以上で、ICカード読取装置100の処理の説明を終える。
【0070】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0071】
例えば、本実施形態において、ICカード読取装置100を主にリーダとして説明したが、これに限らず、ICカード読取装置100は、ICカード10に対して書込みも行うリーダライタであってもよい。また、本実施形態において、ICカード10は、コイルやICチップ等により構成された送受信アンテナとして機能する通信部120を介して通信する非接触型ICカードを例に主に説明したが、モジュール端子を有する接触型ICカードに対応可能なよう、ICカード読取装置100は通信部120としてリーダライタ端子を備えてもよく、このリーダライタ端子と接触型ICカードが直接接触して通信を行うよう構成してもよい。
【0072】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0073】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0074】
また、ICカード読取装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0075】
例えば、ICカード読取装置100の各装置が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じてICカード読取装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDなどの記憶部106などは、OS(Operating System)として協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部10を構成する。
【0076】
また、このコンピュータプログラムは、ICカード読取装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0077】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワークを介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0078】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0079】
記憶部106に格納される各種のデータベース等(特徴情報テーブル106aおよび文字情報テーブル106g等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやファイル等を格納する。
【0080】
また、ICカード読取装置100は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置を接続し、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0081】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
以上詳述に説明したように、本発明によれば、処理時間の短縮を図り、処理を高速化し、同時に処理精度を向上させた、ICカードの通信方式の自動切替え処理を、非接触型ICカードおよび接触型ICカードに対しても汎用的に効率良く実行できるICカード読取装置およびICカード読取方法を提供することができるので、例えば、ICを内蔵した情報記憶媒体(例えば、非接触型ICカードや接触型ICカード等)と通信可能なデータキャリアシステムなどを支援する情報機器や情報処理分野等の様々な分野において極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明が適用されるICカード読取装置100の物理構成の一例を示す図である。
【図2】本発明が適用されるICカード読取装置100の論理構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施形態におけるICカード読取装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0084】
100 ICカード読取装置
102 制御部
102a 画像読取制御部
102b 通信方式切替部
102c 特徴情報抽出部
102d 文字情報抽出部
102e 通信制御部
102f カードデータ取得部
102g カードデータ検証部
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a 特徴情報テーブル
106b 文字情報テーブル
108 入出力制御インターフェース部
116 画像読取部
120 通信部
10 ICカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取部と制御部とを少なくとも備えたICカード読取装置であって、
上記制御部は、
上記画像読取部を制御することにより、ICカードの画像データを読取る画像読取制御手段と、
上記画像読取制御手段にて読取られた上記画像データに基づいて、上記ICカードの通信方式を切替える通信方式切替手段と、
を備えたことを特徴とする、ICカード読取装置。
【請求項2】
請求項1に記載のICカード読取装置において、
上記ICカード読取装置は、記憶部を更に備え、
上記記憶部は、
上記ICカードの特徴情報と上記通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶する特徴情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記画像読取制御手段にて読取られた上記画像データから上記特徴情報記憶手段に記憶された上記特徴情報に対応する上記ICカードの上記特徴情報を抽出する特徴情報抽出手段、
を更に備え、
上記通信方式切替手段は、
上記特徴情報抽出手段にて抽出された上記特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする、ICカード読取装置。
【請求項3】
請求項2に記載のICカード読取装置において、
上記記憶部は、
上記ICカードの文字情報と上記通信方式および/または上記通信制御プログラムとを対応付けて記憶する文字情報記憶手段、
を更に備え、
上記制御部は、
上記画像読取制御手段にて読取られた上記画像データに対しOCR処理を行うことにより、上記ICカードの上記文字情報を抽出する文字情報抽出手段、
を更に備え、
上記通信方式切替手段は、
上記文字情報抽出手段にて抽出された上記文字情報の少なくとも一部と、上記文字情報記憶手段に記憶された上記文字情報とを比較することにより、当該文字情報同士が一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合、一致した当該特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする、ICカード読取装置。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか1つに記載のICカード読取装置において、
上記ICカード読取装置は、上記ICカードと通信する通信部を更に備え、
上記制御部は、
上記通信方式切替手段にて切替えられた上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに従って上記通信部を介して上記ICカードと通信する通信制御手段、
を更に備えたことを特徴とする、ICカード読取装置。
【請求項5】
請求項4に記載のICカード読取装置において、
上記制御部は、
上記通信制御手段により上記ICカードからカードデータを取得するカードデータ取得手段と、
上記カードデータ取得手段にて取得された上記カードデータと、上記文字情報抽出手段にて抽出された上記文字情報の少なくとも一部とを比較することにより、当該カードデータを検証するカードデータ検証手段、
を更に備えたことを特徴とする、ICカード読取装置。
【請求項6】
画像読取部と制御部とを少なくとも備えたICカード読取装置において実行されるICカード読取方法であって、
上記制御部において実行される、
上記画像読取部を制御することにより、ICカードの画像データを読取る画像読取制御ステップと、
上記画像読取制御ステップにて読取られた上記画像データに基づいて、上記ICカードの通信方式を切替える通信方式切替ステップと、
を含むことを特徴とする、ICカード読取方法。
【請求項7】
請求項6に記載のICカード読取方法において、
上記ICカード読取装置は、記憶部を更に備えており、
上記記憶部は、
上記ICカードの特徴情報と上記通信方式および/または通信制御プログラムとを対応付けて記憶する特徴情報記憶手段、
を備えており、
上記制御部において実行される、
上記画像読取制御ステップにて読取られた上記画像データから上記特徴情報記憶手段に記憶された上記特徴情報に対応する上記ICカードの上記特徴情報を抽出する特徴情報抽出ステップ、
を更に含み、
上記通信方式切替ステップにおいて、
上記特徴情報抽出ステップにて抽出された上記特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする、ICカード読取方法。
【請求項8】
請求項7に記載のICカード読取方法において、
上記記憶部は、
上記ICカードの文字情報と上記通信方式および/または上記通信制御プログラムとを対応付けて記憶する文字情報記憶手段、
を更に備えており、
上記制御部において実行される、
上記画像読取制御ステップにて読取られた上記画像データに対しOCR処理を行うことにより、上記ICカードの上記文字情報を抽出する文字情報抽出ステップ、
を更に含み、
上記通信方式切替ステップにおいて、
上記文字情報抽出ステップにて抽出された上記文字情報の少なくとも一部と、上記文字情報記憶手段に記憶された上記文字情報とを比較することにより、当該文字情報同士が一致するか否かを判定し、一致すると判定された場合、一致した当該特徴情報に対応付けられた上記ICカードの上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに切替えることを特徴とする、ICカード読取方法。
【請求項9】
請求項6〜8のうちいずれか1つに記載のICカード読取方法において、
上記ICカード読取装置は、上記ICカードと通信する通信部を更に備えており、
上記制御部において実行される、
上記通信方式切替ステップにて切替えられた上記通信方式および/または上記通信制御プログラムに従って上記通信部を介して上記ICカードと通信する通信制御ステップ、
を更に含むことを特徴とする、ICカード読取方法。
【請求項10】
請求項9に記載のICカード読取方法において、
上記制御部において実行される、
上記通信制御ステップにより上記ICカードからカードデータを取得するカードデータ取得ステップと、
上記カードデータ取得ステップにて取得された上記カードデータと、上記文字情報抽出ステップにて抽出された上記文字情報の少なくとも一部とを比較することにより、当該カードデータを検証するカードデータ検証ステップと、
を更に含むことを特徴とする、ICカード読取方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2010−97255(P2010−97255A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−265248(P2008−265248)
【出願日】平成20年10月14日(2008.10.14)
【出願人】(000136136)株式会社PFU (354)
【Fターム(参考)】