説明

LED反射板ユニットおよびLED照明器具

【課題】部品点数を低減でき、配光を容易に調整できるLED反射板ユニットおよびLED照明器具を提供することを目的とする。
【解決手段】熱伝導性を有するとともに、LED11を移動可能に取付けたLED固定板12と、熱伝導性を有するとともに、LED固定板12に連結され、LED11の反対側の反射面17に放熱フィン14が設けられた反射鏡15と、LED11と反射鏡15との相対的な位置関係を調整する配光調整部16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED反射板ユニットおよびLED照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、LEDを固定するLED固定部品と、LEDの光を反射させる反射鏡と、LEDの放熱のための放熱部品とを有するLED照明器具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−226788号公報(図2、図4、図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のLED照明器具は、LEDの配光方向を調整することが困難であった。また、LEDの配光方向を調整するためには、配光方向が異なるLED等を複数備える必要があり、構成が複雑になるという問題があった。
【0005】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、配光方向を容易に調整でき、構成を簡略化できるLED反射板ユニットおよびLED照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のLED反射板ユニットは、熱伝導性を有するとともに、LEDを移動可能に取付けたLED固定板と、熱伝導性を有するとともに、前記LED固定板に連結され、前記LEDの反対側の面に放熱フィンが設けられた反射鏡と、前記LEDと前記反射鏡との相対的な位置関係を調整する配光調整部と、を備えるものである。
【0007】
また、本発明のLED反射板ユニットは、前記反射鏡の反射面は、前記LED固定板との連結部に近い部分ほど前記LED固定板との距離が漸次小となるように形成され、前記配光調整部は、前記LEDを、前記LED固定板におけるLED取付面に対して平行移動可能としたものである。
【0008】
また、本発明のLED反射板ユニットは、前記配光調整部は、前記LED固定板を前記反射鏡に対して回動可能としたものである。
【0009】
また、本発明のLED照明器具は、上記LED反射板ユニットと、前記LED反射板ユニットを支持する支持体と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明のLED反射板ユニットおよびLED照明器具は、配光調整部によってLEDの配光方向を容易に調整でき、かつ構成を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る第1実施形態のLED反射板ユニットおよびLED照明器具を示す側断面図
【図2】本発明に係る第1実施形態のLED反射板ユニットおよびLED照明器具の作用を説明する側断面図
【図3】本発明に係る第2実施形態のLED反射板ユニットおよびLED照明器具を示す側断面図
【図4】本発明に係る第2実施形態のLED反射板ユニットおよびLED照明器具の作用を説明する側断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態のLED反射板ユニットおよびLED照明器具について、図面を用いて説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明に係る第1実施形態のLED反射板ユニット10は、熱伝導性を有するとともに、LED11を移動可能に取付けたLED固定板12を有している。また、LED反射板ユニット10は、熱伝導性を有するとともに、LED固定板12に連結され、LED11の反対面13に放熱フィン14が設けられた反射鏡15を有している。LED固定板12と反射鏡15とによって、放熱経路が形成されている。
【0014】
LED固定板12と反射鏡15との一端部は、連結板18によって連結されている。連結板18は、LED照明器具30における支持体22に、ねじ23によって固定されている。
【0015】
LED固定板12は、平板状に形成されている。反射鏡15の反射面17は、連結板18に近い部分ほどLED固定板12との距離が漸次小となるように形成されている。本実施形態では、反射面17は、LED11に対して凹となるように湾曲形成されている。
【0016】
反射鏡15の先端20は、基部21より、LED固定板12との間隔が大となるように形成されている。各放熱フィン14は、LED固定板12に対して垂直方向に延出され、互いに平行になるように形成されている。
【0017】
LED固定板12、反射鏡15、および放熱フィン14は、熱伝導性の高い材料、例えばアルミニウム等によって形成するのが好ましい。
【0018】
また、LED反射板ユニット10は、LED11と反射鏡15との相対的な位置関係を調整することにより、LED11の配光方向を調整する配光調整部16を備えている。
【0019】
配光調整部16は、LED11を、LED固定板12におけるLED取付面19に対して平行移動可能となるように構成されている。本実施形態では、配光調整部16は、LED固定板12の基部から先端に向かって延びる長孔24と、長孔24を通してLED11に螺入されたねじ25とを有している。なお、配光調整部16は、上記構成に限らず、周知のスライド機構によって構成できる。
【0020】
このLED反射板ユニット10においては、LED11の配光方向を調整する場合は、図2に示すように、配光調整部16によって、LED11をスライドさせてLED固定板12に対する取付位置を変更する。
【0021】
そうすると、LED11と反射鏡15との相対的な位置関係が変更され、LED11の位置変更の前後において、LED11の配光方向が変更される。
【0022】
以上、説明した本発明に係る第1実施形態のLED反射板ユニット10およびLED照明器具30によれば、LED11、反射鏡15等を複数設けることなくLED11の配光方向を容易に調整でき、構成を簡略化できる。
【0023】
また、反射鏡15の反射面17は、連結板18に近い部分ほどLED固定板12との距離が漸次小となるように形成され、配光調整部16は、LED11を、LED固定板12におけるLED取付面19に対して平行移動可能としたため、構成をさらに簡略化できる。
【0024】
(第2実施形態)
図3は、本発明に係る第2実施形態のLED反射板ユニット40およびLED照明器具50を示す。なお、第1実施形態と同様の部材には、同一の符号を付けて詳細な説明を省略する。
【0025】
このLED反射板ユニット40は、配光調整部であるヒンジ41によって、LED固定板12を反射鏡15に対して回動可能となるように構成されている。ここでは、配光調整部として、ヒンジ41を例示しているが、ヒンジ以外の周知の回動機構によって構成できる。
【0026】
このLED反射板ユニット40においては、LED11の配光方向を調整する場合は、図4に示すように、配光調整部であるヒンジ41によって、LED固定板12を回動させる。
【0027】
そうすると、LED11と反射鏡15との相対的な位置関係が変更され、LED11の回動前後において、LED11の配光方向が変更される。
【0028】
以上、説明した本発明に係る第2実施形態のLED反射板ユニット40およびLED照明器具50によれば、LED11の配光方向を簡単な構成で容易に調整できる。
【符号の説明】
【0029】
10、40 LED反射板ユニット
11 LED
12 LED固定板
13、17 反対面
14 放熱フィン
15 反射鏡
16 配光調整部
18 連結板
19 LED取付面
20 放熱フィンの先端
21 放熱フィンの基部
22 支持体
23、25 ねじ
24 長孔
30、50 照明器具
41 ヒンジ(配光調整部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導性を有するとともに、LEDを移動可能に取付けたLED固定板と、
熱伝導性を有するとともに、前記LED固定板に連結され、前記LEDの反対側の面に放熱フィンが設けられた反射鏡と、
前記LEDと前記反射鏡との相対的な位置関係を調整する配光調整部と、を備えるLED反射板ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のLED反射板ユニットにおいて、
前記反射鏡の反射面は、前記LED固定板との連結部に近い部分ほど前記LED固定板との距離が漸次小となるように形成され、前記配光調整部は、前記LEDを、前記LED固定板におけるLED取付面に対して平行移動可能としたLED反射板ユニット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のLED反射板ユニットにおいて、
前記配光調整部は、前記LED固定板を前記反射鏡に対して回動可能としたLED反射板ユニット。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載のLED反射板ユニットと、
前記LED反射板ユニットを支持する支持体と、
を備えるLED照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−80601(P2013−80601A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219491(P2011−219491)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】