LED点灯装置
【課題】LEDを点灯させる電力効率を向上できるようにする。
【解決手段】複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯および消灯するためのLED点灯装置に、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が基準電位に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に加わる電源電圧の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御することにより、前記LED列の点灯個数を制御する。
【解決手段】複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯および消灯するためのLED点灯装置に、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が基準電位に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に加わる電源電圧の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御することにより、前記LED列の点灯個数を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はLED点灯装置に関し、特に、直列に接続された複数のLEDを点灯するために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力消費の少ないことと、長寿命であること等の理由により、照明の光源として、LED(発光ダイオード)を用いたランプ(以下、LEDランプという)が使用されるようになってきている。
【0003】
例えば、特許文献1には照明用途に供するLEDランプの点灯回路が記載され、例えば、図14に示すように、複数のLEDを点灯させる点灯回路の一例が示されている。図14に示すように、複数のLEDを直接接続し、変圧器T2で降圧した交流電圧を整流回路DBで整流して、コンデンサC3で平滑し、電流制限用の抵抗R3を介して上記直並列接続されたLEDに印加して点灯させる。
【0004】
LEDは直流駆動で有り、交流電源を用いてLEDを点灯させる場合には、特許文献1に記載されるように交流電圧を整流して直流に変換する。上記変圧器T2には、一般に商用の交流電圧100Vを供給し、LEDに流す電流に応じて、変圧器T2で降圧する。つまり、商用100Vの電圧を供給して、LEDランプを調光するためには可変変圧器を用いる必要があるが、近年では装置の小型化などを図るため、従来から使用されているコイルを巻いた可変変圧器に代えて、降圧型のDC−DCコンバータが使用されるようになってきている。
【0005】
ところで、従来から店舗などの照明設備においては、白熱電球等のランプが使用されており、上記位相制御型調光器等を含む電源回路が壁などに設置され、天井に設けられたソケット等からランプに供給している。
【0006】
近年では、消費電力が少ないことから、上記白熱電球に代え、LEDランプを使用したいというニーズがあり、白熱電球の電源設備をそのまま利用して、白熱電球の替わりにLEDランプを点灯させることも要望されている。
【0007】
また照明器具においては、従来の白熱電球と同等の調光動作も必要になる。従来からの位相制御型の調光器は白熱電球の様に低い電圧を印加しても電流が流れる負荷を対象にしている。LEDの様に一定の電圧を超えて印加しないと電流が流れない負荷の制御には向かない問題があった。このためLEDを使った調光対応のランプはこの様な特性を付加している。LED単品のコストに電子ユニットのコストが加わり、総じて高額商品となってLED照明器具の普及を妨げていた。何れの場合も、LEDの印加電圧に対する非発光領域の存在と発光開始後の順電流IF増加が急峻であるというLED固有の特性に起因する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−344919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように、特許文献1に記載の点灯回路においては、整流電圧を大容量のコンデンサC3で保持しているので、電源電流が電源電圧のピーク点のみに集中してしまいLEDを点灯させる力率が悪い問題があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、LEDを点灯させる力率を向上できるようにすることを第1の目的とする。
また、複数のLEDの点灯を効率良く行うことができるようにすることを第2の目的とする。
また白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御出来る様にすることを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のLED点灯装置は、複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に加わる電源電圧の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の他の特徴とするところは、複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明のその他の特徴とするところは、複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御するとともに、前記LED列の明るさが所定の明るさとなるように前記LED列に印加する電力を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、点灯するLEDの数を電源電圧の大きさに応じて切り替えるようにしたので、電源電圧を効率よくLED列に印加して点灯させることができ、力率と電力効率を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴によれば、複数のLEDの調光制御を良好に行うことができる。
また、本発明のその他の特徴によれば、白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態を示し、本実施形態のLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】点灯するLED列を複数のLED群に分割して制御する基準を説明する図である。
【図3】本実施形態のLED点灯装置の各部の数値の例を示す図である。
【図4】第2の実施形態を示し、LED列に流れる電流の大きさに応じて点灯させるLEDの個数を制御するLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】第3の実施形態を示し、点灯動作させるLEDの個数を制御する構成に加えて、LED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させるLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】第4の実施形態を示し、タップ付電流検出抵抗を用いてLED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させるようにしたLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】第5の実施形態を示し、可変利得増幅器(AMP)を用いてLED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させるようにしたLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】第6の実施形態を示し白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来るようにした例を示すブロック図である。
【図9】第7の実施形態を示し白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来るようにした又別の例を示すブロック図である。
【図10】電源電流波形を示して力率が高いことを説明する図である。
【図11】点灯動作させるLEDを任意に選択できるようにする回路構成の一例を示す図である。
【図12】点灯動作させるLEDを任意に選択できるようにする回路構成の又別の例を示す図である。
【図13】図12の制御例を説明する図である。
【図14】従来技術の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明のLED点灯装置100の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のLED点灯装置100の概略構成を説明する図である。図1に示すように、本実施形態のLED点灯装置100は、商用100Vの電圧を整流回路DBで整流して、複数のLEDが直並に接続されたLED列110に印加してLEDを点灯及び消灯させる。本実施形態においては、LED列110は50個のLEDを直列に接続した例を示している。なお、一番電源側のLEDと電源の間に電流制限用の抵抗RTが接続されている。一例としては10Ωである。電流制限用の抵抗RTは商用100Vの電源にサージ電圧が載ったときに流れる過剰電流の程度を抑えるためである。
【0014】
直列に接続された50個のLEDは、G1〜G6の6つにグループ化されている。各グループの個数は任意であるが、本実施形態においては、図3(a)に示すように、G1が8個、G2が7個、G3が6個、G4が5個、G5が4個、G6が20個のようにグループ化した例を示している。
【0015】
第1のLEDグループG1と並列に第1の開閉器A1が接続されている。また、第2のLEDグループG2と並列に第2の開閉器A2が接続されている。また、第2のLEDグループG1と並列に第2の開閉器A2が接続され、第3のLEDグループG3と並列に第3の開閉器A3が接続され、第4のLEDグループG4と並列に第4の開閉器A4が接続され、第5のLEDグループG5と並列に第5の開閉器A5が接続されている。さらに、第6のLEDグループG6と並列に第6の開閉器A6が接続されている。
第1の開閉器A1〜第6の開閉器A6の他端は共通に前記LED列の一端と共に基準電位に接続されている。
【0016】
LED列110と並列に、抵抗器RG1、RG2からなる分圧回路が接続されており、LED列110の両端に印加される全波整流電圧を、抵抗器RG1、RG2により分圧して所定の分圧比で比較電圧を取得している。
【0017】
分圧点Pから取得した電圧を第1〜5のコンパレータCP1〜5の−側端子に供給している。
また、電源電圧から所定の電圧(例えば、DC10V)を生成する定電圧回路20が配設されており、定電圧回路20により生成された定電圧が、抵抗器R1〜R6を直列接続してなる分圧抵抗回路に印加される。そして、抵抗器R1とR2との接続点から得られる第1の基準電圧Vref1を第5のコンパレータCP5の+側端子に供給している。
【0018】
また、抵抗器R2とR3との接続点から得られる第2の基準電圧Vref2を第4のコンパレータCP4の+側端子に供給し、抵抗器R3とR4との接続点から得られる第3の基準電圧Vref3を第3のコンパレータCP3の+側端子に供給し、抵抗器R4とR5との接続点から得られる第4の基準電圧Vref4を第2のコンパレータCP2の+側端子に供給し、抵抗器R5とR6との接続点から得られる第5の基準電圧Vref5を第1のコンパレータCP1の+側端子に供給している。
【0019】
第1の基準電圧Vref1〜第5の基準電圧Vref5は、例えば、図3(b)に示すように、第1の基準電圧Vref1が7.05V、第2の基準電圧Vref2が5.90V、第3の基準電圧Vref3が4.92V、第4の基準電圧Vref4が4.09V、第5の基準電圧Vref5が3.40Vに設定されている。
【0020】
第5のコンパレータCP5〜第1のコンパレータCP1の比較結果は制御回路10に出力される。制御回路10は、第5のコンパレータCP5の比較結果に応じて第1の開閉器A1をオフする。また、第4のコンパレータCP4の比較結果に応じて第2の開閉器A2をオフし、第3のコンパレータCP3の比較結果に応じて第3の開閉器A3をオフし、第2のコンパレータCP2の比較結果に応じて第4の開閉器A4をオフし、第1のコンパレータCP1の比較結果に応じて第5の開閉器A5をオフする。また、制御回路10は、
開閉器A1〜5を制御するためのレベル変換をしている。
【0021】
本実施形態においては、図3(c)に示すように、第1の開閉器A1をオフする電圧を141.0V以上、第2の開閉器A2をオフする電圧を118.0V以上、第3の開閉器A3をオフする電圧を98.5V以上、第4の開閉器A4をオフする電圧を81.8V以上、第5の開閉器A5をオフする電圧を68.0V以上としている。
【0022】
前述のような構成により、本実施形態のLED点灯装置100においては、図2の点灯個数説明図に示すように、点灯するLEDの個数は「68V以下では20個」、「68V〜81.8Vの範囲では24個」となる。また、「81.8V〜98.5Vの範囲では29個」、「98.5V〜118.0Vの範囲では35個」、「118.0V〜141.0の範囲では42個」、「141.0V以上では50個」となる。
【0023】
したがって、本実施形態のLED点灯装置によれば、入力電圧の大きさに応じた個数のLEDを自動的に点灯させることができるので、電源電圧を効率よくLED列に印加することができ、電力効率を向上させることができる。試作回路では95%の電力効率が得られた(コンパレータ等での消費電力は小さく、シリーズ抵抗RT、開閉器、整流用ブリッジでの電圧降下が電源電圧より十分小さいためである。)。
【0024】
前記の様に接続、動作するため入力電圧の絶対値が50V以下では、直列に駆動される20個のLEDに流れる電流は小さくなってしまうが、実効値100Vのサイン波で絶対値が50V以下に留まるのは、電源電圧の周期に対する時間比率が22%と小さく、該当期間に点灯させるLEDの直列接続数を減らすために回路規模を大きくして、制御しても照明を明るくする効果は少ないので実施しなかった例である。
【0025】
前述した実施形態は、本発明のLED点灯装置の基本的な構成例であり、この他に種々の変形例を考慮することができる。
例えば、直列に接続された50個のLEDのグループ化は、G1〜G6の6つに限定されることなく任意の個数にグループ化してもよい。
【0026】
また、多数のLEDの点灯制御を行い、より明るい照明を行う場合には、前述のようなLED列110を並列に複数個接続してもよい。LED列110を並列に複数個接続する場合には、各LED列110に接続される第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5、第1のコンパレータCP1〜第5のコンパレータCP5などの回路を、前述した構成例と同様に設けても良く、あるいは共通に使うこともできる。
【0027】
また、所定値の比較電圧を取得するための分圧回路を構成する抵抗器RG2に、PCT(正特性サーミスタ:(Positive Temperature Coefficient))をシリーズに接続して、高温になると抵抗値を急激に増大させて、分圧点Pの電圧を高くして開閉器A1〜A5をOFF方向に制御をシフトさせる等のLED列110が過熱するのを保護するのが望ましい。
【0028】
(第2の実施形態)
前述した第1の実施形態においては、LED列に印加される電圧に応じて点灯させるLEDの個数を制御する例を示した。これに対して、本実施形態は、LED列に流れる電流の大きさに応じて点灯させるLEDの個数を制御する例を、図4のブロック図を参照しながら説明する。なお、図4において、図1と同様な構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0029】
図4に示すように、本実施形態のLED点灯装置400は、LED列410に流れる電流の大きさを、電流に比例した大きさの電圧値として電流検出抵抗器Rsにより検出する。そして、検出した電圧値を第1のコンパレータCP41、第2のコンパレータCP42の−側端子に入力する。
【0030】
また、第1のコンパレータCP41、第2のコンパレータCP42の+側端子には、定電圧回路42から出力される定電圧(例えば、10V)を、抵抗器R1〜R3を直列接続してなる分圧抵抗回路により分圧した電圧が印加される。具体的には、抵抗器R1とR2との接続点から得られる第1の基準電圧を第1のコンパレータCP41の+側端子に供給している。また、抵抗器R2とR3との接続点から得られる第2の基準電圧を第2のコンパレータCP42の+側端子に供給している。
【0031】
前述のように構成された本実施形態のLED点灯装置400においては、整流回路DBにより全波整流された両波整流電圧はLED列410に印加され、印加電圧の大きさに応じた電流がLED列410に流れる。LED列410に流れる電流の大きさは、電流検出抵抗器Rsにより電圧値として検出される。
【0032】
電流検出抵抗器Rsにより検出された電圧は、第1のコンパレータCP1及び第2のコンパレータCP2の−側端子に入力される。前述したように、第1のコンパレータCP1及び第2のコンパレータCP2の+側端子には、第1の基準電圧及び第2の基準電圧がそれぞれ入力されている。
【0033】
前述のような構成において、LEDの点灯数制御は、LED列410に流れる電流の大きさを電流検出抵抗器Rsの降下電圧として検出し、その大きさが第1のコンパレータCP41及び第2のコンパレータCP42に設定されている範囲か否か判定される。本実施形態においては、第1のコンパレータCP41は、現在のLED点灯状態において動作電流が大き過ぎるのを検出し、第2のコンパレータCP42は動作電流が小さ過ぎるのを検出する。
【0034】
第1のコンパレータCP41により動作電流が大きいと検出された場合は、制御回路41はシリーズ接続して点灯させるLED数を増加させるように第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5の開閉動作を制御する。また、第2のコンパレータCP42により小さ過ぎると検出した場合には、シリーズ接続して点灯させるLED数を減少させるように第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5の開閉動作を制御する。これにより、現在の動作電流の大きさに応じてLEDの点灯数を最適に制御することができる。
【0035】
前述したように、本実施形態においてはLED列410に流れる動作電流の大きさに応じてLEDの点灯数を制御するようにしたので、第1の開閉器A1〜第5の開閉器Aの開閉動作を制御するためのコンパレータの個数を、第1の実施形態で示したLED点灯装置よりも少なくすることができ、回路構成を簡素化することができる。
本実施形態においては、
LEDに流れる電流を検出して制御するためLEDの動作電圧のバラツキや温度変化に強い利点がある。
【0036】
(第3の実施形態)
次に、図5のブロック図を参照しながら本発明の第3の実施形態を説明する。なお、図5のブロック図において、図4と同様な構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態においては、図4の動作電流を検出して、点灯動作させるLEDの個数を制御する機能に加えて、LED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させる機能を備えている。なお、本実施形態においては、複数のLEDをG1〜GN個のグループに分割した例を示している。
【0037】
図5に示すように、本実施形態のLED点灯装置500は、LEDと電流検出抵抗器Rsとの間に、LEDと電流検出抵抗器Rsとの接続を開閉する第1のスイッチSW1を設けるとともに、第2のスイッチSW2及びローパスフィルタ(LPF)53を設けている。また、入力される調光制御電圧に応じた制御電圧を抵抗器R1、R2、R3の分圧回路に出力する制御回路51を設けている。
【0038】
第2のスイッチSW2は、電流検出抵抗Rs側に接続されている第1の端子aと、回路の基準電位点である整流回路DBの−側電位に接続している第2の端子bとを有し、切り替え端子により何れか一方の端子を選択する。第2のスイッチSW2の選択結果は、ローパスフィルタ53に供給される。ローパスフィルタ53は、LED列510に印加する電力の平均値を検出するために設けられている。
【0039】
第2のスイッチSW2が、第1の端子aと第2の端子bとを切り替え動作する時間比率を、「点灯させるLEDの数/(全LEDの数―点灯させるLEDの数)」とする。すなわち、LEDの点灯数の比率で設定する。よって、ローパスフィルタ53の出力は、「電流検出抵抗×LEDに流れる電流×LEDの点灯数の比率」の平均値となる。これは、LED列に印加する電力は、同じ電流を流しても、LEDの数に比例するので、LED列に流した電流と点灯させるLEDの数の積に比例した電圧を検出することで電力に比例する電圧を検出する様にしている。
【0040】
本実施形態においては、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2の動作を同期させて、第1のスイッチSW1がオン/オフ動作している時もLED列に印加した電力を安定して検出できるようにしている。例えば、SW1のON−OFFを、4μSEC刻みの動作の場合(4μSEC単位の期間のONとOFFの組み合わせの場合)、SW2は同じか、整数分の1の周期で動作させる。すなわち、4μSEC、2μSEC、1.333μSEC周期等である。
【0041】
次に、制御回路51によって行なわれる調光制御について説明する。
制御回路51は、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、ローパスフィルタ53等の電力検出回路で検出した、LED列510に印加した電力に比例した電圧が、設定値(調光制御電圧)となるように制御動作する。
【0042】
第1のスイッチSW1をオンした状態で、LED列510に印加した電力に比例した電圧が設定値(調光制御電圧)より小さい場合は、抵抗器R1、R2、R3の分圧回路に出力する制御電圧を、制御範囲の範囲で大きくしていく。また、LED列510に印加した電力に比例した電圧が設定値(調光制御電圧)より大きい場合は、分圧回路に出力する制御電圧を低くしていく。
【0043】
そして、制御電圧を制御範囲の下限まで下げても、LED列510に印加した電力に比例した電圧がまだ設定値(調光制御電圧)より大きい場合は、第1のスイッチSW1を高速でオン/オフ動作させて、LEDに電流を流したり、流さない動作に切り替えたりして、平均的にLEDに流す電流を減らすようにする。
【0044】
第1のスイッチSW1をオフする期間は、前述した電流検出回路の出力は無視して、第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5の制御は固定とする。これは、第1のスイッチSW1をオフすると、LEDに電流が流れないので、LEDの接続数を減らす制御動作を避けるための処置である。
【0045】
(第4の実施形態)
図6に、本発明の第4の実施形態を示す。
図6は、ローパスフィルタ(LPF)61、検出点選択回路62、タップ付電流検出抵抗63を設け、検出点選択回路62が開閉器A1〜ANの制御に連動してLEDの点灯数に対応するタップ付電流検出抵抗63のタップ選択を行い、LED列に印加する電力に比例する電圧を検出して、調光制御を行うことができるようにした実施形態を示す図である。
【0046】
このように構成することにより、制御回路51(図6には記載無し)からの制御で開閉器A1〜ANが動作して駆動するLEDの数を切り替えるのと同時に、制御回路51(図6には記載無し)は検出点選択回路62が駆動するLEDの数に比例した抵抗値のタップ点を選択する様に制御する。
【0047】
このため、ローパスフィルタ61の入力には駆動するLEDの数に比例した抵抗で電流検出した電圧が印加されるので、ローパスフィルタ61の出力からはLED列に印加した電力の平均に比例した電圧が取り出される。図6では省略している制御回路51は、入力された調光制御電圧(図6には記載無し)と、上記LED列に印加した電力の平均に比例した電圧とを比較して調光制御を行う。
図6の例では、電流検出抵抗がタップ付となるが、図5に示した回路と比較してSW2が不要となる利点がある。
【0048】
(第5の実施形態)
図7に、本発明の第5の実施形態を示す。
図7に示した例では、電流検出抵抗Rsで検出した電圧を、利得可変増幅器(AMP)で点灯させるLEDの数に比例した利得で増幅してからローパスフィルタ(LPF)61で平均値を検出して、LEDに印加する電力の平均値を検出している。
そして、図5に示した制御回路51が開閉器A1〜ANを制御して点灯させるLEDの数に合わせて、制御回路51が利得可変増幅器(AMP)64の利得を制御している。
【0049】
図7の構成例においては、図5、6に対して、SW2が不要となったり、電流検出抵抗にタップ点が不要になったりする利点がある。一方、利得可変増幅器AMPの利得を、点灯させるLED数に比例する様に制御することが必要になる。また、ローパスフィルターを兼ねる利得可変増幅器AMPを、OPAMP(operational amplifier)で構成することもできる。
【0050】
(第6の実施形態)
図8、9に本発明の第6の実施形態を示す。
図8、9に示す例は、白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来ようにしたものであり、点灯させるLEDの数を最小に制御する場合には、負荷抵抗RLを負荷として接続する例を示すものである。
【0051】
図8の例は、開閉器A5を負荷抵抗RLの接続制御に共用するもので、開閉器A5がOFFのとき負荷抵抗RL側からLED側に電流が流れないようにするためのダイオードDAが追加されている。
【0052】
図9の例は、負荷抵抗RLの接続制御に開閉器AN2を追加したものである。いずれも、LEDに点灯電流が流れない期間に間は、負荷抵抗RLに電圧を印加して、電流を流すことで白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御できる様にしたものである。
【0053】
図5、6、7に示した例では、LEDを最小でも20個を直列に接続するので、電源電圧の絶対値が50V以内では点灯電流が流れないか、あるいは、点灯電流が小さい。このため、LEDの点灯制御信号を低速のPLC(パワー・ライン・コミュニケーション)で電源ラインのゼロクロスのタイミングで重畳しておくる場合、電源電圧のゼロクロス付近で点灯制御信号とLEDの点灯電流が干渉しない利点がある。
【0054】
このため、LEDの点灯制御信号を低速のPLC(パワー・ライン・コミュニケーション)で電源ラインのゼロクロスのタイミングで重畳しておくる場合、電源電圧のゼロクロス付近で点灯制御信号とLEDの点灯電流が干渉しない利点がある。
【0055】
また、図8、9に示した例でも、電源電圧の絶対値が50V以内では、LEDには電流が流れないか、あるいは、電流が小さく、ロード抵抗RLには印加された電圧に比例した電流が流れるので、電流に高い周波数成分や大きな変動成分は含まれていない。このため、LEDの点灯制御信号を低速のPLC(パワー・ライン・コミュニケーション)で電源ラインのゼロクロスのタイミングで重畳しておくる場合、電源電圧のゼロクロス付近で点灯制御信号とLEDの点灯電流が干渉しない利点がある。
【0056】
図10に代表的な動作電流波形を示す。図10に示す様に、図6の例では、電源電圧のゼロクロス付近では電流が流れていないがそれ以外の場所では電流が一定の範囲で変化しながら流れている。
図10に示す様に、図8の例では、図6の例の動作電流に対し、LEDの列を2個並列にしたことにより2倍になり、さらに、ロード抵抗RL(470Ω)に流れる電流が加算された波形となっている。ロード抵抗RLには、電源電圧の小さな値の時だけ電流が流れるので消費電力の増加は少なくて済む利点がある。図10で電源の周期の中で、広い範囲で電流が流れており、力率が高くなっていることが判る。
【0057】
(第1の変形例)
図11は、LED列を構成する各々のダイオード(LED)D1、D2、D3、D4、D5、D6〜の各々と並列に開閉スイッチS1、S2、S3、S4、S5、S6〜を設けた例を示している。このように構成することにより、劣化したダイオードDに対応する開閉スイッチSを閉じることにより、劣化したダイオードDをパス状態にすることができる。
【0058】
また、これらの開閉スイッチS1、S2、S3、S4、S5、S6〜を、LED列110の点灯時間などに応じて開閉制御することにより、常時使用するLEDが偏らないようにすることができるので、LED列110全体の耐久性を向上させることができる。なお、図11の例は、個々のダイオードDと並列に開閉スイッチSを1対1で設けた例を示しているが、複数のダイオードDをグループ化し、各々のグループ毎に開閉スイッチSを設けるようにしてもよい。
【0059】
(第2の変形例)
図12に示す例は、直列に接続するLEDの数を切り替えるだけでなく、電源電圧の低い間は並列にも接続し、電源電圧が高い場合には直列に接続する数を切り替えて動作させるものである。
【0060】
図13に接続切り替えの制御を示す。
第2の変形例に場合は、接続切り替えのための多数の開閉器SW801〜SW828が必要になるが、電源電圧が低いときに、LEDを直列に接続する数を減らすだけでなく、並列にも接続して点灯することでより明るい照明することが出来るようにしたものである。
【符号の説明】
【0061】
10 制御回路、20 定電圧回路、100 LED点灯装置、110 LED列
【技術分野】
【0001】
本発明はLED点灯装置に関し、特に、直列に接続された複数のLEDを点灯するために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力消費の少ないことと、長寿命であること等の理由により、照明の光源として、LED(発光ダイオード)を用いたランプ(以下、LEDランプという)が使用されるようになってきている。
【0003】
例えば、特許文献1には照明用途に供するLEDランプの点灯回路が記載され、例えば、図14に示すように、複数のLEDを点灯させる点灯回路の一例が示されている。図14に示すように、複数のLEDを直接接続し、変圧器T2で降圧した交流電圧を整流回路DBで整流して、コンデンサC3で平滑し、電流制限用の抵抗R3を介して上記直並列接続されたLEDに印加して点灯させる。
【0004】
LEDは直流駆動で有り、交流電源を用いてLEDを点灯させる場合には、特許文献1に記載されるように交流電圧を整流して直流に変換する。上記変圧器T2には、一般に商用の交流電圧100Vを供給し、LEDに流す電流に応じて、変圧器T2で降圧する。つまり、商用100Vの電圧を供給して、LEDランプを調光するためには可変変圧器を用いる必要があるが、近年では装置の小型化などを図るため、従来から使用されているコイルを巻いた可変変圧器に代えて、降圧型のDC−DCコンバータが使用されるようになってきている。
【0005】
ところで、従来から店舗などの照明設備においては、白熱電球等のランプが使用されており、上記位相制御型調光器等を含む電源回路が壁などに設置され、天井に設けられたソケット等からランプに供給している。
【0006】
近年では、消費電力が少ないことから、上記白熱電球に代え、LEDランプを使用したいというニーズがあり、白熱電球の電源設備をそのまま利用して、白熱電球の替わりにLEDランプを点灯させることも要望されている。
【0007】
また照明器具においては、従来の白熱電球と同等の調光動作も必要になる。従来からの位相制御型の調光器は白熱電球の様に低い電圧を印加しても電流が流れる負荷を対象にしている。LEDの様に一定の電圧を超えて印加しないと電流が流れない負荷の制御には向かない問題があった。このためLEDを使った調光対応のランプはこの様な特性を付加している。LED単品のコストに電子ユニットのコストが加わり、総じて高額商品となってLED照明器具の普及を妨げていた。何れの場合も、LEDの印加電圧に対する非発光領域の存在と発光開始後の順電流IF増加が急峻であるというLED固有の特性に起因する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−344919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述のように、特許文献1に記載の点灯回路においては、整流電圧を大容量のコンデンサC3で保持しているので、電源電流が電源電圧のピーク点のみに集中してしまいLEDを点灯させる力率が悪い問題があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、LEDを点灯させる力率を向上できるようにすることを第1の目的とする。
また、複数のLEDの点灯を効率良く行うことができるようにすることを第2の目的とする。
また白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御出来る様にすることを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のLED点灯装置は、複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に加わる電源電圧の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の他の特徴とするところは、複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明のその他の特徴とするところは、複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御するとともに、前記LED列の明るさが所定の明るさとなるように前記LED列に印加する電力を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、点灯するLEDの数を電源電圧の大きさに応じて切り替えるようにしたので、電源電圧を効率よくLED列に印加して点灯させることができ、力率と電力効率を向上させることができる。
また、本発明の他の特徴によれば、複数のLEDの調光制御を良好に行うことができる。
また、本発明のその他の特徴によれば、白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態を示し、本実施形態のLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】点灯するLED列を複数のLED群に分割して制御する基準を説明する図である。
【図3】本実施形態のLED点灯装置の各部の数値の例を示す図である。
【図4】第2の実施形態を示し、LED列に流れる電流の大きさに応じて点灯させるLEDの個数を制御するLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】第3の実施形態を示し、点灯動作させるLEDの個数を制御する構成に加えて、LED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させるLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】第4の実施形態を示し、タップ付電流検出抵抗を用いてLED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させるようにしたLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図7】第5の実施形態を示し、可変利得増幅器(AMP)を用いてLED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させるようにしたLED点灯装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】第6の実施形態を示し白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来るようにした例を示すブロック図である。
【図9】第7の実施形態を示し白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来るようにした又別の例を示すブロック図である。
【図10】電源電流波形を示して力率が高いことを説明する図である。
【図11】点灯動作させるLEDを任意に選択できるようにする回路構成の一例を示す図である。
【図12】点灯動作させるLEDを任意に選択できるようにする回路構成の又別の例を示す図である。
【図13】図12の制御例を説明する図である。
【図14】従来技術の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明のLED点灯装置100の実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のLED点灯装置100の概略構成を説明する図である。図1に示すように、本実施形態のLED点灯装置100は、商用100Vの電圧を整流回路DBで整流して、複数のLEDが直並に接続されたLED列110に印加してLEDを点灯及び消灯させる。本実施形態においては、LED列110は50個のLEDを直列に接続した例を示している。なお、一番電源側のLEDと電源の間に電流制限用の抵抗RTが接続されている。一例としては10Ωである。電流制限用の抵抗RTは商用100Vの電源にサージ電圧が載ったときに流れる過剰電流の程度を抑えるためである。
【0014】
直列に接続された50個のLEDは、G1〜G6の6つにグループ化されている。各グループの個数は任意であるが、本実施形態においては、図3(a)に示すように、G1が8個、G2が7個、G3が6個、G4が5個、G5が4個、G6が20個のようにグループ化した例を示している。
【0015】
第1のLEDグループG1と並列に第1の開閉器A1が接続されている。また、第2のLEDグループG2と並列に第2の開閉器A2が接続されている。また、第2のLEDグループG1と並列に第2の開閉器A2が接続され、第3のLEDグループG3と並列に第3の開閉器A3が接続され、第4のLEDグループG4と並列に第4の開閉器A4が接続され、第5のLEDグループG5と並列に第5の開閉器A5が接続されている。さらに、第6のLEDグループG6と並列に第6の開閉器A6が接続されている。
第1の開閉器A1〜第6の開閉器A6の他端は共通に前記LED列の一端と共に基準電位に接続されている。
【0016】
LED列110と並列に、抵抗器RG1、RG2からなる分圧回路が接続されており、LED列110の両端に印加される全波整流電圧を、抵抗器RG1、RG2により分圧して所定の分圧比で比較電圧を取得している。
【0017】
分圧点Pから取得した電圧を第1〜5のコンパレータCP1〜5の−側端子に供給している。
また、電源電圧から所定の電圧(例えば、DC10V)を生成する定電圧回路20が配設されており、定電圧回路20により生成された定電圧が、抵抗器R1〜R6を直列接続してなる分圧抵抗回路に印加される。そして、抵抗器R1とR2との接続点から得られる第1の基準電圧Vref1を第5のコンパレータCP5の+側端子に供給している。
【0018】
また、抵抗器R2とR3との接続点から得られる第2の基準電圧Vref2を第4のコンパレータCP4の+側端子に供給し、抵抗器R3とR4との接続点から得られる第3の基準電圧Vref3を第3のコンパレータCP3の+側端子に供給し、抵抗器R4とR5との接続点から得られる第4の基準電圧Vref4を第2のコンパレータCP2の+側端子に供給し、抵抗器R5とR6との接続点から得られる第5の基準電圧Vref5を第1のコンパレータCP1の+側端子に供給している。
【0019】
第1の基準電圧Vref1〜第5の基準電圧Vref5は、例えば、図3(b)に示すように、第1の基準電圧Vref1が7.05V、第2の基準電圧Vref2が5.90V、第3の基準電圧Vref3が4.92V、第4の基準電圧Vref4が4.09V、第5の基準電圧Vref5が3.40Vに設定されている。
【0020】
第5のコンパレータCP5〜第1のコンパレータCP1の比較結果は制御回路10に出力される。制御回路10は、第5のコンパレータCP5の比較結果に応じて第1の開閉器A1をオフする。また、第4のコンパレータCP4の比較結果に応じて第2の開閉器A2をオフし、第3のコンパレータCP3の比較結果に応じて第3の開閉器A3をオフし、第2のコンパレータCP2の比較結果に応じて第4の開閉器A4をオフし、第1のコンパレータCP1の比較結果に応じて第5の開閉器A5をオフする。また、制御回路10は、
開閉器A1〜5を制御するためのレベル変換をしている。
【0021】
本実施形態においては、図3(c)に示すように、第1の開閉器A1をオフする電圧を141.0V以上、第2の開閉器A2をオフする電圧を118.0V以上、第3の開閉器A3をオフする電圧を98.5V以上、第4の開閉器A4をオフする電圧を81.8V以上、第5の開閉器A5をオフする電圧を68.0V以上としている。
【0022】
前述のような構成により、本実施形態のLED点灯装置100においては、図2の点灯個数説明図に示すように、点灯するLEDの個数は「68V以下では20個」、「68V〜81.8Vの範囲では24個」となる。また、「81.8V〜98.5Vの範囲では29個」、「98.5V〜118.0Vの範囲では35個」、「118.0V〜141.0の範囲では42個」、「141.0V以上では50個」となる。
【0023】
したがって、本実施形態のLED点灯装置によれば、入力電圧の大きさに応じた個数のLEDを自動的に点灯させることができるので、電源電圧を効率よくLED列に印加することができ、電力効率を向上させることができる。試作回路では95%の電力効率が得られた(コンパレータ等での消費電力は小さく、シリーズ抵抗RT、開閉器、整流用ブリッジでの電圧降下が電源電圧より十分小さいためである。)。
【0024】
前記の様に接続、動作するため入力電圧の絶対値が50V以下では、直列に駆動される20個のLEDに流れる電流は小さくなってしまうが、実効値100Vのサイン波で絶対値が50V以下に留まるのは、電源電圧の周期に対する時間比率が22%と小さく、該当期間に点灯させるLEDの直列接続数を減らすために回路規模を大きくして、制御しても照明を明るくする効果は少ないので実施しなかった例である。
【0025】
前述した実施形態は、本発明のLED点灯装置の基本的な構成例であり、この他に種々の変形例を考慮することができる。
例えば、直列に接続された50個のLEDのグループ化は、G1〜G6の6つに限定されることなく任意の個数にグループ化してもよい。
【0026】
また、多数のLEDの点灯制御を行い、より明るい照明を行う場合には、前述のようなLED列110を並列に複数個接続してもよい。LED列110を並列に複数個接続する場合には、各LED列110に接続される第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5、第1のコンパレータCP1〜第5のコンパレータCP5などの回路を、前述した構成例と同様に設けても良く、あるいは共通に使うこともできる。
【0027】
また、所定値の比較電圧を取得するための分圧回路を構成する抵抗器RG2に、PCT(正特性サーミスタ:(Positive Temperature Coefficient))をシリーズに接続して、高温になると抵抗値を急激に増大させて、分圧点Pの電圧を高くして開閉器A1〜A5をOFF方向に制御をシフトさせる等のLED列110が過熱するのを保護するのが望ましい。
【0028】
(第2の実施形態)
前述した第1の実施形態においては、LED列に印加される電圧に応じて点灯させるLEDの個数を制御する例を示した。これに対して、本実施形態は、LED列に流れる電流の大きさに応じて点灯させるLEDの個数を制御する例を、図4のブロック図を参照しながら説明する。なお、図4において、図1と同様な構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0029】
図4に示すように、本実施形態のLED点灯装置400は、LED列410に流れる電流の大きさを、電流に比例した大きさの電圧値として電流検出抵抗器Rsにより検出する。そして、検出した電圧値を第1のコンパレータCP41、第2のコンパレータCP42の−側端子に入力する。
【0030】
また、第1のコンパレータCP41、第2のコンパレータCP42の+側端子には、定電圧回路42から出力される定電圧(例えば、10V)を、抵抗器R1〜R3を直列接続してなる分圧抵抗回路により分圧した電圧が印加される。具体的には、抵抗器R1とR2との接続点から得られる第1の基準電圧を第1のコンパレータCP41の+側端子に供給している。また、抵抗器R2とR3との接続点から得られる第2の基準電圧を第2のコンパレータCP42の+側端子に供給している。
【0031】
前述のように構成された本実施形態のLED点灯装置400においては、整流回路DBにより全波整流された両波整流電圧はLED列410に印加され、印加電圧の大きさに応じた電流がLED列410に流れる。LED列410に流れる電流の大きさは、電流検出抵抗器Rsにより電圧値として検出される。
【0032】
電流検出抵抗器Rsにより検出された電圧は、第1のコンパレータCP1及び第2のコンパレータCP2の−側端子に入力される。前述したように、第1のコンパレータCP1及び第2のコンパレータCP2の+側端子には、第1の基準電圧及び第2の基準電圧がそれぞれ入力されている。
【0033】
前述のような構成において、LEDの点灯数制御は、LED列410に流れる電流の大きさを電流検出抵抗器Rsの降下電圧として検出し、その大きさが第1のコンパレータCP41及び第2のコンパレータCP42に設定されている範囲か否か判定される。本実施形態においては、第1のコンパレータCP41は、現在のLED点灯状態において動作電流が大き過ぎるのを検出し、第2のコンパレータCP42は動作電流が小さ過ぎるのを検出する。
【0034】
第1のコンパレータCP41により動作電流が大きいと検出された場合は、制御回路41はシリーズ接続して点灯させるLED数を増加させるように第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5の開閉動作を制御する。また、第2のコンパレータCP42により小さ過ぎると検出した場合には、シリーズ接続して点灯させるLED数を減少させるように第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5の開閉動作を制御する。これにより、現在の動作電流の大きさに応じてLEDの点灯数を最適に制御することができる。
【0035】
前述したように、本実施形態においてはLED列410に流れる動作電流の大きさに応じてLEDの点灯数を制御するようにしたので、第1の開閉器A1〜第5の開閉器Aの開閉動作を制御するためのコンパレータの個数を、第1の実施形態で示したLED点灯装置よりも少なくすることができ、回路構成を簡素化することができる。
本実施形態においては、
LEDに流れる電流を検出して制御するためLEDの動作電圧のバラツキや温度変化に強い利点がある。
【0036】
(第3の実施形態)
次に、図5のブロック図を参照しながら本発明の第3の実施形態を説明する。なお、図5のブロック図において、図4と同様な構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態においては、図4の動作電流を検出して、点灯動作させるLEDの個数を制御する機能に加えて、LED列に印加する電力を設定値に制御して調光動作させる機能を備えている。なお、本実施形態においては、複数のLEDをG1〜GN個のグループに分割した例を示している。
【0037】
図5に示すように、本実施形態のLED点灯装置500は、LEDと電流検出抵抗器Rsとの間に、LEDと電流検出抵抗器Rsとの接続を開閉する第1のスイッチSW1を設けるとともに、第2のスイッチSW2及びローパスフィルタ(LPF)53を設けている。また、入力される調光制御電圧に応じた制御電圧を抵抗器R1、R2、R3の分圧回路に出力する制御回路51を設けている。
【0038】
第2のスイッチSW2は、電流検出抵抗Rs側に接続されている第1の端子aと、回路の基準電位点である整流回路DBの−側電位に接続している第2の端子bとを有し、切り替え端子により何れか一方の端子を選択する。第2のスイッチSW2の選択結果は、ローパスフィルタ53に供給される。ローパスフィルタ53は、LED列510に印加する電力の平均値を検出するために設けられている。
【0039】
第2のスイッチSW2が、第1の端子aと第2の端子bとを切り替え動作する時間比率を、「点灯させるLEDの数/(全LEDの数―点灯させるLEDの数)」とする。すなわち、LEDの点灯数の比率で設定する。よって、ローパスフィルタ53の出力は、「電流検出抵抗×LEDに流れる電流×LEDの点灯数の比率」の平均値となる。これは、LED列に印加する電力は、同じ電流を流しても、LEDの数に比例するので、LED列に流した電流と点灯させるLEDの数の積に比例した電圧を検出することで電力に比例する電圧を検出する様にしている。
【0040】
本実施形態においては、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2の動作を同期させて、第1のスイッチSW1がオン/オフ動作している時もLED列に印加した電力を安定して検出できるようにしている。例えば、SW1のON−OFFを、4μSEC刻みの動作の場合(4μSEC単位の期間のONとOFFの組み合わせの場合)、SW2は同じか、整数分の1の周期で動作させる。すなわち、4μSEC、2μSEC、1.333μSEC周期等である。
【0041】
次に、制御回路51によって行なわれる調光制御について説明する。
制御回路51は、第1のスイッチSW1、第2のスイッチSW2、ローパスフィルタ53等の電力検出回路で検出した、LED列510に印加した電力に比例した電圧が、設定値(調光制御電圧)となるように制御動作する。
【0042】
第1のスイッチSW1をオンした状態で、LED列510に印加した電力に比例した電圧が設定値(調光制御電圧)より小さい場合は、抵抗器R1、R2、R3の分圧回路に出力する制御電圧を、制御範囲の範囲で大きくしていく。また、LED列510に印加した電力に比例した電圧が設定値(調光制御電圧)より大きい場合は、分圧回路に出力する制御電圧を低くしていく。
【0043】
そして、制御電圧を制御範囲の下限まで下げても、LED列510に印加した電力に比例した電圧がまだ設定値(調光制御電圧)より大きい場合は、第1のスイッチSW1を高速でオン/オフ動作させて、LEDに電流を流したり、流さない動作に切り替えたりして、平均的にLEDに流す電流を減らすようにする。
【0044】
第1のスイッチSW1をオフする期間は、前述した電流検出回路の出力は無視して、第1の開閉器A1〜第5の開閉器A5の制御は固定とする。これは、第1のスイッチSW1をオフすると、LEDに電流が流れないので、LEDの接続数を減らす制御動作を避けるための処置である。
【0045】
(第4の実施形態)
図6に、本発明の第4の実施形態を示す。
図6は、ローパスフィルタ(LPF)61、検出点選択回路62、タップ付電流検出抵抗63を設け、検出点選択回路62が開閉器A1〜ANの制御に連動してLEDの点灯数に対応するタップ付電流検出抵抗63のタップ選択を行い、LED列に印加する電力に比例する電圧を検出して、調光制御を行うことができるようにした実施形態を示す図である。
【0046】
このように構成することにより、制御回路51(図6には記載無し)からの制御で開閉器A1〜ANが動作して駆動するLEDの数を切り替えるのと同時に、制御回路51(図6には記載無し)は検出点選択回路62が駆動するLEDの数に比例した抵抗値のタップ点を選択する様に制御する。
【0047】
このため、ローパスフィルタ61の入力には駆動するLEDの数に比例した抵抗で電流検出した電圧が印加されるので、ローパスフィルタ61の出力からはLED列に印加した電力の平均に比例した電圧が取り出される。図6では省略している制御回路51は、入力された調光制御電圧(図6には記載無し)と、上記LED列に印加した電力の平均に比例した電圧とを比較して調光制御を行う。
図6の例では、電流検出抵抗がタップ付となるが、図5に示した回路と比較してSW2が不要となる利点がある。
【0048】
(第5の実施形態)
図7に、本発明の第5の実施形態を示す。
図7に示した例では、電流検出抵抗Rsで検出した電圧を、利得可変増幅器(AMP)で点灯させるLEDの数に比例した利得で増幅してからローパスフィルタ(LPF)61で平均値を検出して、LEDに印加する電力の平均値を検出している。
そして、図5に示した制御回路51が開閉器A1〜ANを制御して点灯させるLEDの数に合わせて、制御回路51が利得可変増幅器(AMP)64の利得を制御している。
【0049】
図7の構成例においては、図5、6に対して、SW2が不要となったり、電流検出抵抗にタップ点が不要になったりする利点がある。一方、利得可変増幅器AMPの利得を、点灯させるLED数に比例する様に制御することが必要になる。また、ローパスフィルターを兼ねる利得可変増幅器AMPを、OPAMP(operational amplifier)で構成することもできる。
【0050】
(第6の実施形態)
図8、9に本発明の第6の実施形態を示す。
図8、9に示す例は、白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御を出来ようにしたものであり、点灯させるLEDの数を最小に制御する場合には、負荷抵抗RLを負荷として接続する例を示すものである。
【0051】
図8の例は、開閉器A5を負荷抵抗RLの接続制御に共用するもので、開閉器A5がOFFのとき負荷抵抗RL側からLED側に電流が流れないようにするためのダイオードDAが追加されている。
【0052】
図9の例は、負荷抵抗RLの接続制御に開閉器AN2を追加したものである。いずれも、LEDに点灯電流が流れない期間に間は、負荷抵抗RLに電圧を印加して、電流を流すことで白熱電球用の位相制御型の調光器で調光制御できる様にしたものである。
【0053】
図5、6、7に示した例では、LEDを最小でも20個を直列に接続するので、電源電圧の絶対値が50V以内では点灯電流が流れないか、あるいは、点灯電流が小さい。このため、LEDの点灯制御信号を低速のPLC(パワー・ライン・コミュニケーション)で電源ラインのゼロクロスのタイミングで重畳しておくる場合、電源電圧のゼロクロス付近で点灯制御信号とLEDの点灯電流が干渉しない利点がある。
【0054】
このため、LEDの点灯制御信号を低速のPLC(パワー・ライン・コミュニケーション)で電源ラインのゼロクロスのタイミングで重畳しておくる場合、電源電圧のゼロクロス付近で点灯制御信号とLEDの点灯電流が干渉しない利点がある。
【0055】
また、図8、9に示した例でも、電源電圧の絶対値が50V以内では、LEDには電流が流れないか、あるいは、電流が小さく、ロード抵抗RLには印加された電圧に比例した電流が流れるので、電流に高い周波数成分や大きな変動成分は含まれていない。このため、LEDの点灯制御信号を低速のPLC(パワー・ライン・コミュニケーション)で電源ラインのゼロクロスのタイミングで重畳しておくる場合、電源電圧のゼロクロス付近で点灯制御信号とLEDの点灯電流が干渉しない利点がある。
【0056】
図10に代表的な動作電流波形を示す。図10に示す様に、図6の例では、電源電圧のゼロクロス付近では電流が流れていないがそれ以外の場所では電流が一定の範囲で変化しながら流れている。
図10に示す様に、図8の例では、図6の例の動作電流に対し、LEDの列を2個並列にしたことにより2倍になり、さらに、ロード抵抗RL(470Ω)に流れる電流が加算された波形となっている。ロード抵抗RLには、電源電圧の小さな値の時だけ電流が流れるので消費電力の増加は少なくて済む利点がある。図10で電源の周期の中で、広い範囲で電流が流れており、力率が高くなっていることが判る。
【0057】
(第1の変形例)
図11は、LED列を構成する各々のダイオード(LED)D1、D2、D3、D4、D5、D6〜の各々と並列に開閉スイッチS1、S2、S3、S4、S5、S6〜を設けた例を示している。このように構成することにより、劣化したダイオードDに対応する開閉スイッチSを閉じることにより、劣化したダイオードDをパス状態にすることができる。
【0058】
また、これらの開閉スイッチS1、S2、S3、S4、S5、S6〜を、LED列110の点灯時間などに応じて開閉制御することにより、常時使用するLEDが偏らないようにすることができるので、LED列110全体の耐久性を向上させることができる。なお、図11の例は、個々のダイオードDと並列に開閉スイッチSを1対1で設けた例を示しているが、複数のダイオードDをグループ化し、各々のグループ毎に開閉スイッチSを設けるようにしてもよい。
【0059】
(第2の変形例)
図12に示す例は、直列に接続するLEDの数を切り替えるだけでなく、電源電圧の低い間は並列にも接続し、電源電圧が高い場合には直列に接続する数を切り替えて動作させるものである。
【0060】
図13に接続切り替えの制御を示す。
第2の変形例に場合は、接続切り替えのための多数の開閉器SW801〜SW828が必要になるが、電源電圧が低いときに、LEDを直列に接続する数を減らすだけでなく、並列にも接続して点灯することでより明るい照明することが出来るようにしたものである。
【符号の説明】
【0061】
10 制御回路、20 定電圧回路、100 LED点灯装置、110 LED列
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、
前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、
前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、
前記LED列に加わる電源電圧の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とするLED点灯装置。
【請求項2】
前記LED列に印加される電源電圧を複数の基準電位と比較して検出する電圧検出手段を備え、
前記電圧検出の検出結果により、前記LED列の点灯個数を前記LED群の単位で制御することを特徴とする請求項1に記載のLED点灯装置。
【請求項3】
前記電圧検出手段は、
前記LED列に加わる電源電圧を分圧する分圧回路と、前記電源電圧から基準電圧を生成する定電圧回路と、前記定電圧回路により生成された基準電圧を分圧して第1の基準電圧〜第nの基準電圧を生成する比較電圧生成回路と、前記n個に分割されたLED群のそれぞれに対応して配設され、その一側端子には前記分圧回路により分圧された電圧が入力され、他側端子には前記比較電圧生成回路により生成された第1の基準電圧〜第nの基準電圧がそれぞれ入力されるn個のコンパレータで構成されており、
前記制御手段は、前記n個のコンパレータの出力に応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御して、前記LED列の点灯個数を制御することを特徴とする請求項2に記載のLED点灯装置。
【請求項4】
複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、
前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、
前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、
前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とするLED点灯装置。
【請求項5】
前記LED列に流れる電流の大きさの大きさを検出する電流検出抵抗器と、前記電源電圧から基準電圧を生成する定電圧回路と、前記定電圧回路により生成された定電圧を分圧して第1の基準電圧及び第2の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも大きすぎるのを検出するための第1のコンパレータ、及び前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも小さすぎるのを検出するための第2のコンパレータとを有し、
前記制御手段は、動作電流が大きい場合はシリーズ接続するLEDの数を増やすように、その反対に動作電流が小さい場合はシリーズ接続するLEDの数を減らすように、前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御することにより、前記LED列の点灯個数を制御することを特徴とする請求項4に記載のLED点灯装置。
【請求項6】
前記LED列と並列に負荷抵抗器を設けるとともに、前記負荷抵抗器に電源電圧を印加するための開閉器を設け、
前記LED列を構成するLEDの点灯数を少なくしている時には前記負荷抵抗器に電源電圧を印加することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のLED点灯装置。
【請求項7】
複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、
前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、
前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、
前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御するとともに、前記LED列の明るさが所定の明るさとなるように前記LED列に印加する電力を制御する制御手段とを有することを特徴とするLED点灯装置。
【請求項8】
前記LED列に流れる電流の大きさを検出する電流検出抵抗器と、
前記電源電圧から定電圧を生成する定電圧回路と、
前記定電圧回路により生成された定電圧から制御電圧を生成し、前記制御電圧を分圧して第1の基準電圧及び第2の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも大きすぎるのを検出第1のコンパレータと、
前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも小さすぎるのを検出する第2のコンパレータと、
前記LED列に印加する電力の平均値に比例した電圧を検出する電力検出手段とを備え、
前記第1には前記第1の基準電圧を、前記第2のコンパレータの基準電圧入力端子には前記第2の基準電圧を印加し、
前記制御手段は、動作電流が大きい場合はシリーズ接続するLEDの数を増やすように制御し、その反対に動作電流が小さい場合はシリーズ接続するLEDの数を減らすように、前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御するとともに、
前記電力検出手段により検出した前記LED列に印加した電力が設定値よりも小さい場合には、前記基準電圧生成回路に印加する制御電圧を大きくし、前記LED列に印加した電力が設定値よりも大きい場合には、前記基準電圧生成回路に印加する制御電圧を小さくして、前記LED列の明るさが所定の明るさとなるように制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項9】
前記電力検出手段は、前記LED列と前記電流検出抵抗器との間に配設された第1のスイッチ回路と、前記電流検出抵抗器の降下電位、または基準電位の何れか一方を選択してローパスフィルタを介して前記制御手段に出力する第2のスイッチ回路とを有し、
前記第2のスイッチ回路が前記電流検出抵抗器の降下電位を選択する比率を、前記LED列のLEDの総数に対して点灯させるLED数の比率に合わせることで、前記LED列に印加する電力に比例する電圧を検出し、
前記制御手段は、前記制御電圧を制御範囲の下限まで下げても前記LED列に印加した電力に比例した電圧が前記所定の値より大きい場合は、前記第1のスイッチ回路を高速でオン/オフ動作させて、前記LED列に電流を流す、流さない動作を繰り返し行い、前記第1のスイッチ回路のスイッチ動作の周期に対するオン時間の比率を制御して前記LEDに流す電流の値を制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項10】
前記電力検出手段は、複数のタップ点を有するタップ付電流検出抵抗器と、検出点選択回路とを備え、前記タップ付電流検出抵抗器の複数のタップ点から特定のタップ点を前記検出点選択回路で選択してローパスフィルタを介して前記制御手段に出力する構成するように構成され、
前記検出点選択回路により、前記LED列のLEDの総数に対して点灯させるLED数の比率に合ったタップ点を前記タップ付電流検出抵抗器の複数のタップ点から選択することで前記LED列に印加する電力に比例する電圧を検出し、
前記制御手段は、前記制御電圧を制御範囲の下限まで下げても前記LED列に印加した電力に比例した電圧が前記所定の値より大きい場合は、前記第1のスイッチ回路を高速でオン/オフ動作させて、前記LED列に電流を流す、流さない動作を繰り返し行い、前記第1のスイッチ回路のスイッチ動作の周期に対するオン時間の比率を制御して、前記点灯させるLEDに流す電流の値を制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項11】
前記により検出された電圧値を増幅し、前記ローパスフィルタを介して前記制御手段に出力する利得可変増幅器を有し、
前記電力検出手段は、前記利得可変増幅器の利得を前記LED列の中の点灯させるLED数に比例させることで前記LED列に印加する電力に比例する電圧を検出し、
前記制御手段は、前記制御電圧を制御範囲の下限まで下げても前記LED列に印加した電力に比例した電圧が前記所定の値より大きい場合は、前記第1のスイッチ回路を高速でオン/オフ動作させて、前記LED列に電流を流す、流さない動作を繰り返し行い、前記第1のスイッチ回路のスイッチ動作の周期に対するオン時間の比率を制御して前記点灯させるLEDに流す電流の値を制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項12】
前記LED列を構成する各LEDに対して、個別に或いはLED群と並列に開閉スイッチを設け、点灯動作させるLEDを任意に選択可能としたことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のLED点灯装置。
【請求項1】
複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、
前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、
前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、
前記LED列に加わる電源電圧の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とするLED点灯装置。
【請求項2】
前記LED列に印加される電源電圧を複数の基準電位と比較して検出する電圧検出手段を備え、
前記電圧検出の検出結果により、前記LED列の点灯個数を前記LED群の単位で制御することを特徴とする請求項1に記載のLED点灯装置。
【請求項3】
前記電圧検出手段は、
前記LED列に加わる電源電圧を分圧する分圧回路と、前記電源電圧から基準電圧を生成する定電圧回路と、前記定電圧回路により生成された基準電圧を分圧して第1の基準電圧〜第nの基準電圧を生成する比較電圧生成回路と、前記n個に分割されたLED群のそれぞれに対応して配設され、その一側端子には前記分圧回路により分圧された電圧が入力され、他側端子には前記比較電圧生成回路により生成された第1の基準電圧〜第nの基準電圧がそれぞれ入力されるn個のコンパレータで構成されており、
前記制御手段は、前記n個のコンパレータの出力に応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御して、前記LED列の点灯個数を制御することを特徴とする請求項2に記載のLED点灯装置。
【請求項4】
複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、
前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、
前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、
前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とするLED点灯装置。
【請求項5】
前記LED列に流れる電流の大きさの大きさを検出する電流検出抵抗器と、前記電源電圧から基準電圧を生成する定電圧回路と、前記定電圧回路により生成された定電圧を分圧して第1の基準電圧及び第2の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも大きすぎるのを検出するための第1のコンパレータ、及び前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも小さすぎるのを検出するための第2のコンパレータとを有し、
前記制御手段は、動作電流が大きい場合はシリーズ接続するLEDの数を増やすように、その反対に動作電流が小さい場合はシリーズ接続するLEDの数を減らすように、前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御することにより、前記LED列の点灯個数を制御することを特徴とする請求項4に記載のLED点灯装置。
【請求項6】
前記LED列と並列に負荷抵抗器を設けるとともに、前記負荷抵抗器に電源電圧を印加するための開閉器を設け、
前記LED列を構成するLEDの点灯数を少なくしている時には前記負荷抵抗器に電源電圧を印加することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のLED点灯装置。
【請求項7】
複数のLEDを直列に接続してなるLED列を点灯及び消灯するためのLED点灯装置であって、
前記LED列をn+1個のLED群に分割するために設定された第1の接続点〜第nの接続点と、
前記第1の接続点〜第nの接続点に一端が接続されるとともに、他端が前記LED列の一端に接続されて前記n個のLED群のそれぞれに並列に接続された第1の開閉器〜第nの開閉器と、
前記LED列に流れる電流の大きさに応じて前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御するとともに、前記LED列の明るさが所定の明るさとなるように前記LED列に印加する電力を制御する制御手段とを有することを特徴とするLED点灯装置。
【請求項8】
前記LED列に流れる電流の大きさを検出する電流検出抵抗器と、
前記電源電圧から定電圧を生成する定電圧回路と、
前記定電圧回路により生成された定電圧から制御電圧を生成し、前記制御電圧を分圧して第1の基準電圧及び第2の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも大きすぎるのを検出第1のコンパレータと、
前記電流検出抵抗器により検出された電流が所定の動作電流よりも小さすぎるのを検出する第2のコンパレータと、
前記LED列に印加する電力の平均値に比例した電圧を検出する電力検出手段とを備え、
前記第1には前記第1の基準電圧を、前記第2のコンパレータの基準電圧入力端子には前記第2の基準電圧を印加し、
前記制御手段は、動作電流が大きい場合はシリーズ接続するLEDの数を増やすように制御し、その反対に動作電流が小さい場合はシリーズ接続するLEDの数を減らすように、前記第1の開閉器〜第nの開閉器の開閉動作を制御するとともに、
前記電力検出手段により検出した前記LED列に印加した電力が設定値よりも小さい場合には、前記基準電圧生成回路に印加する制御電圧を大きくし、前記LED列に印加した電力が設定値よりも大きい場合には、前記基準電圧生成回路に印加する制御電圧を小さくして、前記LED列の明るさが所定の明るさとなるように制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項9】
前記電力検出手段は、前記LED列と前記電流検出抵抗器との間に配設された第1のスイッチ回路と、前記電流検出抵抗器の降下電位、または基準電位の何れか一方を選択してローパスフィルタを介して前記制御手段に出力する第2のスイッチ回路とを有し、
前記第2のスイッチ回路が前記電流検出抵抗器の降下電位を選択する比率を、前記LED列のLEDの総数に対して点灯させるLED数の比率に合わせることで、前記LED列に印加する電力に比例する電圧を検出し、
前記制御手段は、前記制御電圧を制御範囲の下限まで下げても前記LED列に印加した電力に比例した電圧が前記所定の値より大きい場合は、前記第1のスイッチ回路を高速でオン/オフ動作させて、前記LED列に電流を流す、流さない動作を繰り返し行い、前記第1のスイッチ回路のスイッチ動作の周期に対するオン時間の比率を制御して前記LEDに流す電流の値を制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項10】
前記電力検出手段は、複数のタップ点を有するタップ付電流検出抵抗器と、検出点選択回路とを備え、前記タップ付電流検出抵抗器の複数のタップ点から特定のタップ点を前記検出点選択回路で選択してローパスフィルタを介して前記制御手段に出力する構成するように構成され、
前記検出点選択回路により、前記LED列のLEDの総数に対して点灯させるLED数の比率に合ったタップ点を前記タップ付電流検出抵抗器の複数のタップ点から選択することで前記LED列に印加する電力に比例する電圧を検出し、
前記制御手段は、前記制御電圧を制御範囲の下限まで下げても前記LED列に印加した電力に比例した電圧が前記所定の値より大きい場合は、前記第1のスイッチ回路を高速でオン/オフ動作させて、前記LED列に電流を流す、流さない動作を繰り返し行い、前記第1のスイッチ回路のスイッチ動作の周期に対するオン時間の比率を制御して、前記点灯させるLEDに流す電流の値を制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項11】
前記により検出された電圧値を増幅し、前記ローパスフィルタを介して前記制御手段に出力する利得可変増幅器を有し、
前記電力検出手段は、前記利得可変増幅器の利得を前記LED列の中の点灯させるLED数に比例させることで前記LED列に印加する電力に比例する電圧を検出し、
前記制御手段は、前記制御電圧を制御範囲の下限まで下げても前記LED列に印加した電力に比例した電圧が前記所定の値より大きい場合は、前記第1のスイッチ回路を高速でオン/オフ動作させて、前記LED列に電流を流す、流さない動作を繰り返し行い、前記第1のスイッチ回路のスイッチ動作の周期に対するオン時間の比率を制御して前記点灯させるLEDに流す電流の値を制御することを特徴とする請求項7に記載のLED点灯装置。
【請求項12】
前記LED列を構成する各LEDに対して、個別に或いはLED群と並列に開閉スイッチを設け、点灯動作させるLEDを任意に選択可能としたことを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のLED点灯装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−123973(P2012−123973A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272531(P2010−272531)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(599098851)吉川アールエフシステム株式会社 (23)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(599098851)吉川アールエフシステム株式会社 (23)
【Fターム(参考)】
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